へき地・小規模校における集団宿泊体験の教育効果と可能性
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(2) No.64. へき地・小規模校における集団宿泊体験の教育効果と可能性. 2009. へき地・小規模校における集団宿泊体験の教育効果と可能性 滝 川 敦 善 (弟子屈町立奥春別小学校). AnEducationEffectandthePossibility OftheGroupLodgingExperienceinaRuralSchool. Atsushi TAKIKAWA. 学合宿(2泊3日)」の宿泊体験活動を実施した。これ. Ⅰ はじめに. ら2つの基礎データをもとに結果の分析と考察から,へ. 現代の子供たちをめぐる課題として,高度情報化や都. き地・小規模校における「集団宿泊体験」の教育効果と. 市化,少子化といった社会の変化による人間関係の希薄. 可能性をとらえる。. 化,家庭や地域社会における教育力の低下などがあげら れる。また,地域コミュニティーの希薄化により子ども. Ⅰ 集団宿泊体験の概要. が社会性を身に付ける機会が少なくなってきている状況 も指摘されている。. 1集団宿泊体験(長期宿泊体験及び通学合宿). そこで,「経済財政運営と構造改革に関する基本方針. 長期宿泊体験. 2006」では,豊かな生活にむけた環境整備の条件として 日 時. 「他者への思いやりや命を大切にする教育及び長期宿泊 体験などの体験活動の充実」をあげている。文部科学大. 宿泊地. 臣の諮問機関である中央教育審議会でも,平成17年に「兄 弟姉妹の少なくなってきている子どもたちが年齢や学. 平成19年7月8日. 通学合宿. 平成19年9月27日. ”7月12日. ”9月29日. 道立厚岸少年自然の 弟子屈町奥春別交流 センター. 家. 厚岸町筑紫恋海岸 弟子屈町内. 年,学校種を超えて交流する機会や,自然の中での長期. 体 験. の集団宿泊体験の機会を拡大することが必要である。」. 釧路町仙風址. 場 所 浜中町瞼暮帰島. と答申している。これらを背景として文部科学省では,. 浜中町S/ト学校. 「豊かな体験活動推進事業」の中で,異学年交流を通じ. 奥春別地域 弟子屈町末奥春別小 学校. た学び合いや継続的な学習活動,そして,自主性を尊重 した活動に焦点化した「仲間と学ぶ宿泊体験教室」の調. 2 学級数及び児童数(平成19年度). 査研究をスタートさせた。その成果を受け,平成23年度. ロ 2 3 4 5 6 計. から本格実施される学習指導要領の総則に「集団宿泊活. 学級数. 動やボランティア活動,自然体験活動など,豊かな体験. 児童数 ロ 3 3 2 2 3 14. を通して児童の内面に根ざした道徳性の育成が図られる よう配慮しなければならない」ことが明記された。 そこで,本研究では,3学級4定員,児童数14名のへ き地・小規模校である弟子屈町立奥春別小学校での実践 を通して,へき地・小規模校の長期集団宿泊活動の成果 と課題を明らかにしていく。実践校である奥春別小学校 は,平成18年から2年間長期宿泊体験推進校として「仲 間と学ぶ宿泊体験教室」の研究・実践を進めてきた。2 年次目の19年度は「長期宿泊体験(4泊5日)」と「通. 一 63 一. 3.
(3) 滝 川 教 義. 3 集団宿泊活動プログラムの概要. 長期宿泊体験プログラムの概要(平成19年7月8日∼7月12日) 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 出 フ言 A. 動. 目. 獅. の. 舞. 集. 練. 子. 移. 日. 夕. 習. lll. 起. 子. 床. 日 目. 低・厚岸町探険 中・高漁業体験. 外. 就. 炊. 寝. 飯. 習. 子. 瞼暮帰島探険(無人島探険). 床. ・昆布採り ・島内探索 ・ストーンペインティング. 日 目. 清. 起 床. 日 目. 清. 就. 舞. 寝. 練 習. 掃 4. ソ 獅. 起 3. ll. 野. 学級の時間. 舞 清 掃 い. 寝. い. い. 2. 就. I. 1. 夕. 浜中町立S小学校との交流 ・伝統芸能交流(獅子舞・太鼓). の. ・2校ミニ運動会. 集. 振 就. レクリ. 退. 寝. れ. い. 掃 起 5. 日 目. 床 清. 動. 掃. l. 通学合宿プログラムの概要(平成19年9月27日∼9月29日). 低・中学年 1. 絵画授業. 夕. 日 高学年. 食. Jlγlヽ. 習 l. 夕食準備 低・中学年. ふる. 夕食準備 高学年. 平和学習. 3. 起. 日 目. お楽しみ集会 床 清 掃. − 64 −. 校. 下. 夕 食. 時間.
(4) No.64. へき地・小規模校における集団宿泊体験の教育効果と可能性. とができた。講師を引き受けてくれた漁師の配慮もあり,. Ⅱ 方 法. 非常に充実した体験活動となった。(資料1−1). ・個々のプログラムの期待度調査及び事後調査 (資料1,3). ⑤ 野外炊飯. ・児童の振り返り一覧表(資料2,4). スケジュールの変更の関係で,急きょ低学年が担当す. ・保護者の願いと児童の変容(資料5). ることになった。厚岸町探険の後ではあったが,「自分. ・教員による評価・反省,及び,児童の反省,作文,. たちが作らなければ」という意識が高く,低学年3名と. 自己評価. 担当教諭2名で17名分の夕食を作った。したがって,低 学年にとって疲労度は高いものの充実度も高い活動と なった。また,この経験が,通学合宿での食事作りに生. Ⅳ 「集団宿泊体験活動」の結果と考察. かされることになった。. 1長期宿泊体験プログラムの結果と考察 ① 車中交流. ⑥ 瞼暮帰ツアー(無人島探険). 児童への事前調査では,乗り物酔いに対する不安が大. 浜中町にある周囲約4.5Kmの瞼暮帰島を漁船で渡り. きく,期待値が低かった。(資料1−1)そこで,係の. 探険。途中でひろった昆布を茄でて食べたり,エゾカン. 活動の中に車中交流を入れることとした。結果として,. ゾウ・アヤメが満開に咲く山道を歩いたりと,気温が低. 交流が盛り上がったためバス酔いに対する不安が解消さ. いにもかかわらず,活発に活動した。事後の調査では,. れ事後の充実度の数値が高くなっていた。. 全体的に疲労度が高いものの,満足度・達成度も高い傾 向(資料2)にある。. ② 磯学習 へき地農村部に住む子供たちに是非体験させたい活動. ⑦ S/ト学校との伝統芸能交流. であった。消波ブロックに囲まれた磯において,低学年. S/ト学校の「子ども太鼓」と奥春別小学校の「錨別獅. は砂遊びや貝殻集め,中高学年は昆布ひろいやウグイ釣. 子舞」の伝統芸能交流。奥春別小学校では,弟子屈町の. りなど魅力的な活動を企画した。当日は気温が低く,冷. 無形文化財に指定されている「錨別獅子舞」を伝統芸能. たい海風に吹かれながらの活動だったが,海そのものが. 伝承活動として位置づけ,クラブの時間に保存会の方を. 持つ素材を生かした体験学習の評価は高く,事後の充実. 講師に練習を行ってきた。その成果の発表の場の1つと. 度も非常に高かった。. して,また,他の伝統芸能との交流を通して以後の活動 の意欲化を図ることを目的として,この交流を設定した。. ③ ウオークラリー. 他校の児童から受ける刺激からは非常に大きいことが,. ネイパル厚岸の活動プログラムの1つである「ウオー. 児童の感想からとらえることができた。. クラリー」を取り入れた。徒歩1時間半ほどの山道をク イズを解きながら進んでいく。目標時間を自分遅で設定. ⑧ 獅子舞練習. するため,じっくり景色を眺め,動植物を観察しながら. 長期宿泊体験では,厚岸少年自然の家を拠点として,. 活動する事ができた。感想などから満足度は非常に高い. 様々な体験学習を行っている。その中で,こだわってき. が,予想以上の上り坂や対抗ゲーム方式により個々のモ. たのが,獅子舞練習である。「いろいろな人と協力して. チベーションに高低があった。. 物事に取り組めるようになってほしい。」は,最も期待 度が高い保護者の願いであった。(資料5−1)この協. ④ 学級の時間. 調性・協同性を高める効果的な活動が,獅子舞の継続練. ア)厚岸町探険(低学年). 習であると考えた。他の活動に比べ,目新しさや期待度. 漁村地域の町を歩く活動。自分たちでおやつの買い物. は高くないものの,他校の児童・生徒が遠巻きに見てい. をしたり,水産物販売所で魚の売買の様子を見学した。. る中での練習は,校内での練習と比べ,違った刺激の中. また,厚岸大橋を渡り路線バスに乗草して国泰寺に行く. での活動となった。. など,町の産業や歴史にふれた活動となった。(資料1. また,4泊5日の長期宿泊体験の中で,これだけはや. −1). り通したという充実感を味わわせるプログラムとして,. イ)漁業体験(中高学年). この獅子舞練習の位置づけは重要であった。予想通り「つ. 牡蠣の養殖の現状を学ぶ学習。漁船に乗って養殖場ま. らかった」とする数値(資料1−2)が高かったが,個々. で行き,現地を見学し,漁師の苦労や工夫を直接学ぶこ. の振り返りを分析すると4日目の「達成度」「充実度」. 一 65 一. 2009.
(5) 滝 川 敦 善. が高くなっており(資料2),目標(S/ト学校との交流). 担任ががんばりや変容を適切に返す場,翌日の活動のめ. を明らかにし,それにむけて継続的に練習することで,. あてを相談する場である。同時に,話し合いながら,担. 高い充実度を実感させることができた。. 任は児童の内的な動きを探る場でもある。. ⑨ 夜のレクリエーション. け,そして,評価やアドバイスを加えることのできる面. 一人一人の反省や活動の手応えなどにじっくり耳を傾 低・中学年が担当することになり,準備をすすめてき. から,少人数学級の利点を最大限生かしたプログラムと. た。高学年に依存しないで,自分たちでつくりあげたレ. いえる。. クリエーションは,充実度も高い数値(資料1−2)を. 成果として. 表した。また,この取り組みに対して,高学年も高い評. ・児童がめあてや観点に沿って1日を振り返ることで,. 価をつけており,低・中学年に対するがんばりを認める. 担任は1日の状況を的確に把握し,評価を返すことが. 「目」,正当に評価する「姿勢」が育ってきていること. できた。. が数値から読み取れる。. ・1日の振り返りをもとに,担任と一緒に翌日のめあて を考えることで,活動の見通しやめあての明確化が図. ⑲ つどい(朝・夕べ). られた。. へき地校少人数校の児童にとって,規模の大きい学校. ・共に振り返ることで,児童の思いと教師側のおさえと. の児童との交流の機会はさほど多くない。そこで,厚岸. のズレを修正することができた。. 少年自然の家で行われている朝・夕べの集いに積極的に. ・子どもと担任が1対1で話し合う場を設けることで,. 参加することとした。当日は,事前指導を行っていたた. 長期にわたり子どもを家から離す保護者に安心感を与. め中学年・高学年とも堂々と発表する場面が見られた。. えることができた。. しかし,前に出ることや多数の中で発表することに対す る不安・負担が予想以上に大きい(資料1−1)ことが, 事前・事後の調査で明らかとなり,表現意欲の育成が課 題としてあげられる。 ⑭ ネイパル厚岸での4泊5日 一般活動(自由時間・食事・入浴・就寝・清掃)を生 活規律・生活規範意識を育成する場としてとらえること とした。これは,「身の回りのことを自分でできるよう になってほしい。」という保護者の願いであり,支援委 員会の「自己管理能力の育成」の場である。特に,「持 ち物の管理」,「健康の管理」,「時間の管理」の3観点を 中心に指導を行った。 結果として,期待通りの生活ができたことに対する満 足感・達成感が,事後調査で高い数値として表れた。一 般活動(自由時間・食事・入浴・就寝・清掃)の数値が 高い傾向(資料1−1)にあるのは,個人のめあてが明 確にされていたことによると考えられる。また,児童の がんばりに対する評価を適切に行ったため,「できた」 という達成感が数値として表れていた。 ⑫ ふりかえり 本校の持つ少人数の利点を生かしたプログラムがこの 「ふりかえり」である。長期の体験学習では,低学年や 本校に転入してまもない子の心細さ,異学年集団生活で あるがゆえのストレスなどが懸念された。そこで,毎日, 子どもと担任が1対1で話し合う場,「ふりかえり」の 時間を設定した。児童が1日を観点に沿って振り返り,. 一 66 一.
(6) へき地・小規模校における集団宿泊体験の教育効果と可能性. No.64. 2009. 【資料1−1】. 長期宿泊体験期待度調査結果(児童12名) 長期宿泊体験に対する児童の期待(単純集計) 活 動 内 容. 事前. 調査. バスでの交流. 磯学習(海遊び) (雨)温水プール. 事後. 考 察. 調査 1.00. 1.92. バス酔いに対する不安から実際は解消されていたた. 1.6 7. め数値が高くなっている。 活動の素材としては十分だったが、気温が低かったた め思うような活動ができなかった。. 1.83. 1.42. 様々な活動の中にあって、毎日の練習はきつかったよ うだ。(大切な経験とおさえていいだろう) 感想などから満足度は非常に高いが、予想以上の上り坂や対抗ゲーム 方式によるモチベーションの高低があった。. (ししまいれんしゆう) 0.75 0.75 ウオークラリー 学級の時間(低学年→厚岸町 探検、 中・高→漁業体験) 野外炊飯 (やがいすいはん) 剣暮帰ツアー. 1.75 1.75. 1.42 1.83. それぞれ充実した内容であったため、満足度は非常に 高い。. 1.75 1.42 低学年は、疲れ度が高い満足感。 1.83. 1.42. 全体的に疲労度が高いものの、満足度・達成度も高い 傾向にある。(振り返りカードから). (雨)霧多布湿原ツアー 1.75 S小学校との交流 (獅子舞・太鼓・交流). 1.42. 1.58. 他校の児童から受ける刺激からは非常に大きい(振り返りカード. から)ことが、数値として表れている。. 低学年は、自分たちで作り上げた満足感。 夜のレクリエーション. 1.83 2.00. つどい(朝・夕べ). 0.92. 0.75. 傾向として、前に出ることや多数の中で発表することに対する不 安・負担が予想以上に大きい。→今後の課題. 2.00. 1.83. 期待通りの生活ができたことに対する満足感・達成 感。. 自由時間. 2.00. 1.92. 食事(朝、昼、夕). 一般活動の数値が高い傾向にあるのは、個人のめあて 1.33 1.50 が明確にされていたことによると考えられる。また、 1.33 1.6 7 児童のがんばりに対する評価を適切に行ったため、. ネイパル厚岸での. 4泊5日. 入浴(おふろ) 就寝(ねる). 1.25. 清掃(そうじ). ∩_ 58. 高学年は、きちんと評価する姿勢が育ってきているこ とが数値として表れている。. 1.58. 「できた」という達成感が数値として表れている。. 0_R3. 注:「特に期待■⊂てFTる ハラこ ̄「期待■じてFTる ハ幸二「無記入を0点とした。 注:上段赤=特定活動・非日常活動. 下段緑=一般活動・日常活動. − 67 −.
(7) 滝 川 教 義. 【資料1−2】. ○楽しかった活FL. ○楽しみな活動. 特 定 活 動. 順位. ネイパル厚岸での 1. 4泊5日. 平 均 2.00. 1 自由時間. 2.00. 3 磯学習(海遊び). 1.92. 4 剣暮帰ツアー. 1.83. 4. 1.83. 夜のレクリエーション. O「楽しさの度合」から数値をとらえると、やはり自由時間やレク時間の数値が高い。・・・通学合宿で も、自由時間や児童の企画した時間が必要。 ○学習(体験学習)の度合が高い「学級の時間」も、充実度・満足度が高いため、低・中・高とも楽しさ としての数値が高くなっている。. ○気温が低く磯学習の活動に制限があったにもかかわらず高い数値になっているのは、やはり海遊びとい う山育ちの子供たちのニーズにあっていたためと考えられる。 ○つらかった活動. ○不安な活動 順位 1. 特定活動 清掃(そ. 2. バスでの交流. l平均 o.67 0.58 0.58. 2. 4. つどい(朝・夕べ). 0.33. ○バスでの交流については乗り物酔いに対する不安であったが、途中で休憩したことや車中レク取 り組みなどもあり、酔った子がいなかった。 ○予想通り獅子舞練習はつらかったようだが、個々の振り返りを分析すると、4日目に「達成感」 「充実感」として意識の変容がみられた。 ○つどい(表現する場)については、本校の課題として通学合宿やこれからの取組に生かしていく ことができる。 ○事前に各担任が児童一人一人の不安感をとらえ、それに対応した支援をしたことが有効であっ た。. − 68 −.
(8) 咄吏 中£血砲 兵 ・. −. −. −. 雌吏玉′ 雲 リ m ⋮ M 咄吏P′ 雫 邦 世祖吏C ♀ − − −. 噸仙﹂ e 吏 ・. ⊥−ハ宣∵「ハ. 十ハト. 鼎召−ュ. l董9貪一. 1計慣(‡旧猫1墨. 宙壬朴璧刃日. 肇ミ・///ll弛裔. 藍帖脱糞剛. Ⅵ∼. 早成J1−. −リレ二兎〓一癖娯e皿Ⅲ寸ヰ刃﹁増価底﹂﹁咄嘩州﹂﹁咄仙﹂難﹂. レ﹂雅据ヰ哺竃南娯e皿Ⅲ寸レC刃りー岬吏塞叶.中︸ニー仰﹂湖南 刃り小二刃皿輩哺尊宅柾≠.コ兎レ亡母︶腫ヰ哺中世雫壁.吏粥 。岬ュレ美堀レ﹂刃世東邦購e中量博雅輔車噂嘩 珊吏ヒ↓コ鞋P帝吏虫皿知慮嘩激辛瓢韮e橿≠ヰ刃∧ふ−H﹁■ 小上e樽.罵倒轟州堪ぜe刃聾朴与S。昭二レ﹂侭咄型e阜. 。岬勅P簑刃り呼水仙鵜刃吏ュ. 柵壁鞋蟹. 瓢蜜e盟層. 。岬ュレ∩亜︶挙世. 鼎甘ュn. 召勺持=e椰二. ′﹂備簑堪貌喘P甘e喋蟹票煙eの実寸. っ亜′嘱中盤尋皿皿の.コ嶋P皿皿N埜e. レ﹂刃囁貌喘.簑吏′﹂韮簑喬娯亜ユーく. 亡\尺−て\ln=ヽ一. 番朴剛蔓性服装知. 電撃℡場胡噂東亜瑚虚偽 淵轟亜静渕診磯車扱頑健報噂. 69. ⊂). ▼」. N. M. 2009. へき地・小規模校における集団宿泊体験の教育効果と可能性 No.64. 【資料1−3】. 貢£e.
(9) 滝 川 敦 善. 2 通学合宿プログラムの結果と考察. 後などもお互いに練習する場面が見られるようになっ. ① クリーンタッチ(保・小・中・高との関わり). た。. 平成18年度から弟子屈町で始まった幼保・小・中・高 の連携事業である。「学校間交流を図り,ゴミを拾いな. ⑥ 奥小まつり(保育園児との関わり). がらふるさとの環境を守る・創ること」を主な目的とし. 「積極的に保育園児と関わる」ことをめあてに,学級. ている。高校生をリーダーに組織され,町内各地域のゴ. の出し物やレクリエーションを行った。日常的に交流を. ミ拾いを行った。本校では学校間交流に重点をおき,本. 深めているので,スムーズな交流・ふれあう姿が見られ. 校の卒業生である先輩とのゲームでの交流を行った。事. た。この取り組みが,学芸会の共同演目の発表の足がか. 後調査でも,交流ができたことへの満足度(資料3−1). りとなった。一方,時間的な制約があり,十分活動でき. は高い数値を示した。. なかったため,この活動に対する満足度は低かった(資 料3−1)。次年度以降も継続される取組なので,時間 的な活動の保障が今後の課題である。. ② 絵画授業(地域の専門家との関わり). 地元で創作活動に取り組んでいる画家を講師に,低・ 中学年が絵画の指導を受けた。色の性質や使い方などを. ⑦ お楽しみ集会. 学び,その特性を生かしながら直接措く画法を学んだ。. 長期宿泊体験の成果である「児童が主体的に作り上げ. 講師の丁寧な指導,意欲をわきたたせるアドバイスによ. る活動を取り入れること」を生かし,お楽しみ集会を児. り,真剣に画材にむかう児童の姿が見られた。完成した. 童会活動として取り組んだ。3日目の最後のプログラム. 作品に満足したのか「早くお母さんに見せたい!」(児. であり,児童と教職員と学生ボランティアがレクリエー. 童の感想から)という声も上がっていた。. ションを楽しんだ結果,児童全員が「とても楽しかった■ (資料3−2)という満足感を持っていた。. ④ ふるさと学習(地域住民との関わり). 地元の寿会(老人会)と連携をとり,奥春別地域に住 む3名を講師に,奥春別の自然・歴史・産業などについ て学んだ。事前に質問をまとめ,シンポジウム形式で進 めていった。地域に住むお年寄りは,自分たちの地域の 歴史やくらしの移り変わりを伝えたいという思いが強 い。先人の開拓の歴史,自然環境の厳しさを学ぶ機会と しての「ふるさと学習」は貴重な学習となった。 ④ 平和学習(寿会との関わり). 地元に住む戦争体験者の話を直接聞く国語科の発展学 習。外国や内地に出兵した方の軍隊での生活経験,地元 に残り送り出す例の経験をされた方の話など,風化され つつある戟争体験を高学年児童に直接語っていただい た。「・・・3人の方の話を聞いて,戦争のひどさやかなし さ,こわさなどいろいろなことがわかりました。そして,. これを学芸会の劇に生かして他の人にも伝えたいで す。‥・ (高学年児童の感想から)」この学習の成果は, 10月に行われた学芸会の劇に生かされるなど,学びの連 続化が図られた活動となった。 ⑤ 獅子舞練習(地域先生との関わり). 長期宿泊体験での成果を受け,獅子舞の練習を取り入 れた。錨別獅子舞保存会の指導の下,10月に行われる「学 芸会」・. 「弟子屈町総合文化祭」の発表にむけて,2学. 期のスタートとした。「上達したい」「より上手に見せた い」という意欲面が前面に表れはじめ,朝の時間,放課. 一 70 一.
(10) No.64. へき地・小規模校における集団宿泊体験の教育効果と可能性. 2009. 【資料3−1】. 通学合宿期待度調査結果(児童12名) 通学合宿に対する児童の期待と達成感(単純集計) 活 動 内 容. 調査. クリーンタッチ. 事前. 事後. 考 察. 調査. 1.25. 保・小・中・高でのゴミ拾い活動と、今年度から交流 (ゲーム)を取り入れたため数値が高くなっている。. 1.67. 学級の時間(1∼4年. 童や教師側の期待に対して、講師の方の指導や体験談. 絵を描く学習、5∼6年 1.25 1.50. がぴったり合ったため、高い数値を表している。. 戦争体験を学ぶ) 夕食の準備. 1.00. 食事計画や買い物の準備段階での不安があったが、料 理自体には満足度、達成度が高かった。. 1.17. 獅子舞練習(ししまいれ 0.50 0.83 長期宿泊体験同様、疲労度は高い。2学期のスタート としての位置づけはよかった。. んしゆう) 奥小まつりの準備. 奥小まつり(奥小テーマ パーク). 0.92 1.6 7 奥小まつりの準備の充実度は高い。 1.92. 時間的に制約があり、十分な活動を保障できなかった ことが、低い値として表れた。. 1.58. 1.25. 充実した学習となったが、疲労度の高い2日目の設定. 奥春別ふるさと学習. 1.25. お楽しみ集会. 1.75. 2.00. 保育園児との交流. 1.42. 1.58. 中・高校生との交流. 1.58. 大学生との交流. 1.58 1.92 自由時間での交流が児童の満足度に表れている。. 自分達で作り上げる活動であったため、期待度、充実 度共に高い値を示している。. 園児との関わり方で、うまくかかわれた子、戸惑った. 1.83. 地域の方との学習(低・. は検討の余地あり。. 子で大きく分かれていた。 交流場面(フリスビードッジ)を取り入れたことで、 満足度が高い。. 児童や教師側の期待に対して、講師の方の指導や体験. 中学年→絵)(高学年→戦 1.17 1.50. 談がぴったり合ったため、高い数値を表している。. 争体験). 地域のお年寄りとの学習 1.25 1.58. 「今後の学習(学芸会など)に生かす」手応えを感じ ていた。. (ふるさと学習) 自由時間. 1.75. 1.75. 長期宿泊体験同様、一般活動の数値が高い傾向に 食事(朝、昼、夕). 1.25 1.58. 入浴(おふろ). 1.25 1.17 自己評価では、疲労度が高いものの、達成感、満. 就寝(ねる). 1.08. 清掃(そうじ). 0.42. 1.42. ある。今回特徴的なのが、「食事作り」であり、 足感も高い数値が表れた。. 0.6 7. 注:「特に期待している」を2点、「期待している」を1点、無記入を0点とした。 注:上段赤=特定活動・非日常活動 下段緑=一般活動・日常活動. 一 71一.
(11) 滝 川 教 義. 【資料3−2】. ○楽しかった活動. ○楽しみな活動. 由′l、まつり. 2 お楽しみ集会. 1.75. 2. 1.75. 3 中・高校生との交流. 1.58. 3 大学生との交流. 1.58. O「人との関わり」では、交流を「楽しかった」ととらえている。関わりながら学びを広げていく積極的 な姿勢が数値としても表れている。. O「楽しさの度合」から数値をとらえると、長期宿泊体験同様お楽しみ会や自由時間の数値が高い。 ○奥小まつりの期待度に対する実際は、数値的にも低くなっている。これは、交流の時間的を十分確保で きなかったためと考えられ、「誰と交流」 「どのくらいの時間」を明確にして計画することで、解消され ると考えられる。. ○不安な活動. ○つらかった活動. ○活動の場・宿泊の場が地元であることや、4泊5日の長期宿泊体験をやり遂げた自信もあり、2 泊3日の通学合宿は不安感を持っている子が少なかった。 ○教室、体育館、交流センターと清掃箇所が多いため、負担感を増す子もいた。. ○予想通り獅子舞練習はつらかったようだが、個々の振り返りを分析すると、長期宿泊体験同様「達 成感」「充実感」として意識の変容がみられる。今後も、協力しながらより高いものを目指す体. 験活動を設定していくことが重要と考えられる。. − 72 −.
(12) へき地・小規模校における集団宿泊体験の教育効果と可能性. No.64. 2009. 【資料3−3】. 喝. 上!. 吏:隼」1 r\f. 償撃餞螢側噂蛸亜瑚亜愚 磯忠盛冨 罫撼健胡掛倒. 一章崎 些・ o匠・. m. 00. l、. u). n. 寸. M. r叫. ▼」. ⊂〉.
(13) 滝 川 敦 善. 長期宿泊体験にかかわる保護者アンケート. 3 集団宿泊体験活動を支える学校支援委員会の願い. 《資料5−1≫. 学校支援委員会は,教育機関職員や自治会代表者など で構成され,本事業を推進していくにあたり側面から支. 体験活動に対する児童への願い(単純集計2点満点12家庭) 1. 6. 1. 3. 1. 1. 1. 1. 1. 0. 1. 0. 1. 0. 援する組織である。本事業の意義や今日的な教育課題,. ○いろいろな人と協力して物事に取り組めるようになってほしい。 ○いろいろな大人や友達と多くかかわってほしい。 ◇自分で判断できる力を身につけてほしい。. そして,本地域の実態などを踏まえ,本事業を推進する うえでの子供の育ちへの願いを検討した。. 1. 0. 0. QU. ○自分の気持ちをはっきりと伝えられるようになってほしい。. 整理すると以下のようにまとめられる。. OO. 0. ○因っている人がいたら助けてあげられるひとになってほしい。 0 6 0 6 0 4. ◇身の回りのことを自分でできるようになってほしい。. 0 3. 意識の変容をとらえてほしい。. △自然保護や環境問題に関心を持ってほしい。. ③ 地域から外に出ることになるので,他者との積極. ◇体力をつけてほしい。 △自然や環境を守る実践力を身につけてほしい。. 的なかかわりの中で(あいさつ,マナーなど)体. △自然を理解する力を身につけてほしい。. 験活動をすすめてほしい。. △野外活動の技術を身につけてほしい。. ④ 時間の管理,健康管理ができる力を身につけさせ. ◇一人でも生活できる力を身につけてほしい。. てほしい。. ⑤ 持ち物の準備→低学年・‥保護者と一緒に準備 高学年・・・自分で準備. 注:「特に期待している」を2点,「期待している」を1点,無記入を0点. としたときの平均値 注:△自然との関わり ◇心身の自立 ○積極性と社会性. 忘れ物をしない→物を大切にすること(自分の持 ち物管理)を学んでほしい。 ⑥ 獅子舞については,高学年が低学年を上手に引っ. に関する数値が高い値を示している。特に,設問7「い. 張っていく力をつけさせたい。. ろいろな人と協力して物事に取り組めるようになってほ. =〉キーワードは,積極性・自律性・協調性の育成. しい。」では,12人中11人が「期待している」もしくは「特 に期待している」とこたえている。ともに寝起きしなが. 学校支援委員会の強調点の1つに,「自己管理能力の. ら4泊5日を過ごす中で,友達とともに学び,大人や他. 育成」があげられる。「時間の管理」「もの(お金や身の. 集団の児童との関わりを通して,集団の中で高め合う子. まわりのものなど)の管理」「健康管理」の3つである。. 供の姿を望んでいる保護者が多いのである。. これは,保護者の願いである「身の回りのことを自分で. また,心身の自立の項目では,「自分で判断できる力」. できるようになってほしい。」とも合致するため,仲間. 「身の回りのことを自分でできるように」の項目の数値. と学ぶ宿泊体験教室のねらいの1つとして重点指導に位. が高い。これも,日常生活の中で保護者が感じとってい. 置づけ取り組むことにした。. る子供の姿が反映されていると考えられる。また,本校. 4 保護者の願いと児童の変容. 高学年が低学年の面倒を見ることが多い。そのため,依. のようなへき地・小規模校では,縦割り活動において, (1)保護者の願い. 存してしまう低学年の自立心の育成が教師集団の共通し. 本体験活動を推進していく上で,保護者の期待や願い. た認識でもある。. をしっかりとらえ,それらを取り入れることでより効果. したがって,身のまわりのことなど自分でできること. 的な体験活動をねらった。調査方法としては,北海道立. は自分で取り組む場,お互いに関わり合いながら協力し. 足寄少年自然の家で取り組まれている調査票「児童生徒. て活動する場面などを意図的にプログラムに設定してい. への期待」を参考に作成し,全家庭(8戸12名分)に配. くことで,自己管理能力と社会性の育成を図ることとし. 布,回収した。. た。「仲間と学ぶ宿泊体験教室(長期宿泊体験と通学合 宿)」では,この2つの視点を重要指導事項としてとし て位置づけた。. ≪分析と考察≫ 」「積極性. と社会性」の3つの観点をもとに,保護者の本活動を通. (2)保護者がとらえる児童の変容. した児童への願いを集計したものである。今回の長期宿. 本事業終了後,「保護者がとらえる児童の変容」調査. 泊体験では,傾向として我が子に対して「社会性の育成」. を行った。本調査は,事前調査の「願い」に対して,保. 一 74 一. 2. ◇健康管理など自分でできるようになってほしい。. 責任・自己管理ができるようになってほしい。. 0. ○自分から物事に取り組み,行動できるようになってほしい。 △自然の美しさに感動する心を持ってほしい。. ② お小遣いの使い方などを考えさせることで,自己. 本調査は,「自然との関わり」「心身の自立. 0. ① 保護者アンケートは,事後も行い児童や保護者の. 7. ◇がまんづよく,最後まで物事に取り組むようになってほしい。.
(14) No.64. へき地・小規模校における集団宿泊体験の教育効果と可能性. 護者が「我が子のどの力が伸びた」ととらえているかを. 児童の意識の変容が見えやすい項目であり,生活習慣の. 把握することを目的としている。. 土台となる重要項目でもあるので,今後も継続的な指導 が必要である。. 長期宿泊体験にかかわる保護者アンケート. また,本調査は集団としての傾向をとらえるより,個々. 《資料5−2≫. の成長を多面的に分析する資料として有効活用できる。. 保護者がとらえる児童の変容(単純集計2点満点12家庭). 今後,保護者との共通理解を図りながら児童理解の手だ 1. l. てとして本資料を活用していきたい。. 1 0 0 0 0 0. Ⅴ へき地小規模校における集団宿泊体験活動. 9. ○いろいろな人と協力して物事に取り組む力・・・・・ ○いろいろな大人や友達と多くかかわる力・・・・・. 1. 0. ◇がまんづよく,最後まで物事に取り組む力・・・・・. 0 0 0. の教育効果と可能性. 0. ○自分から物事に取り組み,行動できる力・・・・・. 9. ◇身回りのことを自分でできる力・・・・・. 0. 1.集団宿泊体験活動における児童の変容. 8. 0. △自然保護や環境問題に関心を持つ子・・・・・. 0. (1)一般活動(自由時間食事入浴就寝清掃)では,「持. 0. △自然の美しさに感動する心・・・. ○自分の気持ちをはっきりと伝える力・・・・・. 8. ◇自分で判断できる力. 8. を中心に指導を行い,児童の自己管理の意識化を高め. 7. ることができた。. ち物の管理」,「健康の管理」,「時間の管理」の3観点. △自然を理解する力 ◇健康管理など自分でできる力・・・・・. (2)児童の自主性を生かした取り組みをプログラムに取. ごU. △野外活動の技術の習得 △自然や環境を守る実践力. り入れることで,児童の活動に対する意欲達成感充実. (⊃因っている人がいたら助けてあげられる人・・・・・・. 感の高まりが見られた。. 5. ◇一人でも生活できる力. りによるプログラムの企画・運営などの活動を通し. 4. 責,無記入を0点としたときの平均値。. 4. 注:「特に身についてきた」を2点,「身についてきた」を1. (3)全校児童による長期の集団生活,獅子舞練習,縦割 て,「上級生に学ぶ姿」,「下級生に伝える姿」,「お互. 拝:△自然との関わり ◇心身の自立 ○積極性と社会性. 4. いに学び合う姿」が見られた。 (4)「人との関わり」重点を置いた通学合宿では,異世 代交流(保育園・中学校・高校・大学・地域の講師や. 3. 本調査は,「自然との関わり」「心身の自立. 4. ≪分析と考察≫. お年寄り)を通して,自分から話しかける・働きかけ. 」「積極性. 項目を設定している。「体力」「忍耐力」「関わりと協力」. る・相手意識を持つなど,関わりながら学びを深めて. 3. と社会性」の3つの観点をもとに,「願い」と対比した. いく姿勢が育ってきた。. の項目の数値が高くなっており,12中8名の保護者が身. 1)保育園との交流では,グループ活動でリーダーシッ. についてきた力としてとらえている。これは,「何のた. プをとる低学年の姿,園児のリズムに合わせた活動. めに」と問いかけながら,目指すものを明確にして(例. を企画・運営する中・高学年の姿が見られた。. えば,獅子舞の発表,人との関わり,自己管理など)プ. 2)お年寄りとの交流では,ふるさと学習で奥春別の. ログラム化した成果によるものと考えられる。この3項. 自然・生活・歴史を学び,自分の住む地域の良さや. 目は,今日的にも重安な教育課題であり,今後の長期宿. 受け継がれてきた伝統などを学ぶことができた。. 泊体験活動の方向付けとなるデータである。. このように,集団宿泊体験活動を通して大きな児童の. また,単純集計の数値は低いが12中7名の保護者が「自. 変容が見られた。それらの変容は,アンケートや数値デー. 然保護や環境問題に関心を持つ力が伸びてきている」と. タ・感想文などからとらえてきたが,最も有効であった. 考えている。長期宿泊体験の磯学習,無人島探険,ウオー. のが児童と教師が1対1で活動を振り返る「ふりかえり. クラリーなどの「自然プログラム」,通学合宿の「ふる. の時間」である。少人数の利点を生かして,1日の活動. さと学習」などが変容の要因と考えられる。意見発表の. を振り返り,明日の活動のめあてや見通しを児童と教師. テーマ,自由研究の題材など,この体験が今後どのよう. が共有する場である。児童の細かな思いや活動の様子を,. に生かされていくのか,「学びの連続化」が期待できる. 顔をつき合わせて話し合うことでとらえることができ. 児童の変容である。. る。また,集団しかも長期にわたる宿泊体験活動は,知. 課題として「自己管理」の面では,健康管理に関わる. らず知らずにストレスなどを生じさせる。そのストレス. 数値が低くなっている。その他,時間の管理については. に対して,教師は理解者・共感者,原因の解明や解決方. まだ高学年の意識に頼る場面が見られ,持ち物の管理も. 法をアドバイスする指導者として,児童と関わる場なの. 十分意識化されているとは言えない。学校でも家庭でも. である。さらに,このプログラムは,保護者にも安心感. 一 75 一. 2009.
(15) 滝 川 敦 善. を与えた。特に,低学年児童の保護者にとって長期にわ. 大切な学びが存在する。. たり家庭から離す事は,大きな不安でもある。「一人一. 3)地域に住む専門家(今回は,地域在住の画家)を講. 人の思いをしっかり受け止める場」としての「ふりかえ. 師に,絵画の指導を受け,絵に対する見方や技法の基. りの時間」の設定は,小規模校・少人数の特性を生かし. 礎を学ぶことができた。弟子屈町は,自然の宝庫であ. たプログラムとして非常に有効である。. ると同時に人材の宝庫でもある。これらの人材の発掘 と積極的な活用を図ることで,より豊かな学びを提供 することができる。. 2.子どもの学びを支える組織力の活用 地域の中の学校というへき地教育の特性を生かし,自 治会や地域の組織に働きかけ,本活動を支える外部機関. 5.北海道教育大学との連携と学生ボランティアの活用. として「学校支援委員会」を組織した。本活動を側面か. 今回の通学合宿では3名の学生ボランティアを受け入. ら支える組織である。今日的な教育課題や地域の実態を. れた。これは,弟子屈町と北海道教育大学釧路校との中. 踏まえた学校支援委員会の意向を「学校支援委員会の願. で相互協力協定が結ばれたことによる連携の具体化の1. い」としてまとめ,それをもとに本事業の指導の重点化. つである。児童の安全確保の面から指導スタッフの増員. を図ることができた。今後,この組織が学校評価委員会. がのぞまれる学校側と,学生に実践的なへき地フィール. (学校関係者評価)としての役割も担うことで,より地. ド研究を経験させたい大学側とのニーズが一致したこと. 域に根ざし地域に支えられる「開かれた学校」を目指す. により可能となった。通学合宿やクリーンタッチなど校. ことが可能となった。. 外活動における安全確保の面から,学生ボランティアの 存在は大きい。/ト規模校では,児童の人数同様,指導者. 3.保護者と共有する「子の育ちへの願い」. の人数も少ないため,教職員の負担は体力的にも精神的. 本活動を推進する上で,事前に「保護者の願い」をと. にも多くなる。学生ボランティアを有効に活用すること. らえ活動の重点化と児童一人一人に対する指導の明確化. で,この集団宿泊体験活動を安全に実施することが可能. が図った。事前アンケートの結果から,保護者は,集団. となる。. 宿泊体験活動を通して,友達や人と共に関わり合いなが ら,共に学び,共に高めあう子どもの姿を望む傾向にあっ. 6.学びの発信. た。/ト規模校の保護者にとって,社会性の育成の場とし. 集団宿泊体験活動の様子を紙面報告という形で「学校. てこの集団宿泊体験活動に期待しているのである。この. だより」に掲載した。敬老会や学校支援委員会には,プ. 調査結果を受け,プログラム編成の柱として,この「社. ロジュクターを使い映像化したものをもとに報告した。. 会性の育成」を重要指導事項として位置づけることとし. また,獅子舞を地域公開するなど,豊かな体験活動の成 果を発信することができた。地域連携を進めていく上で,. た。. 教育活動の発信は不可欠であることから,発信の手順や 4.「人との関わり」からにふるさとを学ぶ「通学合宿」. 方法を工夫していくことが今後の課題となる。. 2泊3日の通学合宿では,地域のお年寄りからふるさ との歴史や自然について学び,隣接する保育園の園児と. 参 考 文 献. 交流したり,地元の画家を講師に絵画指導を受けたりす. ・北海道教育大学環境教育情報センター「環境教育研究」. るなど,「人との関わり」をテーマに活動を進めた。 1)地域の寿会(老人会)との連携は,地域のお年寄り. 3:51−58(2000) キャンプの個別プログラムと不登枚児童. との距離を縮め,これからの教育活動の幅を大きく広. ・北海道教育大学環境教育情報センター「環境教育研究」. げる可能性を持っている。特に,お年寄りの持つ「知 恵」や次代に伝えたいという「思い」をしっかり受け. 7:7−13(2004). 止め,教育活動に生かしていくことが重要である。. 野外活動に参加する子ども達の親は何を期待する. 2)地域の保育所とは,運動会,通学合宿,学芸会,や. か?. んちゃウインターフェスティバル(冬のレクリエー. ・玉井 康之編著『子どもと地域の未来をひらく へき. ション)など,年間を通した連携が図られることとなっ. 地・小規模校教育の可能性』教育新聞社 2006年. た。保育園との交流は,児童にとって園児理解とリズ. ・北海道教育大学へき地教育研究施設『へき地教育研究. ムにあわせた企画・運営という視点が大切になる。固. 第57号2002年』. ・北海道教育大学へき地教育研究センター『へき地教育. 定化された人間関係の中で育つ本校児童にとって,保 育園との交流は,「相手意識を持って接する」という. 研究 第60号2005年』. 一 76 一.
(16) No.64. へき地・小規模校における集団宿泊体験の教育効果と可能性. 2009. 去声繭ii引 【磯で遊ぶ児童の様子】. 【自分たちで布団整モ甲・部屋の清掃】. 【伝統芸能交流会】. 【お年寄りからふるさとの歴史を学ぷ子供たち】. l■. −= 」. ■■■l. 」l」■,脚..ヒ。こ. _ 1_し1男 【集団宿泊体験活動に関する保護者会】. 【教師と一緒に1日の振り返り】 − 77 −.
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