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伝 達 マ ト リ ッ ク ス法 に よ る曲 線1形 ば りの 耐 荷 力 解 析

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Academic year: 2022

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(1)27 土木 学 会 論 文報 告 集 第312号・1981年8月 【論. 文】. 伝 達 マ ト リ ッ ク ス法 に よ る曲 線1形 ULTIMATE. STRENGTH BY. ANALYSIS. TRANSFER. ば りの 耐 荷 力 解 析. OF. MATRIX. CURVED. I-BEAMS. METHOD. 前 川 幸 次 *・吉 By Kouji MAEGAWA and Hiroshi. 田 博 ** YOSHIDA. の比較 によ り検討 した うえで, 曲線1形 ば りの耐荷 力曲 1.. 緒. 線 の性状 および耐荷力 に及 ぼす 残留応 力の影響 について. 言. の検討 を行 う. 薄 肉曲線 ば りが構造要素 として使用 される機会 は しだ いに多 くな り, その力学的挙動 の解析 も多 くの研 究者 に. 2.. 解. 析. 法. よって行 われている.西 野 らは 有 限変位 のひずみ一変位 関係式 を もとに仮想仕事 の原理 と変分法 を応用 して薄肉. 本研究 においては, 前述の よ うに曲線 ば りの材料非線. 直線 ば りの支配方程式 が数学 的演算 のみで導け ることを. 形性 を考慮 した有限変位理論 による基礎微 分方程式 に伝. 文献1)に. は, 微小. 達マ トリックス法 を用 いて解析す る.本 文 では紙面 の都. 変位理論 における薄 肉円弧 曲が りば りの静 的挙動 の定式. 合上, 格問伝達 マ トリックス と格点伝達 マ トリックスの 誘導過程 を示す.こ こに格 間伝達 マ トリックス とは, 曲. 示 し, その手法 を用いて文献2)で. 化 を行 っている.ま た, 遠 田3)は変位 の微小増分 を考慮 したつ り合 い条件式 か ら薄 肉開断面 曲線 ば りの基礎微分 方程式 を導 いている.さ らに, 薄木 ら4),7)は 薄肉回転 シ ェルの非線形 の ひず み一変位 関係式 をもとに 薄肉曲線部 材 の変形解析 を剛性法 による有限変位解析 として行い, その曲げね じり現象 について考察 してい る. しか しなが ら, これ までは厳密 な支配方程式 を導 くこ. 線 ば りを長 さ方 向に分割 して得 られる円弧要素(格 問) の両端 における状態量 を結 ぶマ トリックスであ り, 分 割 点(格 点)の 両側 における状態量 を結ぶ ものを格 点伝 達 マ トリックス とい う. (1). 仮. 定. とに力点 が置 かれ てきたよ うに思 われ る.曲 線 ば りでは. (1) 部材は水平面内のみ に一定の曲率 を有す る薄 肉曲. 鉛直荷重 だけを受 けて も曲率 に起因す るね じりお よび曲. 線1形 ば りで あ り, 横断面の図心 を通 る母線 の曲率. 率方 向へ の変位 が生 じる うえに, その応力分布特性 か ら. 半径はRで あ る. (2) 横断面形 状は部材軸方向に一定で あ り, 曲率半径. 通常 の1軸 あるいは2軸 対称断面部材 であって も断面の 塑性化 に伴 う未降伏断面 の非対称化 が生ず る.曲 線 ば り に対 して安全性 を確保 した設計 を行 うためには, 幾何 学 的非線形性 のみ な らず材料的非線形性 を考慮 した解析 を 行 い, 曲線 ば りの耐荷力 について把握 してお く必要 があ る. 本研究 では, まず, 遠 田の方法3)を用 いて曲線1形 ば りの非弾性状態 を考慮 した基礎微分方程式 を導 き, は り の非弾性解析 に対す る有効性 をかんがみて伝達 マ トリッ クス法 を用 いて数値解析 を行 うための定式化 を行 う.次 に, 得 られ た数値解析 プ ログラムの妥 当性 を実験値15)と *正 会員. 工修. 国立石川工業高等専 門学校講 師. **正 会員. 工博. 科 金 沢大学教授. 工学 部土木工学科. 土木工 学. Pattern T (For Rolled Beams) T:. Tension, ----Small. 図一1. Pattern It (For Built-up Beams). C: Compression Rectangular Elements. 残留応力分布および微小断面要素.

(2) 28. 前 川 ・吉 田:. 方 向 の 断 面 寸 法 は 曲率 半 径 に比 べ て十 分 小 さい.ま た, は りを構 成 す る 母 線 ご との 曲率 の差 は無 視 す る. (3) 横 断 面 の形 状 は変 形 後 も不 変 で あ る. (4) 残 留 応 力 の分 布 型 は直 線 ば りに用 い られ て い る も の を適 用 し, 部 材 軸 接 線 方 向 にの み存 在 し板 厚 方 向 に は一 定 で あ る(図 一1).ま. た, 初 期 不整 と して の. 残 留 応 力 は 自己つ り合 い を保 つ もの とす る注1). (5) 図 一1に 示 す 微 小 断 面 要 素 の図 心 に お け る ひ ず み εj(残 留 ひず み を含 む)が 降 伏 ひず み εrを 超 え た と き, そ の要 素 は降 伏 した も の とす る. (6) 格 間 にお い て は, 部 材 軸 方 向 に 断 面 の 降伏 部 分 は 一 定 で あ り, した が っ て弾 性 域 に と どま っ て い る残 され た部 分(以 後, 弾 性 核 と よぶ)は 変 化 しな い. (7) 材 料 は 完 全 弾 塑 性 体 で あ る.ま た, 除 荷 は起 こ ら な い もの とす る. (8) 弾 塑 性 域 に お け る 曲 げ 剛性 お よ びそ りね じ り剛 性 は 弾 性 核 の み 有 効 で あ る と し, St. Venantの. ねじ. 図一2. 曲線1形 ば りの断面 力と変形量. り剛 性 は弾 塑 性 域 で も全 断面 有 効 とす る10). (9) 断 面 定 数 は い ず れ も 曲率 の 影 響1),2),4)を無 視 す る.. こ こに, π, η, wお よび θ は それ ぞれ 弾 性 核 の 図心C のx,. y, Z方 向 の変 位 お よ び断 面 回転 角 で あ り, ()'=. d()/d・Sと (2). 格 間 伝 達 マ トリ ック ス. 図 一2の. Rと. よ うに曲 率 半 径Rを. 有 す る 円 曲線 ば りの微. びz方. を一 致 させ た 直 交 曲 線 座 標(X‑y‑Z座. る6),注2).. 性 核 の 図 心Cを. 原 点 と し, 弾 性 核 の主 軸 をy‑z軸. た変 形 前 の座 標(x‑y‑z座 Y軸. とy軸. 線 の弧 長dsと. 正 の 方 向 に 向 か っ て時 計 回. あ り, Ycお. 標 値 で あ る.は. よびZcは. そ の 中心 角dα. に お け る 点Cのx,. 図心Cの. りの 微 小 要 素 の原 点Cを. の. よび θdsを. それ ぞれ. y, z方 向 の変 位 増 分 お よび. ね じ り角 の増 分 とす れ ば 文 献5)の. 式(6.1)に. 座標変換. uA=u-v. QdS={w'-u. sin Q/(R-Y)}dS. こ こ に, gcは. 弾 性 核 の 図 心 に 関 す るそ り 関 数 で あ は 変 位 の2次 的 成 分 は 含 まれ て. を考 慮 す る こ とに よ り線 形 化有 限 変位 理 論 に よ る解 析 を 行 う3),8). 横 断 面 上 の 任意 点 の垂 直 ひ ず み 鍋 は 式(2)を. dSA=(R-Y-y. cos fl-WA sin Q)da/dSA. cosQ+zsin. Q)da (3). り母線 ご との 曲率 の差 を無 視 す れ ば,. dSo≒ds≒dsA≒R.dα,. ( )'=d(. (1a-d). 6rdF=I6rydF=UrzdF=O ここに, qrは 残留応 力, Fは 断面 を表わす.な お, 図 一1の よ うな残留応力分布 を仮定す ると, 必然的に条件. 式(σsedf=0)が. 成立する.. 用いて. 次 の よ うに表 わ され る.. 仮 定(2)よ. 残 留応 力は直線 ば りと同様, 次式 を満足す るもの とす る.. よ. い な い が, 力 の つ り合 い条 件式 に お い て 変位 の 微 小増 分. dS={8'+(v'sinQ+w'cosQ)/(R-Y)}dS. 注1). yお. (2a-c). WA=W+By. EA=dUA/dSA-(VA. cos Q-w sin 8)/(R-Y)}dS cos 9/(R-Y)}dS. お け るx,. ら 次 の よ うに 表 わ され. y-sdz-urp. VA=V-ez,. を行 い 次 の よ うに表 わ せ る.. rldS={u-(v JdS={v'+u. z)に. 向 の 変 位 は 仮 定(3)か. る注3).な お, 式(2)に. 通 る母. はd8=(R‑Yc)dα. 関係 が あ り, πds, Ψds, 9dSお d5問. とし. 標)を 設 定 す る.図 中, β は. の な す 角@の. りを 正 とす る)で Y‑Z座. お よび弾. りR‑yc≒. す る.. 横 断 面 上 の 任意 の 点A(y,. 小 要 素 を考 え, 図心Dを 原 点 と し, 曲 率 半 径方 向 にY軸 標),. す る.な お, 以 後, 仮 定(2)よ. )/dso …(4). とな り, こ こに, ds0は. 全 断 面 の図 心Dを. 通 る母 線 の. 微 小 円弧 長 で あ る. 注2). 部 材 軸 方 向 の剛 体 変 位 は 横断 面 上 で す べ て 原 点Cの 位uに. 変. 等 しい もの とす る7).. 3)断 面 の 降 伏 部 分 もそ りは 連 続 して い る.し た が って, 降 伏 部 分 に つ い て は 板 厚j=0の 仮 想 板 で 置 き換 えて, 降 伏 部 分 の そ り関 数 を 算 定 す る1),2)..

(3) 伝達 マ トリ ッ ク ス法 に よる 曲 線1形. ば りの 耐 荷 力 解 析. 29. =[Ely(Q'+O'ym-6. 圧 縮 を 正 とす る残 留 ひず み ε1=ε1(y, g)を 式(3)に 加 えて, 式(1)お. よび(2)を. 代 入 す る と, 垂 直 ひ ず み ε. +-I. は 次式 で 表 わ され る.. ‑εr....... B=EEydF+. (5). こ こで, 各 格 間 の弾 性 核 の 決 定 は 次 の よ うに行 う1. +I. 照), そ の 微 小 断 面. 要 素 の 図心 に お け る 垂 直 ひ ず み εjを 式(5)よ. εrを 比 較 して,. {cy sgn(E)+EE}ydF. Bw=IEErpedF+( Drysgn(e)rpdF. お け る変 形 量 は格 間 の 両 端 に お け る. +[-EIc0'+EIzm(7'-8 -Elyym(S2'-8cos. に, 得 られ た ひ ず み εjと降 伏 ひず み εj<εrで. i9/R)]. =[Bc]+[4Bs]. り求 め. 平 均値 を用 い, 得 られ る ひず み εjは 格 問 内 で 一 定 で あ る と仮 定 す る.次. cry sgn(s) ydF. =[-EIz(0'zm-8sin. ラ ン ジお よび ウェ ブ). を 板 幅 方 向 に微 小 分 割 し(図 一1参. る.な お, 式(5)に. n {ay sgn(6)+EEr}zdF. =[B]+[4B]. ε=II‑ycy‑qz0oyc+(z cos b+y sin b)θ/R. ま ず, 断 面 を構 成 す る薄板(フ. cos j9/R)]. Sin fl/R) 9/R)]. あ る と きそ の 微 小 断 面 要 素. は弾 性 核 の一 部 を構 成 す る もの とす る.こ 一4に お け る(9), (10), (11)に 相当す る.. +1I T{Qysgn(E)+Eer}vedF. の操作 は 図. =[B]+[4B] (8a-d). 得 られ た弾 性 核 に っ い て断 面 定 数 を 次 の よ うに 定 義 す こ こ に, 各 定 義 式 の 右 辺 第1項. る.. Fe=IdF,. Iy=Iz2dF, Iz=Iy2dF. よび(7)を. の ε に は 式(5),. 用 い た6調s06Fは. 断 面 の 降 伏部 分. に つ い て の積 分 で あ り., sgn(ε)は. Ie=Ico2dF, R=JcezdF,. R=jcydF. 圧 縮 な らば 一1で あ る.な (6). ここに, 記号 五( )6Fは. 弾 性核 につ いての積分 を意 味. 弾 性 核 の せ ん 断 中 心 のyお お よびgmと よびgcは. よびg座 標 を そ れ ぞ れy甥. す る と, yお よび9軸 が 主 軸 で あ る こ とお 正規 化 した そ り関 数 で あ る こ とか ら次 式 が成. ym=Rv/I v, Zm=-Rz/Iz, zdF=O,. yzdF=o,. 標 に 対 応 させ て,. トB3お. そ り拘 束 に よ る2次. す る全 断 面 に つ い て求 め た断 面 力 をH,. 和 と して 得 られ る3).. y (Q-8cos. j9/R). Q/R). B3=E (y2 2)odF+I Qysgn(E) (y2+z2)odF. この 座 標 に関 Bξ,βη, Bs,β. 軸 方 向 力, βξ,. は そ れ ぞ れ ξ軸 ま わ りの ね じ りモ ー メ ン. ト, η お よび ζ 軸 ま わ りの 曲 げ モ ー メ ン トで あ り, Bω は バ イ モ ー メ ン トで あ り, Eを. ね じり. よび 垂 直 応 力 σ の ね じ り変 形 に伴 う分 力 に よ. zmElz (-6sin. こに, 断 面 の降 伏 部 分 は 降 伏応 力 σγ に相 当. す る軸 方 向 力 を負 担 す る も の と し, Hは Bη お よびBζ. Venantの. 的 ね じ りモ ー メ ン. 曲線 ば りの 変 形 後 の 状 態. に対 す る直 交 曲線 座 標 ξ‑η‑ζを定 め て,. とす る.こ. モ ー メ ン トB1,. cdF=O (7). z‑y‑g座. よぶ こ と にす る.. 一 方, ね じ りモ ー メ ン ト βξはSt.. B1=Ghr0 B2=dBzv/dS0 =-EIc-ymEI. ydF=O. お, 各 式 の右 辺 の 第2式 お. そ れ ぞ れ対 応 して お り, 便 宜 上, "弾 性 項"お よび"非 弾. る ね じ りモ ー メ ン トB3の. 一立 す る9).. ε が 引 張 な らば1,. よび第3式 は 〔 〕で区切 られ た第1項 および第2項 が. 性 項"と. し, 曲 率 の影 響 は無 視 す る.. (6)お. ヤ ン グ率 と して 次 式 で. 表 わせ る.. (9a-c) こ こに, GKTはSt.. Venantの. ね じ り剛 性 で あ り弾 塑. 性 域 で も全 断 面 有 効 とす る10).ま た, θ は仮 定(2)よ. 収 束 計 算 に お け る1回 に 代 入 して 得 られ るII, 用 い て 式(9・c)を. 前 に得 られ た状 態 量 を 式(16) Ψ', ρ'お よ び θ'を 式(5)に. 線 形 化 す る と, P〜ξは次 式 の よ うに表. わ され る.. H=-EEdF-I. T6ysgn(E)dF. B=[-EIc-ymEly(S2-s ZmElz (1-6sin. [-EFe17]+I-l D{ay sgn(E)+&}dF I. +(6Y. cos 9/R) j9/R)+Ci. 1. sgn(E)(y2+z2)dF. =[H]+[4H] =[Bg]+[4Be]..... -&zdF-0y. sgn (s) zdF. り. 断 面 内 で一 定 とす る.. こ こ に,. (10).

(4) 30. 前 川 ・吉 田:. CT=AIrc-A2rz-A3r. ト荷 重 で あ る.. y-A4rc. 変 形 後 の 座 標 系 に 関 す る βξ,Bη お よび8ζ. -ElEr(y2+z2)dF+GKT. と変 形 前. の座 標 系 に関 す る βz, P〜yお よび βzは 次 の関 係 式 を rc=(y2+z2)dF,. 満 足 す る.. ry=z(y2+z2)dF. Bx=Be+B+BcQ,. r=Jy(y2+z2)dF,. rc=Soc(y2+z2)dF. By=Bc-BOO. Bz =Bc+Bc8 (13 a-c). Al=-N/Fe A2=-C1Mz-(ymZmMy+ZmMw). 微 小 変 位理 論 に よっ て求 ま る 断面 力 を用 い て式(13). /Iw. +(CiMy-ymZmMz/Iw). を線形 化 した の ち, "弾性 項"お. よび"非 弾 性 項"を 分 離. A3=C2My+(ymZmMz+ymMw)/jw. し, さ らにBξ, Bη お よ びBζ. に 式(8),. す る と,. +(C2Mz-ymZmMy/Iw). Bx=-EIc-ymEly(S2-8. A4=-(ymMy+zmMz+Mw)/Lc +(ZmMy. cos 9/R). +ZmEIz (1/-8. ymMz) c5llw. w=lc-ym2ly-zm2lz7. sin f/R). +CTo+Mc+MC2. C1=1/1z+Zm2/Iw. By=EI y (S2'+ymo'-8. お よび. Mfy, Mz,. Mら. お よび φ は そ れ ぞ れ 収束 計. 算 にお け る1回 前 の断 面 力 お よ び断 面 回 転 角 を表 わす. ま た, 式(10)の. 右 辺 の第1式. 区 切 られ た 第1項. cos Q/R)-MAO. Bz=-EIz(U'-zm&'-8. C=1/Py+yn2/Ps で あ り, N. お よび 第2式 は[]で. お よび 第2項. sin Q/R)+MO. 4Bx=4B+4Mc+4McS2 4By=4Bc-4Mc8 4Bz=4Bc+4M, 28 (14.a-f). が それ ぞれ 対 応 して い. となる.. る. 降 伏 断 面 を 有 す る あ る 格 間 か ら 取 り出 した 微 小 要 素 ♂S0に つ い て, 変 形 前 の座 標 系 に関 す る変位 お よ び断 面 力 を 図 一2に 示 す.各 断 面 力 を式(8)と 便 宜 上 名 づ け た"弾 性 項"お. 同様 な形 式 で,. よび"非 弾 性 項"の 和 と し. 有限変位理論 の場合 の状態量 ベ ク トル を弾 性核 の図心 に関す る変形量 および弾性項 と名づけた断面 力 を用いて 次 のよ うに定義す る. V={v, d, Bz, Vy, w, 9, By, Vx, 8, o, Bw, B,. て表 わ す.. H=H+4H,. Bx=Bx+4Bx,. Bz=Bz+4Bzi. Bw=Bw+4Bw. By=By+4By. u'-H/EFe+. yお よ び9軸 ま わ りの モ. cos j9-V. cos 19/R. w'=S2+u. sin j9/R. O'=9-sin. cos Q/R=qZ sin fl+qY cos j9 sin9/R=qZ. 式(8.d)お. cos fl/R. よ び 式(14・b,. c)よ. り. 91=-(ymBy+zmBz+Bw)/E'Iw. cos Q-qY sin Q. +(ZmMy-ymMz)8/EIw. (By cos j9-Bz sin/9/R +Vyf2-V2J'=-tx+mq. (zmMz+ymMy). By'-Bx. cos Q/R+H2-Vz(1+H)=0. Bz'+Bx. sin Q/R-Hl'+V. また, 式(16.e)の. (1+H)=0. そ れ ぞ れyお. 第3項. 2/EIw..... -C 1Bz1E-ymzmBy/EIw-zmBw/EIw +(CjMy/E-ymzmMz/EL+sin fl/R) =C2B y/E+ymZmBz/Elw+ymBw/EIw. よびg軸. 方向. のせ ん 断 力 で あ る.ま た,. mq=qY{ (bY-Zc)+(ay-Yc)8}. +(C2MM/E-ymzmMy/Eli+cos/R)B. - qz{(aZ-Yc)+(bZ-Zc)8} で あ り, 9rお. よび9zは. そ れ ぞれ(αr,. 6Y)お. (16e). を無 視 し, 式(14・b, c) に適. 用 す る と, (12. a-f). よびVzは. り,. (16a-d). V'-H. こ こに, Vyお. Q/R-2. sin 19)/R. Vy'+H B'+. よび(8・a)よ. (v cos Q-w sin i9)/R. v'=F-u. y. ー メ ン トの つ り合 い式 を求 め て次 式 の よ うに整 理 す る.. H'=(Vy. (15). 状態 量 ベ ク トル に対 す る1階 の連 立 微 分 方 程 式 系 を導. つ い て 変 形 の 増 分 を考慮 して3)x,. お よ びg軸 方 向 の 力 お よびX,. u, H}...... くた め に, まず, 式(1)お (11). 微 小 要 素45oに. Z軸. (10)を 代 入. (16f,. 作 用 点 のrお. よ び(αz,. 6z)で. 方 向 の 分 布荷 重 で あ り, jxは. よびZ座. 標が. あ るYお. よび. 分 布 ね じ りモ ー メ ン. g). と な る. こ こ に,式(16・e)は も の と し てMη=Mly+M10θ,. 式(13)か. ら θ2が 十 分 小 さ い. Mζ=Mf0‑Mfyθ. を用 い て.

(5) 伝 達 マ トリッ ク ス法 に よ る 曲線1形. 導 き, 第3項. ば りの 耐 荷 力 解 析. 31. は他 の項 に比 べ て小 さ い の で 無 視 で き る も. +9/R+4H sin 9/R+qZ cos p sin co. の とす る. 断 面 力 につ い て は式(12)の. 各 式 に式(11)を. 考 慮 し,. By‑Bx9/R+4H sin 9/R+qZ cos s+4H sin co. 非 線 形 項 に は収 束 計 算 に お け る1回 前 の 断 面 力 を用 い て ‑Ψ9/R+4H sin 9/R+qZ dss w+4H sin co. 線 形 化 す れ ば,. H'=(V. y cos/9-Vs. Vy'=-H. sin 9/R. +e(9/R+4H sin ds/R+q)+4H sin co. cos Q/R-4 H cos i9/R+qZ sin 9. +qy cos Q. Bg=‑B9/R+4H sin cos p asd. Vz'=H sin , 9/R+4H -qy sin j9 Bx'=(Bz. sin 9/R+qZ cos p +9/R+4H sin 9/R+qds‑fskj++4H sin co. sin i9-By cos Q)/R-Qy+Qz. ‑e(9/R+4H sin)+4H sin co. +{gY(ay-Y)+gz(bz-Z) +4M. cos Q/R+4M,. +qY(by-Z)-qz. (17・d'‑f'). sin Q/R}e-tX. (az-Y). こ こ に,. +(4Bsin i9-4B cos Q) R-d Bx By'=Bx cos Q/R-N+ Vz-QzH/EFe -dNQ+4Bx cos9/R-4B. K= Pσrsgn(ε)(y2+z2)6Fで. 式(15)の. 状 態 量 ベ ク トル. お よ び(17)'を. あ る.. を 用 い て 式(16),. (17). 整 理 す る と次 式 の よ う に 表 わ せ る.. dV/dSa=6y+H....... B'=-B. sin 9/R+NI'-V y+Q yH/EFe +4N-4B sin/9/R-4B'. こ こ に, θ は格 間 内 で50の. (17.a-f) と な る.ま. た,. 式(8・d)お. よ び 式(14・a)か. Bw'=Bx-CTO-. こ に,. ら,. d)に. は 式(14・6,. f)に. は 式(8・a)よ. f)を,. 」PP'=0を,. さ ら に 式(17・e)お. り.pr=‑Pj/EF,. 式(17)でsBz', sBy'お お よ び(15)に. は. 仮 定(6)を. ク スFkを. 式(17・ よ び(171. 式(8),. k........(19). こ こに, yしk五お よび γkRは. それ ぞれ 格 間kの. 左端 お. た, L々 ほ 格 間. kに お け る荷 重 項 を表 わす.. 用 い て 次 の よ うに 表 わ され. (3). 格点 伝 達 マ ト リッ ク ス. 格 間kの. 4Bx'=D'I 6ysgn(E)(y2+z2)dF. +1の +4M'+4Ms2. 右 端 の 状 態 量 ベ ク トル をykRと. 左 端 の そ れ をy.k+Lと. し 格 間k. す れ ば, そ れ らは 次 式 の. よ うに結 ばれ る.. 4By'=-4M8', θ', Ψ', 9'お. おい. 数 値 的 に得 る こ とが で き る.. TTkR-FkV'kL-I-I,. よ び右 端 の 状 態 量 ベ ク トル を表 わす.ま (10). る.. さ ら に,. を 用 い て 格 間kに. て数 値 積 分 を行 う と, 次 式 を満 足 す る格 間 伝 達 マ トリ ッ. を 用 い た6. よ びAB0'は. の. 荷 重 項 ベ ク トル で あ る.. 式(18)にRunge‑Kutta法. (My+Mzq5)-Q(Mz-Myq5). 式(17・a)に. 関 数 とな る14行14列. 係 数 マ ト リ ック ス で あ り, Hは. (17g) と な る.こ. (18). 4Bz'=4M6'. Vk+iL=PkVkR+Mk...... よ び θ'に 対 し て 式(16.d〜9)を. 代 入 し て 若 干 の 計 算 の 後,. 式(17.d‑f)は. 線 形 化 さ れ る.. Bx'=By9/R+4H sin 9/R+cos w+4H sin co +B9/R+4H sin 9/R+qZ cos h+4H sin co. 次 の よ うに. こ こ に,. (20). Pkは 格 点 伝 達 マ トリ ッ クス と よば れ, 雌. は. 荷 重 項 を表 わす ベ ク トル で あ るl a)格. 点 に集 中荷 重 が作 用 す る場 合3),11と.. 格 点kに. は, X, rお. Frお. よびPzがy‑Z座. 6r)お. よ び(αz, 6z)に. よびZ軸. 方 向 の集 中 荷 重Px,. 標 で そ れ ぞ れ(ax,. bx),. (αr,. 作 用 して い る もの とす る.格 点. kの 左 右 の 格 間 の弾 性 核 は 等 しい もの と し, 状 態 量 ベ ク +B9/R+4H sincos p/RH 9/R+qZ cos g. +ΨQ+4H sin 9/R+qZ as s+4H sin co. トルyを. 変形 量 に 関 す るベ ク トル σ と断 面 力 に 関す る. ベ ク トルQに. 分 け る と, 変 位 の連 続 性 か ら,. Qk+iL=qkR=qrk..... gn9/R+4H sin 9/R+qZ sbv a. (21). が成 り立 ち, 断面力のつ り合い条件式か らは集 中荷重 に よる飛躍量 を考慮 して,. dM-9/R+4H sin 9/R+qZ rs v ‑jx+9r(6r‑Zo)‑g7z(Oz‑Yo). Rk+iL=QkR-I-TkgkR-I-Uk...... が成 り立 つ.こ. こに,. (22).

(6) 32. 前 川 ・吉 田:. q=v,. る.. 1, w, S2, 8, 8, u}. Q={V,. Bz, Vz, By, Bx, Bw, H},. 式(24.a)と(24.b)の. (23a, で あ り, 7kお. b). よび こ1kの具 体 的 な 内容 は文 献3)の. 値. よび(22)を. b)格. 点kの. 形 式 で整 理 す る と,. Wr*=wt+d5. 合12) 近 似 を用 い る た め格 点 にお い て弾. 性 核 が 不 連 続 に な る こ とは避 け られ な い.こ の よ うな 場 合 の格 点 伝 達 式 を求 め る.. 点kの. 標 に 関す る格 間k(格. 左 側)の 弾 性 核 の 図 心Cの. し, 格 間k+1(格 つ け てC1(Y07,. Z01)お. Zoj)お. よ び β1と す る.こ こで, 図一 標 に一 致 させ た格 点kの. す る前 述 の 図心 座標 をそ れ ぞ れCz(oz, zcl)お. よびC1. す れ ば次 式 が成 り立 つ.. Yy=Ycr tic=-Ycr. 式(28)を. 9y*=sl,. 次 式 を 得 る12).. y*=tl2y*=2l+dycsl. Ur*=Ul-dyc. ldZcQl+Dsl (29a-d). こ こ に, のP=9Z1j‑9P+4を 9Dljお. よ び9D1jは. ∂o1‑4sdooで. そ れ ぞれ 格 点kの. の弾 性 核 につ い て 求 め た 点jの 式(27)〜(34)で. あ り,. 左 側 お よび 右 側. 単 位 そ りで あ る.. 得 られ た θ1*〜uo*に 座 標 変換 を行. 右 側 の 断面(弾. 性 核)の 主 軸 方 向 に 関 す. る変 形 量 が 求 ま る.. sin I9z+Zcz cos i9z cos Qi+Zcr sin flu sin pz+Zcr cos Qz. 断 面 上 の任 意 の2点(y1, て, 式(2)に. (28) に つ い て 式(2.a)に. と 同 様 な 展 開 を 行 う こ と が で き,. うと 格 点kの. ycz=Ycl cos/9z+Zcz sin j9t cz=-Ycz. と な り9),12), 任 意 の2点. よび βzと. 主 軸 方 向 の 座 標 系(夕 認 座 標)を 定 め て, この 座標 に 関. gO1)と. 関 す るそ り関数%は,. 右 側)の そ れ らには 添 字rを. 3に 示 す よ うに原 点 をy‑Z座. (yo,. (27) す れ ば,. c=SAD+zcY-Yc....... 座 標 お よび 主軸 方 向. つ け てCz(yoj, 点'kの. Oi, aye=yer-ycz........ 用 い, 変 位 の 連 続 性 を 考 慮 す る こ と に よ り式(24)〜(27). 定 義 したX‑Y‑Z座. を それ ぞ れ 添 字zを. (26). ラ認 座 標 の原 点Dに 関 す るそ り関 数 を9Dと 図心Cに. 図一2で. 代 入 して次 式 を得 る.. ま た, 劉 につ い て も同 様 な結 果 が得 られ る.. 得 る.. 左 右 の格 間 に お け る 弾 性 核 が 異 な る場. 解析 に は仮 定(6)の. 式(24)に. Vy*-Vl-d°ZCjdZC-ZCY-CZ....... 式(20)の. 格 点 伝 達 マ トリ ック スPkを. (25). が得 られ, 式(25)を. に 座 標 変 換 を行 っ た もの で あ る. 式(21)お. 辺 々 を 差 し 引 く と,. Br*=0l...... Vr=Vl cos 7+w1 sin T-0141 wr=w1 cos T-V1 sin 1+0142. gl)お よび'(y2 z2)に. つい. ur=Zl1-ld+lDD. 関 す る変 位 の 連 続 性 を考慮 す る と,. r=l 2r=2l. v=Vl-(i-cl)el=Vr*-(i-cr)er*. (30 a-g). cos T+S21sin r-14, cos T-!1 sin 1+9142. v2=vl-(2-cl)el=Vr*-(2-cr)sr* (24.a, とな る.こ (y, z軸)方. こ に, *印 は格 点kの 向 で 表 わ した 図 心C1の. r=z. b). 左 側 の弾 性 核 の 主 軸 変形量 を意味す. こ こに, 7=β1‑βz, s1=ocos =Aoc0sγ+o. sin 7で. 7‑Ao. sinγ お よびA2. あ り, 式(30)は. 格 点 の左 右. で弾 性 核 が異 な る場 合 の 変 形 量 に関 す る格 点 伝 達 方 程 式 で あ る. 一 方, 断 面 力 に関 す る格 点 伝達 方 程 式 は文 献12)の. よ. うに仮 想 変 位 の原 理 を適 用 して 導 くこ と が で き, 次 式 を SECTION. A-A. SECTION. B-B. 得 る.. -Bx+Vyra1-VzrA2+Bxr=0 -Byl-Bzr. sin r+Byr cos r+Hr4c=0. Bzl-Bzr. COSY-Byr sin r+Hr4yc=0. Vy1-Vyr. COSr+Vzr. sin r=0. Vz1-Vyr sin r-Vzr cos r=0 Bwt+Bzr41+Byr42-Bwr-HrD=O Hl-Hr=O (31.a-g) 式(14・d〜f)に. 式(30)を. 代 入 して 得 られ る 格 点k. の左 右 の そ れ ぞ れ の"非 弾 性 項"と 式(11)を 図一3格. 点の左右における断面力. 用いて式. (31)よ り若干 の 計算 の後, 断 面 力 に 関 す る格 点 伝 達 方 程.

(7) 伝 達 マ トリ ック ス法 に よ る 曲線1形. ば りの 耐 荷 力 解 析. 33. 式 を次 の よ うに得 る. Bzr=Bz1. cos r-B. y1 sin r+H142. +O1(4A4 1 cos r-41'4r+4Ms1 +4Bs1 COSr-4Bsr-4B, s1 Vyr=Vyl. cos r+Vz1. Vzr=Vz1. cos r-Vy1. sin r. Byr=Bzi. sin r+By1. cos r-H141. +01 (4M1. sin r) sin r. 4H142. sin r. sin r+4Msr-4Mc1. +4Bs1 sin r-4B, sr+4B,. cos r). 2, cos r-4H141. Bwr=Bw1+Bz14sc+By143-H1OD +Ol(4111s1ds-4Ms14yc)+4Bw1 - 4Bwr+4B.b,. 4 c+4B, 1145i-4H1sD. Bxr=Bxl+VziI5c-Vyl4sc-o1(4Msr42 4Mjr4i)+1(4M,. j1-4Msr. +4Msr. sin r)+24Ms1-41i4, sr. - 4Mr. COSr+4B11-4B1. cos r sin r. Hr=H1+4H1-4Hr (32.a-g) 式(30)お. よび式(32)は,. 式(20)の. 形 式 に整 理 す. る こ とがで き, 得 られ る マ トリ ッ クスPDkお ルHkは. それ ぞれ 格 点kの. よび ベ ク ト. 左 右 で弾 性 核 が 異 な る場 合. の格 点 伝 達 マ トリ ック ス お よ び荷 重 項 ベ ク トル で あ る. (4)計. 算 方 法. 伝 達 マ ト リッ クス に よ る解 析 法 は文 献11)に. 図 一4. よること. と し, 本 節 で は 図 一4に 示 す 曲線 ば りの弾 塑 性 有 限 変 位 解 析 の フ ロー チ ャー トにつ い て説 明す る. (a) 微 小 変位 理 論 に よ る解 析(図 一4(4)). フ ロ ー チ ャー ト. る弾 性 核 に つ い て, 式(6)の 断 面 定 数 等 を定 め る. 一 方, 降 伏 部 分 に つ い て は式(8)お よび(10)に 示 した"非 弾 性 項"の 値 を定 め る.. (b) 有 限 変位 理 論 に よ る解 析(図 一4(3)(5)(6)(7)(8)). (d) 荷 重 の増 加(図 一4(10)(13)(14)()2). (6)にお け る 変形 量 に対 す る収 束 計 算 の誤 差 は1% と した.. あ る荷 重 につ い て, 変 形 量 が 収 束 し, か っ新 らた な降 伏 断 面 要 素 が生 じな い とき, 次 の荷 重 に つ い て. (c) 弾 塑 性 域 に お け る 断 面 諸 量 の 決 定(図 一4(9)(10) (11)). 計 算 を行 う. (e) 計 算 の打 切 り(図 一4(7)). 変形 量 が収 束 した場 合, 格 間 ご と に 図 一1に 示 し た 微 小 断 面 要 素 の 垂 直 ひず み εjを式(5)よ る.こ の とき要 素jの. り求 め. 変 形 量 が 収 束 し な くな っ た と き, あ る い は変 形 量 が 過 大 に な った と き計 算 を打 切 る.. 応 力 σjは仮 定(5)お よび(7). よ り,. 36数. 6i=EEi. (IEiI<EY). Qi=6YSgn(Ei). (kiI>s. 値計算結果. (33). とな るが, そ の応 力 分 布 か ら計 算 され る断 面 力 と,. (1)実. 験 値 との 比 較. す で に 収 束 計算 で 求 ま って い る断 面 力 は 一 致 しな. 本 解 析 法 の 妥 当 性 を検 討 す るた め に実 験 値 との比 較 を. い.吉 田 ら13)はひ ず み を修 正 して 断 面 力 を収 束 させ. 行 った.実 験 値 は 福 本 ら15)の溶 接1形 曲 線 ば りの耐 荷 力. て い る が, 本 研 究 に お い て は収 束計 算 の1サ イ ク ル. 実 験 結 果 で あ る.図 一5は そ の 一 例 で あ り, ス パ ン 中央. ご とに新 た に 降伏 を認 め る微 小 要 素 の数 を垂 直 ひ ず. に お け る断 面 回転 角 θ と荷 重Pの. み の大 き い方 か ら3個(全. な お, 供 試 体 の諸 元 は,. 要 素 数 の20分. の1)ま. で と し, 急 激 に誤 差 が生 ず る こ とを避 け た. 断 面 か ら降 伏 した微 小 断 面 要 素 を取 り除 い て で き. 率 半 径.R=35m,. 関 係 を示 して い る.. 曲線 スパ ン長P's=2.8m,. 偏 心 量f/Ls=1/10o,. 2.1×106kg/cm2(206GPa)お. 曲. ヤ ング率E=. よ び降 伏 応 力 度 σy=3200.

(8) 34. 前 川 ・吉 田:. よびMEは. それ ぞれ 耐荷 力,. 全 塑 性 モ ー メ ン トお よ び. 断 面 の 図心 を 通 る 曲線 軸 に沿 っ て測 っ た スパ ン長P'5 を式(34)に る.集. 代 入 して得 られ る弾 性 座 屈 モ ー メ ン トで あ. 中 荷重 お よび 等 分 布 荷重 の場 合 のMfσ. れ スパ ン長L.を. はそ れ ぞ. 用 い てPσ ・Ls/4お よ び90.Ls2/8と. した. 以 下 の数 値 計 算 例 に用 い る1形 断 面 は断 面 の高 さ, フ ラ ンジ幅, 200mm,. ウ ェブ厚 さお よ び フ ラ ン ジ厚 さ が それ ぞ れ,. 100mm,. 5.6mmお. よび8.5mmの. Aと. よ ぶ)と600mm,. 200, 以 後SECTION 12mmお. よび19mmの. Bと よ ぶ)の2種. 断 面(IPE. で あ る.鋼1形. 除 き, 図一5 荷 重 と断面回転角の関係 kg/cm2(314. MPa)で. 断面桁の横倒れ座屈強. あ り, 荷 重 は スパ ン 中央 で 上 フ ラ. 計 算 は 図 一1に 示 した残 留 応 力 分 布 を仮 定 し, 格 問要. mに. 中荷 重 で あ る こ とか ら格 間 長 は0.1〜0.4. 分 割 した)と. し た.ま たRunge‑Kutta法. 値 積 分 の分 割 数 は3と. に よる数. した.そ の結 果, 変 形 量:に関す る. 収 束 は耐 荷 力 近 くで 悪 くな る が, 3〜4回. よれ ば, 圧 延 断 面 お. 属 す る溶 接 断 面 で は,. ご く 一部 を. ウ ェ ブ高 と フラ ン ジ 幅 の比 乃/ろ=2.0〜3.0の. も. の に つ い て実 験 され てい る.特 に, わ が国 で行 われ た 多. ン ジ 中 央 に 載 荷 され て い る.. 素 数 を12(集. Typeに. 220mm,. 600, 以 後SECTION. 度 に 関す る実 験 資 料(文 献16))に よ びBeam. 断 面(IPE. 程 度 の繰 り返. くの 圧 延 断 面(1‑200×100×5.5×8)はIPE. 200に. 似 して い る こ とか ら, IPE断. 面(DIN. は比 較 的 ウ ェ ブ高 の低 いIPE. 200(k/ろ=210)お. も ウェ ブ高 の 高 いIPE. ろ=2.73)を. 600㈲. 1025)に. 類. あって よび最. 数 値 計算 に用. い る こ と に した.こ の2断 面 は, 通 常 用 い られ るBeam Typeの. 断 面 を包 含 す る もの とい って も よ く, こ こに示. す 耐 荷 力 曲 線 は通 常 用 い られ るBeam. Typeの. 断面 を. し計 算 で所 定 の 精 度 を得 た.図 一 一5よ り, 用 い た例 で は. 有 す る は りの 耐荷 力 曲線 に 関 す る特 性 を包含 して い る も. 残 留 応 力 が 耐 荷 力 に及 ぼす 影 響 は小 さい よ うで あ り数 値. の と思 わ れ る.. 計 算 結 果 は実 験 値 を よ く表 わ し てい る.他 の供 試 体 にっ い て も ほ ぼ 満 足 の い く計 算 結 果 を得 て い る17).. 図 一6は 計 算 に 用 い た2種 類 の 断面 を有 す る は りの偏 心 量fを. 示 してい る.円. 曲 線 を表 わ す パ ラメ ー タ ー を. α と し た場 合, αが 同 じで あ っ て も荷 重 状 態, 断 面 お よ (2). 耐 荷 力 曲 線 に つ いて. び え に よ って偏 心 量fは. 横 方 向 お よ び ね じ りに つ い て も両 端 で単 純 支 持 され た. α=0.50 (0.009rad),. 図 の よ うに変 化 す る.な お,. 50 (0.087 rad)お. 直線ば りの横 倒れ座屈強度 は次式で表わ され る. 1Cy=C1sin r-4B, sr+4B cos r-4H141 (34) こ こに,. Lは. お よびE7wは. ス パ ン長 で あ り, EP。, GNζT そ れ ぞ れ 弱軸 まわ りの 曲 げ剛. 性, St・Venantの. ね じ り剛性 お よび そ り剛. 性 で あ る.ま た, Cは 荷 重 状 態 に よっ て決 ま る係 数 で あ る18). 本 研 究 に お い て は, 曲線 ば りの耐 荷 力 曲線 を直 線 ば りの 横 倒 れ 座 屈 曲線 に通 常 用 い られ て い る パ ラ メー タ ー(δ1一 λ)でi整理 し, さ らに 円 曲線 を表 わす パ ラ メ ー タ ー と して 中心 角 α を選 ん だ.δ1お. よび λ は,. oy=MU/sr+4B 2 cos r-4H141.. (35). の よ うに表 わ され る.こ こ に, Mσ, Mfpお. 図一6. 曲線 ばりの偏心量f. よび100. (0.174.

(9) 伝 達 マ ト リ ック ス法 に よ る 曲線1形. ば りの 耐 荷 力 解 析. rad)に 対 して それ ぞれf/Ls=1/917,. 1/92お. 35. よび1/46. とな る. 図 一7お す るSECTION. 屈 強 度 の提 案 式 δ1=(1+λn)一1/%のnを. 適 当 に選 び 計. 算 結 果 を近 似 的 に表 わ した もの で あ る. よび8は. 圧 延 型 残 留 応 力(Pattern. AとSECTION. Bの. I)を. 有. 耐:荷力 曲線 で あ. 図 一9はSECTION. Aを. 対 象 と して 荷 重 状 態 の 違 い. に よ る 耐 荷 力 曲線 の相 違 を示 して い る.α. お よび λ が. り, そ れ ぞ れ集 中荷 重 お よび 等 曲 げ の 場 合 で あ る.集 中. 小 さ い ほ ど耐 荷 力 曲線 に差 が大 き く現 わ れ る.こ れ は降. 荷 重 は スパ ン中央 断 面 の 図心 に載 荷 し, モ ー メ ン ト荷 重. 伏 域 の スパ ン方 向 へ の広 が りの 程 度 の 差 が 一 因 と思 わ れ. は 曲率 半 径 方 向 に は りの両 端 で作 用 させ た.な お, 各 図. る …す な わ ち, 集 中荷 重 の場 合 に は ス パ ン中 央 付 近 だけ. 中 の実 験 値15),16)は, 荷 重 条 件 お よび 境 界 条 件 を考 慮 し. 降 伏 域 が生 じ, 剛 性 の低 下 が小 さい た め と思 わ れ る.. た横 倒 れ 座 屈 強 度 式16)よ り計 算 した 点 に プ ロ ッ トさ れ て. 図 一10は. 耐 荷 力 に及 ぼす 残 留 応 力 の 影響 を検討 す る. い る.図 か ら断 面 の違 い に よ る耐 荷 力 曲 線 の差 は一 様 な. た め に, SECTION. 傾 向 を示 しSECTION. 寸 法 は も ち ろん の こ と偏 心 量 の差 も 一 因 で あ る と思 われ. 留 応 力 分 布 型 を用 い, 残 留 応 力 の大 き さ を変 え た とき の 一 様 曲 げ に対 す る耐 荷 力 曲線 を 比較 した もの で あ る.中. る.ま た, 図 一8に 示 した 一 点 鎖 線 はECCS(European. 心 角 αが 大 き くな る と残 留 応 力 の分 布 型 お よ び大 き さの. Convention. 影 響 は小 さ くな っ て い る.た. Bが 常 に低 くな る.こ れ は断 面. for Constructi0nal. Steelwork)の. 横倒れ座. Aの. はPattern. 部 材 に 図一1に 示 す2つ の残. だ し, α=0.5oの. IとPattern IIIの. Pattern IIIで. 差 お よ び. あ っ て も最 大 圧 縮 残 留 応 力. の 大 き さ に よ る 差 が 顕 著 で あ る.ま tern III(σ16=0.5σr)の において. 場合 に. α=5の. 場 合 に は,. た,. λ<0.45. 耐 荷 力 と α=0.5oの. 力 と が 逆 転 し て い る.こ. σ7o Pat‑. れ は 図 一11に. 耐荷 示す. よ う に 部 材 の 降 伏 域 の 広 が り方 が 大 き く影 響 し て い る も の と思 わ れ る. 図 一11は. λ=・0.378(P,. tern III(σ1o=0.5σr)の α=0.50お. s=0.8m)でPat‑ 残 留応力 を有 する. よ び5oのSECTION. A部. 材 に. モ ー メ ン ト荷 重.M=4.8t.m(47kN・m)(Mf/ Mp=0.789)が. 作 用 す る場 合 の降 伏 状 況 を示. し て い る.σ=0.50と5oで. 図一7. 耐荷力曲線(集 中荷重). き さ が 異 な る こ と,. は そ り応 力 の 大. お よ び は り両 端 の モ ー メ. ン ト荷重 の作用方向 が同 じでない ことが図の よ うな降伏域の相違 を 生ぜ しめ, その結果, 耐荷力の逆 転 にまで影響 を及 ぼ してい るもの と思われ る. 4.. 結. 語. 本研究 においては, まず, 曲線 1形 ば りの有限変位弾塑性解析 に 伝達 マ トリックス法 を適用す る方 法 について示 した.次 に, これ を 用いて曲線1形 ば りの耐荷力曲線 の性状 について検討 を行 った.得 られたお もな結 果は次の とお りで ある.. 図 一8. 耐 荷 力 曲線(一. 様 曲 げ モ ー メ ン ト). (1)本 解析法 の妥 当性 は実験 値 との比較 によ り検証 できた.た.

(10) 36. 前 川・ 吉 田:. (a). 図一9. a=0.5o. 耐荷力曲線(荷 重 による比較). (b) a=0.5o --- Yielded Portion, (Ls=0.8m), A, Pattern. 2=0.378. 図一11. M=4.8t-m, II (erc=0.56y). Section. 降 伏 状 態. の 違 い に よ る耐 荷 力 の 差 は, 中心 角 αが 大 きい 場 合 には ほ とん ど現 わ れ な い. 図一10. 耐荷力曲線(残 留応 力による比較). だ し, 実 験 値 は 集 中荷 重 を載 荷 した6供. 試 体 だけ で あ. 実験値 との比較 において実験値 を提供 していた だいた 名古屋大学. 福本 唾士教授 な らび に金沢工業大学. 西田. り, 降 伏域 も部 分 的 で あ る こ とか ら異 な っ た荷 重 状 態 に. 進教授 に厚 く御礼 申し上げます.な お, 本研究の数値計. よ る実 験 値 との比 較 検 討 も今 後 行 う予 定 で あ る.. 算 には金沢大学計算機セ ンターのFACOM‑M. (2)圧. 延 型 残 留 応 力(Patterh. 形 ば りの場 合, 式(35)の(δ. I)を. 有 す る 曲 線1. 一λ)お よび 中心 角 α を. 160を 使. 用 し, 図面 の トレースにあた っては金沢大学工学部構造 力学研究室 の井原朋美技 官にお世話にな った.. パ ラ メ ー ター として 耐 荷 力 曲線 を描 く と, 荷 重 状 態 お よ び 断 面 に よ っ て差 は あ る も の の滑 らか な曲 線 に な る.な お, ECCSの. 横 倒 れ 座 屈 強 度 の提 案 式 はnを 適 当 に選 ぶ. こ と に よ り耐 荷 力 曲 線 の 近 似 式 に な り得 る. (3)λ. が 小 さい 範 囲 で は荷 重 状 態 に よ って耐 荷 力 曲. 線 に差 が 現 わ れ る.こ れ は, 偏 心 量fお. よび 降伏 域 の. 広 が りの 程 度 に差 が あ るた め と思 われ る. (4)残. 留 応 力 の 分 布 型 お よび 最 大 圧 縮残 留 応 力 σ1。. 参 1). 考. 文. 献. 西 野 文 雄: 倉 方 慶 夫 ・長 谷 川 彰 夫 ・奥 村敏 恵: 軸 力 と 曲 げ お よび ね じ りを 受 け る 薄 肉断 面 部 材,. 土 木 学 会 論 文報. 告 集, 第225号, PP.1〜15, 1974年4月. 2)西 野 文 雄 ・深 沢 泰晴: ひず み場 の 仮 定 に 基 づ く 薄 肉 曲 が りば りの 静 的挙 動 の定 式 化, 土 木 学 会 論 文報 告集, 第247 号, pp.9〜19, 1976年3月. 3)遠 田 良 喜: 伝 達 マ トリ ッ ク ス法 に よ る 薄 肉 開 断 面 曲線 ば りの有 限 変 位 理 論 の解 析,. 土 木 学 会論 文 報 告集,. 第199.

(11) 伝 達 マ ト リ ック ス法 に よ る 曲線1形. 4)薄. ば りの 耐 荷 力 解 析. 号, PP.11〜20, 1972年3月. 木 征 三 ・稼 農 知 徳 ・渡辺 昇:. 37 Berucksichtigung. 有 限 な ね じれ を 考 慮 し. た薄 肉 曲線 部 材 の変 形 解 析, 土 木 学 会 論 文 報 告 集, 第290 号, PP.1〜15, 1979年10, 月. 5)遠 田良 喜: 伝 達 マ ト リ ック ス とそ の 応 用 に 関 す る研 究, 6)深. 名 古 屋 大 学 学 位 論 文, 論 工 博 第159号, 1973年3月. 沢 泰 晴: 薄 肉 曲線 材 の 静 力学 的 解 析 に 関 す る 基 礎 的 研 究,. 土 木 学 会 論 文 報 告 集, 第110号,. pp.30〜51,. 1964. 年10月. 7)薄 木 征 三: 変 形 を考 慮 した薄 肉断 面 円 弧 ア ー チ の 曲げ ね. りの2次. 応 力 問 題 の 解 析,. 土 木 学 会 論 文報 告集,. 15)福. 10)Ga1ambos,. 16). T.V.(福. 本 口秀士 ・西 野 文 雄 共 訳):. 17)吉 鋼構造部. 材 と骨 組 一 強 度 と設 計, 丸 善, 1970年. 11)成 岡 昌 夫 ・遠 田 良:喜: 伝 達 マ トリ ッ ク ス 法 ・コ ン ピ ュー タに よ る構 造 工 学 講 座1‑2‑B,. 12). 培 風 館, 1974年.. Becker, G.: Emn Beitrag zur statischen Berechnung beliebi g gelagerter ebener gekrummter Stabe mit einfach symmetrischen dunnwandigen offenen Profilen von in Stabachse veranderlichem Querschnitt under. 年. 本 隣 士 ・西 田. 進: 曲 線1形. 梁 の 耐 荷 力 実 験,. 会 中部 支 部 研 究 発 表 会 講 演 概 要 集,. 第210. 1975年.. Der Stahlbau,. 弾 性 横 倒 れ 座 屈 解 析, 土 木 学 会 論 文 報 告 集, 第208号, PP.1〜12, 1972年12.月. 14)島 田静 雄 ・倉 西 茂: 曲 が りば りの 計 算式, 技 報 堂, 1966. じれ 座 屈, 土 木 学 会 論 文 報 告 集, 第263号, pp.35〜48, 1977年7, 月. 8)遠 田 良 喜: 伝 達 マ トリ ッ ク ス法 に よ る 薄 肉 開 断 面 曲 線 ば 号, PP.1〜11, 1973年2, 月. 9)高 岡 宣 善: 構 造 部 材 のね じ り解 析, 共 立 出版,. der Wolbklafttorsion,. Heft 11, pp. 334-346, Nov. 1965. 13)吉 田 博.井 本 芳 宏: 拘 束 を受 け るは りの 弾 性 お よ び 非. 土木 学. 1979年2月.. Fukumoto, Y, and M. Kubo: An Experimental Review of Lateral Buckling of Beams and Girders, International Colloquim on Stability of Structures under Static and Dynamic Loads, ASCE, pp. 641-v 562, 1977. 田. 博 ・前 川 幸 次:. 薄 肉 開 断 面 曲 線 ば りの 弾 塑 性 解 析. に つ い て, 土 木 学 会 第34回 年 次 講 演 会 概 要 集1‑105, 1979年10月. 18)小 堀 為 雄 ・吉 田 博: 鋼 構 造 設 計 理 論, 森 北 出 版, 1977 年. 19)Vlassov,. V.Z.(奥. 村 敏 恵 ほ か 共 訳):. 薄 肉弾 性 ば りの 理. 論, 技 報 堂, 1967年. (1980.5.19.受. 付).

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参照

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