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緩和ケア基本教育のための指導医研修会

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(1)

緩和ケア研修会

参加者ハンドブック

(2)

緩和ケア研修会参加者ハンドブック

主催:名称入れる

共催:名称入れる

日時:平成 年 月 日( )~ 月 日( )

場所:入れる

2008 年 12 月 25 日第 3 版発行 編集:がん医療に携わる医師に対する緩和ケア研修等事業推進委員会 緩和ケア研修推進部会 発行:特定非営利活動法人 日本緩和医療学会 つくば事務局 〒305-8558 茨城県つくば市天久保 1-3-1 筑波メディカルセンター 西館 2F TEL:029-859-8167 FAX:029-859-8168 E-MAIL:[email protected] 本部事務局 〒550-0002 大阪府大阪市西区江戸堀 1-22-38 三洋ビル 4F あゆみコーポレーション内 TEL:06-6441-5860 FAX:06-6441-2055 E-MAIL:[email protected] HP:http://www.jpsm.ne.jp/

(3)

2. M-2 緩和ケア概論・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 3. M-3 がん性疼痛の評価と治療・・・・・・・・・・・ 11 4. M-4a がん性疼痛事例検討・・・・・・・・・・・・・ 27 5. M-5 オピオイドを開始するとき・・・・・・・・・・ 33 6. M-6a 呼吸困難・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 49 7. M-6b 消化器症状(嘔気・嘔吐)・・・・・・・・・・・ 55 8. M-7a 気持ちのつらさ・・・・・・・・・・・・・・・ 63 9. M-7b せん妄・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 69 10. M-8 コミュニケーション・・・・・・・・・・・・・ 75 11. M-9 地域連携と治療・療養の場の選択・・・・・・・ 87 12. T-3 アイス・ブレイキング・・・・・・・・・・・・ 93 13. 資料 1) 患者・家族用パンフレット ① がんの痛みが心配なとき・・・・・・・・・・・・・ 95 ② 医療用麻薬をはじめて使用するとき・・・・・・・・ 99 ③ 定期使用の鎮痛薬を使っても痛みがあるとき・・・・ 103 ④ 息切れ、息苦しさに困ったとき・・・・・・・・・・ 107 ⑤ 吐き気・嘔吐があるとき・・・・・・・・・・・・・ 111 ⑥ 意識が混乱したとき・・・・・・・・・・・・・・・ 115 2) 評価ツール ① 生活のしやすさに関する質問票・・・・・・・・・・ 119 ② 生活のしやすさに関する質問票の記入の仕方・・・・ 120 ③ 疼痛の評価シート・・・・・・・・・・・・・・・・ 122 ④ 疼痛の評価シートの記入の仕方・・・・・・・・・・ 123 ⑤ 痛みの経過シート・・・・・・・・・・・・・・・・ 125 ⑥ STAS 日本語版・・・・・・・・・・・・・・・・・ 126 ⑦ STAS 症状版 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 128

(4)

M-1

緩和ケア研修会の

開催にあたって

(5)

日本緩和医療学会

The PEACE Project M-1 緩和ケア研修会の開催にあたって

Copy Right ⓒ Japanese Society for Palliative Medicine

1

PEACE

Palliative care Emphasis program on symptom management and Assessment

for Continuous medical Education

緩和ケア研修会の

開催にあたって

M-1 2008年12月版

がん診療に携わる医師に対する

緩和ケア研修会

背景

2007年、がん対策推進基本計画で、「すべて のがん診療に携わる医師が研修等により、緩 和ケアについての基本的な知識を習得する」こ とが目標として掲げられた

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

とが目標として掲げられた 2008年、医師に対する緩和ケアの基本的な 知識等を習得するための研修会に関する健康 局長通知「がん診療に携わる医師に対する緩 和ケア研修会の開催指針」が出された

緩和ケア研修会のプログラム

「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア 研修会の開催指針」に沿ってプログラムを 作成する

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研修会の内容は「緩和ケア研修会標準プロ グラム」に準拠している必要がある

緩和ケア研修会の目的

基本的な緩和ケアの修得

痛みをはじめとした、がんによる苦痛に 対する緩和ケアの知識、技能、態度を

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対する緩和ケアの知識、技能、態度を 修得し、実践できる

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日本緩和医療学会

The PEACE Project M-1 緩和ケア研修会の開催にあたって

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2

PEACEプロジェクトの目的

がん緩和ケアの普及

いつでもどこでも切れ目なく、がんの

苦痛(身体と心のつらさ)に対する医

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苦痛(身体と心のつらさ)に対する医

療が受けられるようになる

PEACEプロジェクト

緩和ケア研修会開催支援 研修会開催のための人材、教材、資金、運営 のノウハウを提供

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指導者の養成 緩和ケアおよび精神腫瘍学の「基本教育に関 する指導者研修会」 の開催 指導者のための教育法、教材の開発

配布資料の確認

2穴ファイル

がん緩和ケアガイドブック

2008年版 監修日本医師会)

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

2008年版、監修日本医師会)

患者家族用パンフレット

生活のしやすさに関する質問票

プログラム(

1日目)

9:30 10:00 30 受付 10:00 10:20 20 プレテスト 全体会場 10:20 10:45 25 緩和ケア研修会の開催にあたって 全体会場 10:45 11:30 45 緩和ケア概論 全体会場 11:30 11:40 10 休憩

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

11:40 13:10 90 がん性疼痛の評価と治療 全体会場 13:10 14:00 50 昼食 14:00 14:20 20 アイスブレーキング グループ室 14:20 15:50 90 がん性疼痛事例検討 グループ室 15:50 16:00 10 休憩 16:00 17:30 90 オピオイドを開始するとき 全体会場 17:30 17:40 10 休憩 17:40 18:25 45 呼吸困難 全体会場

プログラム (

2日目)

9:00 9:45 45 消化器症状 全体会場 9:45 10:00 15 休憩 10:00 11:30 90 精神症状 全体会場 11:30 12:30 60 昼食

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12:30 14:30 120 コミュニケーションロールプレイ 全体会場 14:30 14:40 10 休憩 14:40 15:40 60 コミュニケーション講義 全体会場 15:40 15:50 10 休憩 15:50 16:50 60 地域連携と治療・療養の場の選択 全体会場 16:50 17:10 20 ふりかえりとポストテスト 全体会場

ワークショップとは?

ShopとStoreの違いとは?

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ワークショップ(Work+Shop)=作業場

目標→討論・作業→成果(Product)

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日本緩和医療学会

The PEACE Project M-1 緩和ケア研修会の開催にあたって

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3

WSに参加する皆さまへ

„能動的な参加

„自由で活発な意見交換

„立場を離れて傾聴しあう姿勢

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„立場を離れて傾聴しあう姿勢 ワークショップの 中では、お互いに 「さん」付けで呼 びましょう

この

WSでの5つのお願い

時間を守りましょう WSが終わらない 途中からの参加・退出はだめです 共同作業です

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 部屋を汚さないように マジックを使うときは、下に新聞紙を敷いてください マジックでホワイトボードに書かないように! 発言はグループ名と名前を言ってから マイクを使ってください 発言は建設的に 一方的な批判ではなく、建設的な解決方法の提案

この

WSでの留意事項

商品名について このWSを通じ、スライド等に一部簡便のために 商品名を記載した部分があります

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適応外使用について 健康保険で認められている適応症や投与方法、 常用量と異なる部分があります 成書を参照した上で、患者家族に十分説明の上 使用してください

ファシリテーター紹介

○○ ○○ ○○大学人間総合科学研究科 ○○ ○○ ○○クリニック ○○ ○○ ○○病院総合診療科

ファシリテーター

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine ○○ ○○ ○○総合病院総合診療科 ○○ ○○ アシスタント

22日間だけですが

日間だけですが

たくさんの学びを得て

たくさんの学びを得て

たくさんの学びを得て

たくさんの学びを得て

明日からの臨床に活かしましょう

明日からの臨床に活かしましょう

(8)

≪メモ≫ 4/128

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M-2

(10)

日本緩和医療学会

The PEACE Project M-2 緩和ケア概論

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1

PEACE

Palliative care Emphasis program on symptom management and Assessment

for Continuous medical Education

緩和ケア概論

M-2

2008年12月版

まずビデオを見てみましょう

まずビデオを見てみましょう

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

メッセージ

緩和ケアは「病気の時期」や「治療の場所」 を問わず提供され、「苦痛(つらさ)」に焦点 があてられる

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

「何を大切にしたいか」 は、患者・家族によ って異なる いつでも、どこでも、切れ目のない質の高い 緩和ケアを受けられることが大切である

ある臨床場面(1)

抗がん剤治療中の患者さん、最近痛みでつらくな った まだ抗がん剤治 まだ抗がん剤治 まだ、がんの まだ、がんの 治療中だから 治療中だから

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

まだ抗がん剤治 まだ抗がん剤治 療中だから 療中だから、、痛痛 いのは仕方ない いのは仕方ない かしら かしら 緩和ケアは 緩和ケアは 早いな 早いな 5/128

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日本緩和医療学会

The PEACE Project M-2 緩和ケア概論

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2

緩和ケアとは?

ターミナルケア?

看取りの医療?

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終末期?

従来のがん医療のモデル

移行

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死亡 受診 緩和ケア 抗がん治療

WHO;緩和ケアの定義 (2002)

生命を脅かす疾患に伴う問題に直面する 患者と家族に対し、疼痛や身体的、心理社 会的、スピリチュアルな問題を早期から正確 にアセスメントし解決することにより 苦痛

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

にアセスメントし解決することにより、苦痛 の予防と軽減を図り、生活の質(QOL)を向 上させるためのアプローチである。 早期から治療と並行して快適に生活するために

がん医療の目標は

がん治療の目標は 治癒 予後の延長とQOLの向上

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

緩和ケアの目標は QOLの向上 → 予後に良い影響 両者の目標は一致しており、互いに補い合う → 包括的がん医療モデル

包括的がん医療モデル

抗がん治療

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 緩和ケア 受診 死 遺族ケア 有機的な連携 抗がん治療

がん対策基本法とがん対策推進基本計画

がん対策基本法の基本理念 がんに対する研究の推進 がん医療の均てん化の促進 がん患者の意向を十分尊重したがん医療提供

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine がん患者の意向を十分尊重したがん医療提供 体制の整備 がん対策推進基本計画の全体目標 がんによる死亡者の減少 すべてのがん患者及びその家族の苦痛の軽減 並びに療養生活の質の維持向上

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日本緩和医療学会

The PEACE Project M-2 緩和ケア概論

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3

ある臨床場面(2)

積極的ながん治療が終わった患者さん、症状はな いけれど・・・

家にいても迷惑

を か け る の で そんな、もう

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

を か け る の で 、 お世話 して く れ る と こ ろ に い た いです 末期なんだから、 家で過すのが いいんじゃない のかな

患者・家族からみた望ましい緩和ケア

日本人ががんになった場合に大切にしたいと 考えていること

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

考えていること

一般市民2548人および遺族513人の調査

Miyashita M, et al: Ann Oncol. 18: 1090-1097, 2007

患者・家族からみた望ましい緩和ケア 多くの人が共通して大切にしてること 「痛くないようにしたい」 苦痛がない 「うちにいるのが一番」 望んだ場所で過ごす 「明日は少しよくなるって思いたい」 希望や楽しみがある 「先生とよく話し合って決めたい」 医師や看護師を信頼できる

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 「家族も元気でいてほしい」 負担にならない 「子供と一緒にいたい」 家族や友人とよい関係でいる 「自分のことは自分でしたい」 自立している 「人に気兼ねしないで過したい」 落ち着いた環境で過ごす 「ものや子ども扱いしないでほしい」 人として大切にされる 「悔いを残したくない」 人生を全うしたと感じる

Miyashita M, et al: Ann Oncol. 18: 1090-1097, 2007

患者・家族からみた望ましい緩和ケア 人によって重要さは異なるが大切にしていること 「やるだけの治療は十分してもらえたと 思っています」 できるだけの治療を受ける 「自然なかたちで最期を迎えたい」 自然なかたちで過ごす 「みんなに感謝の気持ちを伝えたい」 伝えたいことを伝えておける

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 「残された時間を知っておきたい」 先々のことを自分で決められる 「普段と同じように、毎日毎日を過ごし ていきたい」 病気や死を意識しない 「弱った姿を人に見せたくない」 他人に弱った姿を見せない 「誰かの役に立っていると感じられる」 価値を感じられる 信仰に支えられている

Miyashita M, et al: Ann Oncol. 18: 1090-1097, 2007

全人的苦痛

(total pain)

がん患者の苦痛は多面的であり、全人的に捉えなければ ならない 精神的苦痛 痛み 他の身体症状 日常生活動作の支障 身体的苦痛 社会的苦痛

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

全人的苦痛 (total pain) 精神的苦痛 社会的苦痛 スピリチュアルな苦痛 不安 いらだち うつ状態 経済的な問題 仕事上の問題 家庭内の問題 生きる意味への問い 死への恐怖 自責の念

チーム・アプローチ

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(13)

日本緩和医療学会

The PEACE Project M-2 緩和ケア概論

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4

緩和ケアの課題

症状緩和が不十分である

医療用麻薬の消費量は少ない

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

安心してがんの治療が受けられ、苦しくなく 過ごせると考えている人は半数に満たない 希望する療養場所は変化する

痛みの治療は不十分

25,000 30,000 35,000 40,000 医療用麻薬消費量(2004-2006年)

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

0 5,000 10,000 15,000 20,000

からだの苦痛が少なく過ごせたか

がん診療拠点病院における多施設遺族調査 (Miyashita M, in submission) 非常にそう思う

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

そう思う ややそう思う どちらともいえない あまりそう思わない そう思わない 全くそう思わない 半数は苦痛の緩和に不満足 50% 浜松 鶴岡・三川 長崎 柏・我孫子・流山 浜松

がん医療の安心感

安心して 治療を受けられる

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

0 20 40 60 80 100 鶴岡・三川 長崎 柏・我孫子・流山 浜松 鶴岡・三川 長崎 柏・我孫子・流山 とてもそう思う そう思う 苦痛や心配には 十分に対処して もらえると思う あまり苦しくなく 過ごせると思う

希望する療養場所は変化する

緩和ケア病棟 <希望する療養場所> <希望する看取りの場> 緩和ケア病棟 18% 47% 29% 「痛みを伴う末期状態(余命が半年以下)」の場合 一般集団2,527人(2008年)

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine ⇒ いつでも、どこでも、切れ目のない緩和ケア が提供できる体制を整備する必要がある 自宅 今まで通った病院 がん治療病院 自宅 今まで通った病院 がん治療病院 63% 9% 3% 11% 32% 23% 29% 9%

緩和ケアの課題

症状緩和が不十分である 医療用麻薬の消費量は少ない

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

安心してがんの治療が受けられ、苦しくなく 過ごせると考えている人は半数に満たない 希望する療養場所は変化する

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日本緩和医療学会

The PEACE Project M-2 緩和ケア概論

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5

切れ目のない緩和ケアのために

基本的な緩和ケアはがんを診療するすべて の医療従事者が提供する

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苦痛が取りきれず症状緩和が困難な患者 は専門家に紹介する 苦痛に焦点を当てる

まとめ

緩和ケアは「病気の時期」や「治療の場所」 を問わず提供され、「苦痛(つらさ)」に焦点 があてられる

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

「何を大切にしたいか」 は、患者・家族によ って異なる

いつでも、どこでも、切れ目のない質の高い 緩和ケアを受けられることが大切である

補助スライド

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

からだの苦痛が少なく過ごせたか

50 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 がん拠点病院(N=2560) がん拠点病院、ホスピス・緩和ケア病棟、在宅ケア施設における多施設遺族調査 (Miyashita M, in submission)

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

80 73 緩和ケア病棟(N=5311) 在宅ケア施設(N=292) 数字は「非常にそう思う」「そう思う」「ややそう思う」の合計 9/128

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M-3

(17)

日本緩和医療学会

The PEACE Project M-3 がん性疼痛の評価と治療

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1

PEACE

Palliative care Emphasis program on symptom management and Assessment

for Continuous medical Education

がん性疼痛の評価と治療

M-3 2008年12月版

目的

目的

この項目を学習した後 この項目を学習した後、、以下のことができ以下のことができ るようになる るようになる がん性疼痛の評価 がん性疼痛の評価 疼痛のパタ ン 疼痛のパタ ン 強さ強さ 性状が評価できる性状が評価できる

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 疼痛のパターン 疼痛のパターン・・強さ強さ・・性状が評価できる性状が評価できる がん性疼痛の薬物治療 がん性疼痛の薬物治療 オピオイドの処方のしかたがわかる オピオイドの処方のしかたがわかる がん性疼痛の非薬物療法 がん性疼痛の非薬物療法・・ケアケア

メッセージ

がん患者の疼痛について正しく評価するこ とが重要 抗がん治療と並行して行う

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疼痛治療のアルゴリズムに従って治療を行 う ケアとコミュニケーションが重要

評価

評価

患者さんの苦痛をどのように評価すればよ 患者さんの苦痛をどのように評価すればよ いだろうか いだろうか?? 皆さんはどのように問いかけますか 皆さんはどのように問いかけますか??

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開かれた質問から始める

まず「開かれた質問」で患者が最も心配して いることを聞く

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine (症状で)一番困っている

(症状で)一番困っている ことは何ですか? ことは何ですか?

(18)

日本緩和医療学会

The PEACE Project M-3 がん性疼痛の評価と治療

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2

開かれた質問の重要性

開かれた質問(open-ended question)

「いちばん困っていらっしゃることは何ですか?」のように、はい・ いいえで答えることができず、受け手の自由な応答を促す質問 閉じた質問(closed question)

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 「痛みがありますか?」のように、はい・いいえで答えられる質問 特定の問題についての情報を収集するために有用 痛いのはいいんだけ 痛いのはいいんだけ ど、もっと違う心配が ど、もっと違う心配が あるんだけどなあ あるんだけどなあ‥‥ 痛いですか? 痛いですか?

全人的苦痛

(total pain)

がん患者の苦痛は多面的であり、全人的に捉えなければ ならない 精神的苦痛 痛み 他の身体症状 日常生活動作の支障 身体的苦痛 社会的苦痛

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

全人的苦痛 (total pain) 精神的苦痛 社会的苦痛 スピリチュアルな苦痛 不安 いらだち うつ状態 経済的な問題 仕事上の問題 家庭内の問題 生きる意味への問い 死への恐怖 自責の念

生活の支障・満足度を聞く

症状が生活へ及ぼしている影響、今の治療 についての満足度を聞く 症状について今の治療で

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 症状について今の治療で 満足されていますか? それとも生活に支障があるので 対応が必要なくらいですか?

症例

1

膵臓がんの54歳女性 1週間前より心窩部から背部にかけて痛み が出現するようになり、次第に増悪してきた

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が出現するよう なり、次第 増悪してきた ため本日外来を受診した

Q1.苦痛を評価するためにどのようなこ

とを聞けばよいのだろうか?

痛みの部位と経過を聞く

「どこが痛みますか?」と部位を確認し、診 察を行う 痛みの原因となる病変があることを、必要

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

なら画像検査などを用いて評価する がん患者の痛みがすべてがんによる痛みと は限らない 新しく出現した症状は、新しい病変や症状 の出現の可能性を考える必要がある

痛みの性状と分類

内臓痛 腹部腫瘍の痛みなど局在 があいまいで鈍い痛み。 ズーンと重い オ ピ オ イ ド が 効 き やすい 骨転移など局在がはっきり 突出痛に対するレ

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 体性痛 骨転移など局在がはっきり した明確な痛み。ズキッと する 突出痛に対するレ スキューの使用が 重要になる 神経障害性 疼痛 神経叢浸潤、脊髄浸潤な ど、びりびり電気が走るよ うな・しびれる・じんじんす る痛み 難 治 性 で 鎮 痛 補 助薬を必要とする ことが多い 12/128

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日本緩和医療学会

The PEACE Project M-3 がん性疼痛の評価と治療

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3

痛みの強さを聞く

症状が全くないときを 症状が全くないときを00

症状の程度を数値化して聞く (Numeric

Rating Scale)

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 痛み 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 全く なかった これ以上 耐えられないほど ひどかった 症状が全くないときを 症状が全くないときを00、、 これ以上ひどい症状が考えられないとき これ以上ひどい症状が考えられないとき を を1010とすると、今日の(症状の)強さはとすると、今日の(症状の)強さは どれくらいになりますか? どれくらいになりますか? 痛みの強さを聞く

VAS

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 0 痛みなし 10 想像できる 最悪の痛み 痛みの強さを聞く

Face Scale

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飯村直子ら: 日本小児看護学会誌. 2002; 11(2): 21-7

Wong, DL,: Wong's Essentials of Pediatric Nursing, ed. 6,2001, p1301

痛みのパターンを聞く

疼痛はパターンから、持続痛と突出痛に分 けられる

一日中ずっと痛い 時々痛くなる

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 持続痛 持続痛+突出痛 突出痛 日中ずっと痛い 時々痛くなる 10 10 00 10 10 00 10 10 00

症例

1 つづき

1週間前より心窩部から背部にかけて1日 中持続する鈍痛 (NRS 5/10)が出現する ようになったという

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

画像検査を行ったところ、膵体部に門脈浸 潤を伴う4cm大の膵がんを認め、多発肝 転移、大動脈周囲のリンパ節転移もきたし ていた

症例

1に戻ると・・・

どこがいつから痛いのか? 1週間前から心窩部から背部にかけて痛い どのように痛いのか?

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 持続する鈍痛 ¼ 内臓痛の可能性が高い 痛みのパターンと強さ

1日中痛い ¼ 強さはNRS 5/10 疼痛の原因となるがん病変があることの確認

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日本緩和医療学会

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4

症例

症例

11 つづき

つづき

膵臓がんの54歳女性

1週間前より心窩部から背部にかけて1日中

持続する鈍痛 (NRS 5/10)があり、膵臓が

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んによる内臓痛と判断した Q2.どのようにして痛みをとっていけばよいだ ろうか?どのような薬剤を選択するか?

WHO方式がん性疼痛治療の5原則

経口投与を基本とする 時間を決めて定期的に投与する 「疼痛時」のみで使用しない WHOラダ に沿 て痛みの強さに応じた薬剤を

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine WHOラダーに沿って痛みの強さに応じた薬剤を 選択する 原則として非オピオイド鎮痛薬をまず投与し、効果が不 十分な場合にはオピオイドを追加する 患者に見合った個別的な量を投与する 患者に見合った細かい配慮をする

WHOラダー

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疼痛治療の目標

疼痛治療の目標

第 第11目標目標 痛みに妨げられずに夜は良眠できる状態 痛みに妨げられずに夜は良眠できる状態 第 第22目標目標

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 安静時に痛みがない状態 安静時に痛みがない状態 第 第33目標目標 体動時にも痛みがない状態 体動時にも痛みがない状態 疼痛治療

アルゴリズム

1) NSAIDsの開始2) オピオイドの導入3) 残存・増強した痛みの治療

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3) 残存・増強した痛みの治療 持続的な痛みをとるために オピオイドを増量する (持続痛の治療ステップ) 10 10 00 10 10 00 10 10 00 体動時や突然の痛みに対処 するためにレスキューを使う (突出痛の治療ステップ) 疼痛治療の導入

overview

WHOラダーに沿って NSAIDsを開始する zNSAIDsの定期投与 z レスキューの指示 z 胃潰瘍の予防 (1) NSAIDsの開始2) オピオイドの導入3) 残存・増強した痛みの治療

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3) 残存・増強した痛みの治療 持続的な痛みをとるために オピオイドを増量する (持続痛の治療ステップ) 10 10 00 10 10 00 10 10 00 体動時や突然の痛みに対処 するためにレスキューを使う (突出痛の治療ステップ) 14/128

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5

NSAIDsの開始

NSAIDsの定期投与

NSAIDsは、鎮痛効果と副作用から選択する

胃潰瘍の予防

ミソプロスト ル(サイトテ クⓇ) プロトンポンプ阻害薬

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine ミソプロストール(サイトテックⓇ)、プロトンポンプ阻害薬 またはH2ブロッカーを併用 レスキューの指示 疼痛の悪化にそなえ、レスキュー指示を出す NSAIDsの1日最大量を超えない範囲でNSAIDs1回量 アセトアミノフェン オピオイド

症例

1 つづき

膵臓がんの54歳女性 ロキソニンⓇ3錠分3で開始し、3日後 に再診とした

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しかし、再診時にも痛みはNRS 4/10と 十分にとれていなかった

Q3.どうしたらよいだろうか?

オピオイドの導入

overview

1) NSAIDsの開始2) オピオイドの導入3) 残存・増強した痛みの治療 WHOラダーに沿って オピオイドを開始する z オピオイドの定期投与 z レスキューの指示 z 嘔気・便秘の予防

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

3) 残存・増強した痛みの治療 持続的な痛みをとるために オピオイドを増量する (持続痛の治療ステップ) 10 10 00 10 10 00 10 10 00 体動時や突然の痛みに対処 するためにレスキューを使う (突出痛の治療ステップ)

オピオイド

オピオイド受容体と親和性を示す化合物の 総称で、アヘンが結合するオピオイド受容体 に結合する物質として命名

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

日本で医薬品として用いられるオピオイド モルヒネ コデイン オキシコドン フェンタニル

オピオイド導入のポイント

時間を決めて、定期的に投与 NSAIDsは中止しないで併用する 体格が小さい 高齢者 全身状態が不良の

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine

体格が小さい、高齢者、全身状態が不良の 場合には少量から開始

オピオイドの剤形と製剤の選択

経口 速放性製剤 徐放性製剤 オプソ・モルヒネ(散・水) MSコンチン・カディアン・ピーガード・ パシーフ・モルペス・MSツワイスロン オキノーム

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 非経口 注射剤 坐剤 貼付剤 アンペック坐薬 デュロテップ オキシコンチン モルヒネ注 フェンタニル注 パビナール

(22)

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6

各オピオイドの特徴

モルヒネ

剤形が豊富であり、経口(速放性性・徐放性製

剤)、静注、皮下注、経直腸など様々な投与 経路の変更に対応が可能

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各投与経路間の換算比が確立している 腎障害がある場合には、活性代謝産物 (M-6-G)が蓄積して、傾眠や呼吸抑制などが生 じやすい 各オピオイドの特徴

オキシコドン

経口(速放性、徐放性製剤)と複合剤である 注射剤がある 活性代謝産物は微量に生成されるが、腎機

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代 微 成 機 能障害による影響を受けにくい 徐放製剤の最小規格5mgで強オピオイドと しては最低用量での開始が可能 各オピオイドの特徴

フェンタニル

注射剤と経皮吸収型の貼付剤がある。貼付 剤は72時間作用が持続するが、増量や減量 の際の調節性は劣る

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レスキューとして使用できる経口製剤がなく、 モルヒネまたはオキシコドンの速放性製剤の 併用が不可欠 他のオピオイドに比して、便秘、眠気などの副 作用の頻度が低いというメリットがある 経

オピオイド力価表

オピオイド力価表

アンペック坐 40mg デュロテップMT 4.2mg/3d

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 経口 モルヒネ 60mg モルヒネ注 30mg フェンタニル注0.6mg オキシコンチン 40mg デュロテップ 2.5mg/3d = = = = 投与開始量

経口投与

モルヒネから開始する場合は 速放性製剤を4時間ごとに1回5~10mg 徐 放 性 製 剤 (12 ま た は 24 時 間 ご と ) を 1日20 30

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 1日20~30mg オキシコドンから開始する場合は 徐放性製剤を1日10~20mg 投与開始量

非経口投与

モルヒネ注から開始する場合は 1日量として10mgを持続静注・皮下注 フェンタニル注から開始する場合は

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 1日量としてフェンタニル0.2~0.3mgを持続静 注・皮下注

モルヒネ坐薬から開始する場合は

8時間ごとに1回10mg

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7

オピオイドの導入

レスキュー

疼痛の悪化にそなえ、レスキュー指示を出す 徐放性製剤と同じ種類のオピオイドを用いる レスキュ の投与量

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レスキューの投与量 内服・坐薬はオピオイド1日量の6分の1 持続注射は1時間量を早送り 内服は1時間以上あけて、持続注射では1530分以上あけて繰り返し使用可

オピオイド導入時に注意すること

オピオイドを導入する際にはどのようなこと に注意すればよいのだろうか?

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副作用対策が重要!

どんな副作用があるだろうか?

オピオイドの副作用

嘔気・嘔吐

便秘

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眠気

オピオイドの副作用

嘔気・嘔吐

オピオイド投与初期にみられることがある 出現頻度は30%程度ではあるが、一旦出 現すると継続投与が困難になることが多く

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現 難 予防対策が必須 プロクロルペラジン(ノバミン®)を3錠分3で 投与開始し、1~2週間で漸減・中止可 オピオイドの副作用

便秘

ほとんどの患者に便秘が生じるため、オピオ イド導入時にあらかじめ下剤を併用する 便を軟らかくする浸透圧下剤と、腸蠕動を

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便 軟 浸透圧 剤 腸 亢進させる大腸刺激性下剤がある 便が硬いときは浸透圧下剤、腸蠕動が弱 いときには大腸刺激性下剤を用いる オピオイドの副作用

眠気

オピオイド開始数日は、眠気や軽い傾眠が 見られることが多い 「眠気は、うとうとしてちょうどいいくらいで

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すか?それとも不快な感じですか?」と聞き 不快であれば対処を始める

対処方法としては、オピオイドの減量、オピ オイドローテーション、他の薬剤の見直し

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8

症例

1 つづき

膵臓がんの54歳女性

ロキソニンⓇ3錠分3で開始し、3日後に再 診としたが、再診時にも痛みはNRS 4/10

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と十分とれていなかった

Q4.オピオイドを開始するとして、実際の処方

箋を記載してみよう!

実際の処方例

オキシコンチン(10) 2錠 分2 (8時、20時) ロキソニン(60) 3錠 分3 (朝・昼・夕) タケプロンOD(15) 1錠 分1 (夕)

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タケプロンOD(15) 1錠 分1 (夕) ノバミン 3錠 分3 (朝・昼・夕) 酸化マグネシウム 1.5g 分3 (朝・昼・夕) オキノーム(2.5mg) 疼痛時頓用 1時間以上あけて繰り返し使用可

処方箋の記載方法

オピオイド 署名、捺印

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 麻薬施用者番号を記載 患者の住所を記載 オピオイド 副作用対策 をセットで処方 レスキュー

症例

1 つづき

膵臓がんの54歳女性 心窩部から背部にかけての持続する鈍痛に対し、 オキシコンチンⓇ20mg/日処方し、3日後再診 とした

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine とした 再診時、NRS 3/10とまだ痛みが残存していた レスキューのオキノームⓇ2.5mgでNRS 1/10 まで改善し、1日4回使っていた。 Q5.どのように対処すればよいだろうか? 持続痛の治療

overview

1) NSAIDsの開始2) オピオイドの導入3) 残存・増強した痛みの治療 持続する痛みをとるため にNSAIDsを最大量まで 増量し、さらにオピオイド を増量する

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3) 残存・増強した痛みの治療 持続的な痛みをとるために オピオイドを増量する (持続痛の治療ステップ) 10 10 00 10 10 00 10 10 00 体動時や突然の痛みに対処 するためにレスキューを使う (突出痛の治療ステップ) 持続痛の治療

治療ステップ

z z オピオイドローテーションオピオイドローテーション or or 鎮痛補助薬鎮痛補助薬 z z 定期オピオイドの増量定期オピオイドの増量

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放射線治療・神経ブロック 放射線治療・神経ブロック

STEP

STEP11 STEPSTEP22 STEPSTEP33

z z 定期オピオイドの増量定期オピオイドの増量 30 30~50%/150%/1~33日ごと日ごと z zNSAIDsNSAIDs 最大投与量まで増量 最大投与量まで増量 18/128

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9

持続痛の治療

STEPによらず考える:神経ブロック

膵癌による上腹部痛、骨盤内臓がんによる肛門・ 会陰部の痛み、胸壁の痛みなどで適応になる場 合が多い 適応となる疼痛が出現したすべての場合で 適応

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 適応となる疼痛が出現したすべての場合で、適応 を検討する 早期の適応について、専門医と相談 全身状態が悪化してからは、ブロック処置を行うことが できないことがある 持続痛の治療

STEP1・2

NSAIDsが最大量まで投与されていることを確 認する 嘔気や眠気が生じない範囲で、オピオイドを増量 する

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine する オピオイドの投与量に絶対的な上限はない 増量幅 経口モルヒネ換算120mg/日以下の場合は50% 120mg/日以上・体格が小さい・高齢者・全身状態が 不良の場合には30%

症例

1に戻ると・・・

定期オピオイドを増量する 基 本 的 に は50%増量するので、現在の 1日20mgを30mgに増量

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前日に使用したレスキュー使用量の合計量 を上乗せしてもよい レスキューを4回使用しているので、 2.5×4=10mgを追加して、 20mg+10mg=30mgとする

症例

1 つづき

痛みを評価しながらオキシコンチンを徐々 に増量した 1日100mgから120mgに増量したところ、

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g g 痛みは軽減したものの眠気が強くなり、不 快に感じていた

Q6.どのように対処すればよいだろうか?

持続痛の治療

STEP3

眠気などの副作用により増量が困難な場 合や、十分な鎮痛が得られないときに考え ること

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オピオイドローテーション 鎮痛補助薬 持続痛の治療

STEP3:オピオイドローテーション

鎮痛が十分でない、または副作用のために オピオイドの種類を変更すること 力価表に従って、現在のオピオイドと等価の

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力 表 現

新しいオピオイドの投与量を決め変更する

経口モルヒネ換算120mg以上の場合には

原則として一度に変更せずに、30~50%

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10

オピオイド力価表

オピオイド力価表

アンペック 40mg デュロテップMT 4.2mg/3d

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 経口 モルヒネ 60mg モルヒネ注 30mg フェンタニル注0.6mg オキシコンチン 40mg デュロテップ 2.5mg/3d = = = = オピオイドローテーションの実際

大量のオピオイドの場合

例)オキシコンチンⓇ120mg/日¼デュロテップⓇ オキシコンチン 120mg/日 レスキュー: オキシコンチン 80mg オキシコンチン40mg デュロテップ12.6mgMT 1 2 3 4

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オキノーム 20mg/回 デュロテップ4.2mgMT デュロテップ8.4mgMT • オキシコンチン1回量60mg を内服と同時にデュロテップ MT4.2mgを貼付 • 次回内服分からオキシコン チン1回量を40mgに減量 • レスキュー:そのまま • 次回デュロテップMT貼り替 え日、オキシコンチン1回量 40mgを内服と同時にデュ ロテップMT8.4mgを貼付 • 次回からオキシコンチン1回 量を20mgに減量 • レスキュー:そのまま • 次回デュロテップMT貼り 替え日、オキシコンチン1 回量20mgを内服と同時 にデュロテップ MT12.6mgを貼付 • レスキュー:そのまま 持続痛の治療

STEP3:鎮痛補助薬

ビリビリした痛みやじんじんした痛みなど(神経障 害性疼痛)で有効な可能性がある 鎮痛補助薬の有効性:40~60% 副作用(主に眠気)があるので 鎮痛効果と副作用とのバランスを

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 副作用(主に眠気)があるので、鎮痛効果と副作用とのバランスを とりながら処方する 十分なエビデンスと保険適応がない薬剤が多い 病院・地域の専門家の意見にしたがって使用する トリプタノールⓇ、ガバペン、リボトリール、テグレ トールⓇ、ケタミン、リンデロンなど

症例

1に戻ると・・・

膵臓がんの痛みは、腹腔神経叢ブロックの 適応になることがある 必要に応じて専門家にコンサルテーション ピ ド 検討

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オピオイドローテーションを検討 オキシコンチンⓇ120mgをデュロテップMT12.6mgに段階的にローテーション 鎮痛補助薬の使用を検討 専門家にコンサルテーション

症例

2

乳がん、多発骨転移の50歳女性 ロキソニンⓇの定期内服とデュロテップMTパッチ 12.6mgが貼付されており、レスキューとしてオプ ソⓇ5mgが処方

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine ソ 5mgが処方 安静時には特に痛みはないが、トイレに行くときに はとても痛い レスキューは使用していない Q7.どのように対処すればよいだろうか? 突出痛の治療

アルゴリズム

1) NSAIDsの開始2) オピオイドの導入3) 残存・増強した痛みの治療 動いたとき、突然の 痛みに対処するため にレスキューをうまく 使う

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3) 残存・増強した痛みの治療 持続的な痛みをとるために オピオイドを増量する (持続痛の治療ステップ) 10 10 00 10 10 00 10 10 00 体動時や突然の痛みに対処 するためにレスキューを使う (突出痛の治療ステップ) 20/128

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突出痛の治療

エッセンス

定期的にオピオイドを投与されていても、

70%の患者が突出痛を経験する

レスキューの使用法を患者・家族に指導

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使 族 骨転移の痛みには、放射線照射およびビス ホスホネート製剤の適応がないか検討 突出痛の治療

骨転移の痛みの治療

骨転移による疼痛の緩和と骨折の予防に 放射線照射が有効 3Gy×10frが標準的だが、単回照射でも可

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ビスホスホネート製剤も疼痛および骨折の 予防に効果がある 処方例)ゾメタⓇ(4mg)の点滴投与 突出痛の治療

レスキューの必要性の説明

レスキューの使用により「鎮痛薬の必要量を 早く見積もることができること」、「突出痛に よる苦痛へ対応できること」を説明する

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レスキューを使いこなせるようになることで、 患者の「自分で痛みの対処ができる感覚」 が高まり、生活や治療への意欲が増すこと が期待される

症例2 つづき

放射線照射を考慮 ビスホスホネートの点滴投与を検討 デュロテップⓇMTパッチ12.6mgはモルヒネ内服

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine g 換算で180mg/日となる。 標準的なレスキュー量は180÷6=30mg ¼必要量が処方されておらず、増量が必要 レスキューの使用について十分に説明する

がん性疼痛の非薬物療法・ケア

痛みに関与する要因は? どのような時に痛みが強くなり、どのような時 に痛みが軽くなるだろうか?

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薬物治療以外の痛みを緩和する方法は? 薬物療法以外の疼痛緩和の方法を考えてみる

痛みを和らげるケア

痛みを和らげるケア

痛みの閾値に影響する因子 不快 不眠 疲労 不安 恐怖 怒り 症状緩和 睡眠 休憩 周囲の人々の共感 理解 これらを高める これらを高める ケアを考える ケアを考える

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悲しみ うつ状態 倦怠感 内向的心理状態 孤独感 社会的地位の喪失 理解 人とのふれあい 気晴らしとなる行為 不安減退 気分高揚 鎮痛薬 抗不安薬 抗うつ薬 Twycross, et al 著, 武田文和 訳:末期患者の診療マニュアル, 第2版, 1991

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痛みを和らげるケア

実際の例

ぐっすり眠る リラックスする うまく気晴らしする

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine うまく気晴らしする 軽い運動を取り入れる 安静にする マッサージする 痛みを和らげるケア

実際の例

環境調整 疼痛が増強するような体動を避けた日常生活、寝床の 工夫など 装具や補助具の工夫

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 装具や補助具の工夫 コルセット、頸椎カラー、歩行器、 杖などの使用を検討 ひとりで抱え込まない

まとめ

まとめ

がん患者の疼痛について正しく評価するこ とが重要 抗がん治療と並行して行う

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疼痛治療のアルゴリズムに従って治療を行 う ケアとコミュニケーションが重要

選択スライド

選択スライド

以下のスライドは状況により使用しても使 以下のスライドは状況により使用しても使 用しなくてもよいスライドです 用しなくてもよいスライドです 必要なら順番を入れ替えて使用してくださ 必要なら順番を入れ替えて使用してくださ

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要 要 い い

それぞれのオピオイドの特徴

モルヒネ オキシコドン フェンタニル 受容体 μ(μ1、μ2) κ δ μ(μ1、μ2) κ μ (μ1)

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 極性 水溶性 水溶性 脂溶性 代謝産物 M6G,M3G →薬理活性あり ノルオキシコドン →薬理活性なし 薬理活性なし 排泄 M3G,M6G として腎臓より 排泄 腎臓より排泄 一部が未変化 体として腎臓よ り排泄

症例1 つづき

膵臓がんの54歳女性 ロキソニンⓇ3錠分3で開始し、3日後に再 診としたが、再診時にも痛みはNRS 4/10

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と十分とれていなかった

Q4.オキシコンチン

10mg錠1日2回で開始

する実際の処方箋を記載してみよう!

22/128

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オピオイドローテーションの実際

大量のオピオイドの場合

例)オキシコンチンⓇ120mg/日¼デュロテップMTⓇ オキシコンチン 120mg/日 レスキュー: オキシコンチン 80mgオキシコンチン40mgデュロテップMT12.6mg 1 2 3 4

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine オキシコンチン デュロテップMT 60 60 ↓ ↓ 4.2mg40 40 ↓ ↓ 40 40 ↓ ↓ 40 40 ↓ ↓ 20 20 ↓ ↓ 20 20↓ ↓ 20 20↓ ↓ 8.4mg12.6mg↓ オキノーム 20mg/回 デュロテップ4.2mgMT デュロテップMT8.4mg

(30)

≪メモ≫ 24/128

(31)

名前( )

1. 2. 3. 4.

(32)

M-3 がん性疼痛の評価と治療 ワークシート The PEACE project 5. 6. 7. メモ 26/128

(33)

M-4a

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1

PEACE

Palliative care Emphasis program on symptom management and Assessment

for Continuous medical Education

がん性疼痛事例検討

M-4a 2008年12月版

目的

典型的ながん性疼痛の症例の検討を通じ て以下のことができるようになる 疼痛の評価とそれに基づく適切なマネジ

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メント がん患者の全人的苦痛に配慮し対処す ること

症例

59歳男性 左腎細胞がん、肺転移、骨転移、肝転移 200X年5月腰痛と咳嗽が出現 咳嗽時の

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200X年5月腰痛と咳嗽が出現、咳嗽時の 胸痛がみられ近医を受診 胸部X線上で右中肺野に異常陰影を認め 精査目的にA病院を受診、5月X日入院、 入院後左腎細胞癌と診断された 肺転移

経過・・・

入院時の腹部CTで、肝転移・腰椎転移も指 摘された 200X年6月初旬、左腎摘出術施行

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初 施

その後インターフェロン療法が行われていた

腰痛は、ロキソニンⓇ3錠分3、MSコンチン

40mg分2の投与で緩和されていた

(35)

日本緩和医療学会

The PEACE Project M-4a がん性疼痛事例検討

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2

・・・経過・・・

200X年7月末より右上腕痛、左側腹部痛、

両側大腿外側部痛が出現

上腕・腰の痛みはズキズキとする痛みで、体

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腕 腰 痛 痛 動時に増強、一晩に数回、寝返り時の疼痛 のために目が覚めると訴えている 疼痛の程度は安静時にはNRS3~4、動作 時には8~10

・・・経過

左側腹部にはびりびりとする、電気が走る ような痛み 両側大腿外側の痛みは進行性で、下肢の

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大 外 痛 肢 知覚障害も徐々に出現 右上腕骨骨頭部への溶骨性骨転移と 骨折がみられた 肝S1への 転移巣 Th12への 転移 L1への転移 及び脊柱管内への伸展がみられた

社会的背景

職業:会社員(製造業)、休職中 趣味:釣り、元気な頃は毎週末行っていた 妻は5年前に他界 現在は共稼ぎの長男夫

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妻は5年前に他界、現在は共稼ぎの長男夫 妻と3人暮らし 同じ市内に嫁に行った長女(キーパーソン) が在住しており、しばしば患者宅に来訪して いた。幼稚園に通う4歳の孫がいる

病状の説明と予後

病名と病状の拡がり、治療経過については 説明されている。インターフェロンが無効で あることや予後などについてはまだ説明さ れていない

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れていない

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3

病状認識

本人は元気になって復職したい、釣りに行 きたいと考えている

孫の小学校入学を楽しみにしている

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下肢の症状が出現・進行することに、不安 を訴えている

課題

この患者の疼痛をどのようにアセスメントし マネジメントしていくか?

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身体的症状以外にどのようなことを考慮し 対処する必要があるか?

実際の痛みのアセスメント

右上腕痛:骨転移、病的骨折

腰痛:肝転移、腰椎転移

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左側腹部痛:

Th12転移による神経根

症状、手術の創部の痛み

両側大腿外側部痛:腰椎転移からの

脊髄圧迫

実際のマネジメント

実際のマネジメント

放射線療法(右肩、腰部、3Gy×10Fr ) ビスホスホネート製剤の投与 外科的処置に対しては 全身状態を検討し

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外科的処置に対しては、全身状態を検討し て行わないこととした MSコンチンの増量(60mg/日) レスキューの処方(オプソ10mg/回) 鎮痛補助薬の開始

その他に・・・

痛みがでない姿勢や移動の工夫 コルセット、アームスリング(応急的には三角 巾+バストバンド固定)

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動作前(30~60分)のレスキュー使用 リラックス、気分転換 温罨法(腰、左側腹部、大腿外側) 不安に対する傾聴

全人的苦痛

(total pain)

がん患者の苦痛は多面的であり、全人的に捉えなければ ならない 精神的苦痛 痛み 他の身体症状 日常生活動作の支障 身体的苦痛 社会的苦痛

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全人的苦痛 (total pain) 精神的苦痛 社会的苦痛 スピリチュアルな苦痛 不安 いらだち うつ状態 経済的な問題 仕事上の問題 家庭内の問題 生きる意味への問い 死への恐怖 自責の念 29/128

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4

身体的症状以外の問題点

患者の病状認識のずれ、今後の見通しに 対する不安

趣味や仕事の喪失にともなう不安

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仕 喪失 安 家族の病状認識が不明 治療・療養についての患者本人の希望が 不明確 介護力不足

その後・・・

主治医および看護チームと話し合いを行い、患者 と家族に正確な病状説明を行うことを目的に面 談の場を設けることとした 面談の席で 主治医から正確な病状の説明が行

CopyrightⒸJapanese Society for Palliative Medicine 面談の席で、主治医から正確な病状の説明が行 われ、今後本人がどう治療・療養していきたいか、 家族はどうしようとしているかを尋ねた 患者は病状を現実的に受け止め、家族も協力的 で、可能な範囲で在宅での療養を希望した

・・・その後

院内緩和ケアチームの支援を受け、在宅訪 問診療、訪問看護、訪問介護の手配と緊 急時の入院などの体制を整え、退院された

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夏休みになり、毎日娘と孫の訪問を楽しみ に過ごしている

まとめ

がん性疼痛の緩和ケアでは、以下のこ

とが重要である

疼痛の評価とそれに基づく適切なマネジ

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メント

(38)

症例:59 歳男性、左腎細胞がん、肺転移、骨転移、肝転移 経過 200X 年 5 月 腰痛と咳嗽が出現。咳嗽時の胸痛がみられ近医を受診。 胸部X 線上 右中肺野に異常陰影を認め精査目的にA病院を受診、 5 月 X 日入院。 入院後左腎細胞癌と診断。入院時の腹部CT で、肝転移・腰椎転移も指摘。 200X 年 6 月初旬 左腎摘出術施行。その後インターフェロン療法。 腰痛は、ロキソニン3 錠分 3、MS コンチン 40mg 分 2 で症状緩和。 200X 年 7 月末より右上腕痛、左側腹部痛、両側大腿外側部痛が出現。 上腕・腰の痛みはズキズキとする痛みで、体動時に増強。寝返りの時に、痛 みで一晩に数回目が覚めると訴えている。疼痛の程度は安静時には NRS3-4,動 作時には8-10。 左側腹部にはびりびりとする電気が走るような痛みが出現してきた。さらに 両側大腿外側の痛みは進行性で、下肢の知覚障害も徐々に出現してきた。 X 線所見:右上腕骨骨頭部への溶骨性骨転移と病的骨折がみられた CT 所見:肝 S1 への転移、L1,Th12 への転移、L1 転移は脊柱管内への伸展がみられた 生活歴・家族歴: 職業:会社員(製造業)、休職中 趣味:釣りが好きで、毎週末に行っていた。 家族:妻は5 年前に他界、現在は共稼ぎの長男夫妻と 3 人暮らし。 同じ市内に嫁に行った長女(キーパーソン)が在住、しばしば訪問。 幼稚園に通う4 歳の孫がいる。 病状認識:病名と病状の拡がり、治療経過については説明されている。 インターフェロンが無効であることや予後についてはまだ説明されていない。 *主治医は予後を3 ヶ月程度と予想 *本人は元気になって復職したい、釣りに行きたいと考えている。また孫の小学 校入学を楽しみにしている。一方で下肢の症状が出現・進行することに、不安を 訴えている。 課題1)この患者の疼痛をどのようにアセスメントし、マネジメント(薬物療法、非薬物 療法・ケア)していくか? 課題2)身体的症状以外にどのようなことを考慮し対処する必要があるか?

M-4a がん性疼痛事例検討 ワークシート The PEACE Project 31/128

(39)
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M-5

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The PEACE Project M-5 オピオイドを開始するとき

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1

PEACE

Palliative care Emphasis program on symptom management and Assessment

for Continuous medical Education

オピオイドを開始するとき

M-5 2008年12月版

学習目標

オピオイドの導入をスムーズに行うことがで きる オピオイドの副作用を適切に説明することが

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切 明 できる オピオイドに対する患者の不安や気がかりに 適切に対応できる

まずビデオを見てみましょう

まずビデオを見てみましょう

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ロールプレイとは?

何人かの参加者が 何人かの参加者が ある特定の役になりきって行う ある特定の役になりきって行う あらすじのない劇である あらすじのない劇である

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あらすじのない劇である あらすじのない劇である

McKeachie McKeachie, 1986, 1986

参照

関連したドキュメント

それでは資料 2 ご覧いただきまして、1 の要旨でございます。前回皆様にお集まりいただ きました、昨年 11

いしかわ医療的 ケア 児支援 センターで たいせつにしていること.

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