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Academic year: 2022

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(1)

キーワード 2つの非開削工法,線路下横断構造物,プレキャストボックスカルバート

連絡先〒980-8580 宮城県仙台市青葉区五橋一丁目 1 番 1 号 東日本旅客鉄道(株)東北工事事務所 TEL022-266-3713 東京方 東京方

歩道部

歩道部 車道部

2 5 .3 m ( 全 幅 )

八戸方 盛岡方 JR東日本施工範囲

58.6m

東京方 東京方

歩道部

歩道部 車道部

2 5 .3 m ( 全 幅 )

八戸方 盛岡方 JR東日本施工範囲

58.6m

市道部 新幹線部

線路下横断部 アプローチ部

東北新幹線 東北本線

RC函体

(開削工法)

線路下箱函体

(非開削工法)

U型擁壁

(開削工法)

8.5m 20.1m 12.0m 18.0m

図−1 こ道橋平面図と側面図

(平面図)

(

道路縦断図

)

表−1 構造形式の比較

JES工法+COMPASS工法を用いた形式 JES工法による逆凸型形式

JES工法による矩形断面形式

形式③ 形式②

形式①

JES工法+COMPASS工法を用いた形式 JES工法による逆凸型形式

JES工法による矩形断面形式

形式③ 形式②

形式①

埋め戻し 歩道部車道部 車道部 歩道部

新しい構造形式を採用した歩道函体の非開削施工

東日本旅客鉄道(株) 東北工事事務所 正会員 ○福島 啓之 東日本旅客鉄道(株) 東北工事事務所 正会員 玄順 貴史

1.はじめに

本工事は,東北本線南福島・福島間において,東北本線と東北新幹線 および福島市道の直下を横断する延長 58.6mのこ道橋を新設する工事 である.東北新幹線および市道との交差部は開削工法により,東北本線 との交差部は非開削工法により函体を構築し,アプローチ部は U 型擁壁 を構築する(図−1).函体の断面構成は,片側2車線の車道と両側に歩 道を設けた 1 層 4 径間である.

本工事の特徴を以下に示す.一つ目は非開削工法区間において,車道 部と歩道部の施工に 2 種類の非開削工法(JES 工法と COMPASS 工法)を 用いて,歩道部を小さくし下に凸な新しい構造形式である(表−1,形式

③).2 つ目として,歩道部に小断面を対象に開発した COMPASS 工法を採 用したことである.

本稿では,2つの非開削工法を用いた構造形式の選定方法と COMPASS 工法を用いた歩道函体の施工結果について報告する.

2.構造計画 (1)構造形式の検討

表−1 に構造形式の比較を示す.上床版に JES エレメントを用いた 3 つの構造形式を比較検討した.形式①はこれまでよく用いられてきた構 造形式で,車道の断面高さに合わせ歩道部も構築し,歩道の縦断計画に あわせ歩道断面下を埋め戻す方法である.形式②は車道と歩道の外周を 囲むように JES 工法で施工する方法である.形式③は JES 工法により上 床版および車道部を施工し,歩道部の施工は COMPASS 工法を採用する方 法である.コスト比較では,形式③は他形式と比べエレメント数が少なくで きるが,COMPASS 工法を採用する分コストがかかる.これに対して形式①お よび形式②では,エレメント数が増えエレメントけん引工の費用が増える.

また,新幹線高架橋への影響は,高架橋フーチングより深くまで掘削する形 式①が最も大きく,採用する場合には大規模な土留め壁が必要となる.最終 的にはコスト比較と開削工事による新幹線高架橋への影響が最も少ない形式

③(JES 工法+COMPASS 工法併用形式)を採用した.形式③において,車道部 と歩道部をそれぞれ単独構造とする案もあったが,上床エレメントを張出し

図−2 COMPASS 工法の施工順序図

ガイドパイプ

地盤切削装置駆動部

防護鋼板 地盤切削ワイヤー

到達立坑 発進立坑

鋼製支保工

スライド 刃口

①ガイドパイプ挿入

②地盤切削・鋼板挿入

③内部掘削・支保工建込

④コンクリート打設

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

‑407‑

Ⅵ‑204

(2)

PC鋼棒(φ32)×4本

ジャッキ 押し輪

刃口

プレキャスト函体 上床エレメント(JES工法)

土留め壁

図−3 採用した函体構築方法 として上載荷重を支持できる構造とした.これは歩道函体施工時

の軌道への影響を抑えるためと,歩道部の施工を昼間施工できる ようにしたためである.

(2)COMPASS 工法の概要

COMPASS 工法とは,仕上がり内空で 3.5m×3.0m 程度の小断面の 横断構造物を構築する非開削工法である.図−2に COMPASS 工法の 施工順序を示す.まず地盤切削機械をけん引するためのガイドパ イプ(塩ビ管φ300)を施工する.φ11mm の地盤切削ワイヤーによ り地盤を切削した後に,この切削した隙間に鋼板(t=22mm)を挿入す る.鋼板を構造物外周形状に合わせ 4 辺に挿入したあと,鋼板で囲ま れた内部を掘削し,逐次支保工(H-250)を建て込み,この支保工を巻 き込んで場所打ちの SRC 函体を構築するものである.

3.歩道部の函体構築 (1)構築方法の改善

本現場では工期短縮を求められていたため,歩道函体の構築方法を 見直すこととした.図−3に採用した函体構築方法を示す.従来は,図

−2 に示す施工順序により函体を構築していたが,狭隘な箇所での作業が多く,支保工建込みやコンクリート打設 の作業など施工性向上が課題となっていた.さらに従来の方法では工

法の特徴上,各作業ステップを踏まずには次の工程へ進めず,工期が 長期化する傾向があった.そこで,施工性の向上と工期短縮を目的に プレキャストボックスカルバート(以下:プレキャスト函体という)

をけん引する方法に変更した.なお,COMPASS 工法において,プレキ ャスト函体をけん引する構築方法は,本現場が初めてである.

(2)プレキャスト函体のけん引・貫入

プレキャスト函体(内空幅 3m×内空高 3.2m×長さ 1.495m×8 ブロ ック)のけん引は,発進側にセットした刃口とプレキャスト函体を PC

鋼棒(φ32mm×4 本)により一体化し,プレキャスト函体の最後尾に押し輪をセットし,到達側に設けたけん引ジ ャッキにより引き込む方法とした.プレキャスト函体のけん引は,地山の自立性状態を確認しながら,作業時間に 合わせて1回あたり 0.5〜1.0m 程度の内部掘削とプレキャスト函体けん引を交互に行った.

図−4に函体けん引時のけん引距離とけん引力の関係を示す.最大けん引力は東京方,青森方とも 730kN 程度と なり,設計けん引力に対して 5 割程度であった.この理由としては,エレメントおよび鋼板に囲まれた内部の函体 けん引であったため,函体周面の摩擦による貫入抵抗が想定より小さかったためと考えられる.

図−5に線路下函体の構築に要した施工日数を示す.内部掘削・支保工建込から函体構築まで 49 日と試算された 当初計画の施工日数を 38 日に短縮でき,11 日間(22%)の工期短縮が図れた.函体けん引の施工日数は,東京方 4.5 日,青森方 5 日(昼夜施工)であり,1 日あたり 1.5〜2.0m の進捗であった.

4.まとめ

本工事では,2 つの非開削工法を用いた歩道函体の施工に取り組み,その結果,施工性の向上と 22%の工期短縮を 可能とした.今回用いた COMPASS 工法については,鉄道と道路などの立体交差化のニーズに応えられるように,今 後も改良を重ねていく所存である.本工事が類似工事を計画する際の参考になれば幸いである.

図−4 けん引距離とけん引力の関係

0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600

0 2000 4000 6000 8000 10000 12000 けん引距離(mm)

kN

設計けん引力

青森方

東京方 東京方

図−5 施工日数の比較

当初 函体構築工

(26日)

今回

10日 20日 30日 40日 49日

けん引用ガイドパイプ設置工 函体けん引工

(33日)

38日 掘削+支保工建込工

(23日)

50日 5日

当初 函体構築工

(26日)

今回

10日 20日 30日 40日 49日

けん引用ガイドパイプ設置工 函体けん引工

(33日)

38日 掘削+支保工建込工

(23日)

50日 5日

<参考文献>

1)  澤村,福島,玄順,徳本:JES と鋼板挿入工法の組み合わせによるアンダーパスの急速施工,トンネルと地下, Vol.40,2009.12 2) 高橋,玄順:プレキャスト製品を用いた小断面線路下横断工の非開削施工,平成 21 年度土木学会東北支部技術発表会,2010.3

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

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