幼児教育と小学校教育との関連についての一考察 : 小学校教師と小一児童をもつ母親へのアンケート調査を通して
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(2) . 幼 児教育と小学校教育の関連についての一考察 -- 小学校教師と小-児童をもつ母親 へのアンケ ート調査を通して --. 内. 島. 貞. 雄・三. 戸. 旬. 子. は じめ に. 近年, 幼稚園・保育所の普及はめ ざましく, 5歳児においてはその在籍率は9割に達している. また, 今日子どもたちをとりまく 地域社会・教育環境の変貌は著しい. 小学校段階から学習面 でと り残される子どもが増え, その反映として親たちの幼児期からの知的教育に対する期待は高ま って いる. 他方 では, 子どもたちが遊ばなく なった, 遊べ なくなっ たことが問題とされ, 幼児期からの 身体の未発達が指摘されている. 私たちはこうした子どもたちをめ ぐる 「現代」の問題を見据えて, これに見合った幼児教育のあり方を大胆に構想していく 必要があろう. その際, 予め問題を提起し ておくならば, 幼児教育における 「知的教育」 の課題を避けて通るのではなく, その問題に正面か ら立ち向うことも含めて,幼児教育全体の課題を明らかにしていくことが重要であろうと 思われる. そのことは, 発達段階としての幼児期 (あるいは幼年期) をどのように区切るかという問題に結 びついており, ひいては, 就学始期や学校体系の区分といっ た制度の検討も必要になる. 現行制度 のもとでは幼児教育と小学校教育の関連 (以下, 幼・小の関連と略記) をどうとらえるかというこ とに な る.. 中央教育審議会答申 「今後における学校教育の総合的な拡充整備のための基本的施策について」 ( 1 971年) において, 「先導的試行」としての「幼児学校」 構想がうち出されたが, 関係諸団体の反 対や, 慎重にとり組むべきだ等の意見により実施はされなかっ た. 以来, 約10年を経たがその後の 幼・小の関連をめくる研究や議論は十分なものではなかっ た.その間に, 子どもをめぐる教育的環境 は先に述べたように一層大きく転換し, 今や幼・小の関連をふまえた, 幼児教育およ び小学校低学 年教育の改革は, 現代の教育問題を解決するための重要な課題の 一つと なっ ている, そして, 実践 や研究の積み重ねと慎重な議論のうえで何らかの制度的な改革が展望されるとするならば, その際 には, 幼稚園・保育所の一元化の条件をも同時に検討した上でなければならないだろうと思われる. 以上のような内容・制度にわたる幼・小の関連の問題を検討するための基礎作業の一つは, 今日 の幼・小の関連にかかわる諸問題の実際の姿をリア ルにつかむことである. そのために本研究では アンケートによる方法を用いたが, 対象を小一児童をもつ母親と小学校教師とした. その理由は, 子どもが小学校での教育を受け始めた時点での親の反省的意識を問うことにより, 幼・小の関連に かかわる問題がより明らかにされると考えたからである. また, 教師と母親の回答を比較すること により, この問題についての構造的な分析が可能となると思われる.. 215.
(3) . 内島貞雄・三戸旬子. 一. 調査の方法. ( 1 ) 調査対象と実施時期 先にも述べたように調査対象は小 一 児童を持つ母親と小学校教師とし, 旭川市内の東西南北およ び中央の各地域から各1校を抽出し実施させていただいた.(ただし, 母親についてはこのうち4校 で実施) 979年7月 5 ~23 日 で あ る, . 配付数・回収率は表1, 2の通りである. 実施時期は1 表1 地. 表2. 教師へのア ンケー ト数 区. 配布 数. 回 収 数. 回収率(%). 中央部 A校. 22. 15. 68 .2. 東. 部 B校. 34. 27. 79,4. 西. 部 C校. 28. 16. 南. 部 D校. 46. 22. 57. I 48. O. 北. 部 E校. 28. 24. 8 5. 7. 1 58. 104. 65.8. 計. 地. 母親へ の アンケー ト数 区. 配布 数. 中央部 A校 西 部 C校 南. 部 D校. 北. 部 E校. 計. 回 収 数. 回収率(%). 86. 61. 70. 9. 86. 72. 1 2 9. 64. 8 3. 7 49.6. 86. 6 1. 70, 9. 38 7. 26 5. 68, 5. 2 ( ) 調査項目 では次に, 調査項目の骨子を示しておきたい. ① 母親に対する調査項目 1. 小学校入学前に家庭 で文字や数について どのように指導 したか, 指導したあるいは しな かっ た理由. それが小学校 叉入学後適切だっ たと考えるか. 2, 小学校入学前に幼稚園・保育所・家庭ではそれぞれどんな所に力を注ぐべきか. 3. どんな習い事をしているか. またその理由と良い面悪い面. 4, 幼児教育の義務化と6歳就学についての考 え方. ② 教師に対する調査項目 1. 小学校に入学してきた子どもたちの間に各事項 (基本的生活習慣の習得, 文字の読み書き 等) について 差があって困るかどうか. 2. 小学校入学前に幼稚園・保育所・家庭 ではそれぞれどんな所に力を注ぐべきか. 宛就学ま でに文字や数がどの程度ま でできればよいと考えるか. また, 幼稚園や保育 3. 小学校 所での文字や数の指導についてどう考えるか. 4, 幼 児期の教育の義務化と6歳就 学についての考え方. 5. 習 い ごと に つ い て の 考 え.. 6. 幼・小の関連について, 制度・教育内容・教師間の交流などの面からどう考えるか. 3 ( ) 対象属性と分析の視点 まず, 全体的な傾向をふまえながら, 二つのアンケートにおいて共通しあるいは関連してい る項目毎に母親と教師の考え方を比較して分析する. ② 既に述べたように, 近年における子 どもの発達環境や発達条件の変化は急激である. 従って ①. 最近において低学年を担任した経験のある教師と以前の経験しか持たない教師との間に, 子ど ものとらえ方その他において回答に差が生ずることが予想される. これを逆に見れば, 両者の 間に差が生じた場合には, そこに子どもの実態の変化が反映していると見ることができるとい 216.
(4) . 幼児教育と小学校教育との関連. うことになる. こうした分析を行うために 教師の回答に ついて 現在及び過去二年以内の低 , , 学年担任経験者の グループ(A)と過去三年以前の低学年担任経験者の グループ(B)に分類して 比較することとする. Aグループ51名B グループ40名 である (未経験9名 不明2名及び以 , 下の設問に無回答2名を除く) . また, 回答を得た教師の男女別・年齢別構成は表3の通りであり 40歳代が5割以上を占めて , いる. また約8割が男性 である. 表には示していないが女教師の約半数は自分の子を育てた経 験をも っていない. 分析の一部 で年代別比較を行う . ③ 回答を得た母親の年齢・学歴および対象児童の位置は表4 5 6の通りである 30代前半 , , . , 高卒の占める割合が高い. 子ども数は7割が2人以内である これらの属性による比較は必要 , と思われる項目に限って行う, 表3. 小学校教師の年 齢別 人数. ( ) は%. 2 0代 30代 4o代 5 0代 60代 男 女. 計. 不明. 表4. 計. 母親の年 齢. 2 4歳以下. l 1 6 l 53 lo 2 8 3 2 ( 1 ) ( 1 9 3 ){ 3 9)( 2 ) ( 2 4) { 6 1 2 1 0 ) ) (1 0 0 , , , , . . 3 8 4 6 0 0 21 4 )( (1 3 3 8 1 )( 1 0 )( 2 8 6 9 ) (0) (0) (1 0 0 ) , , . . 4 2 4 57 16 l 2 104 8 ) (2 (3 3 1 )( 5 4 8 1 0 0 ) )(1 5 4 ){ 1 0 ) ( 1 )( 9 . . , , . ,. (人). 今 回 の 教 師 に 対 す る ア ン ケート 調 査 を. (%). o. 4. 25 ~ 2 9. 36. 1 3. 6. 30 ~ 34. 1 48. 55 ,8. 35 ~ 39. 66. 2 4.9. 40歳以上. 11. 4. 2. 無 回 答. 3. 1,l. 2 65. 1 00. 計. ④. 1. 表5 母親の学歴. 1 974年に泉五郎が, 大阪・福岡・広島など七. 中学卒. 府県の小学校の一年担任教師を対象に行っ た. 高. 卒. 1 53. 57.7. 調査(注)と比較し, 地域特性や最近の動向な. 短大卒. 26. 9,8. どを検討する,. 大学卒. 4. 1, 5. その他 (専門学校等). 9. 3.4. 無 回 答. 1 9. 7.2. 計. 265. l oo. (注)泉五郎 「小学校教師の幼児教育観」 『福岡県社会保育短大紀要』N ( 974 o .8,1 年). 表6. (人). 子 ども数と対 象児童の位置 N. 第一子. l. 34 (12, ) 8. 34 左に対し(1 0 0 ). 2. 1 54 (58 1) .. 87 (56.5). 60 (3 9. 0). 3. 67 (2 5. 3). 20 (29. 9). 18 9) (2 6,. 25 (37 3) ,. 4. 4 (1. 5 ). l. ( 2 5 ). l (25). ( 2 ) 5. l 5) (2. 無回答. 6 ) (2, 3 1 42 (53,6 ). .79 (2 9.8). 26 (9.8). ( 0 4 ) .. 2 65. ( 1 0 0 ). (%). 20 I .. ( ) は%. 子 ども数. 計. 55. 第二子. 第三子. 第四子. 無回答 0 7 (4 ) .5. l. l (1 5) ,. l. 0. 8 (3 o) .. 217.
(5) . 内島貞雄・三戸旬子. 二. 結果と分析1. -- 小一児童の実態と教師および母親の意識 --. 1 ( )小学校就学 児童の能力 差に関する 教師の意 識 あろうか. A, B両 グルー プを比 最近の 子どもの 実態の 変化を教師はどのようにとらえているで 較しながら述べてみたい. ますか」と各項目について質問 し まず, 「小学校に 入学してきた子どもたちの間に差があって困り り困らない」 が, 各項目と も2割 た結果を表7に示した. 全体的には, 「3」 の 「差があっ てもあま な判 断を下すことが難 しい問題を質問 を越している. また, 無回答の割合が 比較的多い が, 断定的 きりとした比較を行うため, 回答 していることの 反映と考えられる. 次にA, Bについてよりはっ るかどう かの 二点を軸にして を①差があるととら えているのか どうか, ②指導 上の困難 を感じてい 整理してみたのが表8, 9, 10 で あ る. 目 (1+2+3) についてみる と, まず表8により就 学児童間に差がある ととらえられている項 りもAの方が低くなっており 幼児 最も高いものは 「集団生活への 適応」 である が, その数値 はBよ 対し, Aの方が高 い数値を示して 期の集団生活の経験の広がりが反映していると思われる. これに 「基本的生 活習慣の習得」 「運動能力」 いる (つまり, 近年差 が広がっている と考えら れる)項目は, 目は同時に差がないという回答 「学習 意欲」 「規律やルールの習得」の順に なっ ている. これ らの項 表7. 就学 児童の実態についての教師の 意識 A. A+B (91人) l. 2. 3. 4. 5. l. 2. ( ) は% B. {51人) 3. 4. 5. l. 2. (40人) 3. 4. 5. 14 lo 8 6 2 11 lo 15 12 3 24 21 23 1 8 5 基本的生活習慣の習得 )( 2 5 0 ) )( 3 5 0 2 0 0 0 )( ( 5 0 ) ( 1 5 2 1 6 ) ) ( 1 9 6 ) ( ) ( 2 9 4 2 3 5 5 9 ) ( ) ( 2 3 1 ) ( . 2 3 ) ( 2 6 4 . 9 8 ) ( 5 , ( 5 ) ( 1 , 5 . , . . . , , . , , , 5 16 5 l 13 lo 20 5 14 2 1 5 lo 36 27 3 集 団 生 活へ の 適 応 1 2 5 ) 0 )( 1 2 5 )( 4 0 )( 2 5 )( 3 2 5 )( 1 9 6 )( 3 2 )( 9 8 2 5 ){ 9 3 9 )( 7 1 6 5 )( , 1 )( , 3 9 6 )( 1 0 2 9 7 )( . . ( 3 3 )( . , . , . , . . . . , l o 1 1 5 2 1 2 4 3 1 4 1 4 1 6 2 4 25 8 28 6 文 字 の読み書き 2 0 ) 1 2 ){ 5 2 5 )( 5 7 0 )( 3 0 0 )( )( 5 )( 2 7 5 5 9 2 7 5 )( 3 1 4 )( 2 4 )( 7 8 )( ){ 6 , 2 5 )( 8 8 . )( . )( 3 0 6 7 . ( 6 6 , . . . . , . , . , . 11 5 l o lo 3 17 5 12 13 5 l o 28 2 2 23 8 )( 2 7 5 ) 1 2 5 )( 2 0 )( 2 5 0 ( 5 )( 5 ) ( 3 3 3 ) 7 ) ( 9 8 ( 2 3 5 ( 2 ) ) ( 8 ) 5 5 ( 3 0 8 9 , 2 ) ( 1 1 0 } . ( 3 ) ( 2 4 , 8 ) 2 5 . ( 8 . . . , , . , . . . . 1 1 13 12 5 0 18 2 2 5 5 1 0 3 16 lo 34 0 力 動 能 運 3 2 5 ) 2 7 8 )( 3 0 0 )( 1 2 5 )( 3 5 3 )( )( 9 8 )( 0) ( 4 3 1 9 8 )( 4 1 3 )( . 1 7 6 ){ 0) ( . 1 3 7 4 )( , 1 0 }( , , . (0) ( . , . , . , 1 1 4 1 2 3 9 1 2 5 1 8 1 3 2 3 3 0 9 6 22 3 モノを操作する能力 2 ) 0 0 )( 7 5 3 0 0 )( 1 2 2 5 )( )( 7 5 )( )( 2 3 5 9 8 3 5 3 )( 2 5 5 )( 3 5 9 )( )( 2 5 )( . 0 9 9 , 3 3 )( , . 2 4 2 )( ( 6 6 )( , . , . , . , , . , . 8 1 1 8 1 1 2 2 1 7 14 1 5 3 8 20 2 2 1 5 26 規律やルールの習得 2 0 0 ) 2 5 )( 0 )( 7 2 5 )( 2 0 5 0 )( 7 2 3 5 )( )( 1 3 7 )( 4 2 7 5 2 )( 5 9 )( 9 2 2 0 )( , 2 2 1 9 8 )( , )( 4 )( . )( 2 8 5 . ( 5 5 . . . , , . . . . , ,. 数. と. 計. 算. 学. 習. 意. 欲. 12 11 4 11 2 17 7 15 lo 2 28 19 2 1 19 4 2 5 ) 3 0 0 )( 7 0 0 }( 2 5 )( 1 )( 7 3 3 3 )( 5 0 3 )( 2 9 4 )( 1 7 1 9 6 )( 3 9 )( 3 )( . 2 9 )( 0 8 . 2 0 9 ){ 0 )( 2 3 1 )( . , ( 4 4 . . , . . . . , , . ,. 回答 1. 差があって非常に困る 2, 差があって少し困る 3, 差があってもあまり困らない 4, 差はないので困らない 5 . 無回答. 218.
(6) . 幼児教育と小学校教育との関連. (4)の減少を伴っており, 両者の差 〔(1十2+3)-4〕 を比較した結果も上記と 同じ順位になっ ている. また, 「文字の読み書き」 についても差が広がる傾向にあるのに対し 逆に 「数と計算」 に , 関してはわずかながら差が縮まっ ている. 次に表9により指導上の困難の有無についてA, Bを比較 してみると, 指導上の困難 が増大 し ていると意識されている項目は「基本的生活習慣の習得」「文字の読み書き」「規律やルールの習得」 であり, 逆に減少しているのは学習意欲である. これをさらに, 差がある場合の指導上の困難につ いて整理してみたのが表1 0である. こ ・こ で注目される点は, 差があっても困らない(3)という回答 表8. 就学 児童間の能力差. A 1+2+3. 4. 基本的生活習慣の習得. 58,8. 19.6. 39.2. 集 団生 活 へ の 適 応. 70, 6. 60.8. 文 字 の読み 書き. 9. 8 5 9 ,. 数. と. 計. 算. 運. 動. 能. 力. 66 .7 56.8 54, 9. モノを操作する能力. 66.7. 規律やルールの習得. 62.8. 学. 52, 9. 習. 意. 欲. 1+2+3 4. 9. 8 9. 8 9,8 13, 7 13, 7. { 1+2+3 )‐4 1+2+3 40, O 75. O. 60. 8 4 7.O 4 5.I. 62, 5 60. O. 56, 9 4 9.I 3 9.2. 4 35, O 1 2. 5 12 .5 1 2,5. 1+2 基本的生活習慣の習得. 29. 4. 集団生 活へ の適 応. 3 1, 4. 4 9, O. -17. 6. 6 0, O. 37, 5 l o ・0. 52 5 , 4 2. 5. 27 .5 30,O. 2 5 O , 1 2, 5. 4 0, O. { 1+2+3 )-4. -15.4. -4.4 4, 2. - 2. 7. 3 2 .O -1 7 , 1 0, 8. -3 .2 1 4. 9. 文 字 の読 み 書き. 1+2 )-( 3+4 ). 1+2. 6.7 10, 3 1 0, 4. -16.3. 一1 9. 6. 2 0.O 35 .O 35,O. と. 計. 算. 39. 2 33. 3. 3 3, 4 3 3.3. 5. 8 0. 35. O. 運. 動. 能. 力. 1 1, 8. 52. 9. -41, I. lo, 0. 57 5 .. モノを操作する能力. 31, 4. 4 5.1. 30, O. 規律やルールの習得. 35, 3 23.5. 4 1,2 43, 1. -13, 7 - 5, 9. 32, 5 32, 5. 欲. 一1 9.6. 24 .1 2 6,7. A-B. -1 7 .5. 3+4. 1+2 )‐( 3+4 ). 9.4 -3. 6 4. 2. -6 -3.5. 1 5,4 -0 ・l. -6,6 -4,2. 10, 8. -4, 6 5, I 3 -6.. 6, 4 -3 .7 9. I. 3 .I. -12.1. O - 5, - 2, 5. -1・ 7. 40. O. -4 7, 5 0 -lo ・. 1 .8 1. 4. 4 7. 5 40. O. -1 5 O . -7 .5. 2.8 -9,O. 2, 5. 差があって困ることを示す 差があってもなくても困らないことを示す. A 基本的生活習慣の習得 集 団生 活 へ の 適 応 文 字 の 読 み書 き 数 と 計 算 運 動 能 力 モノを操作する能力 規律やルールの習得 意. 32. 6 6, 9. 1+2. 表lo 差がある 場合の指導上 の困難の有無. 習. ー0. 5. 数個±すべて%. 3+4 ( +4 ) 1+2 )-( 3 55 O -35 , .O. 数. 学. ー 6, 6 - 2.7 一27,7 - 0. 2 -13.8. 指導上の困難 の有無. 52 ,5 4 0, O 37 5 ,. 1+2 3十4. 50 O ,. 4. 18 .8. B. 3+4 49, O. 意. 5. O 62 5 , 4 7 5 . 12 5 , 50. O. A. 習. AーB -4 1+2+3 ( 1+2+3 ). 差があることを示す 差がないことを示す. 表9. 学. 数値はすべて%. B. 欲. 1+2 29.4 31.4 39.2. 3. (1+2)-3. 29. 4. 33, 3. 3 9.2 27 5 . 2 3. 5. 1, 1 8 3 1, 4. 43 ,1 35. 3. 35.3 23,5. 2 7. 5 29. 4. 数値はすべて%. B 0. 1+2 20, 0. A-B. 3 2 0.O. (1+2 )-3. 1+2. 3. 0. 40, O. ー5. O. 9,4 ー3. 6. 4 9. -0.8. 27 .5 25 ,O. 7. 5 lo 0 , 一2 0, O. 4, 2 -1 ・7 1.8. -1.5 5, 3 7. 5 19. 4. -7 .8 11 ・7 9.8 1.3 -3. 35 .O l o・0. -3. 9. 30,O. 30. O 30 ,O. 7,8 -5 .9. 32. 5. 20 O ,. 12 5 .. 1, 4 2, 8. 32 5 ,. lo ・0. 2 2 ,5. -9.O. 35 .O 35, O. 0. 0 13. I. (1+2 )-3 0 -2 ,8 4 .2 ー0, 2 1, -1 3 -3 .9 ー4 ,7 -28 .4. 1+2 差があっ て困ることを示す 3 差があっても困らないことを示す 219.
(7) . 内島貞雄・三戸句子. が, 「学習意欲」「運動能力」 の二項目も こっいて, A で大きく増大しているということ である. 特に 「学習意欲」に関しては, 差があっ て困るという回答の減少と合わせて, 〔(1+2)-3〕の比較に おいては-2 8.4という数値を示している. また, 〔(1+2)-3〕 の比較では 「文字の読み書き」の みが プラスの値を示しており, 指導上の困難がより増大していると意識されている. 以上をまとめてみると, 「基本的生活習慣の習得」「規律やルールの習得」 については近年差が広 がっ ていると考えられ, それに伴ない指導上の困難も意識されている. しかしながら, 同じく差が 広がっている項目 である「学習意欲」 「運動能力」については, 逆に指導上の困難の意識は弱められ ている. これは 差の広がりのテンポが上記4項目程 ではない 「文字の読み書き」 について, 指導上 の困難の増大が最もはっきり認められていることと比して, 一つの問題を提示している. この結果 が, 「学習意欲」 や 「運動能力」 に関しては個人差は当然のこととして, すべての子どもを引き上げ ていく努力が文字や数などの指導に位べ て弱められていることの反映だとすれば大きな問題だと思 わ れ る の で あ る.. 0と同じ方法で では,ここ で以上の数値を泉の研究(C)と比較してみたい.表11の数値を表8~1 検討した結果だけを示しておきたい. 表11 先行研究と の比較 (就学 児童の実 態) B. A 集 団 へ の適 応 文字の 読 み 書き 数. と. 計. 算. 1十2. 3. 4. 1+2. 3. 4. 1+2. 3 9. O 54. I. 48 .8 37,8. 12.2. O 40 .. 45 .7. 8 .1 14, 7. 46 7 .. 7 36. 3 4. 5. 14,3 16, 7. 45,2 79.5. 50 .O. 力. 18.2. モノを操作する能力. 4 1.O. 運. 動. 能. 3 5. 3 66 7 . 46 .2. 15 .2 12. 8. 48 .3 14, 8 9 42.. 9 42 , 4 2. 9. 17.2. 65, 9. 40.7. 26. 7. 14 .3. 3 1.O. 数個ますべて%. C 3. 4. 2 9. 8. 2 4. 9. 4 18, 30.2. 2.2 3 9 .. 5 O 7. 46, 0. 16, 7 23. 0. 集団生活の経験量 文字 の読 み 書き 数. の. 計. 算. 器械 体操能力 ハ サ ミ の 使 用. A、 Bは本調査での先に示 した分類 ※ 74年) ※※ Cは泉の調査結果 (19 ※※※ A、 Bの数値はCとの比較のため無回答を除いて算出したので、 表7~10とは異なる. 能力差については, Cが高い項目が「文字の読み書き」「数と計算」 である. これらではBよりも Aの方がCに近い. 逆に, 「集団への適応」「モノを操作する能力」 についてはA, BがCよりもか なり大きくなっている, 「運動能力」はA, Cがほぼ同程度 で, B がかなり低い. 指導上の困難につ いては, Cの方が, A, Bよりかなり高いものは, 「文字の読み書き」 , 「数と計算」 . 次いで 「運動 能力」 である. 逆にCの方が低いものは 「モノを操作する能力」 であり, 「集団への適応」 は同程度 である. 全般的な傾向として, 旭川においても, 「文字の読み書き」などではCの結果に近づいてお り, 「モノを操作する能力」「運動能力」などは近年, 全国的に論議されている子どもの 手の無器用, 体の未発達などの問題が反映して, Cと同程度またはそれ以上の差の開きを示 している. また 「集 団生活への適応」 の差の開きが, A, B で大きいことは, 幼児教育の充実・普及の程度に関係があ るとも考えられる. またCにおいては, 「運動能力」「モノを操作する能力」 などについて, 知的側 面に比べて指導の困難度の意識がかなり低く, 旭川においてA, Bを比較する中で指摘されたこと と共通の問題点を見出すことができる. 逆に言えば, Cにおいてすでに見られる, 悪しき 「知育偏 重」 の傾向が, 旭川 でも近年 顕著になってきたとも言えよう.. 220.
(8) . 幼児教育と小学校教育との関連. 2 ( )家庭における文字・数指導の実態 以上, 教師の回答をもとに小 一 児童の実態を検討したが, 次にそう した現状をもたらす要因の- つである家庭における幼 児期の文字・数指導の実態について見ていきたい. 小-児童を持つ母親に 「小学校入学前に家庭 で文字や数をどのように指導なさいました か」 とい う質問をした. その回答は表12に示した通りである. 「特別に教えなかっ た」 という項目以外を選 択しながらも, 指導しなかっ たと意識している場合もある. 73 .6%の母親が指導したとしており, 「子どもが尋ねた時」 や 「遊びや生活の中で」 教える場合が多く, 系統的に指導している事例は少 ない. 次に 「指導した」 としている母親1 95名について, その始期と理由をまとめたものが表1 3 , 1 4である. 始めた時期は4歳, 次いで3歳が多く, その理由は「子供が興味欲求を持っ ているから」 と 「小学校入学時にある程度の知識が必要だと思ったから」 の回答が多い. 家庭での文字・数の指 導は, 最初は子どもの側の興味に始まりながら, 一方 では就学を意識して行われているが, それ程 表12 文字,数の指導. 子供が尋ねた時に教えた 遊びや生活の中で教えた 系統的に教えた (文字や数の本を通して) 全部幼稚園や保育所にまかせた 特別に教えなかった. 無回答 計. ( )は%. N. 指導した. 指導しなかった. 12 9 (48.7) 131 (4 9. 4) 26 (9.8 ) 9 (3.4) 33 (1 2.5) 2 (o,8 ) 332 (124.6 ). 1 02. 27. 114. 17. 2 6. 0. 5. 4. 0. 33. 5人に対する割合 ※ 重複回答・%は26. 表13 指導始期 ( ) は% 2. 歳. か. ら. 3. 歳 か. ら. 4. 歳 か. ら. 5 . 歳 か. ら. 入学の2、 3ケ 自 前 か ら 無. 回. 計. 答. 2 (1 ,0) 56 (28 .7) 71 (36. 4) 37 (1 9, 0) 16 (8 ) .2 13 (6,7 ) 195. ( 1 0 0 ). 表14 指導 した理由 子供の生活経験を広げるためにも、 ある程度必要だ から 子供が興味・欲求を持っているから 早く教えれば教えるほどよいと思っ たから ノ i弓雪交入学時にある程度の知 識が必要だと思ったから 文字や数で苦しんだ経験があり、 子供には苦しませ たくなかったから 上の子供には指導しなか ったのでその反省から その他. 計. ( ) は% 60 (30.8) 138 (70. 8) 11 (5 ) .6 12 1 (62.1 ) 3 (1,5 ) 6 (3. 1) 9 ) (4.6 48 3 (178, 5). ※2つ以内で回答、 %は19 5人に対する割合. 221.
(9) . 内島貞雄・三戸旬子 表ー5 児童就学後の母 親 の意識 (指導 した場合). ( )は%. 表ー7 児童就学後の母 親 の意 識 ・ 云 ・ た± △ っ. 適切だった. 12 2 (62. 5). 適切 だった. もっと指導した方がよかった. 53 (2 7. 2) 5. 指導するべきだっ た. 指導する必要がなかった 指導してもしなくてもかわらない. 無回答 計計. ) ( 2 6 .. 9 (4.6 ) 6 (3, 1) 195. 指導してもしなくてもかわらない. { ) は% 25 (35 7) . 17 ) (24, 3 2 1 30. 0) ( 7 (10 .0}. 無回答. 70 {1 00). 計. ) 1 0 ( 0. 表16 指導 しなか っ た理由 遊びや生活の中で、 自然に覚えると思ったから 子供が興味、 欲求をもっていなかったから 上の子供に指導した経験があり、 その反省から 小学校入学からで十分だと思った 早くから文字や数を教えると将来的にマイナスになると思った. ( ) は% 54 {77 ) .1 23 (32, 9) 5 (7. 1) 20 (28 .6) 7 (10. 0) 8 (11.4 ). その他. 計. 11 7 (167 ) .1. ※2つ以内で回答。 %は70人に対する割合. 系統的なものではないといえよう. では, そのようにして行っ た文字・数指導について, 母親は子 5である. ほぼ6 どもの就学後どのような反省的意識を持っ ているのだろうか. それを示すのが表1 割の母親が適切 だっ たとしているが, もっ と指導すべきだっ たとする回答が3割弱もあっ た, ここ にも, 小学校教育の実態とかかわる教育過 熱の一端が表現されているように 思う. では 「指導しなか っ た」 という母親70名はどういう理由によるのであろうか. 表16を見ると, 「遊びや生活の中で, 自然に覚えると 思っ たから」 が多く, 次いで 「子供が興味・欲求をもっ てい なかっ たから」 「小学校入学からで十分 だと思っ た」が同程 度である, 指導しなかっ たことに対する 就学後の意識を表17 で見ると, 「適切だっ た」 の比率が相対的には高いが, 指導した場合と比べ る とかなり低い. また, 24.3%が「指導すべきだっ た」と答 えているが, 指導した母親の中でも「もっ 7.2%と比較するとわずかでは あるが低い. こうしてみると母親 と指導すべきだった」とする回答2 たちは, 小学校教育の実態から幼児期の文字・数指導が必要と考えているようである. ( 3 ) 就学時における文字・数の到達度への期待水準 では, 以上のような実態の中で就学時には どの程度の文字や数の能力が期待されているのであろ うか. 教師と母親の回答を比較しながら検討してみよう(重複回答であるので比較しやすいように, 8 0に文字について示したが, ここでは回答総数に対する割合でパーセンテージを算出した) ,2 . 表1 教師の場合は 「自分の名前が読める, 書ける」 程度が多いのに対し, 母親の場合は 「五十音が読め 222.
(10) . 幼児教育と小学校教育との関連. る, 書ける」が7割近くなっ ており, 期待水準がかなり高くなっている. 同様に表1 9 こより数 , 21も についても, 教師は 「10位ま で数えられる, 書ける」 程度が大多数であるのに対し, 母親の場合は 「 1 00位まで数えられる, 書ける」という回答も同程度あり, やはり母親の側の要求期待水準の高さ が顕著である, 次に表20 ,21により教師の回答を, 前述のA, Bおよ び低学年担任未経験者の各 グルー プについ て比較してみる. まず, 文字についてA, Bを比較すると, Aにおいて 「自分の名前が読める, 書 ける」が減少し, 「五十音が読める, 書ける」が, かなり増大している. 低学年未経験者 ではBと比 べても, 「自分の名 前が読める, 書ける」「文字に関心を持つ」 程度という回答が多い つまり 文 . , 字に関しては最近の低学年担任経験者 (A) の方がより高いレベルを期待しているということにな る. ところが, 数についてみると同様な傾向が見られるものの, 3 グループの差はそれほど大きな 表18 文字についての母親 の期 待水準. 表19 数について の母 親の期待水準. ( ) は%. ( ) は%. 自分の名前が読める、 書ける. 103 (2 8.3). 1 0位まで数えられる、 書ける. 五十音が読める、 書ける. 24 9 4) (68,. 10 0位まで数えられる、 書ける. 12 (3. 3) 0. 文字に関心を持つ. 文字指導は不必要. 1 8 (6 ,o). 数に関心を持つ. も. 数指導は不必要. (0). 364 (100 ). 計. 1 46 48 ( .3) 13 5 (4 5, 2). 2 9 9 (l o o). 計. ※重複回答。 %は総数比. ※重複回答。 %は総数比. 表2o 文字についての教師の期待水 準. 自分の名前が読める、 書ける 五十音が読める、 書ける 文字に関心を持つ. A. B. 21 9) (42, 28 (57.1) 0. 32 (59.2 ) 18 (33 3) , 3. ( 0 ) 0. 文字指導は不必要. ( 0 ) 計. ( )は% 低学年未. 4 9 (1 00). 験. 経. ( 5 6 ) ,. 全 体. 6 (66, 7). 59 (52 6) ,. l (1 1.1 ). 4 7 (42 0) . 5. 2 (22.2 ) 0. l (1 9) ( 0 ) . 54 9 (1 00) (l oo). (4 5 ) . l. ( o 9 ) , 11 2 (1 00). ※重複回答。 %は総数比. 表21 数についての教師の期待水準. 1 0位まで数えられる、 書ける 100位まで数えられる、 書ける 数に関心を持つ. ( )は% A. B. 低学年未 経 験. 38 (77.5 ) 9 (18. 4) 0. 40 9) (76 . 8 (15 ) .4 4 (7 ) .7 0. 7 (80, 0) l (10. 0) l (10, 0) 0. (0 ). 数指導は不必要 計. 2 (4, 1) ( 0 ) 4 9 52 (100 ) (1 00 ). 全 体. 85 (77, 3) 18 (1 6, 4) 5 (4. 5) 2 (1, 8) ( 0 ) 9 1lo (l oo) (100 ). ※重複回答。 %は総数比 223.
(11) . 内島貞雄・三戸旬子. 1 )で述べた, 就学児童の能力 差の開きが, 「文字の読み書き」においては ものではない. このことは( 広がっているのに対 し, 「数と計算」 においては広がっ ていないという 結果と合致するものである. さらに, 幼児期における文 字・数指導のあり方につ いて教師に問う た結果が表22である, 「遊び の形で教え た方がよい」 とする積極的立場は, 高い方から, A, B, 未経験の順になっており, 特 にAでは約7割に達している. これに対し「遊びの中で子供が尋ねた時に教える程度」という消極的 立場は, 高い順に, 未経験者, B, Aと全く逆になっている. また注目される 点は, 「計面的意図的 に教えた方がよい」 とする立場を示すものがAよりもBの方に多いということ である. このことか ら, 最近の 低学年担任者は, 子どもの実態をふまえながら, 幼児期にふさわ しい形で文字・数指導 について積極的にとりくむべきだと考えているとと らえられる. そのことは後述する幼児教育観と 合わせて, 幼・小の関連を積極的な方向で検討する基盤が小学校 現場に生まれていること を示して いるように思う. 最後に, 文字・数に対する要求水準について先行研 究 (C) の結果と 比較しておきたい. 表23 , 24 をみると文字につ いても数についてもAはCよりもかなり要求水準が高く なっており, BはCに 近くなっている. 表11で明らかに したように, Cの方が文字・数についての 能力差は大きいにもか かわらず, 要求水準はAの方が高いということは, 調査時期の差, つまり近年における小学校教育 の実態を反映していると考えられる. 表22 幼 児期 の文字.数指導に ついて. 遊びの形で教えた方がよい 遊びの中で子供が尋ねた時に教える程度 計画的・意図的に教えた方がよい 教えなくともよい わからない. A. B. 4 3 4) (6 9. 11 4) (22 . 2 (4. 1) 2 {4. 1) 0. 25 4.6) (4 21 (3 7.5). ( 0 ) 4 9 (100 ). 計. ( )は%. 7 2. (1 5) l ) (1.8 2 (3 ,6) 56 ) (1 00. 低学年未 験 経. 全 体. 62 (5 4.4) 36 (31,6) 1 0 8) (8. 3 (2. 6) (0 ) l 3 (2 (11. 1) ,6) 9 1 14 oo) (100) (l 3 (33 .3) 4 (4 4. 5) l (11 1) . 0. ※重複回答。 %は総数比. 表24 ・ 先行研究との比較 (数に ついての期 待水準). 表23 先行研究と の比較 (文字に ついて の期 待水準). 数値はすべて%. 数値はすべて% 文字に関心を持つ 自分の名前が読める、 書ける 五十音が読める、 書ける. 文字指導は不必要 計. 224. A. B. C. 7 ・7 70・ 7. 20.6. 1 0位ま で数えられる、 書ける. 4, I 77,5. 1 00位ま で数え られる、 書ける. 4 18 ,. 15, 4 1 00. A. B. C. 0. 5. 6 57. 2. 5 .5 58 .8. 33, 3. 4 33,. 1. 9 1 00. 2.4 1 00・l. 計. 42, 9 67. I 0 1 00. 数に関心を持つ. l o o. 72,5 6. 9 l oo.
(12) . 幼児教育と′ 」 ・学校教育との関連. ( 4 ) 習い ごとの実態と教師・母親の意識 近 年, 「習 い ごと」が 幼 少 期 に ま で広 がり そ の ,. 表25 習い ごとの有無. ( )は%. 範囲も水泳・ス ポーツにま で及び’ 多様化してい る. そ の こ と に つ い て 幼 児 教 育 や 学 校 教 育 あ る い は, 地 域 での 子 ども の 遊 び 集 団 の 形 成 な どと の 関. 1 00. 習いごとをしている ・る し 習ぃごとをして. 種 類 類 捧呈 1 種 ・ (77, 5 ). l m 12 9. 滋 (4 8 6 ) β .. 5. 連で様々 な問題が指摘されている . に ではその 実態 を と ら え る と 同 時 に そ の こ と に つ い て の 教 ’ 師.母 親 の考 え 方 を 探っ て いき た い . ま ず, そ の 実 態 を 表 25 , 26 に 示 し た, 小 一 児 童 で, 約 半 数 の 子 が何 ら か の 習 い ご と を し て い る こ. % 2 4 ” 2 種 種 類 類 6島 2 (18 ) ) .6 類 3 種 種 類 3 も9) (3 .). 習いごとをしていない とをしていない 習いご. 無 回 答 計. 1 17 (選 44, 2 ) み 1 9 (7,2) 2 6 5 (100). とになる.うち約3割は2~3種類を行っ ている , 音楽, 書道が多いが, ス ポーツも少なくない この3つは 4歳から6 歳にかけて開始されている . , . 外国語・学習塾・ 珠算は例数は少ない が, ほとんど小学校入学とともに開始している では こう , . した習い ごとを行わせ る動機は どのようなものであろうか 表27を見ると 「生活態度形成のため」 . , 「子供の興味・欲求を満足させ た い」が多く 「才能開発のため」というのはそれ程多くはない 「そ , , の他」 の回答の中 で, 健康づくり, 友達をつくるためと記述しているのが目立っ た これは 習い . . ごとに新しい側面が求められていることの反映であろうが 地域における子 ども集団の形成 という , 課題とのかか わりで検討すべ き問題が含ま れている . 次に, こう した習いごとに ついて教師はどう考えているのであろうか. 表28を見ると, 「子ども に興味があればやらせてよい」 が約8割と圧倒的に多い. しかし, ここでも, A, B で比較してみ ると, Aの方が低くなっている. また, 「好ましくない」とする回答ではAの方が高く, 全体として , A (最近の低学年経験者) の方が, 習いごとについての批判的意識がやや強いよう である このこ . とは再三指摘している近年における子 どもの能力差の開きと関連があると考えられる また自由記 . 述では, 母親の多くは プラス面を述べているのに対し, 教師の場合はマイナ ス面を多く指摘 してい 表26 習いごとの種類と 開始時期. ( )は% 2. 音楽 (ピアノ・オルガンなど) 珠. 算. 書. 道. 外. 国. 語. スポーツ (水泳・野球など) 学 美. 習. 塾 術. 計. 歳 3. 歳 4 歳 5 歳 6 歳 7 歳 8 歳 9 17 23 18 l 0 ( 5 2 7 ) ( 0 ) (13.2) (25,0) (33,8) (26,5) ( 1 ) ( 5 ) 0 . . 0 6 0 0 0 4 l l (4 7) ( 0 ) ( 0 ) ( 0 ) ( 0 ) (66,6)(16.7) (16,7) . 58 0 0 3 17 34 2 2 (4 5. 7) ( 0 ) ( 0 ) ( 5 2 ) (29.3) (58.6) (3.4) ( 3 4 ) , . 4 0 0 0 0 2 2 0 ( 3 1 ) ( 0 ) ( 0 ) ( ) 0 ( 0 ) (50.0) (50,0) (0 ) , 1 2 0 2 8 7 3 l 0 (1 6. 3) ( ) ( 0 9 5 ) (38.1) (33,3) (14,3) (4.8) ( 0 ) , 6 l 0 0 0 4 l 0 4 ( ) (16,7) ( 7 0 ) 0 ( ) ( 0 ) (66,6) (16.7) (0 ) , l 0 0 0 0 l 0 0 ( 0 8 ) ( 0 ) (0 ) ( 0 ) ( 0 ) (100.0) ( 0 ) ) ( 0 . 16 4 68. 0. (1 2 ) 8. ※%は1 2 9名に対する割合. 225.
(13) . 内島貞雄・三戸旬子. る. その内容は, 課外活動の制約, 肉体的疲労, 学校での学習に安易になる, 遊び・友達関係が奪 われるなどである. 学校・地域・家庭での子どもの生活を再検討しながら, 習いごとに反映されて いる父母の教育要求を正しく保障していく 道を検討すべきであろう. 表27 習い ごとを行っ ている理 由 才能開発のため. 一般的教養のため 学校教育補充のため 生活態度形成のため 子どもの友だちがやっているので 子どもの興味、 欲求を満足させ たい その他 (健康づくり、 友達 づくりなど). 計. ( ) は% 16 (12,4) 33 ) (25,6 14 9) (10. 43 (33.3) 7 4) (5, 49 ) (38 .0 24 ) (18.6 186 (144.2). 9人に対する割合 ※重複回答。 %は12. 表28 習い ごとに 対する教師の意 識 ( )は% 全 体. A. l 好ましいと思う 0) (1. lo 分野による 6 (9. ) 8 2 子供に興味があればやらせてよい (789) . 7 好ましくない ) (6 .7 2 その他 ) (1.9 2. 0. 無回答. 計. ( 0 ). 5 (9.8) 38 (74.5) 5 (9,8) 2 (3 9) . l ) (2.0) ( 1 9 . 5 1 104 ) ) (100 {100. B l. 1 9 ) ( . 5 (9, 4) 4 4 3. 0) (8 2 ) (3.8 0. 0 ) { l (1 .9) 53. ) { 1 0 0. ※重視回答。 %は総数比. 1 三. 結果と分析1. 一教師および母親の幼児教育観一 前節では, 小 一 児童の 実態を中心にそれとかかわる教師, 母親の意識について分析してきた. 本 節では, そうした 実態をふまえながら,教師,母親が幼児教育の内容・制度などをどのようにしてと らえている かを検討していきたい. ( 1 ) 幼稚園・保育所・家庭に対する期待 まず, 教師およ び母親が幼稚園, 保育所・家庭に対 して どのよう な教育機能を期待しているかを 比較検討してみたい, 教師およ び母親に 「小学校入学前に幼稚 園・保育所・ 家庭でどんなところに 力を注いでほ しいと 思いますか. 望む順に1, 2, 3, 以内で順位 を記入して下さい」と質問した. 教師の回答の 結果を表29に示 した, これを見ると教師の期 待は幼・保・家庭のいずれに対しても, 「基本的習慣の習得」 に集中しており, 次いで 「健康面」 があげられる. とりわけ家庭に対しての この 二つの側面への期待は強いといえる. 幼・保に対しては, 「健康面」 と 「社会性」「情緒, 情操 面」 がほぼ同程 度で期待されており, 「知的・技能的側面」 はかなり 低い. ただし, 回答が3位ま で の選択 であるため, 必ずしも, こう した側面 が全く期 待されていないことを示しているわけでは な い. A, Bを比較してみると, Aにおいて 「基本的生活習慣の習 得」 が高くなっ ており, 最近にお ける子どもの 実態がここに も反映していると考えられる. 表30に, 先行研究(C)との比較を示し たが, ここでもAにおける 「基本的生活習慣の習得」がCよりも高く なっ ている. またCと 比べて, A, Bとも 「健康面」 が高く, 「情緒・情操面」 が低くなっ ている. 226.
(14) . 幼児教育と小学校教育との関連. では次に, 母親の幼・保・家庭に対する期待を見てみよう, 母親の回答には, 現在小一 である児 童の幼児期をふりかえった反省的意識もこめられていると考えられる. 表31を見ると, 家庭に対し ては 「基本的生活習慣」「健康面」 が高く, 教師の期待と一致しているが, 第3位は, 「社会性」 で, 教師の場合の 「情緒, 情操面」 と入れかわっている. また, 幼・保に対しては 「社会性」 が最も高 く, 次いで 「基本的生活習慣」 となっている, さらに 「創造性」 が 「情緒, 情操面」 より 多く, こ の面でも教師の期待と逆転した数値を示している, 以上のように, 教師と母親とでは 「健康面」 については, ほぼ同様の期待を示しているといえる が, その他の項目では異っ た意識が見られる. つまり, 教師は 「基本的生活習慣」 の習得について 家庭だけ では十分 でなく, 幼・保に対しても強い期待を示しているのに対し, 母親は家庭を主な担 い手としている, また, 幼・保・家庭とも, 教師の方に 「情緒・情操面」 の期待が強く, 母親の場 (●)は%. 表29 幼 稚園、 保育 所、 家庭に 対する教師の期 待 全 幼. 稚. 園. 1 位. 体 (90人). 2 位 3 位. A. 計. 1 位. ( 50人) 2 位. 3 位. B. 計. ぐ 4 0人). 計 0 9 6 75 39 2 4 2 1 45 7 2 30 基本的生活習慣の習得 6 ( 6 6 7 ){1 0 0 ) (6.7)( 8 3 3 )(78,0) (4 0 )( 8 0 )(90.0)(52.5)( 1 )( 7 5 5 0 ){75.0) , , . . . . , 健. 康. 面. 社. 会. 性. 情.緒 ・ 情 操 面 造. 創. 性. 知的・技能的側面 育. 保. 所. 基本的生活習慣の習得 健. 康. 面. 社. 会. 性. 情. 緒. ・. 創. 情. 操. 造. 面 性. 知的・技能的側面. 基本的生活習慣の習得 健. 康. 面. 社. 会. 面. 創. 緒. 2 位 3 位. 4 14 2 9 5 7 1 5 3 27 (8 2 )(14.0)(50,0)(22.5)(37.5) (7.5)(67,5) 8 0 .0)( . 3 18 12 33 7 3 9 1 9 6 0 ( )( 3 6 0 )(24.0)( 6 6 0 )(17,5) ( 7 5 )(22.5)(47.5) . , , , 2 11 2 8 1 5 2 9 1 3 24 (4. 0)(22 0)( 5 ) (5,0)(22.5)(32,5)(60.0) 6 0 .0)(30. . 2 l 4 l 7 3 6 lo (4,0) (2 )(14.0) ( 8 0 2 5 )( 7 5 )(15,0){25.0) .0) ( , . . 0 0 l l l 0 l 2. ) ( 0. (0 ). 2 o ( )( 2 0 )( 2 5 )( 0 ) . , .. (2 )( 5 5 0 ) . .. 6 2 1 1 7 80 3 4 3 9 46 8 23 3 34 ( 68 9)(12 ) ( 7 7 )(88.9)(78.0) ( 6 0 )( 8 0 )(92,0)(57.5)(20,0) ( )(85.0) 7 5 , ,2 , , , , 1 3 32 9 54 5 15 7 27 8 1 7 2 27 (1 4,4)(35 )(l o, 0)(60 )(10.0)(30 )( 1 4 )(54.0)(20.0)(4 Q 2 5 ) (5,0)(67.5) .6 .0 .0 . , 7 18 25 50 2 13 12 2 7 5 6 12 2 3 ( )(20,0)(27.8)( 7 7 ) (4,0)(24.0)( 5 5 6 2 6 0 )(54,0)(12,5)(15,0)(30.0)(57,5) , . . 4 17 28 4 9 2 16 2 l o 2 8 7 12 2 1 ( 4 4 )(18,9)( 3 1 1 4 4 )( 5 ) (4.0)(20,0)(32.0)(56,0) (5,0)( )(30,0)( 1 7 5 5 2 5 ) . , , . , 3 3 6 12 2 l 3 6 l 2 3 6 ( 3 3 )( 3 3 ) (6,7)(13.3) (4,0) (2,0) (6,0)(12.0) (2.5) (5.0) ( 7 5 )(1 5 0 ) , , , . ん3 l l l l 0 0 l 0 l l 2 1 1 ( )( 1 1 )( 1 1 ) (3 3 )( ) ( 0 2 0 )( 0 ) (2 0 ) (2.5) ( 0 ) ( 2 ) (5,0) 5 . . . . . . ,. 庭. 家. 情. 29 13 lo 52 (14. 4)(32, 2 ){11. 1)(57, 8) lo 2 1 1 2 52 ( 1 1 )( )(23.3)(57,8) 1 2 3 3 . , 4 2 0 52 28 ( 4 4 )( 2 2 2 )(31,1)(57.8) , . 3 4 lo 1 7 (3, 3) ( 4 4 )(11,1)(18.9) . l 0 2 3 ( 1 )( 1 0 ) (2,2) ( 3 3 ) . . .. 1 位. ・. 情 造. 操. 面 性. 知 的・ 技能的側面. 73 9 4 8 6 4 4 l 4 4 9 2 9 8 0 37 1.1 (8 )( )( l o 0 4 4 )(95,6)(88.o) ( 2 0 ) (8,0)(98,0)(72,5)(20,0) ( 0 ) (92,5) , , , 12 45 11 8 6 4 25 8 37 8 20 3 31 (13 )(50. 0)(12, 2)( 9 5 6 ) (8,0)(50.0)(16,0)(74.0)(20.0)( 5 0 0 ) (7.5)(77.5) .3 , . l 9 23 33 0 16 22 6 l 3 11 7 ( 1 1 )( 1 0 0 )(25.6)(36.7) ( 0 ) (12.0)(32.0)(44.0) ( 2 5 ) (7,5)(17,5)(27,5) . , . 4 1 5 36 55 2 11 4 1 27 2 4 22 28 4 4 ( )( )( 1 6 7 4 0 0 )(61.1) (4.0)( 2 2 0 )(28.0)(54,0) ( 5 0 )(lo,0)(55.0)(70,0) , . . , , 0 5 3 8 0 3 2 5 0 2 l 3 { 0 ) (5,6) ( 3 3 )( 8 )( 9 0 ) (6,0) (4,0)(10,0} ( ) ( 0 0 )( 5 2 5 ) (7,5) , , . . l 0 0 l 0 0 0 0 l 0 0 l. ( 1 1 )( 0 ) .. ※3位ま で順位を付して回答。. ) ( 0. ( 1 1 )( ) 0 ,. (0 ). ) ( 0. ( 0 ). 2 ( 5 )( 0 ) .. ) ( 0. 2 ( 5 ) .. %は各順位ごとの総数比. 227.
(15) . 内島貞雄・三戸旬子. 合は「社会性」「創造性」が高く なっ ている. この ことは, 現在の子どもたちの 実態把握について, 教師の方がより 基本的な側面 での不十分さを認識 していることの 反映 であろうと 思われる.同時に, 母親の方が幼児期からの 「教育」 的働きかけにと らわれているとも 言えよう.. 表3 0 先行研究との比較 (幼稚園・保育所に対する期待). ( ) は%. .. 康. 社. 会・ 性. C. 318 4 4 (55 7) (76 . .1) 17 9 (21. 5) (2,2) 22 IZ (15, 2) {5,3) 4 69 5) (5.1) (16. 0 2 0 ) (2.5) ( ( 0 ) 418 96 79 00) (1 00) (100 ) (1 78 (81 .3) 9 (9 .4) 5 (5.2) 4 (4 .2) 0. 基本的生活習慣 健. B. A. 面. 情緒・情操面 知的・技能的側面 計. ※A、 Bの数値は先行研究と比較するため、 本調査での 保育所の第一位のものを加えて算出した。 幼稚園と・. 表3 1 幼稚園・保育所・家庭に対する母親の期待 幼稚園. 1位 2位 3位. 計. 2 16. 2 02. 194. 保育所. 計. 19 123 65 39 基 本 的 生活習 慣 ( 1 )( 5 9 ) 3 0 )( 6 1 8 1 ) (8.8 . , . 27 9 1 36 28 健 康 面 )(1 ( 1 6 )( 1 3 o 2 5 )( 4 2 1 ) 7 . . . . 95 28 193 70 社 会 性 ( 4 4 0 )( 3 2 4)( 1 3 0 )( 8 9 4 ) . . . . 43 82 4 35 情緒・情操面 (i9)(162){1 9 9 3 8 0 ) )( . . . , 11 27 72 110 創 造 性 3 3 )( 0 9 ) (5 1 )(1 2 5 )(3 5 , , . , 3 13 5 5 知的技 技 能 的 側 面 (2 3 )( 1 4 ) (2 3 )( 6 0 ) . . . .. 1・位. ( ) は% 2位. 3位. 計. 3 4 16 137 87 基 本 的 生活習 慣 ( 7 8 ) 4 4 1 3 1 )( 7 9 )( 9 ) (9 . . . . 25 91 34 32 健 康 面 )( 8 2 4. 2 5 1 7 ) 3 1 )( (1 9 )(1 . . . 44 62 33 1 39 社 ・会 性 2 0 )( 3 5 2 )( 1 8 8 )( 7 9 0 ) ( 5 , , . . 2 21 36 5 9 情緒・ f 青操面 (11)(IL9)(205)(3 3 5 ) , . . 8 19 41 68 創 造 性 3 3 )(3 8 ( 4 5 )(1 0 8 )(2 6 ) . , , . 2 9 12 l 知 的・技 能 的 側 面 (0,6) (1,1) (5.1) (6.8). 6 12. 計. 1 76. 1 70. 1 60. 506. 家. 庭. 1位. 2位 3位. 計. 39 97 1 7 2 基 本 的 125 生活習慣 { 2 2 )( )( 9 4 1 4 9 )(3 8 6 7 ) , , . , 111 28 21 71 0 健 康 面 ( )( 4 3 7 )( 2 8 0 1 1 0 )( 8 2 7 ) , . . , 11 18 4 16 5 7 1 社 会 性 3 2 2 4)( 4 3 )( 7 2 4 ) ( 6 )( 7 , . . . l 41 54 12 情緒・情操面 (04) (47)(1 1 )(2 1 3 ) 6 . . , , 3 9 0 7 32 創 造 性 4 5 ) ( 0 ) (2.8)(12,6)(1 . 15 l 3 11 知的・技 能 的 側 面 (0.4) (1,2) (4,3) (5.9) 254 24 7 2 40 741 計. ※3位まで順位を付して回答。 %は各順位ごとの総数比. ( 2 ) 幼・小教育の関連について 幼児教育の義務化, 就学年齢, 幼・小の制度的・内容的関連などは, 最近の動向の中で検討すべ き重要な課題の 一つとなっている. ここでは, これらの問題に ついて教師・母親がどのように考え ているかを分析する. なお, 以下の項目ではBに低学年未経験者, その他を含めている. まず, 幼児教育の義務化, 6歳就学についての教師の回答を表32 3に示した.「義務化しない」 ,3 と「5歳児のみ義務化する」が同数であり, A, Bの差は見られない. また, 6歳就学については, 8割以上が適切な時期だとしている. Aの方がやや高く, 逆に 「6歳では遅すぎる」 とする意見が わずかではあるがBに多い. 次に母親の回答を表34 7.7%と高いが, これを母親の学歴別 , 35で見ると, 「義務化しない」が5 に見ると, 高学歴ほ ど率が高くなっ ている. 逆に 「義務化」 を支持する率は, 学歴が低い層 で高く なっ ている. この背景には, 経済的条件や幼児期における平等な教育機会の保障の要求などが考え られる, 6歳就学については8割が適切としており, 学歴による差は小さい. では最後に幼・小教育の制度・内容面にわたる関連についての教師の見解についてまとめてみた 228.
(16) . 幼児教育と小学校教育との関連 表33 6 歳就学について の教師の 見解. 表32 幼 児教育 の義務 化についての教師の見解. ( ) は%. ( ) は% A. B. 4 今までのように義務化しない方 2 がよい (47 ,1) 2 4 5歳児のみ義務化する (4 7,1) 2 4、 5歳児を義務化する 9) (3 . 0 3、 4、 5歳児を義務化する ( 0 ) 無. 回. 全. A. 体. 48 (46 2) . 48 (46 2) . 6 8) (5 . l 0) (1 , l l (2 0) (1 0 ) . ,0) ( 10 4 51 53 00) (1 0 0) (100 ) (1. 答. 計. 24 (45 .3) 2 4 (45 ,3) 4 (7 .5) l (1 .9) 0. 6歳では早すぎる 6歳では遅すぎる おからない 無. 回. 答. 計. 表34 幼 児教育 の義務化に ついて の母 親 の見解 全 今までのように義務化しない方がよい. 5歳児を義務化する 4、 5歳児を義務化する 3、 4、 5歳児を義務化する 無. 回. 答 . 計. 体. 全. 体. ( ) は% 歴. 学. 中. B. 44 43 8 7 (86 ) (81.1) (8 3. 7) .2 I l 2 (2.0 ) (1.9) (1, ) 9 3 5 8 (5, 9) (9 ) .4) (7.7 2 3 5 9) (5 (3. ) .7) (4 .8 l l 2 (2 0) (1.9) ( 1 9 ) . , 53 51 10 4 (loo ) (loo) (1 00). 適切な時期だと思う. 卒 高. 別. 卒 短大卒以上. 15 3 20 90 23 4) (58 (57.7) (36, 4,2 ) ) (7 .8 48 1 5 28 4 (18.1) (27 3) (12 9) .3) (18 . . 2 1 5 }5 0 (7.9) (9 ) (9.8 ) ( 0 ) ,1 6 2 l 3 (2, (2.3) (3 o) 2) (3. .6) 37 13 17 3 1, 1) (14,0) (23 6) (1 (9. 7) , 2 65 55 153 3 1 (1 00 ) 0 (1 00) (1 0) (1 00). い, まず 「4, 5歳~7, 8歳までの3, 4年間を一貫した教育制度 で統一すべきだという主張が ありますが, このことをどうお考えになりますか」 という 質問に対する答を表3 6に示 した. 半数 以上の57名の教師が検討に値するとしている. またこの57名について, 先の幼児教育の義務化に ついての回答を見ると, その6割が5歳児の義務化に賛成しており, 幼・小の関連に強い問題意識 を持っているといえよう. A,,Bの比較ではAの方に, 年代別 では4 0代に高い関心が見られる, 次に幼・小教育内容の関連に対する回答を表37でみると, 全体としては上から3つの回答がほぼ 同じ率で並んでいる. しかし, A, Bを比較するとBの方に 「幼児教育に 小学校の準備となる活動 をとり入れる」 という傾向が強く, Aの方は 「現状のまま」 という回答が高くなっ ている 年代別 . では, 2 0~30代がAに, 40代がBに近い傾向を示している. また「小学校低学年教育に幼児教育の 考え方を取り入れる」という考え方はほぼ2 0数%あり, Aおよ び2 0~30代がやや高くなっ ている. では幼・小教師間の交流に ついてはどう考えているのであろうか. 表38を見ると, 6割以上の教 師が 「相互の連絡活動や合同 の研究活動をもっ と活発にする」 としているが, ここではAの方が低 くなっ ており, その分「現状のままでよい」が増えている. 年代別 では4 0代が積極的であるのに対 し, 20~3 0代はやや消極的である. 全体として, 幼・小の制度・内容面 での関連を検討する 基盤は十分存在すると考えられるが, そ れを意味あるものとするためには, 相互交流を進めながら, 教育内容についての合意づくりを進め ることが重要であると 思われる. 229.
(17) . 内島貞雄・三戸旬子. 表35 6歳就学に ついての母親の見解. ( ) は%. 全. 6歳では早す ぎる 6歳では遅す ぎる わからない 回. 中. 卒 高. 別. 卒 短大卒以上. 2 12 39 122 25 (80 ) .0) (70;9) (79.7) (83 .3 5 3 5 0 (1. (5 9) (3.3) { 0 } .5) 8 4 3 2 (3 (7.3) (2.0) (6 ) .0) .7 24 6 1 5 3 (9.1) (10,9) (9.8) (lo. 0} 16 3 8 0 (6,0) (5 ) (5,2 ) (0 ) .5 55 153 30 265 (loo ) (loo) (100) (100 ). 適切な時期だと思う. 無. 体. 歴. 学. 答. 計. 表36 幼年期 を一 貫させる制 度構想についての教師の見解 A 大いに検討に値する. 検討に値する 何ともいえない 検討に値しない 無. 回. 答. 計. B. 全. 体. ( )は%. 年. 代. 別. 20~30代. 40 f t. 50歳以上. 12 18 5 9 3 6 ) 3) (i7 ) (15. 8) {18 ) (11, 8) (22,6 (17. .9 .2 23 16 3 9 8 27 3 3) (18 (45. 0) (30,2 ) (3 7. 5) (27 .9) .6) (47. 8 16 18 18 3 6 12 4.6 ) (4 ) 1. 4) (28.1) (50 (35. 3) (34. 0) (3 .0 4 l 3 6 9 4 1.3 ) (8 8) (7. 0) 7) (13, ) 9) (1 ( 6 0 {5. , . 0 l l 2 l l (6 (2,o) (1. 9) (i 9) (1.8) ( 0 ) , .1) 1 04 29 57 1 6 51 53 (100) (l oo) (1 00} 00) (1 00) (1 00 } (1. 表37 幼 ・小教育 内容の関 連に ついて の教師 の見解 A. B. ( )は% 全. 体. 年 2 0~30代. 28 9 19 3 (1 ) (36,5) (26 7) 7.3 .9) (10, 2 3 1 11 2 9 現状のままでよい (42 ) (17. 3) (2 9.8) (3 7. 9) .4 1 4 13 2 7 9 小学校低学年教育に幼児教育の考え方を取 り入れる 0) (26,0) (3 1. 0) (26 .9) (25 . 4 1 1 3 7 わからない ) (7.7) (13 .5) (10,6) {10.7 l 3 4 2 そ の 他 (3,8) (6 9) (1, 9) (5 8) . . 2 3 l l 無 回 答 (3.4) (1. (2.9) (3,8) 9) 1 5 53 104 29 計 ) (100) (100 ) (100) (100 幼児教育に小学校の準備となる活動を取り 入れる. 230. 代. 別. 40代 5 0歳以上 18 4 (31 0) .6) (25 . 14 6 ) (24, 6) (37,5 14 4 0) (24,6) (25. 7 l (1 2. 3) (5. 9) 2 0 (3. 5) ( 0 ) l 2 (5 5) (3. .9) 5 9 16 ) (1 00) (100.
(18) . 幼児教育と小学校教育との関連. 表38 幼・小教師間の交流につ いて の教師の見解 A. B. ( ) は% 全 体. 年 2 0~30代 40. 代. 別 代 50歳以上. 30 35 65 1 3 39 8 (58,8 ) (66. 1) (6 2.4 ) (44. 8) (68,4 ) (50 ,0) 13 2 1 8 8 12 2 現状のままでよい (25,5 ) (15. 1) (20.2 ) (2 1, 1 ) (11 7,6) (2 .8) 3 5 8 2 3 3 小学校低学年、 幼児教育教師の免許の一本 化を検討する (5, (9. 4) (7.7 9) ) (6. 9) (5, 3 ) (18,8) 2 4 6 3 3 0 わからない (3, 9) (7 ) (5,8 2) ) (10, (5, 3 ) (0 ) ,5 2 l 3 2 0 l そ の 他 (3, 9) (1. 9) (2. 9) (6, 9) (5 ( 0 ) .9) l l l 0 2 0 無 回 答 (2 ) (1,0 1.8) ) (3 (1 ( ) 0 0 ( ) ,0 .4) 51 53 104 2 9 57 16 計 00) (l oo) (100 ) (1 00) (1 (100 ) (1 00) 相互の連絡活動や合同の研究活動をもっと 活発にする. まとめと考察 以上の調査結果をまとめて検討す べき課題を整理してみたい. まず, 今回の結果から最近の就学 児童の実態の変化が予想される. その内容は 「基本的生活習慣の習得」「規律やルールの習得」「運 動能力」 「学習意欲」について児童間の能力差が広がっているということである. そのことにかかわ る問題点は 二つ あった.一つは,母親たちのこのことに対する認識が不十分 であると考えられる点で ある.具体的には幼稚園・保育 所・家庭を含む幼 児教育に対する期待の内容の 点が教師と母 親 では 異っているということがあげら れる.もう一つの問題は,「運動能力」「学習意欲」について最近の低学 年経験者において, 指導上の困難を意識する度合が低くなっ ているということである. ここで詳し く論じる余裕はないが, 基本的生活 習慣の習得や規律やルールの習得と学習意欲・運動能力などは 不可分のものと考えられる. 自己のからだと心をコントロールし, 自主的, 意欲的に活動にとり組 む姿勢をつくることは幼児期か ら小学校低学年にかけての最も中心的な課題と言っても過言 ではな い. 教師側の回答からは, この点でのもう 一歩深めた把握の必要性を 感じる, ところで, こうした問題点を検討していく場合に避けて通れないのが, 文字・数指導を中心とし た知的教育の課題である. 本調査 でも明らかにされたように, 現に多くの家庭では文字・数の指導 を行っており, 教師側でも就 学時における期待水準は最近の低学年経験者において高くなっている というのが現実である. ある母親は自由記述の中で 「学校では何も教えなくて……というが, 実際 にはそんなに手とり足とり教えずあわてて家庭内で教育している. 先生達も今の教育に どれが標準 か知らないのでは……」 と厳しい意見を述べ ている. 現在の学習指導要領にもとづく指 導体系の問 題をぬきに教師の側だけに責任を負わせるわけにはいかないが, 現に小学校の低学年のうちから子 どもたちの学力差が広がっているという現実が, 幼児期における教育にも様々な歪みを生み出して いることは間違いないことである. 従っ て, 小学校教育との関連 で幼児教育のあり方を検討する際 には, 文字・数を中心とした基礎的な学力をすべての子どもに保障するという小学校側の努力を前 提としなければならない. 先の例だけではなく, 自由記述の中には母親たちの痛切な声 が記されて いる. そこにある正当な教育要求を無視してはどんな改革案も意味を持たないであろう, 同時に幼 231.
(19) . 内島貞雄・三戸旬子. 児期にふさわしい文字・数などの指導のあり方も積極的に探究される必要がある. 以上のような前提の上に, 内容・制度を含めた幼・小教育の関連を検討していくことが求められ る. 今回の調査 でも教師の側にはある程度の関 心があることが明らかになっ たが, そのとらえ方に はかなりのばらつきが見られた. まずは, 幼・小教師間の交流を活発にし, 相互理解を進めながら 実践的研究が進められるべき である. その際, 現実的には行政側が間に立って積極的に場を設定L ていくことも必要 であろう.. (付記) この研究にあたり調 査に御協力いただいた各小学校の諸先生方ならびにお母様方に, この場をか りてお礼申しあげます. (内島:本学講師・旭川分校, 三戸:教諭・浦幌小学校). 232.
(20)
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