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高圧ジェット水を用いた変圧器絶縁油汚染土壌の洗浄(第2報)

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Academic year: 2022

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高圧ジェット水を用いた変圧器絶縁油汚染土壌の洗浄(第2報)

―技術概要・室内洗浄実験編―

東京電力㈱(正)○佐藤 博 (正)矢野 康明 小林 治男 東電設計㈱(正) 司代 明 木村 應志 ハザマ 山口 修一 (正)一ノ瀬 広樹

㈱土壌環境プロセス研究所 藤井 忠広 志方 洋介

1.はじめに

新潟県中越沖地震により変圧器から漏洩した絶縁油で汚染した土壌を、高圧ジェット水を使用した洗浄方法で 洗浄したところ、洗浄性能、処理期間、コストともに十分に所期の目標を達成することができた。ここでは第2 報として、高圧ジェット水を用いた土壌洗浄技術の技術概要と、施工前に実施した室内洗浄実験について述べる。

2.技術概要

土壌洗浄工法は、汚染土に水を混合して回転運動などにより土粒子を解砕し、土粒子に付着した油分を除去す る工法であり、一般にドラム型のウオッシャが用いられる。土が塊状のままではその中に油分が取込まれて残る ため、解砕の程度が洗浄効果に強く影響する。このことから、ここではドラム型のウオッシャに替えて、より大 きな解砕能力が期待できる高圧ジェット水を用いた工法を採用した。従来、浚渫・搬送に用いられてきたエジェ クターを洗浄用に改良したもので、その構造を図-1に示す。3~5MPa の高圧ジェット水をノズルから細い管内 に噴射してジェット水流の周囲に高速空気流を起こす。その

上部から汚染土と水を投入すると、ジェット水流、高速空気 流と一体となって細管内に引き込まれ、土、水、空気の混合 物となって細管中を流れ、後続の部屋で急膨張し、さらに壁 に衝突して土粒子が解砕されるとともに土粒子に付着した 油分が剥離する。

土壌+水

土壌+水 ジェット水流 急膨張 衝突

洗浄装置の中の流れを見るために実施した、後述の小型洗

浄装置(細管径40mm、長さ900mm)と同じ構造のアクリル模型を用いた可視化実験の例を写真-1に示す。これは、

4.5 MPa のジェット水流に上部から水のみを供給したものである。供給水は急激に細管内に引き込まれ、ジェッ ト水流の周囲を旋廻しながら流下し、急拡後、壁に衝突して排出される。

写真-1 アクリル模型による流れの可視化例

図-2 三次元流体解析によるせん断応力分布の例 キーワード 新潟県中越沖地震,高圧ジェット水,絶縁油,汚染土,洗浄

連絡先 〒230-8510 横浜市鶴見区江ヶ崎町4-1 東京電力㈱技術開発研究所 TEL:045-394-6323 高圧ジェット水

ジェット水流 急膨張 衝突 高圧ジェット水

図-1 洗浄装置の構造概要

供給水

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

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Ⅶ‑205

(2)

0 20 40 60 80 100

0.001 0.01 0.1 1 10 100 粒径(mm)

通過質量百分率(%

試料A 試料B 試料C 柏崎

表-1 室内洗浄試験の試験条件

項目 内容

ジェット水圧力 ジェット水量 洗浄土量速度

4 MPa

30

リットル/分

3t/時間(=50kg/分)

図-3 実験試料の粒度分布

17000 17000

64000

16000

34003700 420 820 1800

540 630 700

0 10000 20000 30000 40000 50000 60000 70000

試料A 試料B 試料C 柏崎

油濃度(ppm)

原土 1次洗浄後 2次洗浄後

17000 17000

64000

16000

9700 5800

930

120000

3000 2100 600

0 20000 40000 60000 80000 100000 120000 140000

試料A 試料B 試料C 柏崎

油濃度(ppm)

原土 1次洗浄後 2次洗浄後

(a) 粗粒分 (b) 細粒分 図-4 室内洗浄実験結果

土粒子が解砕され、付着した油分が剥離するのは、流れのせん断力によると考えられる。このようなせん断力

の分布について、三次元流体解析で計算した例を図-2に示す。水、土、空気の混層流の解析は困難なため、

水中にジェット水流(50m/s、1.1 MPa)を噴出する解析である。せん断応力は細管入口部に集中して分布して おり、この範囲で土の解砕、油分の剥離が強く進むと考えられる。

3.室内洗浄実験

柏崎の汚染土を含む油種、粒度の異なる4 種類の実汚染土試料を対象に、小型洗浄装置(細管径40mm,長さ900mm)

を用いて表-1に示す試験条件で室内洗浄試験を行った。試料重量は約40kg、圧力は4MPa、総加水量(ジェット 水量と上部加水量との和)は原土含水量の10 倍とした。また、装置を通ったスラリーをトレイ(容量40 リット ル,縦560×横418×深さ174mm)で受けて、沈降する粗粒分と越流する細粒分に分級した。このような方法で概 ね75μm を境に土粒子を分級できることを確認している。また、一度洗浄した試料(1次洗浄)の粗粒分、細粒 分を合わせ,再度洗浄(2次洗浄)した。油分濃度は公定法であるTPH 試験(ガスクロマトグラム(GC-FID 法)) により求めた。

油種は、試料A、Bが軽油から残油成分、試料C、柏崎試料が軽油成分が主体である。試料の粒度分布、実験 結果を図-3、4に示す。いずれの試料も粗粒分は細粒分に比べて濃度の低下が大きくて、原土に対する1次洗 浄後の濃度の割合は、粗粒分で10~20%、細粒分で10~57%(柏崎試料を除く)である。

また1次洗浄後の濃度の低下の方が、1次洗浄に対する2次洗浄後の濃度の低下に比べて大きい。原土の濃度 がほぼ等しい試料A、Bおよび柏崎試料を比べると、粗粒土では砂質土の試料B、柏崎試料が濃度の低下が大き く、粘性土の試料Aの洗浄効果が低い。粘性土はジェット水による解砕の程度が低いためと考えられる。

なお、柏崎試料は細粒分の濃度が原土より大きく他試料とは大きく異なる傾向を示している。これは、洗浄に より土粒子から剥がれた油分は水に移行するが,柏崎試料ではこの水に移行した油分が細粒分に再吸着するため である。柏崎試料の細粒分を構成する粘土鉱物(スメクタイト属鉱物)が極性を有する水よりも無極性の油を吸 着しやすい(親油性)ためと考えられる。

4.まとめ

室内試験により、高圧ジェット水を用いた洗浄方法は、対象土としては砂質土から粘性土までの広範囲の粒度 特性の土、対象油分としては残油から軽油の油種に対して洗浄効果が期待できることを把握した。また数値解析 の結果、ジェット水流が浸入する細管入口部でせん断応力が大きく、この箇所で最も洗浄が進むと判断される。

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

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参照

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51 年 |務 昭和 51 年度日本 OR 学会役員 墾l 会 長北川一栄(住友電工) 副会長後藤正夫(東海大)

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