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CIDPの細胞性免疫

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Academic year: 2021

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53:1325

<シンポジウム (4)-11-4 > GBS/CIDP をめぐる最新の話題

CIDP

の細胞性免疫

荒浪 利昌

1) (臨床神経 2013;53:1325) 慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)は,末梢神経髄鞘 における慢性炎症により脱髄を主体とする病変が多発する疾 患である.病理学的には,マクロファージや T 細胞などリ ンパ球を主体とする細胞浸潤がみられることから,細胞性免 疫が重要な役割を果たすことが示唆されているが,その詳細 は明らかではない.従来,自己免疫疾患においては Th1 細 胞が過剰に働いており,また Th1 と Th2 細胞は互いに抑制 的に働くことから,Th1/Th2 バランスの乱れが CIDP 病態形 成に関与すると考えられてきた.しかし近年,Th17 細胞が 新たな Th 細胞分画として発見され,CIDP 病態研究におい ても Th17 細胞に関する報告が増加している.動物実験にお いては,Th17 細胞は可塑性を有するとされ,分化が進むと 共に Th1 細胞に類似した遺伝子発現パターンとサイトカイ ン産生能を獲得し,自己免疫疾患モデルにおいて高い病原性 を示すことが示唆されている.われわれはフローサイトメト リーをもちいて,ケモカイン受容体プロフィールに基づきヘ ルパー T 細胞サブセットを同定する手法を確立している. 今回われわれは,Th17 細胞が発現するケモカイン受容体 CCR6を指標として,CIDP 病態に関与する T 細胞の探索を おこなった.健常者と比較したばあい,CIDP患者においては, CCR6陽性細胞の割合に変化はみとめられなかったが,精製 分離した CCR6 陽性細胞による IL-17 産生の亢進がみとめら れた.そこで CCR6 陽性 T 細胞の亜分画を解析したところ, CCR5陽性 CCR6 陽性 T 細胞の割合が健常者と比較して CIDPにおいて有意に増加していることをみいだした.この T細胞亜分画を精製分離し,サイトカイン産生能および遺伝 子発現を解析したところ,IFN-g および IL-17 の高い産生能 を有し,Th17 細胞分化に必須の転写因子 RORgt と Th1 細胞 分化に必須の転写因子 T-bet を発現していることが判明し た.以上のような特徴から,この T 細胞亜分画は,動物モ デルにおける分化の進んだ病原性 Th17 細胞に相当すると考 えられ,CIDP 細胞性免疫病態での働きが示唆される. ※本論文に関連し,開示すべき COI 状態にある企業,組織,団体 はいずれも有りません. 1)国立精神・神経医療研究センター神経研究所免疫研究部〔〒 187-8502 東京都小平市小川東町 4-1-1〕 (受付日:2013 年 6 月 1 日)

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