【論 文】 UDC :624
.
012.
45 :531、
224 日本建築 学 会 構 造 系 論 文 報 告 集 第408 号・
1990 年 2 月鉄 筋
コン
ク
リ
ー
ト
造
柱
の
曲 げ
降伏後
の
靱性
に
関
す る
解 析 的研 究
正 会 員 正 会 員平
稲
石
井
久
栄
廣
*_
* * §1.
序 最 近の超 高 層 鉄 筋コ ン クリー
ト造 建 物を は じめ,
部 材 の塑性変形に立 脚し た設計がな さ れ る建物で は,
1階 柱 脚に大 き な変形 と軸力負担 が強 制さ れ る。
し た がっ て,
柱のヒ ンジ領 域に対し て は, せ ん断 補 強を確 実に す る と と もに,
コ ン ク リー
トの 圧縮靱性を改善し圧壊を 遅延さ せ る目 的で横 補 強 筋 (拘 束 筋〉が配さ れ ること が多い。 しか し な が ら,
軸 力比や拘束効果と変形 能と の関係につ い ては,
その定量的な評 価が な さ れて いる と は言い難い。 本 論 文 では,
曲 げ降 伏 後の変 形の限 界が 圧縮 領 域にお け るコンク リー
トの圧壊に起 因す る柱を対 象に,
限界 変 形時にお け る危 険断面の各種ひずみ,
中立軸位置お よ び 曲率の算定法 を 明 ら かにす る と と もに,
柱の変形 機 構 を 提案し変形 量の算定 式を示し た。
限 界 変形に関して は,
部 材の実 験 結 果の統 計 的 分 析の 観 点か ら,
最 大 耐 力の 80 %低下時の変 形 をもっ て限界 変 形 とする ことが一
般に行われ て いる が, 耐 震 性 能 上そ の数 値の もつ意 味はあ まり明 確で はない 。一
方,
部 材の 危 険 断 面に着 目し た研 究か ら,
コ ン ク リー
トの限 界 圧 縮 ひずみ,
限 界 曲 率に関 して は多くの提 案が なされて いる。 小 柳,
六郷ら は,
はり断 面のエ ネル ギー
吸 収の大 部 分 を 受 持つ引 張 鉄 筋の 引張ひずみ に限 界が ある (引 張ひずみ が 曲 率の増 加 と と もに増 大し,
最 大 値 となった後,
曲 率 の増 加に対「
して減 少する)こ とか らこ の限 界 点 をは りの 降 伏 終了点と名 付け,
変 形の限 界を定 義し て い る1)。
ま た鈴 木,
中 塚らも 同 点を断 面の モー
メ ン トー
曲 率 関 係上 の終局 限 界点と して と ら えて い る21・
3〕 。 た だ し,
これ ら 提 案さ れ た危 険 断 面の 限 界 圧縮ひずみ,
限 界曲 率と部 材 の限界変形との相関は必 ずし も 明確ではない。
本 論 文では,
柱の曲 げ降 伏 後の変 形に多大な影 響 を与 える引 張ヒン ジ領 域の伸び (引張ヒンジ領 域 内の引 張 鉄 筋の ひずみを高さ方 向に積 分し た値 )に限 界 点が ある こ と を示 し,
P一
δ上の エ ネル ギー
吸 収 性 状だ けで はな く 軸 力の なす仕 事 量 も含 めた柱 部 材 全 体のエ ネルギー
吸 収 性 状ならびに鉄 筋とコ ン ク リー
トのエ ネルギー
吸 収の分 本論の一
部は引 用 文 献 9 )〜
10 }に発表 したものである。
噸 建設省 建 築研 究所 構造 研究室 長・
工博 鮴 (株 }間組 技 術 研 究 所・
工修 “ 9B9 年 6 月.
IO日原稿 受 理,
1989 年11月13日採用決 定) 担がこ の限界点を境に急変す ること か ら,
こ の点 を柱の 変 形の限 界 と定 義し た。
さ ら に,
この引張ヒ ンジ領 域の 伸びの限 界が危険 断 面で は引 張 鉄 筋の 引 張ひずみの限 界 に対 応する ことか ら,一
定 軸 力下の単調 載荷時の危 険 断 面にお け る平面 保 持 を仮 定し た曲 げ解析よ り,
上記の限 界変形時の コ ン クリー
トの圧縮 縁ひずみ, 引 張 鉄 筋の ひ ずみ お よ び曲率とコ ン ク リー
トお よび 鉄 筋の応カー
ひず み関係な らびに軸 力との一
般 的な相 互 関 係 を明ら か に し た。
曲げ降伏後の柱の変形機構に関し ては,
曲げ降 伏 後の ひび割れ状況 お よびコ ン ク リー
トの圧壊状況 な ら びに鉄 筋の降伏 状況の実験結果に基づ き トラス モ デル を提 案 し, かつ変 形 量の算定 式 を示し た。
柱の限界変形は,
前 述の危 険 断 面の各 種ひずみ, 中 立 軸 位 置 をこ の算 定 式に 代入す る こ と に より求め る こ と が で き る。
鉄 筋コ ン ク リー
ト部 材の トラ ス置 換につ い て は,
既に曲 げ降 伏 先 行 型の耐 震 壁に適 用してお り,
曲 げ降 伏 後の耐 震 壁の変 形 性状を極め て よ く説 明 し得る こ と を明ら か に し て い る4〕−
5,。
な お,
本論 文では,
柱そ の も ので は な く高 層 壁 式ラー
メ ン鉄 筋コ ンク リー
ト造 にお け る壁 柱の実 験 結 果7}を用 い てい る。
壁柱は 偏平な断 面を持つ柱では あるが,
本 論 文で指摘し た事項に関 しては,
柱と壁 柱で本 質 的な差 異 はないと考え て い る。
§2.
安 定 限 界お よ び 危険 断面 の曲げ特 性2.
1 安定 限界 図一1
に壁 柱7)の曲 げ降 伏 後の 部 材 角 1/67rad.
にお け4
ず みltcr)2
.
o O o・
Loscca図
一
1 ひび割 れ状 況お よ び引 張 鉄 筋 位 置と 圧縮 縁 位 置の高さ方向の ひずみ分 布η
τ(kg/ 2) 20 Ol 0 丶
_
^ 1一一一
A−
<D戸
1
丶
l
N・
・
1N ・.
・、
、飆
3
1.
02
.
0
3.
O R (x10−
t rad.
) 図一
2 平 均せ ん 断応 カー
部 材 角 関 係の正 側 加 力包 絡 線η v( )20
10 o/
私
。3
陶ノ
弄
∵
Ne.
21.
0
2.
0
3.
0
4.
OR
(xlO『
t rad.
) 図一
3 引張ヒ ンジ領域の鉛 直方 向の伸び量(v)と部 材角の関 係T) る代 表 的な ひび割れ状 況な ら びに引 張 鉄 筋お よ び 圧縮 縁 位 置の高さ方 向の ひずみ分布を示す。
壁 柱 脚部には,
引 張ひずみお よ び 圧 縮ひずみ が集中してい る。
この ひずみ の集 中 範囲 を そ れ ぞ れ引 張ヒンジ領 域お よび 圧 縮ヒ ンジ 領域と呼ぶ こ とにする と,
壁 柱の変 形の ほ と ん どは こ の 引張 ヒン ジ領 域の伸びと圧 縮ヒ ンジ領 域の縮み に よ り生 じ ていると 言え る。
図一
2に壁 柱の平 均せ ん断 応 カー
部 材 角 関 係の正 側 加 力 包 絡 線 を,
図一
3に壁 柱の (正側 加 力包 絡 線 上の )変 形に伴う引 張ヒ ンジ領 域の鉛 直方 向の 伸び量 (ωを示す。
伸 び 量 〔v)は部 材 角にお お むね比 例 的で あ る が,
伸びに は限 界 (図一
3中の○ 印 〉 が あり, その 限 界点 は,
図一
2に示し た包 絡 線 上で の急 激な耐 力 低 下 開 始 時 (図一2
中の○ 印 )に一
致してい る。
こ こで は,
引 張ヒンジ領 域の伸びの限 界 以 降,
引 張ヒ ン ジ領 域が縮み ながら も軸 力を保 持し得た試 験 体 No.
4 を取り上 げ,
部 材のエ ネルギー
吸 収 性 状を検 討する。 変 形 に伴うエ ネル ギー
吸収 性状の変 化を 図一4
に, 図一5
には その 増分 を概 略 的に示す。
柱部材の吸収エ ネル ギー
は, 片持ば り形式の加 力 方 法 である ことよ り下 式に基づいて算 出した。
△w
』 =P
△ δ.十N4
δ四………・
………
(ユ) ただし, △既協・
:部材角 AR 間の外 力 仕 事の増 分 △品 :水平力作 用 点の水 平 変 位の増 分A
δ. :軸 力 作 用 点の軸 方 向 変 位の増 分P
:水平 力N
:軸力 ム レVin=
ムS
了十 △C …・
・
・
…
7・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
tt
(2)一
22
一
W叫τ 鯉 3,
0 2,
0 LO 0ΣP△ δレ 〆
ノ
♂ 〆ノ/ 〆 ∠ ニ ー ド 引張ヒンジ領域の伸 びの限界
一
π 〆 Σ △WDUτ ΣPS
τ Pt R一
LO 図一
4 外 力 仕事お よ び吸 収エ ネル ギー
と部 材 角の関 係7)(試 験 体No.
4) dWeeT dR (t.
blrad.
)引張ヒ ン ジ領域の伸び の限 界 跏 100 0}
矧 糧噛
計
農
、,辷
.
一昌
△7−
C7 △W四
7刪
噌
一
曹
一
N △δ圓一
P一
△ δ隲,
噛
■
「 鹽
.
一
1
一曹
,
1.
0,
一
_
_
__
_
_
.
2.
O_
_
_
ざぎ73
・
R (翼10’
3rad,
図一
5 外力仕 事および吸 収エ ネル ギー
の増 分 量と部材角の 関 係1)(試験体No,
4} ただし,
ム隅。 :部 材 角AR
聞の内力仕 事の増 分 (=AW
, 。、)AS
, :引張鉄 筋の吸収エ ネルギー
の増分AC
;AS
,以 外の 要 素 (主 として圧 縮 側コ ン ク リー
ト)の吸 収エ ネルギー
の増 分 な お,
引 張 鉄 筋の吸 収エ ネル ギー
は,
引 張 鉄 筋 位 置の高 さ 方 向の ひずみ分 布に基づき, 図一
17に示 し た鉄 筋の 応 カー
ひずみ関 係 より求め た。 エ ネルギー
吸 収 性 状は,
引 張ヒ ンジ領 域の伸びの限 界 点 を 境に急 変し ている。
す な わ ち,
限 界 点 以 降では,
限 界点 以 前に大き なエ ネルギー
吸 収 をして いた引 張 鉄 筋が 縮み 始 め, 吸収して いたエ ネルギー
を放 出し始める。
ま た,
壁柱が軸 方 向に縮み始め,軸 力によ る付 加エ ネルギー
が著しく増 大 する。 そ れ らの結 果 として,
圧 縮 側のコ ン ク リー
トの負 担するエ ネルギー
が急 増し て い る。一
方,
限 界 点 以 前の引張ヒ ンジ領 域が伸びてい る間は,
部 材の 鉄筋お よ びコ ンク リー
トのエ ネルギー
吸収の負 担 率は, ほ ぼ一
定で あ り,
安 定してい る と言える。
な お,
水 平 耐 力は, 引張 鉄 筋に縮み を生 じ た後, 大き な耐 力 低下 を示 してい る。
以 上の検 討に基づ き,
引 張ヒ ンジ領 域の伸び の限 界 点 を安 定 限 界 と定 義 し, 以 後, こ の安 定 限 界 時に おける各種ひずみ, 変形 等 を論じ る。
2.
2
危 険 断 面の曲 げ解 析 安 定 限 界 時において,危 険 断 面の引 張 鉄 筋の ひずみ は,
引 張ヒンジ領域の伸び と同様に最大と なっ てい る (図一
一
6
中の○印参照)。 し た がっ て,
こ こ で は,
平 面保 持を 仮 定し た危 険 断 面の一
定 軸力下で の 曲げ解析を行い,
引εOa ) 5
.
e4,
03.
o2.
o1噛
O O LO 2.
0 3.
0 4.
O R (翼且O−
,rad.
).
図d6 危 険 断面 (壁 柱 脚 部 )にお け る引張鉄 筋 の ひずみ と部 材 角の関係η C囑
D bL
x
’
ttD 図一
ア 解析 対 象柱 断 面お よび断.
面の ひずみ分 布 張 鉄 筋の引張 ひずみに限界が生 じ る メ カニ ズム を数式的 に説 明し,
安定限 界 時 (引 張 鉄 筋の ひずみ の最 大 時 )に お け る コン ク リー
トの圧 縮 縁ひずみ,
引 張 鉄 筋の ひずみ,
、
中 立 軸 位 置お よ び曲率の算 定 法 を示す。
なお,
既に鈴 木,
申塚ら は一
般 的な鉄 筋コ ンクリー
ト 造 曲 げ 部 材 断 面を対象に,
引 張 鉄 筋の ひずみが最 大と な る メ カニ ズム を 図 式 的に説 明Z〕 してい る。
さ ら に,
フ レ ス トレ ス ト鉄 筋コ ンク リー
ト造は り断 面におい て,
コン ク リr トの応 カー
ひずみ関 係に最 大 耐 力 以 前は放 物 線 を,
最 大 耐力 以 後は直 線 を 用い,
PC 鋼 材お よび引 張鉄筋の 応 カー
ひ ずみ関 係に は ひずみ硬 化 を も考慮
し た場 合のPC
鋼 材の最 大 引 張ひずみ時にお け る曲率等の算定式を 導い てい る3 〕。
ただし,
圧縮 鉄 筋は降 伏を仮 定してお り,
圧縮鉄 筋の ひずみ硬 化は考 慮さ れて い ない 。ま た
,
小 柳,
六郷ら はコ ンク リー
トの応 カー
ひずみ関 係に後述の著 者らと同一
表 示の関 数を用い,
引張 鉄 筋お よび 圧縮鉄 筋の応 カー
ひずみ関 係 を完 全 弾 塑 性 (ひずみ 硬 化は考慮され てい ない)とし た場 合の引 張 鉄 筋の最大 ひ ず み 時 に お け る各 種ひ ず.
み等の 算定 式.
を.
導い て い るu。本論 文では
,
柱に おいて は圧 縮 鉄 筋 もか な りの ひずみ を 受 ける こ と か ら,
引 張 鉄筋およ び 圧縮 鉄 筋と もひ ずみ 硬 化 を考 慮 し,
コ ン ク リー
トの応 カー
ひずみ関係に は コ ン ク.
リー
トの引 張応 力を無視す る以 外は, コ ン ク リー
ト の応 力を表す関 数 表 示に,
特に制 隈 を設けて いない関 数 を用い て いる。 A) 基 本 式図
一
7に示 す 柱 断 面 が一
定 軸 力 下で単調載荷を受舛
る 場 合 を想 定す る。 断面の平面 保 持 を仮定し,
中 立 軸は常 に断 面 内にあ る もの と する。軸 方向 力の つ り あい より (3 )式 が
,
平面 保 持の仮定 より (4
>〜
(6
)式 が 成 立 する1
)。’
舮幕
調
乱
一
E。
・
’
”…… …一 一
(・・ e。c十
寄
)
ec一
嗇
…………
(・)Xnl
一
轟
d
・………・
・
・
………・
……
(・)・一 ε
謡
∵・
…………・
…一 ・
…一 ・
・
・
・
… (・) ただし, 属 :軸 応 力 [N/(bD
)](圧 縮を 正) N ;軸 力 (圧 縮を 正) b,
D :柱幅お よび柱せい Pt:引 張 鉄 筋 比[αt/(bD
)〕 P,:圧縮鉄 筋 比[αc/(bD
)]d,
:圧 縮 縁よ り引 張 鉄 筋まで の距 離の柱せ い に 対する比d’
Ct ;圧 縮 縁よ り圧 縮 鉄 筋まで の距 離の柱せい に 対 する比 Xnt:圧 縮 縁より中 立軸まで の距 離の柱せい に対 す る比 a。 :引 張 鉄 筋の応 力 (引 張を 正) asc :圧縮鉄 筋の応 力 (圧縮を 正) ε。 ;コ ン ク リー
ト圧 縮 縁ひずみ (圧 縮を 正 } ε。 :引張 鉄 筋の ひずみ (引 張 を正) εs, :圧 縮 鉄 筋の ひずみ (圧縮を 正)f
(e): コ ンク リー
トの応 力 (圧 縮を正 )を表す関 数で,
ε≦0
の場 合f
(ε)=
0,
ε>0の場 合f
(ε)>0とする。
ε ;コ ン ク リー
トの ひずみ (圧 縮 を 正) φ :曲率 こ こ で,
鉄 筋の応 カー
ひずみ関係を図一8
に示すよう に 3 本の 直線に モデル化す る と,
引 張 鉄 筋およ び圧 縮 鉄 ao σ7【
E5h」
ε冨
【
86L‘
巳 y‘
斈し卩
引 張 鉄 筋 庄 縮鉄 筋 ε 7も
.
ε曲
t ε E搴
弓
E5h‘
幽
σ 7艦
a5c 図一
8 鉄 筋 の応 カー
ひずみ関 係筋の応 力は
,
そ れ ぞ れ (7 )一
(9 )式お よび (10 )〜
(12) 式で表さ れ る。
σ 、
=
σ。t+E。ht(ε。一
ε。。 、) (ε。 。t≦ε。)・
…・
・
一 …
(7 >σ。
罵
ayt (eyt ≦ε。くε。h∂…・
………・
く8)ao
=
Estεo (0≦εo<εyt)・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(9>σ。 ,
=
σ。。+E。hC(ε。c−
e。n,) (ε蹴 ≦ε。∂・
……
(lo) σ。。=
・
a。c (Eyc≦ε。
,くε。hc)………・
……
くll) σ。,;E
。 ,ε。 。 (0≦ε。
。
〈εy。
)・
…一 一 ……・
(12) た だし,E
。t,E
。c :引 張お よ び圧 縮 鉄 筋の弾 性 域ヤング係数Esht,
EShC
:引張お よ び 圧縮 鉄 筋の ひずみ硬 化 域の ヤ ング係 数 σ。t,σ y。:引 張および圧 縮 鉄 筋の降伏 応力 εyt,
Eyc :引 張お よ び 圧縮 鉄筋の降 伏ひず み ε。ht,
ε。hC :引 張お よ び圧 縮 鉄 筋の ひずみ硬 化 開 始ひ ずみ B) 引張 鉄 筋の ひずみ の ε。 に よ る表 示 引 張 鉄 筋の ひずみ ε。
は,
ε,の みの 関 数と し て (13) 式の よ うに表 すことがで き る。
ε。=
9(εc)一 ・
・
…一 ・
……・
…・
………・
……・
…
(13)以 下で は
,
まず,
引 張 鉄 筋および圧 縮 鉄 筋の ひず み が,
と もに,
降 伏 棚あ るい はひずみ硬 化 域に存在して いる場 合につ いて,
g(εc>を示 す。(
7
)式,
(10 )式,
お よ び (4 )式を (3
)式に順 次 代入 し,
σ。,
σ。 。および εsc を 消 去す る。 結 果と して,
g (ε∂は,
(14 )式に示 し たA
が,
A
= Oの場 合 (す な わ ち,Esht=
Eshe=
Oの場 合)は,
(15
)式で表さ れる。
ま た,
A
≠0の場 合は, g (e。) ei二次方程 式の解 とな り,
ε。>0
の条 件 より (16>式で表すこと ができ る。dCi
A
=
ρ・E・
ht+ τ P・E
…’
… ’
… ’
’
’
’
’
”t”…
(14 ) A;
Oの場 合d
・r
∫(・)d・9(・c)
=
Ot
+ ρ,σ。,−
P。a,.一
・ ・’
’
”… … …
(ユ5> A≠0の場合一B
(εc)十 B(εc> 2−
4AC (εc) 9 (ε,);………
(16〕 2A た だ し,
B
(ε∂=
可+P,σ一 ρ、σ ,,+ρ、E
。ht(Ec一
ε。h∂一
・・E ・
h・
1
(
2dCi l−
dl
)
e,一
・。h。1
−
(17)c
(Ec)一
「
m
+P,a。、一
・。ayc−
P,E 。
htesht−
P ・E・h・1
(
−
d
。11d
,)
・一
嗣 ]
×E・
− dlfECf
(・)d・…一 ・
……・
・
…・
(18)引 張 鉄 筋の ひずみ が降 伏 棚の領 域に存 在す る
場
合,
あ る い は弾 性 域に存在す る場 合は,
その存 在 範 囲に応じて一
24
一
(7 )式の 代 り に (8)式 ある い は (9)式 を 用 い て g(ε。}を誘 導 する。 圧 縮 鉄 筋に関して も 引 張 鉄 筋と同様 な取 扱いが 必要で あ る。 結 果と して,
これ らα)場 合の g(ε。)も〔15 )式ま たは (16 }式で表さ れ る。
た だ し,
(14) 式, (17)式お よ び (18 >式におい て,
下 記の置き換え を行 う。
(i) 引 張 鉄 筋 が 降 伏 棚に存在す る場 合・
Eεht=
Oとする。
(ii> 引 張 鉄筋 が 弾 性 域に存 在す る場 合
Esht=Est
かつ σyt=
εSht=O
とす る。
(iii) 圧 縮 鉄 筋が降 伏 棚に存 在す る場 合
Esh。
;
Oとす る。
(
iv
) 圧 縮 鉄 筋 が 弾性 域に存 在す る場合EShe=Esc
か つ σyc= ε ..
itC= O とする。C
) 安 定 限 界 時にお け るコ ンク リー
ト圧縮 縁ひずみ, 引 張 鉄 筋の ひずみ,
中 立 軸 位 置お よ び曲率 コ ン ク リー
ト圧縮 縁ひずみ ε。の増分 に対す る引 張 鉄 筋の ひず み ε。の増 分を検 討 する。
(3)式 をε,で微分し,
一
定 軸 力であ ること [(19
)式]を考 慮 し,
(20)式 を得 る。
妬
π
=
o’
… ’
… … ’
””… … … ”… ’
”
(19 )器
喜
・
…………一 ・
……・
……・
…・
一・
…一
(・・) た だ し,
α;
可+P
,σ。−
P,σ。 ,+(ε、+ε。)・
(
d
砺dCl
d
σ 。, Ptd ε。 +P・
ifd
εs。)
・
・
一 …・
・
……・
(・・)β
一d
・f
(・。)一
(
d
・ ・、a。−
P。a。,一
(Ec+e。)・Pc
(
dCi1−
d,)
謝
・
・
……・
・
一 …一
(22) ・ を表・ (・・〉式 中・籌
{
舞
・躑 ・ 接線 ・Utk
を表し て お り,
鉄 筋の通 常の使 用 範 囲 (最 大強度 以 前の 範 囲 〉に おい て は,
常に接線 剛性は ゼロ以 上と な る。
ま た柱にあ る 程 度の軸応力 (圧縮 鉄 筋の負 担 圧縮応力よ り 大きい軸 応力)が作 用す れ ば(孫〉 ρ cσ。c),
(21
)式に お い て常に a>0 が成立する。 し た が っ て,
(20 )式に お け る εc の増 分に対する εD の増 分の正負はβの 正負だ け に依 存する。 こ こ で,
(22)式に示し たβを ε。
の みの関 数と して (23)式で表す。
β=
d,lf
(εc)−
h(εc)1
・
………・
……・
・
…・
…・
…・
・
(23) 以下では,
まず,
引 張 鉄 筋お よ び圧 縮 鉄 筋の ひずみ が と もに,
降伏棚ある い は ひずみ硬 化 域に存 在する場 合に つ い て h(ε。
)を示す。
(22 )式に (7)式, (10)式, (4 ) 式および (15)式ま たは (16)式 を順 次 代入 し,
(24)式 ま た は (25 )式 を得る。
A =
0の場 合 [A は,
(14) 式 参照]ん(ε∂= 価+P
,
a .厂 P。
・、、
)/d,…・
…・
・
……
∴・
・
(24 ) A≠0の場 合 [A
は,
(14
).
式参照]D
(εc)B
(εc)−
B(εc) t
−
4AC (εc〕h
(ε。)=E
d
,、
2Ad ,・
一・
・
・
…
一…
−t・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(25) ただし,
B (ε,)は,
(17)式,
C
(ec)は (1.
8)式 参 照。D
(ε,}=
瓦+P,atr厂 P,σy。−
P 、E.
. 、ε.
ht一
・。E
。hC{
・(
−
dCi1d
,)
Ec−
e。hc}
・
…・
(・・)E
一 幽一
幽(
1−−
99drc
’)
・
………一 吻
引 張 鉄 筋 あるい は圧 縮 鉄 筋の ひずみ が弾性域あ るいは降 伏 棚の領 域にある場合のh
(εc)は,
(14 )式,
(17
)式,
〔18)式,
(26)式お よび (27)式において,B
)項に示 した (i)〜
(iv)の取 扱いを す ること に よ り, (24
)式 ま た は (25).
式で表す こと がで きる。
(23 )式 を (20) 式に代 入 し て (28)式を得る。噐
一d
’lf
(E
・・1
)=
e
h
!〈!ee!)}一 ・
一 一 ……・
…一
・
・
(・8
) た だ し, a>0
ε。
の増 分に対 する ε。の増 分の正負は,
コ ンク リー
ト の応 カー
ひ ずみ関 係を表す関 数 ノ(ε∂と (24 )式 ま た は (25) 式に示し た関 数h
(ε,)の大 小に よ り定まる。
すな わ ち,
f
(ε。)>h
(εc)の場合 :引 張 鉄 筋の引 張ひずみ は増 大f
(ε∂〈h
(ε,)の場合 :引張鉄筋の引張ひずみ は減少 ま た,一
般的なコ ン ク リー
トお よび 鉄 筋の応 カー
ひず み関係お よび柱に作 用す る軸 力 を考えれ ば,
引 張 鉄 筋の ひずみ が最 大と な る条件は,
(29 )式で表され る。
ノ(εc)=h
(εc)・
一
一
一
一
一
一
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(29 > こ の条 件を満た すコ ンク リー
トの圧 縮 縁ひずみ (安 定1 限 界 時の コ ンク リー
トの 圧縮 縁ひずみ )をε 。,
SL とする と,
安定限 界時の引張 鉄 筋の ひずみ ε。、
SL (3 ε。,
MAX )は,
(13 )式に おい て εc の 代わ りに上 記の ε。
.
SL の値を代入 する こ と により与え ら れ る。
また,
安定 限界時にお け る 中 立 軸 位 置x。1.
SL および曲 率φs、 は,
そ れ ぞ れ(
5 )式 と (6) 式に おい て,
ε。の代り に ε、,
SL の値を,
ε。の代 り に ε。、
。L の値を代入 す るこ とに よ り与え られ る。
D) 安 定 限 界 時にお け る各種ひずみ等の略 算 的な解 こ こ では,
鉄 筋は すべ て同一
材 料 とし,
引張 鉄 筋 量=
圧縮 鉄 筋量 を仮 定す る。
ま た,
鉄 筋の応 カー
ひずみ関 係 を完 全 弾 塑 性と し て扱い , 主 筋の 降伏 後の変 形 領 域を検 討の対 象とする。 以 上の仮 定に よ り, Ptayt=
=Pcayc
Esht=
=
Eshc=
0 が成 立する。
こ の場 合,
(14
)式のA
は,
0とな る の で,
(24 )式に上記の関係 を 代 入 して下式が得られ る。
h
(ε、)=
現/d
,………・
………・
tt……
(30 ) σf2
血
山係
cO
εc,
SL 図一
9 安定 限 界 時コ ン ク リー
ト圧 縮 縁ひずみ ε。.
SL と コ ン ク リー
トの応 カー
ひずみ曲 線お よ び軸応 力 との相 関 関係 こ の場 合, 安 定限界 時の コ ン クリー
トの圧 縮 縁ひずみ ε。.
SL は,
関 数 σ= ノ(ε∂ と 直線.
σ=
・
属/di
の交 点の εc 座 標にな り (図一
9 参照), 小柳, 六郷らの導い た結果 1) と一
致す る。
安 定限界 時の 引 張 鉄 筋の ひずみ ε
。
,
SL は, (15)式に 上 記の関係を代入 して下式で表さ れ る。
ε0、
SL=
・・∬
G乱 ∫(・)・・ 瓦.
一
εc、
SL∬
° 乱 ∫(・)d
・7 (a
/d
,)・ds・=
(
a
/d
,)、c,
sLE・
・
SL… ”鹽
’
(31) 安 定 限 界 時の 曲 率 φ3L お よ び中 立 軸 位置 Xnl,
SL は, (31 )式 をそれ ぞれ (6)式お よ び (5)式に代入 して 以 下の ように表すことがで きる。妬
一
篇
讐
_ 畑 ,…・
……・
…
(・2・ 一跨
畿
……・
…・
・
……・
・
……
(33
・E
) 適 用 例 こ こ で は,
以 下に記し た柱 の断面形状,
コ ン ク リー
ト と鉄 筋の応 カー
ひずみ関係 (図一
8 参照)お よ び軸 応 力 を用い,
ε、の増 加に対する関 数f
(ε。)と関 数h
(ε,)の値 の 変化,
な らび に ε。 と ε。
。
の値の 変化につ い て検 討す る。
d
,=
1−
dCt
=
O.
9 ρt=
P.t・
LO % Est=
Esc=
2.
1×106
kg
/cmZ Esht;EshC=4.2
×104
kg
/cm2 ε.t=
εy,=
0.
2
% εSht=
εshc=
1.
5% 瓦/f
ち=
0.
3ft
=
300 kg/cm2 :コンク リー
トの最 大 耐 力 な お,
’
コ ンク リー
トの応 カー
ひず み関係 は,
図一
10を参 照 され たい。
結果を 図一
10に示す。 図一
10中,
横 軸は コ ン ク リー
トの圧 縮 縁ひずみ ε。 (%〉を, 左 側 縦 軸は関 数f
(ε。)と300 曾
§
3
蹴『
neloo
噛
3(
渓)
。
°
・
・
り
・
り
2 o o 1 2 t“
3L 3 et (%) 図一
10 安 定 限 界 時コ ン ク リー
ト圧 縮 縁ひずみ E。
.
s、と 関 数 ∫〔εc)および関 数h(εc)と の相 関 関 係h
(ε。》の値 (kg
/cm2 )を, 右側縦軸は引 張 鉄 筋の ひずみ ε。(%)お よび圧縮鉄 筋の ひずみ εs。(%)を表し て い る。
コ ン ク リ
ー
トの応カー
ひずみ関 係 を 表 す 関 数∫(ε∂の ひずみ軟 化 域での負こ う配 部 分と関 数h
(ε。}の交 点 (図一
10におい て精 算 解と して表 示)の ε。
座 標が 引張 鉄 筋 に最 大ひずみを 与え る時の コ ンク リー
トの圧 縮 縁ひずみ ε。,
SL (安 定 限 界 時の コ ンク リー
トの圧縮 縁ひ ず み)にな る [交 点に おい て,
/(e。
)=h
(ε,
)とな るこ と か ら,
(28 )式 ・おい ・盤
一
・・(・、−
ec,
sL)が成 立・ ・]. なお,
図一10
に は,
鉄 筋の応 カー
ひずみ関 係を完 全 弾 塑 性と し た場 合の (30)式によ る 略算 解も 示 して いる。 こ の略 算 解 と前 述の精 算解と を 比べ る と , 鉄 筋の ひ ず み 硬 化の影 響により両 者は厳 密に は一
致 し ない。
本解 析 例 で は,
特に圧 縮 鉄 筋の ひずみ 硬 化 (圧縮鉄筋の接 線 剛 性 の存在) がこ の差異に か な り影響し てい る。 2.
3 コ ンク リー
トの応 カー
ひずみ関 係および軸 力 比が 柱の変形性 能に及ぼす影 響前述の ように
,
(31)一
(33>式に示 し た略 算解は厳密 に は精 算 解と一
致し ないが,
柱の主 筋 量が少な く, 圧 縮 鉄 筋の ひずみ硬 化が小さい場合に は大きな差 異は な いも の と考えら れ る。
以下 では, 略算解 (31
)〜
(33)式 を基 に, コ ンクリー
トの応 カー
ひずみ関 係お よび軸力比 が柱 の 変 形 性 能に及ぼ す影 響につ い て検 討 を行う。
(31
)一
(33 )式は,
図一
9に示した面 積Si, S2,Ss
と 以下の関 係 を 用い て, (34 )〜
(36
)式の よ うにS
,,
S
,,
S3
の面 積 比 とεc,
SL で表すこ と がで き る。Si
十s
,=
(瓦/d
,)εc、
SLs
・+s
・一广
糺 ∫(・)d
・s
,− s
, ・・ 5L=Sl
+s
, ε・ SL’
… ’
”… ’
… ’
… ’
’
’
’
”鹽
(34)S2
十S3
diSL
=s
汁s
、 ε… /(d
,D
)”… … … … ’
価 )Si
十S2
za1…=
s
,+s
、d
・”… ”… ’
… ’
… … ’
””
(36>一
26
一
σ!f
‘ 1.
0 ηo O ε c,
SLI.
ec,
SL2 s l; 図一
11 簡略 化し たコ ンク リー
トの応 カー
ひずみ曲 線と安定限界 時コ ンクリー
ト圧 縮 縁ひずみ εqsLさ ら に, コ ンク リ
ー
トの応 カー
ひずみ関 係 を 図一
11に 示す よ うに 3 本の直線に モデル化 (仮 定 :Si《S2,
S4) し,
コンク リー
トの最 大 耐 力fZ
で無 次 元 化する。
ま た,d
,=1
を仮 定す る。 こ の 場 合,
(34)一
〔36
) 式 中 ・隷 瑠 掛
1
慧
・, 勤 比 … 表・ こと が で き,
(34 )〜
(36 )式は以 下のよ うに な る。・。
,
SL−
(1
牛
1
鄭 、……・
一 ….
…・
・
……
… 〈・・) (1/ij。)+12
εq
’
・L/D…’
…’
……鹽
’
鹽
………’
(38
) diSL;
x・
,
SL−
(1/k
,. 、・
…一 ・
…・
…・
………
(・9) た だ し, η。= =瓦/∫卸軸力比 し た がっ て, 軸 力 比が 同 じであ れ ば,
コ ンク リー
ト強 度お よびひずみ軟化 域で の負こう 配の大 小に か か わ ら ず, 安 定限 界 時の中 立 軸 位re
Xn、,
SL は一
定 と なる。
また, 軸力 比が同じであ れば,
安定限 界 時の曲 率 φSL および引 張 鉄 筋の ひ ずみ ε。,
∫L は安 定 限 界 時の コ ン ク リー
トの 圧 縮 縁ひずみ ε。,
s。 に比 例す る。一
般 的に限 界変形を大き く する ために は,
軸 力 比 を 小さ く抑え る と と もに,
拘束 に よ り ひずみ軟 化 域で の負こう配を小さ くする こ.
と が 有 効であ る と言わ れてい る が,
軸 力 比 を小さ く する ことは, (34>式, (・5 >式 中・9
?
iigi
.g
, ・ ・ び9fil
−
gllgl
[・・ わ ち,
(37
)式,
(38) 式 中の (1〆ηe)],
ならびに ε、.
Sl.
を大 き く する こ とに相 当す る。 ま た,
負こ う.
配を小さ くする こと は,
εasL を大き く す ること に相当し,
両 者は,
結 果 と して, 安 定 限 界 時の 引 張 鉄 筋の ひずみ ε。.
肌 お よ び曲 率ΦSL を大き く す ること に な る。 これ らの関 係 を (34)一
(39
)式お よ び図一9
な ら び に図一11
は,
極 めて明 瞭 に示 してい る。 §3.
曲げ降伏 後の変 形 機 構 3.
ユ 柱の トラス置 換 前 述し た よ うに,
曲げ降伏先 行 型の柱で は,
曲 げ 降 伏 後 柱 脚 部に引 張お よび 圧 縮ヒン ジ領域が形 成さ れる。 引 張ヒ ンジ領 域にお ける曲 げひ び割れお よ び曲げ せ ん断ひ欄 図
一
12 柱の ヒン ジ領域の モ デル化 加 筋 向1
→’
剛 材 剛 材\
\
剛 域 剛材 剛 甘 a一一
一
課 3 コ ンク リ の劉 嚠 変断面材 鬮曽
尸
の塑性領域・
η,
d鶯
b e b c 中立 軸 図一
13 柱の トラス モデルおよび変 形機構 1材 び割れ は, お お む ね柱脚部断 面の圧縮重心位置に向かい 進 展し,
こ の斜めひび割れ に挟 まれたコ ン クリー
ト部 分 が一
種の斜め ブレー
ス を形 成する (図一
1参照〉。
こ の 斜め ひび割 れは, 危 険 断 面の中 立 軸 位 置 近 傍においてお お むね進 展が止る こと か ら,
中 立 軸 位 置における部 材の 鉛 直 方 向の変 位は な い もの と仮 定し,
図一
12に示すモ デル に柱の ヒ ンジ領 域 を置 換 する。 さらに モデル におい て,
各 引 張 弦 材の伸びの方 向が図一
12中のA
点に向か う もの と仮 定する と (その他の 変形 成分が 曲 げ降 伏 後の 柱の全 体 変 形に及ぼす 影 響が少ない と仮 定 する と),
図一
12に示 した変 形 機 構は,
図一
13に示 す トラス モ デル に置き換える こと がで きる。.
ただ し, 図一
13中の引 張 弦 材は変 断 面 材 として扱い, その断 面 積は後 述の よ うに 引張 弦 材の存 在 応 力の分 布が部 材 中の引 張 鉄 筋の高さ方 向 (y方 向 )の応 力 分 布に一
致す る ように与えら れ る も の とする。 図一
13に示 し た変形機構よ り,
柱の部 材角R
は 次 式 で表さ れ る。
R −
(・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
く40 〔1
,一
コσ川}D 〉 ただし,
v 引張 側 柱 頂 部の鉛 直変 位 v→∬
・…一 …一 ・
………・………・
・
…
(41> εη:高さy=
ηh
で の引 張 弦 材 (引 張 鉄 筋)の ひず み ε。;
∫; 1 (σ。)fs
:引張 鉄 筋の応 カー
ひずみ関 係 を表す関数 v (d,
−
x。
1)D(x10”
rsd.
〕 4,
0 3.
0 2、
o 1.
o No.
1 N・》
No.
4 No.
2R昌
(d■
−
x。
1)D O R_
0 2_
0 3」
0 4rO R (x1o.
:
rad.
)・
の関係 図一14
R と (d一 Xn,
)D y=
η T η (d「麗魔
112)DT 冒 Q” ηh1
・・
η・
h2QR To T冒
o 図一
15 斜めひび割れ面お よ び柱脚 部 断 面に作用 す る 力 σ。
:高さ y=
vh で の 引張弦材 (引 張 鉄 筋 )の 応 力η
=
∬/h
(o≦η≦1
) hl 柱の高さ x。, :圧 縮 縁よ り中立軸まで の距 離の柱せい に対 す る 比d
,:圧縮縁よ り引 張 鉄 筋まで の距離の柱せいに 対す る比図
一14
に部 材角R
(水 平 変 位 /柱 高さ)と v/1
(d、−
x。1)DI
の 関係の壁 柱の実 験 結 果 7)を示す 。 ほ ぼ曲 げ 降 伏 後 最 終 破 壊に至る まで (40 )式が成 立し ており,
曲げ降 伏 後の柱の変形機構が上 記の トラス モデル で表し得るこ と を示し て い・
る。 3.
2 部 材 角の算 定図
一
15に,
斜め ひび割れ面および柱 脚 部 断 面に作用 す る力を 示す。
な お, 柱 脚 部 断 面の 圧縮重心位置は圧縮 領 域の 中心位置と仮 定 し た。 図一
15中の記 号は以下の と お り であり,
ひび割れ面で の骨材の イン ター
ロ ッ キン グおよ び鉄 筋の ダウェ ル ア ク ショ ンは無 視した。T。
,
T. :柱 脚 部断 面お よ び高さ 馴コ
功 にお け る引 張 鉄 筋に作用 する張 力の合 力T
.h,
Tw
:柱脚部断 面お よ び斜めひび割れ面の中間部 縦 筋に作用 する張 力の合 力Qw
:斜め ひび割れ面の せん断 補 強 筋に作用 す る 張 力の合 力Q
, :斜め びび割れ 面 柱 脚 圧縮 領 域の水 平 力CR
:斜めひび割れ面柱脚圧 縮 領 域の鉛 直 力この斜め ひ び割れ面におい て
,
曲 げ 降伏後は すべ て の せ ん断 補 強 筋お よ び中 間 部の縦筋が降伏あ るい は降 伏に 近い応 力レベ ル にある と仮 定す る。
ま た, 柱脚 部の中 間 部縦筋のひずみ硬 化に よる引 張 応 力の 上 昇は,
引 張 鉄 筋 の ひずみ硬 化に よる応 力上昇に比べ小さいものと して無 視 すれ ば,
(42)式お よび (43
)式が成立する。Qw
=
=bh
ρwσtvy η・
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一
一
・
・
・
…
一
一
・
…
(42) 】「w=
Ta,o・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
9
(43) ただし, b
:柱 幅 Pw :せ ん断 補 強 筋 比 σ,、,,:せ ん断 補 強 筋の降 伏 応 力(42>式お よ び (43 )式に示 した関 係 を考 慮す る と, 柱 脚 部 断 面の圧縮重心位置ま わ りの モ
ー
メン トのつ り あ い条 件よ り (44)式 が得ら れ る。T
・
… T・一
、,艶鑰
。・ ・…・
・
・
…一 ・
・
……・
(44 > 引 張 鉄 筋の 応力は下 式で表され る。
T
。 ρ、,σ、,、h2
σ・
=
pm
,bD
=
a・−
M
,{2
d
,一
。 m )D ・ η 2’
”… ’
(45 ) ただ し,
Pt:引 張 鉄 筋 比 o。:柱脚 断 面での 引 張 鉄 筋の応 力こ こ で
,
引 張 鉄 筋の応カー
ひず み関 係 を表す関 数fs
を 図一
16の よ うに仮 定す る。
こ の 場合,
引 張 鉄 筋が降 伏 して いる領 域の ひずみ は (46 )式で与え ら れ る。 な お,
大変形を検 討の対 象と し た場 合,
全体変形に及ぼす 弾 性 ひずみ の影 響は極め て小さ い こ と か ら,
以 下では 塑性ひ ずみ の みを検討の対 象と した。 きEn− 『
晝
讐
・ e・h−
・・一
意
・・……・
…
(・・) た だ し,
Pt。σtrvh17; P、(2d 、
一
。.)D2… ’
… ”… … ’
’
”鹽
’
”
(47) ε。 :引 張 鉄 筋の降 伏ひずみ εSh :引 張 鉄 筋の ひずみ硬 化 開 始ひずみ ε。
:σ。に対応す る柱 脚 断 面の引張鉄筋の ひずみ σy :引張 鉄 筋の降 伏 応 力 E。:引張 鉄 筋の弾性ヤング係 数 E。h : ひずみ硬 化 域にお け る 引張鉄筋の ヤング係 数 σo σ y0
ε yε.。h
ε 。
ε 図
一
16 引 張 鉄 筋の応 カー
ひずみ関 係一一
.
28
一
引張 ビ ンジ領域の高 さ は,
引張鉄筋の降 伏 領 域 高さ に一
致す ること か ら (46
)式に おい て εn=
esへ,
η茜
η.と 置 きか える と 引張ヒンジ領域の高さ は下式で表され る。
・y
−
(ε゜卆
臨・
・
…一 ・
……一 ………・
(・8
) ただし,
ηs :柱 高さh
に よ り無 次元化し た引 張 鉄 筋の 降 伏 領 域 高さ 引 張ヒ ンジ領 域の伸 び v は, σuw−
ay=
=
Es
εy の関 係 を 仮 定して,
(41)式に (46)式 を代入 し,
(49 )式と なる。
・
一
・ズ
・…− D
(IEt
:
:−
E
£tt2
°+Esh) 瑞編
i
互
X 2d ,−
XnL・
t・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一
一
・
・
.
・
(49 ) 部 材 角は (40)式に (49)式を代入し て (50 >式で表 さ れ る。
・
一
(!
−
E
’!°;
+ eshEEt2
) 瓦驚
靱
語 蒹
・
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(50
) 安 定 限界 時の部材 角の算 出手 順は以 下の と お りで あ る。 まず,
(29)式の条 件 より定 まる εc.
SL を (13
>式に 代入 して ε。,
SL を求め る。 さ らに,
(5) 式の ε。,
ε。に,
ε。
.
。。,
ε 。.
。L を代入 しx。 、.
SL を求める。こ の ε。,
SL と Xhl,
SL を,
(50 )式の ε。と コCn】に代入 す るこ とにより安 定 限 界 時の 部 材 角 を算 出する。
3.3
実 験 結 果との比 較 こ こで は,
前 節に示し た方 法に基づ き算 定し た引張 ヒ ンジ領 域 内の ひずみ分 布 [(46)式 ] と壁 柱の実験結 果ア〕 との比 較 検 討を行う。 な お,
部 材 角の算 定 式 (50>式は,
(46 )式の ひずみ分 布を基に誘 導さ れ た もの で あ る か ら,
引張ヒン ジ領 域の ひずみ分 布 が一
致 すること は,
部材角 の算定式
(50)式の有 効 性 を示すこと に も な る。一
般に,
繰 り返 し載 荷 を受け る鉄 筋の応 カー
ひ.
ずみ曲 線の包 絡 線は, 引 張 側 あるいは圧縮 側のいずれ か一
方 向 で繰り返さ れる場 合に は, ほ ぼ単調載 荷時の応 カー
ひず み関 係に一
致す る。
し た がっ て, 軸力の小さい耐 震 壁 や 柱の引 張 鉄 筋は,
大き な圧 縮ひずみを受けずに繰り返さ れ る た め,
繰り返 し載荷の場 合に おい て も図一
16に示 し た鉄 筋の応カー
ひずみ関 係と して単 調 載 荷 時の鉄 筋の 応 カー
ひ ずみ 関係を あて は め るこ と がで きる4 ,−
G;。
し か し な がら,
圧 縮 側において受け る 圧縮ひずみ が大きい場 合には,
バ ウ シ ンガー
効 果の影響 を 無視で き な くな る(壁 柱 試験 体ηで は , 軸 力 比尻/σs; o.
34 )。 そこで壁 柱 実 験 で実 測さ れた引 張 ヒ ンジ 領 域 内の ひずみ履 歴を基に,
Ramberg−Osgood
モ デル に よ り,
包絡 線上で の引 張 鉄 筋の応 力 を 推定 (図一
17 中の黒丸 )し,
壁 柱の引 張 鉄 筋の応 カー
ひずみ関係を図一17
に示 す実 線に モデル化 し た。
この モ デル を基に,
(46 >式によ り算 定し た引 張ヒ ンジ領 域 内の ひずみ分 布と実 験 値 (安 定 限 界 時)との比び E5