• 検索結果がありません。

92 J リーグクラブにおけるユース出身選手に関する調査 まれる ) スクール 教室事業の数が全体の事業の中で最も少ないことが明らかになっている. 以上のように,JリーグやJFAは日本サッカーの強化につなげるためにアカデミーが存在していると認識している一方で,Jクラブが選手育成活動に積極的であるとは

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "92 J リーグクラブにおけるユース出身選手に関する調査 まれる ) スクール 教室事業の数が全体の事業の中で最も少ないことが明らかになっている. 以上のように,JリーグやJFAは日本サッカーの強化につなげるためにアカデミーが存在していると認識している一方で,Jクラブが選手育成活動に積極的であるとは"

Copied!
6
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Jリーグクラブにおけるユース出身選手に関する調査

兼 清 文 彦

  平 田 竹 男

Research on Players from Youth Academy in J-League Clubs

Fumihiko KANEKIYO

and Takeo HIRATA

Abstract

  The purpose of this research was to find out the performance of the players from youth teams in Japanese Professional Football League (J-League) clubs. Firstly, to measure the performance of the players from youth teams, we researched the J-League’s official website referring to the players’ participation records. Secondly, we used the Youth Development Index (YDI) and classified the players from youth teams into three groups (starters, substitutes, others). In this research, we used YDI as the number of the players from youth teams who are starters or substitutes in each club. As a result, it was found that YDI of the entire J-League clubs rose between the 2002 season and the 2010 season. The average YDI of J-League clubs increased from 1.22 (2002 season) to 2.52 (2010 season). It can be said that youth development achievement has gone up in the entire J-League. On the other hand, it was found that “the others” (the players who were not in YDI) who scarcely participate in the games in top teams increased more than YDI. It was shown that the number of “the others” increased from 1.33 (2002 season) to 4.11 (2010 season). Thus it can be said that this is a problem to be solved in the entire J-League.

Key words:J-League, Player Participation Record, Youth Development Index

1.序     論  日本プロサッカーリーグ(以下,Jリーグ) に所属するクラブ(以下,Jクラブ)は,アカ デミー(第2種,第3種及び第4種のチームの 総称)と呼ばれる育成組織を持ち,サッカー教 室などのスクール事業をはじめとする選手育成 を行っている.Jリーグによれば,アカデミー はJリーグプレーヤーの輩出を目的とし,日本 サッカーの強化につながるよう活動を推進して いる1).日本サッカー協会(以下,JFA)もま た,日本サッカーが世界と対等に戦っていくた めに,三位一体の強化策を掲げ,代表強化,指 導者養成とともに,ユース育成をそのひとつ に位置づけている2).これらのように,アカデ ミーにおける選手育成はJリーグや日本サッ カーの将来に関わる重要な事業の一つであろ う.Strattonら3)は,ユース育成はクラブだけ でなく,国(代表チーム)にも関わるものであ り,ユース育成を強化していくことは,直接的 ではないにしろ,将来の代表チームにも利益を もたらすと述べている.しかしながら,Jクラ ブの事業内容を研究した永冨ら4)によると,20 クラブにおいて,(アカデミーの活動領域に含 スポーツ産業学研究,Vol.22,No.1(2012),91 ~ 96.  †原稿受付 2011年11月1日 原稿受諾 2011年12月15日  *早稲田大学大学院スポーツ科学研究科 〒169-8050 東京都新宿区西早稲田1-6-1

 *Graduate School of Sport Sciences, Waseda University, 1-6-1, Nishi-Waseda, Shinjuku-ku, Tokyo, Japan (169-8050)

91

(2)

アカデミーからトップチームに輩出した選手に 関する研究もない.そこで,本研究では,Jク ラブを分析対象とし,ユース出身選手がトップ チームにおいてどれほど活躍しているのかを明 らかにすることを目的とする. 2.研 究 手 法  本研究では,Jクラブに所属する選手がどれ ほど活躍しているのかを明らかにするために, Jリーグのホームページで公開されている試合 記録10)を参考にして出場時間を調査した.得点 数やアシスト数はポジションによって偏ってし まう可能性が考えられるので,本研究において は,選手の活躍状況を判断するための指標とし て出場時間を用いた.  まず,日刊スポーツJリーグプレーヤーズ名 鑑11)のプロフィールを参照しながら,Jリーグ の試合記録に登録された選手のうち,各クラブ のユース出身選手数を調査した.なお,本研究 においては,Jリーグの試合に出場可能な全て の選手を対象としているので,トップチームに 追加登録されたユース出身選手や,Jクラブの ユースチームに所属しながらJリーグの試合に 出場することが可能な2種登録選手も,ユース 出身選手に含めた.それらの選手を把握するた めに,Jリーグのホームページのニュースリ リース12)を参照した.  次に,出場時間がチーム内11位以内の選手を レギュラークラス,同じく12位から18位以内の 選手をサブメンバークラスとして,それぞれの クラスに含まれるユース出身選手の人数を算出 した(①,②).出場時間が18位の選手までを サブメンバークラスとしたのは,スターティン グメンバー(11人)にベンチ入り可能な人数(7 人)を含めると18人となるためである.本研究 では,ベンチ入り可能メンバーを含む18人の選 手を各クラブにおける戦力要因と見なし,各ク ラブがトップチームに輩出したユース出身選手 のうち,どれほどの選手が戦力要因に含まれる のかを調査した.  さらに,Jクラブにおける①と②の合計値 まれる)スクール・教室事業の数が全体の事業 の中で最も少ないことが明らかになっている.  以上のように,JリーグやJFAは日本サッ カーの強化につなげるためにアカデミーが存在 していると認識している一方で,Jクラブが選 手育成活動に積極的であるとは言えない.また, Jクラブのアカデミーに関しては,これまであ まり研究対象として取り上げられていない.そ の理由としては,Jクラブのアカデミーに関す るデータが公開されていないことが一因であろ う.確かに,Jリーグのホームページでは,ス ペインやブラジルの育成環境に関する海外研修 レポートや,Jクラブのアカデミーの活動報告 は行われている5).しかし,アカデミーのJリー グプレーヤーを輩出するという目的に対してど れほど達成しているのかに関しては,情報公開 がなされていない.Jリーグプレーヤーの輩出 というアカデミーの事業目的を達成しているの かを評価するためには,各クラブが育成実績を 公開することが望まれる.  一方,海外では,プロサッカークラブのユー ス育成に対する注目が高まっており6),近年, ユース育成に関する研究や文献が数多く見られ る.ユース育成とは,選手の能力を高め,彼ら の潜在能力を引き出すものである7),と言われ ている.また,ユース育成には,練習や指導方 法,スポーツ医学だけでなく,組織の効率的な 運営など様々な要素が絡んでおり8),ユース育 成はクラブの経営にも関わるものである.  以上のように,プロサッカークラブにとって, ユースチームで時間や費用をかけて育成した選 手(以下,ユース出身選手)がトップチームに 昇格することが,クラブの経営においても望ま しいと言える.ただし,ユース出身選手がトッ プチームにおいて期待通りの活躍ができるとは 限らない9).したがって,アカデミーの役割を 考えると,選手を育成することと同時に,トッ プチームで活躍できる選手を輩出することがよ り重要であろう.しかしながら,前述したよう に,Jクラブの選手育成に関しては,これまで あまり研究対象として取り上げられておらず,

(3)

ヴァンフォーレ甲府,アルビレックス新潟,清 水エスパルス,ジュビロ磐田,名古屋グランパ ス,京都サンガFC,ガンバ大阪,セレッソ大阪, ヴィッセル神戸,サンフレッチェ広島,アビス パ福岡,大分トリニータ)とした. 3.結     果 3.1 ユース出身選手数  表1に,Jクラブにおける2002年度から2010 年度までのユース出身選手数を示した.東京 ヴェルディと横浜Fマリノスのユース出身選手 数の平均値が最も高く,直近の2010年度におい ては,ガンバ大阪のユース出身選手数が最も多 かった.全クラブの平均を見ると,2002年度か ら2010年度にかけて,ユース出身選手数が増加 していることが示された.2002年度と2010年度 をユース育成指数「YDI(Youth Development Index)」と定義し,戦力要因となる選手に占 めるユース出身選手数を算出したうえで,ユー ス出身選手がトップチームのレギュラークラス なのか,サブメンバークラスなのかを分析した.  分析対象とする期間は,Jリーグのホーム ページにおいて,試合記録の情報開示が開始さ れた2002年度から2010年度までの9年間とし, それぞれの年度について分析を行った.分析対 象とするJクラブは,2002年度時点でJリーグ に加盟していた全27クラブ(コンサドーレ札幌, ベガルタ仙台,モンテディオ山形,鹿島アント ラーズ,水戸ホーリーホック,浦和レッズ,大 宮アルディージャ,ジェフ千葉,柏レイソル, FC東京,東京ヴェルディ1969,川崎フロンター レ,横浜Fマリノス,横浜FC,湘南ベルマーレ, スポーツ産業学研究,Vol.22,No.1(2012),91 ~ 96. 93 表1 ユース出身選手数表1  ユース出身選手数  輩出数 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 平均 東京V 5 8 11 8 15 8 6 11 15 9.67 横浜FM 7 6 5 6 7 14 13 13 16 9.67 G大阪 9 8 7 10 8 8 8 10 17 9.44 広島 3 4 9 9 9 12 12 13 12 9.22 清水 8 7 8 9 8 9 6 6 7 7.56 柏 5 6 6 7 6 6 4 14 12 7.33 磐田 2 3 3 6 9 9 8 8 5 5.89 F東京 2 3 3 3 2 6 4 6 16 5.00 浦和 1 1 3 2 4 5 5 10 12 4.78 千葉 4 6 6 5 7 4 2 3 6 4.78 京都 7 4 3 3 3 3 3 3 7 4.00 鹿島 4 2 3 4 6 5 2 4 3 3.67 湘南 4 2 3 3 2 5 4 4 6 3.67 名古屋 1 1 3 2 3 5 7 8 3 3.67 大分 0 1 1 2 4 5 4 6 6 3.22 札幌 1 1 3 4 3 3 2 4 7 3.11 C大阪 3 1 1 2 1 3 3 2 7 2.56 福岡 1 0 1 1 1 1 2 4 5 1.78 大宮 1 1 1 1 0 1 1 5 4 1.67 神戸 0 0 0 0 2 2 2 2 3 1.22 川崎F 0 0 0 0 1 2 3 1 3 1.11 新潟 0 0 0 0 0 0 3 3 4 1.11 山形 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1.00 仙台 0 1 1 0 0 0 0 1 0 0.33 横浜FC 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0.11 甲府 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0.11 水戸 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0.00 平均 2.56 2.48 3.04 3.26 3.78 4.33 3.89 5.30 6.63  

(4)

大阪とサンフレッチェ広島の平均YDIが最も高 いことが分かった.また,ガンバ大阪のYDIの 内訳を見ると,2002年度から2010年度のYDIに かけて,レギュラークラスの人数がサブメン バークラスの人数を上回っていることが明ら かになった(2007年度は同数).全クラブの平 均では,2002年度から2010年度にかけて,YDI が上昇していることが示された.2002年度と 2010年度を比較すると,Jクラブの平均YDIは, 1.22から2.52へと約2倍に増加しており,また, YDIが0であるクラブ数は,2002年度から2010 年度にかけて,14から7へと半減していること が明らかになった. 3.3 ユース出身選手の内訳  図1に,Jクラブにおける2002年度から2010 を比較すると,Jクラブのユース出身選手数 の平均は2.56から6.63へと約2.5倍に増加してお り,また,トップチームに選手を輩出していな いクラブ数を見ると,2002年度から2010年度へ かけて,8から2へと減少していることが明ら かになった. 3.2 YDI  本研究においては,出場時間がチーム内で 18位に含まれるユース出身選手の人数をYDIと し,11位以内の選手をレギュラークラス,12位 から18位までの選手をサブメンバークラスと位 置づけた.  表2に,Jクラブにおける2002年度から2010 年度までのYDIと,YDIの内訳(レギュラーク ラス,サブメンバークラス)を示した.ガンバ 表2 YDI(レギュラークラス,サブメンバークラス) 表2  YDI (レギュラークラス,  サブメンバークラス)  YDI 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 平均 G大阪 5 (5, 0) 6 (5, 1) 6 (4, 2) 7 (5, 2) 5 (4, 1) 6 (3, 3) 5 (3, 2) 4 (3, 1) 6 (5, 1) 5.56 広島 3 (3, 0) 3 (3, 0) 3 (3, 0) 5 (2, 3) 4 (4, 0) 8 (4, 4) 9 (6, 3) 8 (4, 4) 7 (5, 2) 5.56 東京V 3 (1, 2) 5 (2, 3) 5 (1, 4) 6 (2, 4) 4 (3, 1) 3 (3, 0) 4 (2, 2) 6 (2, 4) 8 (5, 3) 4.89 横浜FM 2 (0, 2) 3 (0, 3) 3 (2, 1) 5 (3, 2) 4 (3, 1) 5 (5, 0) 4 (3, 1) 6 (2, 4) 6 (3, 3) 4.22 清水 5 (3, 2) 3 (2, 1) 5 (3, 2) 4 (1, 3) 4 (2, 2) 4 (1, 3) 3 (2, 1) 5 (3, 2) 3 (1, 2) 4.00 千葉 3 (2, 1) 4 (3, 1) 5 (3, 2) 4 (3, 1) 5 (3, 2) 4 (3, 1) 2 (2, 0) 3 (3, 0) 4 (2, 2) 3.78 柏 3 (2, 1) 3 (2, 1) 3 (3, 0) 3 (2, 1) 2 (1, 1) 4 (2, 2) 3 (2, 1) 4 (2, 2) 5 (4, 1) 3.33 磐田 1 (0, 1) 1 (0, 1) 2 (0, 2) 3 (1, 2) 3 (2, 1) 3 (2, 1) 3 (2, 1) 3 (1, 2) 4 (3, 1) 2.56 F東京 0 2 (0, 2) 2 (1, 1) 2 (1, 1) 2 (1, 1) 1 (1, 0) 2 (1, 1) 3 (2, 1) 4 (3, 1) 2.00 鹿島 2 (1, 1) 1 (1, 0) 2 (1, 1) 2 (2, 0) 2 (2, 0) 2 (2, 0) 2 (1, 1) 2 (2, 0) 2 (2, 0) 1.89 湘南 1 (1, 0) 2 (2, 0) 2 (1, 1) 3 (0, 3) 1 (0, 1) 2 (0, 2) 2 (1, 1) 3 (1, 2) 1 (1, 0) 1.89 京都 3 (2, 1) 2 (2, 0) 1 (1, 0) 1 (1, 0) 2 (2, 0) 2 (2, 0) 2 (1, 1) 1 (1, 0) 1 (1, 0) 1.67 札幌 0 1 (1, 0) 2 (0, 2) 1 (0, 1) 2 (1, 1) 2 (1, 1) 2 (1, 1) 2 (2, 0) 2 (1, 1) 1.56 大分 0 0 0 1 (1, 0) 3 (2, 1) 2 (1, 1) 1 (1, 0) 3 (2, 1) 3 (3, 0) 1.44 浦和 0 1 (0, 1) 0 0 0 0 2 (0, 2) 4 (1, 3) 5 (1, 4) 1.33 名古屋 1 (0, 1) 1 (0, 1) 1 (0, 1) 1 (0, 1) 1 (1, 0) 3 (1, 2) 2 (0, 2) 2 (1, 1) 0 1.33 福岡 0 0 1 (0, 1) 1 (1, 0) 1 (0, 1) 1 (1, 0) 2 (1, 1) 2 (2, 0) 2 (0, 2) 1.11 大宮 1 (0, 1) 0 1 (1, 0) 1 (0, 1) 0 0 1 (0, 1) 2 (1, 1) 2 (1, 1) 0.89 山形 0 0 1 (0, 1) 0 1 (0, 1) 1 (1, 0) 1 (1, 0) 1 (1, 0) 1 (1, 0) 0.67 C大阪 0 0 1 (0, 1) 0 0 1 (1, 0) 2 (0, 2) 1 (0, 1) 1 (1, 0) 0.67 新潟 0 0 0 0 0 0 0 1 (0, 1) 1 (1, 0) 0.22 神戸 0 0 0 0 1 (1, 0) 0 1 (0, 1) 0 0 0.22 仙台 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 水戸 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 川崎F 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 横浜FC 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 甲府 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 平均 1.22 1.41 1.70 1.85 1.74 2.00 2.04 2.44 2.52

 

(5)

も,選手の「質」も高まっており,ユース育成 のレベルが向上していると考えられる.これら をJリーグにおけるユース育成の実績として評 価することができよう.  ただし,ユース出身選手数の内訳を分析し たところ,その他のユース出身選手数が増加 傾向にあることが示された.本研究において は,YDIに含まれるレギュラークラスとサブメ ンバークラスを戦力要因と見なし,分析を行っ た.つまり,その他のユース出身選手数の増加 は,戦力要因として活躍できているとは言えな いユース出身選手数の増加を示唆する.  また,2002年度と2010年度のユース出身選手 の内訳を比較すると,YDI(レギュラークラス やサブメンバークラス)が約2倍の増加であっ たのに対し,その他のユース出身選手が約3倍 に増加していた.このことから,Jクラブにお けるユース出身選手数は増加しているものの, 戦力要因としての活躍ができないユース出身選 手が相対的に多いことが考えられる.これは, Jクラブにおけるユース育成の課題と見なすこ とができよう. 5.結     論  本研究では,Jクラブを分析対象とし,ユー ス出身選手がどれほど活躍しているのかを明ら かにすることを目的とした.Jリーグのホーム ページより選手の出場記録を参考にし,ユース 年度までのユース出身選手の内訳(レギュラー クラス,サブメンバークラス,その他)の推移 を年度ごとの平均値で示した.レギュラークラ スとサブメンバークラス,その他(のユース出 身選手)を足しあわせた値が,Jクラブのユー ス出身選手数の平均値となる.ユース出身選手 の内訳を見ると,2002年度から2010年度にかけ て,レギュラークラスとサブメンバークラス の選手が増加していることが明らかになった. 2002年度と2010年度を比較すると,レギュラー クラスは0.74から1.63へ,サブメンバークラス は0.48から0.89へと,ともに約2倍に増加して いることが示された.また,その他の選手数の 推移を見てみると,2002年度から2010年度にか けて,1.33から4.41へと約3倍に増加している ことが明らかになった. 4.考     察  本研究により,2002年度から2010年度にかけ て,Jクラブのユース出身選手数が増加してい ること,ユース出身選手を輩出していないクラ ブ数が減少していることが明らかになった.ま た,2002年度と2010年度におけるYDI(レギュ ラークラスとサブメンバークラスの合計)を比 較すると,Jクラブ全体で約2倍に増加してい ること,YDIが0であるクラブが半減している ことが明らかになった.以上のことから,Jク ラブ全体として,ユース出身選手の「数(量)」 スポーツ産業学研究,Vol.22,No.1(2012),91 ~ 96. 95     0.74  0.85  0.89  0.93  1.19  1.26  1.11  1.33  1.63  0.48  0.56  0.81  0.93  0.56  0.74  0.93  1.11  0.89  1.33  1.07  1.33  1.41  2.04  2.33  1.85  2.85  4.11  0.00  1.00  2.00  3.00  4.00  5.00  6.00  7.00  2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 YDI(レギュラー) YDI(サブメンバー) その他   図1  ユース出身選手(Jクラブ平均)の内訳  図1 ユース出身選手(Jクラブ平均)の内訳

(6)

第35巻, pp.149-155, 2004.

5)Jリーグニュースhttp://www.j-league.or.jp/   document/jnews/124/vol0124.pdf, 2010年12月

13日閲覧.

6)Franks, A., Williams, A.M., Reilly, T. and Nevill, A.;Talent identification in elite youth soccer players:physical and physiological characteristics, Journal of Sports Sciences, 17, p.812, 1999.

7)Reilly, T., Williams, A.M., Nevill, A. and Franks, A.;A multidisciplinary approach to talent identification in soccer, Journal of Sports Sciences, 18, pp.695-702, 2000.

8)Maguire, J. and Pearton, R.;The impact of elite labour migration on the identification, selection and development of European soccer players, Journal of Sports Sciences, 18, pp.759-769, 2000.

9)Relvas, H., Richardson, D., Gilbourne, D and Littlewood, M.;Youth development structures, philosophy and working mechanisms of top-level football clubs:a pan-European perspective, Science and Football VI:The Proceedings of the Sixth World Congress on Science and Football (Eds T. Reilly and F. Korkusuz), pp.476-481, 2008. 10) J リ ー グ, http://www.j-league.or.jp/data/, 2011年10月17日閲覧. 11)Jリーグプレーヤーズ名鑑, 2002-2010, 日刊 スポーツ出版社. 12)Jリーグ, http://www.j-league.or.jp/release/, 2011年10月17日閲覧.

育成指数「YDI(Youth Development Index)」 を用いて分析を行った.  本研究によって,2002年度から2010年度にか けて,Jクラブにおけるユース出身選手数が増 加していること,YDI(レギュラークラスやサ ブメンバークラスとして活躍するユース出身選 手数)が増加していることが明らかになった. 一方で,ユース出身選手数の内訳を見ると,レ ギュラークラスやサブメンバークラスのユース 出身選手の増加以上に,その他のユース出身選 手が増加していることが示された.  今後のJクラブのユース育成における課題と しては,ユース出身選手に占めるYDI(レギュ ラークラスやサブメンバークラス)を増加させ ること,すなわち,トップチームにおいて戦力 要因となり得る選手を育成・輩出していくこと であろう. 参 考 文 献 1)Jリーグ, http://www.j-league.or.jp/aboutj/ activity/index_06.html, 2010年12月13日閲覧. 2) 日 本 サ ッ カ ー 協 会, http://www.jfa.or.jp/ training/players_first/index.html, 2010年12月 13日閲覧.

3)Stratton, G., Reilly T., Williams A.M., and Richardson D;Youth Soccer, Routeledge, 2004.

4)永冨慎也, 藤本淳也, 古谷孝生;Jリーグチー ムのマネジメントに関する研究-プレスリ リースを用いた事業分析-, 大阪体育大学紀要,

参照

関連したドキュメント

睡眠を十分とらないと身体にこたえる 社会的な人とのつき合いは大切にしている

   遠くに住んでいる、家に入られることに抵抗感があるなどの 療養中の子どもへの直接支援の難しさを、 IT という手段を使えば

賠償請求が認められている︒ 強姦罪の改正をめぐる状況について顕著な変化はない︒

遮音壁の色については工夫する余地 があると思うが、一般的な工業製品

夜真っ暗な中、電気をつけて夜遅くまで かけて片付けた。その時思ったのが、全 体的にボランティアの数がこの震災の規

都調査において、稲わら等のバイオ燃焼については、検出された元素数が少なか

社会的に排除されがちな人であっても共に働くことのできる事業体である WISE

2018 年、ジョイセフはこれまで以上に SDGs への意識を強く持って活動していく。定款に 定められた 7 つの公益事業すべてが SDGs