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Japanese Journal of Nursing Art and Science Vol. 8, No. 1, pp 66 75, 2009 研究報告 科学的根拠に基づく筋肉内注射の 注射針刺入深度に関する研究 Needle Length Required for Intramuscular

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(1)

研究報告

科学的根拠に基づく筋肉内注射の

注射針刺入深度に関する研究

Needle Length Required for Intramuscular Injection Skills : Evidence-Based Nursing

 菊

Kazuko Kikuchi

池和子

1)

 高

Yuri Takahashi

橋有里

1)

 小

Natsuko Oyama

山奈都子

1)

 石

Yoko Ishida

田陽子

2) 本研究は筋肉内注射部位の皮下組織厚を明らかにし,注射針刺入深度を検討することを目的とし た.対象者は調査同意を得た男性 174 名,女性 156 名の合計 330 名.筋肉内注射部位の皮下組 織厚を超音波診断装置で測定し,皮下脂肪計による測定値等との関連をみた.その結果,男女で有 意差(p < 0.01)があり,年代別では,中殿筋部で,65 歳以上と 18 ~ 64 歳で有意差(p < 0.01, p < 0.05)がみられた.超音波診断装置による皮下組織厚(cm)の平均値は,三角筋部は,男性 0.59 ± 0.18,女性 0.71±0.23.中殿筋部ホッホシュテッターの部位,男性 65 歳未満 0.79±0.31, 65 歳 以 上 0.58±0.28, 女 性 65 歳 未 満 1.05±0.41,65 歳 以 上 0.76±0.29. ク ラ ー ク の 点, 男 性 65 歳 未 満 0.85±0.34,65 歳 以 上 0.63±0.25, 女 性 65 歳 未 満 1.16±0.42, 65 歳以上 0.92±0.43,4 分 3 分法の部位,男性 65 歳未満 1.05±0.43,65 歳以上 0.68 ± 0.30,女性 65 歳未満 1.41±0.48,65 歳以上 1.20±0.68.皮下脂肪計による測定値と 超音波診断装置による皮下組織厚に強い相関関係があり,皮下組織厚を算出する回帰式を求めた.算 出された数値が注射針刺入深度決定の指標と考えられる. キーワード : 筋肉内注射技術,皮下組織厚,注射針刺入深度

To clarify subcutaneous tissue thickness at injection sites and analyze needle length re-quired for intramuscular injection skills. Subcutaneous tissue thickness was measured at injection sites on gluteus medius and deltoid muscles using ultrasonography. Height, weight and body fat were measured along with subcutaneous tissue thickness at injection sites on deltoid muscle and back of the upper arm using skinfold calipers. Correlations be-tween various measurements were analyzed. Subjects comprised 174 male and 156 female. Significant correlations were found between male and female (p < .01), 18─64 years and ≥ 65 years (p < .01, p < .05) for the gluteus medius. Mean thickness at the deltoid was 0.59 ± 0.18 cm in male and 0.71±0.23 cm in female. Mean thickness at the ventrogluteal site was 0.79±0.31 cm in male 18─64 years, 0.58±0.28 in male ≥65 years, 1.05±0.41 cm in fe-male 18─64 years, and 0.76±0.29 cm in fefe-male ≥65 years. Mean thickness at Clark’s site was 0.85±0.34 cm in male 18─64 years, 0.63±0.25 cm in male ≥65 years, 1.16±0.42 cm in female 18─64 years, and 0.92±0.43 cm in female ≥65 years. Mean thickness at upper quad-rant of buttocks point was 1.05±0.43 cm in male 18─64 years, 0.68±0.30 cm in male ≥65

受付日 : 2005 年 5 月 30 日 受理日 : 2008 年 3 月 15 日

1)岩手県立大学看護学部 Faculty of Nursing, Iwate Prefectural University

2)山形大学医学部看護学科 Scool of Nursing, Yamagata University Faculty of Medicine 連絡先 : 菊池和子 岩手県立大学看護学部 〒 020─0193 岩手県滝沢村滝沢字巣子 152─52 TEL & FAX : 019─694─2236 E-mail : [email protected]

(2)

Ⅰ.はじめに

近年,日常的に行われている看護技術について科学 的根拠を求める研究が行われるようになり,テキスト の記述内容が検討されてきている. 臨床の場で日頃医師の指示に基づいて施行されてい る筋肉内注射の注射針の刺入深度について,水戸・花 里(2001)の筋肉内注射についての文献レビューによる と,看護学のテキストでは明確な記載がなく,注射針 の 2/3 を刺入する,としているものがいくつかみられ る程度である.注射針の刺入深度決定のために皮下組 織厚を把握する必要があると考えられる.このテーマ に関する研究は,高橋ら(1988)の CT 写真解析による 注射部位の検討,半田ら(1981)による確実な皮下注 射・筋肉注射に関する研究がみられるが,高橋らの研 究は,解剖実習用遺体や下腹部腫瘍・悪性腫瘍などが 疑われる者の CT による皮下組織厚の測定であり,生 体との誤差が否定できないものと考えられる.半田ら の研究は,三角筋部の検討では,Keys skinfold cali-per による測定値を 1/2 倍にしたものであり誤差があ ると考えられ,殿部は解剖実習用遺体による調査であ り,生体での皮下組織の厚さと必ずしも一致しないも のと考えられる.また,両調査は 1980 年代と約 20 年 前の調査であり,現代人の体格に相応するとは言い難 い. 筋肉内注射に使用する薬剤は,徐々に吸収させ作用 の持続を期待する薬剤や,皮下注射に適さない pH や 浸透圧が非生理的で,組織に刺激性の強いものが多い. 石田・武田(2005)は,筋肉内注射用薬剤が皮下組織に 注入された場合の安全性について,実験動物を用いて 病理学的に検討し,筋肉内注射用薬剤が誤って皮下に 注入された場合,重篤な組織障害を誘発することを示 唆する所見が得られた,としている.この結果からも 筋肉内注射用薬剤は確実に筋肉内に投与されることが 望ましいと考えられる. 現在,薬剤の投与方法の変更等によって筋肉内注射 は減少傾向にあるが,われわれが看護師 77 名を対象 とした筋肉内注射の実態に関するアンケート調査(高 橋ら 2003)によると,8 割の者が注射についての疑問 や困ったことを記載していた.その内容は,るいそう が著明な老人に対しては注射針の深度の決定が難し い,注射部位については自分の行っている方法で良い のか,患者の体格や看護者の指の太さなど差があるの に同一の方法で良いのか,といったものであった. 厚みに個人差のある皮下組織を介しての筋肉内注射 針の刺入の深さは経験的に行われている現状にあると 思われる.そこで,科学的根拠に基づく筋肉内注射の 注射針刺入深度のアセスメント法を明らかにする必要 があると考えた. 本研究は,看護師が臨床場面で活用できることに着 目したアセスメント法の示唆を得るための研究であ る.

Ⅱ.研究目的

筋肉内注射部位の皮下組織厚を明らかにし,筋肉内 注射の注射針刺入深度を決定するための皮下組織厚ア セスメント法を検討する. 用語の定義 皮下組織厚とは,皮膚表面から筋肉の境界までの厚 さとする.

Ⅲ.研究方法

1.対象 研究の趣旨および方法を説明し承諾の得られた大学 生,入院患者,外来患者,職場健診参加者,看護職者 合計 330 名.男性は 174 名で,年齢は 18 ~ 89 歳,平 years, 1.41±0.48 cm in female 18 ─ 64 years, and 1.20±0.68 cm in female ≥65 years.

Significant correlations were found between subcutaneous tissue thickness at injection sites on deltoid muscle by ultrasonography and subcutaneous tissue thickness at injection sites on deltoid muscle and at the back of the upper arm by skinfold caliper. Regression formula using these data were determined. Subcutaneous tissue thickness for intramuscular injec-tion can be assessed using regression formulae.

Key words : intramuscular injection skills, subcutaneous tissue thickness, needle length re-quired

(3)

均年齢 45.3 歳(SD = 18.1) であり,女性は 156 名で, 年齢は 18 ~ 84 歳,平均年齢 42.1 歳(SD = 26.2)であ る.年齢に伴う体脂肪の変化(湯浅 1997)を考え,発 達段階別に 18 ~ 29 歳以下,30 ~ 64 歳,65 歳以上に 分けて検討した.その内訳は,男性は,29 歳以下 31 名, 30 ~ 64 歳 112 名,65 歳以上 31 名であり,女性は, 29 歳以下 84 名,30 ~ 64 歳 23 名,65 歳以上 49 名で ある. 2.方法 1)汎用超音波診断装置 FF ソニック UF ─ 4100A(以 下エコーとする)リニアプローブ 7.5 MHz によ る筋肉内注射部位の皮下組織厚測定 調査にあたって,プローブを皮膚に当てる際には皮 下組織厚の厚さを正確に測定するために皮膚に押し付 けないように注意した.超音波の B-mode は,皮下脂 肪と筋の境界などを 2 次元的に画像として映し出せる 長所をもっており(小宮ら 1988),生体の皮下脂肪厚 測定に利用できる(湯浅・福永 1987),とされている. ①三角筋部(肩峰

3

横指下部)

 : 

注射部位として使わ れることの多い左側の三角筋部とし,左上肢を自然に 下垂させた姿勢で,3 横指を 5 cm として,5 cm の紐 を準備し,対象者の肩峰から三横指を当てるのと同様 に上腕の湾曲に沿わせて紐を当て,5 cm の部位を測 定した. 3 横指は第 2 指と第 4 指の近位指節間関節を結んだ 線上の第 2 指橈側縁から第 4 指尺側縁と表現され,そ の長さは成人男女 40 名の平均で約 5 cm となること が報告されている(長谷川・渡邉 2001). ②中殿筋部(ホッホシュテッターの部位,クラーク の点,4分

3

分法の部位) : 対象者を左側臥位の状態 で調査した.4 分 3 分法については注射時には腹臥位 をとるが,本調査は対象者の負担軽減のため左側臥位 で調査した.現在調査段階ではあるが,同部位の左側 臥位と腹臥位での皮下組織厚を 10 名程度調査したと ころ,同様の値か腹臥位が 1 ~ 2 mm 多い結果である. 調査時は,エコー下で,各々の部位で対象者に下肢 を外転させるように協力を得て中殿筋の位置を確認し ながら行った.

2)身長,体重,体脂肪率の測定,Body  Mass  Index の算出 BMI =体重 kg/(身長 m)2 3)皮下脂肪計(ヤガミ MK ─ 60)による肩峰 3 横指 下部(筋肉内注射部位)と上腕部背面(皮下脂 肪厚測定の国際規定部位二点のうちの一点)の 測定 日常,三角筋部への注射場面で看護師が皮下を摘む ことが容易と考えられる部位として注射部位と上腕部 背面を測定部位とした.測定にあたっては,指先で筋 肉と皮下脂肪の境界を確認し,脂肪層を摘みあげて 各々の部位で 3 回測定し,平均値を測定値とした.本 論文では,筋肉内注射部位の皮下組織厚の検討を課題 としているため,皮下脂肪計による測定値は皮下脂肪 厚と表記せずに,皮下脂肪計による測定値とする. なお,皮下脂肪計による調査および注射部位の選定, エコーによる調査は同一者が行った. 3.分析方法 統計ソフトは SPSS12.0J for Windows を用い単純 集計を行い,エコーの測定値と身長,体重,体脂肪率, BMI,皮下脂肪計による測定値との相関関係をみた. エコーの測定値と属性との関連については,一元配置 分散分析を行い,平均値の検定は t 検定を行った. 4.調査期間 平成 14 年 5 月~平成 16 年 9 月. 5.倫理的配慮 書面と口頭で研究の趣旨および方法,研究協力は自 由意思であり,匿名であること,不参加によって不利 益とならないこと,調査の途中で辞退することが可能 であること,調査結果は研究の目的以外に使用しない ことを説明し,同意の得られた者を対象とした.調査 にあたっては,スクリーンを使用しプライバシーの確 保に努め,またバスタオルなどを使用し,不必要な露 出を避けるように配慮した.

Ⅳ.結果

前述したように年齢に伴う体脂肪の変化を考慮し, また,エコーによる皮下組織厚は男女別で 1%水準で 有意差がみられたため,皮下組織厚,身長,体重,体 脂肪率,BMI,皮下脂肪計による測定結果を男女別, 年代別とし,看護師の参考となるように各測定値の平 均値とともに最小値と最大値を表

1

に示した. BMI 値により「やせ」「普通」「肥満」に区分し皮下

(4)

組織厚をみたところ(表

2

,表

3

),部位別区分間の多 くで有意差がみられたが,BMI 区分別の最小値が近 似していること,例えば男性の肩峰 3 横指下部でみる とやせ 0.3 ~肥満 0.46(cm)のように最小値が近似して いることや,看護師が日常の筋肉内注射場面で BMI を算出することは困難と考え,日常使用できるアセス メント法の開発を目的とするために表

1

に基づいて 性別,年代別に調査結果を検討していく. また,半田ら(1981)の先行研究との比較のため性別 部位別結果の分布状況を図

1

~図

4

に示した. 1.エコーによる筋肉内注射部位の測定結果(表

1

1)三角筋部の皮下組織厚 (1)男性 : 皮下組織厚の範囲は,0.30 ~ 1.64 cm で ある.発達段階別の平均値をみると,18 ~ 29 歳では 0.54 cm(SD = 0.17),30 ~ 64 歳 で は 0.61 cm(SD = 0.18),65 歳以上では 0.55 cm(SD = 0.18)であった. 分布状況(図

1)をみると,0.4 ~ 0.6 cm の間に最頻値

がある. (2)女性 : 皮下組織厚の範囲は,0.36 ~ 1.86 cm で ある.発達段階別の平均値をみると,18 ~ 29 歳以下 表 1 性別年代別の各測定値 n = 330 区分 男性 n = 174 女性 n = 156 29 歳以下 n = 31 30 ~ 64 歳 n = 112 65 歳以上 n = 31 29 歳以下 n = 84 30 ~ 64 歳 n = 23 65 歳以上 n = 49 身長 (cm) 平均値 172.15 169.47 160.94 158.73 155.17 145.50 SD 最小値 最大値 7.82 157.6 186.7 6.97 143.1 192.7 5.25 152.0 172.5 5.62 144.7 172.5 6.20 142.9 168.5 6.24 130.0 158.5 体重 (kg) 平均値 69.05 68.59 60.02 53.64 55.84 51.53 SD 最小値 最大値 11.85 52.4 104.4 11.58 41.4 113.4 11.20 39.6 82.6 7.99 41.0 93.8 10.77 44.2 87.0 10.39 30.8 95.6 体脂肪率 (%) 平均値 20.13 20.97 22.08 26.39 30.40 32.56 SD 最小値 最大値 5.62 13.5 32.9 5.14 4.2 34.7 6.82 4.7 37.2 5.76 16.7 50.2 9.74 19.9 56.3 8.36 10.0 55.7 BMI 平均値 23.35 23.81 23.62 21.30 23.24 24.25 SD 最小値 最大値 3.70 18.10 35.10 3.28 16.10 36.50 4.99 16.07 42.47 3.15 16.40 38.79 4.41 17.48 33.94 3.82 13.47 38.05 皮下脂肪計 肩峰 3 横指下部 測定値(cm) 平均値 1.29 1.47 1.31 1.74 1.79 1.68 SD 最小値 最大値 0.63 0.50 3.26 0.58 0.40 3.70 0.50 0.60 2.23 0.54 0.77 3.80 0.53 1.00 2.97 0.52 0.60 2.60 上腕部背面 測定値(cm) 平均値 1.32 1.28 1.08 2.02 1.83 1.72 SD 最小値 最大値 0.70 0.37 3.60 0.60 0.30 3.76 0.49 0.30 2.10 0.62 1.00 4.20 0.43 1.10 2.87 0.48 0.60 2.73 エコー 三角筋部 肩峰 3 横指下部 皮下組織厚(cm) 平均値 0.54 0.61 0.55 0.71 0.74 0.70 SD 最小値 最大値 0.17 0.32 1.04 0.18 0.30 1.64 0.18 0.32 1.02 0.23 0.42 1.86 0.24 0.50 1.62 0.21 0.36 1.44 ホッホシュテッターの部位 皮下組織厚(cm) 平均値 0.80 0.79 0.58 1.06 1.01 0.76 SD 最小値 最大値 0.35 0.36 1.96 0.29 0.32 1.96 0.28 0.26 1.65 0.40 0.43 2.84 0.44 0.62 2.68 0.29 0.24 1.58 クラークの点 皮下組織厚(cm) 平均値 0.82 0.87 0.63 1.17 1.10 0.92 SD 最小値 最大値 0.32 0.36 1.88 0.34 0.32 2.84 0.25 0.34 1.44 0.42 0.42 2.62 0.40 0.64 2.66 0.43 0.22 2.08 4 分 3 分法の部位 皮下組織厚(cm) 平均値 1.13 1.03 0.68 1.41 1.42 1.20 SD 最小値 最大値 0.55 0.56 3.50 0.39 0.32 3.08 0.30 0.36 1.68 0.43 0.56 3.18 0.65 0.86 3.66 0.68 0.36 3.42

(5)

では 0.71 cm(SD = 0.23),30 ~ 64 歳では 0.74 cm(SD = 0.24),65 歳 以 上 で は 0.70(SD = 0.21)で あ っ た. 分布状況(図

1

)をみると,0.6 ~ 0.8 cm が最頻値であ る. 2)中殿筋部の皮下組織厚 (1)男性 : ①ホッホシュテッターの部位では皮下組 織厚の範囲は,0.26 ~ 1.96 cm であった.発達段階別 の 平 均 値 を み る と,18 ~ 29 歳 以 下 で は 0.80 cm (SD = 0.35),30 ~ 64 歳 で は 0.79 cm(SD = 0.29), 65 歳以上では 0.58 cm(SD = 0.28)であった.分布状 況(図

2

)でみると,0.6 ~ 0.8 cm に最頻値がある. ②クラークの点では皮下組織厚の範囲は,0.32 ~ 2.84 cm であった.発達段階別の平均値をみると,18 ~ 29 歳以下では 0.82 cm(SD = 0.32),30 ~ 64 歳では 0.87 cm(SD = 0.34),65 歳 以 上 で は 0.63 cm(SD = 0.25)であった.分布状況(図

3)でみると,0.6 ~ 0.8 cm

に最頻値がある. ③ 4 分 3 分 法 の 部 位 で は 皮 下 組 織 厚 の 範 囲 は, 0.32 ~ 3.50 cm であった.発達段階別の平均値をみる と,18 ~ 29 歳以下では 1.13 cm(SD = 0.55),30 ~ 64 歳では,1.03 cm(SD = 0.39),65 歳以上では 0.68 cm 表 2 男性の BMI 区分別エコーによる皮下組織厚と区分別間の有意差 区分 皮下組織厚(cm) a.やせ(BMI 18.5 未満) n = 10 b.普通(BMI 18.5 ~ 25 未満) n = 110 c.肥満(BMI 25 以上) n = 54 有意差 最小値 最大値 平均値 SD 最小値 最大値 平均値 SD 最小値 最大値 平均値 SD 肩峰 3 横指下部 0.30 0.92 0.45 0.18 0.32 1.02 0.54 0.14 0.46 1.64 0.71 0.19 c と a,b*** ホッホシュテッターの部位 0.26 0.86 0.49 0.17 0.28 1.96 0.68 0.26 0.48 1.96 0.94 0.33 a と b** c と a,b*** クラークの点 0.32 0.74 0.49 0.15 0.34 1.88 0.75 0.25 0.58 2.84 1.00 0.41 a と b,c*** b と c*** 4 分 3 分法の部位 0.38 0.76 0.57 0.13 0.32 1.86 0.93 0.34 0.58 3.50 1.17 0.53 a と b,c*** b と c** **p < 0.01,***p < 0.001 表 3 女性の BMI 区分別エコーによる皮下組織厚と区分別間の有意差 区分 皮下組織厚(cm) d.やせ(BMI18.5 未満) n = 14 e.普通(BMI18.5 ~ 25 未満) n = 112 f.肥満(BMI25 以上) n = 31 有意差 最小値 最大値 平均値 SD 最小値 最大値 平均値 SD 最小値 最大値 平均値 SD 肩峰 3 横指下部 0.36 0.82 0.45 0.53 0.38 1.02 0.67 0.15 0.48 1.86 0.92 0.33 d と f** e と f*** ホッホシュテッターの部位 0.24 1.16 0.49 0.83 0.38 2.22 0.92 0.33 0.50 2.84 1.14 0.58 d と e*** f と d,e* クラークの点 0.22 1.58 0.49 0.86 0.38 2.62 1.08 0.41 0.42 2.66 1.18 0.51 d と e* 4 分 3 分法の部位 0.36 1.62 0.57 1.03 0.50 3.42 1.34 0.49 0.60 3.66 1.48 0.78 d と e,f** e と f** *p < 0.05,**p < 0.01,***p < 0.001 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 人 0∼ 0.2 0.02.∼4 0.04.∼6 00.6.∼8 0.18.∼0 11.0.∼2 1.12.4∼1.14.6∼1.16.8∼1.28.∼0 cm 男性 女性 図1 三角筋肩峰 3 横指下部の皮下組織厚 0 10 20 30 40 50 60 70 人 0∼ 0.2 00.4.∼6 0.18.∼0 11.2.∼4 1.16.∼8 22.0.2∼2.24.∼6 23.8.0∼3.32.4∼3.36.∼8 cm 男性 女性 図2 殿部ホッホシュテッターの部位の皮下組織厚

(6)

(SD = 0.30)であった.分布状況(図

4

)でみると,0.6 ~ 0.8 cm に最頻値がある. (2)女性 : ①ホッホシュテッターの部位では皮下組 織厚の範囲は,0.24 ~ 2.84 cm であった.発達段階別 の 平 均 値 を み る と,18 ~ 29 歳 以 下 で は 1.06 cm (SD = 0.40),30 ~ 64 歳 で は 1.01 cm(SD = 0.44), 65 歳以上では 0.76 cm(SD = 0.29)であった.分布状 況(図

2

)でみると,0.8 ~ 1.0 cm に最頻値がある. ②クラークの点では皮下組織厚の範囲は,0.22 ~ 2.66 cm であった.発達段階別の平均値でみると,18 ~ 29 歳以下では 1.17 cm(SD = 0.42),30 ~ 64 歳で は 1.10 cm(SD = 0.40),65 歳 以 上 で は 0.92 cm(SD = 0.43)であった.分布状況(図

3

)でみると,0.8 ~ 1.0 cm に最頻値がある. ③ 4 分 3 分 法 の 部 位 で は 皮 下 組 織 厚 の 範 囲 は, 0.36 ~ 3.66 cm であった.発達段階別の平均値でみる と,18 ~ 29 歳 以 下 で は 1.41 cm(SD = 0.43),30 ~ 64 歳では 1.42 cm(SD = 0.65),65 歳以上では 1.20 cm (SD = 0.68)であった.分布状況(図

4)でみると,最

頻値が 1.0 ~ 1.2 cm である. 女性の中殿筋部注射部位の皮下組織厚(図

2

~図

4

) に示されるように男性に比べてばらつきがある. 3)皮下組織厚と他の測定値との関連 注射部位の皮下組織厚は,発達段階別では,三角筋 部では有意差はみられなかったが,中殿筋部では,18 ~ 64 歳,65 歳以上に分類したところ,男性ではすべ ての部位で 1%水準で有意差があり,女性ではホッホ シュテッターの部位,クラークの点で 1%水準で有意 差があり,4 分 3 分法の部位では 5%水準で有意差が あった.以上のことを踏まえて,三角筋部(表

4

)は性 別ごとに,中殿筋部(表

5)は性別と 65 歳未満,65 歳

以上に分け,筋肉内注射部位の皮下組織厚を推定する 方法を考えた. 2.筋肉内注射部位の皮下組織厚を求める回帰式 エコーの結果と他の測定値との関連をみたところ (表

4

・表

5

)男女共 BMI や皮下脂肪計による数値等 との相関がみられた.日常臨床の場で筋肉内注射をす る際に即座に BMI 値を算出することは困難であると 考え,皮下脂肪計による三角筋部の数値,つまり三角 0 10 20 30 40 50 60 70 人 0∼ 0.2 0.04.∼6 01.8.∼0 11.2.∼4 11.6.∼8 22.0.∼2 2.24.6∼2.38.0∼3.32.∼4 3.36.8∼ cm 男性 女性 図3 殿部クラークの点の皮下組織厚 0 15 5 10 20 25 30 35 40 45 50 人 0∼ 0.2 00.4.∼6 0.18.∼0 11.2.∼4 1.16.∼8 22.0.2∼2.24.∼6 23.8.0∼3.32.4∼3.36.∼8 cm 男性 女性 図4 殿部 4 分 3 分法の部位の皮下組織厚 表 4 エコーによる三角筋部皮下組織厚と各測定値の平均および相関係数 n = 330 測定項目 男性(n = 174) 女性(n = 156) 平均値 SD 相関係数 平均値 SD 相関係数 エコーによる測定  肩峰 3 横指下部の皮下組織厚(A)(cm) 0.59 0.18 A との相関 0.71 0.23 A との相関 身長(cm) 体重(kg) 体脂肪率(%) BMI 168.4 67.1 21.0 23.7 7.73 11.97 5.56 3.69 — 0.570*** 0.509*** 0.594*** 154.0 53.3 28.9 22.5 8.34 9.28 7.80 3.80 — 0.515*** 0.631*** 0.605*** 皮下脂肪計による測定  肩峰 3 横指下部の測定値(cm)  上腕部背面の測定値(cm) 1.41 1.25 0.58 0.60 0.822*** 0.684*** 1.73 1.90 0.53 0.57 0.797*** 0.601*** ***p < 0.001

(7)

筋部注射部位の皮下組織を摘んだ値を使う方法に着目 した.この数値とエコーによる筋肉内注射部位(三角 筋部,ホッホシュテッターの部位,クラークの点,4 分 3 分法の部位)の数値との相関をもとに,三角筋部 の注射部位の皮下組織を摘んだ数値を使って筋肉内注 射部位の皮下組織厚を予測する回帰式を求めた. 一方,皮下脂肪計で三角筋部の測定が困難な例もみ られたが,その場合,上腕部背面の測定が容易であり, 皮下脂肪計による上腕部背面の測定値とエコーによる 筋肉内注射部位の測定値との相関もみられたため,上 腕部背面の値を使った回帰式を求めた.その際,相関 係数が 0.4 以下のものは,除外した. 皮下脂肪計による三角筋部の値(X)から筋肉内注射 部位の皮下組織厚(Y)を推定する回帰式を表

6

に示し た.皮下脂肪計による上腕部背面の値(X’)から筋肉内 注射部位の皮下組織厚(Y)を推定する回帰式を表

7

に 示した. 表

6

と表

7

に示した回帰式から算出された数値が 筋肉内注射における注射針刺入深度決定の指標とな る.

Ⅴ.考察

エコーの測定結果による中殿筋筋肉内注射部位の皮 下組織厚は高橋ら(1988)の CT 写真解析による注射部 位の検討,半田ら(1981)による確実な皮下注射・筋肉 注射に関する研究の結果より全体的に薄かった.先行 研究の調査方法では,解剖実習用遺体については,生 体との誤差があると考えられること,下腹部腫瘍患者 等の CT の調査については研究者が考察しているよう に健康人との値と若干異なると考えられることによる ものと推察される. 皮下組織厚の分布状況でみると,半田ら(1981)によ る肩峰 3 横指下部の皮脂厚の度数分布は,男性は 0.4 cm を最頻値とするとがりの著明な分布であり, 女性は約 0.8 cm を中心としてなだらかな曲線を描い て分布している,と報告しているように,われわれの 調査でも同様の分布の傾向がみられ,最頻値について も男性は 0.4 ~ 0.6 cm であり,女性は 0.6 ~ 0.8 cm であり近似している.半田らは,三角筋部の測定値に ついては,皮下脂肪計による計測値の 1/2 を皮下組織 厚としていたが,われわれの調査結果では皮下脂肪計 表 5 エコーによる殿部筋肉内注射部位の皮下組織厚と各測定値の平均および相関関係 n = 330 各測定項目 男性(n = 174) 女性(n = 156) 18 ~ 64 歳(n = 143) 65 歳以上(n = 31) 18 ~ 64 歳(n = 107) 65 歳以上(n = 49) 平均値(SD) 相関関係 平均値(SD) 相関関係 平均値(SD) 相関関係 平均値(SD) 相関関係 エコーによる測定  ホッホシュテッターの部位(cm)  クラークの点(cm)  4 分 3 分法の部位(cm) 0.79 (0.31) 0.85 (0.34) 1.05 (0.43) 0.58 (0.28) 0.63 (0.25) 0.68 (0.30) 1.05 (0.41) 1.16 (0.42) 1.41 (0.48) 0.76 (0.29) 0.92 (0.43) 1.20 (0.68) 身長(cm) 体重(kg) 体脂肪率(%) BMI 170.05 (7.22) 68.69 (11.60) 20.79 (5.24) 23.71 (3.37) ** ※ ※ † † ** ※ ※ † † ** ※ ※ † † 160.94 (5.25) 60.02 (11.20) 2.08 (6.82) 23.62 (4.99) ** ※ ※ † † ** ※ ※ † † 157.96 (5.91) 54.11 (8.65) 27.25 (6.95) 21.72 (3.53) ** ※ ※ † † ** ※ ※ † † ** ※ ※ † † 145.50 (6.24) 51.53 (10.40) 32.56 (8.36) 24.25 (3.82) ** ※ ※ † † ** ※ ※ † † ** ※ ※ † † 皮下脂肪計による測定  肩峰 3 横指下部の測定値(cm)  上腕部背面の測定値(cm) 1.43 (0.59) 1.29 (0.62) ** ※ ※ † † ** ※ ※ † † 1.31 (0.50) 1.08 (0.49) ** ※ ※ † † ** ※ ※ † † 1.75 (0.54) 1.98 (0.59) ** ※ ※ † † ** ※ ※ † † 1.68 (0.52) 1.72 (0.48) ** ※ ※ † † ** ※ ※ † † **ホッホシュテッターの部位との相関 p < 0.01 ※ ※クラークの点との相関 p < 0.01 † †4 分 3 分法の部位との相関 p < 0.01

(8)

で計測した結果の 1/2 より若干少ない値であった.わ れわれの結果は A-mode 式超音波皮脂厚計を用いて 三角筋部を測定した香春・平松(2002)の調査結果と類 似している. 皮下組織厚に性別と年齢により有意差がみられたの は,12 歳を過ぎると男女差が現れてくること,年齢 によって体脂肪が変化すること(湯浅 1997)による. 筋肉内注射の針刺入の長さを決定する際の注射部位の 表 6 皮下脂肪計による三角筋部の値(X)から筋肉内注射部位の皮下組織厚(Y)を推定する回帰式 部位 回帰式(相関係数) 三角筋部注射部位 男性 女性 Y(cm)= 0.26X + 0.2 Y(cm)= 0.34X + 0.1 (r = 0.822,p = 0.000) (r = 0.797,p = 0.000) 中殿筋部注射部位 ホッホシュテッターの部位 男性 女性 18 ~ 64 歳 Y(cm)= 0.27X + 0.4 65 歳以上 Y(cm)= 0.33X + 0.2 18 ~ 64 歳 Y(cm)= 0.39X + 0.4 65 歳以上 Y(cm)= 0.26X + 0.3 (r = 0.532,p = 0.000) (r = 0.579,p = 0.001) (r = 0.513,p = 0.000) (r = 0.464,p = 0.000) クラークの点 男性 女性 18 ~ 64 歳 Y(cm)= 0.31X + 0.4 65 歳以上 Y(cm)= 0.35X + 0.2 65 歳以上 Y(cm)= 0.44X + 0.2 (r = 0.554,p = 0.000) (r = 0.709,p = 0.000) (r = 0.536,p = 0.000) 4 分 3 分法の部位 男性 女性 18 ~ 64 歳 Y(cm)= 0.38X + 0.5 65 歳以上 Y(cm)= 0.38X + 0.2 18 ~ 64 歳 Y(cm)= 0.42X + 0.7 (r = 0.535,p = 0.000) (r = 0.629,p = 0.000) (r = 0.469,p = 0.000) 表 7 皮下脂肪計による上腕部背面の値(X’)から筋肉内注射部位の皮下組織厚(Y)を推定する回帰式 部位 回帰式(相関係数) 三角筋部注射部位 男性 女性 Y(cm)= 0.21X'+ 0.3 Y(cm)= 0.24X'+ 0.3 (r = 0.684,p = 0.000) (r = 0.601,p = 0.000) 中殿筋部注射部位 ホッホシュテッターの部位 男性 女性 18 ~ 64 歳 Y(cm)= 0.3X'+ 0.4 65 歳以上 Y(cm)= 0.34X'+ 0.2 18 ~ 64 歳 Y(cm)= 0.34X'+ 0.4 65 歳以上 Y(cm)= 0.26X'+ 0.3 (r = 0.604,p = 0.000) (r = 0.592,p = 0.000) (r = 0.491,p = 0.000) (r = 0.431,p = 0.002) クラークの点 男性 女性 18 ~ 64 歳 Y(cm)= 0.34X'+ 0.4 65 歳以上 Y(cm)= 0.32X'+ 0.3 18 ~ 64 歳 Y(cm)= 0.32X'+ 0.5 65 歳以上 Y(cm)= 0.36X'+ 0.3 (r = 0.624,p = 0.000) (r = 0.643,p = 0.000) (r = 0.451,p = 0.000) (r = 0.410,p = 0.003) 4 分 3 分法の部位 男性 女性 18 ~ 64 歳 Y(cm)= 0.45X'+ 0.5 65 歳以上 Y(cm)= 0.34X'+ 0.3 18 ~ 64 歳 Y(cm)= 0.34X'+ 0.7 (r = 0.656,p = 0.000) (r = 0.561,p = 0.001) (r = 0.406,p = 0.000)

(9)

皮下組織厚のアセスメントにおいて,前記に示した三 角筋部肩峰 3 横指下部を摘んだ数値や上腕部背面の数 値から,三角筋部,中殿筋部の皮下組織厚(Y)を算出 できる.そして,得られた値(Y)以上に注射針を刺入 する必要があると考える.柴田を中心としてわれわれ が行った筋肉内注射技術に関する日米のテキストおよ び文献検討による調査(柴田ら 2002)より,ナースは 筋肉内注射を実施するにあたり,痛みの緩和を優先し, 筋肉内に達する適切な長さの針を選択していないので はないかという問題点が挙げられた.看護師を対象と するわれわれの調査(高橋ら 2003)によると,筋肉内 注射針の選択では三角筋部,中殿筋部とも,22 G(長 さ約 25 mm,32 mm,38 mm),23 G(長さ約 25 mm, 32 mm),25 G(長さ約 16 mm,25 mm)注射針を使用 していた.今回の調査による皮下組織厚の最大値をみ ると,短い注射針では筋肉内に到達しない場合もある ことが推測される.注射部位の皮下組織厚をアセスメ ントし,適切なゲージの注射針を用いる必要がある. 女性の中殿筋部の一部が皮下脂肪計の値との相関が 弱く回帰式として算出が困難であったことは,性ホル モンが関係し,図

2

~図

4

に示したように女性は男 性に比べて皮下組織厚にばらつきがあるためと考えら れる.

Ⅵ.今後の課題

男女別,発達段階別に筋肉内注射時の注射針刺入深 度を決定するための皮下組織厚のアセスメント式を算 出したが,複雑な式となった.また,弱い相関のため, 回帰式を算出できない部位もみられた. 今回の調査結果から求めた皮下組織厚アセスメント 式を応用し,臨床で実施しやすい皮下組織厚アセスメ ント法について,看護師の方々の協力を得て検討して いきたい. また,今回,超音波診断装置下で中殿筋を明らかに するために対象者の下肢を外転させて調査したとこ ろ,4 分 3 分法の部位はホッホシュテッターの部位や クラークの点に比べて,中殿筋の動きを触知しにくい 状況であった.この結果から中殿筋に注射する場合は ホッホシュテッターの部位やクラークの点が適切と考 えられ,今後形態学的な検討が必要である.

Ⅶ.結論

男性 174 名,女性 156 名の筋肉内注射部位の皮下組 織厚を超音波診断装置で測定した. 1.三角筋部皮下組織厚の平均値 男性は 0.59±0.18 cm であり,女性は 0.71±0.23 cm であった.発達段階別に有意差はなく,1%水準で男 女差があった. 2.中殿筋部皮下組織厚の平均値 ホッホシュテッターの部位,クラークの点は類似し ていた.1%水準で男女差があった.発達段階別では, 18 ~ 64 歳,65 歳以上に分類したところ,男性ではす べての部位で 1%水準で有意差があり,女性ではホッ ホシュテッターの部位,クラークの点で 1%水準で有 意差があり,4 分 3 分法の部位では 5%水準で有意差 があった. ホッホシュテッターの部位 男性 18 ~ 64 歳 0.79±0.31 cm,65 歳以上  0.58±0.28 cm 女性 18 ~ 64 歳 1.05±0.41 cm,65 歳以上  0.76±0.29 cm クラークの点 男性 18 ~ 64 歳 0.85±0.34 cm,65 歳以上  0.63±0.25 cm 女性 18 ~ 64 歳 1.16±0.42 cm,65 歳以上  0.92±0.43 cm 4 分 3 分法の部位 男性 18 ~ 64 歳 1.05±0.43 cm,65 歳以上  0.68±0.30 cm 女性 18 ~ 64 歳 1.41±0.48 cm,65 歳以上  1.20±0.68 cm エコー結果と皮下脂肪計による数値との相関関係が みられたため,皮下脂肪計による三角筋部の測定値と 上腕部背面の測定値から,筋肉内注射部位の皮下組織 厚を算出する回帰式を求めた.算出された数値が注射 針刺入深度決定の指標と考えられる. 謝辞 : 本研究にご協力をいただきました皆様,調査のため にご尽力をいただきました看護職者の皆様に深く感謝申し上 げます.

(10)

文献 半田聖子,大串靖子,今充(1981) : 確実な皮下注射・筋肉内注 射に関する一考察,看護研究,14(4),43─50. 長谷川洋子,渡邉順子(2001) : 基礎看護技術教育における三角 筋筋肉内注射部位の解剖学的検討,日本看護研究学会雑誌, 24(3),296. 石田陽子,武田利明(2005) : 筋肉内注射用薬剤の安全性に関す る実験的研究,岩手県立大学看護学部紀要,7,1─5. 香春知永,平松則子(2002) : 三角筋筋肉内注射部位における安 全・確実な針刺入長さ─皮下脂肪厚に焦点をあてて─,岡谷 恵子,厚生科学研究費補助金 21 世紀型医療開発推進研究事 業 根拠に基づく看護技術のデータベース化に関する研究平成 13 年度総括・分担研究報告書,36─45. 小宮秀一,佐藤方彦,安河内朗(1988) : 体組成の科学,21─46, 朝倉書店,東京. 水戸優子,花里陽子(2001) : 特別編 筋肉内注射(2)─文献レ ビュー─,川島みどり,他編,続・看護技術を科学する 教科 書チェック 看護技術の再構築 第 54 回,ナーシング・トゥデ イ,16(9),64─68. 柴田千衣,石田陽子,高橋有里,他(2002) : 筋肉内注射技術に 関するテキスト内容について─日米のテキスト及び文献検討 より─,岩手県立大学看護学部紀要,4,105─110. 高橋みや子,根本良子,石井トク,他(1988) : CT 写真解析によ る注射部位の検討─臀部筋肉内注射─,日本看護科学会誌,8 (3),128─129. 高橋有里,菊池和子,三浦奈都子(2003) : 筋肉内注射の実態と 課題─看護職者へのアンケート調査より─,岩手県立大学看 護学部紀要,5,97─103. 湯浅景元,福永哲夫(1987) : B モード超音波法による皮下脂肪厚 測定の正確度,体力科学,36,31─35. 湯浅景元(1997) : 脂肪の蓄積と分解のメカニズム,107,117,山 海堂,東京.

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