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雑誌名 技術報告集

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Academic year: 2021

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(1)

OPアンプの基礎と応用技術(専門研修)

著者 酒井 孝則, 林 庄司, 辻 正晴, 本堂 義記, 岡井  善四郎

雑誌名 技術報告集

巻 1 (1995年度)

ページ 109‑112

発行年 1996‑05‑10

URL http://hdl.handle.net/10098/7684

(2)

OP アンフの基礎と応用技術(専門研修)

第三技術室システム制御技術班 酒井孝則 林庄司 辻正晴本堂義記 岡井善四郎

1.はじめに

一般に電子回路は,アナログ回路とディジタル回路に区分される.アナログ回路は,自然法則に 基づき時間とともに連続的に変化する物理量や電気量などのアナログ信号を取り扱うために,回路 設計にあたっては周波数特性や波形ひずみ,さらにノイズに対する考慮、が必要となり,ディジタル 回路技術と比べて長年の経験と勘が要求される技術である.アナログ回路技術の基本部品で汎用性 の高い回路デバイスである OP アンプ(

O p e r a t i o n a l  

Amplifier) は,アナログ電圧の加算,減算,

微分,積分などの演算ができるため,各種センサ一回路と結合することにより研究用の計測・制御 回路に広く応用できる.

本研修は各自が OP アンプを使用した回路をプリント基板上に実装し,各種計測器を用いた計測 技術を駆使し,回路の動作確認,性能評価をする実技・実習も行うことを目的としている.

2. 実施日程,場所および研修内容

研修は毎回スタッフ全員が参加し,電子回路技術の修得を最大の目標に週 1 回, 3'"'"' 4 時間程度

計 1 7 回程度,講師も依頼して実施する予定であった.実際の研修日程および内容は別紙 1 に示す 通りで,平成 7 年 1 0 月 6 日から平成 8 年 2 月 1 6 日まで,金曜日の午後,計 1 1 回実施するに留 まった.研修は技術部研修室(工学部 1 号館 2 F) で行った.

本研修は主に岡村廼夫著 10 P アンプ回路の設計」の輪講を中心に行い,またその他トランジス タ技術誌に記載の資料,

P アンプのデータ・シートなどを参考にした.その後各自が OP アンプ を使用した反転,非反転,差動増幅回路を 7'1/7 ド r ードあるいはプリント基板上に実装し,各回路 の動作確認,性能評価をする実技・実習を行った.またプリント基板のエッチング技術の実習を行 い,その技術修得を試みた.

3 .使用測定器および使用 OP アンプ

使用測定器としては 2 現象オシロスコープ,ファンクション・ジェネレータ,ディジタル電圧計,

直流安定化電源を用い,それぞれが計測技術を駆使し,回路の出力電圧,出力波形などの測定を行 っ fこ.

使用 OP アンプは LM301AN , μA741CP ,

LF356N

,

TL072CP

,

TL08 

n u  

(3)

2ACP

,

OP-07DP

, NJM4558D の 8 種類を用いた.

4. 結果および考察

4.  1 

増幅器の動作確認,性能評価

3 に記載した OP アンプを用いた反転,非反転,差動増幅回路を基板上に実装した各増幅器の実 験結果は以下のようである.

)上記の各々の増幅器について,増幅度を A とすると,増幅はそれぞれ-

A

, (1 十 A) ,

(VZ-V 1) と表される.ただし, (Vz-V 1) は差動増幅器の 2 つの入力電圧の差である.また 位相補償用コンテ*ンサーなどの各制御要素 (C , R) の役割や影響をも調べ,それらの有効性を確認した.

2) 0 P アンプの違いによるオフセット,ゼ口調整は以下 3 通りの実験を行いそれらの有効性を確 認した.

①初段のコレクタ電流のバランスを調節する方法.

②反転入力に定電流源から一定な電流を流し込む方法.

③非反転入力に調整用の電圧を加える方法.

3 )増幅器に数種類の OP アンプを搭載して,どのような場合に発振現象が起こるかを確認した.

OP-07DP の場合,ハーイハスコン r 汁,オフセット調整用トリマを外しても正常に動作する. しか し入力端を長くすると発振現象が起こった.また 7-{- トリγ1'; コンドンサ C f を回路に挿入して,発振の 補償法の有効性を確認した.

)反転増幅器を用いスルレート特性による出力波形ひずみを実測し,また 1 ポール位相補償と 2 ポール位相補償による使用可能な周波数帯域を確認した. LM301AN の場合,使用可能な周波 数帯域は 1 ポール位相補償 100kHz , 2 ポール位相補償 200kHz となり, 2 ポール位相補 償が l ポール位相補償に比べて 2 倍の帯域幅を持つことがわかった.

4.  2 

プリント基板のエッチング

図 l に示す:t

1 5  

V 電源回路を図 2 に示すような流れ図で製作することによって,プリント基板製 作のエッチング技術の修得を行った.

‑15V 

電源回路図 基板のパターン化

寸械加工 i 

エッチング処理| 液:

~ 吋二鉄溶液

仕上げ

出力:土 15V,50mA;.,..lA

Aぶア]1

GND 

図 1 電源回路

図 2 流れ図

U

(4)

5. まとめ

今回の結果は研究用の計測・制御回路に応用するには,まだ十分ではない. しかし,今回の研修 結果はハイレベルのアナログ回路設計の周波数特性や,波形ひずみ,ノイズに対して不可欠な技術 となるだけでなく,今後,われわれが日常の技術業務を遂行上,たいへん意義があると考えられる.

6. 今後の課題

最近,かなり高い増幅を有するアンプが非常に安い価格で市販されていたり,電子技術の中心が アナログ回路からディジタル回路に移り,さらにソフトウェア技術へと進んで行くなかで,なぜ今 さらアナログ回路技術かという問題がある. しかしアナログ回路技術が電子技術の基礎であること には変わりないと考えられる.

電子技術を学ぶ上でアナログ回路技術が,大学における研究と学生の技術指導上有用なものであ り,今後さらに広範囲なアナログ素子全般にわたり一層の技術向上を計る必要があると思われる.

参考文献

(  1 

)岡村廼夫,

10 

P アンプ回路の設計 J ,

(1995)

, CQ 出版社

(  2  ) 

トランジスタ技術 SPECIAL ,

N  o .   1  7

,

( 1  9  9  5  ) 

,

Q 出版社

(  3 

)清水和男, 1 アートワークの技法 J ,

(1981)

, CQ 出版社

(  4 

)宮崎 仁,

P アンプの基本回路と動作, トランジスタ技術誌,

(1992)

, CQ 出版社

(5)

1  別紙 実施日程表 (課題 :OP7 ンプの基礎と応用技術)

mmu 

平成 7 年度福井大学技術部専門研修 人\

21210 (金)2(金)2(金)1(月)6(金)6日(曜日) 研修時間1 5 6  図書の輪講(第1

~ 1 1 4 630  図書の輪講(第7章) 13:30~1 6 : 3 0  図書の輪誘(第5章)

3 0 ~ 1 1 3 6 : 3 0 3 0 ~ 1 1 3 5 : 3 0 1 3 

pアンプ回路の実験・

3 0 ~ 3章)

一習 テ笑 ルの ボ路 と回 幅ア 増ロ 圧オ 電フ 微ジ

pアンプのオープンル

図書の輪誘(第3章) 非反転増幅器回路の製作 と発振現象の計測を実習

実習用工具と部品の配布

研修内容 ープの測定実習および参考資料の配布6白(金)9日(金)2日(金)7日(金〉3日(金〉日(曜日) 研修時間645 1 3 3 0 ~ 1 630 1 3 3 0 ~ 1 650 13 45~1 13 30~1 645 13 30~1 プリント基板製作のため のエッチング技術の実習

図書の輪誘(第8章) 差動増幅回路の製作と計 測実習

図書の輪誘(第6主主)

pアンプによる加算・ 減算回路製作と実測

図書の輪誘(第4章) 増幅器の周波数帯域と歪 を計測

図書の輪誘(第1章) 反転増幅器回路を製作し

研修内容 (:t15V電源の製作)入出力波形と電圧の測定0日(金)日〈曜日) 研修時間6 : 3 0 13 30~1 図書の輪誘(第2章) オフセットとゼロ点調整 の実験・実習

研修内容Q出版社発行.

Pアンプ回路の設計一再現性を重祖~t:設計由基礎から応用t-J , 岡村廻夫図書

参照

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