• 検索結果がありません。

博士(工学)八坂 洋 学位論文題名

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "博士(工学)八坂 洋 学位論文題名"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

     博士(工学)八坂   洋 学位論文題名

歪導入及び異偏波光注入による 単一モード半導体レーザ制御の研究

学位論文内容の要旨

    長波長帯半導体レーザの変調帯域の拡大は、光通信における伝送容量の拡大 には必要不可欠である。変調帯域拡大のためにレーザの活性層ヘ多重量子井戸(

MQW)構 造 、 さ ら に は 歪 量 子 井 戸 ( 歪Mow)構 造 を導 入 する 試 みが な きれ て いる。近年、半導体レーザの変調帯域が光出カに比例して増加する損失(利得飽 和)のために制限されることが明らかになってきた。利得飽和現象はレーザの活 性 層 構 造 ( バ ル ク 、MQW、 歪MQW) に 大 き く 影 響 を 受 け る と 考 え ら れる 。     さらに、半導体レーザ直接変調時の応答速度の向上をはかる際には、素子の 童隼容婁等、避竺難い多くのの問題があり、極めて困難を伴う。光で光素子を制 御する際には、素子の寄生容量が関与することがナょく 、光素子を素子本某あ応答 速度で動作させることができる。また、電気回路を介することなく光素子を直接 信号光で制御する技術は、全光伝送、全光交換システムを構築する上で必要不可 欠である。

    本論文は、長波長帯半導体レーザの発振モードの振る舞い及び応答特性を決 定する微分利得(線形利得定数)、利得飽和定数等のレーザの諸パラメターを、

種々 の 活性 層 構造 ( バル ク 、MQW、歪MQW) を有 す るレ ー ザ に対 し 実験 的に 導出し、諸ピぇメターの活性層構造依存性を明らかにすることを第1の目的とし

、さらに、活性層構造の異なる長波長帯単一モード半導体レーザt三、発振¥ード とは直交する偏波方向を有する信号光を制御光として注入した際の、発振モード の振る舞い、及び応答特性を実験的に明らかにすることを第2の目的として研究 を行ってきた結果をまとめたものであり、5章から成る。

    第1章は序論であり、半導体レーザの研究の歴史、及び本研究の目的にっい て述べている。

    第2章では半導体レーザに対する基本的な考え方にっいて概説している。半 導体レーザにおいては、共振器を形成する光導波路の特性がレーザ特性に大きく 影fを及ばすことより、ここではまず、この光導波路の基本的な事項にっいて記 述する。次に、半導体レーザの発振特性を記述する際に用いられるレート方程式

(2)

の導出にっいて記述する。基本的にはこのレート方程式を用いて実験結果の解析 が行われる。最後に、半導体レーザの活性層を形成する半導体の基本的な性質及 び発光課程への寄与の仕方をバルク、多重量子井戸、及び歪量子井戸構造のそれ ぞれの場合にっいて記述している。

    第3章では半導体レーザ特性の活性層構造依存性にっいて記述している。活 性層に多重量子井戸構造を導入した際には微分利得等のレーザパラメターの変化 にともない周波数応答特性等のレ―ザ特性の向上が期待される。また、井戸層へ の歪の導入によりさらなるレーザ特性の向上が期待される。ここでは活性層領域 に多重量子井戸構造を導入し、その井戸層へ歪を導入した際の長波長帯半導体レ ーザの特性変化の測定結果にっいて記述している。まず、活性層の井戸層(InGaA s)への歪量以外はまったく同一とした埋め込み構造を有する1.5ロm帯ファブ リペロレーザを製作し、その利得スペクトル及び相対強度雑音スペクトルの測定 を行うことにより長波長帯半導体レーザ特性への歪導入の効果を明らかにしてい る。ここでは、微分利得、利得飽和定数、及び線幅増大定数と呼ばれるaパラメ ターの歪導入時の変化の測定結果にっいて記述している。

    活性層の井戸層厚を一定とした際には、井戸層ヘ圧縮歪を導入するとレーザ 発振波長(利得ピーク波長)は長波長側ヘシフトする。このために、光通信用の 光 源 と し て縦 単 一 モ ー ド 化 を お こ な っ た1.55ロm帯DFBレ ー ザ 等 で は、 そ の井戸層厚を変化させることにより利得ピーク波長を制御することが必要とナょっ てく る。こ のた め、 発振波長を同一にしたDFBレーザにおいては、井戸層ヘ導 入した歪による半導体レーザ特性への影響と、井戸層の厚さを変えたことによる 量子効果による特性への影響が同時に起こることになる。これらの効果を、発振 波 長 を1.55ロm一 定 と し 、 井 戸 層 へ の 歪量 と 井 戸 層 の 幅 を 変 化 さ せたDFB レーザを用いて特性測定を行うことにより明らかにしている。ここでは、測定し たDFBレ ーザ の発振 モ← ドに対する諸パラメターの歪導入による変化にっいて おもに述べている。

    第4章では、異偏波信号光注入による単一モード半導体レーザ制御にっいて 記述している。第3章で求めたレーザ発振モードに関する知見をもとに、長波長 帯DFBレ ー ザ を、 発振モ ード の偏 波と 直交す るTM偏波 光を 注入す るこ とに よ り制御した結果にっいて記述している。また、その周波数応答特性を議論するこ とにより、TM偏波光に対する長波長帯半導体レーザの諸パラメターを導出した 結果にっいて記述している。

    まず、 バル ク構 造(InGaAsP)の活 性層 を有 し、TE偏波発振するDFBレー ザにTM偏波強度変調光を注入することにより、その発振モード制御をおこなっ た結果にっいて述ぺている。その際の周波数応答特性をレート方程式を用いて議 論す ること によ ルバ ルク構 造活 性層 のTE偏波光 に対 する利得飽和定数と`TM 偏波光に対する利得飽和定数を導出した結果にっいても同時に記述している。

    次 に 、 活 性 層 に 多 重 量 子 井 戸 構 造を 導 入 し たTE偏 波 発 振 す る1.55"m

(3)

DFBレー ザ のTM偏 波強 度 変調 光 注入 時 の周 波 数応 答 特性 に っい る。活性層が多童量子井戸構造を有する場合にはその3デシベル帯 イアス電流変調時とまったく異なる振る舞いを示す。レート方程式 により、活性層に多重量子井戸構造を導入した際には、活性層自体 に対する諸´゛ラメターとTM偏波光に対するそれらとの問に差異が 3デシベル帯域の異常な振る舞いの原因であることを明らかにして

、TM偏波光注入 による発振 モードの周波数変調にっいて記述して 活性層に歪 量子井戸構 造を導入したレ―ザで観測される、TMモ―

波長の短波長化の、異偏波光注入によるレーザ制御時の影響にっい 述している。

    最後に、半導体レーザの発振光を、波長依存性のある光フアル 部キャピティ形成により、偏波方向を回転させ、発振モードの偏波 せた後にレ ーザ自身に 帰還し、そのFMノイズ及び発振スペクトル Iま発振モードの周波数変動を低減する試みにっいて記述している。

偏波方向が発振モードとは直交する光を半導体レーザに注入するこ ザ発振モードの周波数変調を応用した、光によるレーザの発振モー 用例である 。ここでは 、同時に多 電極DFBレ ーザを用い た電流負 スペクトル線幅及び光周波数安定化の検討結果にっいても記述して     第5章1よ、総轄であり、本研究の主要な結果を要約している。

て記述してい 域が通常のバ を用いた検討 のTE偏 波 光 現れ、これが いる。さらに いる。また、

ド利得ピーク ても同時に記 タを用いた外 方向と直交さ 線幅、さらに この試みは、

とによるレー ド制御の一応 帰還法による いる。

(4)

学 位 論 文 審 査 の 要 旨 主査.教授   末宗幾夫 副査   教授    小川吉彦 副査   教授    武笠幸一 副査   教授    永井信夫

副査   教授    八木駿郎(理学研究科)

学 位 論 文 題 名

歪 導入及び異偏 波光注入による単一モード半導体レーザ制御の研究

    長波長半 導体レーザの変調帯域の拡大は,光通信における伝送容 量の拡大には必 要 不可 欠で ある .レ ーザ の 量子 井戸 構造 活性 層へ 歪を導入することにより変調帯 域 の 拡大 が期 待さ れる が, 一 方光 出カ の増 加に よる 利得飽和の影響を受けることが 最 近 示唆 され てい る. しか し 変調 帯域 の拡 大と 歪導 入に伴うレーザ動作に直接かか わ   る各種要因 の関係は,これまで十分に明かにされていない,またこ うした変調帯域 の 上限 は、 レー ザそ のも の 以外 にも 素子 の寄 生容 量,周辺回路の寄生容量などに 制   限されるこ とも多く,素子本来の性能を引き出せない状態が生じや すく問題となっ   ている.

    本論文は ,長波長帯半導体レーザの発振モードのふるまいおよぴ 応答特性を決定 す るレ ーザ の諸 パラ メー タのレーザ構造依存性,特に 歪導入と変調特性Jこ関与す る   レーザ特性 の制御との関係を明かにするとともに,発振モードと直 交する偏波方向   を有する信 号光を制御光として注入し,寄生容量に制限されない半 導体レーザ制御   を目指して 研究を進めたものである.その成果として,特に発振ス ペクトル線幅を   決定する重 要なバラメータが,歪みの導入によって特性改善するこ とを示すととも   に. その 物理 的理 由を 明 かに して いる .ま たTE偏波モードで発振する分布帰還 型   レー ザを .発 振波 長と ほ ぼ同 じ波 長のTM偏 波光 を注入することにより高速に制 御

,することが 可能であることを実験により実証している.さらに単一 モード半導体レ   ーザの外部 に.波長依存性を有する光フイルタにより形成した帰還 系を構成するこ   とに より ,レ ーザ のFMノ イズ およ ぴス ベク トル 線幅,さらには発振光周波数の 変   動を低減で きることを明かにしている.

    これを要 するに,著者は,単一モード半導体レーザについてレー ザ特性制御の新   知見を得た ものであり,光通信工学の進歩に対して貢献するところ 大なるものがあ   る.

    よって著 者は,北海道大学博士(工学)の学位を授与される資格 あるものと認め   る.

241

参照

関連したドキュメント

のLewis 酸 誘導 型Ene 反 応を 行い,酸によるこれらの反応基質の重合や異性化を抑制し て目的とするEne

そこで,本論文では,第

以上, 本研究 は極低 温にお ける 材料の 機械的 性質に およ ぼす組 織安定 化並びに強靱化に及ばす 合金効 果とそ のメ カニズ

終着位置の振れ止めとト口リーの位置制御は必要のみでなく、走行時間の定量指定

   第8

   第3 章では、 soUID 磁束計の設計手法について述べた。低周波ノイズ増加の要因

  

   第 5