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乾燥砂地盤と湿潤砂地盤での杭基礎の水平載荷実験

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Academic year: 2022

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(1)

図−

1

 実験概要

F8 F7 F6 F5 F4 F3 F2 F1 B8  B7  B6  B5  B4  B3  B2  B1  720 

720 

720 

730  310  杭頭水平変位 

− 

地盤水平変位 

− + 

変位固定 

上 向 き 浸 透

砂利 水頭差 

2000 

2000  2877 

@177 

乾燥砂地盤と湿潤砂地盤での杭基礎の水平載荷実験 

武蔵工業大学 正○田中 剛 

(独)港湾空港技術研究所 正 菅野 高弘、正 小濱 英司

㈱竹中工務店 正 濱田 純次   (株)東京ソイルリサーチ 正会員  正 安 浩輝 

1.はじめに

 大地震時に発生する杭基礎の被害原因として地盤の液状化および 側方流動が挙げられ,液状化地盤中における杭の挙動や地盤反力係 数に関する実験がこれまで数多く行われてきた.これらの実験では,

歪ゲージを杭体に取り付けることにより杭の変形から地盤反力を逆 算しているものが多いが,本報告では地盤反力を直接計測すること を目的として,杭前面と背面に作用する外力を計測することが可能 な模型杭1)を用いた検討を行った.著者らはこれまで実験土槽に取 り付けられたボイリング発生装置2 )を用いて過剰間隙水圧比をコン トロールした実験を行ってきたが,本報告においては乾燥砂を用い た実験について整理し,飽和時との比較検討を行う. 

2.実験概要

図‑1に実験の概要を示す.土槽の大きさは内寸2.5m×2.5m×深 さ8m(今回の実験では深さ4m程度まで使用)である.模型杭は,杭頭 とフーチングをピン接合し,杭先端も土槽に固定されたフレームとピン結 合 さ れ て い る . 模 型 地 盤 に は , 珪 砂

6

号 (

D

50

=0.31mm

, ρs

=2.64

e

max

=0.84,e

min

=0.50)を用いて,相対密度が約60%となるように気中落下

法により作製した.載荷実験は,建物慣性力を模擬した水平力を与える杭 頭載荷実験であり,変位制御による一定振幅の交番載荷で行った.図‑2に 実験で用いた波形を示す.実験の順序は,乾燥砂での杭頭載荷実験(case‑1)

終了後,給水配管より静かに地盤内に注水し,湿潤砂での杭頭載荷実 験

(case‑2)を行った.

3.実験結果

図‑3に杭頭部ロードセルにより計測された杭頭水平荷 重(計測値)と模型杭のロードセル(F1〜F8,B1〜B8)

に よ り 計 測 さ れ た 水 平 荷 重 か ら 算 定 し た 杭 頭 水 平 荷 重

(算定値)の関係を示す.水平荷重(算定値)は,模型杭 を杭頭と杭先端を支点とする,分布加重(土圧)を受け る単純ばりの杭頭の支点反力として求めた.模型杭は,

図‑1に示されるように,ロードセルにより地盤反力を計 測できる受圧板部と計測できないダミー部があるため,

ダミー部の荷重はその上下ロードセル測定値の平均値とした.図より,ロードセルにより計測された杭頭水平 荷重(計測値)と算定した杭頭水平荷重(算定値)は良く一致し,ロードセルによる杭の前背面の地盤反力 計測の精度の良さを示唆する結果となった.同図に示す計測値は,実験開始前を0としている. 

キーワード:杭基礎,模型実験,地盤反力  

連絡先:〒158‑8557 東京都世田谷区玉堤1‑28‑1 武蔵工業大学  TEL,FAX03‑5707‑2202 

case-2 case-1

-2

杭頭変位の波形

-40 -20 0 20 40

0 200 400 600 800 1000 1200 1400

ステップ(回)

水平荷重(kN)

杭頭荷重(計測値)

杭頭荷重(算定値)

図−3 杭頭水平荷重

case-1

土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月)

‑907‑

3‑454

(2)

図‑4に深度‑1.0m(F6‑B6)および‑1.7m(F4‑B4)における土圧〜水平変位の履歴曲線を示す.ここでの水平変 位は,杭先端のピン結合部の変位を0とした,受圧板部の水平変位で示している.図より,深度や乾燥砂,飽 和砂に依らず,杭の背面側(主働側)の水平荷重は,前面側(受働側)に比べ非常に小さい.前面側と背面 側の履歴曲線を足し合わせると(F4‑B4)ほぼ左右対称の履歴曲

線が描ける.また,深度が増すことにより,水平剛性(ループ の傾き)が大きくなっている.乾燥砂地盤(case‑1)と飽和砂 地盤(case‑2)を比較すると,深度にかかわらず飽和砂での地 盤反力が小さい.これは,飽和砂での有効拘束圧は乾燥砂より も小さいためであると考えられる. 

図−5に水平変位5mm時の地盤反力係数の深度分布を示す.両 ケースとも深度が増すことによって,地盤反力係数は大きくな る.case‑1の乾燥砂の場合,深度‑1.0mの時には0.38kN/mmの地 盤 反 力 係 数 に 対 し , ‑1.35mに お い て は 約 1.6倍 の 0.61kN/mm,

‑1.7mでは約1.9倍の0.72kN/mmであった.case‑2の飽和砂の場合 は,深度‑1.0mの時には0.19kN/mmの地盤反力係数に対し,‑1.35m においては約2.3倍の0.45kN/mm,‑1.7mでは約3.0倍の0.56kN/mm であった.case‑1とcase‑2の比較から,乾燥砂の地盤反力係数 は飽和砂に対して,深度‑1.0m,‑1.35m,‑1.7mにおいてそれぞ れ約2倍,1.4倍,1.4倍となった. 

4,まとめ

 杭前面と背面に作用する外力を直接計測することが出来る計 測杭を開発し,杭頭静的交番載荷を行った.その結果,杭の前 背面における荷重の深度分布が計測でき,乾燥地盤と湿潤地盤 の違いによる地盤反力の違いが確認された.

       

謝辞:この研究は,大都市大震災軽減化特別プロジェクトの一環として行った.ここに記して,関係者 方々に謝意を表します.

参考文献

1) 安浩輝ら:液状化時の地盤反力を直接計測可能な模型杭の水平載荷実験(その1 実験概要),第39回地盤工学研究発表会 2) 内 田 明 彦 、 濱 田 純 次 、 土 屋 富 男 ; 液 状 化 地 盤 に お け る 模 型 杭 の 水 平 載 荷 実 験 、 第 11 日 本 地 震 工 学 シ ン ポ ジ ウ ム 、

-1.0m case-1

-200 -150 -100 -50 0 50 100 150 200

-30 -20 -10 0 10 20 30 水平変位(mm)

土圧(kN/m2 )

F6-B6 F6 -B6

-1.7m case-1

-200 -150 -100 -50 0 50 100 150 200

-30 -20 -10 0 10 20 30 水平変位(mm)

土圧(kN/m2 )

F4-B4 F4 -B4

図−4 杭の変位〜杭に作用する水平荷重

case-2 -1.7m

-200 -150 -100 -50 0 50 100 150 200

-30 -20 -10 0 10 20 30 水平変位(mm)

土圧(kN/m2 )

F4-B4 F4 -B4

-1.0m case-2

-200 -150 -100 -50 0 50 100 150 200

-30 -20 -10 0 10 20 30 水平変位(mm)

土圧(kN/m2 )

F6-B6 F6 -B6

(a)

(b)

(c) (d)

-2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0.0

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8

地盤反力係数(kN/mm)

深度(m)

case-1 case-2

図−5 地盤反力係数

土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月)

‑908‑

3‑454

参照

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