• 検索結果がありません。

大腸癌肝転移予知因子としてのラミニンの血清学的および組織学的研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "大腸癌肝転移予知因子としてのラミニンの血清学的および組織学的研究"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

36 氏名(生年月日) 本     籍

学位の種類

学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件

学位論文題目

論文審査委員

(5) サイ     トウ      ノボル

藤 登(昭和

博士(医学) 甲第196号

平成3年10月18日

学位規則第4条第1項該当(医学研究科専攻,博士課程終了者)

大腸癌肝転移予知因子としてのうミニンの血清学的および組織学的研究 (主査)教授 浜野 恭一 (副査)教授 小林 愼雄,出村  博

論 文 内 容 の 要 旨

 目的  ラミニンは腺管基底膜に存在する糖蛋白で,癌の浸 潤や転移に関与するといわれている.本研究では大腸 癌におけるラミニンの動態を血清ラミニン濃度測定お よび組織ラミニン染色の両面よりとらえ,大腸癌の進 展,.とくに肝転移の予知因子としての意義について検 討した.  対象および方法  大腸癌症例100例を対象に血清ラミニソ測定を施行 した.その内訳はstage I 20例, II 28例III 20例, IV 10例, V 22例であり,肝転移例19例,非肝転移例 81例であった.また同時に組織ラミニン染色を57例に 施行した.内訳は肝転移例10例,非肝転移例47例であっ た.  血清ラミニン測定法は術前の患者血清をRIA法に より測定した.血清ラミニンの正常値は健常人45人よ り測定し,0.85~1.41u/mlとした.また同時に血清 CEA, CA19・9, CA125を測定した.組織ラミニン染色 は切除標本を,(1)凍結切片と,(2)95%エタノール 固定及び,(3)10%ホルマリン固定のパラフィン切片 の3種を作製し,酵素抗体法(ABC法)にて染色した, ラミニン染色では癌腫の腺管基底膜が正常腺管基底膜 と同様に染色されるものを陽性,全く染色されないも のを陰性とした.  結果および考察  1.血清ラミニン値  1)血清ラミニン値の陽性例は63例,正常例は37例 で,陽性率は63%であった.  2)stage別ではstage I 50%, stage II 50%, stage III 59%, stage IV 63%, stage V 90%と, stageが進i むにつれ陽性率も上昇した.肝転移症例では血清ラミ ニン陽性率は84%と高率であった.  3)ラミニンと他の腫瘍マーカーを比較すると,全症 例に対する陽性率はCEA 40%, CA19・922%, CA125 9%であり,ラミニンは他の腫瘍マーカーより高い陽 性率を示した.stage別陽性率では他の腫瘍マーカー はラミニソと異なり,stageと陽性率の間に一定の傾 向を認めなかった.肝転移症例の陽性率はCEA 94%,‘ CA19-944%, CA12528%であった.以上よりラミニ ンは腫瘍マーカーとしてCA19・9, CA125より優れた 陽性率を呈し,肝転移においてCEAに匹敵する診断 率を持つことがわかった.  2.組織ラミニソ染色  1)組織固定法では正常腺管基底膜において3種の 固定法を検討した.染色陽性率は凍結切片79%,エタ ノール固定56%,ホルマリン固定25%であり,凍結切 片が最も良好で安定した染色性を示した.  2)肝転移10症例中ラミニン染色陽性4例,陰性6 例,非肝転移47症例中ラミニソ染色陽性43例,陰性4 例であり,ラミニン染色陰性に有意差をもって肝転移 例が多かった.  結論  1.血清ラミニン値は大腸癌症例における陽性率が 高く,肝転移例はさらに高率で,従来の腫瘍マーカー より優れていることがわかった.  2.組織ラミニン染色では凍結切片が最も良好な染 一640一

(2)

37 色性を示し,ラミニン染色陰性に肝転移例が多かった.  3.血清ラミニソ陽性かつうミニソ染色陰性例は肝 転移のハイリスク群であると考えられた.

論 文 審 査 の 要 旨

 ラミニンは,腺管基底膜に存在する糖蛋白で,癌の転移に関与するといわれている.  本論文は,大腸癌肝転移の新しい予知マーカーとしてのうミニンの価値を検証するため,大腸癌症例に対し, 血清ラミニン値測定および組織ラミニン染色を行い,肝転移陽性率を既存の腫瘍マーカーとして比較検討した ものである.結果は,既存腫瘍マーカーに比して,血清ラミニン値の肝転移症例に対する陽性率は高く,組織 ラミニン染色と併せ検討すると,一層,精度が高くなることを実証した.  学術上,価値ある論文と認める. 主論文公表誌 大腸癌肝転移予知因子としてのうミニンの血清学的  および組織学的研究   日本大腸肛門病学会雑誌 第44巻 第6号   898-905頁(1991年9月発行) 副論文公表誌 1)Double stapling techniqueを用いた低位前方

  切除術.東女医大誌 60(10・11):

  885-890(1990)亀岡信悟,中島清隆,宮崎 要,   進藤廣成,神崎 博,板橋道朗,泉 公成,浜   野恭一 2)超音波検査による下腸間膜動脈領域のリンパ節

 転移診断.日本大腸肛門病会誌43(4):

 590-594(1990)亀岡信悟,進藤廣成,朝比奈完,  中島清隆,宮崎 要,神崎 博,板橋道朗,泉  公成,浜野恭一 3)S状結腸癌に対する下腸間膜動脈を温存した

 R3郭清法.日本大腸肛門病会誌44(2):

 254-259(1991)亀岡信悟,朝比奈完,中島清隆,  平泉泰自,進藤廣成,宮崎 要,神崎 博,板  橋道朗,泉 公成,浜野恭一 一641一

参照

関連したドキュメント

多数存在し,原形質内に略均等に散在するも,潤た核

又肝臓では減少の傾向を示せるも推計学的には 有意の変化とは見倣されなかった.更に焦性葡

肝臓に発生する炎症性偽腫瘍の全てが IgG4 関連疾患 なのだろうか.肝臓には IgG4 関連疾患以外の炎症性偽 腫瘍も発生する.われわれは,肝の炎症性偽腫瘍は

We diagnosedthe condition as hepatocellular carcinoma with a solitary mediastinal metastasis at the left cardio phrenic angle.The metastatic lesion was located in the

色で陰性化した菌体の中に核様体だけが塩基性色素に

、術後生命予後が良好であり(平均42.0±31.7ケ月),多

の多くの場合に腺腫を認め組織学的にはエオヂ ン嗜好性細胞よりなることが多い.叉性機能減

N2b 同側の多発性リンパ節転移で最大径が 6cm 以下かつ節外浸潤なし N2c 両側または対側のリンパ節転移で最大径が 6cm 以下かつ節外浸潤なし