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油分解細菌の分離とバイオオーグメンテーション への利用に関する研究

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Academic year: 2021

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主 論 文 要 旨

油分解細菌の分離とバイオオーグメンテーション

への利用に関する研究

たかまつ くにあき 髙松 明 主論文要旨

我々は、重油を基質としたスクリーニングにより 3 種類の油分解細菌を取得し、同定 や特性の解析等を行った。その結果、16S rRNA 遺伝子解析からこの 3 種類の油分解細 菌は、 Novosphingobium sp. No.2 (No.2 株と称する)、Pseudomonas sp. No.5(No.5 株と称する)及びRhodococcus sp. No.10(No.10 株と称する)から構成される油分解 細菌(以下 3 菌株と称する)であることが判明した。3 菌株は、土壌中での菌数モニタ リ ン グ の た め に 、 種 ま た は 株 ご と に 特 異 的 な 塩 基 配 列 を 持 つ と さ れ る 16S-23S intergenic spacer 領域の塩基配列に基づいた特異的プライマーを設計し、PCR 法と最 確数法(Most Probable Number(MPN)法)を組み合わせた PCR-MPN 法による検出・定 量が可能であることを確認した。また、油汚染土壌を用いた実証実験を行ない、これら 3 株の油分低減効果を検証し、土壌微生物のモニタリング方法として T-RFLP(Terminal Restriction Fragment Length Polymorphism)解析が有効であることを確認した。最終 的に経済産業省および環境省から「微生物によるバイオレメディエーション利用指針」

に適合した微生物であることの確認を受けた。

次に 3 株の油分解細菌の実際の重油汚染サイトにおけるバイオオーグメンテーショ ン工事への適用に係る工業的技術の確立・検証をすべく、「微生物によるバイオレメデ ィエーション利用指針」に基づき、国内の重油汚染サイトにおいて 3 菌株を用いた浄化 工事を 8 ヶ月間にわたって行った。浄化工事開始前から 8 ヶ月目までの No. 2 株、No. 5 株および No. 10 株の菌数と土壌油分濃度及び油臭・油膜強度を測定・評価した結果、

当初目標どおりの土壌浄化効果が検証できた。

更に、重油を基質としたスクリーニングによりバイオサーファクタント(生物由来の 界面活性剤)生産菌(No.1 株)を取得し、同定や特性解析等基礎的な研究を進めた結 果、16S rRNA 遺伝子解析から No.1 株はPseudomonas citronellolis(99%)と最も相同 性が高く、系統樹上でこの属の細菌が形成するクラスターに位置していた。次に 3 菌株 を利用するバイオオーグメンテーションへの適用を目的に No.1 株の油臭・油膜消滅及 び油分分解促進効果を検証した。

参照

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