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ける発展が必要です 子宮癌肉腫の診断は主に手術進行期を決定するための子宮摘出によって得られた組織切片の病理評価に基づいて行い 組織学的にはいわゆる癌腫と肉腫の2 成分で構成されています (2 近年 子宮癌肉腫は癌腫成分が肉腫成分へ分化した結果 組織学的に2 面性をみる とみなす報告があります (1,

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子宮癌肉腫の組織成分が予後に与える影響

主研究責任者氏名: 松尾高司

所属:南カリフォルニア大学 産婦人科 婦人科腫瘍部門 職名: Assistant Professor

主研究者連絡先:

Koji Matsuo, MD, PhD, Assistant Professor

Division of Gynecologic Oncology, Department of Obstetrics and Gynecology, Los Angeles County Medical Center, University of Southern California

2020 Zonal Avenue, IRD520, Los Angeles, CA90033, USA Tel: +1-323-226-3416, Fax: +1-323-226-3427 Email: koji.matsuo@med.usc.edu 国立がん研究センター中央病院 内 研究責任者氏名:温泉川 真由 所属:国立がん研究センター中央病院 乳腺・腫瘍内科 職名:医員 1.背景 子宮肉腫は子宮悪性腫瘍の 5-6%を占める希な腫瘍ですが、2013 年度のアメリカ合衆国 の癌統計では、子宮悪性腫瘍による死亡者数全体の 30%を占める難治性の疾患でもありま す (1-2。子宮癌肉腫は子宮肉腫においては最も代表的な組織型の一つですが、年間人口 100 万に対し 5.1-6.9 という極めて希な頻度であるために予後に寄与するための十分な研究が行 われていません(3。他の組織型の子宮肉腫や高度異形成型の子宮体癌と比較しても、子宮癌 肉腫ではリンパ節転移率が高く、患者予後は悪いとする報告があります(2,4-8 子宮癌肉腫の治療法は多岐にわたり、手術療法、放射線療法、全身化学療法が行われて います。子宮癌肉腫は現在の診断検索で明らかとならない微小リンパ節転移が高頻度で認 められ(9、病期Ⅰ-Ⅲの子宮癌肉腫症例では予後改善のためリンパ節郭清を推奨する報告もあ ります 10。補助放射線療法は早期症例(11-12や播種・転移結節が不明瞭な症例において局所 再発を抑制する役割があるとされていますが(13、遠隔再発が一般的である子宮癌肉腫におい ては、多くの研究で生存期間の改善に関した報告はされていません。カルボプラチン、シ スプラチン、イフォスファミドやパクリタキセルといった様々な化学療法が評価されてき ていますが悪性度の高い子宮癌肉腫における治療効果は十分とはいえません(16-18。子宮癌肉 腫に対して推奨される効果的な治療法は現時点では未だ不明確であり、今後の治療法にお

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ける発展が必要です。

子宮癌肉腫の診断は主に手術進行期を決定するための子宮摘出によって得られた組織切 片の病理評価に基づいて行い、組織学的にはいわゆる癌腫と肉腫の2成分で構成されてい

ます(2。近年、子宮癌肉腫は癌腫成分が肉腫成分へ分化した結果、組織学的に2面性をみる、

と み な す 報 告 が あ り ま す(1,19-22。 こ れ ら の 組 織 学 的 、 臨 床 学 的 背 景 か ら 2009 年に International Federation of Gynecology and Obstetrics (FIGO) は子宮体癌と同様に子宮癌

肉腫の病期に対する取り扱い規約を改訂しました(23。多数の研究によって肉腫成分ではなく 癌腫成分が子宮癌肉腫の悪性・進展度と関連しており、主要な予後決定因子であると報告 されています24-28。癌肉腫を構成する癌腫成分は子宮外進展や遠隔転移部位の組織成分とし て主に認められ(14,29-30、子宮筋層内への深い浸潤、リンパ・脈管侵襲や子宮頸部浸潤との 関連があるとされています(31-32。さらに漿液性腺癌や明細胞腺癌が癌腫成分の構成組織型で あることが予後不良因子と位置づける報告もあります(28,30-31,33。子宮癌肉腫における主な癌 腫成分の構成組織型は類内膜腺癌であり漿液性腺癌や明細胞腺癌は希です(31,34 対照的に、いくつかの研究では癌腫成分は予後と関連せず(35-36、肉腫成分で特に異所性と 呼ばれる子宮に存在しない組織を起源とする成分のものが子宮癌肉腫の予後不良に影響す ると結論づけている報告もあります(37-38。総じて予後に関連する因子が癌腫成分なのか肉腫 成分なのかはっきりしていないのが現状です(39。加えて子宮癌肉腫が希な疾患であるがゆえ に、癌腫成分・肉腫成分が予後にもたらす影響に関した研究規模は限られており(過去にな された報告での中間症例数は44で 25-118 の範囲)(24-28,31-32,35-38、これらの少ない症例数に 基づく解析結果を一般普遍集団にあてはめる事は困難です。また、組織型に基づいた術後 療法についての重要性を評価する報告は未だなされていません。 2. 目的 子宮癌肉腫の術後療法には数多くの選択肢があるが、治療結果が一定ではないことから、 子宮癌肉腫の管理において治療効果を反映した組織成分を吟味した戦略が最も重要である と考えました。大規模な症例集団を解析することで患者予後に関連した子宮癌肉腫の組織 型の同定が本研究の目的です。 3. 研究の対象について 3-1 選択基準 1. 子宮癌肉腫I-IV期 2. 女性 3. 年齢18歳以上とする 4. 入院加療にて子宮全摘出を行った症例(1993 年 1 月 1 日-2013 年 12 月 31 日)

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3-2 除外基準 1.病理診断に使用された組織スライドの無い症例 3-3 中止基準 1. 被験者(および代諾者)より参加拒否の申し入れがあった場合 2. 共同研究施設、研究責任者または研究者が研究の中止が妥当と判断した場合 4. 試料(資料)の概要 4-1 試料(資料)の詳細について 国立がん研究センター中央病院で生検または外科的手術により採取された患者組織で、病 理診断として使用されたスライド切片を本研究に使用します。ヘマトキシリン・エオジン 染色や免疫染色が行われた組織病理スライドを検索し、これらを顕微鏡下に評価します。 4-2 試料(資料)の管理について これら病理スライドは国立がん研究センター中央病院の規定に基づいて保存されています。 5. 試料(資料)の収集方法 病理スライドは病理医によりが本研究方法に沿い確認を行います。子宮癌肉腫についての 診断確認にあたり、癌腫構成成分と肉腫構成成分の組織型や異型度、リンパ・脈管侵襲の ある症例ではどの組織型成分が浸潤しているか、子宮外進展を伴う子宮癌肉腫症例では遠 隔転移をきたしている部位の組織型成分、骨盤リンパ節、傍大動脈リンパ節の転移陽性リ ンパ節の個数、再発例においては再発腫瘍の組織型成分を確認します。これらは通常診療 内で行われる病理評価に準じて行われ、別の目的のために過去に採取している資料は使用 しません。 6. 観察方法 6-1 観察・検査・評価項目の詳細及び実施時期について 対象となる研究該当症例では診療録から以下の情報を抽出します:(i) 患者背景因子、(ii)組 織病理学データ、(iii) 治療内容、及び(iv) 生存予後。実施時期は 1993 年 1 月 1 日-2013 年 12 月 31 日の間で、国立がん研究センター中央病院にて手術・生検により子宮癌肉腫の 診断を受けた方です。 参加機関: 本研究は日本と米国の多施設で行われる。研究の主機関は米国の南カリフォルニア大学産 婦人科(松尾高司代表)です。

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A.主機関:南カリフォルニア大学 B.共同機関:米国 6 施設(南カリフォルニア大学ロサンゼルス郡立病院・ケック病院、 テキサス大学サウスウェスタン病院、ボルチモア・マーシー病院、オレゴン大学、ピッツ バーグ大学マギー病院、南フロリダ大学モフィット病院)、日本 10 施設(徳島大学、京都 大学、大阪大学、新潟大学、埼玉大学国際医療センター、愛知医科大学、兵庫癌センター、 大阪労災病院、北野病院、国立がん研究センター中央病院) 7. 予測される利益及び起こり得る危険・不利益について 本研究は過去の患者診療録を後方視的に扱い、また個人を同定するものではいため、心 身等の負担、費用負担が生じる事は無いと考えています。また、本研究に参加する研究者 全てに利益相反はありません。 8. 統計解析 本研究は、子宮癌肉腫における癌腫成分の組織型および肉腫成分の構成要素とその予後 および治療効果との相関を解析します。 9. 同意の取得について 9-1 同意取得の方法 本研究は通常診療内で取得したデータのみを用いて行う研究ですので,個別での文書に よる同意は行いません。従って,本研究の実施についての情報を公開し,被験者となるこ とを拒否できるようにさせていただきます。 9-2 説明文書及び同意書の作成 本研究は通常診療内で取得したデータのみを用いて行う研究ですので,説明文書及び同 意書の代わりにこの情報公開用文書を掲示させていただきます。この情報公開用文書は, 研究責任者が作成し,国立がん研究センター中央病院臨床研究倫理審査委員会において承 認を受けたものです。 10. 被験者の個人情報保護について 被験者を被験者識別コードで特定する等,被験者のプライバシーは保護されます。本研究 の結果を公表する場合も同様に被験者のプライバシーを保護いたします。 11. 健康被害補償 本研究は通常診療内で取得したデータのみを用いて行う研究であるので,本研究に起因 する健康被害が起こる可能性はありません。

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12. 研究の変更、終了、中止、中断 実施体制を含め,実施計画書等の内容を変更、終了、中止、中断する場合には,変更箇 所を病院長へ文書で報告し許可を得た後に継続いたします。 13. 必須文書の保管 記録の保管責任者は国立がん研究センター中央病院 医員 温泉川 真由とし,国立が ん研究センター中央病院 医員室 デスクトップコンピュータで研究の中止又は終了後 5 年の間,本研究に係わる必須文書を厳重に保存します。 14. 公表に関する取り決め 本研究の未発表データ等の情報及び本研究の結果の一部又は全部を学会,雑誌等外部に 発表する場合には,研究責任者の責任のもと取り扱います。 15. 研究の実施状況に関して 承認された研究は研究者主導臨床研究状況報告書により 1 年毎に病院長に報告します。

参照

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