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今後に期待される保健体育の概念についての検討 : 体育分野における概念の構想

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(1)Title. 今後に期待される保健体育の概念についての検討 : 体育分野における概 念の構想. Author(s). 三浦, 裕. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 71(2): 249-264. Issue Date. 2021-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/11685. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第71巻 第2号 Journal of Hokkaido University of Education(Education)Vol. 71, No.2. 令 和 3 年 2 月 February, 2021. 今後に期待される保健体育の概念についての検討 ― 体育分野における概念の構想 ―. 三 浦 裕 北海道教育大学教育学部旭川校. The Physical Education Concept Requested in the Future ― The Reexamination in A Physical Education Field ―. MIURA Yutaka Asahikawa Campus, Hokkaido University of Education. 概 要 保健体育という教科には,どのような目的や目標・内容とすることが求められるのであろう か。教科としての保健体育は保健分野と体育分野から構成されており,学習指導要領には両分 野に関する内容が記載されている。しかし,身につけるべき力としての学力が,身体的・精神 的・社会的にどのように教育的であるのかについては明示されてはいない。保健体育は学校教 育において,これら3つのウエイトが大きな教科ではあるものの,特に現在猛威を振るってい るCOVID-19パンデミックに対しては,何ら教育的な提言は行っていない。現在及び将来の実 生活において,活きて使える力が重要であるとするならば,このような観点に立ち戻り,保健 体育についてもう一度見直す必要性が生ずる。本研究は,体育分野における先行研究を対象と して保健体育という教科の位置づけや保健と体育の関係性に関する検討を行う第1部と続編の 第2部から構成される。. はじめに 現在,世界中が新型コロナウイルス(以下,COVID-19と略)の脅威に脅かされている。致死率の低率あ るいは高率の議論もあるが,2020年11月27日現在では,既に6,000万人を超える罹患者がいることや現実的 に142万人を超える死亡者が出ていることなどを考えれば,ただごとではない1)。COVID-19をWHOがパン デミックと認定した後,各国は様々な対応に奔走している。スポーツに関するその影響は,国際大会から地 方大会,学校の部活動に至るまでの様々なイベントまでが延期や中止となるなど,特に2020東京オリンピッ. 249.

(3) 三 浦 裕. クの1年延期決定は,世界中の人々の記憶に新しい。このように生命や健康(日常生活)に影響を及ぼすス ポーツ活動(大会)については,これまで誰もが経験したことのない未曽有の状況にあるため,当然その対 処法にも前例がない。 世界の対処法の実態は多様であるが,その状況に応じて発動された政府発令や法令などにより,個人はそ れに従わざるを得ない状況にある。国民一人ひとりの個人レベルでの対策に限界や障害などが生じた時,法 令が発令される仕組みである。グローバルである法令は客観的な規制や方向性を示すが,対策内容に伴う態 度・行動などはローカルで社会的であり,また個人レベルである。このような状況下において,この個人レ ベルで対応することができるのは,情報収集も含めた対応策である。個人個人はその対応策について考え工 夫し,日々の生活態度・行動として健康的な生活を表出することが求められる。COVID-19感染防止に関す る個人的な事例は,基本的には3密を避けること,具体的には不要不急の集会や会合などの外出を避けるこ と,そして公的な場におけるマスクの着用などである。 このような場合,我々はただどうにかなるのを待っていればよいのであろうか(指示待ち)。このような 日常生活における生命や健康に関わる安全問題とスポーツに直接的に関連する内容を取り扱っているのは, 学校教育においては保健体育という教科のみである。他に代替する教科がない以上,このように直面する緊 急事態に対して,保健体育にはその問題に対処できる力が求められていることには,学校教育上異論はない。 本研究においては,このCOVID-19の現状を1つの契機として,教育である保健体育はどのような教科と して,その役割を果たすべきなのかについて検討を行う。これは保健体育の内容にただ単にCOVID-19の対 応策を追加せよというような単純な手段・方法的な問題ではなく,保健体育という教科が有するCOVID-19 も含めた実用性のある教育的価値とはいったい何なのか,といった保健体育のあり方自体についての問題で ある。. 問題の所在 保健体育は世界的に学校教育における1つの教科として位置づけられている。日本においても同様であり, 本研究において対象とされる中学校では,体育分野と保健分野の2つの分野から構成されている。それぞれ の分野において取り扱われる具体的な学習内容は異なるが,2つの分野を合わせて保健体育という1つの教 科になっているという事実は,当然のことながら,両者には1つの教科としての存在性や共通性などを確保 するための関連性がなければならない。2つの分野はそれぞれ独自性をもつ学問的カテゴリーを背景とする ため,内容は個別的であり専門的である。しかし,両者にまったく関係性がないわけではない。この関連性 については, 日本の学校教育の基準となる「中学校学習指導要領解説」においては記載されていない。また, この問題についての詳細な研究は,現在のところ日本では皆無である。もし,仮にこのような状態が今後も 継続するとするならば,保健体育授業の充実は望めない。 このため,本研究においては体育分野と保健分野の関連性が検討されなければならないこと,およびその ための手立てとして,後述するように「教育基本法」との関連から関連性のより深い体育分野から保健分野 を包括する観点により,1つの教科としての保健体育のとらえ方について検討されることが必要不可欠であ ると考えられる。最終的な骨子としては,現代社会に求められる教育としてふさわしい保健体育の概念を構 想することである。 もし,このような研究が実施されないとするとするならば,今回のCOVID-19の問題は保健体育の事例内 容としてただ単にその事例が追加されるぐらいに終始してしまい,それ以上の充実・発展は望めないばかり か,保健体育の概念には影響を与えず,全体的には現状に復帰するに留まるであろう。これでは,保健体育. 250.

(4) 今後に期待される保健体育の概念についての検討. は直面する現代社会の生命・健康とスポーツの問題に,何ら対処できていない実態を曝け出すことになるで あろう。. 1 研究目的 日本における保健体育授業の一層の充実・改善を目的として,1つの教科としての保健体育における体育 分野と保健分野の関連性について法令に基づき検討を行うともに,その結果を基に保健体育の概念について 検討を行う。. 2 研究の手順・方法 まず初めに,体育分野と保健分野の関連性という問題の重要性について明らかにするため,保健体育科教 育学的視点から,この問題の所在を明確化する。次に,この2つの分野を包含する保健体育という教科の位 置づけについて,体育分野・スポーツ関係および保健分野の文献により,保健体育の概念に関わる要素の抽 出と検討を行い,これらの結果を踏まえた上で,問題改善に向けた教科としての保健体育の総括的な概念に ついて提言を行う。 なお,体育やスポーツの概念については,これまでに世界各国で多くの研究者が提示してきているが,今 のところ日本ばかりではなく世界的にも共通した合意形成はなされてはいない。したがって,その概念は多 種多様である。また,それらは学習指導要領という法的な教育の観点からの研究ではなく,一般的なスポー ツを対象とした研究であることが多い。これらの研究はそれぞれに考え方が明確であるため,当然それらを 否定するものではないが,教育における保健体育の概念という本研究の趣旨とは異なる。このため,文献と しては学習指導要領に則った研究をしている筆者の論文を中心に検討を行っていく。. 3 日本における教科としての保健体育の位置づけ 教科としての保健体育の法的基盤は「学校教育法」に基づく1947年制定の「学校教育法施行規則19)」で ある。ここに,教科としての保健体育の名称が示されている。これは2006年に改正された「教育基本法21)」 が準用された法令である。また,この「教育基本法」の原初は,当然のことながら「日本国憲法24)」である。 教科としての保健体育が設定された意図については,「教育基本法」に示されている。その条文は,表1 の通りである。しかし,これらの条文においては,どのように内容を分類・項目化し,現在の教科名や内容 としたのかなどについての詳細な記述はされていない。このため,法令制定年の順序とは逆の順序になるが, 学習指導要領解説に戻り,そこに記載されている単語について,主として体育分野の内容に相当すると考え られる部分を で,また保健分野を で,両分野に関わる内容を で表記した。 なお,現「中学校学習指導要領(保健体育編) 」およびその「解説」は,2021年4月から新「中学校学習 指導要領(保健体育編) , (以下「要領」と略す17)」および新「解説(以下「解説」と略す18)」に改訂され 完全実施されることから,ここでは資料として新「要領」・新「解説」を用いる。現在,日本においては, 1976年の最高裁判所の判例に基づき,一般的に学習指導要領は法的拘束力を有すると解釈されている。その 後,学習指導要領解説が出版されたが,これには「告示」というタイトルがついていることから,広く国民 に示すという性格の書類であり,法規ではないため「要領」とは異なり法的拘束力は有しない。しかし, 「要 領」に基づき具体的に解説していることから「要領」との一貫性を有しているため,本研究においてはこれ. 251.

(5) 三 浦 裕. 表1 教育基本法 第一章教育の目的及び理念(教育の目標)第二条 1 幅広い知識と教養を身に付け,真理を求める態度を養い,豊かな情操と道徳心を培うとともに,健やかな身 体を養うこと。 2 個人の価値を尊重して,その能力を伸ばし,創造性を培い,自主及び自律の精神を養うとともに,職業及び 生活との関連を重視し,勤労を重んずる態度を養うこと。 3 正義と責任,男女の平等,自他の敬愛と協力を重んずるとともに,公共の精神に基づき,主体的に社会の形 成に参画し,その発展に寄与する態度を養うこと。 4 生命を尊び,自然を大切にし,環境の保全に寄与する態度を養うこと。 5 伝統と文化を尊重し,それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに,他国を尊重し,国際社会の 平和と発展に寄与する態度を養うこと。 (https://www.mext.go.jp/b_menu/kihon/about/mext_00003.html, 下線は,筆者による). らを同等に扱うこととする。 表1について,幅広く解釈すれば,項目1~5のすべての内容が体育分野と保健分野ばかりではなく,全 教科・領域に関係するであろう。と言うより,この内容を具体化したものが,実際の教科・領域となってい るからである。全体では体育分野と保健分野の両方に記載されている単語は,重複を除き合計14単語であっ た(二重下線の内容)。そのうち,体育分野のみに記載されている単語としては,1の「道徳」,2の「自主」, 3の「協力,発展」 ,5の「他国(外国に相当)・国際社会・平和・発展」の8単語が該当する(57.1%)。 また,保健分野のみに記載されている単語としては,3の「公共」,4の「生命,環境の保全」の3単語が 該当する(21.4%) 。なお,現在一般的に教育現場で求められているであろう「創造」や「平等」といった 単語は,体育分野・保健分野ともに記載されてはいなかった。 したがって,条文の1項目ごとの内容に対応して1つの教科が設定されているわけではなく,全条文内容 の要素を抽出し,その要素の趣旨や内容に相応した教科(名)を設定したと考えるのが順当であろう。全体 として,体育分野に記載されている単語数は多かったものの,体育分野と保健分野の内容は同じ条文内容に 該当することも多いことから,これらを2つの教科として細分化するのではなく,関係する内容をまとめて 1つの教科として設定したのではないかと推察される。この理由としては,この条文が設定された時代が第 2次世界大戦直後であることから,これらの内容を整理・分類化した結果,当時新教育と言われ,既に実施 されていたアメリカの教育を参考にしたことが,その背景にあったのではないかと考えられる。 以上の結果から,体育分野と保健分野を併せもつ教科としての保健体育は,当然のことながら基本的には この「教育基本法」という法令の趣旨と内容を反映した教科として位置づけられる。. 4 体育分野および保健分野の位置づけ 以上の基本的な教科としての保健体育の趣旨を踏まえ,以下にはその中の体育分野から検討を始める。 まず,教科目標については,表2に示すとおりである。この目標は中学校1年~3年のすべてに共通する 教科目標であり,体育分野と保健分野の両方の内容を包含している。これを柱として,体育分野と保健分野 の目標および1~2年の学年目標と3年の学年目標が設定されている。教科目標の構成は,出だし文が目標 であり, 項目の⑴~⑶がそれを達成するための一般的な内容,手段・方法となっている。いずれの項目にも, 体育分野と保健分野の両方を含む内容が示されている。最終的な目標としては,豊かなスポーツライフを実 現するために, 「明るく豊かな生活を営む態度を養う」となっており,この部分は現行の「学習指導要領(解 説) 」と同様の記載表現の文末となっている。. 252.

(6) 今後に期待される保健体育の概念についての検討. この教科目標ならびに分野・学年・領域の各目標と「教育基本法」の内容とを照らし合わせると,表3に なる。 表2 教科目標 体育や保健の見方・考え方を働かせ,課題を発見し,合理的な解決に向けた学習過程を通して,心と体を一体 として捉え,生涯にわたって心身の健康を保持増進し豊かなスポーツライフを実現するための資質・能力を次の とおり育成することを目指す。 ⑴ 各種の運動の特性に応じた技能等及び個人生活における健康・安全について理解するとともに,基本的な 技能を身に付けるようにする。 ⑵ 運動や健康についての自他の課題を発見し,合理的な解決に向けて思考し判断するとともに,他者に伝え る力を養う。 ⑶ 生涯にわたって運動に親しむとともに健康の保持増進と体力の向上を目指し,明るく豊かな生活を営む態 度を養う。. 表3において, 「教育基本法」のすべての言葉および項目内容が「対応する教科・分野・学年・領域」の 目標と必ずしも完全に一致するわけではないが,「解説」が「教育基本法」および「要領」を基に作成され ているのであれば,必ずどこかの項目内容に該当すると考えられる。保健体育の教科目標の内容は「教育基 本法」の1と3の条文にはある程度対応しているが,2・4・5には直接的な言葉や内容としては記載され ていない。条文1および3の内容については,教科・分野・学年・領域のそれぞれの目標と関わり合ってい る。しかし,条文2・4・5の内容については,教科・分野・学年の目標との対応は見られなかった。 表3 「教育基本法」と教科目標の対応表 「教育基本法」の文面. 対応する教科目標. 対応する分野・学年目標. 対応する領域目標. 1 幅広い知識と教養を 身に付け,真理を求め る態度を養い,豊かな 情操と道徳心を培うと ともに,健やかな身体 を養うこと。. ⑴ 個人生活における健 康・安全について理解 する。 ⑶ 生涯にわたって運動 に親しむとともに健康 の保持増進と体力の向 上を目指し(後略)。. ⑴ 運動の楽しさや喜びを 味わい,運動を豊かに実 践することができるよう にするため,運動,体力 の必要性について理解す る。. (保健分野を含めて,各領域に知識・身 体に関する内容が記載されている). 2 個人の価値を尊重し て,その能力を伸ばし, 創造性を培い,自主及 び自律の精神を養うと ともに,職業及び生活 との関連を重視し,勤 労を重んずる態度を養 うこと。 3 正義と責任,男女の 平等,自他の敬愛と協 力を重んずるととも に,公共の精神に基づ き,主体的に社会の形 成に参画し,その発展 に寄与する態度を養う こと。 4 生命を尊び,自然を 大切にし,環境の保全 に寄与する態度を養う こと。. ⑶ 仲間の学習を援助しようとするこ と,一人一人の違いに応じた動きなど を認めようとする。 ⑶ 武道に積極的に取り組むとともに, 相手を尊重し,など。. ⑵ 運動や健康について ⑶ 公正に取り組む,互い の自他の課題を発見 に協力する,自己の役割 し,合理的な解決に向 を果たす,一人一人の違 けて思考し判断すると いを認めようとする/自 ともに,他者に伝える 己の最善を尽くして(後 力を養う。 略)。. ⑶ 勝敗などを冷静に受け止め,ルール やマナーを大切にしようとすること, 自己の責任を果たそうとすること,一 人一人の違いに応じた課題や挑戦を大 切にしようとする。 ⑶ フェアなプレイを守ろうとする。 ⑶ 禁じ技を用いない,など。 ⑶ 水泳の事故防止に関する心得を遵守 する。 ア ストレスへの対処をすること。 ウ 安全に避難する。 ウ 廃棄物は, 環境の保全に十分配慮し, 環境を汚染しないように衛生的に処理 する必要があること。. 253.

(7) 三 浦 裕. 5 伝 統 と 文 化 を 尊 重 し,それらをはぐくん できた我が国と郷土を 愛するとともに,他国 を尊重し,国際社会の 平和と発展に寄与する 態度を養うこと。. ⑴ 武道の特性や成り立ち,伝統的な考 え方 ⑶ 統的な行動の仕方を守ろうとする。 ア 文化としてのスポーツの意義につい て理解する。 ア スポーツは, 文化的な生活を営みより よく生きていくために重要である, など. このように全体的には以上のように整理されたが,次の2点について明確な整合性が保たれていなかった ことが分かった。1つ目は,技能(技術)である。「解説」においてはスポーツの技術という使い方で69回, 技能という使い方に至っては320回(目標では,8回)記載されていた。保健分野の目標にも,「⑴基本的な 技能を身に付けるようにする(下線は筆者)」と示されている。これだけ頻繁に記載されている言葉ではあ れば, 「教育基本法」のどこかの内容と関連していると考えられるが,条文の文章には記載されてはいない。 このため,言葉自体ではなく,内容から探ってみると「2 個人の価値を尊重して,その能力を伸ばし, 創造性を培い」 ,あるいは技能を身体知としてとらえれば「1 幅広い知識と教養を身に付け」に関連する かもしれない。 「教育基本法」の目標において直接的に言葉として表現されていないということは,関連す ると思われる条文の1・2の下位段階の内容であると解釈することもできる。つまり,「技能(技術)」は条 文の1・2の内容を達成するために,具体的に学習する授業段階・授業場面における教育的手段・方法とし て位置づけられているということである。「技能(技術)」は,直接的な目標ではないことに留意することが 肝要である。 2つ目として次に考えられるのは,条文「4 生命を尊び」の内容である。冒頭でも述べたように,現在 生起しているCOVID-19は直接的に生命や健康を脅かす感染症でありながら,教科・分野・学年目標にはこ の内容が記されてはいない。また,保健分野においては,感染症の内容は掲載されているものの,必要とさ れるマスクなどについての十分な説明や具体的な使用法などは記述されてはいない。また,3密につても同 様である。人間の存続にかかわる生命という源についての内容が,明記されていないことになる。これでは, 実際に日常生活において「使える力(生きて働く力)」の育成を目指しているとは言い難い。. 5 体育分野・保健分野の関連性 以上みてきたように,保健体育は体育分野と保健分野の両分野を1つの教科として設定することにより, 「教育基本法」の骨子を大きく反映することが分かった。それでは,この2つの分野には,どのような関連 性があるのであろうか。大本から考えれば,当然これらは「教育基本法」の内容に該当する。しかし,「教 育基本法」の条文1のように同じ「知識と教養」であっても,体育分野と保健分野では取り扱う事象や題材 (教育学習材)が異なるため,実際の具体的な学習材や学習内容は異なる。このため,実際に授業ではどの ようにこの体育分野と保健分野とを取り扱うのかが,検討されなければならない。 この問題を探るには,いくつかの方法が考えられる。その方法の1つのとして,体育分野と保健分野の両 者を並行して検討し,その共通点などを抽出し,両者抱き合わせの概念提示をする方法が考えられる。しか し,この手法は「教育基本法」の趣旨からすれば,自ずと限界が生じると言える。なぜならば,前項4にお いて, 「教育基本法」に記載されている言葉や内容などについて,「保健分野と体育分野は両分野とも「教育 基本法」との関連性を有してはいるが,保健分野よりも体育分野に相当する割合がかなり多かった」という 結果が示されているからである。つまり,教科としての保健体育のウエイトは「教育基本法」からすれば, 保健分野よりも体育分野の方に重点化されていると言える。また,例えばスポーツ中の事故やけが・障害な. 254.

(8) 今後に期待される保健体育の概念についての検討. どは保健分野の内容と関連するものであるが,これはスポーツに起因する出来事であることから,体育分野 から保健分野との関連性を導き出すという研究の枠組みが順当と考えられる。したがって,以上を踏まえれ ば, 以下の検討方法については,体育分野を中心に文献の検討を行っていくことが妥当な手順と考えられる。 このため,ここでは著者の体育分野と保健分野の研究を資料として分析する。その理由としては,著者の 研究が学習指導要領に基づいた典型的・具体的・実践的な研究であること,また概念的検討を行う際に後述 する体育理論(フェアプレー)との関わりを内容的に考慮する必要があること,加えて自然の中で実施され るスキー授業に関する研究など, 「教育基本法」の条文内容に相当する内容が存在することなどを挙げるこ とができる。. 6 体育分野の文献分析による概念要素の検討 体育分野の文献についてはさまざまあるが,ここではまず「教育基本法」に示されている条文の「4 生 命を尊び,自然を大切にし,環境の保全に寄与する態度を養うこと」に対応する事例として,スキー授業を 取り上げる。スキー授業は冬期間の自然の野外で実施されるスポーツ教材であるからである。 筆者は旭川市内における全小学校(n=63校)のスキー授業についての実態調査2),. 3). を行った(回収率,. 100.0%) 。その結果の概要は,次の通りである。スキー授業の実施率は100.0%であり,指導形態は一斉指導 による「アルペン型スキー授業」,目標としては「1技能」,「2自然」,「3健康維持/体力」,目標達成の障 害としては「施設(リフト・食堂)」, 「天候・経費」などの割合が多いことが分かった。これらの結果から, 学校体育におけるスキーという学習材のとらえ方としては,「冬のスポーツ施設や所要時間・経費,自然環 境の乱れなどを障害ととらえるのではなく,地域における季節としての冬の特性ととらえ,冬の自然は我々 が生きている生活空間であるという認識をもち,生涯スポーツとしてのスキー授業に取り組むことが重要で ある」ことが示唆された。 また,北海道全域の小・中学校におけるスキー授業の実態調査として,スキー授業の目標や実施状況など について報告してきた4),. 5). 。その結果,アンケート回答のあった小学校(n=1,006校)のうち,スキーを. 学校で実施している割合は「教科時および学校行事」が最も多く,全道平均で73.0%であった。同様に,中 学校でも「教科時および学校行事」が最も多く,全道平均は65.3%であった。授業時数は小学校で24~36時 間であったが,中学校では2~40時間と大きなばらつきが見られた。前出の研究2),. 3). における旭川市と同. 様に,実施形態としては一斉指導による「アルペン型スキー授業」,目標達成の障害としては「経費」 ,「施 設(リフト・食堂) 」などが多かった。実施率が高いというこれらの結果は,冬の日常生活における自然環 境を活かした学習教材を取り入れていると解釈することができる。また,スキー場では学校給食はなく自前 の弁当になるが,スキー場の「食堂」という施設の収容力が十分ではないため,混雑した不衛生的な場所で の昼食摂取となる。このような場合の衛生面の確保という指導は,保健分野の内容と関係する。 これらのスキー授業に関わる「障害」を改善するために, 「障害」の内容について二次的分析を行った6),. 7). 。. スキー用具の「障害」の内容として,小学校のアルペン型スキー授業では「経費」,ノルディック型スキー 授業では「施設・設備」が多く,中学校ではアルペン型スキー授業・ノルディック型スキー授業ともに「経 費」が多かった。 「経費」が1番の改善点であれば,アルペン型スキー授業で必要とされる交通費やリフト 代がかからないノルディック型スキー授業に変更することを示唆することができる。また,小・中学校とも に回答割合は少なかったが, 「障害」として「健康管理」を挙げている道央地区の学校もあった。子どもの 体調や気象状況などの要因が関係していると思われるが,この内容は保健分野と関係する内容でもある。ス キーでは死亡事故も発生する場合もあるため,「教育基本法」の「4 生命を尊び」に関わる内容であると. 255.

(9) 三 浦 裕. 考えられる。. 7 アルペン型スキー授業とノルディック型スキー授業の取扱い 従来の「要領」および「解説」においては,水泳は1つの領域として記載されているが,同じ野外(アウ トドア)スポーツであるスキーやスケートについては,そもそも領域や種目としては設定されてはいない。 関係する記述は, 「⑷ 自然との関わりの深いスキー,スケートや水辺活動などの指導については,地域や 学校の実態に応じて積極的に行うことに留意するものとする18)」の部分だけである。日本の国土の約半分 の地域には例年降雪や積雪があるという自然環境であるにもかかわらず,スキーが1つの領域として設定さ れていないことは到って不十分であり,また実際の生活環境から考えても妥当ではない。このため,スキー 授業については,アルペンスキー型やノルディック型スキー授業といった実施形態などに関する記載はない。 この2つの型のうち, 「どちらが,よいか」については,従来いろいろな議論が発生している。どちらも スキーであることには変りがないため,両者はそれぞれ個別の特色を持っていることは明確である。あとは, 実施する中学校の考え方が重要になる。しかし,この段階で敢えて考えておかなければならないことは,中 学生という青少年に対しての教育であるということである。つまり,体育授業という教育である以上,人生 100年時代における青少年の発育・発達段階を身体的・精神的,そして社会的に考慮しなければならない。 7-1 身体面の特徴 まず,身体面の教育的効果として, 「教育基本法」の「1 健やかな身体を養う」が示されている。この 事例の1つとしては,適切な運動量が挙げられる。時間当たりの運動量は,年齢・性別・滑走法・斜面状況・ 技能レベルなどにより,アルペンスキー型とノルディック型のスキーではどちらも一様ではないが,これま での多くの研究結果が一般的に歩くスキーの方の運動量が多いことを示しているので割愛する。 歩くスキーの生理学的研究については,「歩くスキーの運動処方」というタイトルで報告した25),. 26). 。こ. れらの結果から, 「初心者には,ツーリングタイプのスキー板が安定していた」こと,また「適度な速度を 設定することにより,心拍数を140/min. 以内に収めることができる」ことが分かった。このことは,用具 と速度を考慮すれば,さまざまな体力の中学生にも対応する学習をすることができることを示唆している。 また,中学生の体力の多様な実態に対応できるということは,現在求められている「個に応じた指導」に繫 がると言える。これらの歩くスキーの身体的効果と「個に応じた指導」は,「教育基本法」の「1 健やか な身体」に相当する。 7-2 精神面の特徴 「教育基本法(表3) 」においては「精神」という言葉はこの表記のまま記載されてはいないが,教育場 面においては精神的な志向やその結集や結実が個人の考え方や態度・行動の表出などに繫がると考えた場 合, 「精神」≒「態度・行動」に関係すると考えられる。このような観点から検討すると,この内容は条文 のすべての項目に相当すると考えられる。 このため,ここでは精神的な教育効果として,小学生を対象とした実際の歩くスキー授業についての精神 的・態度的・行動的なアンケート調査結果を事例として取り上げる13),. 14). 。. 初めて歩くスキー授業を受ける5年生の歩くスキーに対する「好嫌度」は,事前アンケート(n=22)で は「好き(63.6%)」, 「普通(9.1%)」, 「嫌い(27.3%)」であったのに対し,授業後の事後アンケートでは「好 き(72.7%) 」 「嫌い(27.3%)」となった。事前と事後のアンケート調査結果を比較すると「好き」は+9.1% ,. 256.

(10) 今後に期待される保健体育の概念についての検討. と2名増えたが,全体としては大きな変化はみられなかった。歩くスキーを経験した6年生は全員が「楽し かった」と回答しており,その理由は「自然」が大半を占めた。これらの結果より,よりよいスキー授業づ くりのためには,児童が冬季の自然という実生活の活動空間で行う歩くスキーという身近な身体活動の運動 特性を, 「好き」という経験的・精神的思考に結びつけていたことが分かった。このような経験的・精神的 な実感(感受性)は, 「教育基本法」の「4 自然を大切にし,環境の保全に寄与する態度を養うこと」に 繋がると考えられる。 中学生および高校生については,「湧別原野オホーツク100kmクロスカントリースキー大会」を実施する 地域に所在する2中学校(n=206)と2高等学校(n=310)の生徒を対象としてアンケート調査を行っ た23)。この大会への中学生・高校生の「関与」は,A中学校とY高校では「スキーヤー(各95.1%, 77.4%) 」として参加している割合が最も多かったのに対し,B中学校とZ高校では「無関与(各63.9%, 88.9%) 」の割合が最も多かった。 「関与」の理由としては精神的な要素として「スキーを好きだから」,「思 い出」 , 「勧誘」が合計で17.5%を占めた。「無関与」の理由としては「特に理由はない(20.5%)」,「自由に していたい(13.2%)」が多かった。スキー滑走中にしていたことは「ゴール・フィニッシュのこと(21.9%)」, 「会話」と「滑走法」が各10.5%であり,滑走という運動経験をしている中で,いろいろなことを思考(精 神的活動)していることが分かった。大会の印象としては「楽しかった(40.9%)」,大会前後の大会に関す る興味や関心の変化は「変化なし(42.7%)」が最も多かったが, 「下降した(7.0%)」よりも「上昇した(35.7%)」 が多かった。個人的な大会継続の意向としては「どちらでもよい(45.2%)」が最も多かったが, 「中止(9.1%)」 よりも「継続(39.2%)」が多かった。 同様に,町村としての大会継続の意向については,「継続(60.1%)」が最も多かった。また,大会への積 極的参加の方法としては「芸能人をゲストとして招待(19.0%)」,「コースの工夫(9.3%)」,「大会の中継放 送(7.9%) 」などと続くことから,これらの結果は現在の青少年のスキー大会に対するイメージの実態を反 映していると考えられる。 これら「関与」・「大会の印象」・「興味の変化」・「継続の意向」・「積極的参加方法」の結果から分かること は,地元の中学生・高校生はスキー大会という地域社会のスポーツイベントに何らかの精神的・態度的な関 わりをもっているということであり,これは条文の「3 主体的に社会の形成に参画し,その発展に寄与す る」に相当すると考えられる。 以上の結果より,地元で実施されるスキー大会やスキー滑走などは,生徒の地域に対する精神的・態度的 な教育的効果があることが示唆された。このスキーを実施する日常生活の運動空間である「自然」は,「教 育基本法」の「4 自然を大切にし」に示されている。同様に,地元でのスキー大会は「5 伝統と文化を 尊重し,それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」に相当すると考えられる。 7-3 社会面の特徴 3つ目は, 社会的な効果である。これについて「教育基本法」では,教育の目的として「第一条 教育は, 人格の完成を目指し,平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国 民の育成を期して行われなければならない。21)」と記されているように,日本国民として社会に生きる人格 の形成を目指していることから,その趣旨は社会的な人間形成である。したがって,全ての項目内容が直接 的であれ, 間接的であれ,最終的には社会的な国民としての人格育成(人間形成)を柱としていると言える。 それでは, 具体的にスポーツは,どのような社会的な効果をもたらすのであろうか。この内容については, 北海道の212全教育委員会を対象とした研究8),. 10). と,「湧別原野オホーツク100kmクロスカントリースキー. 大会」を運営する4教育委員会を対象とした研究11),またその地域に所在する小・中・高等学校およびそ. 257.

(11) 三 浦 裕. の地域の居住者を対象とした研究12),. 22). を報告した。. 「 「歩くスキー」概念の実証的研究9)」においては「歩くスキー」と「クロスカントリースキー」の共通 点について「共通点がある(90.5%)」が最も多く,「共通点はない(7.0%)」を大幅に上回った(註1)。共 通点は「健康(10.5%)」, 「自然(9.0%)」, 「体力(8.8%)」, 「生活(8.6%)」などの順となっている。しかし, 相違点も「ある(88.1%)」が, 「ない(8.4%)」を大きく上回った。その相違点の内容は「競技性(12.2%)」, 「レクリエーション的(9.1%)」,「技術(8.1%)」と続き,両者の名称の使い方も「区別している(59.2%)」 が「区別していない(9.4%)」を大きく上回っていた。この結果より, 「健康」や「自然」といった冬のスポー ツの特色に両者の共通点があり, 「競技性」 ,「レクリエーション的」,「技術」といった競技性や競技技術は 異なるという結果が得られた。したがって,教育委員会は「歩くスキー」を現実的な冬の「生活」として「自 然」の中で行うスポーツ, 「クロスカントリースキー」はそれに競技技術性の比重が増し特化したスポーツ としてとらえている割合が多いことが分かった。 また, 前出の「北海道における「歩くスキー」の普及の現状と課題8)」では,108の市町村教育委員会(96.4%) が何らかの歩くスキーの行事を開催していたことが分かった。その実施回数は1回(42.8%)が最も多く, その内容は「集い(44.8%)」 ,「教室(27.8%)」,「大会(14.4%)」であり,広く一般市民を対象とした歩く スキーの場(環境)づくりやその指導に関する内容が多いことが分かった。このようなイベントを実施する ようになった理由としては「健康(16.4%)」 「 ,高齢者(15.9%)」, 「生活(14.6%)」が上位を占めることから, 歩くスキーを冬の実際の生活における社会的なスポーツ活動として意図し,実施していることが分かった。 さらに, 「北海道における「歩くスキー」の普及の現状と課題⑵10)」では,歩くスキーの事業を実施する 目的として, 「普及・振興と健康・体力(30.1%)」が最も多く,次いで「普及・振興のみ(23.9%)」, 「普及・ 振興と自然・生活(23.9%)」と続いている。開催目的と実施形態については, 「普及・振興」と「知識・技能」 を選択した教育委員会の事業内容は「講習会(各50.0%)」が最も多く,「健康・知力」と「生活・自然」を 選択した教育委員会の事業としては「集い(各39.3%と8.7%)」が最も多かった。「交流・親睦」の内容は, 「大会(24.2%)」が最も多かった。これらの結果から,教育委員会は社会的な目的やその実施形態として, 地域におけるスポーツとしての歩くスキーの普及とこれによる地域の人々の冬の健康や生活,そして大会を 交流の場として位置づけている割合が多いことが分かった。 以上の全道の212教育委員会の結果をまとめると,歩くスキーは人々の冬の生活における健康の維持・増 進を目的として,歩くスキーのイベントを開催し,その普及・振興がまた健康につながるというサイクルを 生み出していることが分かる(図1)。. 歩く スキ ー. 健 康. 冬の自然 図1 教育委員会による歩くスキーのとらえ. 図1 教育委員会による歩くスキーのとらえ 次に, 「湧別原野オホーツク100kmクロスカントリースキー大会」を運営する4教育委員会を対象とした「歩 次に, 「湧別原野オホーツク 100 ㎞クロスカントリースキー大会」を運営する4教育委員会を対象とした「歩く. スキーの現状と課題-湧別原野 100km クロスカントリースキー大会-開催地域における教育委員会の捕らえ方を事 11) 258 」においては,全ての教育委員会が「地域性がある(100.0%) 」と回答しており,その内容としては 例として-. 「自然環境」 , 「体力づくり」 , 「コミュニケーション」 , 「地域の教育」などが挙げられていた。 「大会が教育的価値 をもつ」と回答したのは 75.0%であり,その内訳は「自己教育力」 , 「体力づくり」 , 「自然環境」 , 「地域の教育」 ,.

(12) 今後に期待される保健体育の概念についての検討. くスキーの現状と課題―湧別原野100kmクロスカントリースキー大会―開催地域における教育委員会の捕ら え方を事例として―11)」においては,全ての教育委員会が「地域性がある(100.0%)」と回答しており,そ の内容としては「自然環境」, 「体力づくり」, 「コミュニケーション」, 「地域の教育」などが挙げられていた。 「大会が教育的価値をもつ」と回答したのは75.0%であり,その内訳は「自己教育力」,「体力づくり」,「自 然環境」 , 「地域の教育」 , 「個の伸長」などであった。歩くスキーの導入を学校に勧めているのは3委員会 (75.0%)であったが,用具の購入費用については「学校」, 「町村」がそれぞれ2教育委員会(50.0%)であっ た。地元の大会参加について「勧めている(50.0%)」は,2教育委員会であった。これらの結果より,市 町村の教育委員会はこのクロスカントリースキー大会は地域性をもち,教育的な面として「自己教育力」や 「個の伸長」 ,社会面として「自然環境」などを育成するととらえている割合が多いことが分かった。 これらをより詳しく探るために, 「学校体育と歩くスキーに関する基礎的研究―「湧別原野オホーツク 100kmクロスカントリースキー大会」への参加を事例として12)」―が報告された。この研究は,学校がスキー 大会に対する子どもたちへの指導の内容についてまとめた研究である。この大会への参加を,小・中・高等 学校として「勧めている(54.5%)」が最も多かったが,「勧めていない(40.9%)」学校も多かった。このう ち, 「勧めている」の内訳は「個人的(33.3%)」が最も多く,次いで「学校単位(27.8%)」,「学年・学級単 位(各16.7%) 」であった。参加を勧める意図としては,「自然(42.9%)」が最も多かった。また,この大会 への参加について, 「地域社会を考慮しているか」との質問に対しては, 「はい(66.7%)」が多かったものの, 「いいえ(33.3%) 」が1/3を占めた。これらの結果より,小・中・高等学校としては地域社会の自然を 考慮して参加を勧める場合が多いことが分かった。 また,中学生・高校生の実際の意識については,「農村地域における冬季スポーツイベントとまちづくり に関する研究―湧別原野オホーツク100kmクロスカントリースキー大会の事例―22)」において報告した。こ の研究は,湧別原野オホーツク100kmクロスカントリースキー大会が開催される4町村の20歳以上の居住住 民(1,600名)に対して実施したアンケート調査である。回収率は789名(49.3%)であった。「スキー大会関 与」の内容としては「応援・見物(36.4%)」,「役員(22.0%)」,「スキーヤー(13.5%)」の順に多かった。 この大会の開催による「居住地域の地名の知名度のアップ」については「上昇(75.9% )」,経済効果は「あ る(56.6%) 」 ,スポーツ振興は「ある(55.1%)」,「子どもへのスポーツ振興」は「ある66.3%)」,「大人へ のスポーツ振興」は「ある(55.1%)」が最も多かった。「町村間の交流」の深化については「ある(62.4%)」, 自然環境悪化は「ない(79.4%) 」 , 「期間中の雰囲気の悪化」は「ない(91.9%)」であり,自然環境や雰囲 気の悪化はなく,近郊の交流が高まることを意識している割合が多かった。また,「大会開催が冬の生活や 楽しさに役立っている」は「はい(46.9%)」 「 ,家族とあるいは近似や職場の人と大会の話しをしたか」は「は い(各69.8%,62.7%)」が最も多く,大会は日常の社会生活の上での話題となることが多いことが分かった。 「大会開催により大会を誇りに思えるようになったか」については「はい(47.5%)」が「いいえ(24.0%)」 を上回ったが,「どちらとも言えない(28.5%)」が「いいえ」を上回った。「大会の存続」については「存 続(71.4%) 」 ,その目的としては「人々の交流(16.6%)」, 「経済効果(15.1%)」, 「知名度アップ(12.4%)」, 「連帯感(12.0%) 」と続いた。したがって,大会の存続の希望は多く,地域社会の活性化を期待している と言える。最後に「歩くスキーとクロスカントリースキーの違い」について尋ねたところ,「同じところも あるが,一部異なるところもある=共通している点がある(49.0%)」が最も多く,次いで「異なる=共通 した点はない(29.6%)」,「同じ(8.9%)」の順であった。この結果は,教育委員会の結果11)と同様の傾向を 示した。これらは,教育基本法の1・2・4・5の条文内容に相当すると考えられる。 以上,地元の小・中・高等学校を対象とした研究からは,歩くスキー大会は自然環境,体力づくり,コミュ ニケーション,地域の教育などの地域性や教育力をもつことから,「参加を勧める意図としては,地域社会. 259.

(13) 三 浦 裕. の自然を考慮している場合が多い」こと,また地域住民を対象とした研究からは「大会の存続希望,交流, 経済効果,知名度アップ,連帯感など」が多かったことから,歩くスキー大会を契機として「地域社会にお ける冬季の生活の充実を期待している」ことが分かった。これらの結果はいずれも歩くスキー大会が社会的 に大きな役割を果たしていることを示唆しており,「教育基本法」の,特に「3 主体的に社会の形成に参 画し,その発展に寄与する態度を養うこと」や「5 伝統と文化を尊重し,それらをはぐくんできた我が国 と郷土を愛する」に相当する内容と考えられる。. 8 フェアプレーについて フェアプレーという言葉については,「フェアプレイ」という一語の記述ではなく,「フェアなプレイ」と いう言葉の表現で小学校から中学校,そして高等学校の要領に示されている(表4)。なぜ, 「フェアプレイ」 ではなく, 「フェアなプレイ」と記載しているのかについての説明はない。公用文作成要領によるカタカナ 表現の制限なのか,あるいはまだ一般的な共通概念化が図られていないことによるものなのかもしれないが, もしそうであったとしても「フェア」という言葉自体はそのまま使用されていることから,「フェア」とい う言葉の意味を捉えることが重要と考えられる。 まず初めに,新「小学校学習指導要領(体育編)」においては,「第3 指導計画の作成と内容の取扱」に おいて「フェアなプレイを大切にし」,「スポーツの意義や価値に触れることができるようにする」と示され ている。内容的に, 「フェアプレー」をスポーツの本質としてとらえていることが分かる。小学校には中・ 高等学校のように体育理論という単元がないため,この箇所で提示されているものと思われる。 新「中学校学習指導要領(保健体育編)」においては,学年目標に「フェアなプレイを守ろうとする/フェ アなプレイを大切にしようとする」とあり,上位の位置づけとなっている。さらに,新「高等学校学習指導 要領(保健体育編)」においては球技の学年目標に「フェアなプレイを大切にしよう」,体育理論では「ドー ピングは,フェアプレイの精神に反する」と示されている。 このように小・中・高等学校全体を通じて示されている「フェアなプレイ(フェアプレー,以下同様)」 について, 「高等学校学習指導要領解説20)」においては,次のように示されている(表5)。なお,「フェア プレイ」は新解説において, 「③学びに向かう力・人間性等」の「イ 公正」に位置付けられており,したがっ て「フェアプレイ」とは「公正なプレイ」を示す言葉であることが分かる。 表4 「フェアプレー」という言葉の記載 校 種. 章・節など. 記 載 文. 小学校学習指導要領. 第3 指導計画の作成と内容の ⑺ オリンピック・パラリンピックに関する指導とし 取扱 て,フェアなプレイを大切にするなど,児童の発達 の段階に応じて,各種の運動を通してスポーツの意 義や価値等に触れることができるようにする. 中学校学習指導要領. 第2 各学年の目標及び内容 ⑶ フェアなプレイを守ろうとする 体育分野第1学年及び第2 ⑶ フェアなプレイを大切にしようとする 学年および第3学年. 高等学校学習指導要領. 球技⑶学びに向かう力,人間性 ⑶ 球技に主体的に取り組むとともに,フェアなプレ イを大切にしよう アイ ドーピングは,フェアプレイの精神に反する. (「要領」に示されている言葉や内容は,必ず「解説」にも記述されているため, 「解説」は省略する). 260.

(14) 今後に期待される保健体育の概念についての検討. 表5 各段階で示した「学びに向かう力,人間性等」の主な表記 指導事項 ア 共通事項. 中学校1年・2年 積極的に取り組もうとする. 中学校3年・高校入学年次. 高校その次の年次以降. 自主的に取り組もうとする 主体的に取り組もうとする. 勝敗などを認め,ルールやマナー 勝敗などを冷静に受け止め,ルールやマナーを大切にしよ を守ろうとする うとする イ 公正. フェアなプレイを守ろうとする. フェアなプレイを大切にしようとする. 相手を尊重し,伝統的な行動の仕 相手を尊重し,伝統的な行動の仕方を大切にしようとする 方を守ろうとする. ウ 協力・責任. エ 参画・共生 オ 健康・安全. よい演技を認めようとする. よい演技を讃えようとする. 仲間の学習を援助しようとする. 互いに助け合い教え合おう 互いに助け合い高め合おうと とする する. 分担した役割を果たそうとする. 自己の責任を果たそうとす 役割を積極的に引き受け自己 る の責任を果たそうとする. 話合いに参加しようとする. 話合いに貢献しようとする 合意形成に貢献しようとする. 一人一人の違いを認めようとする 一人一人の違いを大切にしようとする 健康・安全に気を配る. 健康・安全を確保する (https://www.mext.go.jp/content/1407073_07_1_2.pdf.p.40.). 上記について考えるため,「Fair play in the physical education curriculum15)」においては,体育分野に おいて数多く記述されているフェアプレーについての学習を充実するために,オリンピックを事例として授 業開発について研究を行った。その理由は,フェアプレーという概念の学習には誰もが知っているオリンピッ クを取り上げることにより,イメージが伝わりやすくまた実感しやすいであろうと考えたからである。この ため, 日本におけるフェアプレーという言葉の意味や使われ方についてまとめた。結果として,フェアプレー という言葉はスポーツ選手の中では一般的になってきており,また学習指導要領にも示されているものの, 実際の体育授業においてはそれほど学習されていないのが現状である。なぜなら,この言葉は知識や態度を 表す意味の言葉として使われてはいるものの, 「フェアプレーとは,何なのか」, 「どのようなプレイが,フェ アなのか」といった思考を伴う概念的な学習になってはいないからである。 真のフェアプレーの価値とは,運動領域や体育理論領域における態度や社会的・生活的な技術を意味する 言葉としてばかりではなく,基本的には将来の市民となる生徒の生命や日常生活における問題に対処する際 に,その観点として「公正」に関わる思考や態度といった意味をも含めて学習することが重要である。教育 の基本である人間形成の基本として,教育的価値を含むフェアプレーの概念は現代社会における体育指導の 主要なそして必須の役割を果たす。このことを理解すれば,「フェアプレー」の学習は長期間にわたる健康 増進や体力向上など,よりよき市民づくりに貢献する概念であると考えられる。 この結果は, 「フェアプレー」という「公正」の概念が「教育基本法」の「2 自主及び自律の精神を養 うとともに,勤労を重んずる態度を養う」,「3 正義と責任,男女の平等,自他の敬愛と協力を重んずると ともに,公共の精神に基づき,主体的に社会の形成に参画し,その発展に寄与する態度を養う」,「4 生命 を尊び,自然を大切にし,環境の保全に寄与する態度を養う」,「5 伝統と文化を尊重し,それらをはぐく んできた我が国と郷土を愛するとともに,他国を尊重し,国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」な ど,2~5の項目内容に該当すると考えられる。 次に「The possibility of sport as a means for Reconciliation: Teaching Methods of “reconciliation” in a junior high school physical education class16)」は,このフェアプレーの現実的な実効性について検討した. 261.

(15) 三 浦 裕. 研究である。前報15)において,フェアプレーの重要性について明らかにしたが,それが実際にはどうなっ ているのかについて,国際的な問題として北朝鮮と韓国の合同スポーツチーム結成,国内の問題として2020 東京大会に関わる国立アイヌ博物館建設を事例として取り上げた。分析の結果,両者はユネスコの「体育と 身体活動・スポーツの国際憲章27)」に記述されているように,スポーツは手段・方法としての役割を有し ていたことが分かったことから,実際に和解の手段・方法としてスポーツが果した役割について確認された。 その結果,国際親善や国際平和のために体育授業におけるスポーツの有する和解という概念や機能が認識さ れる必要性があることが示唆された。したがって,スポーツの役割は,国際的・国内的な問題の和解の可能 性を内包する手段・方法の1つであることが期待される。この学習は,社会の一員に育て上げる体育授業の 人間形成と呼ばれる教育の内容に大きく貢献する。 以上の結果は, 「教育基本法」の「3 自他の敬愛と協力を重んずるとともに,公共の精神に基づき,主 体的に社会の形成に参画し,その発展に寄与する態度を養う」と「5 伝統と文化を尊重し,それらをはぐ くんできた我が国と郷土を愛するとともに,他国を尊重し,国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」 の内容に該当すると考えられる。. 9 文献分析のまとめ 以上分析・検討してきたように,体育分野のそれぞれの研究結果には特徴がみられた。その特徴の重要な ポイントは,授業実践やアンケート調査など,学校や子どもの実態および学習指導要領などの法令を踏まえ た研究であることである。中でも,一般の市民を対象とした調査研究においても,その結果が「教育基本法」 の内容に即していることは非常に興味深い。特に,スキーに関する研究では,技能や体力といった要素は勿 論のこと, 冬の地元の自然環境など,実際に冬の生活環境の一部としてスキーを捉えていることも分かった。 また,フェアプレーという概念はスポーツにおいても重要であるが,人種・民族・国際平和といった日常の 生活においても重要であることが指摘された。 しかし,これらの研究結果は,必ずしも現状と一致してはいない。この具体例の1つとして,フェアプレー という概念から北朝鮮と韓国の平昌オリンピックの際の合同チーム結成を挙げたが,両国の合併や歩み寄り は現在のところ成就してはいない。また,保健分野に関する検討は行ってはいないものの,冒頭でも述べた ように,現在生起しているCOVID-19は直接的に生命や健康に影響をもたらすものでありながら,教科・分 野・学年目標にはこの内容が記されていない。これはまさに「教育基本法」の条文「4 生命を尊び」に直 結する内容である。 したがって,現実の実生活において,生きて働く力として保健体育の学習をしていないことが発生してい る。その結果,教科としての保健体育は,現状では十分ではなく限界があることが分かった。その限界の内 容とは,実際の生活の中で必要とされる知識や技能であり,またその問題に向かい合う力である。しかし, ただ向かい合うだけではなく,その問題に対して自己の存在が明確になるような挑戦的な取り組みが求めら れる。そして,それをどのように捉えるのかといった思考力・判断力を育成する教育的視点が必須である。 この不足している教育的視点を,どのようにして保健体育授業に取り込めばよいのか。「日本国憲法」・「教 育基本法」 ・ 「学校教育法(施行規則) 」 ・ 「教育職員免許法」などは法令であるため,本研究においてはそれ ら自体を評価対象としてはいない。したがって,残された可能性があるのは「学習指導要領(解説)」とい うことになる。それでは,この学習指導要領をどのように改善すればよいのであろうか。それは,これらの 法令に基づき,学習指導要領に保健体育の概念として,現在及び将来の実生活における実用性や実効性をも たせる内容を盛り込むことが肝要であると考えられる。. 262.

(16) 今後に期待される保健体育の概念についての検討. なお,紙幅の関係上,本稿だけでは対象文献の検討や概念に関する検討が不十分であるため,残された内 容については続編としたい。. 註 註1 日本の学会および専門書では「歩くスキー」と「クロスカントリースキー」を別々に取り扱っているが,国際学会・学 術誌ではトラブルを避けるため,両者はともに「cross-country skiing」と表記されている場合が多い。欧米では1960年代に, 既に現在のようなクロスカントリースキーが行われていたが,当時の日本にはそのような実態はなかった。なお,1991年に 「歩くスキー」という言葉の発案者について道内関係者に調査したが,現在に至っても不明である。しかし, 「歩くスキー」 という言葉を使って学術研究を全国で最初に開始したのは北海道教育大学寒冷地研究会であり,その中心は今村源吉・速水 修・小林禎三らであった。. 引用・参考文献 1) 北海道新聞,https://www.hokkaido-np.co.jp/article/485301, (2020. 11. 27. 現在) . 2) 三浦裕(1986) .寒冷地体育の現状と課題―⑴目標と学習内容の関連から―,北海道教育大学紀要,北海道教育大学,第 1部C,第36巻,第2号,113-121. 3) 三浦裕 (1987).寒冷地体育の現状と課題―⑵スキー授業の実施状況について―,北海道教育大学紀要,北海道教育大学, 第1部C,第37巻,第2号,169-180. 4) 三浦裕・小林禎三・速水修・大塚美栄子・古川善夫・杉山喜一(1987).寒冷地体育の現状と課題―⑶北海道の小学校に おけるスキー授業について―,北海道教育大学紀要,北海道教育大学,第1部C,第38巻,第1号,201-216. 5) 三浦裕・小林禎三・速水修(1988).寒冷地体育の現状と課題―⑷北海道の中学校におけるスキー授業について―,北海 道教育大学紀要,北海道教育大学,第1部C,第38巻,第2号,179-192. 6) 三浦裕(1989).寒冷地体育の現状と課題―⑸道内の小学校におけるスキー授業の二次的分析―,北海道教育大学紀要, 北海道教育大学,第1部C,第40巻,第1号,115-128. 7) 三浦裕(1991).寒冷地体育の現状と課題―⑹道内の中学校におけるスキー授業の二次的分析―,北海道教育大学紀要, 北海道教育大学,第1部C,第41巻,第2号,153-169. 8) 三浦裕,長屋昭義,小川幸次(1993).北海道における「歩くスキー」の普及の現状と課題,北海道東海大学北方生活研 究所所報,北海道東海大学北方生活研究所,第18号,24-34. 9) 三浦裕・長屋昭義・小河幸次(1993).「歩くスキー」概念の実証的研究,北方生活研究所所報,北海道東海大学北方生活 研究所,第18号,34-45. 10) 三浦裕,長屋昭義,小川幸次(1994).北海道における「歩くスキー」の普及の現状と課題⑵,北海道東海大学北方生活 研究所所報,北海道東海大学北方生活研究所,第19号,48-55. 11) 三浦裕・遠藤勝也・小川幸次・長屋昭義(1996). 「歩くスキー」の現状と課題―「湧別原野100kmクロスカントリースキー 大会」開催地域における教育委員会のとらえ方を事例として―北海道東海大学北方生活研究所所報,北海道東海大学北方生 活研究所,第21号,28-33. 12) 三浦裕・遠藤勝也・小河幸次・長屋昭義(1996) .学校体育と歩くスキー大会に関する基礎研究―「湧別原野オホーツク 100kmクロスカントリースキー大会」への参加を事例として―,北方生活研究所所報,北海道東海大学北方生活研究所,第 21号,34-39. 13) 三浦裕・高橋一徳・小林禎三・片岡繁雄(1999) .小規模校における歩くスキー授業の工夫・改善―子どもたちの声を手 がかりとして―,僻地教育研究,北海道教育大学,第53号,67-74. 14) 三浦裕・長屋昭義・小川幸次(2002).「湧別原野オホーツク100kmクロスカントリースキー大会」に対する地元中学生・ 高校生の意識・態度・評価,北方生活研究所所報,北海道東海大学北方生活研究所,第27号,36-45. 15) 25)Miura Yutaka (2015). Fair Play in the physical education curriculum, LASE Journal of Sport Science, Vol.6, Nr.1, 79-93, https://journal.lspa.lv/files/2015/LASE_Journal_2015_6_1.pdf. (2020. 9. 7). 16) Miura, Y. (2018). The possibility of sport as a means for Reconciliation: Teaching Methods of “reconciliation” in a junior high school physical education class, LASE Journal of Sport Science, Vol.8, Nr.2, 57-76.. 263.

(17) 三 浦 裕. 17) 文部科学省,中学校学習指導要領(保健体育編) ,https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/ _icsFiles/afieldfile/2011/01/21/1234912_009.pdf,(2020. 9. 7. 現在) . 18) 文部科学省,中学校学習指導要領解説(保健体育編) ,https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_ detail/_icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387018_008.pdf.,(2020. 9. 7. 現在) . 19) 文部科学省,学校教育法施行規則,https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId= 322M40000080011_20170401_999M40000080011,(2020. 9. 7. 現在) . 20) 文部科学省, 高等学校学習指導要領解説 (保健体育編) ,https://www.mext.go.jp/content/1407073_07_1_2.pdf.(2020. 9. 7) . 21) 文部科学省,教育基本法,https://www.mext.go.jp/b_menu/kihon/about/mext_00003.html,(2020. 4. 27.現在) . 22) 長屋昭義・小川幸次・三浦裕(2000).農村地域における冬季スポーツイベントとまちづくりに関する研究―湧別原野オ ホーツク100kmクロスカントリースキー大会の事例―,北海道東海大学北方生活研究所所報,北海道東海大学北方生活研究 所,第25号,22-32. 23) 長屋昭義・小河幸次・三浦裕(2002).農村地域の冬季スポーツイベントによるまちづくりの担い手に関する研究―湧別 原野オホーツク100kmクロスカントリースキー大会の事例―,北方生活研究所所報,北海道東海大学北方生活研究所,第27 号,20-35. 24) 日本国,日本国憲法,〔教育を受ける権利と受けさせる義務〕第26条 すべて国民は,法律の定めるところにより,その 能力に応じて,ひとしく教育を受ける権利を有する。2すべて国民は,法律の定めるところにより,その保護する子女に普 通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は,これを無償とする。https://www.ndl.go.jp/constitution/etc/j01.html.,(2020. 9. 7. 現在). 25) 小河幸次・石井利雄・服部正明・三浦裕・長屋昭義 (1991) .歩くスキーの運動処方, 北海道東海大学北方生活研究所所報, 北海道東海大学北方生活研究所,第16号,28-37. 26) 小河幸次・石井利雄・服部正明・三浦裕・長屋昭義 (1993) .歩くスキーの運動処方, 北海道東海大学北方生活研究所所報, 北海道東海大学北方生活研究所,第18号,20-23. 27) U.N.E.S.C.O. (United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization), Preamble, 6. Recognizing that physical education, physical activity and sport can bring a variety of individual and societal benefits, such as health, social and economic development, youth empowerment, reconciliation and peace; International Charter of Physical Education, Physical Activity and Sport, 2015. https://unesdoc. unesco.org/ark:/48223/pf0000235409,(2020. 4. 27. 現在) .. . 264. (旭川校教授).

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参照

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