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実補強土橋台の水平載荷試験

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Academic year: 2022

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(1)III‑431. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 実補強土橋台の水平載荷試験 西武鉄道株式会社. 正会員. 菅原 聡, 中村 正明. 鉄道総合技術研究所. 正会員. 山田 孝弘,舘山. 複合技術研究所. 正会員. 田村 幸彦. 勝. 1. はじめに 西武鉄道では,補強盛土上に設置した小橋台で橋桁を支持する 構造の「補強土橋台」を平成5年の西武池袋線練馬駅付近高架化. A2橋台. A3橋台. 工事に伴う仮線構造物として構築した1).その後,本構造物は平 成13年の高架切替まで供用され,通常の使用時での安定性は実 証できた.一方,さらなる補強土工法の高度利用に向けては,地 震時の水平耐力や補強材バネの定量的評価が重要と考える.そこ で,本構造物の撤去に伴い,対面する補強土橋台の壁面工頂部を 図1. 相互に引っ張る水平載荷試験を実施した.図1に今回試験を実施 した補強土橋台の全景を示す.本論文は,水平. 試験橋台の全景. 計測用ビティ. 目地材. PC 鋼棒支持用ビティ. 載荷試験の概要および結果について示す. 計測断面 D. 2. 水平載荷試験の概要. ロードセル. 試験橋台は,壁高3.3〜3.7m,桁長13.2mの. 計測断面 C. 複線RCT型桁を単純支持した構造である.盛. 油圧ジャッキ. 土材には良質の粒度調整砕石(M40)を用い. 計測断面 B. 壁面補強用 H 鋼( H- 300 ). 加力治具. ており,補強材には設計破断強度60kN/mのジ 計測断面 A. オグリッドを用いている.水平載荷試験時には, 平面図. 橋桁はA3小橋台上に一部残置されている以外 ロードセル. 油圧ジャッキ. は撤去されている.図2に水平載荷試験機器の. PC 鋼棒. 配置図を示す. 載荷重は,A2橋台の壁面工天端に4台の油 圧ジャッキを均等に設置し,PC鋼棒を介して 作用させた.その最大荷重は,補強盛土の安定. 変位計. A 2橋台. A 3橋台. 断面図. 性や壁面工の押抜きせん断耐力などを考慮して,. (計測断面B,C). 1000kN程度(油圧ジャッキ4台計)で計画し た.載荷条件は多サイクル,ステッ. 900. (処女荷重は10分,履歴荷重は1分. 700. テップへは,一旦完全に除荷(5分 保持)してから進むこととした.. A3橋台壁面工圧壊. 800 載荷総荷重(kN). (100kN)を基本とした.また次ス. 図2. 水平載荷試験機器の配置図. 1000. プ載荷とし,1サイクルの増分荷重 保 持 ) は , 最 大 荷 重 の 10 %. *D4,D5変位計は,小橋台と壁面工の間に設置. 総荷重. 600 500 400 300 200 100 0 0. 50. 計測は,載荷重についてはロード セルで,変位については変位計で自 キーワード:補強土,水平載荷試験,水平荷重 連絡先:〒177‑0033 東京都練馬区高野台1‑7‑27. 100 経過時間(分). 図3. 150. 図4. 載荷ステップ. TEL:03‑5372‑2550,FAX:03‑5372‑2554. ‑861‑. 試験終了後の壁面工 の圧壊状況(A3橋台).

(2) III‑431. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 動計測した.なお,変位計は計測断面B,Cでは高さ方向に4箇所(D1. 0. 100. 載荷総荷重(kN) 300 400 500. 200. 600. 700. 800. 0. 〜D4),計測断面A,Dでは2箇所(D2,D4)設置した.また小橋台. A3-D1. 10. と壁面工間の盛土天端に,変位計D5,D6を設置した(図2○印).. 20 壁面変位(mm). 3. 水平載荷試験の結果 図3に載荷ステップを示す.載荷試験は,目標載荷重800kNの履歴荷. 30 40 D1 D2. 50. 重700kNの保持に入った直後,A3橋台の壁面工に取り付けたPC鋼棒定. 60. 着部のコンクリート圧壊により終了した.図4にA3橋台壁面工の試験終. 壁 面工. D3 D4. 壁面変位は,計測 断面 B,C の変位計 D1 の値の平均値. 70. 了後の状況を示す.以降,A3橋台に着目して試験結果を述べる.. (a) 壁頂部. 図5に載荷重と壁頂部の変位(変位計D1とD3)の関係を示す.壁頂 0. 部では,載荷総荷重700kN(81.4kN/m)の載荷中に約20mmの変位が. 0. 生じたが,除荷時の残留変位は約10mmであった.また700kNより小さ. 10. 100. 200. 壁面変位(mm). 的であったといえる.一方,中間部では終始最大変位,残留変位とも小 さかった.今回の試験結果から,壁面工の変位は除荷によりリカバーす. 40 D1 D2. 50. であり,補強材を壁面工と一体化した効果であると考える.またこの構. 70. 壁 面工. 60. D4. 壁面変位は,計測 断面 B,C の変位計 D3 の値の平均値. (b) 中間部. 造的特徴は,一般の抗土圧構造物が一方向載荷を受けた場合,変形が累 図5. 積するのに比し,優位な点であるといえる.. 載荷重と変位(A3橋台). 3.0. 図6に壁面工の変形モードを示す.これより,壁面工は載荷総荷重. D1. 2.5 壁面位置(m). 700kNまでは,ほぼ線形的な変形を示している.また2回目の700kN (履歴荷重)載荷時の脆性的な変形は,壁面工の圧壊に起因するものと 考えられる.今回の試験による壁面工の変形モードは,ほぼ壁面工下端. D2. 2.0 1.5 D3. 1.0. D2. D3. 0.5. 図7に載荷重と背面盛土の変位(変位計D5:壁面工から100cmの位置. D4. 0. 20mm変位したにもかかわらず,ほとんど変位が生じていない.これよ 0. 100cmの範囲で生じていることになるが,. 0. 100cmの範囲で均等に変位したと仮定した. 10. 100. 載荷総荷重(kN) 300 400 500. 200. 10. 壁面変位(mm). 図6 700. 20. 30 40 壁面変位(mm). 50. 60. 70. 変形モード(A3橋台). 800. A3-D5. 30 橋桁残置部. 40. 小橋台. D5. 50. D6. 100cm. 壁 面工. 認された.. 壁面変位は,計測 断面 B,C の各変位 計の値の平均値. クラック. 20. ラックは,載荷総荷重500kNの時点で確. 600. D4. 0.0. に設置)の関係を示す.背面盛土は,載荷総荷重700kNで壁面工が約 り,壁面工の変位の大部分は,壁面工から. D1. P=100kN P=200kN P=400kN P=500kN P=600kN P=700kN P=700kN(2回目). 壁 面工. を回転中心とした回転モードであるといえる.. の試験終了後の状況を示す.背面盛土のク. 800. 30. ることが確認できた.これは,補強材の弾性エネルギーによる呼び戻し. 5%よりも小さい.図8にA3橋台背面盛土. 700. A3-D3. D3. れは,設計で基準としている補強材歪み. 600. 20. い載荷レベルにおける壁面工の挙動は,残留変位が小さいことから弾性. なら,補強材の平均歪みは2%である.こ. 載荷総荷重(kN) 300 400 500. 60 70. 図7. 図8 背面盛土の変位(A3橋台). 試験終了後の背面盛 土の状況(A3橋台). 4. おわりに 本論文では,実補強土橋台の水平載荷試験の概要および結果を報告した.今回の試験より,地震力を模擬 した壁頂水平荷重に対し,壁面工の変形モードは回転モードを示し,かつ壁面変位は,補強材との一体効果 で除荷によりリカバーすることが確認できた.また,壁面変位は壁面工から100cmの範囲の補強材で負担さ れていると考えられる.今後,今回の試験の検証解析2)により補強材バネの定量的評価などを行って,補強 土橋台の合理的な設計法に結びつける予定である.文献:1) 芳賀ほか:高架橋取付部における剛壁面補強土擁壁の施 工,第49回土木学会年講(Ⅲ),1994. 2) 山田ほか:実補強土橋台の水平載荷試験の逆解析,第57回土木学会年講(Ⅲ),2002.. ‑862‑.

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