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雑誌名 室蘭工業大学航空宇宙機システム研究センター年次

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Academic year: 2021

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バイオエタノールの材料適合性に関する研究 : (独 )宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同研究 平成 22年2月 ‑ 平成22年3月

著者 笹山  容資, 東野  和幸, 杉岡  正敏, 湊  亮二郎

雑誌名 室蘭工業大学航空宇宙機システム研究センター年次

報告書

巻 2009

ページ 37‑38

発行年 2010‑06

URL http://hdl.handle.net/10258/00008731

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バイオエタノールの材料適合性に関する研究 : (独 )宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同研究 平成 22年2月 ‑ 平成22年3月

著者 笹山  容資, 東野  和幸, 杉岡  正敏, 湊  亮二郎

雑誌名 室蘭工業大学航空宇宙機システム研究センター年次

報告書

巻 2009

ページ 37‑38

発行年 2010‑06

URL http://hdl.handle.net/10258/00008731

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37

バイオエタノールの材料適合性に関する研究

(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同研究 平成22年

2

月-H22年

3

○ 笹山 容資(航空宇宙システム工学専攻)

東野 和幸(航空宇宙機システム研究センター 教授)

杉岡 正敏(航空宇宙機システム研究センター 特任教授)

湊 亮二郎(航空宇宙機システム研究センター 助教)

1.

緒言

近年,液体ロケットエンジンの推進剤候補として,バイオエタノールが注目を集めている.バ イオエタノールは液体水素と比較して,高密度で機体の小型化が可能になる,常温で液体であり 扱い易く貯蔵性に優れる,低コストである等の利点を有する.また,植物等を原料に製造されて おり,温室効果ガスの削減にも繋がる利点もある.

しかし,バイオエタノールはこれまでロケット燃料として実用化されておらず,バイオエタノ ール推進系の実現には多くの技術課題があり, エンジンシステムに対しては燃焼特性, 冷却特性,

材料との適合性が挙げられる.このうち材料との適合性については,一般的にアルミニウムがエ タノールにより腐食することが知られているが,ロケットエンジンのように高圧力・高温環境で の材料の適合性は解明されておらず,ロケットエンジンへの使用が想定されている材料が腐食さ れる可能性がある.そこで,本研究ではバイオエタノールとロケットエンジンへの使用が想定さ れる材料との適合性を確認することを目的として,高圧加熱試験を実施する.試験ではバイオエ タノールに金属材料並びにシール・ゴム材料等を浸透させ,実機エンジンを想定した温度・圧力 環境を与え適合性を評価した.

2.

試験装置

本試験装置概要を図

1

に示す.本試験装置ではオートクレーブ内にテストピースとバイオエタ ノール液を封入した後,窒素ガスを送り,加圧する.その後,ヒーターの電源を入れ,試験温度ま で加熱する.試験後はオートクレーブの温度が低下した後に装置下流側の開閉弁を開放し,オー トクレーブ内を減圧し,テストピースを取り出す.なお,本試験装置の仕様は以下の通りである.

供給圧力:0.1~15MPaA(安全弁

20MPaA)

容器内容量:100mℓ

オートクレーブ加熱温度:常温~約

550K(オートクレーブ加熱上限温度573K)

(4)

38

調圧弁

1

材料適合性試験装置概要

3.

試験結果概要

本研究ではバイオエタノールとロケットエンジンへの使用が想定される材料との適合性を確認 することを目的として,高圧加熱試験を実施した.試験並びに試験後に実施した分析結果は以下 のようにまとめられる.

3.1

金属材料に対するバイオエタノールの腐食作用

本試験の結果,バイオエタノールは

OMC,OFHC,Inconel600,HASTELLOY-X,A286,Ni,

Ti,SUS304,SUS316

に対する腐食作用を有していないことが判明した.しかし,A6061 に対し

ては強い腐食作用を有しており,その反応には圧力依存性が確認された.以上のことより,本研 究で供した金属材料のうち,A6061 以外の金属材料はバイオエタノールエンジンの材料として適 合性を有していると考えられる.ただし,OMC,OFHC ではバイオエタノール中に含まれている 硫黄成分の吸着が確認されており,サルファアタックが生じる可能性がある.

3.2

非金属材料に対するバイオエタノールの腐食作用

本試験の結果,バイオエタノールは

PTFE,PEEK,EPR,CFRP

に対する腐食作用を有してい

ないことが判明した.しかし,CFRP に対しては高温環境下でエポキシ樹脂がエタノールにより

溶解することが判明し,これにより炭素繊維が崩れる状態が確認された.また,いずれの材料に

おいても高温環境下ではエタノールが材料に吸着することが確認された.

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