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2005−067844「仮設階

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Academic year: 2022

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キーワード レイアウト計画,旅客流動,バリアフリー

連絡先 〒151-8512 東京都渋谷区代々木二丁目 2 番 6 号 JR 東日本 東京工事事務所 駅改良・バリアフリー課 TEL03-3299-7962

短期間施工を行った駅構内におけるバリアフリー化工事について

東日本旅客鉄道株式会社 正会員 ○葛西 亮平 東日本旅客鉄道株式会社 正会員 福村 友宏 東日本旅客鉄道株式会社 柴田 幸広 東日本旅客鉄道株式会社 藤田 義徳

1.はじめに

JR中央線国分寺駅は島式で 2 面 4 線を有し、ホームは地上階、駅本屋・コンコースは橋上階に分かれてい る。コンコース階とホーム階は、各ホームとも階段2箇所とエスカレーター1基(S1000 車椅子対応、各ホー ム降車客対応のみ)で接続されている。(図1)

当該駅は中央線の特別快速停車駅であり、かつ西武鉄道国分寺線・同多摩湖線との乗換駅でもあることから、

一日の乗降は約 21 万人に及び、朝夕のラッシュ時間帯は大変混雑している。このような状況下において、同 駅でエレベーター等の設置を行うことになったため、今回計画と施工について報告する。

2.バリアフリー施設計画について 2−1)設備整備概要

エレベーター・エスカレーターのレイアウトについて、上りホームには東京方既設階段にエレベーター1基、

エスカレーター2基を配置し、既設エスカレーターは撤去する。下りホームは、既設エスカレーターを残し、

その脇にエレベーターを設置する。また、八王子方階段にはエスカレーターを2基新設する。

2−2)計画案について

①当初計画(図2)について

当初計画では、既設階段にエスカレーターを設置 し、八王子方に連絡通路を新設してエレベーターと 階段を新設する計画であった。この案では①施工中 でもお客さまの流動を確保できる、②改札内コンコ ースを拡大できるという 利点の反面、①エレベータ ーが改札から遠くなり利便性・視認性が悪い、②線 路上空作業により工事費・工期が増大する等の問題 があった。

②改善策の策定(図3)

連絡通路案について、コストダウン・工期短縮を 目指して改善案を検討した。

下りホームについて仮設階段を設置し、極力お客 さまの流動を確保しながら施工する計画にした。

一方上りホームについては、自動改札機を移設し 改札内を拡げることで、仮設階段を設置するスペー スを生み出した。

図−1 駅全体平面図

連絡通路新設 下りホーム

上りホーム

ホーム上に柱

連絡通路新設 下りホーム

上りホーム

ホーム上に柱

図−2 駅コンコース平面図(当初計画)

東京方 八王子方

南口

北口

1番 中央線下り

2番中央線下り 3番中央線下り

4番中央線下り

1番中央線下り

2番中央線下り 3番中央線下り

4番中央線下り

国分寺駅ビル

西武線ホーム

改札口

下りホーム

上りホーム

中央線下りホーム

中央線上りホーム

西武線改札

橋上駅舎

既設エスカレーター 階段

東京方 八王子方

南口

北口

1番 中央線下り

2番中央線下り 3番中央線下り

4番中央線下り

1番中央線下り

2番中央線下り 3番中央線下り

4番中央線下り

国分寺駅ビル

西武線ホーム

改札口

下りホーム 下りホーム

上りホーム 上りホーム

中央線下りホーム

中央線上りホーム

西武線改札

橋上駅舎

既設エスカレーター 既設エスカレーター 階段

← 橋上駅舎 土木学会第64回年次学術講演会(平成21年9月)

‑189‑

Ⅵ‑095

(2)

これにより、現在の上り線東京方階段を閉鎖して もお客さまの流動を確保することができ 、連絡通路 を新設せずにエレベーター・エスカレーターを設置 できるようにした 。

3.短期間施工におけるエスカレーター 設置について 全体工事のうち下りホームについては、前述のと おり仮設階段を設置し、お客さまの流動を確保する 必要がある。しかし、当駅はスペース上狭隘であり 新たに仮設階段を設けることができないため 、いか にお客さまの流動を確保しながらエスカレーターを 設置するかが課題となった。

そこで検討した結果、超短期エスカレーター設置 工法で施工を行った。(特開

2005−067844「仮設階

段の施工法およびエスカレーターの設置方法並びに 仮設階段」)この工法の特徴として、①吊り鉄骨仮設 階段であり、②エスカレーター 本体を一度組み立て て、のち分割搬入する点が挙げられる。

この工法により既設階段上に吊方式の仮設階段

(図4)を設置することで、昼間に仮設階段でお客 さまを通しながら、階段下で既設階段を撤去するこ とが可能となった。ただし実施工では、地元住民及 び駅ビルのお客さまへの騒音に配慮するため、週末 の昼間に吊方式の仮設階段を閉鎖し、ウォルソーで 既設階段を取り壊した。

エスカレーターの設置作業期間を短縮するため、

予め工場で組立てた物を3分割し、保守用車により 下りホーム上に仮置きした。そして、お客さまの利 用が少ない週末を利用して吊方式の仮設階段を閉鎖 し、約

2

日半の施工で仮設階段を撤去し、エスカレ ーターを設置した。これにより本来2週間を要する 階段の仮囲いを

10

日間程度短縮できた。

4.まとめ

今回は、国分寺駅の計画検討、短期間施工 におけ るエスカレーター 設置事例を紹介した。今後も当社 における駅改良バリアフリー化工事において、エレ ベーターを設置するための用地がない駅や複数の線 路が立体的に交差しているなど 構造上の理由でエレ ベーターの設置が難しい駅が数多く残されているが、

引き続き新技術の導入を行うなど、全てのお客さま に安心してご利用いただける駅を目指していきたい。

EV1基 南口

北口

ESC2基

EV1基

ESC2基

上りホーム 八王子方 3番 中央線上り

4番 中央線上り

既設ESC撤去

東京方

ラチ内コンコース

2600

EV1基 南口

北口

ESC2基

EV1基

ESC2基

上りホーム 八王子方 3番 中央線上り

4番 中央線上り

既設ESC撤去

東京方

ラチ内コンコース EV1基 南口

北口

ESC2基

EV1基

ESC2基

上りホーム 八王子方 3番 中央線上り

4番 中央線上り

既設ESC撤去

東京方

ラチ内コンコース

2600 2600 2600

図−3 駅コンコース平面図(改善案)

写真−1 既設階段

写真−2 吊方式の仮設階段 図−4 吊方式の仮設階段(側面図)

仮設階段吊桁

仮設階段受梁

仮設階段吊材 土木学会第64回年次学術講演会(平成21年9月)

‑190‑

Ⅵ‑095

参照

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