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第5学年国語科学習指導案

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Academic year: 2021

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国語4年―1

第4学年国語科学習指導案

廿日市市立平良小学校 授業者 水戸 恭子 1 日時 平成26年12月2日(火)5校時 2 学年 第4学年1組 34名 3 単元名 「お話紹介ボックス」を作ろう 「世界一美しいぼくの村」(東京書籍4年下) 4 単元について 単元観 本単元は,指導事項(1)-ウ「場面の移り変わりに注意しながら,登場人物の性格や気持ちの 変化,情景などについて,叙述を基に想像して読むこと」,(1)-カ「目的に応じて,いろいろな 本や文章を選んで読むこと」を受けて,家族やふるさとを思う心をえがいた本を読み,友達に心に 残ったところを紹介し,学級全体で読書を楽しんだり進んで読書しようとしたりする態度を養うこ とをねらいとしている。 本教材は,戦争を背景にして家族や郷土への愛が描かれている物語である。最後の一文により, 読み手はヤモについて何も知らされず,不安な思いをすることになる。想像をかきたて友達の考え も聞いてみたいと思うであろう。また,これからどうなるのか,と読書への意欲も高まっていくと 考える。同じ作者の本や同じテーマの本を読み広げるきっかけとなる教材である。 単元を貫く言語活動として,自分が読んで紹介したいと思う本を取り上げて「お話紹介ボックス」 を作り,友達に紹介する言語活動を設定した。「お話紹介ボックス」には,前面と側面2面と上面 があり,簡単な説明や興味をひく内容を載せるという特徴がある。したがって,本単元でねらいを 実現するのにふさわしい言語活動であると考えた。上面には題名や作者名,側面のそれぞれの面に は物語のあらすじ,登場人物の性格や紹介,前面には人物の変化の紹介したいところを書くことが できる。ボックスの中には,紹介を聞いた感想や紹介された本を読んだ感想を書いたカードを入れ 合うことができ,友達にカードを入れてもらう嬉しさや,友達の感想と比べながら自分の感想をカ ードに書いて伝える楽しさを学習後も味わうことができると考える。読書の楽しさに気付いたり, より豊かな読みができるようになったりして,読書生活が広がることめざす。 <読むこと(物語文)> 児童観 本学級の児童は,物語を読むことが好きな児童が多く,物語前単元「ごんぎつね」の学習にも意 欲的に取り組む様子が見られた。場面の移り変わりに気を付けて,ごんの気持ちの変化を想像して 読み,心に残ったことをまとめることができた。しかし,お互いの考えの違いを知ったり,理解を 深めたりすることにはつながっていない。 プレテストの結果を見ると,次のようなことが考えられる。 4年 「こわれた千の楽器」 場面の様子や人物の気持ちが伝わるよ うに読む。 4年 「走れ」 中心となる人物に気を付けて,様子や気 持ちを考えながら読む。 4年 「ごんぎつね」 人物の気持ちの変化と,中心となる人物と ほかの人物との関わりを考えながら読む。 3年 「木かげにごろり」 世界の民話を読んで,民 話のおもしろさを味わう。 4年 「世界一美しいぼくの村」 物語を深く味わうために,つながりのあ る本を読む。 5年 「大造じいさんとがん」 一つの物語をきっかけにし て,関連するテーマの本を読み 広げる。 4年 「木竜うるし」(人形げき) 場面の様子や人物の気持ちの変化が表れ るように音読する。

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国語4年―2 ③④のように,叙述と理由をつなぐ説明が不十分であることから,相手に自分の考えが伝わりに くいことが課題として考えられる。文章を読んで考えたことを,どの叙述に基づいているか,自分 の経験とどう関連しているのかなどを明らかにしながら交流し,お互いの考え方を理解し合うとい う経験が少ないことが要因として考えられる。 読書の好きな児童は8割おり,「読書はわくわくしておもしろい。」「いろいろな世界に連れて行 ってくれるから楽しい。」など様々な好きな理由を挙げている。図書室でも物語をよく借りて読ん でいる。反面,文章を読むことが苦手で読書の嫌いな児童も2割いる。また,まんがや図鑑のよう な本を好んで読む児童や,一週間で1時間未満の読書時間に6冊読む児童もいれば,一週間で5時 間の読書時間に2冊の本を読んでいる児童もおり,読書傾向は個人差が大きいといえる。 指導観 指導にあたっては,次の3点に留意して指導を行いたい。 ① 単元のめあてにせまるための手立て ア 言語活動として「お話紹介ボックス」を使って,自分の選んだ本の紹介をする活動を設定す る。 紹介する目的を持つことで,選んだ本の内容や全体構成を理解することができる。また,「お 話紹介ボックス」を仕上げていくことを楽しみにする児童の姿が期待される。 イ 読書活動を位置づけて学習を進める。 並行読書をすることで,教材文と選んだ本とのつながりを意識し,より深く読むことができる。 「お話紹介ボックス」を使って自分の選んだ本を紹介し合うことを通して,紹介を聞いた感想 や紹介された本を読んだ感想を書いたカードを入れ合い,学習後も読書への意欲を高めること ができる。 ウ 言語環境を整える。 本単元の学習の始まる前から,関連のある本を子供たちが手に取り読めるような環境を作り, 先行読書を促す。 エ 交流・紹介する場を設定する。 「好きな本を紹介したい。」という目的のために,場面の移り変わりの印象的なところや主人 公の気持ちの変化,情景描写などを主体的に読むことができる。お互いの考え方の共通点や相 違点に着目して理解を深めることができる。 ② 思考力・表現力を高めるための手立て ア 本単元の第二次は AB ワンセット方式で学習活動を仕組む。 教材文と自分の紹介したい本を関連付けて読むことができ,家族やふるさとを思う心によりせ まらせることができる。 イ 物語全体から読み進めていく。 物語の大体をつかみ,登場人物の性格や気持ちの変化を読むことで,自分の心に残ったことを 見付け,読んだことを関連付けて説明することができる。 ウ グループを意図的に作る。 まず同じ本を読んだ人で集まり,自分の紹介したい理由をはっきりさせる。次に,違う本を選 んだ人でグループを作り,友達の考えと自分の考えの違いに気づかせ,自分の考えを深めさせ ることができる。それぞれの児童の経験の違いから様々な読み方に触れることができると考え る。 問題 解答例 1.「走れ」を読んで一番 心に残ったところはど こですか。理由も書き ましょう。 ① 「姉ちゃん,行けっ!」「のぶよ,行け!」のところで,体にからみついた思いが するするほどけて~体の中はまだ波打って走り続けている感じだ。のところが心に 残りました。理由は,お母さんとけんじの思いが一つになって応援して,のぶよが 走れたからです。 ② とつぜん,係の声がした。体の中は,まだ,どくどく波うって走り続けている感 じだ。ラストという言葉が,こんなにほこらしく聞こえたことははじめてだった。 のところです。理由は,走る前はどきどきしていたけど,最後は二人が声をかけて くれたから,ほこらしく感じたのだと思うからです。 ③ のぶよが走る時にがんばったところ。のぶよががんばらなきゃと思ったから。 ④ 2人がのぶよをおうえんするところ。家族だなと思った。

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国語4年―3 エ 交流のモデルを示す。 グループでの交流では,モデルを示すことで,読んだことや自分の経験を関連付けて話すこと ができる。 オ 紹介するための言葉を集める。 家族やふるさとを思う言葉を用いることを助言する。叙述と理由を結び付けて紹介することが できる。 ③ 個に応じた指導 ア 交流では,話し合う視点や話型などを提示して進めさせる。 友達の感想を自分も同じ,自分と少し違うなどと考えながら聞かせ,感想を持つようにさせる ことで,考えが深まる。話型を提示することで,話すことや聞くことのポイントを絞ることが できる。 イ サイドラインや付箋などの印付けをさせる。 叙述を基に読むことが難しい児童には,人物の行動や会話,情景にサイドラインを引かせたり, 付箋を貼らせたりしながら繰り返し読ませる。 5 単元の目標 ○ 家族やふるさとを思う心をえがいた物語を,場面の移り変わりに注意しながら,登場人物の性 格や気持ちの変化,情景などについて叙述を基に読み,選んだ理由を明らかにしたり,印象的な ところを見付けたりして読むことができる。 ○ 関連するテーマのいろいろな本を読み広げることができる。 6 単元の評価規準 7 指導計画(全9時間) 次 時 学 習 活 動 評価の観点 評価規準(評価方法) 関 読 言 第 一 次 第 二 次 第 三 次 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ 学習の見通しを持つ。 ・家族やふるさとを思う心をえがいた本を読み, 「お話紹介ボックス」を作ることを知る。 ・並行読書の方法を知る。 ・ブックトークを行う。 ・家族やふるさとを思う言葉を集める。 教材文と自分が紹介したい本を読み, 「お話紹介ボックス」を作る。 A 教材文のあらすじを読む。 B 紹介する本のあらすじを読む。 A 教材文の人物の性格を読む。 B 紹介する本の人物の性格を読む。 A 教材文の人物の変化を読み紹介する。 B 紹介する本の人物の変化を読み紹介 する。【本時】 グループで「お話紹介ボックス」を使って本の紹 介をし合う。 ・違う本を読んだ人と紹介し合う。 ・紹介された本を選んで読む。 ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ ○ ○ ・ 「お話紹介ボックス」の作り方を知り, 見通しをもって学ぼうとしている。(児 童観察) ・ 興味を持って物語を読もうとしてい る。(ノート・児童観察) ・ あらすじを短くまとめている。(ノー ト・発言・ワークシート) ・ 人物の行動や会話,情景描写を基に人 物の紹介や性格をまとめている。(ノー ト・発言・ワークシート) ・ 人物の変化を読み,理由を示しながら 説明している。(ノート・発言・ワーク シート) ・ 家族やふるさとを思う心を描いた本に 興味を持ち,選んで読んでいる。(児童 観察) 国語への関心・意欲・態度 読む能力 言語についての知識・理解・技能 ・ 自分の読んだ本を紹 介するために,繰り返 し読むなどして,改め て味わって読もうとし ている。 ・ 読んだ本を紹介するために,叙述を基に登 場人物の性格や気持ちの変化などを読み,説 明している。 【読むこと(1)ウ】 ・ 相手が知らない本や,自分が読んで紹介し たいと思う本について,選んだ理由を明らか にしながら読んでいる。【読むこと(1)カ】 ・ 指示語や接続語は,文相互の 関係,段落相互の関係を端的に 示す手掛かりになることを理 解し,文章を読んでいる。 【伝統的な言語文化と国語の 特質に関する事項イ(ク)】 並 行 読 書

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国語4年―4

第 一 次

並行読書

第 二 次

第 三 次

あらすじを読む。 A B 人物の性格を読む。 A B 人物の変化を読み紹介する。 A B 8 本時の指導 (1)本時の目標 ・ 「お話紹介ボックス」にまとめるために,人物の変化を叙述を基に読み,紹介することがで きる。 (2)評価の観点 ・ 人物がどのように変わったのか,叙述をとりあげて理由を述べて紹介している。 ・ 努力を要する児童への手立て 友達の考えを聞いて自分と同じところはないか考えさせる。 挿絵を手がかりにどんな出来事があったか読ませる。 学 習 過 程 学習活動 主な発問(T)と予想される児童の反応(C) 指導上の留意点・練り上げの構想 ☆評価(評価方法) つ か む ・ 見 通 す 3 分 1. 1.これまでの学習を想起し,本時のめあて を確認する。 ○ 前時までに「お話紹介ボック ス」に書いたことを確認し,今 日のめあてが「お話紹介ボック ス」のどこの部分になるか確認 する。 ○ 紹介する時の根拠につなが ることをおさえる。 教材文 紹介する本 めあて 「お話紹介ボックス」にまとめるために,心に残った 人物の変化を紹介しよう。

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国語4年―5 考 え る 1 5 分 練 り 合 う 2 2 分 ま と め る 5 分 2.人物がどう変わったか,変化を読む。 T 心に残ったところはどこですか。なぜ心 に残ったのか説明しましょう。 ○ぼくは弟と歩いた ○ぼくの村に サーカスがきた ○せかいいち うつくしい村へ かえる ○ぼくのチョパンドス ○おじいちゃんがおばけになったわけ ○おじいちゃんの口笛 ○かげまる ○エマおばあちゃん ○あなたをずっとずっとあいしてる ○火のくつと風のサンダル ○りんごあげるね T 心に残ったところの人物より前の人物は どんな人物でしたか。 3. 心に残った人物の変化をまとめる。 T 心に残った人物の変化を紹介しましょう。 例 心に残ったヤモ ヤモは最初パグマンの村を世界一美しい村だと 思い,家族と楽しく暮らしていた。でも,最後に村 が戦争で破壊されて悲しくなった。けれど家族はい る。きっとハルーン兄さんも帰ってくる。希望を持 ちまた,この村にもどってきてふるさとの美しい村 を作ろうと思っているヤモが心に残った。 4.ふりかえりをする。 5.次時の予告を聞く ○ 紹介する本により違いはあ るが,前時を想起させ,人との かかわりや出来事によって人 物が変化したことに気付かせ る。 ○ ふるさとを思う気持ちや家 族を思いやる心に着目させる。 ○ 題名と関連していることも あることに気付かせる。 ○「私が一番心に残ったところは ~の○○です。理由は~だから です。」と叙述を基に書かせる。 ○ 前の人物については,ノート の心に残ったところの右に書 かせるようにさせ,どう変わっ たかを明確にさせる。 ○ 「お話紹介ボックス」に書く ことのできる文字数として 120 字程度にまとめさせる。 ○ まとめたら,同じ本を選んで いるグループで説明し合う。 ○ グループでの説明の仕方を 確認する。 ・ 同じ考えは,付け加えて続ける。 ・ 友達の考えについて,分からない ところはたずねてよく聞き,理解す る。 ・ 友達と自分との考えの違いに気付 く。 ・ 全員発言する。 練り上げの構想 ○ ノートに,グループで話し合 って考えたことや思ったこと を書かせる。 ○ 友達の考えと比べて感じた ことを書かせる。 ☆ 自分の考えを根 拠を示しながら, 説明している。(ノ ート・ワークシー ト) つまずきに対する指導 ○ 挿絵を手がかりに出来事 をおさえ,その時の気持ち がわかるところを見つけさ せる。 考える力・表現す る力を高める手立 て ○ 物語全体を読 み返し,人物の 変化のわかる部 分に線をひかせ る。 ○ 前時までの学 習と関連させな がら考えさせ る。 ○ 最初から順に おこる出来事や 人との出会いに よって,人物が 変化しているこ とを読ませる。 ○ 書き方を提示 する。 考える力・表現 する力を高める 手立て ○ 自分の考え を①結論②理 由の順で説明 させる。 ○ 友達の考え と自分の考え の違いがある か同じか考え させながら聞 かせる。 ○ 変わったと 思う場面の前 と後を関連さ せて説明させ る。 人物がどのように変わったか,根拠を明らかにしながら話し合う。 ・ 友達の考えを聞き,自分の考えが変わった場合などは書きなおさせる。 ・書いたらボックスにはる。 (最終発問) 一番心に残った人物は,どう変わった人物ですか。

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国語4年―6 板書計画 十 二 月 二 日 ( 火 ) 「 お 話 紹 介 ボ ッ ク ス 」 を 作 ろ う 「 世 界 一 美 し い ぼ く の 村 」 小 林 豊 文 ・ 絵 め あ て ふ り か え り 学 習 計 画 「 お 話 紹 介 ボ ッ ク ス 」 に ま と め る た め に 、 心 に 残 っ た 人 物 の 変 化 を 紹 介 し よ う 。 話 し 合 い の 仕 方 ・ 同 じ 考 え は , 付 け 加 え て 続 け る 。 ・ わ か ら な い と こ ろ は わ か る ま で た ず ね て よ く 聞 く 。 ・ 自 分 と の 考 え の ち が い に 気 付 く 。 ・ 全 員 発 言 す る 。 一 番 心 に 残 っ た 人 物 び っ く り 。 う れ し い 。 言 っ ち ゃ っ た … 。 前 の 人 物 心 に 残 っ た と こ ろ

参照

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