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博(生)甲第315号

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Academic year: 2021

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博(生)甲第315号 氏 名 畑中 直樹

主査 中村 修 副査 戸田 清 副査 菅原 潤

畑中直樹氏は、2008年4月に本学大学院生産科学研究科博士後期課程に入学し、現在に至っている

。同氏は、生産科学研究科博士後期課程に入学以降、環境科学を専攻して所定の単位を修得すると ともに、資源循環政策に関する研究に従事し、その成果を2014年12月に主論文「バイオマス資源循 環事業の多面的効果に関する研究」として完成させ、参考論文として学位論文の印刷公表論文2編

(うち審査付きの印刷公表論文2編)を付して、博士(環境科学)の学位の申請をした。

長崎大学大学院生産科学研究科教授会は、2014 年 12 月 17 日の定例教授会において論文内容等を 検討し、本論文を受理して差し支えないものと認め、上記の審査委員を選定した。委員は主査を中 心に論文内容について慎重に審議し、公開論文発表会を実施するとともに、最終試験を行い、論文 審査および最終試験の結果を 2015 年 2 月 18 日の生産科学研究科教授会に報告した。

本論文では、福岡県大木町における家庭の生ごみ、し尿、浄化槽汚泥などいわゆるバイオマ スの循環利用の取り組みを事例として、多面的な効果について検討した。

例えば、ごみ・し尿・浄化槽汚泥をメタン発酵させた消化液を肥料として約 100ha の農地 で利用することにより、農家の化学肥料のコストを約 950 万円削減する効果を得ている。そ の農産物を隣接する直売所などで販売、レストランで活用することで、売り上げが 2 億円を 越え、地元雇用は 26 名増加しているなど様々な効果が得られている。

先行研究においては、「ごみ減量・ごみ処理コストの削減」、「農業振興」、「住民参加」、

「地球温暖化対策」といった個別の視点での評価が試みされていた。本論文では、先行研究 に加えて新たに「施設・建設費の削減」、「雇用の創出」、「迷惑施設ではなく福利厚生施 設」、「最終処分場の延命」といった視点を加え、多面的な効果について検討した。

これをもとに、地方自治体におけるバイオマス資源循環事業の期待される効果、分野横断的・

複合的な多面的な効果の可能性を明らかにした。

(2)

本研究は、停滞する国内のバイオマス循環利用を促進するという意味において、社会的に意 義ある研究である。

以上のように本論文は、循環型社会の構築に対しても多大の寄与をするものと評価できる。

学位審査委員会は、循環型社会研究の分野において極めて有益な成果を得るとともに、自治 体の資源循環政策の向上に貢献するところが大であり、博士(環境科学)の学位に値するもの として合格と判定した。

参照

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