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博(生)甲第280号

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Academic year: 2021

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論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

報 告 番 号

博(生)甲第280号

氏 名

中島 恭子

学 位 審 査 委 員

主査 武 政 剛 弘

副査 岡 林 隆 敏 副査 連 清 吉

論文審査の結果の要旨

中島 恭子氏は、2007 年 4 月に長崎大学大学院生産科学研究科博士前期課程に 社会人学生として入学、2009 年 3 月に修士の学位を取得後同年 4 月に同博士後期 課程に進学し、現在に至る。入学後、所定の単位を修得する一方で、幕末・明治期 古写真と長崎近代史に関する研究を遂行し、その成果を 2011 年 12 月に主論文「近 代都市形成史における幕末・明治期古写真の歴史資料としての適用評価に関する研 究」を提出した。また、参考論文として、学位論文の内容にあたる印刷公表論文2 編(うち審査付き論文2編)、その他の論文1編を付して、博士(学術)の学位を 申請した。長崎大学大学院生産科学研究科教授会は、2011 年 12 月 21 日の定例教 授会において論文内容等を検討し、本論文を受理して差し支えないものと認め、上 記の学位審査委員を選定した。学位審査委員は主査を中心に論文内容について慎重 に数回審議するとともに、2011 年 1 月 24 日に学位審査委員公開論文発表会と最終 試験を行い、論文審査および最終試験の結果を 2011 年 2 月 15 日開催の生産科学研 究科教授会に報告した。

提出された論文の審査内容は次のとおりである。

本論文は幕末・明治期の解説付き古写真アルバムについて、写真画像と文字情 報の要素分析を行い、その結果を照合して写真・テキスト間の差異を検証するこ とで、資料として写真画像と文字情報を重ね合わせる重要性を提示している。次 に、長崎外国人居留地の形成過程について、従来の文書・絵図資料による歴史研 究に古写真の照合を行い、古写真画像の持つ豊富な情報量を提示するとともに、

既存の文献史学では見えなかった居留地内部空間の動態が詳細に検討できること

を明らかにすることで、歴史資料としての幕末・明治期古写真の意義と活用の可

能性を検証している。さらに、幕末・明治期の長崎における都市形成の変遷につ

(2)

いて、古写真画像の高精細度という特徴を活かして、埋立工事による変化の大き かった長崎港沿岸部の居留地と市街地を中心として、古写真画像を詳細に解読し ている。その結果を地図・図面など従来の都市形成資料と照合することで、古写 真の有する情報量を確認するとともに、近代都市形成過程における都市の変遷を 視覚的・空間的に可視化できることを示し、幕末・明治期古写真の近代都市形成 史における歴史資料としての適用可能性を評価している。

本研究の成果は、古写真研究および長崎近代都市形成史研究に関して写真史と都

市形成史の分野に活用され貢献するところが大であると認める。よって、本論文は

博士(学術)の学位に十分値するものとして、学位審査委員会は合格と判定した。

参照

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