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国語科教育分科会

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(1)

国語科教育分科会

嗣︑はしがき

 人間の言語活動は︑その折々その人の置かれた言語活動の条件の

相違によって千変万化する︒読むといい︑話すといい︑いかに読む

か︑どんな話し方をするか︑その言語活動の具体的様相は︑場面な

どの条件によって左右される︒大切なことはその条件に相対して適

切な言語活動をすることであるが︑適切であるという判定はいかに

して生まれるか︒人間生きているかぎり︑種々雑多な状況に出あう

であろうから︑適切さの基準も一概にはいいきれない︒

 しかし︑いかなる条件の場合であっても︑人間の行為として言語

活動を考えるならば︑基本的に︑あるいは共通して考えられる適切

さの要件があるであろう︒その一つとして︑正確さということを考

えてみた︒そしてさらに︑ ﹁読む﹂に限って考えてみた︒それを附

小と附中の実践の中で検証してみようとした︒その作業の一部の記

録が本編である︒

 わたしたちは︑言語における正確さということの性格と意義︑さ

らに﹁聞く︑話す︑書く﹂の領域にもわたって追っていくつもりで

いる︒国語教育を基調としてである︒

︵国文科研究室 金沢直人︶

二︑指導の実際

 ︵繭︶小学校の場合

1教材 一年﹁よんでおはなしができるようにしましよう﹂ ︵小さ

 い白いにわとり︶

 光村i小学国語下 十月教材

2教材について

 ︒この単元は︑童話を楽しみながら読みとり人の前でだいたいを

 話せる態度を身につけることをねらっている︒そのために︑登場

 人物のことばや︑あらすじを正確に理解し︑簡単な感想をもたせ

 ることにより︑より発展的な読書活動を期待する︒

 ・この教材で指導すること

・どんなことでもいやがらず︑自分の気持ちを最後までもちとおす

 ことのたいせっさを読みとる︒ ︵中心要素︶

・登場人物のしたこと︑いったこと

(2)

教育研究所紀要第二号

128

 榊 ォ窺ボ体●常し︵具体要素︶

 ︒文章の特色

・五段落から構成されている︒ ︵五つの場面︶

 ωむぎまきの場面

ωむぎかりの場面

 ㈲こなにひく場面

ωパンにやく場面

㈲パンをやいた場面

・くりかえしによる文型表現形態をとっている︒ ︵六つの文章から

成る︶

0う ャさい白いにわとりは︑みんなにむかっていいました︒

ω﹁この○○︑だれが︑○○ますか︒﹂

㈲ぶたは︑ ﹁○○︒﹂ といいました︒

②ねこも︑ ﹁○○︒﹂ といいました︒

㈲いぬも︑ ﹁○○︒﹂ といいました︒

㈲小さい由いにわとりは︑ひとりで○○しました︒

第一段落から第四段落まで︑﹁むぎをまく﹂﹁むぎをかる﹂﹁こな

にひく﹂﹁パンにやく﹂﹁いやだ︒﹂のくりかえし

第五段落は︑﹁だれがたべますか︒﹂﹁たべる︒﹂﹁小さい白いにわ

とりは︑みんなに︑なんといったでしょう︒﹂ 各自に考えさせる ・ようになっており︑主題追求の糸口をなげかけている︒  ︒教材に対する児童の構え

主人公の気持ちになって推測し︑思考すること︒

 ︒この教材は読書指導的発想による言語能力の育成を強調してい

る教材である︒従って内容面の追求を主としている︒

 ︒言語 ・格助詞のはたらき﹁〜は︑〜も﹂

・問いかけ﹁〜ますか︒﹂

・否定の表現﹁いやだ︒﹂

・会話の敬体・常体﹁〜ますか﹂ ﹁〜だ︒﹂

・場面の変化

 以上のような基本的な構えをもち指導にあたったが︑この教材の

特色と学年的な発達と本時との関連を考え︑主に内容面の追求にお

ける正確さを記すと同時に︑それと間接的に関連してくる語句の指

導の一事例を紹介したい︒

・学習指導案

 単   元 よんで︑おはなしができるようにしましよう︒

 目   標 ︒登場人物の言動や気持ちを考えながら読めるよう

       にする︒

       ・お話のあらすじや順序を人の前で話すことができ

(3)

国語科教育分科会

るようにする︒

︒文字やことばを正しく理解し︑使えるようにする

︒いろいろな読み物に興味をもち︑読み物の範囲を

広げるようにする︒

指導の計画第1次

︵11時間︶ 第2次

刻時の指導

 ω目 第3次 第4次

︒学年内

か﹂ ︒隣接学年12年﹁すきなところ

うは︑どこでしょう﹂

ω資料・準備

⑧展 開 単元全体を概観する︒⁝⁝1時間

﹁小さい白いにわとり﹂を読んで︑登場人

物の言動や気持ちをつかみ︑感想を話し合

う︒⁝⁝⁝⁝⁝⁝6時間︵本時は第4時︶

学習のまとめをする︒ ︵文字︑語句︑こと

ばのけいこ︶⁝⁝⁝⁝⁝:⁝・⁝⁝⁝2時間

いろいろな読み物を読む⁝⁝⁝⁝⁝2時間

 ﹁どんなところがおもしろいと思います

おもしろいとこ

・主要人物の言動には︑どのような気持ちがは

たらいているかを理解させる︒

・教科書 光村1小学国語1年下︑指人形︑作

業用模造紙

ね ら  い

○よくわかるように

 はっきり読める︒

○登場人物の話した

 ことがわかる︒

○主要人物の心情が

 わかる︒

学習内容と活動 1本時のめあてについて

 話し合う︒

 ︒でてくる動物  ︒あらすじ 2﹁小さい白いにわとり﹂

 を読む︒

 指名読 段落ごとに 3読みとったことをもと  にして︑登場人物の話  したことを発表する︒  ︒小さい白いにわとり

  は︑ぶたは︑ねこは︑

  いぬは

︒いぬが﹁手伝うよ﹂と  いったら

4主要人物の気持ちにつ

 いて話し合う

 ︒指人形で演じながら

 ︒ノ⁝トにまとめる

 ・なぜ︑﹁いやだ︒﹂と

  いったのか

 ︒小さい白いにわとり

  の気持ちは

5本時の学習をまとめる 留 意 事 項 ︒前時の学習と関連づけ  ながら本時のねらいを

 つかませる︒

・どんなお話か程度でお

さえる︒ ︒お話の場面を考えなが

ら読ませる︒

︒各場面ごとに︑同じ会

話がくりかえされてい

 ることに気づかせる︒

︒﹁ひとりで﹂のことば

に注目させる︒

︒本文の内容からそれな

 いように指人形を動か し︑そのときの気持ち

を自由に表現させる︒

第1の場面で考えさせ

る︒

 ﹁泣きたい気持ち﹂の

程度にまとまればよい

・次時学習へ関連づける

・授業の展開

(4)

学習の流れ主な発問の要旨

○かまえる︒

︵さぐる︶

  ↑

︵ふかめる︶

⁝○まとめる︒.

︵わかる︶

︵さぐる︶

ww−t一一一一nt−nv m pt

予想される       児童へ 児童の反応 の配慮

一前時の学習と○登場人物やあらす  本時のめあて じがわかり︑本門

 は何か︒    教材への構えがで

2このお話はい  きる︒

 くつの場面が○部分的な場面から

 あったか︒  全体的な場面への         は握ができる︒

3登場人物が話○登場人物とそれぞ⁝

 したことはど れ話したことばが.

 んなことか︒  結びつけられ︑同⁝ .4いぬが・ ﹁壬 じことばがくりか

 伝うよ︒﹂とい えされていること

 ったら︒    を考える

       ○﹁手伝うよ︒﹂と﹁い5なぜ︑ ﹁いや

        ぬも﹂の助詞の使

 だ︒﹂といった

        い方のちがいを考.

 のか︒

        える︒

⁝6小さい白いに○作晶の中のにわと  わとりの気持  りの気捧ちを︑簡

 ちは︒     単な動作をとおし一

7みんなだった  て考える︒  らどんな気持 作口即から自分の立

 ちか・    場として考えが出         る︒

8次時の学習は○臨時の学習を本時・  何をやるの の学習との関連で

 か︒     考える︒ ○前時の学習との関連  において本時学習の  めあてを︑ひとりひ  とりにわかるように  確かにつかませる︒ ○本文だけで理解でき  ない児童には︑さし  絵を利用してわから  せる︒ ○地の文を書いた模造  紙で︑焦点化させな  がら指導するように  する︒ ○助詞の使い方と﹁ひ  とりで﹂に結びつけ  るが︑気がつくよう  に︑十分考える時間

 をあたえる︒

○指人形を使って︑興  味と関心をわかせな  がら︑にわとりの気  持ちを理解させる︒ ○自分の生活経験を話

 させる︒

○次時の見とおしにつ  いて話し合う︒ 3 学習指導過程  ︿板書事項> T教師 C児童 ※解説 ①本項のめあてについて話し合う︒ Tこの前のお勉強は何をしましたか

Cこのお話に出てくる動物の名前とお話をみじかくしてみました︒ Tそれでは︑このお話に出てくる動物の名前をいってごらん︒  ※既習学習のためほぼ全員の児童が挙手

Cにわとりです︒

Cいいえ︑小さい白いにわとりです︒ T教科書に書いてあるとおりにお話をしてくれましたね︒  ※やはり低学年に於いても︑即文主義の考えが早くから身につく   ように︑ここでは前述のようにとりあげた︒  ︿小さい白いにわとり> Tそのほかに出てくる動物は︒

Cぶたです︒

Cねこです︒

Cいぬです︒ Tたくさん出てきましたね︒みじかくこのお話をいってごらん︒  ※前幅の学習で︑主要人物︵動物︶を中心に行動を追った事実を   おさえ︑あらすじを口頭でまとめる指導をしている︒

  この発問では︑あまり児童の反応は活発ではなかった︒それは

(5)

国語科教育分科会

  文型のくりかえしと単純さからか︑どうしても全文を話すこと

  しか︑児童にとっていえなかったからである︒実際には教師が

  中心となってまとめることになってしまった︒

Tきょうのお勉強は︑小さい白いにわとりの気持ちをみんなで考え

 てみよう︒

 初めに︑それぞれの動物たちが話したことをみんなで確かめてみ

 よう︒

 ︿にわとりの気持ちV

 さあ︑黒板の模造紙に書いてあるものをよく見てごらん︒

※教科書に書いてある地の文だけを書いた模造紙を提示した︒

小さい白いにわとりが︑

①﹁

ぶたは︑

②﹁ といいました︒ねこは︑

③﹁ といいました︒いぬも︑

④﹁ といいました︒

小さい白いにわとりは︑ みんなにむかっていいました︒        ︒﹂

し o

o L一

し e

ひとりでむぎをまきました︒ T①には︑どんなことがはいるのでしょうね︒

C小さい白いにわとりがお話をしたことです︒

Cこのむぎ︑だれがまきますか︒

Cこのむぎ︑だれがかりますか︒

C前にいったことは︑おかしいと思います︒むぎをまくところだか 10

 らです︒

Tよく気がつきましたね︒これは初めの場面ですから︑おかしいで

 すね︒ Tほかの②③④には︑どんなことがはいるでしょう︒

11

Cぶた︑ねこ︑いぬのいったことです︒

12

C﹁いやだ︒﹂です︒

Tだれも︑ ﹁いやだ︒﹂といったのですか︒

Cはい︒ Tもし︑いぬが︑﹁手伝うよ︒﹂といったとしたらどうでしょう︒

13

Cこのお話が変になってしまいます︒

14

Cいぬもの﹁も﹂が︑ ﹁は﹂にならないとおかしいです︒

15

Cひとりでが︑ ﹁ふたり﹂でにならないと変です︒

Tよいことに気がつきましたね︒ほんとうは小さい白いにわとりは

 ひとりでむぎをまいたのですね︒

 ※ここに文字あるいは語句に対する正確さを要求する教師の意図

  をおいてみた︒

(6)

  この場合は︑文字︑特に助詞の⁝機能と語句の意味の論理性が児

  童に確かに身についているかを判断する絶好の場である︒

Tどうしてみんな︑ ﹁いやだ︒﹂といったのでしょうね︒

Cはたらくことがきらいだからです︒ 16 17

Cみんな︑わがままだからです︒

 ※﹁いやだ︒﹂という語句が単にことばとして取り上げることな

  く︑全体の一部分として位置づけさせ︑その中で考えることが

  いかにだいじであるかを考えさせた︒

Tそのとき︑小さい白いにわとりは︑どんな気持ちだったかノート

 にまとめてみましょう︒

Tノートに書いたことをもとにして︑みんなの大好きな指人形でお

 話をするようにして発表してごらん︒

18

Cむぎをまかなくてもいいよ︒どうせパンをやらないから︒

19

Cぼくだけでやるからいいよ︒

 ※文章化されたことを話しことばに変え︑指人形を用いて行なう

  ことは︑児童にとって︑非常に興味あることだけに活発に行な

  われた︒ここでは︑本文の内容が確かに把握され︑その上にた

  って自分の考えが正しい形で行なわれているかを評価するのに

  よい⁝機会である︒

Tとても力強いにわとりの気持ちが出ていましたね︒

 みんなだったらこんな時︑どんな気持ちでしょうね︒ Cやっぱり︑自分たちだけで︑むぎをまくと思います︒ Tとても楽しいお勉強ができましたね︒この次は︑このあとのお話  を中心に︑にわとりの気持ちや考えをしらべてみましょう︒ 4︑終わりに   文学的文章の読解においては︑内容追求を主にし︑更に主題へ  と発展させるだけにその読みとり方はさまざまで︑正確な読みと  りとは︑どんなことかが不明瞭になりやすい︒しかし︑一年生の  場合の読解指導であっても︑書いてあるとおりに読みとる力を常  に指導していないと︑第二学年への橋渡しが不可能になってく  る︒とかく一年生は︑自分だけの読みとりのしかたになりやすい  が︑客観的な内容把握をおさえて更に自分の考えがつけ加えられ  るような構えを︑常に育てたいものである︒   また︑文章︑語句などの論理性をもたいせつにし︑確かな力を  身につけさせたい︒       ︵附属小学校 佐藤 博︶

︵二︶中学校の場合

1教材  ω出典

 石森延男編 中等新国語二︵光村図書︶

(7)

国語科教育分科会

 単元八 要旨をまとめる eチームワークについて 小泉信三

 ㈲要旨

 スポーツにおけるチームワ⁝クということは︑われわれに﹁チー

ムの各員があえて縁の下の力持ちを避けないことによって︑はじめ

て全員の成功がある︒﹂ ということを教える︒そして︑そのことは

人間社会のあらゆる場面にあてはまることである︒

 ⑧構成・表現

 構成は︑論説文として比較的規範的であり︑論点も明確で︑序

論︑本論︑結論の構成︑事実と意見︑中心的部分︑付加的部分の叙

述も読みとり易くできている︒

 全体的に要旨を先に述べ説明が後に続くという傾向があり︑要旨

を示すセンテンスは︑初め︑中︑終りの三か所にくりかえして述べ

られ︑反復し︑漸層的に自己の主張を印象づけようとしている︒用

語は︑漢語︑文脈は欧文脈で︑中学生にとっては平易とはいい難い

が︑説得力に富んでいる︒

 長さはおよそ二千三百字︒九つの小段にまとめている︒ ︵指導案

 の項参照︶

2指導過程について

 ω基本的指導過程

 私たちは︑基本的指導過程を仮説として立論するに当り︑

i{,Lll 星馨ザ1

育の歴史をふりかえり︑過去に先輩たちがっくりあげた指導過程の

いくつかを検討した︒

 ここではその中から主なものを五つ紹介しておくことにする︒

 ︒解釈学 石山脩平 これは俗に三読法といわれるもの︒①通読

  ②精読 ③味読

 ・七変化 芦田恵之助 これは俗に読み書き法といわれる︒①読

  む ②話し合う ③読む ④書く ⑤読む ⑥解く︵考える︶

過程を考えている︒

 ①通読︵漢字・語句を調べる︶  ⑦読む  ︒五段階法 垣内松三 ①文意の直観 ②構想の理解 ③語句  の研究 ④内容の理解 ⑤解釈から表現へ  ・三進展法 戦後の動向は学習指導要領がその主流をなしたと  考えられるが︑それらの中核を成すのがこれである︒①予見

②検証③確認

 ・六段階法輿水実輿水氏は過去の指導過程に対して︑もつ

 とも児童生徒の読みの心理を押え︑読みのスキルを加味した基

 本的指導過程を樹立した︒①通読 ②想定 ③精査 ④確認

 ⑤練習 ⑥まとめ・評価

以上は先人の遺産としての指導過程の代表的なものの紹介である

︑これらを基本にして︑私たちは︑およそ次のような基本的指導

②学習計画 ③初読の印象 ④

(8)

 ⑧応用過程

 右の基本過程から①教材のジャンルによって︑②指導目標のちが

いによっていく分ちがつた指導過程をとる︒これを応用過程とする

この応用過程を具体的に︑ ﹁チームワークについて﹂の指導で述べ

てみる︒  4の﹁指導計画﹂の項参照︒

3指導目標

 ①説明的文章の要旨を正確にとらえることができる能力を養う︒

  そのために

  ω中心的部分と付加的部分を読み分ける︒

  ω各段の要点を正確につかんで︑段落相互の関係を明らかにす

   る︒

  ㈹文章の構成をとらえる︒

  など︑ ﹁要旨を正確にとらえる﹂ことにかかわる諸能力を身に

  つけさせる︒

 ②日常生活の必要から︑あるいは︑自己の教養を高めるために︑  進んで各種の説明的文章を読もうとする態度を養う︒ ③感想や意見をまとめて︑効果的に話すことができる能力を養う ④表現意図による文型︵いろいろな判断の表現︶を理解させる︒ 4指導計画  ︵およそ13時間扱い︶ 第1次 ①単元の概観 ②学習民話の確立 ③学習計画 ④予習        しらべ⁝⁝⁝⁝⁝::・⁝⁝⁝⁝⁝⁝:・⁝⁝一時間 第2次 ﹁チーム・ワーク﹂についての読解⁝⁝⁝⁝⁝⁝3時間    ①初読の感想と要旨の想定 ②文章の分析⁝⁝⁝⁝1時間    ③要旨の確め︒ ︵・中心部分と付加部分を読み分けて︑各段     の要点を正確に読みとる︒・段落相互の関係から文章の構     成を明らかにし︑全文の要旨をとらえる︒︶ ︵一時間︶    ④想定した要旨と︑分析的にとらえた要旨の比較と︑要旨の     とらえ方の理解⁝⁝⁝⁝⁝:⁝・⁝⁝⁝:⁝⁝⁝・⁝1時間 第3次 ﹁漢詩の表現﹂の読解⁝⁝⁝:⁝⁝:・⁝::⁝⁝⁝5間時 第4次  ﹁漢字と漢語﹂の読解⁝:⁝⁝⁝:⁝・::⁝⁝⁝⁝2時間 第5次文法の学習5⁝⁝⁝⁝⁝::・⁝⁝⁝⁝⁝⁝:・⁝⁝一時間 第6次単元のまとめと評価⁝⁝⁝⁝⁝::・⁝⁝⁝⁝⁝⁝一時間 5展開

(9)

国語科教育分科会

 次に︑右の指導計画のうち第二次③の﹁要旨の確め﹂の一時間の

指導の展開の一例を述べてみることにする︒

 ①研究主題

  説明的文章の読解指導において︑要旨を正確にとらえさせる指

  導過程をどうくふうしたらよいか︒1特に﹁要旨を確める﹂学

  習のさせ方を中心にi

 ②本時の指導目標

  論説的な説明文﹁チームワークについて﹂ ︵小泉信三︶の全文

  の要旨を︑中心部︑付加部︑十段の要点と相互関係︑文章の構

  成の上から分析的によみらせ︑要旨をとらえる能力を養う︒

 ③準備・資料

  ︒分析表︵プリント︶各自2枚 ︒教科書 ︒小黒板

 ④展開

指導のねらい 学 習 活 動

○意欲的︑自主的

 な学習への構え

 をつくる︒

一︑学習のめあてを明確にし  学習の方法を知る︒︵全体︶

 ①全文の要旨をとらえる︒

 ②分析表によって︑個別学

  習︵プリント記入︶←グ

  ループ学習︵答えの確め

  と問題点の発見︶←全体

  学習︵問題点の整理と答

  えの確め︶の順に行なう︒

指導上の留意点 ○学習のめあてと方  法を確かめさせる  ことによって︑意  欲的︑主体的に学  習に取組ませたい ○分析表の記入は前  時のつづきである  ので︑中間発表の

 意味で︑分析のし ○独自の力で文章  を分析する能力

 をつける︒

○各自の問題点を  発見させ︑より  深く︑正しく読

 み取らせる︒

○正しい読み取り  方を理解させる︒ 2︑﹁チームワークについて﹂  をくわしく読んで︑分析表

 に記入する︒ ︵個別︶

 方と進行状況につ  いての話し合いを

○分析表の記入が︑

 ﹁チームワークについて﹂分析表

要旨 

小段⁝区別一要点天段落の要訓﹃欄成瀬

9181716151  312 P

Io ololol ko

團く犠牲国

反省一 3︑各自の分析表を見せ合っ

 て共通点︑相違点を明らか

 にする︒ ︵グループ︶

4︑各グループで話し合った

 結果をもとに問題点を整理

 し︑答を確める︒ ︵全体︶

5︑分析表を整理する︵個別︶ 既に終って いる生徒は 個別に確め させる︒ ○グループ

の話し合い

は大段落の

区切り方と

その要旨を

中心にさせ

る︒

○大段落を4つに分

 けることを中・いと

 して全文の構成と  要旨を明らかにす

 る︒

⑤評価  ω中心的部分︑付加的部分︑各段落の要点と段落相互の関係か

  ら文章の構成を明らかにすることができたか︒︵観察・分析表︶

 ⑧文章の構成からみて全文の要旨を正しくとらえることができ

  たか︒ ︵観察・分析表︶

⑥﹁チームワークについて﹂の分析表−生徒作品ー

(10)

要 爵 人間はいつでも縁の下の力持ちのような用意と覚悟が必要で

ある︒ ︵6段の後半︶

働駆 小段の要点︵中心部分︶

0ノ璽

4

5

60

5 7

スポーツにおけるチームワーク は能筆社会の縮図を見るようで ある︒

野球で︑内野ゴロをうち野手が それを一塁に送って走者がアウ トかセーフになった時いつも見 るのは︑捕手が一塁から本塁に

帰る姿である︒

本塁づしろの定位置から援護に かけつけた捕手が︑その用務を 終えてもとの位置に復帰する姿

はだれもみている︒

みんなのみていない所で︑援護 にかけつける捕手こそチームワ ークの最も簡明な一場面である

縁の下の力持ちにも︑紛々︑ とめられない力持ちもいる︒

実人生にも縁の下の力持ち的用 意と努力が必要であると思う︒

鴎外のことばに︑ ﹁一目の網は

鳥を獲ず︑鳥を獲る目は︑ただ

一目﹂というのがある︒

8

o

あよ縁て実 るつのはさ

。て下まい

  のりに

 は力 も

 じ持チ鴫  めちi外  てをムの  全避各こ  員け員と  のながば  成いあは  功事え  がにてあ 9

捕手の一塁援護にかけ出すその

用意と覚悟がチームワークとい

うものであろう︒

人間社会の縮 図をスポーツ のチームワー・ クだと感じる︒⁝ 大段の要︑・惣構成離齢︶ 縁の下の力持⁝ ち的用意と努. 力が必要であ

るということ︒

チーム各員が 協力してはじ めて全員の成

功がある︒

つ1意ち縁 なムとのの がワ覚よ下 る1悟うの

。クがな力

 にチ用持

ay i

//

③一 ④⁝

×

)一一一一一一

本文

結び

6︑まとめ  ﹁正確に読み取らせる指導過程﹂は︑けっきょく生徒を主体的に 文章に取り組ませる過程であると同時に︑自己から報いり︑自己を 読まずーー対象をありのままに︑書いてあることを書いてあるとお りに読ませi一また自己にかえらせる指導過程でもある︒特に︑自 己を読まずーー書いてあることを︑書いてあるとおりにありのまま に読みとらせる過程では﹁中心部分と付加的部分﹂ ﹁事実と意見﹂

﹁段落相互の関係﹂ ﹁文と文の連接関係﹂ ⊃文の中での語と語と

の関係﹂などを正しく読みとらせることが重要になってくる︒その

ためには︑指示語の内容︑接続語のはたらき︑文中の語句の意味な

どをきちんととらえさせなければならない︒私たちは︑主題︑要旨

を正しくはあくさせる過程で︑語句や指示語︑接続語などのあいま

いさが︑文意はあくのあいまいさにつながることをずいぶん知らさ

れてきた︒つまり大きい見地からの切り込みと同時に︑一方では細

かい一字一句の正しい理解も忘れずに指導されなければならないこ

とである︒

 こう考えてくると﹁正確に読み取らせる指導過程﹂の樹立は︑

﹁言うは易く行うは難し﹂であるうえに︑まさに古くてつねに新し

い国語教育の永久の課題となりそうに思われる︒

      ︵附属中学校 長須正文︶

参照

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