• 検索結果がありません。

日本内科学会雑誌第108巻第10号

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "日本内科学会雑誌第108巻第10号"

Copied!
11
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

はじめに

 線維筋痛症(fibromyalgia:FM)は,全身の 結合組織(fibro)や筋肉(my)の痛み(algia)

を特徴とする疾患であり,関節周囲組織,筋肉,

腱ならびに靭帯の付着部位などのびまん性の疼 痛やこわばりを訴え,しばしば関節リウマチや さまざまな膠原病が疑われてリウマチ専門医を 受診する.米国では,リウマチ専門外来患者の 15%程度がFM患者であるとされ,FMの概念化,

診断基準の策定ならびに治療ガイドラインの作 成 等 を 担 っ て い る の も 米 国 リ ウ マ チ 学 会

(American College of Rheumatology:ACR)であ ることより,FM診療の中心はリウマチ専門医と 言える.本邦でも,FMの啓発は日本リウマチ学 会が主体となって展開されてきた経緯もあり,

リウマチ専門医が知っておくべき疾患の 1 つと 言ってよい.

 また,FMは臨床検査や画像検査等の客観的所 見に乏しいことより,まさに自覚症状から診断 する代表的なリウマチ性疾患であり,医師の共 感性,診る目,推察力ならびに柔軟な応用力等 が求められる疾患である.

1.FMはどのような疾患か

 FMは,当然古い時代から認知されてきた病態 であり,歴史的には,non-articular rheumatism

(非関節性リウマチ),soft tissue rheumatism(軟 部組織リウマチ),muscular rheumatism(筋肉 リウマチ),fibrositis(結合織炎)あるいはpri- mary fibromyalgia syndrome(原発性結合筋痛症

線維筋痛症

要 旨

村上 正人1)2)3)

金 外淑3)4)

 線維筋痛症は,臨床検査や画像検査で異常所見が認められないため,自 覚症状から診断せざるを得ないリウマチ性疾患の代表的な疾患であり,慢 性疼痛のモデル的疾患でもある.中高年の女性に多く発症し,全身の筋肉 や腱等の結合組織の痛みを中心に多彩な心身の愁訴を有するために,十分 な鑑別診断が必要であるが,近年注目され始めた「機能性身体症候群」の 概念が線維筋痛症の病態を理解するうえで有用である.リウマチ性疾患の なかでの線維筋痛症の位置付けや機能性身体症候群との関わり,診断と治 療について論ずる.

〔日内会誌 108:2077~2087,2019〕

Key words 線維筋痛症(FM),機能性身体症候群(FSS),リウマチ性疾患,全身痛,

慢性疼痛,不定愁訴,心理療法

1)国際医療福祉大学心理学科,2)山王病院心療内科,3)日本大学医学部附属板橋病院心療内科,4)兵庫県立大学看護学部心理学系

Rheumatic Diseases from the Viewpoint of Subjective Symptoms. Topics:II. Fibromyalgia.

Masato Murakami1)2)3) and Woe Sook Kim3)4)1)Department of Psychology, International University of Health and Welfare, Japan, 2)Department of Psychosomatic Internal Medicine, Sanno Hospital, Japan, 3)Department of Psychosomatic Internal Medicine, Nihon University Itabashi Hospi- tal, Japan and 4)College of Nursing Art and Science, University of Hyogo, Japan.

(2)

候群)等と記載されてきた.心理的ストレス要 因の関与が強いこともあり,psychogenic rheu- matism(心因性リウマチ)として,気圧の低下 及び降雨などの影響を受けやすい気象関連性疼 痛(weather-related pain)としての特徴もよく 備えている.

 FMは国際的にはよく知られた疾患であり,か のナイチンゲール(Florence Nightingale,1820

~1910)がクリミア戦争後にFMと慢性疲労症 候群(chronic fatigue syndrome:CFS)のために 50 年以上も床に伏していたというエピソード は欧米ではよく知られており,最近では,レ デ ィ ー・ ガ ガ(Lady Gaga,1986~) がFMに よって公演活動休止に追い込まれ,この病名が 脚光を浴びたのも記憶に新しい.国際学会で chronic pain(慢性疼痛)を論じるときには,こ のFMを抜きには語れない.本邦でも,この 10 年ほどの間にようやく医療者の間でも認知され るようになり,日本線維筋痛症学会が疾患概念 の啓発と普及を期して「線維筋痛症診療ガイド ライン 2011」(2011 年)を刊行し,2017 年に は,エビデンスに基づく記載を充実させた改訂 版が出版されている1)

 最新の知見では,FMにおいて,全身性の痛み のみならず,多様な心身症状が慢性化・遷延化 する原因に脊髄後根,視床下部,大脳辺縁系な らびに大脳感覚野におけるミクログリアの活性 化による中枢神経炎症が関与していることが明 らかにされつつある.この中枢性感作(central hypersensitivity)の考え方は,身体医学的側面 から精神医学的側面までの連続性を包含したス ペクトラム障害(spectrum disorder)の様相を 呈するFMの複雑な病態を理解するうえで重要 な視点である.

1)FMの疫学

 FM患者の約80~90%は女性で,特に40~50 歳前後の中年期から更年期にかけて多く発症 し,頻度は少ないが,高齢者,若年者ならびに

男性にもみられる.米国での潜在患者数は 300

~500 万人,本邦における疫学調査(厚生労働 省研究班 2004)での推定患者数は約 200 万人

(人口比 1.61%)とされるが,軽症者も多いた め,実際に医療機関を受診するのは,このうち 10~15%前後と推測され,正しく診断される患 者の割合はさらに低い2).FMには,原発性(あ るいは一次性)と他のリウマチ性疾患あるいは 整形外科的筋骨格系疾患等に続発性に生じる二 次性があり,日本人では,その比は3.1:1と報 告されている.一卵性双生児や母親と娘での発 症例等,FMは家族集積性の高い疾患であり,米 国では,第一度近親者でオッズ比は8.5,我が国 の研究では,家族歴を有する患者は4.1%と言わ れる.FMに最も関係性の高いうつ病や双極性障 害等の気分障害にも家族集積性があり,病態の 複雑化・慢性化に何らかの影響を与えているこ とが示唆されている1,3)

2)FMをどう診断するか

 症状の特性から,最初はリウマチ・膠原病内 科や整形外科等を受診する患者が多いが,関節 リウマチ,Sjögren症候群,リウマチ性多発筋痛 症,全身性エリテマトーデスならびに仙腸関節 炎等のリウマチ性疾患,また,変形性関節症,

軸性骨格性疾患,脊柱管狭窄症,腰痛症ならび に椎間板ヘルニア等の整形外科的疾患,多発性 付着部炎,筋・筋膜性疼痛症候群ならびにCFS 等の類縁疾患を鑑別する必要がある.一次性FM の場合,強い痛みの割には関節の発赤,腫脹,

発熱,拘縮ならびに変形等がなく,CRP(C-reac- tive protein),赤沈等の炎症マーカーや抗核抗 体,リウマチ反応等の自己抗体にも異常を認め ず,疼痛部位のX線やMRI(magnetic resonance imaging)等の画像検査でも症状を説明できな い.リウマチ性疾患等を背景とした二次性FMで も,基礎疾患の活動性や臨床検査所見と一致し ない症状を訴えることが多い3,4)

 理学的所見として,全身の関節周囲組織,筋

(3)

肉,腱ならびに靭帯の骨付着部近辺等に強いこ わばりや筋の痙攣,冷え等を認め,圧迫すると 飛び上がるほどの痛み(jumping pain)や軽く 触れるだけでも痛むアロディニア(allodynia)

症状もある.痛みのために運動量や活動性の低 下,関節可動域の制限がみられ,痛み部位への 貼付薬やサポーターの使用,杖や車椅子等の補 助具の使用が必要となることもある.

(1)1990 ACR分類予備基準

 この分類予備基準(classification criteria)で は,痛みの原因となる器質的疾患を除外したう

えで,3 カ月以上続く全身の疼痛と左右対称性 の 18(両側性の僧帽筋,胸鎖乳突筋,大胸筋,

大殿筋肉,大転子領域ならびに膝内側等)の圧 痛点を挙げており1),このうち 11 カ所以上に圧 痛を認めれば,FMと診断可能であるとしている

(図 1)5)

(2)2010 ACR予備診断基準

 20 年ぶりに改訂された新しい予備診断基準

(preliminary diagnostic criteria)では,広範囲の 疼痛指標(全身19カ所の痛みの部位を評価する widespread pain index(WPI))と症状の重症度

(倦怠,睡眠,認知機能ならびに全身の身体症状 などのsymptom severity(SS))をスコア化し,

一定以上の基準を満たす状態が 3 カ月以上持続 することが条件である(表 1)6).新基準の特徴 は,患者の自覚的疼痛や心身の症状を重要視し て取り入れたことであり,FM患者の全体像を把 握するには便利である.反面,客観的な指標に 欠けるため,実地診療では,1990年の基準を考 慮しながら,理学的所見を踏まえて診断するの が実際的である.

2.自覚症状からみたFM

 FM患者の 80~90%は女性であり,多彩な自 覚症状を有している.全身の広範囲の痛みの他 にも筋のこわばりや痙攣,しびれ,皮膚過敏,

慢性的な全身倦怠感や疲労感,睡眠障害,頭痛,

過敏性胃腸症状,月経困難症,めまい・耳鳴な らびに排尿障害等の愁訴が多く,出産,過労,

手術ならびに外傷等の身体的負荷,睡眠状態,

不安や抑うつならびに環境の変化等に影響を受 けやすい6).これらの全身・多臓器に亘る愁訴 をどのように理解すればよいのであろうか.

1)機能性身体症候群を理解する

 日本線維筋痛症学会が発行している「線維筋 痛症診療ガイドライン 2017」(2017 年)では,

FMを「身体の広範な部位に原因不明の慢性疼痛 図1 fibromyalgia 米国リウマチ学会(ACR)

分類基準(1990)(文献5を参照して作成)

3カ月以上持続する全身の疼痛があり,器質的 疾患が認められないこと

1)広範囲疼痛の定義:疼痛は以下の全てが存 在する際に広範囲とされる.身体左側の疼痛,

身体右側の疼痛,腰部から上の疼痛,腰部から 下の疼痛,さらに,躯幹中心部(頸椎,前胸部 痛,胸椎,下部腰部)が存在する.

2)触診で図中の18カ所の疼痛点のうち11カ所 以上に圧痛を認めること.圧痛点は両側に存在 し,計18カ所となる.触診は約4 kgの強さで 行う.

1.occiput(後頭部位,後頭下腱膜付着部)

2.low cervical(下部頸部位,C5 ~ 7頸椎間前方)

3.trapezius(僧帽筋部位,上線中央部)

4.supraspinatus(棘上筋部位,肩甲骨棘部の上)

5.second rib(第2肋骨部位,肋軟骨接合部)

6.lateral epicondyle(肘外側上顆2 cm遠位)

7.gluteal(臀筋部位,4半外側部)

8.greater trochanter(大転子部位,転子突起後部)

9.knee(膝関節部位,上方内側脂肪堆積部)

(4)

と全身性のこわばりを主徴候とし,随伴症状と して多彩な身体,神経・精神症状を伴い,いず れの徴候も慢性疼痛と同様に身体診察や一般的 画像検査を含む臨床検査で症状を説明できる異 常を見出せない.機能性身体症候群(functional somatic syndrome:FSS)に属する特異なリウマ チ性疾患のひとつである」と定義している.FSS は「適切な診察や検査を行っても,器質的疾患

(病理学的所見の認められる疾患)の存在を明 確に説明できない身体的訴えがあり,それを苦 痛と感じて日常生活に支障をきたす病態」とさ れており,図 2のような疾患が含まれている.

FM診療に携わる臨床家には必須の概念で,これ らの疾患群は全て機能性疾患であり,以下のよ うな多くの共通点を備えている7,8,9)

 (1)FSSの各疾患には共通症状が多く,診断 基準も類似している.

 (2)FSSの各疾患は他のFSS疾患の診断基準を 満たし,しばしば相互に合併する.

 (3)FSSの患者は,几帳面,徹底性,完全性,

強迫性ならびに神経質等の類似した性格的特性 を有する.

 (4)FSSの患者は,うつ,不安ならびに認知 的問題等の多彩な精神症状をしばしば伴い,不 安薬,抗うつ薬ならびに抗痙攣薬等,類似した 薬物治療に反応しやすい.カウンセリングや認 知行動療法等心理療法の対象となる.

 FMがFSSのカテゴリーに合致する疾患概念で あるとの理解は,FM患者の多彩な心身症状の解 釈に役に立ち,治療法の選択にも有用である.

2)FSSとして合併しやすい疾患と診断

 FSSの各疾患は相互に合併することが多く,

FMの40%は筋緊張性頭痛,75%は顎関節症を,

表1 fibromyalgia診断予備基準2010(文献6を参照して作成)

次の3つの条件が当てはまれば,線維筋痛症の診断基準を満たす.

①広範囲の疼痛指標(widespread pain index:WPI)が19カ所中7カ所以上当てはまり,症状の重症度(symptom severity:SS)スコアが5以上となった場合,あるいは,WPIが3~6カ所でSSスコアが9以上となった場合.

②これらの症状が少なくとも3カ月以上続いていること.

③疼痛を説明する他の疾患がないこと.

広範囲の疼痛指標(widespreadpainindex:WPI)

全身19カ所(左右両側の肩,上腕,前腕,腰部,大腿,下腿,顎ならびに背部の16カ所.胸部,腹部ならびに頸部の3 カ所)のうち,過去1週以上に亘り,痛みが持続する部位を0~19の値でスコア化する.

症状の重症度(symptomseverity:SS)スコア

疲労感,起床時にスッキリしない感じ,認知症状の3つについて,過去1週間の重症度レベルを次の尺度を使ってスコア 化する.

0=問題なし

1=やや問題あり,緩やかで一時的な程度

2=かなり問題あり,しばしば現れ,中くらいの程度

3=ひどい,広範囲に亘る持続的な症状で,生活上の問題を及ぼす程度 全身の身体症状

次に,患者が有している身体症状について次の尺度を使ってスコア化する.

0=症状なし 1=2~3つの症状あり 2=中等度の症状あり 3=多数の症状あり

SSスコアは,上記3症状のスコア及び全身の身体症状のスコアを合計する.結果的には0~12のスコアとなる.

(5)

CFSの 60% は 過 敏 性 腸 症 候 群(irritable bowel syndrome:IBS)を,間質性膀胱炎(interstitial cystitis:IC)の12.8%はFMを合併するといった 相互関係がある.

(1)神経症状

①慢性疲労症候群

 FM患者の多くは慢性疲労や倦怠感を訴え,

30~40%はCFSと合併するとされる.CFSは,

米国疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)により1988年に 提唱された疾患概念であり,日本の厚生労働省 研究班も診断基準を提唱してきた.日常生活を 送っていた人が感染症や心身のストレス要因等 を契機に 6 カ月以上の長期に亘り,極度の全身 倦怠感や疲労,発熱ならびに筋痛等が生じ,健 全な日常生活を送ることが困難になる.近年で は,ミクログリア等の中枢炎症説も浮上し,ME

(myalgic encephalomyelitis)/CFSと も 呼 ば れ る ようになった.米国の患者団体では,慢性疲労 免 疫 不 全 症 候 群(chronic fatigue and immune dysfunction syndrome:CFIDS)という呼称も使

われ,日本でもNPO法人 筋痛性脳脊髄炎の会と いう患者会もある.

②平衡感覚障害

 FM患者は,しばしばめまい,ふらつきならび に耳鳴り等の多彩な神経症状を訴える.内耳や 前庭,耳管では炎症,機能性腫脹による機能不 全が生じやすい.また,肩や首の筋緊張,平衡 感覚に対する神経過敏性も関与する.

③ むずむず脚症候群

(restless legs syndrome:RLS)

 日本神経学会では,RLSを下肢静止不能症候 群としているが,一般的にはむずむず脚症候群 の呼称がよく認知されている.FM患者の 30~

60%に合併するとされる.RLSのため不眠に陥 り,日中の眠気,集中力の低下ならびにうつ気 分の増強等の症状が出現する.

④ 睡眠時無呼吸症候群

(sleep apnea syndrome:SAS)

 FMでは,肥満でなくとも顎の小さい女性や筋 緊 張 の 強 い 患 者 に お い て,OSAS(obstructive SAS,閉塞性SAS)の合併がしばしばみられる.

図2 機能性身体症候群(functional somatic syndrome)(文献9より引用改変)

PTSD:post-traumatic stress disorder

慢性疲労症候群 慢性疲労症候群

過敏性腸症候群 過敏性腸症候群

緊張型頭痛 緊張型頭痛

片頭痛 片頭痛

月経困難症 月経困難症

うつ病 うつ病

PTSD PTSD 化学物質過敏症 化学物質過敏症 周期性四肢運動障害

周期性四肢運動障害 むずむず脚症候群 むずむず脚症候群

顎関節症 顎関節症 筋・筋膜痛症候群 筋・筋膜痛症候群

線維筋痛症 線維筋痛症

(6)

就寝時の激しいいびき,無呼吸,喘ぎ呼吸なら びに頻回の中途覚醒等で気付かれることが多 い.日中の過度の眠気,倦怠感ならびに頭痛を 訴え,二次的に血圧上昇や抑うつ状態,ミスや 事故の多発,性格的変化が引き起こされること がある.

⑤緊張型頭痛・片頭痛

 我が国の調査では,FM患者の 37%に緊張型 頭痛(tension type headache)が,57%に片頭 痛(migraine headache)が合併するとされてお り,双方の混合型頭痛も多い.緊張型頭痛では,

非拍動性頭痛,頭の絞めつけ感ならびに嘔気,

片頭痛では,拍動性頭痛,嘔気,眼痛ならびに 閃輝性暗点等を訴える.

(2)胸・腹部症状

①過敏性腸症候群

 FM患者のIBS合併率は 60~70%と高く, 腹 痛,便秘,下痢ならびにガス膨満感等の症状を 繰り返す.中枢神経系と消化管運動との関係,

脳腸相関(brain-gut interaction)の研究が進め られている.

②機能性ディスペプシア(機能性胃腸症)

 機 能 性 デ ィ ス ペ プ シ ア(functional dyspep- sia:FD)は,数カ月にも亘り,胃の痛み,胃も たれ,食欲不振,早期満腹感,消化不良ならび に嘔気等を訴え,体重減少までも引き起こす.

胃の弛緩能や排出能が低下すると,胃液や胃内 容物の逆流が生じやすい.

 その他,肛門痛や物がつかえる,嚥下時に痛 むといった嚥下機能障害等の訴えもある.

③非心臓性胸痛

 FM患者はしばしば強度の胸痛や呼吸困難感 を訴え,循環器科あるいは呼吸器科を受診す る.非心臓性胸痛(non-cardiac chest pain),胸 筋痛症候群(chest muscle pain syndrome)とも 言われるもので,頸部・胸郭を構成する呼吸筋 の緊張・攣縮により虚血性心疾患様の胸痛が生 じ,胸郭の収縮・拡張が抑制されるために呼吸 困難感にもつながる.

(3)泌尿・生殖器系症状

①月経関連症状

 FM患者の 80~90%は女性であり,生殖期に あるFM患者の 90%は,月経困難症,月経前症 候群,過多月経ならびに無月経等の月経関連症 状を有している.45~55歳頃の更年期には,冷 え・火照り・発汗・ホットフラッシュ等に代表 される血管運動神経症状が出現しやすい.卵巣 機能の低下に起因するエストロゲン濃度の低下 は,モノアミンオキシダーゼ(monoamine oxi- dase:MAO)の分解を抑制し,セロトニン濃度 に影響することが知られている.

②慢性骨盤痛・外陰痛

 慢 性 骨 盤 痛(chronic pelvic pain), 外 陰 痛

(vulvodynia)は,骨盤底の痛み,外陰部の灼熱 感や慢性の会陰部痛を訴えるものの,明確な器 質的変化のない病態を表す用語である.性交時 の腟液分泌低下及び腟痙攣等により,性交痛,

性交不能ならびに座位困難等の状態に陥りやす い.年齢及び骨盤底の脆弱化等が関係する.

③過活動膀胱

 FMでは,頻尿及び尿漏れ等の排尿障害を訴え る患者は多い.過活動膀胱(overactive bladder:

OAB)は,尿意切迫感を必須の症状として頻尿 と夜間頻尿を伴うものであるが,切迫性尿失禁 は必須ではない.尿意切迫症候群(urge syn- drome), 尿 意 切 迫 ― 頻 尿 症 候 群(urgency-fre- quency syndrome)とも呼ばれる.

④間質性膀胱炎

 ICは,間質の非特異的な慢性炎症による膀胱 刺激症状を呈する疾患であり,頻尿,尿意切迫 感ならびに膀胱周辺(恥骨上部,尿道,会陰部,

肛門部ならびに鼡径部等)の耐えがたい痛みが 特徴である.米国では,ICはアレルギー疾患が 約 40.6%,IBSが 25.6%,片頭痛が 18.8%,FM が 12.8%に合併するとの報告がある.

(4)口腔系症状

①咽喉頭異常感症

 のどの異物感・つかえ,嚥下困難は,従来か

(7)

らヒステリー球,梅核気等と呼ばれてきたもの であるが,ヒステリー機制がなくとも,嚥下筋 や胸鎖乳突筋の緊張・収縮が強い場合には,咽 喉頭異常感症や嚥下痛,嚥下困難も生じる.

②顎関節症

 FM患者では,噛み締め,歯軋りが強く,顎関 節症(temporomandibular disorders:TMD)と の合併が多い(~75%).また,TMDを有する 人のFM発症リスクも高い.強い噛み締め(ブラ キシズム),咀嚼筋の緊張,関節包・靭帯の障 害,関節円板の障害ならびに変形性関節症等が 関与する.同時に,歯肉痛,歯周炎,耳痛,耳 閉,難聴,めまい,眼精疲労,頭痛ならびに首・

肩のこり等の症状も加わる.

③口腔乾燥

 唾液分泌低下,ドライマウスならびに味覚異 常を訴えるFM患者は多く,Sjögren症候群との 鑑別が重要である.交感神経緊張性の唾液分泌 の低下及び唾液粘稠度の上昇等が関係する.

 その他,舌苔,舌痛ならびに歯肉の腫脹等も しばしば合併する.

3)精神疾患との類似性をどう理解するか

(1)身体表現性障害

 FMには,患者の性格行動的特性,ライフスタ イルの歪み等が関係することが多く,時に気分 障害や不安障害,パーソナリティ障害等の合併 がみられる.FMは,精神科では,身体化障害

(somatization disorder) の な か の 疼 痛 性 障 害

(pain disorder;DSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)-4), 身 体 症 状 症

(somatic symptom disorder;DSM-5),あるいは 持続性身体表現性疼痛障害(persistent somato- form pain disorder;ICD(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems)-10)等の診断のもとに扱われている ものであり,精神科医のなかには,FMの病態そ のものを否定する医師も少なくない.

(2)気分障害・不安障害

 FM患者の 60~70%にうつ病の既往があり,

60%以上の患者が発症 1 年以上前にうつ病を経 験しているとの報告があるように,FMに最も親 和性の高い精神疾患はうつ病である10).一方,

FM患者の過活動,過剰な労作,熱中性,執着 性,感情的高揚,易怒性ならびに攻撃性等の双 極性(bipolarity)は25%にみられ,双極性が強 い ほ ど 抑 う つ が 強 い と の 報 告 や,FM患 者 の 70%が双極性スペクトラムに相当,bipolar IIと の区別がつきにくいといった報告がある.

3.FMの治療

1)薬物療法

 通常のNSAIDs(non-steroidal anti-inflammatory drugs)等の抗炎症性鎮痛薬は,慢性化・難治化 したFMには無効であることも多く,ステロイド も奏効しない.多くの薬剤選択は未だ保険適用 外であり,慢性疼痛や神経障害性疼痛,筋痙攣,

中枢性感作,交感神経緊張,うつ病等の特性や 類似性を考慮し,「線維筋痛症診療ガイドライン 2017」に照らして処方を行うとよい(表 2)1)

(1)抗うつ薬

 抗うつ効果とは独立した下行性疼痛抑制系の 賦活作用が鎮痛効果を発揮するとされ,従来か ら,三環系抗うつ薬(アミトリプチリン等)が 使われてきた.米国FDA(Food and Drug Admin- istration)が抗うつ薬としてセロトニン・ノル アドレナリン再取り込み阻害薬(serotonin nor- adrenaline reuptake inhibitor:SNRI)であるデュ ロキセチンとミルナシプランを認定していた が,本邦では,2015年5月にデュロキセチンが 本邦 2 番目のFM治療薬として保険収載された.

(2)抗痙攣薬

 従来から,クロナゼパムやガバペンチン等が 使われてきたが,2012年6月にプレガバリンが 本邦初のFM治療薬として認可された.プレガバ

(8)

表2 本邦の線維筋痛症に対する薬物療法(「線維筋痛症診療ガイドライン2017」より抜粋)

薬剤分類 汎用

順位 薬剤名(商品名) エビデンス

レベル 推奨度 保険適応 備考

抗うつ薬

1 デュロキセチン

(サインバルタ® A 実施 うつ病,疼痛(線維筋痛症,

糖尿病性神経障害,慢性腰 痛症,変形性関節症)

2 アミトリプチリン

(トリプタノール® A 提案 うつ病,末梢神経障害性疼痛 欧米では強い推奨度 2 ミルナシプラン

(トレドミン® A 提案 うつ病,うつ状態 欧米では強い 推奨度

3 ミルタザピン

(リフレックス®,レメ

ロン® B 提案 うつ病,うつ状態 本邦では治験

未施行 神経障害性

疼痛治療薬 1 プレガバリン

(リリカ® A 実施 線維筋痛症,神経障害性疼痛

抗てんかん薬,

抗不安薬など

1 ガバペンチン

(ガバペン® B 提案 難治性てんかん

2 ガバペンチンエナカル

(レグナイトビル ® B 提案 レストレスレッグス症候群

カルバマゼピン

(テグレトール® D 提案

しない てんかん,三叉神経痛 クロナゼパム

(リボトリール®,ラン

ドセン® D 提案

しない てんかん

ベンゾジアゼピン系 C 推奨

なし 不安,筋痙攣,各種心身症

非ステロイド系 鎮痛薬

アセトアミノフェン

(カロナール® A 実施

しない 解熱鎮痛薬

炎症性疾患な どの併存疾患 に適応がある ロキソプロフェン 場合

(ロキソニン®)等 A 実施 しない

その他の鎮痛薬

1 トラマドール

(トラマール®,ワント

ラム® A 実施 慢性疼痛

オピオイド系 鎮痛薬(薬物 依存性に注意)

1 トラマドール+アセト アミノフェン配合薬

(トラムセット® A 実施 慢性疼痛 ワクシニアウイルス接

種家兎炎症皮膚抽出液

(ノイロトロピン® D 提案 帯状疱疹後神経痛,腰痛症,

頸肩腕症候群,肩関節周囲 炎,変形性関節症

静脈内投与の 方が有効との 報告あり

非麻薬性 オピオイド鎮痛薬

2 ブプレノルフィン

(ノルスパン®テープ) B 提案 慢性疼痛 薬物依存性に 注意

ペンタゾシン

(ペンタジン®,ソセゴ

® D 提案

しない 各種がん,術後鎮痛

麻薬性 オピオイド鎮痛薬

フェンタニル

(デユロテップMT®

パッチ) B 実施

しない がん性疼痛,慢性疼痛 モルヒネ等

(MSコンチン® B 実施

しない がん性疼痛

(9)

リンは,電位依存性Ca2+チャネルの

α

2

δ

サブユ ニットに結合することにより,活性化された疼 痛伝達経路での神経伝達を抑制して鎮痛効果を 発揮する.これらの抗痙攣薬は,末梢の筋緊張 や血流障害も改善する作用があるが,不安障害 の恐怖回路を抑制することで,精神症状にも有 効である.三叉神経痛様の症状を合併するとき は,カルバマゼピン等が有効であることがある.

(3)オピオイド

 トラマドールは,オピオイド骨格とモノアミ ン骨格を有し,

μ

受容体と下行性疼痛抑制系双 方に作用することで鎮痛効果を発揮し,FMに対 しても高いエビデンスレベルと推奨度を有する

(非がん性疼痛の適応も取得).トラマドールと アセトアミノフェンの合剤も非がん性の慢性疼 痛及び抜歯後の疼痛の治療に使われている.疼 痛を専門とする医師の間では,強オピオイドで あるフェンタニル,NMDA(N-methyl-D-aspar- tate)受容体に作用するケタミンの有効性も評

価されており,適応患者を限定して非がん性疼 痛にも使用されるようになったが,米国では,

依存性や自殺の増加等,オピオイドクライシス の問題が浮上しており,使用には慎重さが求め られる.

(4) ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出 成分

 我が国で開発されたユニークな薬剤であるワ クシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出成分

(ノイロトロピン)の内服,静脈注射または点 滴静注,トリガーポイントへの局所注射が有効 であることがある.下行性疼痛抑制系の賦活効 果が考えられており,ガイドラインでのエビデ ンスレベルは低いが,推奨度は高い.

(5)抗不安薬

 ベンゾジアゼピン(benzodiazepine:BZP)系 の抗不安薬は,抗不安作用,筋弛緩作用ならび に鎮静作用等により,日常生活上の緊張,焦躁 ならびに興奮性等を改善する.疼痛そのものに 表2 本邦の線維筋痛症に対する薬物療法(続き)(「線維筋痛症診療ガイドライン2017」より抜粋)

薬剤分類 汎用

順位 薬剤名(商品名) エビデンス

レベル 推奨度 保険適応 備考

全身麻酔薬

(ケタラールケタミン ®筋注用) D 実施

しない 全身麻酔導入

筋弛緩薬 D 実施

しない 筋弛緩,痙性麻痺

ホルモン製剤 グルココルチコイド A 実施

しない リウマチ性疾患等

炎症性疾患な どの併存疾患 に適応

生薬,漢方薬

1 日局加工ブシ末

(アコニンサン® D 提案 鎮痛,強心,利尿

大部分が有効 症例報告である 各種漢方製剤

(芍薬甘草湯など) D(一部C) 提案 各種臨床兆候 エビデンス(アウトカム全体のエビデンスの強さ)

A(強)効果の推定値に強く確信がある B(中)効果の推定値に中等度の確信がある C(弱)効果の推定値に対する確信は限定的である D(とても弱い)効果の推定値がほとんど確信できない 推奨度・実施する(行うことを強く推奨する)

・提案する(行うことを弱く推奨する)

・提案しない(行わないことを弱く推奨する)

・実施しない(行わないことを強く推奨する)

・推奨なし(全体パネル会議でデルフィ法による推奨度決定で意見がまとまらない場合)

(10)

対するエビデンスレベルは低く,長期投与時の 依存性や高齢者の転倒の問題もあり,補助的な 薬剤として使用する.

(6)漢方薬

 抗うつ薬や抗痙攣薬等と併用し,補助的な効 果を期待する.FM症状は月経周期に伴って愁訴 が変動することも多く,当帰芍薬や桂枝茯苓丸 加味逍遙散等の併用が有効であることもある.

筋痛や筋緊張,血流障害には疎経活血湯,牛車 腎気丸,桂枝加朮附湯,芍薬甘草湯,附子末等 を,精神興奮が問題になるときは抑肝散や加味 帰脾湯等を併用する.

2)非薬物療法

 どのような薬物療法でも効果には限界があ る.長期に亘る治療を支える心身両面からの支 持的対応が重要であり,生活指導,運動療法,

リラクゼーションならびに専門的心理療法の併 用が必須である(表 3)1)

(1)患者教育

 FMは,基本的には機能性・良性疾患であり,

生命的なリスクを伴わない疾患であることを理 解させる.二次的な筋萎縮・関節拘縮を生じな いように肉体的活動・機能訓練等を続けながら,

根気よく治療を継続するプロセスを説明する.

表3 線維筋痛症に対する非薬物療法(「線維筋痛症診療ガイドライン2017」より改変)

治療・ケアの方法 汎用

順位 種類 エビデンス

レベル 推奨度 保険適応 備考

教育 1 患者・家族教育 A 実施 職場・学校も

含む

運動療法

1 有酸素運動 A 実施

2 抵抗運動(resistance exercise) A 実施 2 水中運動(aqua-exercise) A 実施 2 瞑想運動(ヨガ,太極拳,気功等) A 実施 精神・心理療法 2 認知行動療法(cognitive behavioural

therapy,CBT) A 実施 保険適応

リハビリテーション

1 徒手治療 C 提案 保険適応

1 温泉療法 C 提案 保険適応

1 柔軟治療 C 提案 保険適応

2 温熱療法 C 提案

1 マッサージ療法 C 適応 保険適応

1 テープ療法 C 提案 保険適応

鍼灸療法 1 針治療 B 提案 保険適応

入院治療 1 環境調整(分離入院) A 提案 保険適応 小児で有効との報告あり

エビデンス(アウトカム全体のエビデンスの強さ)

A(強)効果の推定値に強く確信がある B(中)効果の推定値に中等度の確信がある C(弱)効果の推定値に対する確信は限定的である D(とても弱い)効果の推定値がほとんど確信できない 推奨度・実施する(行うことを強く推奨する)

・提案する(行うことを弱く推奨する)

・提案しない(行わないことを弱く推奨する)

・実施しない(行わないことを強く推奨する)

・推奨なし(全体パネル会議でデルフィ法による推奨度決定で意見がまとまらない場合)

(11)

(2)運動療法

 運動の疼痛緩和効果が実証されつつあり,穏 やかな動きで負荷の少ない水中運動(aqua-exer- cise)や太極拳等の有酸素運動(最大心拍数の 65~70%程度を維持する中等度の運動)は,薬 物療法に劣らぬ高い有効性が証明されている.

(3)理学的治療法

 温熱療法,牽引療法ならびに鍼灸マッサージ 等の理学的治療法は,実施方法や効果にばらつ きがあるが,有効であるとの論文は多い.

(4)精神・心理療法

 ストレス緩和のための生活指導や心理療法が 必須で,特に認知行動療法(cognitive behavioral therapy:CBT)はエビデンス・推奨度共に高い.

特に不安・抑うつ傾向が強く,破局的思考(cat- astrophizing)を持ちがちな患者には,絶望的な 認知を転換させ,治療や生活に前向きに取り組 ませる効果を期待できる.双極性を有する患

者,強い強迫性や完全性,攻撃性,執着性を有 する患者は,心身共に過剰負荷に陥りがちであ るため,誤った信念・思い込み・独善性からの 脱却,過剰適応的な行動変容を図ることが重要 である11)

 必要に応じて,精神科や心療内科,心理士等 の支援を受けることも考慮する.

おわりに

 以上,FMの自覚症状の多様性をFSSの概念に 照らして解説した.リウマチ性疾患にしばしば 合併し病態に影響を与えるFM,さらに,FSSを 理解することは,全人的な患者理解にも治療法 の選択にも重要である.

著者のCOI(conflicts of interest)開示:本論文発表内容 に関連して特に申告なし

文 献

1) 日本線維筋痛症学会:線維筋痛症診療ガイドライン 2017.日本医事新報社,東京,2017.

2) 松本美富士,他:本邦線維筋痛症の臨床疫学像(全国疫学調査の結果から).臨床リウマチ 18 : 87―92, 2006.

3) Borchers AT, Gershwin ME : Fibromyalgia : a critical and comprehensive review. Clin Rev Allergy Immunol 49 : 100―151, 2015.

4) Murakami M, Kim W : Somatization and Psychosomatic Symptoms. Kyung Bong Koh, Ed. Somatization and Psy- chosomatic Symptoms “Fibromyalgia”, Springer, NY, 2013, 165―174.

5) Wolfe F, et al : The American College of Rheumatology 1990 Criteria for the classification of fibromyalgia.

Arthritis Rheum 33 : 160―172, 1990.

6) Wolfe F, et al : The American College of Rheumatology preliminary diagnostic criteria for fibromyalgia and mea- surement of symptom severity. Arthritis Care Res 62 : 600―610, 2010.

7) Wessely S, et al : Functional somatic syndrome, one or many? Lancet 354 : 936―939, 1999.

8) 村上正人:線維筋痛症と機能性身体症候群.日本臨牀 76 : 1991―1998, 2018.

9) Auvenshine RC : Temporomandibular disorders : associated features. Dent Clin North Am 51 : 105―127, 2007.

10) Arnold LM : Management of Fibromyalgia and comorbid psychiatric disorders. J Clin Psychiatry 69(suppl 2):

14―19, 2008.

11) 金 外淑,他:線維筋痛症の認知行動療法.日本臨牀 76 : 2030―2036, 2018.

 

参照

関連したドキュメント

4) American Diabetes Association : Diabetes Care 43(Suppl. 1):

10) Takaya Y, et al : Impact of cardiac rehabilitation on renal function in patients with and without chronic kidney disease after acute myocardial infarction. Circ J 78 :

38) Comi G, et al : European/Canadian multicenter, double-blind, randomized, placebo-controlled study of the effects of glatiramer acetate on magnetic resonance imaging-measured

雑誌名 金沢大学日本史学研究室紀要: Bulletin of the Department of Japanese History Faculty of Letters Kanazawa University.

, Kanazawa University Hospital 13-1 Takara-machi, Kanazawa 920-8641, Japan *2 Clinical Trial Control Center , Kanazawa University Hospital *3 Division of Pharmacy and Health Science

健康人の基本的条件として,快食,快眠ならび に快便の三原則が必須と言われている.しかし

* Department of Mathematical Science, School of Fundamental Science and Engineering, Waseda University, 3‐4‐1 Okubo, Shinjuku, Tokyo 169‐8555, Japan... \mathrm{e}

 我が国における肝硬変の原因としては,C型 やB型といった肝炎ウイルスによるものが最も 多い(図