はじめに
急 性 リ ン パ 性 白 血 病(acute lymphoblastic leukemia:ALL)は,骨髄を主座としてリンパ 球への分化が方向づけられたリンパ球前駆細胞 (リンパ芽球)が分化を停止し,単クローン性増 殖を来たす腫瘍性疾患である.1.病態生理・分子病態
造血幹細胞もしくはリンパ球前駆細胞が分化 の異常・停止,増殖能の亢進により,腫瘍性に 増殖し,正常造血を抑制する.B-ALLでは,B細 胞の分化に重要な転写因子PAX5遺伝子異常が 約30%で観察され,DNA(deoxyribonucleic acid) 結合や転写制御に影響する.T-ALLでは,T細胞 の分化・増殖に重要なシグナルを伝達する細胞 膜タンパク質NotchをコードするNOTCH1遺伝 子の活性化変異が 60%以上でみられる.t(9; 22)(q34;q11.2);BCR-ABL1を伴うB-ALLは, 9番染色体と22番染色体の相互転座により22番 染色体にフィラデルフィア染色体(Philadelphia chromosome:Ph)を認める.BCR-ABL1キメラ 遺伝子によるBCA-ABL1 チロシンキナーゼが恒 常的に活性化することが白血化の原因とされ る.22 番染色体上のBCR遺伝子の切断部位により,ALLに特徴的なminor BCRとABL1遺伝子の 転座はp190 BCR-ABL1キメラ遺伝子を形成し, major BCRとABL1遺 伝 子 の 転 座 はp210 BCR-ABL1キメラ遺伝子を形成し,慢性骨髄性白血病
成人急性リンパ性白血病(ALL)
―診断と治療の目覚ましい進歩―
要 旨 長藤 宏司 ・フィラデルフィア染色体(Philadelphia chromosome:Ph)陽性急性 リンパ性白血病(acutelymphoblasticleukemia:ALL)とPh陰性ALL では大きく治療方針が異なり,ALLの診断後,早期にPhの有無を判定 することが必要である. ・Ph陰性ALLに対しては,多剤併用化学療法を行う. ・思春期・若年成人ALLは,小児プロトコールで治療することが望ましい. ・Ph陽性ALLは,60歳以上の高齢者でも,チロシンキナーゼ阻害薬(tyro-sinekinaseinhibitor:TKI)を使用することにより,高率に完全寛解に 導入できる. 〔日内会誌 107:1301~1308,2018〕 Key words 急性リンパ性白血病,フィラデルフィア染色体,チロシンキナーゼ阻害薬,微小残存病変 久留米大学内科学講座血液・腫瘍内科部門Acute leukemia. Topics:V. Adult acute lymphoblastic leukemia―remarkable progress in diagnosis and treatment―. Koji Nagafuji:Division of Hematology & Oncology, Department of Medicine, Kurume University School of Medicine, Japan.
とALLで認められる.Ph陽性ALLは,小児には稀 であり,加齢に伴い,頻度が増加し,成人ALL では 20~30%とされるが,50 歳以上では 50% とその頻度はさらに増加するとの報告もある (図 1A)1).
2.臨床症状
正常造血抑制による症状,貧血による倦怠感 や息切れ,好中球減少による易感染性,血小板 減少による出血傾向等,非特異的な症状が初発 症状であることが多い.白血病細胞の増殖・浸 潤による,骨痛や関節痛,リンパ節腫大,肝脾 腫,T-ALLでの縦隔腫大等がある.中枢神経浸潤 により,頭痛や項部硬直,意識障害を生じるこ とがある.3.検査と診断法
1)血球検査・血液生化学検査 芽球の増加により,白血球数が増加している ことが多く,約 1/3 の症例で 30,000/mm3以上 の高値を示すが,逆に 10,000/mm3以下と増加 していないものが40%程度存在し,末梢血に芽 球の存在が明らかでない症例が 10%程度ある ことに注意する.貧血や血小板減少を認める. 血小板数は急性骨髄性白血病(acute myeloge-nous leukemia:AML)に比べると病初期には比 較的保たれていることが多い.血清LDの上昇を 認めることが多く,腫瘍崩壊による高尿酸血症 や高カリウム血症,凝固系検査では播種性血管 内凝固症候群(disseminated intravascularcoag-図 1 ALL 患者年齢別の染色体 遺伝子異常
A:予後良好の t(12;21)や hyperdiploidy の染色体異常は,小児に多く,フィラデルフィア染色体(Ph)t
(9;22)は,加齢に伴い増加する(文献 1).
B:BCR-ABL1-like(Ph-like ともいう)ALL は,BCR-ABL1 転座は陰性だが,遺伝子発現プロファイルが Ph 陽性
ALL と類似し,成人 ALL の約 20% を占め,予後不良とされる(文献 4). 小児標準危険群 0 1-4 5-9 10-1415-1920-2425-2930-3435-3940-4445-4950-5455-59 小児標高危険群 16-20 歳 21-39 歳 40-59 歳 60-86 歳 TCF3-PBX1 ETV-RUNX1 Age(years) t(4;11)/11q23 t(12;21) t(9;22) t(1;19) 14q32 Ph MLL 100% 0% 20% 40% 60% 80% 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0
Proportion of cases ALL Subtypes
(%)
IgH
その他
■Ph-like ■ZNF384 ■TCF3-PBX1 ■Ph positive ■MEF2D ■ETV6-RUNX1 ■Other ■DUX4/ERG ■hyperdiploid ■hypodiploid ■MLL
A B
ulation:DIC)によるPT(prothrombin time)・ APTT(activated partial thromboplastin time)の 延長,FDP(fibrinogen/fibrin degradation prod-ucts)の上昇等を認める. 2)骨髄検査 光学顕微鏡による検査で,過形成であり,ミ エ ロ ペ ル オ キ シ ダ ー ゼ(myeloperoxidase: MPO)陰性のリンパ球の形質を有する単一な芽 球(リンパ芽球)がほとんどを占めることが多 い.フローサイトメトリー(flow cytometry: FCM)による細胞表面及び細胞内抗原検討,染 色体・遺伝子検査により総合的に診断する.細 胞数が過密な状態であるか,線維化を伴い,骨 髄が吸引できない場合(dry tap),骨髄生検が 必要である.FAB(French-American-British)分 類では,MPO陰性のリンパ芽球が骨髄有核細胞 の30%以上,WHO(World Health Organization) 分類では 25%以上を占める場合,ALLと診断す る.Ph陽性とPh陰性では異なる寛解導入療法を 用いる必要があり,短期間で検査結果が判明す る遺伝子検査(白血病キメラ遺伝子スクリーニ ング検査)を行い,Ph陽性ALLを早期に同定する.
4.分類・予後因子
主に形態学的な分類であるFAB分類と腫瘍細 胞帰属による分類であるWHO分類が用いられる. 1)FAB分類2) 骨髄及び末梢血液標本を通常の染色法と形態 学的な観察で診断できる点で優れている.骨髄 系細胞の分化があればAMLと診断し,この定義 に当てはまらない場合,ALLと診断される.L1 ~L3 に分類されるが,L1 とL2 との形態学的な 分類は,現在では臨床的意義に乏しい. 2)WHO分類 ALLは,骨髄を主病変とするリンパ系悪性腫 瘍であり,リンパ芽球性リンパ腫(lymphoblastic lymphoma:LBL)と同じカテゴリーに分類さ れ,主に前駆細胞性リンパ腫瘍として,①特異 的染色体異常を伴わないBリンパ芽球性白血 病/リンパ腫,②特異的染色体異常を伴うBリン パ芽球性白血病/リンパ腫,③Tリンパ芽球性白 血病/リンパ腫に分類される(表 1).WHO分類 は 2016 年に改訂され3),暫定的な病型(provi-sional entity)として,B-lymphoblastic leukemia/ lymphoma,BCR-ABL1-like(BCR-ABL1-like ALL), B-lymphoblastic leukemia/lymphoma with intra-chromosomal amplification of chromosome 21 (iAMP21 ALL) 及 びearly T-cell precursor lym-phoblastic leukemia(ETP-ALL)が提唱されてい る.BCR-ABL1-like ALLは,BCR-ABL1転座は陰 性であるが,遺伝子発現プロファイルがPh陽性
ALLと類似し,IKZF1遺伝子変異を示すことが多
く予後不良とされ4),成人ALLの 20%程度を占
めている(図1B).約半数でCRLF2遺伝子再構成
やJAK2遺伝子変異を伴い,一部の症例ではチロ
シンキナーゼ阻害薬(tyrosine kinase inhibitor: TKI)治療に反応することが報告されている.
3)細胞表面形質
ALL全体の 70~80%を占めるB細胞ALLでは, その免疫表現型によりpro-B ALL,common ALL, pre-B ALLの 3 タイプに分類される.また,T細 胞ALLもその成熟段階により,pro-T ALL,pre-T ALL,cortical T ALL,medullary/mature T ALL等
に分類される(表 2). 4)予後因子 年齢(予後不良群:35 歳以上),初診時白血 球数高値(B細胞性 30,000/mm3以上,T細胞性 100,000/mm3以上)がある.染色体異常では, Ph陽性,t(4;11)転座,低倍数体染色体異常等 は予後不良群とされているが5),Ph陽性ALLにつ いては,現在ではTKIの導入により短期的な予後 は良好である.治療開始後の因子としては,完
全寛解(complete remission:CR)への到達時 期,寛解期間,MRD(minimal residual disease: MRD)等がある. 5)新たな予後因子―微小残存病変(MRD) 正常状態で,骨髄には約1 kg,1012(1兆)個 の細胞があるとされ,ALL初診時は,ほぼ全て の細胞が白血病細胞で置換されている.光学顕 表 2 急性リンパ性白血病の免疫学的形質による分類
B 細胞性 ALL CD19 cyCD79a cyCD22 CD10 CD20 Cyμ TdT early precoursor(pro-)B-ALL + + + - - - +
common B-ALL + + + + -/+ - +
pre-B-ALL + + + + + + +
T 細胞性 ALL cyCD3 CD3 CD7 CD2 CD1a CD4 CD8 CD34 TdT
pro-T + - + - - - - +/- + pre-T + - + + - - - +/- + cortical T + - + + + + + - + medullary/mature T + + + + + +/- -/+ - + 表 1 急性リンパ性白血病の WHO 分類と頻度・予後 B リンパ芽球性白血病/リンパ腫 非特定型 反復性遺伝子異常を伴う B リンパ芽球性白血病/リンパ腫 頻度(%) 予後 染色体転座 関連遺伝子 小児 成人 t(9;22)(q34;q11.2) BCR-ABL1 1~3 11~29 不良 ? t(v;11q23) KMNT2A(MLL)再構成 乳児では 55%1~2 4~9 不良 t(12;21)(p13;q22) ETV6-RUNX1(TEL-AML1) 22~26 0~4 良好 t(5;14)(q31;q32) IL3-IGH <1 <1 不明 t(1;19)(q23;p13.3) TCF3(E2A)-PBX1 1~6 1~3 不明 数的異常 高 2 倍体(hyperdiploidy) 染色体数>50 23~30 7~8 良好 低 2 倍体(hypodiploidy) 染色体数<45 6 7~8 不良 Provisional B-lymphoblastic leukemia/
lymphoma,BCR-ABL1-like CRLF2,IKZF1,JAK2,ABL1 15 10~30 不良 B-lymphoblastic leukemia/
lymphoma with iAMP21 RUNX1 2% <1 不良 T リンパ芽球性白血病/リンパ腫 8~15 16~25 Provisional
Early T-cell precursor
微鏡で評価し,白血病細胞が観察されず,正常 造血が回復すると,血液学的CRと表現される. その検出感度は高くても10-2程度であり,光学 顕微鏡による観察では,10 g相当1010(100億) 個以下に減少した白血病細胞を評価することが できない.白血病細胞特異的な抗原を有するご く少数の細胞を検出できるFCMや,白血病特異 的なDNAやキメラmRNA(messenger RNA)を検 出するポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction:PCR)等の開発により,10-5の感度で 白血病細胞を検出できるようになった.このよ うな高感度の方法によっても白血病細胞が検出 されない状態を,分子生物学的CRと呼び,体内 の残存病変は,10 mg相当 107個以下となる. 血液学的CRと分子生物学的CRの間に存在する 白血病をMRDと呼ぶ(図 2).化学療法開始後, 早期のMRDの速やかな減少は,患者年齢,初診 時白血球等の従来の予後因子よりも重要であ り,現在では最も重要な予後因子とされる6).
5.治療
Ph陰性ALLとPh陽性ALLでは,治療方法が異 なる. 1)Ph陰性ALL (1)化学療法 多 剤 併 用 化 学 療 法 に よ る 白 血 病 細 胞 根 絶 (total cell kill)を目指す.治療は,寛解導入療 法,地固め療法,維持療法からなる.寛解導入 療法は,白血病細胞の減少と抑制された正常造 血の回復を目的に行われ,vincristine(VCR), prednisolone(PSL)(VP療法)を中心とした多 剤併用療法を行う.寛解後療法として,地固め 療法と維持療法を行う.地固め療法は,白血病 細胞のさらなる減少のため,強力な多剤併用療 図 2 微小残存病変(minimal residual disease:MRD)の意義(文献 6)光学顕微鏡で評価し,白血病細胞が観察されず,正常造血が回復すると血液学的完全寛解
(complete remission:CR)と表現される.その検出感度は高くても 10-3程度とされる.
FCM やポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction:PCR)等の開発により,10-5
の高感度の方法によっても白血病細胞が検出されない状態を,分子生物学的 CR と呼び,体 内の残存病変は,10 mg 相当 107個以下となる.血液学的 CR と分子生物学的 CR の間に存 在する白血病を MRD と呼ぶ. 1012 109 106 103 0 寛解導入療法 白血病細胞量 地固め療法 維持療法 血液学的完全寛解 分子生物学的完全寛解 1 Kg 10 g 1/100 測定感度 1 mg 微小残存病変 (MRD) minimal residual disease 1/100,000 測定感度 治療経過 時間 光学顕微鏡 分子生物学
法を数クール行う.中枢神経系への浸潤・再発 予防のため,血液脳関門を通過する薬剤の投 与,methotrexate(MTX)の髄腔内投与が行わ れる.その後,外来治療に移行し,6-mercapto-purine(6-MP),MTX内服及びVP療法等による 維持療法を 2~3 年間継続する. (2)小児ALL治療法の成人への応用 小児ALLでは,90%以上の完全寛解率,80% 程度の長期生存が得られる.その治療法の骨格 を成人にも導入することが試みられてきた.近 年,思春期・若年成人(adolescent and young adult:AYA)ALLにおいて,小児ALLプロトコー ルの治療成績が通常の成人ALLプロトコールよ りも有意に優れていることが報告され7),本邦 からも,15~24歳のAYA ALLにおいて,小児プ ロトコールにより,その治療成績が著明に向上 することが報告されている8)(図3).その理由と して,小児ALLプロトコールではステロイド, VCR,L-asparaginase(L-ASP)の薬剤投与量が 成人ALLプロトコールより多いことが挙げら れ,現在,小児ALLプロトコールの適応年齢を より高齢へさらに広げる試みがなされている9).
(3) 造血幹細胞移植(hematopoietic stem cell transplantation:HSCT) 同種HSCTは最も強力な根治的治療法である が,その適切な対象患者,移植時期が臨床的課 題となっている.移植前治療(conditioning), 移植幹細胞ソース,移植方法は,近年,多様性 を増している.強化療法後もMRDが残存してい る場合は,第一寛解期にHSCTを実施するべきで ある10).MRD陰性の第一寛解期におけるHSCTの 意義は不明である.第二寛解期以降において は,可能な限り,HSCTを実施すべきである. 2)Ph陽性ALLの治療 かつて,Ph陽性ALLは“絶対予後不良”のALL であった.しかし,TKIであるimatinibが登場す ることにより,その治療成績は画期的に進歩し た.化学療法とimatinibを併用する治療戦略で あり,日本成人白血病治療共同研究グループ 図 3 小児 ALL プロトコールによる思春期・若年成人
(adolescent and young adult:AYA)ALL の治療成績向上(文献 8)
JALSG ALL202-U の報告による.患者年齢 15~24 歳を,小児 ALL レジメンで治 療した成績を,成人 ALL レジメンで治療したヒストリカルコントロールと比較 している.5 年無病生存率は,67%(95% CI 58-75%)% vs 44%(95% CI 33-55%) と,小児 ALL プロトコールにより著明な治療成績の向上が得られた. ALL202-U(N=130) 5-y DFS rate 67%(95% CI 58-75%) ALL97-U(N=81) 5-y DFS rate 44%(95% CI 33-55%) 1.00 0.75 0.50 0.25 0.00 0 1 2 3 4 5 6 7 8
Time from CR achievement(years)
(Japan Adult Leukemia Study Group:JALSG)の Ph+ALL202 第II相 試 験 で は, 血 液 学 的CR率 が 97.1%,3 年全生存率が 56.8%であった11).し かし,imatinibと殺細胞性抗がん薬の併用療法 だけでは治癒は難しく,CR導入後にHSCTを施 行することが必要と考えられている.第二世代 のTKIのなかでも,dasatinibの臨床応用の研究が 進んでいる.DasatinibをPSLと併用し,他の抗 白血病薬を使用せずに寛解導入療法が施行され たイタリアからの報告では,100%の血液学的 CRが得られ,寛解導入療法期間の死亡例を認め ず12),高齢者にも使用できる寛解導入療法であ ることが報告された.TKI治療に対する抵抗性の 多 く は,BCR-ABL1遺 伝 子 の 変 異 に 起 因 し, T315I変異は,imatinib及びdasatinibに抵抗性で ある.2016年に発売されたponatinibは,T315I 変異にも有効な新規のTKIでその治療効果が期 待されている.ponatinibと化学療法の併用によ るHSCTなしでの治癒の可能性が報告されてい るが13)(図 4),観察期間が短く,より長期間で の検討が必要である.Ponatinibは,他のTKIに 比し,心血管関連有害事象が多い可能性が指摘 されており,リスクの高い患者には慎重な対応 が必要である.
6.予後
寛解割合は 80%以上であるにもかかわらず, 長期生存割合は30~40%であり,小児ALLと比 べて不良である.その原因は,小児ALLに比し て治療反応性が低下したALL細胞群があるこ と,成人では大量薬物療法が困難な年齢層があ ること等が挙げられる.しかし,一定の年齢層 に対する小児ALLレジメンの導入,Ph陽性ALL におけるTKI併用療法の導入等により,治療成績 は改善している.おわりに
ALLにおいて,従来からある薬物をより適切 図 4 Ph 陽性 ALL の ponatinib 併用化学療法の成績(文献 13) ponatinib 併用 hyper-CVAD 療法により,2 年無イベント生存率 81%(95% CI 64-90)と,驚異的な成績が報告されている. 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 Event-free survival (%)Total Fail 2-year event-free survival 37 0 6 12 18 24 30 36 42 37 32 31 24 17 8 3 Months Number at risk 8 81%(95%CI 64-90)
に使用することで治療成績が向上することが, 小児プロトコールのAYA ALLへの応用で証明さ れた.Ph陽性ALLでは,TKIの登場により,画期 的な治療成績の改善が得られた.Phは,50歳以 上のALLでは 30~50%と最も多い染色体異常 であり,TKIを主体とした治療で,高齢者でも多 くの患者がCRを得ることで延命効果が期待で きる.今後,ALLにも新規の抗体医薬が導入さ れることで,さらなる治療の進歩が期待される. 著者のCOI(conflicts of interest)開示:長藤宏司;寄附 金(旭化成ファーマ,アステラス製薬,小野薬品工業, 協和発酵キリン,武田薬品工業,中外製薬) 文 献
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