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広幅断面バケット式掘削機の実施工への適用 

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Academic year: 2022

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広幅断面バケット式掘削機の実施工への適用 

鉄建建設㈱        正会員  ○泉  宏和,岩瀬  隆,尾関聡司 東日本旅客鉄道㈱  正会員    中山泰成

㈱ジェイテック    正会員    鈴木英之

1.はじめに 

  線路下を横断する道路や水路などの構造物を施工す る場合には,列車運行に支障を与えないため施工中の 軌道変状を抑えることが必要であり,軌道影響を抑制 した線路下横断工法として,HEP&JES 工法 1) を開発 し多くの施工実積がある.その中で,人力施工の施工 速度向上,コスト低減を目的とし,施工の機械化を図 り,オーガー掘削機,バケット式掘削機を開発してき た.この度,機械化施工による掘進のさらなる高速化 および無人化掘削による作業環境の改善を図ることを 目的とし,広幅断面バケット式掘削機を開発した.

従来のバケット式掘削機は,バケットで掘削した土 砂を直接後方のベルトコンベアへ積込む構造であった のに対し,広幅断面バケット式掘削機では,掘削範囲 が横に広く,バケットの可動範囲が広いこと,また掘 削した土砂を集積し,ベルトコンベアに積込む作業を ギャザリング装置が分担するように改良を加えた.こ れにより,通常の2 本分のエレメントを1回のけん引 で施工できるため,施工速度の向上,コストの低減を 実現可能な掘削機である.

本稿では,広幅断面バケット式掘削機(以下,本掘 削機とする.)の概要と実施工への適用事例について報 告する.

2.広幅断面バケット式掘削機の概要    本掘削機の開発要点は以下の3点である.

① バケット式掘削機の広幅断面への対応

② 掘削機構と排土機構の分離および並行処理による 施工速度の向上

③ 掘削機の姿勢管理・制御方法

  本掘削機イメージを図−1に示し,特徴を以下に記 述する.

(1)エレメント形状

鋼製エレメントは,広幅エレメント(1,035mm×2 =

2,070mm)を基本とする(図−2).広幅エレメントを

用いることで,エレメント施工本数を減らすことが可 能であるとともに,掘削機構と排土機構を分離かつ並 行することで工期短縮を可能としている.

(2)掘進に伴う姿勢制御機構 

本掘削機では,エレメント幅が広いため,掘進に伴 い継手が嵌合していない側が沈む(刃口のローリング)

ことが懸念される.このため,既往の開発で採用した 刃口の姿勢制御手法2) として刃口の下面にテーパーを 設け(図−3),刃口下面の掘削量の調整を行うことに より姿勢制御を行う.刃口高さ,ローリングは電子レ ベル,ピッチングは傾斜計により常時計測を実施する.

(3)掘削範囲制御機構 

掘削範囲の制限は,掘削機操作盤への数値入力によ り,バケット可動範囲を制御する.

図−1  広幅断面バケット式掘削機の概要図

図−2  鋼製エレメント断面図

図−3  刃口底面テーパー形状イメージ図 キーワード:線路下横断工法,HEP&JES工法,機械掘削

連絡先(東京都千代田区三崎町2−5−3,TEL:03-3221-2165,FAX:03-3239-1685) 

標準エレメント×2  広幅エレメント×1

土木学会第69回年次学術講演会(平成26年9月)

‑471‑

Ⅲ‑236

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3.実施工への適用 

  高崎線桶川・北本間二ツ家こ道橋新設工事(以下,

二ツ家Bvとする.)は,JR高崎線下に1層4径間ボッ クスカルバート(幅49m,高さ8.9m,延長14m)を構 築する工事(図−4,5)である.試験ヤードにおけ る施工試験を経て,二ツ家Bvの下床版エレメントの施 工(8 エレメント:図−4に①〜⑧と記載)に本掘削 機を採用した. 

対象地盤は,設計時の土質柱状図からシルトが介在 する細砂(N 値 6〜20)と想定されていた.しかし,

立坑掘削時にN値30以上の硬質砂質土であることを 確認したため,本掘削機を適用することとなった. 

本掘削機による下床版8エレメントの施工順序は図

−4に示す通りである.二ツ家Bvは4径間の割付であ り,径間毎に施工誤差を吸収する調整エレメントを施 工して閉合する.そのため,施工目標高は,先行して 施工した調整エレメントの隣のエレメントの高さに向 けて徐々に近づけることとした.例えば,高崎方1径 間では,①KK1&3,②KK4&6,KK5,Lの4エレメン トの施工で施工済の M6 に徐々に近づけるようエレメ ント毎に施工目標高を設定した.その際の掘進完了後 のエレメント高さを図−6に示す.施工目標高に向け ての徐々に近づけることができており,姿勢制御,掘 進管理による施工精度は概ね良好であったと言える.

他の径間についても同様な結果であった. 

また,当初計画では広幅エレメントではなかったた め,標準エレメントを工場で連結してダブルサイズと して施工を行った.そのため,縦断方向のエレメント の連結作業等の段取りに時間を要したが,掘進速度は 人力掘削の場合より速いことを確認した.施工体制は,

人力施工の1班6人に対し,機械施工により1班 

4人で実施した. 

以上より,N値30以上の硬質砂質土地盤において,

本掘削機が有効であったと考える.

4.まとめ 

  広幅断面バケット式掘削機を開発し,施工試験を経 て,実施工へ適用した.実施工により,本掘削機の有 効性が確認できたことから,今後同様のプロジェクト への展開を図る予定である.

<参考文献> 

1) (財)先端建設技術センター:先端建設技術・技術審査 証明 報告書HEP&JES工法(更新),2005.11

2) 泉宏和,岩瀬隆,中井寛,齋藤貴,藤本幸夫:地盤切削 JES工法における刃口姿勢制御手法の施工確認試験,第 48回地盤工学研究発表会,pp.1489-1490,2013

発進立坑  到達立坑 

補助推進ジャッキ  鋼製エレメント 

広幅断面バケット式掘削機   けん引設備  JR高崎線 

HEP&JES 工施工範囲 

8.9 m

土被り 1.4 m

上床版エレメント 

下床版エレメント 

(JES 函体)

3.0 ‰

図−5  縦断図(二ツ家 Bv)

図−6  施工目標値とエレメント高さ  図−4  横断図(二ツ家 Bv)

土木学会第69回年次学術講演会(平成26年9月)

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参照

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