2002年日本オペレーションズ・リサーチ学会 秋季研究発表会 1−F−10
Ⅵ屯bサービス型スーパーコンビューティングサービスの構築
北海道大学 *長尾光悦
北海道大学 嘉数倍昇
1 はじめに
近年,次世代のインターネットを支える基盤技
術としてWebサービスが注目されている.Wbb サービスは,SOAP(Simple Object Access Pro−tocol)やUDDI(UniversalDescription,Discovery
andIntegration)といったテクノロジに基づき,イ
ンターネット経由でアプリケーションを利用可能 とするものである【1】・ 本稿では,Wbbサービス型スーパーコンビュー ティングサービスを提案する.大型計算機センター におけるスーパーコンピュータに基づく計算サー ビスをⅥ屯bサービスとして提供することによって, 簡便に利用可能な計算サービスを実現することが 可能となるだけでなく,スーパーコンピュータに 基づく処理を取り入れた新たなアプリケーションやサービスが実現可能となる.更に,動作検証実
験に基づき提案サービスの有効性を検証する.2 WbbサービスとOpenSOAP
Webサービスは,クロスプラットフォームにお いてインターネット経由でアプリケーションを利用 可能とするフレームワークである.このWebサー ビスはSOAP技術を利用することによって実現される.SOAPは,任意のデータ構造の記述が可能
なⅩMLに基づくメッセージをHTTPによって送
受信することでデータ交換を実現するものであり,
現在,W3C(WbrldWideWebConsortium)から
その仕様が提案さている.SOAPは応用性の高い規格であるが,RPC向
けの基本的な仕様のみが規定されているものである.しかしながら,実用的なWebサービスを実現
するためには中間ノードでのメッセージ改窺・な りすまし等に代表されるセキュリティリスクから システムを保護するためのセキュリティ機能や非 同期通信機能といった現在のSOAP仕様において 規定されていない機能が必要不可欠である.これらSOAPでは規定されていない機能を補完し,実
用的なWebサービスの実現を意図し開発されたミNAGAOMitsuyoshi
KAKAZUYukinori
ドルウェアがOpenSOAPである[2】・OpenSOAP は,複数OS・複数言語・多国語のサポート,モバ イルプラットフォームへの対応,セキュリティ機 能,非同期通信機能,ノード間メッセージ転送機能,トランザクション処理などの機能を有する.
3 Ⅵ毎bサービス型スーパーコンビューティ
ングサービス本稿では,OpenSOAPに基づくWbbサービス
型スーパーコンビューティングサービスを提案す る.図1に提案サービスの構成を示す.図に示さ れるように,提案サービスは,ライブラリサービ ス及びプログラムサービスの二種類のサービスから構成される.また,これら二つのサービスを管
理するOpenSOAPサーバ,及び,各サービスの挙動を規定するSSMLドキュメントが含まれる.以
下,各サービスの詳細について述べる. 1.ライブラリサービス:大型計算機センターは多種多様な数値計算ライブラリを有している.
これらライブラリをSOAPメッセージの送受 信に基づき使用可能とする.ライブラリサー ビスを利用する際には,使用するライブラリ名,各ライブラリにおいて必要とされるパラ
メータ群をSOAPメッセージとして送信する.2.プログラムサービス;大型計算機センターで
は,ライブラリの利用の以外に,利用者自身
が作成したプログラムに基づき処理を行う利 用形態が多い.このことから,自作したプログラムをSR8000において実行可能とするプ
ログラムサービスの構築を行う.本研究にお けるプログラムサービスでは,C言語によって記述されたプログラムをSR8000で実行可
能とする.プログラムサービスを利用する際
には,センターにおけるユーザアカウント,パ スワード,使用するノード数,キュータイプ, ファイル名,プログラムの実行終了を知らせ るためのメールアドレスの情報をSOAPメッ セージとして送信する.また,プログラムサー ー128− © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.【Requ啓t肘k§Sagel ・qiO▲P−ENVミ80dY> く鮒加馳血相血削げⅦ申伽州㈹坤■h鵬叩」p血山ple〟Prog帽血鮎d●ウ 図1:サービス構成 ビスにおいては,SR8000を利用する際に必要
であると考えられる,SR8000のノード利用状
態,プロセス状態,課金情報を確認するための付加サービスを実現する.これら付加サー
ビスを利用するためには,ユーザアカウント 及びパスワードをSOAPメッセージとして送 信する.4 検証実験
提案するスーパーコンビューティング環境の有効性を検証するために,実験環境を構築し,動作検証
を行った.図2にプログラムサービスにおける付加 サービスであるSR8000ノード利用状況確認サー ビスを利用する際のメッセージ例を示す.このサー ビスを利用する場合には,センターにおいて取得 しているユーザアカウント及びパスワード情報を 送信する必要がある.SOAP仕様ではメッセージ は可読情報として送信されるが,これらの情報を 可読情報として送信することはセキュリティ上聞 題がある・したがって,本研究では,OpenSOAP が有するセキュリティ機能によってメッセージを 暗号化し,更に,メッセージ送信者を証明するた めの電子署名を付加したメッセージを送信するこ とによってサービスを利用するものとした.実験 結果から,SOAPメッセージの送受信のみよって 大型計算機センターの計算サービスを利用可能で あることが確認された.5 おわりに
本稿では,Wbbサービス型スーパーコンビュー ティングサービスを提案した.更に,提案サービ スを構築し実験に基づき有効性を検証した.実験 結果からSOAPメッセージの送受信に基づき大型 計算機センターにおける計算サービスを利用可能 であることが確認された. +s短n血re くSOAt,8EC;5嶋Ih血r●mlⅣ:SOAI,− SEC={叫沼血m■■mb…p・○一打抽■〆一冊町佗○伸一12{■d0l冒【か仙●−UM岬 n町tUれd●鵬nd=−1−>朝丘;Sl卯事h肝O m山一:血=”一喝ゴ加▼・▼J.叫卵00○/l,/岬>くSl騨dldb>くClnOmblk■tbnM●仙仰 dAl伊仙=【h叫I伽▼・▼】・Or打rm伽岬忙R−王再kllか200010王‘M/>・窃匝加代httthd A短○伽=¶bt坤‥/血・▼ユ膚ーが伽…Jココ什hk帥づblけかくR血dα Um=■#My−>くTn川畑hr−p・くT帽れ血rtlA短Or仙m=【hl中:〝Ⅳ■∬ユ.0r打rM00○/CR一 玉山kl血−2腑1佗{一回Tnn血nれ叫dM¢仙 ▲鴫●伽=【b廿p伽▼・▼}・町が桝仙肋砂山l−わ坤Ⅴ■l眠>〟山ⅩChJDOY15 S加l馳M岬n叫戒V−1血●蹴伊く侶帥lれh>■鴫帥餌代Vll耽>Eo蜘 d加バⅥ正之H加E4」R+Eb一口ⅨはBV叩h(MVⅥ巾御伽劇電仏qh7十mO山路ⅩtU bqT柑H〆叫0帽RXq土NめJR糾7ヽT5A5AN坤7Q址馳dl上山rW血砂GEIH血bY01Ⅶ正O qR▼C暮叫叫Ⅸ叫lⅥ御IB■のVymBOY=〃$帥伽ⅣY■ht>仰山:SlpM心■伊〃SOA PぷEC:51印■加t> =触甲州胡欄k与§ag亡I dO▲r−ENV‥Ih一戸 <血お■Sbtu叫u●mk山王−h叫‥〝舞血●M肘○■再〆一叩kゴー間口鵬dり く腋blwIlt山王bh£ー=【ht中:仙叩坤・○匹敵O■再■仙研虻帥叩PtオTrt鸞−> 図2:メッセージ例 しかしながら,実運用という点からユーザ管理, 課金管理,ジョブ管理などの問題が解決されなけ ればならない.これらは今後の課題である. 参考文献 [1]Wbrld Wide Wbb Consortium(W3C):’’SOAP Version l.2 Working Draft”,
http‥//www・W3.org/(2001). 【2]奥野拓,中島潤,嘉数倍昇:”Ⅵ屯bサービス 開発用ミドルウェアOpenSOAPの概要”,情 報処理北海道シンポジウム2002講演論文集, pp・ト3(2002). 一129− © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.