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雑誌名 静岡大学大学院電子科学研究科研究報告

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Academic year: 2021

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Pb?‑x‑yCdxSryS薄膜・超格子の作製,評価及び2‑4μ m帯レーザヘの応用

著者 Shahram Mohammad Nejad

雑誌名 静岡大学大学院電子科学研究科研究報告

巻 15

ページ 180‑182

発行年 1994‑03‑28

出版者 静岡大学大学院電子科学研究科

URL http://hdl.handle.net/10297/1713

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氏名。(本)  SHAHRAM MOHAMMAD NE」 AD(イ ラン)

学 位 の種 類 (工 )

学 位 記 番 号   工博甲第  77  

学位授与の日付   平 成 5年 3月 24日

学位授与の要件   学位規則第4条1項該当

研究響表の名称   電子科学研究科 .電子材料科学専攻

学位論文題目   GROWTH AND CHARACttER:ZA丁:ON OF

Pbl̲x̲y Cd=SryS F:LMS AND SUPERLA丁 ICES AND THEIR APPLiCAT10N T0 2‑4 μm LASERS

(Pbl̲x̲rCdスSryS薄膜・ 超格子の作製,評価及び

2‑4μ m帯レーザヘの応用)

論文審査委員  (委員長)

教 授 福 家 俊 郎

教 授 助 り│1徳   教 授 藤 安  

教 授 岡 村   助教授 田 明 広

本研究は、PbCdSrS半導体薄膜の作製、特性評価 と、そのレーザ応用に関す るものである。以下 に各章の内容を示す。

1章は、序論であり、半導体 レーザ研究の背景とこの研究の目的が示されている。赤外線 レーザ ヘの応用を目的としたⅣ一Ⅵ族半導体の研究は大きく進歩 しているが、レーザの室温動作を実現する ためには、材料の開発や レーザ構造、特性の改善などさらに多 くの研究が必要である。本研究では、

Ⅳ―Ⅵ族半導体のⅥ族元素の一部をⅡ族のCdやSrで 置き換えたPbCdS,PbCdSrS半導体薄膜をホ ッ トウォール蒸着法を用いて作製 し、薄膜の成長条件 とレーザ応用 卜重要な諸特性をしらべ、2〜

mの領域で動作するレーザの作製 も行った。

2章ではPbSおよびPbCdS多結晶原料の作製について述べている。PbS,PbCdS多結晶は、原 料 となるPb,Cd,Sを石英アンプル中、真空封入、合金 して作製 した。 これ らは、PbS,PbSrS, PbCdS,PbCdSrS薄膜や超格子の作製の際に用いている。

3章は、PbSrS薄PbSrs/PbS超格子について述べている。PbSrS薄膜を、ホットウォール蒸 着法を用いて、BaF2(111)及KCl(1∞)基板上に作製 し、X線回析、電気特性の測定等により、

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薄膜の諸特性を しらべている。X線回析の半値幅か ら、PbSrS薄膜 は、BaF2(111)上にもKCl (100)上に同程度に良好な薄膜が得 られることが分かった。この際、薄膜は十分な硫黄雰囲気中で作 製 しているが、硫黄の蒸発量が不十分である時には、良質な薄膜は得 られなかった。TI及び Bi不 純 物を添加 した薄膜を作製 し、電気特性を測定 した。SrS組成が3.5%以下では、P、 n両タイプとも高 キャリア濃度で比較的高い移動度の薄膜が得 られた。Srs組成が3.5以上になると、すでに報告があ るように、特にp型薄膜でキャリア濃度 と移動度の減少を示 した。また、PbSrS/PbS超格子のX線 回析を測定 し、構造を評価 した。PbSrS(150A)/PbS(250A)超 格子のX線回析パ ター ンを、拡散 を考慮 してシミュレーションすることにより、Srの拡散は比較的低いことが分かった。PbSrS/PbS 超格子の光学透過特性を測定することにより、サブバ ンドの形成が確認された。

4章では、PbCdSと PbCdSrS薄膜の成長 と電気的特性について述べている。PbCdS薄膜では、

薄膜 中へ のCdの取 り込 みが面方向に依存す ることが明 らかにな った。薄膜 は、Pbl̲xCdxS (x=0.03)ソ ースを用いて、BaF2(111)及KCl(100)基板上へ作製 しているが、BaF2(111) 上のPbCdS薄膜のCdS組成 は13%程度 となるのにたいし、KCl(1∞)上の組成 は2〜3%となっ た。またPbSと格子整合するPbCdSrS薄膜の作製を行い、その電気的特性 も測定 した。PbCdSの 動度は、PbSrS比べ小さいが、少ないCdS組成でPbSと格子整合するPbCdSrS薄膜ではキャリアの 制御 と共に移動度 も良好なものが得 られた。またPbCdS/PbS超格子 も作製 し、その構造をX線 析により評価 した。この超格子でのCdの拡散は、260℃の成長温度で もかな り大 きいことがわかっ

た。PbCdS(190A)/PbS(230A)超格子をアニールし、350℃での拡散定数が 7× 10 7 /s程 であることが判明 した。

5章では、Ⅳ‐Ⅵ族半導体 レーザの簡単な議論 と共にPbSrS径レーザの作製と特性について述べ ている。PbSrS/PbS DHレーザの活性層幅として0.5μm程度が適当であることは以前の研究で分 かっているので、PbSrS/PbS DHレ ーザの活性層幅を0.5μmとしてPbSrSク ラッド層のバンドギッャ プを変化 させて レーザ特性を調べた。活性層 とクラッ ド層のバ ンドギ ャップ差が150meV以下では キャリアの閉 じ込めが悪 くなり、特性温度の減少 も見 られた。PbSrSを活性層 としたPbSrS/PbSrs

DHレーザも作製 し、動作特性を測定 した。 レーザは短波長側へ2.07μm(140K)まで動作 した。こ れはⅣ‐Ⅵ族 レーザで実現されている最短波長である。

以上、本研究はPbSrSは 2〜m領域のDH及QWレーザとしてたいへん有望な材料である ことを明 らかにした。PbCdSでCdの拡散が大きく、電気的特性 もPbSrSほど良 くなか った。ま た、PbSと格子整合 したPbCdSrS薄膜はレーザのクラッド層 として有用であり、HWE法を用いて 良質な薄膜が作製できることを示 したo

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論 文 審 査 結 果 の 要 旨

波長m以上の赤外領域の半導体 レーザとしては、Ⅳ‐Ⅵ族半導体が主に用いられ、 また、m

以下の領域ではⅢ―V族半導体が使われている。 しか し、この境界領域 (2‑4μm)で動作する半導 体 レーザの開発が望まれている。本研究ではⅣ‐Ⅵ族半導体であるPbSのPbの一部をⅡ族元素であ CdやSrで 置 き換えたPbSrS,PbCdS三元及びPbCdSrS四元半導体薄膜・ 超格子をホットウォー ル蒸着法を用いて作製 し、それらの諸特性を調べるとともに、2〜4μmで動作す る赤外線 レーザの 作製を行っている。

本論文は6章からなり、第 1章 は序論で、赤外線 レーザ研究の現状を概観すると共に、本研究の目 的と意義を明 らかにしている。また、第2章では結晶成長で用いたPbS系各種混晶材料及 び基板の 処理について触れている。

3章では、十分な硫黄雰囲気中で作製すれば良質なPbSrS薄膜が得 られること、SrS組成が3.5

%以下ではp、 n両タイプとも高キャリア濃度で比較的高い移動度 もつPbSrS薄膜が得 られること が示 されている。また、PbSrS/PbS超格子を作製 し、X線回折により構造 とSr拡散の評価 も行 っ ている。

4章では最初にPbCdS薄膜の成長及び電気的特性について述べている。薄膜中へのCdの取 り 込みが面方向に依存すること、PbCdSのキャリア移動度は、PbSrSと 比べて低 く、 ドー ピングしず らいことが示されている。一方、少ないCdS組成でPbSと格子整合するPbCdSrS薄膜では、電気特 性 としても良好なものが得 られることが示されている。また、PbCdS/PbS超格子 も作製 し、その構 造をX線回折により評価 している。超格子中のCdの拡散は、260℃の成長温度で もかな り大 きく、

超格子をアニールすることにより、350℃ での拡散定数が7× 10 Vぽ/s程度であることを明 らかに している。

5章では、PbSrS/PbS DHレーザをホットウォール法を用いて作製 し、 レーザ特性のクラッ ド 層バ ンドギャップ依存性を調べている。クラッド層の活性層 とのバ ンドギャップ差が1∞meV以 では電流 しきい値が高 く、十分なレーザ動作が得 られないことが示 されている。 さ らに、活性層を PbSrS液晶としたDHレーザも作製 し、短波長側に2.07 μ m(140K)ま でのレーザ動作を得ている。

これはⅣ‐Ⅵ族半導体 レーザで実現されている最短波長であり、この材料が半導体 レーザとしては報 告の少ない2〜m領域で動作するレーザとしても有用であることを示 している。

6章は総括で、研究成果を纏めている。

本論文はPbSrS,PbCdS及PbCdSrs薄膜及び超格子の作製とそのレーザ応用に関す るものであ り、PbSrSが2〜mレーザとしてたいへん有用な材料であることを示 している。博士 (工)の

学位を授与するに十分な内容をもつものと認定する。

参照

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