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国際柔道試合審判規定

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国際柔道連盟試合審判規定(2014)

・審判マニュアル(3審制用)

1.技の評価

投 技 技の判定  「一本」は、相手を制しながら相当な「強さ」と「速さ」をもって、「背中が大きく畳につくように」投 げたとき。背中が畳につく際に本当のインパクトがある場合にのみその技を一本とみなす。倒れた時に巻 き込まれて本当のインパクトがない場合は一本とは考えない。 ※側面から着地してローリングして背中が着いた場合は最高で「技有」。韓国式背負のすべてが「技有」と なるわけではない。 ※内股や払腰などの技で技が切れすぎて相手がやや回転し過ぎて、背中の一部のみが畳に着いた場合、「ス ーパー一本」として一本を与える。この場合、受が自ら回転して回り過ぎているのか、取の技が切れ過ぎ て(受はなにもできずに)回転しているのかを見極めることが重要。 ※ブリッジの姿勢で着地した場合はすべて「一本」とみなされる。背中からの着地を防ぐために描いたアー チ状の姿勢はブリッジとみなす。  「技あり」は、相手を制して投げ、「一本」の条件の3つのうち、1つが部分的にかけたとき。  「有効」は、相手を制して投げ、「一本」の条件の3つのうち、2つが部分的にかけたとき。 ※選手が相手をコントロールして投げて体の上部側面が着地した場合は「有効」とする。 ※最初にしりもちをつき、その後の別のアクションで背中を着けた場合は有効ではない。しりもちをついた 後に同じアクション(続いた場合)であれば有効とする。 注意事項  立ち姿勢は片膝が畳から離れていること。両膝が着いたら寝姿勢となる。但し、立ち勝負から流れの中で 瞬間的に両膝が畳に着く程度は立ち姿勢とみなす。流れを理解すること。  捨身技で自ら倒れたときや返し技で同体のように倒れたときは最終的にどちらがコントロールしている かを見極めること。スコアを与える場合、テープを指差すことが重要。テープがない場合は選手を指差す。  巴投や背負投等において、中断して投げたときは、ワンランク下のスコアとなる。  引込返は投技としてスコアとなる。  関節技を施しながらの投技(腕返等)はスコアとならないが、絞技を施しての技はスコアとなる。  試合終了の合図と同時に施された技はスコアとなる。微妙な場合は時計係への確認と合議が必要。  投げ技の評価や反則の取り消しを行う場合は、ジェスチャーのみで発声しない。 固 技  抑え込みのスコアは、有効10秒、技有15秒、一本20秒とする。  抑え込んでいる試合者は、その身体が「袈裟」又は「四方」又は「裏」の体勢、すなわち「袈裟固」ある いは「上四方固」、「裏固」のような形にならなければならない。 ※これまでは、「後袈裟固」の状態が相手の反撃によって顔や胸が上(天井側)を向いたり脚の位置が変 わった程度で「とけた」となり、再度形が整えば「抑え込み」を宣告(発声)する場面が度々見られた が、コントロールしていることに代わりはないので今後はこのような場面でも「抑え込み」は継続させ る。 ※三角固からの「抑え込み」は尻が畳に着地していないこと、上体の大部分を覆っていること。 注意事項  抑え込みが場内で宣告された場合は、試合場から両選手が出ても抑え込みは継続される。

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 投技が場外で決まって、そのまま場外で直ちに一人の選手が抑え込み、絞技、関節技を施した場合、それ らの技は効力があるとみなされる。寝技の時に、受が反撃をして上記の寝技のテクニックを施した場合、 それが継続的で(動きが)連動している場合は効力を認める。  関節技と絞技が試合場内で始まり、相手の選手に対してその効果が認められる時、選手が場外に出てもそ のまま続行される。 ※場内で「抑え込み」を宣告後、抑え込みの状態のまま両者が場外に行き、そこで受が鉄砲で返して直ち に取を抑え込んだ場合は「解けた、(受の)抑え込み」を宣告(発声)する。 ※場内で「抑え込み」を宣告後、抑え込みの状態のまま両者が場外に行き、そこで抑え込んでいる方が関 節技に移行し、相手が「参った」した場合は関節技による一本となる。 ※場内でかけた背負投が場外で決まり「有効」もしくは「技有」を宣告(発声)後、投げた選手が投げら れた選手に関節を極められ「参った」した場合は一本となる。

2.反則の適用

 1つの試合において、3つの「指導」があり、4つ目の「指導」は「反則負け」となる。 ※「指導」は相手の選手にスコアを与えない。技によるポイントのみがスコアとして表示される。「指導」 は受けた回数のみが表示される。試合の最後にスコアが同等の場合、「指導」が少ない選手が勝者とな る。 ※スコアも「指導」も同等の場合、時間無制限のゴールデンスコアへ続くが、最初に「指導」を受けた選 手が敗者となる。または、最初に技によるスコアを得た選手が勝者となる。 「指導」(軽微な違反) ①故意に取り組まないこと。 ※自身の襟を腕や手で隠す、握るなどの行為で相手が組みに行くのを妨害する場合、「指導」 ※組み手争いのなかで2回組み手を切った後、3回目に切った場合「指導」 組み手を切って技を仕掛けたりする場合は問題ないが、組み手を切るだけの行為を繰り返した場合はネ ガティブ柔道となり指導が与えられる。(3回切って指導が与えられた後にもさらに組み手を切るだけ の行為をした場合には数に関係なくネガティブ柔道とみなされ指導が与えられる。 ※右組と左組の場合、引手を宙に浮かせて組まない場合、「指導」 ※お互いが組み手を切りあった場合、同じ行為が繰り返された場合は両者に「指導」 ②袖口のピストルグリップやポケットグリップをした場合、グリップした瞬間攻撃に移らないと「指導」。 ※ポケットグリップは袖口部分を握った場合をいう。 ③片襟、クロスグリップ、帯を持つなどの組み手で「直ちに」攻撃しない場合は「指導」。 ※クロスグリップの状態から見せかけの内股(内股を仕掛け、ケンケンしている状態)は、本当の攻撃と はいえないので最初は「待て」を宣言し、2回目は「指導」 ④組み手を持たず相手の選手に直接抱きついて投げる行為(ベアハグ)は「指導」 ※少なくとも受・取に関係なくどちらかが片手で組んでいるときは指導は与えられない。 ⑤相手の上着が帯から出ている状態のときに、裾部分を握ったら「直ちに」攻撃しなければ「指導」 ⑥極端な防御姿勢をとること。 ※防御姿勢の反則は、実際に防御しているのか、相手の揺さぶりによって、攻撃できないでいるのかをよ く見極めること。 ⑦相手を押して腰を曲げた状態にさせる行為は押している選手に「指導」 ※攻撃をせず、反則を取ろうとして相手の後襟を抑え続けている状態の場合

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⑧明らかに相手を投げる意志のない攻撃を行うこと。 ⑨相手と指を組み合わす姿勢を続けること。 ⑩故意に自分の柔道衣を乱すこと、および主審の許可なしに帯や下穿きの紐をほどいたり、締め直したりす ること。 ※自分で自分の柔道衣を帯から出す行為は指導 ⑪相手を寝技に引き込むこと(第 16 条によらず)。 ⑫組む前にでも組んだ後にでも、何の攻撃動作もとらないこと。 ⑬帯の端や上衣の裾を、相手の身体のどの部分にでも巻きつけること。 ⑭柔道衣を口にくわえること(自分のものでも、相手のものでも)。 ⑮相手の顔面に、直接手(腕)、または足(脚)をかけること。 ⑯相手の帯、もしくは襟に、足(脚)をかけること。 ⑰柔道衣の上衣の裾または帯を使って、あるいは直接指で絞技を施すこと。 ⑱胴絞や頸、頭を脚で挟んで絞めること(両足を交差し、両脚を伸ばして)。 ⑲相手の握りを解くために、相手の指を逆にとること。 ⑳髪の結い直しは1回だけ許され、2回目は「指導」。但し、相手が服装を直す等時間を要したときにすば やく直す場合はカウントされない。 ㉑首抜きは、抜いたあと攻撃すれば反則とならない。但し、抜いたあと極端な防御姿勢のときは「指導」。 ㉒両手を使って相手の組み手を切る行為は「指導」 ※自身の引き手の手首にもう一方の手をおいて組み手を切る行為は「指導」。 ※片襟を持ち、その手で相手の釣り手を切る行為は「指導」。 ㉓相手の組み手を強くはたく行為は「指導」 ㉔足を使って組み手を切る行為は「指導」 ㉕自身の脚を相手の脚の間に入れる状態は、繰り返し行う場合は指導 ㉖場外による反則は以下の通り ※片足が出た場合は直ちに攻撃するか、場内に戻らないと「指導」 ※片足が出て偽装攻撃をした場合には「指導」 ※攻撃などのアクションのないまま両足が場外に出た場合は「指導」 ※相手を押して場外に出した場合は、押した選手に「指導」(押しているだけで攻撃をしていない場合) ※場外に片足が出た選手が回り込むなどして場内に戻ろうとしているのを、進路を塞ぐなどして戻らせず、 反則を取ろうとする場合は、場内にいる(戻らせようとしない)選手に「指導」 ※試合者がほぼ同時に技もなく場外へ出た場合は、両者に指導を与える。  場内で技を掛け合うことを目的としている。意味もなく場外に出た場合は厳しく指導を与える。  相手に技を掛けられて場外に出た場合は指導ではなく「待て」  場内で始まった攻撃は、立技・寝技共に一連のアクションであれば場外に行っても継続される。一連の アクションが続いている限りは場外での返し技等も有効とする。 「反則負け」(重大な違反)  「反則負け」は合議が義務付け(3 審制の場合)  直接「反則負け」になった場合、その後の一連の試合には出場できない。ただし①②の場合は出場できる → 相手に危害を加える等、柔道精神に反する行為を行った場合は出場できないと覚えておくと良い。 ①内股、払腰等で頭から畳に突っ込むこと。又は立ち姿勢や膝をついた姿勢から、肩車のような技でまっす ぐ後方に倒れること。 ※釣込腰や肩車のような技で、たとえ綺麗に投げたとしても、また頭が畳に着くか着かないに関わらず、

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正面から飛び込む方法は「反則負け」となる。 ②片手または両手で、もしくは片腕または両腕で帯より下へ直接の攻撃・防御すること。 ※触れた程度は「反則負け」とはならない。明確に攻撃・防御のために掴んだり抱えたり押し当てたりす ることが「反則負け」である。 ※手・腕のどこの部分で触っても反則となる。ただし、一瞬触れる程度は可。しかし、明らかに防御の 為に「押さえたり」、「持ったり」したと思われる場合は反則となる。 ※相手の上着の裾が帯からずれて外側へ出ていたとき、その裾を握って、相手の膝あたり(帯より下)を 防御のために押し当てた場合は反則となる。 ※3審制の場合、必ず合議し、3-0となった場合は「反則負け」となる。角度の問題で 1 名が確認で きなかったときなど不安がある場合は、ジュリーを含めて合議・確認する。 ③河津掛を試みること。 ※相手の足に自分の足を巻きつけて真後ろ、または相手を持ち上げて捻りながら後方に投げることは「反 則負け」。但し、大内刈や大外刈のように向かい合って相手の後方に投げる方法は反則とならない。 ④肘関節以外の関節をとること。 ⑤背を畳につけている相手を引き上げ、これを畳に突き落とすこと。 ※十字固を仕掛けられた場合によく見られる ⑥相手が払腰等を掛けたとき、相手の支えている脚を内側から刈ること。 ※脚を入れるだけでは反則とならない ⑦主審の指示に従わないこと。 ⑧無意味な発声や、相手や審判員の人格を無視するような言動を行うこと。 ⑨相手を傷つけたり危害を及ぼしたり、あるいは柔道精神に反するような動作をすること。 ⑩腕挫腋固のような技で畳の上に直接倒れること。 ⑪相手が後ろからからみついたとき、故意に同体となって後方に倒れること。 ⑫硬い物質または金属の物質を身につけていること(歯の矯正は OK、マウスピース、つけ毛はNG) ※試合中に道着の中から不要物が発見された場合は、チェック機能を含めた選手係など正式なルールにそ った運営が行われている場合には厳しい対応が求められる(たとえば硬い物質か金属であれば「反則負 け」が与えられる)。チェック機能がない場合(地方大会等)は異物を除去して試合を継続完成させる もし、その様なケースが起きた場合は、大会委員長、大会審判長等が協議して決定する ⑬柔道衣測定は試合前に各自で行う。規定に達していない場合は「反則負け」となる。 「指導」を与える場所  指導を与える際には開始線に戻らないでその場で与える。選手は1,2歩下がったり少しだけ位置を変え ることは可能だが(全くそのままでいなければいけないということではない)今までのように歩いて呼吸 を整えたりすることはできない。 ※但し、選手が旧ルールの癖で開始線に戻ろうとして、主審に対して背を向けているなどジェスチャーを 目視できない可能性があるときは、少々待つことも試合を混乱させないコツである。  場外に出て指導が与えられる場合は開始線に戻る。  寝技の際に指導を受けた場合は一度立ち上がって開始線に戻ってから指導が与えられる。 指導を与える流れ ①指導を与える反則が発生 ②主審が「待て」を宣告 ③試合者はその場で組み手を離し(もしくは立ち上がり)、少し間合いを開けて向き合った状態になる

(5)

④主審が指導を与える(指導を宣告する前にはジェスチャーでその理由を示す) ⑤主審が「始め」を宣告 → 試合再開  場外に出たり、帯がほどけたり、寝技がこう着状態となり「待て」が宣告された場合、選手は試合場中央 に戻り、主審が「始め」を宣告する。(従来どおり)  4回目の指導(「反則負け」)は開始位置に選手が戻ってから与えること。

3.負傷

 主審は頭部または背部(脊椎)に大きな衝撃のあった負傷の場合、あるいは大きな負傷の疑いを持った場 合、試合者に対処するために医師を呼ぶことができる。この場合、医師はできるだけ短時間に診察を行い、 主審に試合者が継続して良いか否かを報告する。もし、継続できないようであれば、医師と合議のうえ「棄 権勝ち」を宣告し終了する。※続行の場合、(医師を呼んだことによる)罰則はなし。  試合者は主審に医師を呼ぶよう要請することができるが、その試合は終了し相手に「棄権勝ち」が宣告さ れる。※一般的な負傷・怪我。  出血がある場合にはどのような場合にも常に粘着テープ、包帯、鼻用の止血栓などで覆わなければならな い。※出血が止まらない場合は、相手に「棄権勝ち」が宣告される。  出血を伴う負傷は、同じ箇所に限り2回まで医師による手当てを受けることができるが、3回目は副審と 合議のうえ「棄権勝ち」を宣告する。  指や肩の脱臼は、同じ箇所に限り2回まで試合者自身で治すことができるが、3回目は副審と合議のうえ 「棄権勝ち」を宣告する。  嘔吐があった場合、相手が「棄権勝ち」となる。  医師を呼んだとき、副審は主審に呼ばれない限り着席のままで状況の目視確認を行う。  試合者が打撲等によって軽微な負傷をした場合、3~4秒程度様子を見て試合の続行を促す。  選手が(頭部や背部以外の部位の負傷で)うずくまったり、痛そうな素振りを見せた場合の対処 ①3~4秒様子を見ても変化がない場合は、負傷した選手に「医師を呼びますか?」と尋ねる。 「呼ぶ」場合は、試合終了となる。「呼ばない」場合は、②へ。 ②続行を促し、「はじめ」を宣告する。医師を呼ばないにも関わらず、戻ろうともしない場合、③へ。 ③座ったままでも、うずくまった場合でも良いので「はじめ」を宣告する。

4.

「待て」

「始め」の宣告について

 「待て」のあと、選手が試合開始線に戻らなくても、また主審が試合の開始の位置に戻らなくても、(逆 の位置にいても)、選手同士が向かい合った平等な状態であれば「始め」を発声しても良い。また、柔道 衣が多少乱れていても、試合の流れを止めることなく、安易に「待て」をかけるべきではない。  主審は絞技、関節技などから逃れた試合者に休息が必要と見られても、また試合者から休息を要求されて も「待て」を宣告してはならない。  「待て」の発声は試合者等に聞こえるように、手は時計係へ向け、試合者から目を離さない。

5.ジェスチャー・態度

 主審の技の評価は約3秒維持し、試合者から目を離さず、両副審にわかるように動きながら継続すること。 副審の片方を視野に入れて異見がないか確認する。  副審が主審に「待て」や「合議」を要求したい場合は、手を上げたりしないでその場に立ち上がる。もう 一方の副審もそれに気付いたら立ち上がる。

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※もし、主審が両副審の異なったジェスチャーに気付かなかったときは、主審に近い副審が歩み寄って知 らせる。  何れかの試合者がスコアを取ったか不明瞭な場合は、主審・副審ともテープを指差さなければならない。 但し、近年の国際ルールではテープがないので、その場合は試合者を指差すなどの対応をする。  主審は、試合者と副審の位置を考慮しつつ、動きを予測して位置を確保する。  自然体を保ち、腕だけでジェスチャーを行う。体がアップダウンしないよう注意する。  「有効」「技あり」の場合、右手は左肩からスタートさせると大きく見える。  苦笑いをしたり、うなずいたり、「しまった!」というような表情は慎む。  副審は技の評価に対し、主審の合図より早く評価を出してはならない。  自信溢れる表情を保ち、副審や周りをキョロキョロとみないこと。

6.ジュリー・審判員の連携について

 ジュリーの権限と義務および任務  「試合を止められる」「審判に対して意見ができる」「意見を求められたら答えなければならない」 ※担当する試合場の最高責任者である。全ての責任を負うことになるので、審判の判断が正しいか、スコ アが正しく表示されているか、時計は正しかったかなど全ての動きを把握する必要がある。 ※可能な限り、試合場・映像・スコア・時計を確認できる位置にジュリー席を設置する。  疑問があれば素早く反応し(試合を止めて)、映像を確認する。必要があれば主審を読んで映像を見せ アドバイスを行う。  主審・副審の連携・動作および判断  主審・副審の技の評価が2ランク以上差があった場合は「合議」し、ジュリーに確認する。主審は最短 距離でジュリー席へ行く。  ジュリーのアドバイスを受けて判定することはあるが、ほとんどの試合は主審・副審でコントロールす る。そのため、副審の素早く正しいフォロー(動作)が大切である。 ※審判は 3 名の総合力である。  合議は素早く行うこと。(イエスかノーで OK.) ※主審は合議の合図をした後に、選手に服装を直させるとタイムロスがない。  合議の体勢は「扇型」で、選手を視界に入れて行う。副審は選手に背を向けないこと。  ジュリーは判定ミスを助ける最後の味方、決して敵ではない。ポイントの有無など微妙な場合にはジュ リーをうまく使うくらいの気持ちでいい。

7.発声・宣告

 大きく明瞭に、覇気のある声で発声をおこなう。  発声と必要なジェスチャーは同時に行う。ジェスチャーが遅れる傾向にあるので注意。  「反則負け」の処置を的確に行う。 ※直接的「反則負け」の場合は合議が必要。「指導」が重なり4回目のときは、まず合議をした後、その反 則を示すジェスチャーを行い、「反則負け」「それまで」と発声して試合を終了させる。 発声するもの  個人戦・団体戦共通 「はじめ」「まて」「一本」「技あり」「有効」「指導」「反則負け」

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「抑え込み」「とけた」「そのまま」「よし」  団体戦のみ 「引き分け」、開始と終了の整列時の「礼」 発声せず、ジェスチャーのみのもの  個人戦・団体戦共通 ・技の効果や反則の取り消し ・試合場内への整列 ・勝ち名乗り(「棄権勝ち」「一本勝ち」「優勢勝ち」は発声しない)  団体戦のみ ・正面を向かせる(「正面に」とは発声しない) ・お互いを向かせる(「お互いに」とは発声しない。この場合、ジェスチャーも不要) 難しいパターンの処置  「指導」4 回目での終了 ・合議 → 反則を示すジェスチャー → 「反則負け」「それまで」 → 勝ち名乗り  「指導2」と「指導3」の状態から、両者に指導で終了 ・合議 → 反則を示すジェスチャー → 指導2の方に「指導」 → 反則を示すジェスチャー → 指導3の方に「反則負け」「それまで」→ 勝ち名乗り  負傷して、続行不可能 ・「それまで」 → 勝ち名乗り  ゴールデンスコアでの反則による勝ち ・反則を示すジェスチャー → 「指導」「それまで」 → 勝ち名乗り

8.審判員の礼法(3審制の場合)

 審判団は決められた礼法を正しく行う。  主審と副審は試合者が場内に上がる前に常に所定の位置についていなければならない。  試合者には場内外の境界線での礼を強制しない。試合者自身が自発的に行う。  試合者は試合開始前に選手は握手をしてはいけない。  選手が試合場を降りるとき、選手は柔道衣をきちんと着用していなければならない。試合会場を出て行 く時に、いかなる柔道衣の部分もあるいは帯も脱いではいけない。  団体戦のローテーションは 3 人制では 1-1-1、5 人制では 2-2-1、7 人制では 2-2-2-1 となる。  第1試合の開始前 ①主審を中央にして、正面に相対する場外端の中央に位置し、正面に向かって礼をする。 ②赤畳上に進み、正面に向かって礼をする。 ③主審は一歩下がり、副審は互いに向かい合い、礼をする。 ④個人試合では、礼をした後、それぞれの位置につく。このとき、両副審は同時に着席する。 団体試合では、審判員は再び整列し、両チームの入場を待つ。 ※個人試合では、2試合目以降、②③は行わない。  主審・副審が交替する場合 赤畳上で互いに歩み寄って、互いの礼をしてそれぞれの位置につく。  個人試合の終了後 主審を中央にして、正面に相対する場外端の中央に位置し、正面に向かって礼をする。  最後の試合の終了後(個人試合、団体試合とも)

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①赤畳上で主審を中央にして、正面に向かって礼をする。 ②主審は一歩下がり、副審は互いに向かい合い、礼をする。 ③主審を中央にして、正面に相対する場外端の中央に位置し、正面に向かって礼をする。 ※試合者の正面への礼、互いの礼の際は、審判員は礼をせず、試合者を監督する。  団体戦開始時の審判員の詳細な流れ ①場内外の境界位置から選手を場内にいれ、整列させる(ジェスチャーのみ) ②正面を向かせる(ジェスチャーのみ) ③「礼」と発声 ④(選手が互いに向き合ったのを確認し)「礼」と発声 ⑤選手が試合場外へ下がる。 ⑥個人試合と同様  団体戦終了時の審判員の詳細な流れ ①審判員は場外から約1m内側(赤畳の一歩内側)の位置に整列する。 ②場内外の境界位置から選手を場内にいれ、整列させる(ジェスチャーのみ) ③勝ち名乗りを行う(ジェスチャーのみ) ④「礼」と発声し、互いに礼をさせる ⑤正面を向かせる(ジェスチャー) ⑥「礼」と発声 ⑦選手が試合場外へ下がる。 ⑧赤畳上で主審を中央にして、正面に向かって礼をする。 ⑨主審は一歩下がり、副審は互いに向かい合い、礼をする。 ⑩主審を中央にして、正面に相対する場外端の中央に位置し、正面に向かって礼をする。 【重要】直接勝敗には影響がないため、見逃しがちな項目  試合終了後は両者の服装を試合開始時の状態に正させた後、勝ち名乗りを行う。  ガッツポーズなど、柔道にふさわしくない所作が見られた場合、主審は選手に対し、指導を行った上で、 勝ち名乗りを行うと良い。 ※過度なガッツポーズや発言など相手選手への配慮が著しくかける行為については、審判員で合議をし、 「勝ちを取り消し、反則負けにする」場合もあり得る。  敗者の礼法が雑になる傾向があるため、勝ち名乗りをする際には、敗者にも軽く視線を向けると良い。  両者の礼法が揃っていなかったり、礼法が雑な場合は、呼び戻したりしてやり直しさせても良い。 【参考】日本における(講道館柔道試合審判規定における)礼法は以下の(1)(2)ように定められている。 (1)趣旨 礼は、人と交わることにあたり、まずその人格を尊重し、これに敬意を表することに発し、人と人の 交際をととのえ、社会秩序を保つ道であり、礼法はこの精神をあらわす作法である。精力善用・自他共 栄の道を学ぶ柔道人は、内に礼の精神を深め、外に礼法を正しく守ることが肝要である。 (2)立礼 直立(気をつけ)の姿勢をとり、上体を静かに曲げ(約30度)、両手の指先が膝頭の上・握り拳約 一握りくらいのところまで体に沿わせて滑り下ろし、敬意を表する。この動作ののち、上体を起こし, 元の姿勢にかえる。この間の時間は通常呼吸で約一呼吸(約 4 秒)である」 直立姿勢は、両踵をつけ、足先を約60度に開き、膝を軽く伸ばす。頭を正しく保ち、口を閉じ、眼

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は正面の眼の高さを直視する。両腕を自然に垂れ,指は軽くそろえて伸ばし体側に着ける。 ※国際柔道連盟試合審判規定では、「全ての立礼は腰のところで約30度の角度であること」と定めら れている。 (3)礼は相手選手と揃えて行うように心がける。独りよがりな礼法にならないように注意をすること。 (4)以下の礼が試合時には散見されるが、選手は厳に慎むこと。 ア)膝屈伸のような(腕で上体を支える)礼 イ)首を曲げるだけといった会釈に近い礼 ウ)両手を腰にあてたまま行う礼

9.全柔連が定める団体戦の勝敗決定方法

 国内で行われる柔道大会を団体戦と個人戦に分けて考えてみると、団体戦においては「引き分け」の妙 味が伝統的に存在するため、「引き分け」を残す方向で考える。  個々の試合においては勝ちの内容に「僅差」を新設し、内容順を「一本」「技有」「有効」「僅差」の 4 種類とし、それに満たない場合は「引き分け」とする。  「僅差」とは、双方の選手間に技による評価(技あり・有効)がない、又は同等の場合、「指導」差が 2 以上あった場合に少ない選手を「僅差」による優勢勝ちとする。1 差であれば「引き分け」とする。 ※「指導」数によって勝敗が決する例=0 対 2、0 対 3、1 対 3 ※「指導」数に差が出ても引き分けになる例=0 対 1、1 対 2、2 対3  団体戦・個人戦とも大会の趣旨・内容を考慮したうえで、勝者の決定方法や代表戦(任意の選手による 等)の試合方法を別に定めることは可能である。

10.記載していない事項

 試合時間などの基本的なこと  カデのルール(関節技の扱い等)  少年規定(申し合わせ事項)  ローカルルールが適用される可能性の高い事項(選手呼び出しや計量・柔道衣など) 参考・引用文献 ・国際柔道連盟ルール解説.全日本柔道連盟審判委員会.2004. ・全日本柔道連盟公認 C ライセンス審判員研修会資料.石川県柔道連盟.2007. ・国際柔道連盟試合審判規定 2011.全日本柔道連盟.2011. ・IJF 審判規定決定版(解釈).全日本柔道連盟.2014 年 2 月 17 日. ・平成 26 年度全日本学生柔道体重別団体優勝大会 審判講習会資料.2014 年 10 月 24 日. 注)このマニュアルは過去の全日本柔道連盟の審判講習会資料などを引用・編集したものですが、全日本 柔道連盟の監修を得て作成したものではありません。一部の解釈に相違がある場合があります。この マニュアルあるいはルールに関して不明な点があれば可能な限り、お答えいたしますのでいつでもご 連絡下さい。 文責・鈴木貴士 連絡先・[email protected] 鈴木貴士 宛

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