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鉄 筋コンクリー ト梁 内のき裂の進展 挙動 と破 壊モー ドに関す る研究

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Academic year: 2022

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(1)土木学会. 応 用 力 学 論 文 集Vol.2,PP.21‑28(1999年8月). 鉄 筋コンクリー ト梁 内のき裂の進展 挙動 と破 壊モー ドに関す る研究 On Extension. Behavior. of Cracks. in Reinforced 橋 本 堅 一*・ 鱸 Ken-ichi *正 会 員 博 士(工 学)徳. HASHIMOTO,. ***正 会 員Ph. 沢 大学助手. .D.金 沢 大 学 教 授. Concrete. Mode. Member. 洋 一**・ 矢 富 盟 祥***. Yoichi. SUZUKI. 山工業高等 専門学校助教授. **正 会 員 博 士(工 学)金. and Its Fracture. and Chikayoshi. YATOMI. 土 木 建 築 工学 科(〒745‑8585徳. 工 学 部 土 木 建 設 工 学 科(〒920‑8667金. 工 学 部 土 木 建 設 工 学 科(〒920‑8667金. 山市 久 米 高 城3538). 沢 市 小 立 野 二 丁 目40‑20) 沢 市 小 立 野 二 丁 目40‑20). Consideringthe crackswhich are relatedto shear failurein reinforcedconcretemembermodel subjectedto four point bending,we discussthe extensionbehaviorof fracturecracksby usingthe maximumenergyreleaserate criterion.For the calculationof energyreleaserate,we use E-integralmethodby the finiteelementmethod.The numericalanalyses for some ratios of shear span to effectivedepth (a/d) are examined.The numericalresults arerepresented in the relationshipbetweenthe energyreleaserate of shearcrackand bendingcrackfor severala/d.It becomesclearthat there aretwo areas whicheitherthe energyreleaserate of shearcrackor of bendingcrack is dominant.The detailedfracture modesof shearfailureare also examinedfor severala/d. Key Words: RC member, shear failure, bending failure, energy release rate, crack extension, fracture mode. 1. ま え が き. も と,供 試 体 の破 壊 を決 定 付 け る き 裂 を仮 定 し, 最 大 エ ネ ル ギ 解 放 率 破 壊 規 準 を 用 い て,き 裂 の 進. 鉄 筋 コ ン ク リー トの い わ ゆ るせ ん 断破 壊 に対 し. 展 挙 動 を考 察 した.仮. 定 した き 裂 は,供 試 体 中 央. て は 現 在 で も活 発 な議 論 が な され て い る.鉄 筋 コ. に1本. ン ク リー ト梁 の破 壊 を理 論 的 に 考 察 す る場 合,鉄. 裂 」 と呼 ぶ)と,左. 筋 コ ン ク リー トの 構 成 関 係 は 非 常 に複 雑 で あ る た. 度 傾 い た せ ん 断 破 壊 に 関 係 す る き裂(以. め,多. ん 断 き 裂 」 と呼 ぶ)で. く の仮 定 を用 い た 数 値 解 析 に 頼 る こ と に な. る.現 在 の と こ ろ,実 験 結 果 の説 明 を 主 と して, 有 限 要 素 法 を用 い て,応 力 の 評 価 点 で き 裂 の 表 現 が で き る構 成 関係 を 導 入 す る方 法1)や,き 裂面 を. の梁 軸 方 向 に 垂 直 な き 裂(以 下,「 右 に2本. 曲げ き. の梁 軸 方 向 か ら45. あ る.(た. 下,「 せ. だ し,こ の 両 者. の名 前 は 「 破 壊 モ ー ド」 と は 直 接 に は 関 係 な く, コ ン ク リー ト梁 の破 壊 を論 ず る とき,単 に,梁 の 曲 げ モ ー メ ン トや せ ん 断 力 に 起 因す る と い うこ と. 仮 定 して そ こ に 非 線 型 ロ ッ ド要 素 を 考 え る こ とに. か ら,そ. よ り,き 裂 面 の 破 壊 を 論 じ る方 法2)な どが 有 力 な. た い.)そ. 方 法 と して 用 い られ て い る.. 方 向 に き 裂 が 進 展 す る か を議 論 す る こ とに よ り, い わ ゆ るせ ん 断 破 壊(特 に斜 め 引 張 り破 壊)が 破. 鉄 筋 コ ン ク リー トの 解 析 へ の 破 壊 力 学 の 適 用 は コ ン ク リー トの 破 壊 靭 性 の 評 価 に 始 ま っ た が,現. う呼 ば れ て い る に す ぎ な い こ と に 注 意 し れ らの き裂 の ど の き裂 先 端 か ら,ど の. 在 は 破 壊 エ ネ ル ギ を コ ン ク リー トの 破 壊 現 象 の 数. 壊 力 学 的 に ど の よ うな 破 壊 モ ー ドで 起 こ る の か に つ い て 言 及 した.用 い る き裂 進 展 パ ラ メ ー タ は エ. 値 解 析 へ 取 り入 れ る 手 法 の利 用 が そ の 中 心 とな っ て い る.破 壊 力 学 は 本 来,き 裂 の 進 展 を扱 う学 問. ネ ル ギ解 放 率 で あ るが,塑 性 の構 成 式 を 考 え る と エ ネ ル ギ解 放 率 と して の 意 味 を 失 っ て しま う.し. で あ り,材 料 内 の き 裂 進 展 パ ラ メー タ(た. た が っ て 材 料 は 単 純 に線 形 弾 性 体 を仮 定 して い る.. とえば. 応 力 拡 大 係 数 や エ ネ ル ギ解 放 率)が そ の 限 界 値(破 壊 靭 性 値)を 超 え た 時,き. 裂 が 進 展 して破 壊 に 至. る と考 え る.し た が っ て,こ. の よ うな破 壊 力 学 的. 立 場 か ら破 壊 を 考 察 す る こ と も一 つ の考 え方 と し. ま た,初 期 き 裂 の発 生 を議 論 す る こ とは 非 常 に重 要 で は あ る が,破 壊 力 学 は 欠 陥 か ら の,き 裂 の進 展 を扱 う立 場 で あ る の で,初 期 き裂 の発 生 に 関 し て は 議 論 を行 っ て い な い.し. か し,コ ン ク リー ト. て 興 味 の あ る と こ ろ で あ る.. 等 の材 料 は,形 成 時 よ り多 く の欠 陥(不 連続 面)が. そ こ で本 研 究 で は,図‑1の ように,鉄 筋 コ ン ク リ ー ト梁 が4点 曲 げ載 荷 を受 け る よ うな 境 界 条 件 の. 含 まれ てい る と考 え,そ の どれ が 卓越 す るか とい った. ―21―. 問題 や,全 体的 な破壊 に至 る際 に は数個 の不連続 面が支.

(2) 図‑1 解 析 モ デ ル 概 要 図. (a) せ ん 断 き裂 モ デ ル. (b) 曲 げ き 裂 モ デ ル 図‑2. 有 限 要 素 モデ ル. ―22―.

(3) 配 的 とな る こ とを 考 慮 す る と,本 研 究 の よ うな破 壊 力 学 的 な 立 場 は 有 効 か つ 重 要 とな る と考 え る.. エ ネ ル ギ解 放 率 を 計 算 す る評 価 式 に は 次 式 に 示 す,補 ひ ず み エ ネ ル ギ 型 のE積 分 公 式4)を 用 い た.. な お,解 析 で は 載 荷 位 置 を 変 化 させ て,曲 げ き 裂 お よ び せ ん 断 き裂 の エ ネ ル ギ解 放 率 と共 に,せ ん. (1). 断 き 裂 の破 壊 モ ー ドに 関 して 詳 細 に検 討 して い る. 2. 解 析 モ デ ル お よ び 解 析 方 法. こ こでlは き裂 長 さ,Tは. き裂 先 端 を含 む 閉領 域. の 境 界,C± は 閉領 域 内 の き 裂 上 下 面 で あ る.ま た 図‑1に 本 研 究 で解 析 した モ デ ル の 概 要 を示 す. 梁 の 寸 法 は20cm×200cmで 支 点 間 距 離Lを180cmと を1.2%と. sお よ びuは そ れ ぞ れ 表 面 力 ベ ク トル と変 位 ベ ク. 有 効 高 さdを18cm, した.ま. トル で あ る.こ の 式 を 数 値 解 析 して 計 算 す る場 合,. た引 張鉄筋 比. し,せ ん 断 補 強 は考 えず,せ ん 断 ス パ ン. aを パ ラ メ ー タ と して 解 析 した.供 試 体 下 部 に 配. き裂 長 さlの モ デ ル(以. 下,基. 本 モ デ ル と呼 ぶ). と,き 裂 が 微 小 長 さ△l伸 び た モ デ ル(以 下,き 裂 進 展 モ デ ル と呼 ぶ)の2つ. の モ デ ル の 解 析 を行 い,. 置 した 鉄 筋 と コ ン ク リー トとの 境 界 は完 全 付 着 で. き裂 長 さ に よ る偏 微 分 項 は2点 差 分 近 似 す る こ と. あ る と仮 定 し,一 体 で 挙 動 す る と考 え た.仮 定 し. に よ り,ま た 経 路 積 分 は 表 面 力 と変 位 を そ れ ぞ れ. た き裂 は,曲 げ き 裂 が 長 さ10cmと. して 梁 の 中 央. に,ま たせ ん 断 き裂 は 長 さ8.5cmと. して 梁 軸 か ら. 離 散 化 し た 等 価 節 点 表 面 力siと 節 点 変 位uiを 用 い,積 分 経 路 上 の 全 節 点 で 和 を と る こ とに よ り求. 45度 傾 け て そ の 中央 を支 点 か ら35cmの. ところに. め た.す な わ ち 次 式 を解 析 に 用 い た.. 配 置 した.用 い た 有 限 要 素 モ デ ル を 図‑2に 示 す. 解 析 は 左 右 の 対 称 性 を 考 慮 して 左 半 領 域 を解 析 対 象 と した.要. 素 は8節 点 ア イ ソパ ラ メ トリ ッ ク 要. 素 を基 本 的 に用 い て 要 素 分 割 を 行 い,三 角 形 とな. (2). る と こ ろ は6節 点 の ア イ ソパ ラ メ トリ ッ ク要 素 を 用 い た.本 研 究 で は き 裂 面 に 接 触 問題 を 考 慮 した E積 分 法3)4)を 用 い る た め,き 裂 を微 小 長 さ進 展 させ た モ デ ル の 解 析 が 必 要 と な り,き 裂 先 端 近 傍. こ こでnは 積 分 経 路 上 の 節 点 数 で あ り,(l)お よ び. を か な り細 か い メ ッ シ ュ と しな けれ ば な らな い う え,接 触 条 件 を 導 入 す る と剛 性 マ トリク ス が 非 対. (l+△l)の は そ れ ぞ れ 基 本 モ デ ル,き 裂 進 展 モ デ ル の 物 理 量 で あ る こ とを 示 して い る.そ れ ぞ れ の モ. 称 と な り,さ ら に接 触 節 点 で 接 触 状 態 を 判 定 す る. デ ル の 節 点 数 は,せ ん 断 き裂 モ デ ル で668と670. た め の繰 り返 し計 算 が 必 要 に な る た め,節 点 数 が. で あ り,曲 げ き裂 モ デ ル で は拘 束 を解 除 す る こ と. 増 え る と著 し く計 算 時 間 を要 す.そ. の た め,せ ん. に よ り,き 裂 進 展 モ デ ル を モ デ ル 化 した た め,基. 断 き裂 の解 析 モ デ ル と曲 げ き裂 の解 析 モ デ ル を. 本 モ デ ル と き裂 進 展 モ デ ル の節 点 数 は 同 数 の916. 個 々 に解 析 した.そ れ ぞ れ 解 析 に使 用 した 有 限 要. で あ る.要 素 数 は せ ん 断 き裂 モ デ ル が208,曲. 素 モ デ ル は,せ ん 断 き裂 右 上 先 端 近 傍 を 細 か く分. き 裂 モ デ ル が280で. 割 した,図‑2(a)の. 長 さの 比 は 経 験 上0.0011と. せ ん 断 き裂 モ デ ル と,曲 げき裂 先. げ. あ る.き 裂 進 展 長 さ と,き 裂 した.ま た,き 裂 進 展. 端 近 傍 を細 か く分 割 した,図‑2(b)の 曲 げ き裂 モ デ ル で あ る.せ ん 断 き裂 モ デ ル にお い て は,せ ん 断 ス パ. 方 向 は15方. ン と有 効 高 さの 比a/d(こ. の き 裂 面 と 同 方 向 に進 む 場 合 に,き 裂 が 「 直進す. の 比 は しば しば 「 せん. 向 に 変 化 で き る よ うに して い る が,曲. げ き 裂 モ デ ル は 理 論 的 に 直 進 す る た め(以 下,元. 断 ス パ ン比 」 と呼 ば れ る)が2.44,2.76,3.08,. る 」 とい う語 を 用 い る.)そ. 3.42,3.72と. せ ん 断 き裂 モ デ ル に つ い て は,き 裂 先 端 を 上 下2. 重Pを. な る よ うな 計5箇. 所 の位 置 に集 中荷. つ 有 す が,下. 載 荷 し,曲 げ き 裂 モ デ ル に お い て はa/dが. 2.33,2.64,2.94,3.25,3.56と 位 置 に集 中荷 重Pを. の 方 向 の み を,ま た,. 方 の き裂 先 端 に比 べ て 上 方 の き 裂 先. な る計5箇. 所の. 端 の 方 が 拘 束 の 関係 で 大 き な エ ネ ル ギ解 放 率 を示. 載 荷 した.な お 荷 重Pと. して. す た め,上 方 の み を扱 っ た.積 分 経 路 に つ い て は. は基 本 的 に9.8kNを 与 え た.き 裂 面 が 接 触 した 際 の摩 擦 条 件 と して はCoulombの 摩 擦 条 件 を仮 定. 裂 モ デ ル の そ れ ぞ れ の モ デ ル で,進 展 き 裂 先 端 を. し,摩 擦 係 数 は0.3と. 囲 む よ うに 計5本 設 定 した.. した.コ. ン ク リー トは 弾 性. 体 を 仮 定 した た め,き 裂 先 端 で は 応 力 に 特 異 性 を 有 す る の で,そ. の 精 度 の 向 上 を 図 る た め,き 裂 先. 端 に は特 異 要 素5)6)を 使 用 した.. ―23―. 図‑2に. 示 した よ うに,せ ん 断 き裂 モ デ ル,曲 げ き.

(4) 図‑4 図‑3. 積 分 経 路 と エ ネ ル ギ 解 放 率 の 関 係; a/d=2.44(せ. き裂 折 れ 曲 が り角 度 とエ ネ ル ギ 解 放 率 の 関 係; a/d=2.44. ん 断 き裂 モ デ ル),a/d=2.33(曲. げ. き裂 モ デ ル). 3. 解 析 結 果 図‑2(a)の せ ん 断 き 裂 モ デ ル に お い て,a/dが 2.44の 場 合 に,せ ん 断 き裂 右 上 先 端 が 直 進 進 展 す る場 合 の,積 分 経 路 ご との エ ネ ル ギ 解 放 率 を示 し た も の が 図‑3中 の ■ で あ る.ま た 同 図 の ○ は 図‑ 2(b)の 曲 げ き 裂 モ デ ル に お い て,a/dが2.33の 場 合 の 曲 げ き 裂 先 端 の エ ネ ル ギ解 放 率 で あ る.こ の 図 の エ ネ ル ギ解 放 率 はせ ん 断 き 裂 の 経 路2の. 値で. 無 次 元 化 して あ る.ど ち らの モ デ ル に お い て も荷 重 載 荷 点 や 支 点 で 応 力 集 中 が 起 き る た め と推 測 さ れ る原 因 に よ り若 干,経. 路 誤 差 が 含 まれ て い る よ. うで あ る が,こ の 論 文 の 主 な趣 旨 が せ ん 断 き 裂 と,. 図‑5. き 裂 折 れ 曲 が り角 度 とエ ネ ル ギ 解 放 率 の 関 係; a/d=2.76,3.08,3.42,3.72. 曲 げ き裂 の ど ち らが優 先 す るか とい うこ とや,せ ん 断 き裂 が ど の よ うな 破 壊 モ ー ドで 進 展 す る か を. とす る と,せ ん 断 き裂 は 直 進 し て進 展 す る こ とが. 解 明 す る こ と に あ る の で,問 題 に は な らな い 誤 差. 分 か る.脆 性 的 な物 質 で,き 裂 が 元 の き 裂 面 と同. で あ る と考 え た.そ. 方 向 に 進 む 現 象 が,純 開 口モ ー ド(モ ー ドIの み の 変 形 が 生 じて い るモ ー ド)で な く,こ の よ うな. こ で どち らの モ デ ル に お い て. も,な る べ く荷 重 載 荷 点 や 支 点 を 含 ま な い 経 路2 の 値 を持 っ て 以 下 議 論 を 進 め る こ と とす る. 図‑4にa/dが2.44の 場 合 のせ ん 断 き 裂 先 端 で の エ ネ ル ギ 解 放 率 とき 裂 折 れ 曲 が り角 度,す な わ ら,き 裂 の 進 展 方 向 の 関 係 を示 す.こ. こ で,き 裂. 混 合 モ ー ドの 下 で 現 われ る(混 合 モ ー ドで あ る事 に 関 して は 後 で 詳 述 す る.)こ. とは,破 壊 力 学 的. に は 非 常 に興 味 あ る現 象 で あ る. 図‑4と 同様 に,図‑5にa/dが2.76,3.08,3.42,. 折 れ 曲が り角 度 は,き 裂 の 直 進 方 向 か ら 時 計 回 り. 3.72の 場 合 の,せ ん 断 き 裂 先 端 で の エ ネ ル ギ解 放. を 正 と して い る.ま た こ の 図 の エ ネ ル ギ 解 放 率 は. 率 と き裂 折 れ 曲 が り角 度 の 関 係 を 示 す. この4つ のa/dで 結 果 は 図 の よ うに,ほ ぼ 一 致. 直 進 す る場 合 の も の で 無 次 元 化 して あ り,以 後, こ と わ らな い 限 りエ ネ ル ギ解 放 率 は こ のa/dが. して お り,す べ て の場 合 で 直 進 進 展 す る場 合 の エ. 2.44の 場 合 の,せ ん 断 き 裂 が 直 進 す る場 合 の 値 を. ネ ル ギ解 放 率 が 最 も 大 き く,そ の そ れ ぞ れ の 最 大. 基 準 値 と して 無 次 元 化 した.. 値 はa/dが2.44の. 図‑4よ. り0.0π 方 向 の エ ネ ル ギ解 放 率 が最 大 を. 示 して お り,最 大 エ ネ ル ギ 解 放 率 破 壊 規 準 に従 う. ―24―. 場 合 にせ ん 断 き裂 が 直 進 進 展 す. る際 の エ ネ ル ギ解 放 率 の 約1.2倍 図‑6は 図‑4のa/dが2.44の. で あ っ た.. 場 合 にお い て,.

(5) a) 基 本 モデル(変 位15倍 拡 大). 図‑6. き裂 折 れ 曲 が り角 度 とエ ネ ル ギ 解 放 率 の 関 係; a/d=2.44. b). き裂進 展 モデ ル(変 位15倍 拡 大). 図‑8 a/d=2.44の 場 合のせ ん 断 き裂先 端付 近 の変 形 図 あ る.図 中 の 初 期 き 裂 面 の 部 分 を横 切 る有 限 要 素 辺 の 食 い 違 い よ り,き 裂 面 は 開 口 して ず れ て い る こ と が 分 か る.し た が っ て,き 裂 の 変 形 モ ー ドは. 図‑7 き裂 折 れ 曲 が り角 度 を少 し変 化 させ る方 法 (き裂 進 展 モ デ ル). 開 口 とせ ん 断 の 混 合 モ ー ドで あ り,純 せ ん 断 モ ー ドで は な い.. き裂 折 れ 曲 が り角 度 を さ らに 細 か く変 化 させ た 場 合 の エ ネ ル ギ 解 放 率 で あ る.解 析 で は 図‑7の よ う に,き 裂 進 展 モ デ ル に お い て 折 れ 曲 が り き裂 先 端 の 特 異 要 素 の 節 点 を ず らす こ と に よ り,節 点 数 を. 図‑9はa/dが2.44の 場 合 の 基 本 モ デ ル で の, せ ん 断 き裂 上 下 面 の 接 線 方 向 と法 線 方 向 の 相 対 変 位 を表 わ して い る.横 軸 が左 下 側 の き裂 先 端 か ら の 距 離 で,矢 印 の位 置 が 右 上 進 展 側 の き 裂 先 端 の. 増 や す こ とな く,き 裂 の 小 さ な 折 れ 曲 が りを モ デ ル 化 した.±0.001π ま で0.0π に 近 づ け た が,図 ‑6の よ うに0 .0π だ け が 飛 び 抜 け て 大 き く,少 し. 位 置 を表 わ して い る.図 中 の ■ は接 線 方 向 の 相 対. で も 折 れ 曲 が る とエ ネル ギ解 放 率 は 極 端 に 小 さ く. (開 口型)の 変 形 を表 わ して い る 、 図 の よ うに モ ー ドI型 の 変 形 とモ ー ドII型 の 変 形 が 中 央 付 近 で. な っ た,す. な わ ち,せ ん 断 き裂 は完 全 に 直 進 して. 変 位 で モ ー ドII型(せ. ん 断 型)の 変 形 を 表 わ して. お り,図 中○ が 法 線 方 向 の 相 対 変 位 で モ ー ド1型. 進 展 す る こ とが 最 も安 定 的 で あ り,非 常 に折 れ 曲. 折 り返 した よ うな 左 右 反 対 称 形 を して お り,左 下. が りに くい こ とが 示 され て い る.. き裂 先 端 は モ ー ド1状 態,右. 図‑8はa/d=2.44の. 場 合 の 基 本 モ デ ル と,き 裂. 進 展 モ デ ル の せ ん 断 き裂 右 上 先 端 付 近 の 変 形 図 で. ―25―. 上 き裂先 端 はモー ド. II状 態 に あ る と推 測 で き る. 図‑10はa/dを. 変 化 させ た場 合 の,同 様 なせ ん.

(6) 図‑9. き裂 面 上 の 接 線 方 向 ・法 線 方 向 の 相 対 変 位;a/d =2 .44. 図‑12. き裂 進 展 前 後 の せ ん 断 き裂 面 上 の 接 線 方 向 ・法 線 方 向 の 相 対 変 位;a/d=2.44. 図‑10. a/dが 変 化 した 場 合 の,き 裂 面 上 の 接 線 方 向 ・法 線 方 向 の 相 対 変 位;a/d=2.44,3.72. 図‑13. 進 展 き裂 先 端 近 傍 の き裂 進 展 前 後 の 接 線 方 向 ・ 法 線 方 向 の 相 対 変 位;a/d=2.44. 断 き裂 面 上 で の 相 対 変 位 で あ る.図‑2(a)の a/dが3.72の. 場 合 は,今 回 考 え たa/dの. ように. 範 囲で最. も 供 試 体 中 央 に近 い 載 荷 位 置 で あ り,a/dが2.44 の 場 合 は 最 も 中央 よ り離 れ た 載 荷 位 置 で あ る.a/d が3.72の. 場 合 は,き 裂 先 端 ま で 開 い て い る が,a/d. が2.44の. 場 合 は,き 裂 先 端 の 少 し手 前 か ら接 触 し. て い る こ とが き裂 先 端 近 傍 を 拡 大 し た 図‑11よ り分 か る.ま た,接 線 方 向 ・法 線 方 向 の どち らの 相 対 変 位 もa/dが3.72の. 場 合,す な わ ち荷 重 載 荷. 点 が 供 試 体 中央 に 近 い 方 が 全 体 的 に 大 き くな る が, 分 布 形 状 は,ほ. ぼ 同 様 で あ る こ とが 分 か る.よ っ. て,今 回 考 え たa/dの 範 囲 で は,a/dに. よ りせ ん 断. き 裂 面 上 の 相 対 変 位 の 分 布 形 状 は,あ ま り変 化 し 図‑11. a/dが. 変 化 した 場 合 の,き 裂 先 端 近 傍 の き裂 面. 上 の 接 線 方 向 ・法 線 方 向 の 相 対 変 位;a/d =2 .44,3.72. な い よ うで あ る. 図‑12はa/dが2.44の. ―26―. 場 合 の 基 本 モ デ ル とき 裂.

(7) 進展 モデ ル のせ ん断 き裂 面上 の相 対変位 を比較 し た もの で あ る.図. よ り,き 裂 が 進 展 す る とモ ー ド. II的 な 接 線 方 向 の 相 対 変 位 は 大 き く な る の に対 し, モ ー ドI的 な 法 線 方 向 の 相 対 変 位 は ほ とん ど変 化 して い な い こ とが 分 か る, コ ン ク リー ト工 学 に お い て は,一 般 に,梁 の せ ん 断 力 に 起 因 す る開 口モ ー ド進 展 き裂 の こ と を, せ ん 断 破 壊(斜 め 引 張 り破 壊)と. 呼 ん で い る7).. した が っ て,こ の せ ん 断 破 壊 とい う定 義 は,せ 断 応 力,ま. ん. た はせ ん 断 変 形 に 起 因 す る進 展 き 裂 の. 意 味 で は な い.破 壊 力 学 的 に 考 え る と,上 記 結 果 の よ うに,モ ー ドII型 の 変 形 が 拡 大 しな が ら,き 裂 が 進 展 して 行 く破 壊 形 態 は 純 粋 なせ ん 断 モ ー ド 破 壊(モ. ー ドII型 進 展 破 壊)と. 呼 ぶ に 相 応 しい と. 考 え る. 図‑13は. 図‑12の. 図‑14. エ ネ ル ギ 解 放 率 とa/dの. 関係. 図‑15. エ ネ ル ギ 解 放 率 とa/dの. 関係. 図‑16. 鉄 筋 降 伏 時 のエ ネル ギ解 放 率. 進 展 き 裂 先 端 近 傍 を 拡 大 した. も の で あ る.a/dが2.44の. 場 合,き. 裂 進 展 前 に,. き裂 先 端 の少 し手 前 よ り法 線 方 向 相 対 変 位 は0と な り,接 触 して い る こ と を前 に述 べ た が,き. 裂進. 展 後 も 同 様 の 場 所 か ら進 展 き 裂 面 を含 む,き. 裂先. 端 ま で接 触 して い る こ とが 分 か る.よ っ て せ ん 断 き裂 は,先 端 付 近 が 閉 じて 摩 擦 力 を 受 け な が ら直 進 方 向 へ せ ん 断 的 に進 展 して い く こ とが 分 か る. す な わ ち,初 期 き 裂 面 の 全 体 的 な 相 対 変 位 だ け で 判 断 す る と,引 張 り とせ ん 断 の 混 合 モ ー ドの破 壊 と言 え るが,上 記 の こ と を考 慮 す る と,今 回 仮 定 した せ ん 断 き 裂 の 位 置 と大 き さ で は,き 裂 右 上 先 端付 近 が 「 圧 縮 とせ ん 断 を受 け た,せ ん 断 型 の 破 壊 」 で あ る と結 論 付 け られ る.な お,コ. ン ク リー. ト工 学 で,せ ん 断 圧 縮 破 壊 と言 う用 語 は,梁 上 端 部 の 圧 縮 コ ン ク リー トの 「 圧 縮 破 壊 」 を 主 因 とす る破 壊 形 式 の こ と を 示 し,こ こ で 述 べ た 「 せ ん断 型 破 壊 」とは 異 な る もの で あ る こ と に注 意 した い. 図‑14は,曲. げ き裂 お よ び,せ. ん断 き裂 のエネ. ル ギ 解 放 率 をa/dに 対 して 示 した.こ こでa/d=3.1 付 近 ま で はせ ん 断 き 裂 の エ ネ ル ギ 解 放 率 が 大 き く, そ れ よ り大 き いa/dで. は曲 げき裂 のエ ネル ギ解放. 率 が 大 き くな る.こ の こ とはa/dが3.1よ り小 さ い段 階 で はせ ん 断 き 裂 が 進 み,そ の値 よ り大 き く な る と曲 げ き裂 が 進 む とい うこ と を 意 味 す る.た だ し,本 研 究 で は せ ん 断 き裂 と曲 げ き裂 の 位 置 お よび 長 さ を 固 定 して の 議 論 で あ っ て,そ れ らが 変 化 す る と傾 向 は 変 わ っ て く る.た. と え ば,き 裂 長. さが 長 く な る の に対 応 して エ ネ ル ギ解 放 率 が 大 き くな る こ とで あ る. せ ん 断 き 裂 に お い て,き. 裂 先 端 付 近 が接 触 しな 変 化 す る か を 調 べ た も の で あ る.こ. が ら直 進 方 向 へ 進 む こ と が 分 か っ た の で,図‑15 は,き 裂 面 上 の摩 擦 係 数 に よ っ て 曲 げ き 裂 進 展 と, せ ん 断 き 裂 進 展 の 境 界 とな るa/dが,ど. は す べ て 摩 擦 係 数 μ を0.3に 擦 が な い 場 合 μ=0.0,お. の程度. ―27―. れ ま での議論. 固 定 し て い た が,摩. よ び,μ=0.6の. 場 合 を考.

(8) え た.図. の よ うに,エ. ネ ル ギ 解 放 率 は若 干 大 き さ. 付近が 「 圧 縮 とせ ん 断 を受 け た,せ. を 変 え る が,曲 げ き 裂 進 展 とせ ん 断 き裂 進 展 の 境 界 のa/dは,そ. れ ほ ど大 き くは 変 化 して い な い.. 摩 擦 係 数 が0.0〜0.6の 約3.0〜3.15の. をa/dに. (4)せ ん 断 スパ ン と有 効 高 さ の比a/dを. 範 囲 で,そ の 境 界 のa/dは. る と,a/dが. 小 さい うち は,せ ん 断 き 裂 の エ ネ. お い て 鉄 筋 降 伏 時 の 曲 げ き裂. ん 断 き裂 先 端 で の エ ネ ル ギ解 放 率. を 大 き くす る と,せ ん 断 き 裂 の エ ネ ル ギ 解 放. 対 して 示 した も の で あ る.こ. こで 鉄 筋 の. 率 と曲げ き裂 のエ ネ ル ギ解 放 率 の値 の大 小 が. 降 伏 強 度 は360Mpaと した.こ こ で コ ン ク リー ト の 破 壊 靭 性 をGf=71.6N/mで あ る とす る と,考 え たa/dの. 変 化 させ. ル ギ解放 率 が 曲げ き裂 のエ ネ ル ギ解 放 率 に比 べ て 大 き く,せ ん 断 き裂 が 進 展 し易 い が,a/d. 範 囲 で あ っ た.. 図‑16は 図‑15に 先 端 お よび,せ. ん 断型 の. 破 壊 」 で あ る と結 論 付 け られ る.. 範 囲 で は 鉄 筋 が 降 伏(曲. げ破 壊)す. 逆 転 して,曲. げ き 裂 が 進 展 し易 くな る.. る前. 以 上 の よ うに,単 一 の き裂 モ デ ル に よ り鉄 筋 コ ン. に ど ち らか の き裂 先 端 か ら,き 裂 は 進 展 開 始 す る. ク リー ト梁 中 の せ ん 断 き裂 と 曲 げ き 裂 の 進 展 特 性. こ とが 分 か る.す な わ ちa/dが3.1よ. を 考 察 した.そ. り小 さい 段. 階 で は せ ん 断 破 壊 が 起 こ る 可 能 性 を示 唆 して い る.. の結 果,コ. ン ク リー ト工 学 で い う. せ ん 断 破 壊 に お い て,荷 重 位 置 や き 裂 先 端 の位 置 な ど に よ り,き 裂 先 端 で は 引 張 り ・圧 縮 変 形 だ け. 4.. で な く,せ ん 断 変 形 が 大 き く支 配 して い る こ とが. ま とめ. 分 か っ た. 本 研 究 で は4点 曲 げ 載 荷 を 受 け る鉄 筋 コ ン ク リ ー ト梁 の 部 材 中 に 曲 げ き裂 と ,せ ん 断 破 壊 を 支 配. き裂 の位 置,き 裂 の長 さ,き 裂 の 角 度,き. す る よ うな せ ん 断 き 裂 を仮 定 して,本. 来 の破 壊 力. な ど を考 慮 した 解 析 が 必 要 とな るで あ ろ う.ま た. 学 の 立 場 か らエ ネ ル ギ解 放 率 と き裂 の破 壊 の モ ー. 応 用 と して 軸 方 向 の 引 張 り力 な ど を 考 慮 した モ デ ル に 対 す る拡 張 も興 味 の 持 て る テ ー マ で あ る.. ドに つ い て 考 察 した.そ. の結果 次 に列挙 す る よ う. 今 後 は 多 く の き裂 性 状 の傾 向 を 把 握 す る た め, 裂 の数. な 知 見 を 得 た. 参考文献. (1)梁 軸 方 向 か ら45度 傾 い た せ ん 断 破 壊 に 関 係 す る と思 わ れ る せ ん 断 き 裂 を仮 定 し,エ ネ ル ギ 解 放 率 を 求 め る と,0.0π. 1). 合 モ ー ドの 下 で,き. の よ うな 混. 裂 が 元 の き 裂 面 と同 方 向. 3). 4). りに くい こ とが示 され た. (3)a/dが2.44の. 5). 接 触 して お り,き 裂 進 展 後 も 同 様 の 場 所 か ら 進 展 き 裂 面 を含 む,き た.す. 6). 場合 のせ ん 断き裂 面上 の相対 変. 位 を 考 察 す る と,き 裂 進 展 前 に,き 裂 先 端 の 少 し手 前 よ り法 線 方 向 相 対 変 位 は0と な っ て 裂 先 端 ま で 接 触 して い. な わ ち,せ ん 断 き 裂 の,き. 裂右 上 先端. ―28―. pp.45‑53,. 矢 富 盟祥,鱸. 重 履 歴 に伴 う摩 擦 力 が存 在 す. 1998.. 洋 一:圧 縮 荷 重 下 に あ る進 展 き裂 のE. 会 論 文 集,No.612,. な わ ち,せ ん 断 き 裂 は 完 全 に 直 進 して 進 展 す る こ とが 最 も 安 定 的 で あ り,非 常 に 折 れ 曲 が. 1995.. 積 分 に よ るエ ネ ル ギ解 放 率 の有 限 要 素 解 析,土 木 学. 近 づ け た が,直 進 進 展 時 の エ ネ ル ギ 解 放 率 だ とエ ネ ル ギ 解 放 率 は 極 端 に 小 さ く な っ た.す. pp.45‑53,. 鱸 洋 一,矢 富 盟 祥:荷. 集,Vol.1,. しで も折 れ 曲 が る. V‑26,. る進 展 き裂 のE積 分 の 有 限 要 素解 析,応 用 力 学 論 文. は 非 常 に 興 味 あ る結 果 で あ る.. け が 飛 び 抜 け て 大 き く,少. 梁 のせ ん断 耐 力,構 造. 二 羽,ZAREEN,田 辺:破 壊 力 学 に基 づ くコ ン ク リ ー トは りのせ ん 断 強 度 寸 法 効 果 解 析 ,土 木 学 会 論 文 集,No.508,. に 進 む 現 象 が 示 され た こ とは,破 壊 力 学 的 に (2)き 裂 の 直 進 挙 動 を さ ら に 詳 細 に 考 察 す る た め き 裂 折 れ 曲 が り角 度 を ±0.001π ま で0.0π に. 野:軸 方 向 引 張 り力 を. 工 学 論 文集,Vol.38A,pp.1255‑1263,1992. 2). 破 壊 規 準 に 従 う とす る と,せ ん 断 き 裂 は 直 進 して 進 展 す る こ と が 示 され た.こ. 松,原,中. 受 け る鉄 筋 コン ク リー トT型. 方 向 の エ ネ ル ギ解 放. 率 が 最 大 を示 して お り,最 大 エ ネ ル ギ解 放 率. た とえ ば 田村,重. 7). I‑46,. pp.251‑263,. 1999.. Barsoum, R.S.: On the use of isoparametric finite elements in linear fracture mechanics, Int. J. Numer. Methods Eng, 10, pp. 25-37, 1976. Barsoum, R.S.: Triangular quarter-point elements as elastic and perfectly-plastic crack tip elements, Int. J. Numer. Methods Eng., 11, pp.85-98, 1977. た と え ば,吉 計,丸. 川 弘 道:鉄. 筋 コ ン ク リ ー トの 解 析 と設. 善,1995. (1999年4月23日. 受 付).

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参照

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