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国  語  科

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Academic year: 2021

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Ⅲ 教科主張

国  語  科 自分らしく言語感覚を豊かにしていく

心に響く教材に出会った子どもは、「不思議だな」「おもしろいな」「いい話だな」「役に立っことだな」

などと感じる。これら子どもが感じることは、その子なりの家庭環境や生活経験、学習体験からわい てくる。例え表現が同じだったとしても、その子の心の内にある思いは一つとして同じではない。

子どもひとりひとりの家庭環境や生活経験、学習体験は異なる。その中で子どもは言語を身につけ、

言語によって、見る、聞く、読む、かく(書く、描く)、話す、演じるなどをしている。その言語を どう意味づけて自分に取り込み、どう意味を与えて考えたり表現したりしていくかも、ひとりひとり 異なる。その時の感覚こそ言語感覚なのである。

子どもは、教材から得た興味や関心、疑問を掘り下げようとする。「不思議なままにしておきたく ない」「この面白さを誰かに伝えたい」「いいところを詳しく考えてみたい」というように教材文と向き 合っていく。登場人物の言動や筆者の主張に自分の考えとのずれを感じた子どもは、それが何なのか を見極めようと、繰り返し文章を読み返したり、意味のわからない言葉や文章表現を調べたりする。

「びっくりしたな」「すごい話だな」など、今まで知らなかった価値や文化に出会い心が揺れてしまった 子は、登場人物の心情に寄り添ったり共感したりしながら、自分の驚きや感動の理由を見つめていく。

子どもは、見る、聞く、読む、かく、話す、演じるなどの活動を通して、自分なりの言語感覚で教 材文と向き合う。それまで育んできた言語感覚を教材文のいろいろなところに向けると、その子なり の想像や感情がわき起こってくる。同情したり、驚いたり、あるいは、反発したり賛同したり、子ど

もは、自分の想像や感情を紡ぎながら自分の読みをっくっていく。子どもたちは、それまで育んでき た言語感覚により自分の読みをつくっていく。ゆえに、その子の読みには、その子自身が表れてくる のである。

自分の読みに迷いのある子は、友達や教師にかかわりを求め、迷いを解消しながら自分なりの読み をつくろうとしていく。自分の読みに自信をもてた子は、自分の読みを伝えようとする。友達の読み に共感するところがあった子は、自分の読みに自信を深め、自分とは違う子の読みに対して積極的に 考えを述べていく。友達の読みによさを感じた子は、自分の読みにもそのよさを含み込んでいこうと する。,また、友達の読みに、疑問や矛盾を感じた子は、もう一度自分の読みを振り返ってみる。中に

は、友達に反論することで自分の読みを納得させようとする子もいる。友達の読みとの出会いや教師 の関わりによって、その子ならではの読みはより際立ってくる。

子どもが、自分の読みを際立たせていく時、苦心することは、自分の伝えたいこと、をうまく言葉で 表現できなかったり、友達の言葉が自分の心の内に落ちていかなかったりすることである。自分で感 じたことを自分の言語感覚にすりあわせ、ぴったりした表現にしようとして、別の言葉に置き換えて 表現してみたり、経験から思いあたることを用いて比喩的な表現をしてみたりする。教師は、自分の 言語感覚を研ぎ澄まし、その子の言葉の裏にひそむ思いをとら冬、友達の思いとその子との接点をつ くっていく。あるいは、教師自身の読みをぶつけていくこともある。読みと読みのぶつかり合いは、

葛藤、戸惑い、熟慮など、その子の心の揺れを引き起こす。子どもは、教材文の言葉や文章をより多 く結びつけて、それぞれの思いを行き来する。子どもたちはそれぞれの思いを行き来しながら、自分 なりの納得を得ようとして、自分の言語感覚により鋭く教材文や友達の言葉を意味づけていく。こう して、その子の言語感覚は豊かになっていく。

このように、読みと読みの出会いや教師の関わりは、その子なりの読みを変容させていくだけでな く、その子の言語感覚を揺さぶり研ぎ澄ませていくことにつながる。その子の言語感覚を豊かにして いくことは、その子の見方、感じ方、考え方をふくらませ、深まりを与え、心を豊かにしていくこと になる。ここに、国語科における学びがある。

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参照

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