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国 家 の 安 全 と 言 論 結 社 の 自 由 ・ 2

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(1)国家の安全と言論結社の自由・2 1一九五〇年マッカラン法1. じめにース︑・・ス法からマッカラン法へ. 右. 崎. 正. 博. 国家の安全と言論結社の自由・2. ︵2︶. 一二五. の構成員に対する弾圧の武器として使われる︒ところが︑その主要な規制対象たる合衆国共産党は︑政府の暴力的転. 対処すべき契機の下に制定されながら︑やがて戦後の冷戦の下でその鉾先を共産主義に転じ︑以後もっばら共産党とそ. ︵3︶. ヒトラーのポーランド侵入︵一九三九年︶︑パリ占領︵一九四〇年︶直後に制定されたスミス法は︑ナチスの世界制覇に. たり得ないと考えられたことである︒. 期された欠陥とは︑高揚する内外の共産主義運動に対して︑暴力と破壊活動を規制対象とするス︑・・ス法が有効な手段. るその本格的適用以前にすでにその欠陥が予期され︑それに対して連邦議会は早くから対応を画策していた︒その予. として言論・結社の自由の広範な制約を導くものに他ならなかった︒しかしながらこの法律は︑デニス事件にはじま. ︵1︶. ミス法は︑暴力と破壊の規制を装いながら︑結局は国家の安全にとって危険であるかもしれないというおそれを理由. 政府の暴力的転覆の唱道と︑かかる唱道を目的とする団体を組織しその構成員となることを禁止した一九四〇年ス. は.

(2) 国家の安全と言論結社の自由・2. 二一六. 覆を目的とせず︑少なくとも共産党が政府の暴力的転覆を企図したという事実を認定するのはそう容易なことではな. かった︒共産党はその一九四五年綱領で︑﹁アメリカ民主主義が達成したものを支持し︑民主主義と人民の自由を破 ︵4︶. 壊する反動的な敵に対して連邦憲法および権利章典を擁護する﹂と宣明したのみならず︑暴力目的を否定し︑﹁アメ. リカ民主主義の諸制度を転覆する﹂ために働く党員の除名を定めていた︒かかる共産党に対して︑最高裁判所も一九 ︵5︶ 四〇年代半ばには︑それが暴力の行使を唱道する団体とは認められないとしていた︒従って︑共産党とその構成員に ︵6︶. 対するスミス法による訴追において有罪を支えるに足る暴力と破壊の証拠を集めることは︑当初から相当な困難が予 ︵7︶. 想されていたのである︒そして︑そのように予想された困難はその後︑イエイツ︑ノウトウの二判決によって明らか. に現実のものとなった︒右の二判決は︑スミス法を厳格に解釈し︑あわせて証拠を厳格に評価することによって被告. を救済するという共通のアプ・ーチを示しているが︑そうした結果.裁判所が要求するに足る十分な証拠を集められ ︵8︶. ないと判断した政府側は︑すべての訴追を中途で断念せざるを得なくされ︑以後スミス法による訴追は事実上不可能 になったのであった︒. かかる理由から連邦議会は︑共産主義運動に有効に対処するためには︑さらに新しい法律を制定する必要に迫られ ︵9︶. ていた︒そして生まれたのが︑一九五〇年国内安全保障法︵冒冨ヨ巴留S二な>9︶である︒ネバダ州選出の上院. 議員パトリック・マッカラン︵当時上院司法委員長︶の名で知られるこの法律は︑第一部破壊活動取締法︵ω昌<R巴お. >9三寓窃Oo旨3一>9︶と第二部緊急拘禁法︵国目oお窪昌∪9窪寓8︾o什︶とから成っているが︑その第一の特. 徴は︑犯罪構成要件から暴力と破壊という要件を取り去ったことである︒こうしてこの法律は︑スミス法以上に言論.

(3) ︵10︶. と結社の自由に対して深刻な問題を提起してくることになったのである︒本稿は︑ 法の主として言論結社の自由という側面からの考察を目的としている︒. U8三のく・q巳帯畠ω富9即謹一d・φお榔︵這臼y. マッカラン法第一部破壊活動取締. ミ鳶q匙oミ鳳ぎ﹄鳶ミ魚留ミ義骨西. 旨O︒. ︾一一窪国①ひq一ω#暮δロ︾9鉱一漣ρ謹ω↓>﹂零O・拙稿﹁国家の安全と言論結社の自由−一九四〇年スミス法1﹂早. 冨o切ユα9§恥﹄ミミミミ防鳴ミ篭壁﹄無曼﹄℃簡も%ミミ︑︑蕊§§蔑b鳴切. 稲田法学 会 誌 二 六 巻 三 五 九 頁 以 下 参 照 ︒. ︵1︶. ︵2︶. 本件起訴がなされたのは一九四八年である︒. ︵3︶. なお︑成功しなかったが︑初期に親ナチグループに対する訴追がスミス法によってなさ. ↓冨一〇aOo錺鉱ε寓89夢oOoB目ロ巳警評誹ざマ8B亘ρ︾聾O㎝ド. またすでに一九三八年綱領にも︑テ・と暴. れている︒d巳鼠畠ω訂措ω︿.冨O≦筥貯目ρ鰹男ω仁bや刈O一︵這薩yまω男Nユ①3︵一〇卜刈︶︒. り旨↓●い勾国<●さρ一9︵一〇8y. ︵4︶. 口α8929900誤蕊ミ♂§ミ骨皇き恥翼−憩ミN塁. o︶馴O寅笥ho民︸笥︑ミ恥冨恥息亀ミ亀導恥﹄這ミ§N ooOoピq罫ピ●閑閏<●謡oo︸8一︵一〇藤o. 力を唱道したと認められる者の除名が定められている︵︾拝一〇㎝q︶︒. ロ︿●d巳8ユω富8ω. oo89ω︒一一〇〇 一零︵一〇&︶廟ω二α頓8︿︒≦冨oPω8q■ω●一ω㎝︵一〇a︶●. 聲﹄無鳥﹄◎q§80国9いい&ρ薩①︵お鰹︶・フォスター﹃アメリカ合衆国共産党史﹄下巻七七〇1七二頁︒. き醤60ミミミミ象﹄黛§蔑覧︑さq叢§㌧ 留ミ篭. ︵5︶. ゲルホソ﹃基本的人権﹄一四二頁︒しかし︑それにもかかわらずトル;マン政権がデニス事件の訴追を強行したのは︑同. 誓げ口o 崔 R B. 年末に予定されていた大統領選挙を有利に導くためというきわめて政治的な意図によるものであったといわれる︒従ってデ. ︵6︶. 嘱暮oの︿●d巨8αω鼠8即ω鰹d●ω﹄Oo︒︵一〇零︶憎208く●d巳けaω幹暮oの﹄雪q︒ω︒NOO︵一8一︶︒. ニス事件自体︑政治的弾圧事件に他ならなかったわけで︑スミス法の危険な自由破壊的性格を如実に示すものである︒ この間の事情につき︑拙稿・前掲論文三七六︑三七九頁参照︒. ︵7︶. ωo営・鵠・お8﹇勺昌膏ピ. 一二七. 本法は︑外務省調査局第二課資料第一二五号﹃アメリカの反共. ︵8︶. 法﹄︵昭二六年︶として全訳がなされている︒本稿はそれをも参照した︒. oS 毛Zgooω昌9ω↓>JOO. ︵9︶. 国家の安全と言論結社の自由・2.

(4) 国家の安全と言論結社の自由・2. 一二八. 本稿は拙稿・前掲論文の続編をなすものであり︑基本的に前稿と同じ問題意識に立脚している︒なお︑本稿では本法第二. 部緊急拘禁法は扱わない︒それについては︑o●oq.留929P§恥﹄ミミ§隔恥§ミ膏︑轟蔓﹄㎏軌§田02q罫﹃即国く・. ︵10︶ 08 釜零︵一〇望︶●. 一︑一九五〇年マッカラン法. ︵1︶ 本法は︑その承認を拒否した大統領によって反共的なオムニバス・ビル︵o目且ぴ霧び崖﹀であると評されたように︑. その実態は様々な反共的規制の寄せ集めであり︑ひと言でいえば﹁刑事罰によって強制される一連の制限︑禁止︑開 ︵2︶ 示等の要件を通して合衆国における共産党の発展を阻止しようとする包括的機構を提供する﹂ものといえる︒もっと. も本法はその冒頭で︑憲法によって保障される言論・出版の自由の侵害を許すものと解釈されてはならないと述べて ︵3︶ おり︵一条b項︶︑憲法修正第一条との衝突を回避すべくかなり慎重に起草されていることも事実であるが︑なお多. くの憲法上の間題が残ると考えられる︒以下その規制構造を概観してみるが︑それはe共産主義団体の登録とそれに. 伴う諸種の規制︑O新たな煽動罪規定の創設︑および㊧外国人規制︑防諜法の強化等から成っている︒. e共産主義団体の登録とそれに伴う諸種の規制. 共産主義団体の登録を要求しそれに諸種の規制を加える定めは︑本法の中心をなすものである︒. 本法はまず︑﹁共産主義活動団体︵Ooヨ目馨馨・8ユ90お鑓艮N舞一8︶﹂および﹁共産主義外廓団体︵Oo目ヨ琶馨−. ︵4︶ ヰo算oおき冒暮一8︶﹂の定義を規定する︵三条三︑四項︶が︑かかる定義に該当する団体は一定期間内に自ら司法長.

(5) 官に登録をしなければならない︵七条a︑b項︶︒右規定により登録すべきであると信ずる合理的理由があるのに登録. に従わない団体に対しては︑司法長官が登録命令を破壊活動取締委員会︵ω5<①邑話︾&︿三800暮No一国9旨︑. 以下単に委員会という︶に申請することができる︵二二条a項︶︒大統領の任命する五人の委員によって構成される委. 員会は︑右の申請に基づき︑当該団体が共産主義活動団体であるか︑または共産主義外廓団体であるか否かを決定す. ︵5︶ る︵一二条︶︒その決定は︑公聴会を開いて審理され︑本法の定める基準に基づいてなされる︵一三条d︑e︑f項︶︒右. 決定につき当事者は︑コ・ンビア地区控訴裁判所に再審を求めることができるが︑事実に関する委員会の認定は証拠. の優越︵胃8窪身き893①零一畠98︶によって支持される限り裁判所を拘束するものとされる︵一四条a項︶︒. かかる手続を経て共産主義団体であると最終的に認定された場合︑当該団体は司法長官に登録しなければならず︑. その際団体の名称︑主たる事務所の所在地︑役員の氏名および最近の住所︑その役職の呼称を記載した名簿を提出し. なければならない︵七条c︑d項︶︒加えて司法長官への年次報告書の提出︑資金の出所と支出目的を含む会計記録の. 保存を義務づけられる︵七条e︑f項︶︒共産主義活動団体の場合にあっては︑さらに全構成員の氏名と住所が右の名. 簿に含まれる︵七条d項︶︒最終的登録命令があるのに︑団体が定められた期間内に登録をしていず︑もしくは団体が. 登録済であるのに自己の氏名がその名簿に記載されていない共産主義活動団体の構成員は︑個人として登録しなけれ ばならない︵八条a︑b項︶︒. 本法はさらに右の登録に伴う種々の規制を団体とその構成員に課している︒すなわち︑共産主義団体の構成員は選. 輔二九. 挙によらない連邦の雇傭から排除され︑共産主義活動団体の構成員はさらに国防長官の指定する国防施設︵重要な軍 国家の安全と言論結社の自由・2.

(6) 国家の安全と言論結社の自由・2. 一三〇. 需産業も含む︶における雇傭を厳しく制約される︵五条︶︒パスポートの発給︑更新が拒否され︑その申請と使用が禁. 止される︵六条︶︒右団体への寄付に対しては所得税控除が認められず︑団体の側も免税を受ける資格が認められない. ︵一一条︶︒さらに︑これらの団体は︑郵便または州際および外国通商の方法によって伝達されるすべての出版物につ. いて︑個々の出版物それ自体︑封筒︑包装または容器のすべてに定められた書式による出所表示を義務づけられ︑放 ︵6︶ 送の場合も個々の番組に事前に同様の表示を義務づけられる︵一〇条︶︒ 右各条の違反に対しては︑最高一万ドルの罰金︑五年の懲役が課せられる︵一五条︶︒. ω新たな煽動 罪 規 定 の 創 設. 登録規定とならんで本法のもう一つの柱をなす新たな煽動罪規定である第四条a項は次のように規定している︒. ︵a︶何人といえども⁝⁝指揮と統禦が外国政府︑外国団体又は外国の個人にゆだねられ︑それらによって行使さ. れ︑またはそれらの支配もしくは統禦下にある全体主義的独裁の合衆国内における樹立に実質的に貢献する行為を. 遂行するため︑事情を知り他の者と結合し︑共謀し又は合意することは違法である︒但し︑本項は憲法の修正提案 には適用なきものとする︒. そして︑その違反に対しては︑最高罰金一万ドル︑懲役一〇年が定められた︵四条d項︶︒. ㊧外国人規制︑防諜法の強化等. 本法はまた︑既存の連邦諸法の修正もしくは付加という形で種々の規制を強化している︒その中心は︑共産主義団体. への加入を理由とする合衆国への入国拒否︵一三条︶︑帰化禁止︑市民権剥奪︵二五条︶の規定である︒これは︑従来の.

(7) ︵7︶. 破壊主義的団体への加入を理由とする外国人への規制を拡大強化したものである︒その他︑防諜法によるスパイ事件. の出訴期限を三年から一〇年に延長し︵一九条︶︑防諜関係法規を強化して国防上の機密情報の収集︑伝達︑授受︑不法所. 持等の処罰︵一八条︶︑裁判所近辺等でのピケット︑デモ行進︑拡声自動車の使用等の禁止︵三一条︶を規定している︒ り3の置o暮↓﹃仁B鋤口.のく08旨①ω器頒ρ800ロ凶.男oo.一q①刈偶︵ωo筥●器v一〇qO︶・. 誉ミミ&N§恥県慧恥象ξミ防ミ﹄ミミ醇9ミミ﹄鼻ホ. ︵1︶. ミ︑ミ. ω¢目︿目. oO︵這8︶ー﹁共産主義活動団体﹂とは︑@合衆国内の団体であって︑①第 その定義は以下の通りである︒窪ω↓>日Oo. ピ●閑国<●卜o o一︵一〇㎝一︶●. 次の論稿は起草者の立場から本法を論じたものである︑蜜oO巽冨P↓壽﹄ミミミN留ミ嵩爵>9馬﹄も軌§憲d︒勺旨日. O国O●いい8PωOO︵一〇α刈ー㎝oo︶︒. 民≦oび雪g恥︒§恥O§防§ミ魯§. ︵2︶. ︵3︶. ︵4︶. の︑および鋤第二条に述べられた世界共産主義運動の諸目的を促進するために主として活動するもの︑および⑥それらの団. 二条に述べられた世界共産主義運動を統禦する外国政府又は外国団体によって実質的に指揮︑支配又は統禦されているも. また﹁共産主義外廓団体﹂とは︑合衆国内の団体︵共産主義活動団体を除く︶であって︑㈹共産主義活動団体によって実. 体の部門︑支部︑フラクショソ又は細胞︑をいう︒. 質的に指揮︑支配又は統禦されているもの︑および⑧共産主義活動団体︑共産主義外国政府又は第二条に述べられた世界共. 要約的に掲げると以下のごとくである︒﹁共産主義活動団体﹂の場合は︑e世界共産主義運動を指揮︑統禦する外国政府又. 産主義運動に対して援助と支持を与える目的のために主として運営されているもの︑をいう︒. は外国団体の指令と政策に従う程度︑⇔その見解と政策が右政府又は団体のそれと乖離しない程度︑㊧右政府又は団体から. ︵5︶. 財政的援助を受ける程度︑⑳教育又は訓練を受けるため構成員又は代表者を外国へ送る程度︑㊨右政府又は団体に報告をな. 一三一. する程度︑および⑳指導者又は多数の構成員が合衆国への忠誠以上に右政府又は団体に従属すべきと考える程度︒また﹁共. す程度︑㈹指導者又は多数の構成員が右政府又は団体の規律に従う程度︑㈹外国の指揮︑統禦を隠蔽する目的で秘密に活動. 国家の安全と言論結社の自由・2.

(8) 国家の安全と言論結社の自由︒2. 一三二. 産主義外廓団体﹂の場合は︑eその指導者叉は責任ある者が共産主義活動団体︑共産主義外国政府又は世界共産主義運動の. および四その政策が右団体︑政府又は運動のそれと乖離しない程度︑. であ. 指導又は監督を受ける程度︑⇔右団体︑政府又は運動から財政的援助を得る程度︑㊧その財源又は人員が右団体︑政府又は. じ む む む む る︒9ω↓>↓・OOOl一80︵一〇㎝O︶.注意されねばならないのは︑これらの基準がいずれも実質的関与を要さないことである︒. 運動の目的を促進するために使用される程度︑. ち ヤ 委員会は︑団体が例えば世界共産主義運動と関与していると思われるその程度︵o答o旨︶だけを考慮すればよいのである︒. 元の連邦法は以下のものである︒問03蒔口>αqO昌房閃O笹ω#帥岳O口︾99一800︸認ω↓>↓●Oωご>99090げR一ρ. 主義団体〜によって提供されたものである﹂というものである︒9ω↓>↓・OOO︵一〇qOy. その様式は︑出版物の場合にあっては﹁共産主義団体1によって頒布さる﹂︑放送の場合にあっては﹁次の番組は共産. ﹃勾国<︒一〇奥一8︵一〇〇〇︶︐. ﹈≦o野置9§恥﹄ミ恥§﹄留ミ註受︑無魚﹄箱qもり峯篤NN︑ミ&o§切偽ω§蕊匙軋§き恥﹄︑鷺︑皇曾ミ篭膏評屋q.り肩↓︒. ︵6︶. ︵7︶. ωω9ω90h2讐凶o髭一一蔓︾go賄一逡ρ総ω↓>一一一轟一﹂旨P=9﹂旨ρ一5刈﹂匡§. 一〇一〇〇︸おω↓>↓﹂O一梓㎝80協一BB茜量菖8>90︷一〇§ωOω↓>日o oOO隔㎝ω㎝oh≧一8勾o磯韓轟鉱8>90h一逡ρU恥. ω↓>一〇謡旧紹o ︒O即ω謡︸認O鷺ω器. 二︑制定過程と立法の基本的性格 O制定過程. ω共産党非合法化提案. 先に述べたようにス︑・・ス法の欠陥を予期した連邦議会は︑冷たい戦争によって増幅された共産主義の脅威への公衆. の関心に支えられて幾つかの共産党規制法案を議論してきた︒一九四七i四八年にかけて下院非米活動委員会で検討.

(9) ︵2︶. されたこれら諸法案は︑共産主義者であることそれ自体を犯罪であると規定することは巧みに避けていたが︑共産党 ︵1︶ および共産主義者の公職の選挙からの排除︑共産党への加入の処罰︑共産主義者の暴露などを規定するもので︑実質. 的には共産党非合法化と変わらないものであった︒そして︑かかる提案に対してはそれが言論結社の自由の重大な侵. 原理的に誤っており︑私見によれば憲法違反である︒実際上もそれは無益であろうし︑意図. 害となるという自由主義者たちの強い批判を呼び起こした︒例えばアーサー・ヘイズは非米活動委員会での証言で次 の様に述べている︒. ﹁︹かかる施策は︺. される目的そのものを没却するであろう︒⁝⁝権利章典は︑アメリカの統治形態の変革を唱道し︑そのような目的. のために政党に属し︑公職に立候補する自由を保障している︒これらの自由を共産主義者に認めないことは︑当然. にすべての政治的少数者の権利に挑戦することである︒共産党を非合法化し︑その構成員を公職から閉め出すこと ︵3︶ は︑民主主義の原理にかえて全体主義的やり方を採用することになろう﹂ ︵4︶. しかし︑世論の六〇%以上が共産党非合法化を支持するという雰囲気のなかで︑連邦議会が到達した結論は︑0非. 合法化は︑共産主義運動をさらに地下に追いやる可能性がある︑⇔それは︑カナダその他の諸国で採用されたが有効 ︵5︶. なことが実証されていない︑㊧連邦議会がここで同じ全体主義的手段に訴えるとすると︑ヨー・ッパの共産主義政府. 二三二. がその反対政党を抑圧することに一貰した批判ができない︑などの極めて便宜的な理由による非合法化諸法案の廃棄 であった︒. ②ムントHニクソン法案からマッカラン法案まで 国家の安全と言論結社の自由・2.

(10) 国家の安全と言論結社の自由・2. =二四. 下院非米活動委員会の審議の中から︑本法の中心部分を成す登録規定と煽動罪規定から成るムント. ︵6︶ ニクソン法案. がはじめて下院に提出されたのは︑一九四八年の第八○議会第二会期においてである︒この最初の法案は下院を通過 ︵7︶. したが︑上院で審議未了に終わった︒翌年三月︑この法案が防諜法の強化規定を含めて第八一議会第一会期に再び提 ︵8︶. 出されたが︑択採に至らなかった︒同じ会期中に上院でも︑ムソト ニクソン法案に類似するムント目ファーグソソ. 闘ジョンストソ法案をはじめ幾つかの法案が提出されたが︑いずれも採択に至らなかった︒. しかし翌一九五〇年︑朝鮮戦争の勃発︵六月二五日︶を契機とする反共気運の高まりを背景として︑第八一議会第. ファーグソン ジョソ. 二会期において下院は共産主義団体の登録︑共産主義者の連邦雇傭の排除︑煽動規制等を主内容とする非米活動委員 ︵9︶. 会案を︑八月二九日圧倒的多数︵三五四対二〇︶で可決した︒他方上院では︑前記のムント. ︵11︶. ︵11︶. ストソ法案の他︑防諜法の強化を内容とするレーマソの提案︑裁判所近辺でのピケットやデモ行進の禁止を内容とす ︵10︶ るエレンダーの提案︑外国人規制の強化を内容とするマッカランの提案等がなされ︑それらを総合したマッカラγ法 ︵13︶. ︵14︶. 案が審議されたが︑非常事態における潜在的スパイと破壊分子の拘禁を内容とするキルゴア修正案をめぐって議論が. 紛糾した後︑これをも含めたマッカランの最終法案が九月一二日これも圧倒的多数︵七〇対七︶で可決され︑両院協 ︵15︶ 議会で意見調整のうえ九月二〇日これを大統領に送付した︒. ③大統領の拒否権発動. トルーマン大統領は︑かねてより議会で審議中の諸法案は過激であり国民の言論の自由を脅かすのみならず︑共産. 主義者をかえって地下に追いやるものとして反対の意向を示していたが︑マッカラソ法案が両院を通過︑送付される.

(11) に及んで九月二二目拒否権を発動しこれを議会に返付した︒. 大統領の同目付の議会への拒否通告︵<08ヨ窃器鴨︶は︑本法に対する政府側見解を最も簡明に示している︒大. 統領はまず︑立法の動擬0点呑0轡払議会bO﹁致を述べたのち︑次の七点にわたる異議を指摘する︒すなわちe本. 法は主要防衛施設のリストの公表を要求しており︑かえって敵を利すること︑⇔登録規定の実施は司法省と捜査当局. に時間と労力の無駄を強いること︑㊧現在政府が多くの外国人から得ている情報上の利益を奪うこと︑㊨友好政府に. 敵対すること︑㊨政府に思想統制の役目を負わせること︑丙かえって外国人破壊分子の帰化を容易ならしめること︑. ︵16︶. および㈹国民が言論の自由の権利を行使するのを公務員に大きな権限を与えることによって妨げること︑というのが それである︒. 大統領の拒否の理由が︑動機の点での一致の表明に見られるごとく︑本法の基本的性格に対する原理的反対という ︵17︶ よりもむしろ執行上予想される様々な難点に向けられている点が注意さるべきであろう︒もちろん大統領は︑本法登 ︵18︶. 録規定が修正第一条の諸自由を侵害する危険性のあることを指摘したが︑それも原理的批判というよりむしろ起草の 不備からくる執行上の難点を理由にしているのである︒. かかる大統領の拒否権発動に対して連邦議会は︑下院が即日︑上院が翌日︑いずれも所要の三分の二以上の多数を もってそれを乗り切り︑一九五〇年国内安全保障法として本法を成立させた︒. ⇔立法の基本的性格. 一三五. すでに述べたように︑本法はスミス法の欠陥を補充するという連邦議会の意図を実現するものであった︒そして︑ 国家の安全と言論結社の自由・2.

(12) 国家の安全 と 言 論 結 社 の 自 由 ・ 2. 一三六. その実現の方向として連邦議会が選んだのは︑規制範囲のいっそうの拡大強化従って市民的政治的自由のいっそうの. 制限という方向においてであった︒第四条a項の煽動規定は構成要件から暴力と破壊を取り除き︑登録規定は平和的. なものも含めて一切の政治的社会的変革の試みに対して︑それがある特定の団体︵共産主義団体︶によって担われる. というだけの理由から種々の制約を課した︒いずれも︑政治的社会的変革の手段として暴力の行使を公然と主張しな ︵19︶. ︵20︶. い共産主義者の活動を抑制するために制定されたものである︒暴力の行使を犯罪の要件としないという点で︑本が一. 七九八年煽動法により近いものになっているということは︑多くの人の指摘するところである︒ ︵21︶. また本法は︑すでにその最初の法案たるムント・ニクソン法案の公表以来︑言論・結社の自由を制約する危険性が. 強く指摘され︑強い批判を受けてきたものであるが︑修正第一条の自由の行使を通してなされる変革の試みを刑罰法. 規の固有の対象とすることは︑その自由のみならず︑民主政治の目的そのものを否定するものであることが改めて想. 起されねばならない︒民主政治は単なる利益として言論の自由を認めるものではなく︑民主政治の存立そのものが自 ︵22︶. 由な言論の存在に依拠しているのであり︑仮に民主政治を守るために自由な言論を制約することがあるとしたら︑そ ︵23︶. 一曾ωoω9︵一〇ミ︶●. 国国く︒ωo o︶咽20一〇即 o ︵一漣o oN ωo oo o一℃ωo. qo o一︸o o OgOo昌の. れは民主政治の存立の基礎そのものを堀りくずすことになろう︒本法がかかる原理に敵対するものであることはもは. =.閑︒卜o一旨鷺一≦oUoロo仁鴨ゲ閃一F出.菊●. 卜ωO︸障望薩O︵一〇直Qo︶︒. 昌q器ρZo8即霜霧蝋ミき恥o醤﹄ミミ脳魯醤Ooミミ黛ミ無﹄黛琶慧霧︸O①d●勺>●ピ.. 閑㊤p国ぎ国F犀国.一〇〇〇〇介ωゲo℃℃畦自田一一. や明らかであろう︒. ︵1︶. Ooミミ§ミ防ミき﹄ミミ噛魯ミミ駄ミ﹄黛霜暮.鍵<>︒い菊閣<.

(13) 一〇ゲロのけO口ω出一︸. 一〇斜Q◎︶︒. ω. 誉︑さ謡譜凝出9ミ恥§き﹄O§§ミミ静鐸↓国篭・いO.一曽︵一〇q①︶●. ω斜<>︒い︒国国く︒帥什. 藤㎝O・. 曽ωoのω4q−①︵一〇. o︒︶・ ︒︶. ω︒一■一〇①︸竃q口α什−閃O﹃閃信のOP−一〇﹃口の一〇ロ. 一斡ωoωω︒︵一〇お︶. 一一〇膳℃男0﹃の直ωO昌一W出一博. NユωOω9. ︵一〇qO︶●. ︵一〇UO︶︒. ω.NGo一﹃一℃ Q o一ωけ OO口西. 一ωけ. 暮. の&8§ミ〜§§卜夷.乳ミ軌§馬ミ恥螢§亀9§ミ牒§§黛ミ出ミミ噛ミ§﹄ら誉達爵o︒O導Oo轟.堕. ︵2︶O冨のρ§鳴卜詠ミ蝋ミ脳§O翰. NαωOのの 蝉什NOO ︵男Oび. ︵3︶曇§︑き題切さミミ. 竃属昌自. 一W一=︸. いずれもギャラップの調査で︑一九四七年四月一八日六一%︑同年一二月五日六二%と伝えられる︒O富ωρ魯●§. o︒OけげOo躍. 一NN 口●①旧乞OけOの︸O㌧︒偽鋤. ︵4︶. ︵5︶国.菊.寄 ℃ ● 2 0 ● 一 ︒ ︒ 倉. ︵6︶冒琶α壁蜜×8匹F=.閃﹄o︒餌o︒0900凝●﹄αω①のψ︵一逡o. ︵8︶. ︵7︶竃仁且貯−蜜図8匹一︸=.即︒胡090︒一馨Oo凝. ωoのω●︵一〇お︶・. 一bO︸Q o一ωけOO昌㎎. NαωOωの●. ︒ 蝕o ︒一斡Oo躍 ︒一ω什Oo凝 一曾ω8ω●︵一〇お︶馴竃︵9畦き国Fω●一︒︒︒ 8ど田一〇包震雪Fω・一︒o︒ど︒. ︵9︶毛o&望F=︒国︒OおO︸o︒一ω什Oo凝●博窪ωoωω.︵一りqO︶︒. ω●. ω︒ω斜q㎝博Q o一ωけOO口瞬. ︵10︶ピ魯ヨき匡一りω●. M︽出αq O ﹃ O 一 W 旨 r. 寓OO ﹃﹃餌昌一W=一︸. NαωOω9 ︵一〇切O︶︒ ︵n︶ ︵E︶. 切一. ①OΦ. ︵一〇㎝O︶.. ︵一〇q一︶・ NαωOωの●. 〇〇いd言.い・肉国< ω●斜OQ o一の梓OO口磯 o刈︸Q. 恥恥ら黛︑画膏﹄ら牒魚﹄もqも︑ 口ω一=噛. 一〇㎝O︶︒. 以上の制定の過程につぎ︑ωoρω暮ぎユき9笥ミ&oミ自ミ織﹄蕊恥§︑留ミ註§9国>胃<. 寓OO帥﹃同. ︵ωO℃汁●NN. 一三七. o逡1ω鶏︵這弩︶● い勾国<●ωooρo. ︵13︶ キルゴア修正案は︑登録規定に反対したキルゴア上院議員がその代理案として提案したものである︒299S壽﹄ミミ§〜. ︵材以︶. ℃﹃Oの一α①口貯↓﹃鶴ヨ帥昌.のくOけO. ︵15︶. ω眉けゲ①﹃一 口q℃O感・ 鳶︒㌧ m什斜Oo Q︒. ヨOωの鋤騎O℃O①OO昌晦︒悶OO.一㎝①刈NI刈僻. ︵η︶. ︵賂︶. 国家の安全と言論結社の自由・2.

(14) 国家の安全と言論結社の自由・2. 一三八. 例えば大統領は﹁共産主義外廓団体﹂の認定の基準を定める一三条f項をとりあげ︑それが実質的関与ではなく程度に基. づく点を批判し︑﹁︹実質的関与の︺証拠を要求したならば重大な問題は生じなかったであろう﹂と述べる︵800ロ堕即oρ. ︵18︶. ︶・. 留象菖oβ︾99嵩Ooo・一ω↓>一器9この法律は後に最高裁により修正第一条に違反していたと述べられた︒20名吋o詩. 一qO謹︶︒しかし︑共産主義団体を規制すること自体については何の疑問も述べていない︒ ︵19︶. ギ8置o暑↓琵B帥昌.¢︿08Bo馨のP800ロ磯・悶60●一㎝Oお︵一30︶⁝国寓男ωoヌ↓属国ω誘↓国竃o男男寄国oo竃o悶国×弟誘・. 目B窃Oo︒く●ω三謡爵Pω刈Oq︒ω●鱒鯉鷲ミωーミ①︵一8. 口畠問8冨一〇〇ミミ貸蔦防§︑⇔O魯ミN§頓鳴. 鼠き恥O§恥蕊ミ融き鍵Oo国2国巨rO﹂ooN℃ω認︵一逡鍵O︶︒. 208サ﹄ミ特§牒気き恥頴︑無﹄ミ註ミ§帖§笥蔑ミミト恥短裂ミ画§﹄犠§議醤偽︒.恥&嬉ミ籔ミ︑︑§oミ§恥蕊勲おOoいご罫一●. ︵一〇㎝O︶旧Ooゲ8. O訂hoPSぎ肉恥噂扉誉§軌§毫..O◎§ミミ蕊鴇肉さミ︑︑O茜爲ミNミ脳§鳶き恥ミ§§−審§山ミ㌧Ooo=> <︒い勾国<●一〇〇〇〇N. 曽OZ︵這8︶マお卸フォスター﹃アメリカ合衆国共産党史﹄下巻七二六頁︒. ︵20︶. ︵21︶. ︵22︶. 勾国<・ωOω oo刈一︵一〇お︶嚇ωo匿o一〇︿o℃Ooミ狭ミ皇恥§qミ籔ミ始qミミき恥﹄ミミ§h留ミ篭堂卜9皇﹄㎏q9漣↓国蜜即ピ●O●. しかし︑それにもかかわらず連邦議会があえてこのような施策を採用するに至った動機は第二条に述べられている︒いわ. 合bo℃ミO︵一〇田︶︒. く︑世界共産主義運動なるものが存在し︑必要とみられるあらゆる手段によって全世界の各国に共産主義全体主義的独裁を. ︵23︶. 樹立せんとしている︑そしてそれに指揮︑統禦されている合衆国における共産主義運動は︑合衆国の安全と自由なアメリカ ち. ち. い. の制度の存続に対する明白かつ現在の危険をなしている︑と︒しかしかかる政治的理由に基づく言論・結社の自由の制約は︑ 論外である︶︑究極的には合理的たり得ないであろう︒. 仮に一時的に憲法上許されるとしても︵恐らく唯一戦時下においてのみそれは正当とされるかも知れない︑しかしここでは.

(15) 三︑マッカラン法の展開. はじめに本法の一方の柱をなしている直接の煽動規定である第四条a項の帰趨について簡単にふれておこう︒結論 ︵1︶. 的にいえば︑この条項は一度も発動されていない︒その主たる理由は︑司法省当局がそれを文面上違憲であると考え. ヤ. ヤ. ヤ. ち. ヤ. ヤ. ヤ. ち. ヤ. ヤ. ヤ. ヤ. ヤ. ヤ. ヤ. ヤ. ヤ. たためであろうといわれる︒すでに述べたように本項は︑暴力の使用を公然と主張しない共産主義者の活動を抑制す. ヤ. ヤ. ヤ. ヤ. るために制定されたものであり︑そのため外国の統禦を受ける全体主義的独裁の樹立に実質的に貢献する行為を行な. うことに当事者が合意することだけを要件としている︒登録規定以上に直接にそれは合法的な言論結社活動を処罰す. る余地を残している︒もっとも同条f項は︑﹁何人も共産主義団体において役員または構成員であることは︑いずれも. それ自体では本条a項︑c項およびその他のいかなる刑罰法規の違反をも構成するものではない﹂と規定している︒. しかし︑共産主義団体の役員と構成員には登録が要求され︑登録違反に対しては直ちに刑事罰が加えられるのであ. り︑逆に登録に従えば種々の規制と不利益な取扱いがなされるわけであるから︑f項の実質的意義は疑わしい︒さら. に︑第二条によれば共産主義運動は明白かつ現在の危険をなしていると認定されているから︑直ちにスミス法の構成 ︵2︶ 員条項による処罰を受けることになろう︒従って︑その合憲性が支持される可能性はないように思われる︒. また︑外国人規制および防諜法等の強化を定める諸条項は既存の連邦法の修正をなすものであり︑それらについて. は元の連邦法の展開過程に即して考察されるべきであると考えるので︑本稿ではそれらを除外する︵もっとも改正の. 一三九. 主要な点に対しては︑第四条a項および登録条項への批判がそのまま妥当すると考えられる︶︒従って以下の記述は 国家の安全と言論結社の自由・2.

(16) 国家の安全と言論結社の自由・2. 一四〇. すべて登録規定とそれに伴う規制に関係している︒かかる限定のうえでマッカラン法の展開過程をみると︑時期的に. ︵また事項的にも︶これを三つに区分して考察するのが適切であろうと思われる︒すなわち︑第一は︑共産党を﹁共. 産主義活動団体﹂とする破壊活動取締委員会の登録命令をめぐる争いの時期である︒ここでは委員会命令それ自体は. 維持されるが︑登録命令違反の訴追は修正第五条の自己帰罪に対する特権を侵害するものとして退けられ︑委員会命. 令そのものは残ったが︑事実上何の役にも立たないものとなった︒第二は︑右の違憲判決を契機として委員会のその. 他の登録命令の破棄︑登録に伴う規制の違憲判決が続出する時期である︒それらの理由は事件により様々であるが︑. 修正第一条︑修正第五条のデュー・プ・セスおよび自己帰罪禁止の特権等が根拠とされている︒第三は︑右の登録. 命令破棄︑違憲の諸判決を踏まえて行なわれた連邦議会による一九六八年の修正とその適用の時期である︒しかし︑. ここでも修正法が裁判所により違憲とされ︑一九七四年には本法は完全に姿を消すことになる︒. olONO ︑恥8ミ馬む缶息蔓﹄㎏q9臼Ooピqヌ﹃勾国<︒OO9爵o. 国言国認o1↓寓国ω誘↓国冨o問男開臣oo言o句国×男田20z㌘建9 また以下の漠然性の議論につき︑oDoPO国巨国o男7. また見よ︑拙稿﹁国家の安全と言論結社の自由−一九四〇年スミス法ー﹂早稲田法学会誌二六巻三七七︑. ω﹄Oω︵一8一︶顎↓旨嗣恥亀嵩ミ国9qミ這qも↓肉笥き胡国夷<︒r寄<﹂ρ. o9290一8ミ簿誉§ ︾言国困o>z困o国↓ω︵一80︶づ℃︒oo㎝Io. ︵1︶. ︵一〇蟄︶■. 一8︵一〇 ① 一 ︶ ︒. ︵2︶ω8︸ω8一︒のく︒O旨&ω富什βω①Sq. 三八二頁︒. e共産党登録命令事件 ①事実関係.

(17) 第七条の規定にもかかわらず︑いかなる団体も登録に応じなかった︒そこで司法長官は一九五〇年二月二〇日︑ ︵3︶. 合衆国共産党を﹁共産主義活動団体﹂として登録を強制する命令を破壊活動取締委員会に申請した︒共産党は委員会 ︵4︶. 審理の差止を求める訴えを提起したが退けられた︒委員会は五三年四月二〇日︑予期された通り共産党を﹁共産主義. 活動団体﹂であると認定し︑共産党に登録命令を発した︒共産党は委員会命令の取消をコ・ソビア地区控訴裁判所に. 求め︑本法の憲法修正第一条︑修正第五条等違反の憲法上の異議とあわせて︑右委員会命令が証人の偽証に基づく無. 効なものであると主張した︒裁判所はいずれの主張も退け︑委員会命令を支持した︒最高裁でも共産党は同じ論点を ︵5︶. ︵6︶. 主張し︑最高裁は憲法間題には言及しなかったが偽証の疑いのあることを認め︑原判決を破棄︑事件を委員会に差し 戻した︒. ︵9︶. 委員会は再び同じ結論に達したが︑共産党はジェンクス事件判決に依拠して証人の偽証を立証するうえで必要な書 ︵7︶ 類の提出を政府側に求め︑裁判所もこの主張をいれて改めて事件の再審理を命じた︒委員会は︑共産党が偽証である ︵8︶ と主張する証言の一部を排除したうえで三たび同じ結論に達し︑控訴裁判所もこの決定を支持した︒最高裁は事件の. 重大性に鑑みサーシオレアライを許可した︒一九六〇年二月五日のことである︒こうして事件は︑司法長官の申請後 一〇年にしてようやく本格的審理の場に至った︒. ②最高裁判所判決 ︵10︶ 最高裁判所は翌六一年六月五日︑五対四の僅差で上告を棄却し委員会の登録命令を是認する判決を下した︒. 一四一. フランクファーター判事による多数意見は︑登録命令違反に対する訴追によって登録書提出を強制する際に生ずる 国家の安全と言論結社の自由・2.

(18) 国家の安全と言論結社の自由・2. 一四二. であろう自己帰罪の問題にも︵実際は後述するようにこの問題が本判決を事実上役立たないものにする契機となる︶︑. また登録命令が最終的に確定された後に適用可能となる種々の制約の合憲性の間題にも触れず︑登録命令それ自体の. 有効性だけを宣した︒多数意見はその際︑衡量テストに依拠し︑﹁︹本件登録要件のごとき︺政府の特定の規制が個人 ︵11︶. の活動の自由全体に対して生じさせる障害に対しては︑当該規制が達しうるであろう目的の公衆にとっての価値が衡 ︵捻︶. 量されねばならない﹂とし︑また第二条につき﹁これらの立法部の認定の有効性を再審査し︑それを拒否することは ︵13︶. 裁判所の任務ではない﹂と述べ︑登録によって生ずるかも知れない﹁公衆の非難と悪罵﹂は︑政府の合理的理由に基 づく登録要求を無効とするものではないとしたのであった︒. そして︑修正第一条違反の主張に対しては︑本法登録規定は﹁外国の支配に服する﹂団体に適用が制限されており︑. また本件では︑特定の政治的信条の主張者それ自体に抑圧的義務を課する試みも︑または外国からの特定の政治思想 ︵14︶. の輸入をチェックする試みも存在しないのであるから︑本法第七条の登録要件は文面上も︑本件適用上も修正第一条 に違反しないとしたのである︒. 右の多数意見に対し︑ウォーレγ︑ブラック︑ダグラス︑ブレナソの四判事が反対意見を述べた︒このうち︑ブラ. ックを除く三判事は︑本登録規定が修正第一条の下で有効だとする︒例えばダグラスにょれば︵ウォーレソ︑ブレナ. ソもこの点については同意する︶︑外国の権力の統禦を受ける共産党の諸活動はピケッティソグに類似している︒そ. れは︑自由な言論以上のもの︵捧8の需①9覧房︶であり︑それゆえ制限されうるものである︒﹁外国の権力のかか. る策謀は︑まさに前後行進がピケッティングに自由な言論を越える何かを付加するのと全く同様に︑自由な言論に特.

(19) ︵15︶. 別の要素を付加している﹂︒ただ︑ダグラスら三人はいずれも︑多数意見が将来の問題として考察の対象外においた. 問題をとりあげ︑本件登録命令が︑自己帰罪に関する特権を奪うものであると結論した︒ ︵16︶. これに対しブラック判事は修正第一条を理由とする唯一の反対意見を述べた︒ブラックによれば︑本法はある団体. が一度登録命令を受けるとその団体に機能の継続を不可能にさせてしまうもので︑人気のない教義を説く団体を非合. 法化するに等しい︒従って修正第一条の下での問題は︑連邦議会がある結社︑団体もしくは政党を︑それが遠い将来に. おいて現存の政府を暴力的に転覆するという政策を唱道することを理由に︑またはそれがイデオ・ギー的に外国の支 ︵17︶ 配下にある破壊活動組織であるということを理由に︑非合法化する権限を有するか否かにある︒しかし︑いずれの理. 由も言論と結社の自由の侵害を正当化しうるものではない︒なぜなら第一に︑﹁わが統治体系の下では︑この︹将来. における政府の暴力的転覆という︺危険に対する救済は︑他の誤った議論から生ずる危険に対して適用されるのと同. じ救済fすなわち教育と反対討論fでなければならない︒たとえその救済が十分でないとしても︑言論の自由の. 唯一意味するところは革命的思想が広まることを許されるということでなければならない﹂のであり︑第二に︑﹁修. 正第一条について確かなことが一つあるとすれば︑それは︑この修正条項があらゆる思想のーその思想が他国でど ︵18︶. のようにみられようとも︑また現存の政治機構にどのような変革をもたらそうと意図していようともi最大に自由. な交換を保障しようと意図されたものだということである﹂からである︒そして次のように結論づける︒. ﹁私見によれば︑我が国の国内の安全︵冒盆彗毘8窪ユな︶は︑政府権力の脅威と恐怖を国民に吹き込もうとす. 一四三. る試みによってよりも︑国民の国を思う気持︵農9ぎ旨︶を信頼することによって︑よりよく達せられうる︒⁝⁝ 国家の安全と言論結社の自由・2.

(20) 国家の安全と言論結社の自由・2. 一四四. それが︑危険な思想︵置o器︶に対してこの国を護る真のアメリカ的方法である︒もちろん︑それは暴力と反逆と. いう行動︵ミ識§⇔︶に対して国を保護する方法ではない︒建国の父祖たちは我々が従うのが賢明であろう一つの区. 別を我が憲法の中に画した︒彼らは正当な法に違反する公然の行動を︵o<Φ旨8菖o霧︶訴追する完全な権限を政 ︵19︶. 府に与えたが︑見解の唱道︵包く08q︶以上のものでないことを理由に国民を処罰するいかない権限も与えなか ったのである﹂︒. ⑥最高裁判決の法理と登録命令執行の挫折. かくして︑最高裁は委員会の共産党に対する﹁共産主義活動団体﹂としての登録命令を支持した︒そしてその理論. 的支柱を提供したのは︑いうまでもなく多数意見が採用した個別の衡量のテストであった︒本法制定の必要を述べる. 第二条におけるような議会の判断に対し︑それに決定的な重要性をおき︵強度の合憲性の推定︶︑修正第一条の保障. にもかかわらず立法部が必要だと考える規制を容認する論理は︑個別の衡量のテストによらなければ構築され得なか ったであろう︒. かかる多数意見に対し︑その破壊的性格を強く指摘し︑それに全面的に反対したのが︑ブラックの絶対テストであ. った︒すでに見たように︑本法は︑暴力あるいは他の不法な活動の立証を︑登録命令の要件としていなかった︒従っ. て︑外国の支配に服する団体は︑その団体が通常許容される合法的言論結社活動に従事したか否かを問われず︑禁止. 的制限を強制されるものであった︒かかる法的規制に対し︑ブラックの主張する思想と行動︑公然の行動と単なる見 ︵20︶ 解の唱道とを区別する考え方が︑極めて積極的な意味を持ち得たことは疑いなかろう︒.

(21) ともあれこうして支持された登録命令もすぐにその実施が困難なことが明らかとなった︒共産党は︑自己帰罪禁止. の特権を主張し︑判決執行の発効目をすぎても登録命令に従わなかった︒そこで︑司法省は︑一二月一日︑共産党を. 登録命令違反で起訴した︒連邦地区裁判所は︑共産党を有罪とし罰金一二万ドルを宣告したが︑党側は自己帰罪禁止 の特権︵修正第五条違反︶を主張して控訴した︒. 控訴裁判所は︑政府側が自己帰罪と抵触することなしに共産党を登録しうることを証明する責任を有するがそれを ︵2 1︶. ︵22︶. 果たしていないとの理由で原判決を破棄︑新たな証拠に基づく政府側の新たな訴追がない限り被告は放免されるとの. 指示を付して差戻しを命じ︑政府側から上告が求められたが︑最高裁はサーシオレアライを拒否した︒こうして政府 ︵23︶. は︑共産党の登録を強制することに失敗し︑共産党事件での最高裁判決により登録命令それ自体は是認されたもの の︑それを実施する道を封ぜられ︑事実上役立たないまま残った︒. ︵3︶Ooヨヨ巨算℃畳網く・寓︒O寅葺ooコω后マミ︵一︒㎝︒︶も舞●q8芭ωおq・ω・oω︒︵一〇㎝︒︶・. ω呂く︒邑く︒︾&葺凶︒のoo暮吋o一ω8昼旨︒︒男●臣㎝ω一︵一︒思︶︸ω田qφ=㎝︵一︒q︒︶・. ︵4︶一〇 〇悶国o︒閑国o︒謡一ω︵︾冥出8﹂3ω︶.. 巳. N置男因ω置︵一〇零︶・. ︵6︶一8畠ω︿︒d旨8ω貫けβω器q︒ψ①鴇︵一〇宅︶︒. ︵5︶O︒Bヨ琶韓唱畳鴇. ︵7︶OoヨB巨一ωけ℃艮矯く︒ω5︿︒邑くo>︒馨三︒ω08#o一ω8包. ユ矯. 0零q ω仁享R巴くo>9貯憲800旨8=Wo舞90. ψ一︵お臼︶︒本件については次の紹介がある︑. ω昌くo透︿︒簿馨往︒ωOo旨﹃o一ω8芦ω臼q.ω.O㎝一︵一〇〇〇︶・. Nミコ謹刈oo︵一〇㎝O︶・. ︵8︶ Oo目Bロ巳曾勺 属鴇く.ω彊げくo議一くo︾9貯一怠oのOo旨3一ωo. ︵9︶OoBB巨凶斡評腎鴇. Oo 旨 B q 三 9 り. 一四五. 中英夫﹁共産党取締立法に関する合衆国最高裁判所の最近の三つの判決﹂ジュリストニ三二号三二頁︒. ︵10︶. 国家の安全と言論結社の自由・2. 田.

(22) 一獣F けO藤●. 什O一●. 一ぴ箆︒. け一〇卜1一〇㎝■. 一︒. 一四六. ブラックはまた自己帰罪の点につきダグラスに同意するほか︑ビル・オブ・アテンダー︑デュー・ブロセ. け一刈ω1一刈9. 衿一. け一〇QQ.. 稿﹁﹃表現−行動﹄理論の批判的考察﹂早稲田大学法研論集一四号三五−六頁参照︒. σ置︒. 拙. 一. 一げ置︒一卜刈ー一 Qo働. 一ご置・. ス違反をも主張する︒. 一藍阜 暮 屋 S. 一. ぴ置︒. 一げ箆◎帥一一〇ド. 一庄ユ︒. 国家の安全と言論結社の自由・2 ︵n︶ ︵12︶. ︵13︶. ︵14︶. ︵15︶. ︵16︶. ︵18︶. ︵17︶. ︵19︶. ︵0 2︶. ︶●. ωω一男●Nαo oミ℃oo一㎝︵一8ω︶.. Oo日ヨ仁且曾℃帥客矯く●ごロ濤亀ωけ暮oの. 誹ざωミd.ω.O①oo︵一8. ︵21︶. 政府側はその後一九六五年二月︑同じ理由で再び共産党を起訴︑再び地裁で有罪判決を勝ち得たが︑控訴審では同じ理由. d巳8岱ω什讐oの<. OoBB眉巳曾℃. ︵23︶. ︵22︶. o鎚コ浅3S800︵一8刈︶︒ で敗訴している︒OO日ヨロ巳9b暫誹矯く・q巳8山ω什暮o即O. ⇔その後の諸 事 件 ー 違 憲 判 決 の 続 出. 共産党事件における委員会命令の最高裁による是認は︑それに基づく各種の訴追を提起させる契機となった︒しかし. 同時に︑共産党に対する登録命令の実施の失敗は︑その後の本法の適用に大きな波紋を投げかけることになった︒それ. は︑個人および共産主義外廓団体に対する委員会登録命令の破棄︑登録命令に伴う規制の違憲判決となって現われた︒. ①共産党構成 員 個 人 登 録 命 令 事 件.

(23) 共産党に対する登録命令の執行に失敗した政府側は︑今度は︑最高裁によって是認された共産党に対する委員会命. 令に依拠して︑八条a項により共産党構成員個人に対する登録命令を委員会に求めた︒この申請は最高裁判決後の一. 九六一年五月三一目の一〇人を皮切りに︑合計四四人に対するものであったが︑委員会は一九六五年末までにそのす. べてを認める決定を下し︑登録に応ずるよう求めた︒しかしそれよりも早く︑アルバートソン︑プロクターの両名が. 自己帰罪禁止の特権を主張して︑控訴裁判所に右登録命令の審査を求めた︒二つの事件を合併審理した裁判所は一九. 六四年四月壬二日︑右登録命令を是認する判決を下したが︑その理由は︑控訴人らの提起する問題が熟して︵二需︶. ︵24︶. おらず︑控訴人らが登録をしない場合にその登録違反に対し訴追が提起されてはじめて熟したものになるというもの であった︒両名はサーシオレアライを認められた︒. 最高裁判所は一九六五年一一月一五目︑審理に加わらなかったホワイト判事を除く全員一致で原判決を破棄した︒ ︵25︶. ブレナン判事による法廷意見は︑上告人らの提起する憲法問題は熟しているとして憲法問題を取り上げ︑彼らに登録. ヤ. ヤ. を要求する命令は修正第五条の保障する自己帰罪禁止の特権を侵害するとした︒︵本判決により︑共産党事件最高裁 ヤ. 判決は事実上判例変更を受けたと考えられてよいであろう︒しかし︑それにもかかわらずそこで是認された共産党に ︵26︶. 対する委員会命令が︑後述するように︑最後まで生き残ったのは︑本法に条項の可分性を規定する条項が含まれてい たためであると考えられる︒︶. ②共産主義外廓団体登録命令諸事件. 一四七. 共産党が﹁共産主義活動団体﹂であると認定した一九五三年四月二〇日の委員会命令直後︑各種の団体に対して 国家の安全と言論結社の自由・2.

(24) 国家の安全と言論結社の自由・2. 一四八. ﹁共産主義外廓団体﹂として登録を要求する命令を求める申請が委員会に提出された︒司法長官は四月二一百︑一二 ︵27︶. 団体に対する右申請を行ない︑それはその後六六年までに合計二三件にのぼった︒六六年に申請のなされた一件を除 き︑六七年までにすぺての事件の帰趨が決まった︒以下の通りである︒. 二二団体のうち八団体は委員会が申請を却下した︒残り一四団体は共産主義外廓団体と認定されたが︑うち三団体. は解散した︒残る一一団体は裁判所に再審を求めたが︑このうち七団体が解散したり活動を停止したりして訴訟維持 ︵28︶. が困難となり委員会に差し戻されたまま︑それ以上の進展をみずに終わった︒四団体につき六三年一二月判決が下さ ︵29︶. れ︑そのうち一団体については証拠不十分を理由に委員会の命令が破棄された︒他の三団体については委員会の決定 ︵30︶. が支持された︒しかし︑そのうちの一団体は事実上活動を停止してしまい︑それ以上訴訟は続かなかった︒結局二つ. の団体の事件が最高裁まで行き︑最高裁は六五年四月両事件の判決を下した︒しかし︑これらの事件ではいずれも︑ ︵31︶. 最高裁は︑委員会命令によって提起される重大な憲法問題を決定するためには記録が古すぎる︵εo箸巴o︶という理. 由で原判決を破棄し︑憲法問題には立ち入らなかった︒ブラック︑ダグラス︑ハ!ラソの三判事が憲法判断をすべき. であるとして主張してこれに反対し︑ブラックはさらに破壊活動取締法が違憲であるとつけ加えた︒. ところで︑一九六六年三月四日に申請がなされた最後の事件では︑当事者であるデュボイ・クラブス︵≦.国甲. U唱ωo一のΩ呂の9諺目o旨S︶が六六年四月二六日︑委員会の聴聞が開かれる以前にコ・ンビア地区裁判所に対し本. 2︶ ︵3. ︵33︶. 法登録規定の違憲宣言判決︵牙9畦暮o蔓噺&⑳目o艮︶と︑委員会の手続の差止命令︵甘冒昌&8︶を求める訴えを提. 起した︒これに対して地区裁判所は︑原告が行政上の救済を尽くしていないという理由で訴えを却下し︑跳躍上告に.

(25) ︵34︶ より係属した最高裁でも同じ理由で訴えが却下された︒. しかしこの事件でダグラス︑ブラック両判事は︑本法が修正第一条により文面上無効であると論じた︒ダグラスは. ここで明らかに共産党事件での見解を撤回し︑登録規定は行動ではなく︑思想︑信念および唱道を規制するものであ り︑修正第一条に違反すると述べた︒. ﹁たとえ我々が軽蔑する思想についてさえ︑その唱道を抑制し︑処罰する立法は︑修正第一条と衝突するもので. あると私は言いたい︒我が憲法の下では︑人の信念やイデオロギーは︑政府に何ら関係のないものである︒人は好. きな通りに考え︑好きな教義を抱き︑そして自己の理想と必要に最もふさわしい政策を選ぶことができる︒それ. 鼠9︶と︑他方における思想︑信念および唱道︵置$ρ竃冨量. 且鑑<oo餌昌︶との間には区別の線が. が︑集会︑請願および表現という修正第一条の諸権利に含まれている全てである︒⁝⁝この諸価値の体系の中で根 ︵35︶ 本的なのは︑信念︑思想およびイデオ・ギーの政府の調査︑探索もしくは監視からの免除である﹂︑﹁一方における 行動︵. 存する︒前者は︑立法の合法な範囲である︒思想︑信念および唱道は︑行政委員会︑行政機関︑連邦議会および裁 ︵36︶ 判所の権限範囲を越えるものである﹂︒. 結局のところ︑共産主義外廓団体の登録は一件もなされなかった︒しかし︑それにもかかわらずこの登録規定が︑. 一四九. 言論と結社の自由に及ぼした破壊的影響は疑うべくもなかった︒司法長官により登録命令申請のなされた二三団体の ︵37︶ うち︑実に二〇団体があるいは解散にあるいは事実上活動停止に追いやられたのであった︒ ③パスポートおよび雇傭条項事件 国家の安全と言論結社の自由・2.

(26) 国家の安全と言論結社の自由・2. 一五〇. 以下に述べる二つの事件は︑いずれも共産党に対する委員会の登録命令が最高裁によって支持され︑最終的に確定. した後に︑その構成員に課せられた規制に関係している︒どちらの事件でも登録に伴う規制が違憲であると判断され た︒. 第一の事件は︑本法第六条が委員会の最終的登録命令を受けた共産主義活動団体の構成員によるパスポート発給お. よび更新の申請︑その使用を禁止していたのに対し︑共産党議長アプセッカー他が第六条の違憲宣言と国務長官にパ ︵38︶. スポート発給を命じる判決を求めて︑コ・ンビア地区裁判所に訴えを提起したものである︒. 地区裁判所は本条の合憲性を支持したが︑跳躍上告を許した最高裁は︑本条は広汎に過ぎかつ旅行の権利を差別的. ︵39︶. に制限し︑それによって憲法修正第五条︵デュー・プ・セス︶の保障する自由を縮減するものであるとして文面上違. 憲を宣した︒最高裁は︑パスポートの発給︑更新に関する政府の規制権限を適法なものと認めたが︑かかる規制によ. り国家の安全を保護するという連邦議会の目的を達成するのには︑同じ目的を達成するより制限的でない手段︵一〇霧 昏器怠oヨ臼富︶によらなければならないとしたのであった︒. 第二の事件は︑同じく最終的登録命令を受けた共産主義活動団体の構成員が︑国防長官の指定する国防施設で職に. つくことを禁止した本法第五条の合憲性が争われたものである︒共産党の構成員である被告人・ーベルはシアトルの. ヤ. ヤ. ち. 造船所の機械工であったが︑一九六二年八月国防長官がその造船所を国防施設に指定したことにより︑第五条違反と. ヤ. ち. ヤ. ヤ. ヤ. して起訴された︒地区裁判所は︑スミス法によるスケイルズ︑ノウトウ両事件最高裁判決に依拠して︑本条は積極的構. 成員たることおよび明確な意図を要件とすると解釈し︑本件がかかる要件を満たしていないと判断︑起訴を却下した︒.

(27) 検察側の申立による跳躍上告を許した最高裁は︑本条が修正第一条によって保障される結社の権利を縮減し違憲で. あるとしたが︑スヶイルズ︑ノウトウ判決のアプローチは退け︑先のアプセッカー判決でのアプローチを踏襲して︑. 修正第一条の保護を受ける諸活動に実質的制約を課す制定法に適法な立法目的が表現されている場合︑連邦議会はよ. ︵40︶. り制限的でない影響を持つ手段︵ヨSま9暮冨奉帥一霧ω辞簿ω菖o一目短9︶によってその目的を達しなければなら ないとしたのであった︒. また最高裁はこの判決で︑脚注においてではあるが︑従来この種の事案が︑規制によって得られる政府の利益を修. 正第一条の権利に対して﹁衡量すること﹂︵︑︑ぴ巴き息凝︑︑︶によって決定されるべきであると考えられてきたことを ︵41︶. 指摘し︑﹁かかる衡量を我々は退ける﹂と明確に述べた︒この点には︑修正第一条理論の新たな展開を見ることがで きる︒. この時期におけるこれまで見てきた諸事件の判決が本法に与えた影響は非常に大きなものがある︒本法は︑一九六 七年には事実上無効なものとなり︑連邦議会はかかる事態への対応を迫られた︒. ωoo鱒自ω︒刈O︵一〇〇㎝︶.. それは次のように規定されている︒第三二条﹁本法のいずれかの規定︑もしくはある人又はある事情︵9旨仁日馨き8の︶に. ︾一びo昏のoロ︿︒ωβ薯Rω一くo︾oけ一︿置oωOo口貫o一d 〇 o畦. ︵24︶≧ぴ︒器8〜ω呂くo邑<①ぎ菖く往oω08辞o一ωo醇9ωG︒Nコ毘ω嵩︵一〇9︶﹄①拝鵯帥昌8αωo︒一q・ψo一︒︵一〇〇qy ︵25︶. 対するその適用さが無効とされる場合においても︑本法の残余の規定︑もしくは他の人又は他の事情に対するその適用はこ. ︵26︶. Z暮凶8巴08口o出oh>ヨo円凶8p−ωo≦9悶鼠o且ω匪b︿●ωq耳Rω貯o︾o菖≦菖oωOo旨8一ωo震9ω器コboαω胡︵一〇8︶︒. 国竃男ωozoρ曽ごりo=目o>い>zu9<F困o=↓ω毫↓頃国dz肩冒恥↓︾目ω︵一8刈︶℃マ一〇〇㌣一〇︒9. れにより影響を受けないものとする﹂︵9ω↓>酵一〇お︶︒ ︵27︶. 一五一. ︵28︶. 国家の安全と言論結社の自由・2.

(28) ︵おOω︶顎<09雷器oh夢o>酵鎖げ. 一五二. ヨピ凶ロ8一口ωユ騎&o︿●ω躍びくRの凶︿o>9凶≦ユ800旨﹃o一ωo貰 ωo o一問●程9︵一8ω︶嚇. oω一男N畠㎝ω >ヨoユ8口OoBB算8ho﹃℃3け8菖o口oh司03一〇q昌切oヨ︿●ω蔭ぴくo房凶くo︾o餓二島oωOoロ#o一國o霞阜o. 国家の安全と言論結社の自由・2 ︵29︶. 器一男壁刈0︵一8ω︶●またこれらの諸事件につき器P29ρ. 幅鳶鴇亀ミ導恥O§ミ畿蔦総§§凝慧%Ooミミ貸蕊勃卜︑さミO蒔黛蔦醜息む謹袋蕊幾き恥﹄ミ馬ミ︑の§ミ膏﹄鼻課く>島. 慧 O§防蕊ミ智§h穿襲 =ωq●勺>●ド●勾国<●一ミO︵一8㎝︶.. >ヨoユ8口Ooヨヨ簿8hg℃380菖oロo胤悶03凝口切o旨く︒ω仁げ︿oお一くo>o菖≦菖o¢Oo暮3一ωo舞亀 ︵一8㎝︶切<903房o囲浮o>げ﹃ げm日=口8ぎ劇ユ騎包9ωooOq.ω●㎝一ω︵一〇①q︶●. 一〇︑. 一三︑. 一四︑. 一五の各条の多岐にわたっている︒. 国言閣霧o茎↓国国ω窃↓国竃o問岡雷国uo言O問閻図弟田田oz℃・一お・. 原告側の憲法違反の主張は︑いずれも修正第一︑五︑八︑九︑. れていたことは確かであろう︒ω①o. により事件記録が古くならないうちに最高裁に至ることは非常にむつかしかったこと︒いずれにしても本法の有効性が疑わ. の存在を疑わしいものにしており︑本法の存立の基盤そのものに疑念があったこと︒第二に︑実務上かかる政治情勢の変化. 訴訟記録が古すぎる︵80誓巴o︶という判旨は二つの点で意味がある︒第一に世界情勢の変化が単一の世界共産主義運動. oOご●ψ800 ωo. ピ●いおo o︵一8㎝︶嚇国o島o口ぴoお §恥霜恥鵯翼ミ蔑§毫O◎ミ§貸蕊防鳳・︑ミミO蔭爲蔦恥ミ&蕾%Sざ恥鷺鳳ミo倦勺ミミ§o碁 ミ. O§. 零㊦言曾8犀〜ωβげ奉お罫o︾oけ貯葺窃Oo旨8一切o貰. ︵30︶. ︵31︶. ︵2 3︶. o8︵這零y ミ・国・中U三Wo一のΩロ冴o隔>ヨoユS<・ΩRFωooOq・ψo. ミ︒国●中U信切o一ωΩ仁冴o賄>日oユ8︿●民暮国o口げ8FNミ男ω仁℃b︒零一︵一8刈︶●. けQo一〇 〇1ω一〇.. その侵害は単に結社の自由にとどまらない︒結社を通してなされる個々の構成員の言論の自由にも及ぶものである︒留ρ. 一ぴ箆︒. ωQoOq.ω●鋤けQゆ一淋●. 起こして再び却下されている︑≦●国甲Uβ閃o厨O冒房9>Boユ8︿●Ω震F卜ooo㎝労ω露もマeO︵這Ooo︶︒. その後︑原告は一九六八年三月に同種の訴えを. ︵34︶. ︵33︶. ︵36︶. ︵35︶. ︵37︶. 一〇 〇 留︵一〇qOy. Oぎhoρ§恥肉轟蹄誉ミ画§毫︒.Oo§§貸蕊⇔︑・︑ミミ︑︑O蓉蕊霜畿§鳶導恥さ噛ミ蝋−鐸§山ミヤOoo国>閃<︒ピ●国国く︒一ωo o鯉.

(29) ︵38︶. >℃島魯R︿●ω9器鼠昌o︷ωけ暮P曽O閏●ωβ℃P刈OO︵一〇忠︶︒. ︵40︶. 一げす暮800P凶9. d巳8ユω鼠8の〜閃oぴoどo o︒ oOd︒ω︒脂oo 800︵一8刈︶. ︵39︶ ︾℃鼻魯Rく・ωoo器鼠曙o騰ω鼠梓P零ood●ω●qOO︵一〇9︶●. ︵41︶. ㊧一九六八年修正とマッカラン法の終焉. すでに見てきたような相つぐ違憲判決によって本法は事実k無効のものとなったが︑連邦議会はかかる事態に臨ん. で法律修正を行なった︒連邦議会のこのような試みも︑しかしながら︑すぐに無駄なことがわかった︒マッカラソ法 は一九七四年には完全に姿を消すことになる︒. ω一九六八年修正 ︵42︶ 一九六七年十二月︑上下両院はイリノイ州選出のダークセン上院議員の提案による修正法を通過成立させた︒この ︵43︶. 修正案はウィスコンシン州選出のプ・クシマイヤー上院議員らリベラル派の反対を受けたが︑翌六八年一月二日ジョ ンソン大統領の承認を得て発効した︒. この法修正の主な点は︑まず第一に共産主義団体およびその構成員の自己登録条項︵七︑八条︶を削除し︑それに. よって自己帰罪禁止の特権の主張を回避した点にある︒修正法はかわりに委員会に︑団体や個人が共産主義団体であ. るか否か︑またその構成員であるか否かを決定する権限を与え︑この決定が最終的に確定した場合には︑委員会自らが. 当該団体および個人の氏名と住所を記録し保持し︑公衆の閲覧に供すべきことを規定した︒しかし同時に︑もし新た. 一五三. な認定申請が司法長官によってなされず︑一九六八年十二月末肩までに委員会において聴聞が開始されない場合には︑ 国家の安全と言論結社の自由・2.

(30) 国家の安全と言論結社の自由・2. 一五四. 委員会は解散すべきものとすると規定された︒第二に︑修正法は︑共産主義外廓団体の定義を変更し︑共産主義活動. 団体の﹁一ないしそれ以上の構成員﹂によって指揮され︑支配されあるいは統禦される場合も含むように拡張した︒. 右の二点の修正によって︑委員会の権限はいっそう拡大したものになったが︑司法長官は団体に対する認定申請は. 行なわなかった︒しかし︑一九六八年七月︑司法長官は七名の共産党構成員に対して委員会が共産主義活動団体の構 成員として登録 を 行 な う よ う 申 請 を 提 出 し た ︒. ②共産主義活動団体構成員登録事件. 右の司法長官の申請に対し︑委員会はうち三名を共産主義活動団体の構成員であると認定する決定を行なった︒三 名はすぐに裁判所に再審を求めた︒. 控訴裁判所は一九六九年一二月︑個人の属する団体の違法な目的に当該個人が関与したとの認定なしに︑団体の構. ︵必︶. 成員たることを公衆に暴露することを許している本法は︑修正第一条を侵害すると判示して︑事件を委員会に差し戻. した︒この判決はまた︑単に共産党の構成員であることは修正第一条によって保障され︑違法な行動を促進する明確 ︵45︶ な意図をもって団体に加わる場合でないならば︑その団体の構成員となることは憲法上保護されるとつけ加えた︒ ︵46︶. 右判決に対し委員会側が上告を求めたが︑最高裁はサーシオレアライを拒否した︒この事件はこうして再び︑委員. ︵47︶. 会の存続を不可能ならしめ︑結局その後は何の活動もしないまま︑一九七三年六月三〇日ニクソン大統領によって予 算措置を凍結され︑事実上解体した︒. ③第一〇条違憲︑共産党に対する委員会命令破棄判決.

(31) ︵48︶. ︵49︶. 一九七四年五旦三日︑ワシソトン連邦地裁は本法第一〇条を違憲とし︑共産党を﹁共産主義活動団体﹂であると. 認定し︑司法長官への登録を要求した六三年四月二〇目の共産党に対する委員会の登録命令を破棄する判決を下した︒. 事件は︑共産党組織がCBSテレビの解説への反論を要求した際︑CBS側が本法第一〇条の規定により共産主義. 団体の放送である旨番組に先立って表明することを要求したため︑共産党側が司法長官とCBSを相手どり︑第一〇. U一蒔のΦ昌囲=︸ω︒曽苫讐OO爵Ooロ晦. 母ωoの9︵一8刈︶. 条違憲の宣言と第一〇条適用の前提となる前記委員会命令の破棄を求めたものである︒これに対して裁判所は︑原告 ︵50︶ の請求を認めた︒そして︑この判決の確定により︑マッカラン法の中心規定は完全に失効することになった︒ ︵42︶. 曽悶.Nα目恥N︵一80︶.. ωO刈d︒ω●一〇合︵お刈O︶.. 切ooユ鋤く●ω自げくR獣<o︾oユ≦怠800暮3一国o醇9. ︵盤︶ 冒ロ.鯉一〇〇〇〇﹇慰昌匡一〇い鈴≦OO占oo刈﹈oo一ω↓>↓︒おq︑ ︵44︶. ︵45︶ H玄α●暮=ミ■ ︵46︶ ω仁ぴくoお一<o︾o焦︿葺800旨3一ωo碧山く●切oo鼠. 前掲 注 ︵ 4 ︶ 参 照 ︒. デーリ!・ワールド. ﹁赤旗﹂一九七四・六・五︒本判決は︑判例集︵搾ω后マ︶に登載されていないため︑事実関係が. ︵4 7︶ 国鼠国田OZoρ巴 りO=↓一〇>ピ>zuΩ≦ピ閃お国↓ω髪↓出国dz肖国∪ω↓>↓塁這おωβ℃℃一〇Bo暑マ9︒ ︵48︶. ︵49︶. 本法第二部緊急拘禁法も︑結局一度も発動されないまま連邦議会により廃止された︒oo㎝ω弓>﹂ω囑︵這置︶●. 不明な点が多い︒後日正確を期したい︒ ︵50︶. むすびにかえて. 一五五. マッカラン法がいかなる規制構造を持ち︑言論結社の自由にとっていかなる問題性を有していたか︑ここではくり 国家の安全と言論結社の自由・2.

(32) 国家の安全と言論結社の自由・2. 一五六. 返さない︒ここでは︑マッカラン法がいかなる論理により支えられ︑あるいは違憲とされてきたかを︑判例の展開に 即して要約しておこう︒. まず︑この法律の適用の出発点となった一九六一年共産党事件で︑この法律はフランクファーター判事らの個別の ︵1︶ 衡量のテストによって支持された︒その事件はこのテストの︑表現の自由に対する﹁破壊的﹂性格を徹底的に暴露す. るものであろう︒タフト・ハートレー法に関係した五〇年のダウズ事件にはじまり︑翌五一年のデニス事件︑五七年の. イエイッ事件というスミス法諸判決の実質的な理論的根拠をなしたこの理論は︑しかし︑共産党事件以後あからさま. な形︵毘ぎoそのまま︶ではもはやとられず︑六七年・ーベル事件では︑そのままの適用を明確に退けられた︒. 最高裁の多数が︑それにかえて採用したのは︑合憲解釈のアプ・ーチ︑過度の広汎性の理論︑あるいはより制限的. でない他の手段という考え方などであった︒スミス法構成員条項に関係した六一年のスヶイルズ︑ノウトウの両事件. においてハーラン判事によってとられた立場は合憲解釈のアプ・ーチの頂点をなすものであったといえる︒しかし︑. この考え方は︑六四年アプセッカ!︑六七年ローベル両事件で退けられた︒両事件でかわって採用されたのが︑過度. の広汎性の理論とより制限的でない他の手段という考え方である︒かかるアプ・ーチは︑その後現在に至るまで修正. ︵3︶. 第一条に関係する諸事件で継続して採用されてきているが︑問題なのは︑かかるアプ・ーチが︑まさに修正第一条の ︵2︶ 要求するところは何かという点につき︑ある種のあいまいさ残すものとなっていることである︒かかる﹁末梢的な理. 由﹂に基づく判断は︑修正第一条の根本的意義をあいまいにさせる︒修正第一条の自由は︑修正第五条の自由〜そ. れはデュー・プ・セスの要件を満たすことによって制限されうる1以上のものであることが︑指摘されねばならな.

参照

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