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日本アスレティックトレーニング学会誌第 4 巻第 1 号 11-17(2018) 特集 < 成長期アスリートにおけるアスレティックトレーニング > 成長期アスリートにおける傷害総論 1, 村田健一朗 2) 3), 広瀬統一 : 外傷, 障害, 身体成熟 成長期のスポーツ選手は, 身体の発達が著しい.

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日本アスレティックトレーニング学会誌 第 4 巻 第 1 号 11-17(2018)

<成長期アスリートにおけるアスレティックトレーニング>

成長期アスリートにおける傷害総論

村田 健一朗

1, 2)

,広瀬 統一

3)

キーワード:外傷,障害,身体成熟

Ⅰ はじめに

 成長期のスポーツ選手は,身体の発達が著しい.一般 的には小学校高学年から中学生の年代で身長の伸びは ピークを迎える(文部科学省,学校保健統計調査報告書,

http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa05/

hoken/kekka/k_detail/1399280.htm,2018 年 8 月 8 日 確認).この時期における身体は成人とは異なり,運動 器の特性は骨,筋腱,靭帯組織において脆弱な部分が存 在する1).これらのことは身体発育の過程によるが成長 度合いには個人差が大きく,学年ごとに練習や試合を行 うと大きな選手から小さな選手までが同じ強度での活動 量を強いられることとなる2).この状況から成長期にお けるスポーツ傷害が発生することも考えられる.

 本稿では,成長期のスポーツ選手の傷害特性について 焦点を当て,成長期の子どもにおける身体的特徴を整理 し,日本国内の成長期年代での傷害の実態を把握し,最 後に現在世界中で注目されている成長期アスリートのス ポーツ傷害予防の日本国内における取り組みについて述 べる.

Ⅱ 成長期における身体の特徴

 成長期年代のスポーツ傷害に対するアスレティックリ ハビリテーションや傷害予防を進めていく上で,成長期 における身体的特徴を把握していくことは重要な要素と なる.これらのことが傷害の病態と機能を捉えるための 一助となる.

・骨の成長

 身長に直接的に関わる長管骨は骨端,成長軟骨板,骨 膜で成長する.骨端に関しては,成長に伴い軟骨が増殖 し,骨によって差はあるが二次骨化中心が形成され,成 長の終了とともに軟骨が骨におきかわっていく.成長軟 骨板に関しては,骨が長軸方向に成長する部位である3). この骨端核と成長軟骨部は力学的なストレスに弱く,繰

り返しストレスによる疲労骨折や剥離骨折につながる原 因となる4).また Rauch et al.5)は身長増加のピークから 半年ほど遅れて骨量増加のピークを迎え一時的な骨密度 の低下が起こることを報告しており,傷害の要因となり うる.

・筋・腱の成長

 筋は柔軟性に富んでいるが骨と比較して遅れて成長し ていくため6),急激に身長が増加した子どもは一時的に 体の柔軟性が失われてしまう要因となる7).Philippaerts et al.7)は,長座体前屈において身長増加ピーク時に低値 を示すことを報告している.また骨の急な成長に対して 相対的に筋の柔軟性が低下し,腱を介して骨付着部に牽 引ストレスがかかることとなる8).この牽引ストレスが 繰り返しかかることにより骨端症の疾患にかかりやすく なる.

・靭帯の影響

 成長期の子どもに関しては,靭帯組織よりも骨の強度 の方が脆弱なことが多い.傷害発生時に靭帯組織の損傷 より骨付着部からの傷害を起こしやすいのが特徴であ る9).足関節内がえし捻挫時の外果下端の剥離骨折を伴 う場合や,投球時の肘の内側上顆剥離骨折,まれに膝前 十字靭帯付着部の剥離骨折を起こす場合もある9, 10)

・最大身長増加速度年齢

 身長の増加には個人差があり,同学年内にも身長の大 きな子もいれば小さな子もいる2).成長期に突入する時 期(タイミング)やそれがピークを迎える時期(テンポ)

に個人差はあるが,身長発育がピークを迎える時期が男 女問わず必ずすべての子どもにあるように,同じような 経過をたどるとされている11).その身体成熟度の指標の 一つとして最大身長増加速度年齢(peak height velocity age:PHVA)がある12).この暦年齢による成長ではな く身体成熟度をもとにした身体機能の変化や傷害発生要 因の解明は成長期におけるスポーツ傷害の治療・予防,

トレーニング方法にも影響することが考えられる.

特 集

1)早稲田大学大学院スポーツ科学研究科,〒202-0021 東京都西東京市東伏見 2-7-5

2)八王子スポーツ整形外科 リハビリテーションセンター,〒192-0085 東京都八王子市中町 5-1

3)早稲田大学スポーツ科学学術院,〒359-1192 埼玉県所沢市三ヶ島 2-579-15

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 村田12)は,首都圏の日本人小児男女を対象として身 長成長速度曲線の成長区分の分類わけを行なった(図 1).男子は Take off age が 10.38 歳で開始し,PHVA が 12.89 歳,FHA(final height age)が 16.91 歳であった.

一方女子は男子と比較して 1〜2 年早期に訪れ,Take off age が 8.34 歳で開始し,PHVA が 11.04 歳,FHA が 15.46 歳であった.男子は小学校高学年から中学生にか けて,女子は小学校高学年で身長の伸びがピークに達し,

この頃に身体的要素の変化も起こることが予想される.

パワー系能力,バランス能力,スプリント能力もこの PHVA 期に向上することが報告されている7)

Ⅲ 成長期のスポーツ傷害の特徴

 成長期で急激に起こる体の変化と,一方で成人と比較 しても未熟な状態にある中で学年が上がるに連れて,ス ポーツ活動での練習や試合の時間や強度は増加してい く2).その中で発生するスポーツ傷害ではどのようなこ とが多いのかを整理する必要性がある.

・外傷と障害

 スポーツ傷害といったとき,その中にはスポーツに よって起こる外傷と障害が含まれている.外傷は,一回 の外力によって組織が損傷する状態である13).障害は,

繰り返しの軽微な外力により徐々に組織が損傷していく

状態である.障害が長期間続いている中で,少し大きな 外力が加わり外傷につながるケースもあり,一概に区別 することが難しい場合もある.

 スポーツ外傷の代表的なものは,骨折(手指・前腕・

腓骨など),脱臼(肘関節・肩関節・肩鎖関節・足関節 など),捻挫・靭帯損傷(前十字靭帯(anterior cruciate ligament:ACL)・足関節外側靱帯など),打撲(大腿部・

下腿部など),脳震盪,肉離れ(ハムストリングス・下 腿三頭筋など)である.成長期年代では特に,骨折,捻 挫・靭帯損傷,打撲が多い.成長期のスポーツ障害の代 表的なものは,肘内側上顆剥離骨折と肘外側の離断性骨 軟骨炎(いわゆる野球肘),リトルリーガーズショルダー,

腰椎分離症,オスグット病,踵骨骨端症,下肢の疲労骨 折などが挙げられる.

・学校管理下のスポーツ傷害

 独立行政法人日本スポーツ振興センターのデータ(日 本スポーツ振興センター,学校の管理下の災害[平成 29 年版],https://www.jpnsport.go.jp/anzen/kankobutu ichiran/tabid/1878 /Default.aspx,2018 年 8 月 8 日確認)

から,傷害の種類別発生割合と部位別発生割合と男女別 の割合を示す(図 2,3,4).なお,学校管理下におけ るスポーツ傷害では外傷を対象としており,慢性障害は 保険の特性上含まれていない.中学生でやや骨折が多い 図 1 身長成長速度曲線の成長区分(文献 12 の図を一部改変)

Phase Ⅰ:Take off age(思春期スパート立ち上がり年齢)まで

Phase Ⅱ:Take off age から PHA(Peak height velocity age:身長最大発育量年齢)まで Phase Ⅲ:PHA から FHA (Final height velocity age:最終身長時年齢)まで

Phase Ⅳ:FHA 以降

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成長期アスリートにおける傷害総論 13

傾向と,中学生から高校生にかけて下肢外傷が多くなっ ていることがわかる.

 中学生と高校生の体育系部活動の傷害の報告14)では,

男子の方が発生件数は多いものの発生頻度では男女差は なかった(男 9625 件/10 万人/年,女 8639 件/10 万人/

年).学年別の発生頻度では,高校 2 年生(13140 件/10 万人/年)が最も高く,次いで中学 2 年生(12143 件/10 万人/年),高校 1 年生(11490 件/10 万人/年)の順であっ た.部位別では,足関節に最も多く,次いで手・手指部,

頭部,膝関節の順であった.疾患別の発生件数では,骨 図 3 傷害の部位別発生割合(学校の管理下の災害[平成 29 年版]を一部改変)

図 4 傷害の男女別発生割合(学校の管理下の災害[平成 29 年版]を一部改変)

図 2 傷害の種類別発生割合(学校の管理下の災害[平成 29 年版]を一部改変)

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バレーボールと競技人口の多いものが上位に挙がった.

しかし発生頻度でみると,ラグビー,柔道,バスケット ボール,サッカー,体操の順になりコリジョンスポーツ やコンタクトスポーツなどの競技特性も考える必要があ る.

・身体成熟度の違いとスポーツ傷害

 現在,小学生・中学生年代の学校での部活動やクラブ チームでの活動において,基本的には学年別にカテゴ リーがわかれていることが多い.暦年齢の区分でトレー ニング頻度や強度を決定することは,個人差の大きい成 長期年代の選手にとっては負担となることが予想され る.同学年内で PHVA に差がある場合,PHVA の平均 よりも早く迎える場合を早熟型,遅く迎える場合を晩熟 型と言い,van der Sluis et al.15)はジュニア期サッカー 選手(11.9±0.8 歳)を対象に外傷と障害の発生頻度を 調査し,晩熟型の選手の方が早熟群と比較して有意に障 害発生率が高いこと(PHV 前:晩熟群 3.53/1000 h of exposure vs. 早熟群 0.49,PHV 中:晩熟群 3.97 vs. 早 熟群 1.56)を示した.また Hewett et al.16)は女性にお いて PHV 期と PHV 後に膝外転モーメントが増加し ACL 損傷リスクが増加することを報告している.これ らのことから,個々人の身体成熟の度合いによって発生 する傷害が違うことを理解しておく必要があり,身体成 熟度に合わせたカテゴリーによるトレーニングや指導を していくことで成長期年代の傷害リスクを減らしていく ことができる可能性がある.

Ⅳ 成長期のスポーツ傷害の予防

 成長期のスポーツ選手に起きている身体の変化と傷害 について理解ができると,次はその傷害をどのように予 防していくかを思案する必要がある.ケガをしなければ 練習にも試合にも参加でき,さらに体力や技術が向上し ていく可能性があり,スポーツをより楽しむことができ る.これは世界的な取り組みに発展してきており,国際 オリンピック委員会17)は,成長期のアスリートにおい て個々人の身体成熟度に合わせた練習やトレーニングに よってアプローチしていくべきだと提言している.

・傷害予防の重要性

 傷害予防という考えが広がりつつあるが,傷害を未然 に防ぐには傷害が起こる原因を特定する必要性がある.

Read et al.18)は,成長期サッカー選手を対象に下肢傷害 の危険因子を調査し,片脚カウンタームーブメントジャ ンプの床反力の左右差がある選手と晩熟型の選手におい て下肢傷害リスクが高いことを報告している.また von

要因を挙げた.

 足関節捻挫を例にすると,身体組成,関節可動性,筋 機能,バランス能力,動作特性などさまざまな身体機能 において危険因子が調査されている.その中では,body mass index が高いこと20, 21),捻挫既往歴があること21), 足関節背屈角度の低下22),遠心性底屈筋力の左右差があ る状態20),股関節伸展筋力の低下23),静的安定性の低 下24),star excursion balance test の内側方向の低下25)

などが危険因子として挙げられている.

 傷害予防の取り組みとして一次予防・二次予防・三次 予防が存在する26).一次予防は,傷害を起こしていない 人を対象として,傷害の発生する原因やリスクを改善し ていくことである.二次予防は,早期発見・早期治療を 目的に,無症状や軽い症状を発見し未然に進行を防ぐ状 態である.三次予防は,傷害を発症した対象に後遺症を 残さないように治療する,再発予防のために危険因子を 改善していくことである.これまでの傷害予防は三次予 防が主に行われていたが,徐々に一次予防・二次予防の 考え方による危険因子を特定する研究や予防プログラム の実施がされるようになってきている.

・スポーツ団体での取り組み

 日本において競技人口が多く,成長期年代で盛んに行 われている代表的な競技においての取り組みを述べる.

 世界でもっとも競技人口の多いサッカーでは,世界中 で傷害に対する予防が盛んに行われている.有名なもの に「FIFA 11+」があり,国際サッカー連盟(Fédération Internationale de Football Association:FIFA)と FIFA Medical Assessment and Research Centre が作成した 外傷・障害予防のウォームアッププログラムである.体 幹・ジャンプ・バランス能力を総合的に高め,強度のレ ベルが 3 段階あり段階的に実施していくものである.現 在,FIFA 11+ の傷害予防効果を調査した研究は多数あ り,2017 年のメタアナリシスでは27),全体の傷害発生 を 39%減らすことができ,ハムストリングスの肉離れ で 60%,股関節・鼠径部傷害で 41%,膝関節で 48%,

足関節で 32%の傷害を減らすことができることを報告 している.

 バスケットボールでは,バスケットボール女子日本 リーグ機構(Women’s Japan Basketball League Orga- nization:WJBL)がトップアスリート向けに WJBL 外 傷予防プログラムを,公益財団法人日本バスケットボー ル協会がジュニア向け外傷予防プログラムを作成してい る.鈴川ほか28)は中学生バスケットボール選手に対す る下肢外傷予防プログラムを実施し,女子選手の足関節

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成長期アスリートにおける傷害総論 15

捻挫発生率の減少効果(実施前 0.112/1000 player-hours

(PH),介入後 0.091/1000PH)を示した.

 野球においては,Sakata et al.29)が学童期野球選手を対 象に投球傷害予防プログラムを実施し,内側型肘障害の 発生率を減少させた(介入群:0.8/1000 athlete-exposures

(AEs),対照群:1.7/1000AEs).発生率減少に寄与した身 体機能として肩関節回旋可動域の改善(オッズ比(odds ratio:OR):0.973),非投球側の股関節内旋可動域の改 善(OR:0.962),胸椎後弯角の改善(OR:1.058)が挙 げられた.また日本臨床スポーツ医学会は青少年の野球 障害に対する提言30)をしており,練習日数と時間につ いては,小学生では週 3 日以内,1 日 2 時間をこえない こと,中学生・高校生においては,週 1 日以上の休養日 をとることとし,全力投球数は,小学生では 1 日 50 球 以内,試合を含めて週 200 球をこえないこと,中学生で は 1 日 70 球以内,週 350 球をこえないこと,高校生で は 1 日 100 球以内,週 500 球をこえないこととしている.

Ⅴ まとめ

 成長期のスポーツ傷害では,まず成長期の子どもの身 体にいつ,どのような変化が生じているかを十分に理解 する必要がある.成長期のスポーツ外傷では骨折,捻挫 が多く,スポーツ障害では骨端症を中心とした骨の疾患 が挙げられた.身長の急激な伸びに対して,骨自体の強 度は遅れて成長することや筋腱も骨の成長よりも緩やか であることから,前述のような外傷・障害が発生する.

・未だ研究でわかっていないこと

 本邦における大規模な外傷調査は学校管理下の報告に より把握されているが,慢性障害の発症状況に関しての 詳細な報告はなく,今後は大規模な調査やそのもととな るサーベイランスシステムの構築が必須である.

 成長期でのスポーツ傷害の各疾患の危険因子は,研究 は多くされているが全てが解明されているわけではな い.主には身体機能や外的要因に関する文献が多いが,

PHVA や骨年齢など身体成熟度を基とした調査は多く はされていないのが現状で,身体成熟度を考慮した傷害 発生のリスクに関して内的要因・外的要因ではまだわ かっていない部分はあると考えられる.

・今後の課題

 各疾患での発症要因・危険因子,スポーツ種目での競 技特性との関連性,対象が成長期という身体的変化を加 味した研究手法と方法を確立した取り組みが課題として 挙げられる.また,個々人の身体の成長に合わせたカテ ゴリーわけやトレーニング方法・強度を変えることや指 導者の理解が必要であると言える.

文 献

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成長期アスリートにおける傷害総論 17

Traumatic and Overuse Injury in Youth Athlete

Kenichiro MURATA1, 2), Norikazu HIROSE3)

1)Graduate School of Sport Sciences, Waseda University, 2-7-5, Higashifushimi, Nishitokyo, Tokyo, 202-0021 Japan

2)Hachioji Sports Orthopaedic Clinic, Rehabilitation Center, 5-1, Nakachou, Hachioji, Tokyo, 192-0085 Japan

3)Faculty of Sport Sciences, Waseda University, 2-579-15, Mikajima, Tokorozawa, Saitama, 359-1192 Japan

Abstract

In this article, we focus on the injury characteristics of youth athletes. First, we organize the physical characteristics of children during adolescent growth. Next, grasp the actual condition of injury of youth athlete in Japan. Finally, we summarize activities of sports organizations in Japan on injury prevention of youth athletes who are drawing the attention of sports orthopedic surgeons. During growth spurt phase, children have structurally fragile parts such as epiphysis and epiphyseal line, whose body structure is different from adults. The characteristic of sports injuries during the growth spurt phase occurs due to the fact that the growth of tissues such as the increase in bone mass and surrounding mus- cle tendons slightly lag against rapid bone growth. The sports injury is a summary of the traumatic injury in which the tissue is damaged by a major external force and the overuse injury in which the tis- sue gradually becomes damaged due to repeated minor external forces. Youth athletes often cause fractures and sprains in trauma and often develop osteochondrosis or stress fractures in overuse injury.

In this study, individual body maturity is not taken into consideration, and it is caused by exercise prac- tice in the physical disparity and over training due to load not matching body maturity. It is important in prevention of sports injuries to change the conditioning method, training and coaching method based on body maturity.

Key words 

: Traumatic injury, Overuse injury, Physical maturation

参照

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