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Academic year: 2021

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(1)

著者 福田 萬, 坂口 義輝, 山田 隆昇, 脇 敬一, 安藤  誠

雑誌名 技術報告集

巻 8 (2002年度)

ページ 11‑16

発行年 2003‑04

URL http://hdl.handle.net/10098/7482

(2)

ディジタル距離測定装置の製作 E

第二技術室物理計測班福田寓、坂口義輝、山田隆昇、脇敬一、安藤誠

.はじめに

研修者全員(坂口義輝、山田隆昇、福田高、脇敬ー、安藤誠)が、「ディジタル距離測定装置の 製作 IIJ で、別表(専門研修実施日程表)のとおり研修を行った。昨年度の研修では、日程や予算 の都合で部品が間に合わず、ディジタル距離測定装置の製作がで、きなかった。 今年度は、引き続き それを製作することによりディジタル回路の応用技術を修得することとした。

2. 研修の計画と実施日程

今年度の研修計画は、 1) 距離センサ光学系の設計製作、 2) 距離センサの演算 ・制御回路の設計 製作、 3) LED のタイミング・パルス発振回路等の設計製作、 4) ディジタル表示回路の設計製作 である。

研修の実施は参考文献等をもとに、下記の実施日程表に示すように íPSD による距離センサの 設計と製作j の輪講を行い、各自が研修計画に沿ってディジタル距離測装置を製作した。

専門研修実施日程表

実施 研修内容

14 年 10 月 8 日(火)10: 00"'‑'12: 00  専門研修計画について、研修の役割分担 10 月 15 日(火)10 : 00"'‑'12 : 00  íPSD による距離センサの設計と製作J (輪講) 10 月 23 日(水)10 : 00"'‑'12 : 00  íPSD による距離センサの設計と製作」 (輪講) 10 月 29 日 ωく)10 : 00"'‑'12 : 00  「光センサ回路技術J (輪講)

11 月 5 日 ωく)10 : 30"'‑' 17 : 00  距離測定装置の LED. PSD 光学系の製作(機械工場) 11 月 6 日(水)9 : 00"'‑' 10 : 30  距離測定装置の LED. PSD 光学系の製作(機械工場) 11 月 15 日(金)13: 30"'‑'17: 00  距離測定装置の LED. PSD 光学系の製作(機械工場) 11 月 29 日(金)13 : 30"'‑'16 : 30  距離測定装置の LED. PSD 光学系の製作(機械工場) 11 月 29 日(金)13 : 30"'‑'16 : 30  「距離測定回路J 回路考察と電子部品データシートにて検討 12 月四日(木)13: 30"'‑'17: 00  「距離測定回路J 回路考察と電子部品データシートにて検討 12 月 20 日(金)13: 30"'‑'17: 00  「距離測定回路 J 回路考察と電子部品確認

15 年 1 月 20 日(月)9 : 00"'‑' 12 : 00  「距離測定回路J の実装回路図作成と電子部品確認 2 月 13 日(木)13 : 30"'‑'16 : 00  「距離測定回路 j の実装回路図考察と電子部品実装検討 2 月 25 日 ωく)13 : 30"'‑'15 : 00  「距離測定回路J の実装回路作成と電子部品実装検討 3 月 3 日(月 )10: 00"'‑'12: 00  「距離測定回路 J の実装回路作成と電子部品実装検討 3 月 14 日(木)13 : 30"'‑'15 : 00  「距離測定回路」の実装回路作成と測定動作検討 3 月 25 日 ωて)13 : 30"'‑'15 : 00  「距離測定回路 J の駆動と測定動作検討

‑11‑

(3)

センサで、発光元と組み合わせてポジション・センサと L て広く応用されている。 PSD は 1 軸上 の位置検出を行う l 次元 PSD と 2 軸(面)上の位置検出を行う 2 次元 PSD がある。この研修では、

1 次元 PSD を使用する

• 1 次元 PSD の動作原理(図 1

PSD の内部には、入射光を電気信号に変換する ために PN 接合面が形成された半導体が取り付け られている P 層あるいは P 層と N 層の両方は、抵 抗値の大きな抵抗層となっている。入射した光によ り半導体内で発生した正と負の同量の電荷は、 PN 接合を通過して入射点近傍の P 層に正、 N 層に負の 電荷となって現れる。 この P 層内の不均一な正の電 荷の分布が P 層内の電荷の流れを作り出し、両端の 一対の出力電極までの距離に反比例するような電 流として取り出される

• 1 次元 PSD における位置検出法(図 2) PSD でのスポット光の入射位置と電極から得 られる電流の関係は次のようになる。

h = 10x (L-x)ι

12= 10xxι

11  : 電極 1 での電流 12: 電極 2 での電流

10 : 全電流 (h 十 12)

L: 電極間長さ(受光面長さ) x: 電極 1 から入射位置までの距離

したがって次の計算を行えば入射位置が求めら

れる。

12/(11+12) xL 

または x =(12‑11)/(h+12)XLl2 

PSD 受光面上の位置は光電流 10 には関係せず に、電極を流れる電流 h 、 12 から計算できる。

計算は OP アンプと割り算器 1 C によって行う ことができる。

入射スポット光

図 1 1 次元 PSD の動作原理

入射スポット光

二i

X

¥  電栂 2

図 2 1 次元 PSD の位置検出法

共通電極には電流 11+ 12  (=10) が流れ込めるように電極 1 および電極 2 よりも高い電位を加え、

PN 接合を逆バイアス状態 (p 層よりも N 層の電位が高い状態)で動作させる。

(4)

4. ディジタル距離測定装置の製作 4.1  距離センサ光学系の製作

各自が機械工場の旋盤を使って LED と投光用 レンズ受け、 PSD と集光用レンズ受けを製作し、

距離センサ光学系を製作した。

‑ 距離検出の方法

距離検出には三角測距の原理を使用する。図 3 に距離センサの構成原理を示す。測ろうとする距 離 l の範囲を 11mm から 12mm 、投光用レンズと 集光用レンズの光軸間距離を B mm、集光用レン ズと PSD 受光面間距離を fmm とすると、

となる。

x1=B ・ fll 1 

x2=B ・ f/l 

4.2  距離センサの演算・制御回路の設計と製作

11 

図 3 距離センサの構成原理

距離 l を計算する方法は、次のように距離を直接電圧で出力することにする。

-測定する距離範囲: 400"'‑' 12000mm 

-光学系: B . f =600 (B=50mm 、 f=12mm)

PSD 長: L=2mm 

-全光電流 10 を 160nA に制御する: 1o=h+12 

.全光電流と 12 の比を演算する。

以上の条件では、 10/12=L/x 

L ・ l lB・ f となり、演算出力は距離 l に比例することになる。

今回製作した距離センサの演算・制御回路を図 4 に示す。この動作の原理は次のようになる。

PSD は 2.5V で逆バイアスする。光スポットが PSD の中心に入射したとき(距離 l が 600mm の とき)、 PSD からの出力電流 11 、 12 は 80nA であるから、 OP アンプ 1Cl と 1C2 で電流一電圧変換さ れパルス出力はー 160mV となる。 1C3 は出力極性反転のためのもので、 1C4 はパルス電流和演算を 行い、出力パルス電圧はー 320mV となり、サン-プル&ホールド・アンプ 1C7 でホールドされる。

1C5 は 12 に対応する電圧を約 33 倍増幅し極性反転させ、出力パルスは -5.333V となる。これをサ ンプル&ホールド・アンプ 1Cs でホーノレドする。 1C7 と ICs の出力を割り算器 1C9 に入力する。割 り算器の演算は (-0.32ω-;-(‑5.333) x 10=0.600V (600mV) となり距離が直読できることになる。

割り算器の調整には 4 個のポテンショ・メータで行う。 1C5 には二つのトリマを使用しているが、

VRl は遠距離 (1200mm) 時の演算出力の調整用、 VR2 は近距離 (400mm) 時の調整用で、こ の順序で調整を行う。

赤外 LED の発光量の制御回路は 1C6、官1 Tf2で構成される。 1C4 の出力(電流和)を 1C6 非反 転入力端子に、 -320mV の電圧を反転入力端子に入力し、その出力によりドライブ用トランジス タ'Ih を制御する。Tr2 は ON/OFF 制御、官3 はサンプル&ホールド制御用である。

‑13‑

(5)

+5V ‑5V GND  信号系

+15V ‑15V  +5V GND  赤外LED駆動系

今 七

(¥.  にタイミング発生回路より 図4距離センサの演算・制御回路

+15V 

割り算器 演算・制御回路へ司

‑15V  ポテンショ・メータ 演算出力 5K 

lJ寸「寸「 LJ 

出力パルス5タイミング発生回路

(6)

ここで、使用した電子部品は

1 次元 PSD : S‑3271 (浜松ホトニクス) 赤外 LED : L2656 (浜松朴ニクス) 1 Cl "‑' 1Cs 

1C7 1Cs  1C9 

Tfl"'Tr

Tr

である。

: OP アンア OP‑27GP (テキサスインスツルメンツ)

:サンアル/ホールド・アン7' LF398 (ナショナルセミコンゲクタ) :割り算器 AD532五-I (7ナロ r デ 1\. イtJn : 日ンγ スタ 2SD879 (サンヨー)

: トランシゃスタ 2SC1815 

4.3  L E D のタイミング・パルス発振回路等の製作

タイミング・パルスは図 5 の回路で製作した。出力パノレスはパルス幅 200μs、周期 lsec の“L"

レベル・パルスで、ある。

4.4  ディジタル表示回路の製作

距離センサの演算・制御回路からの演算出力を、 4・ 112 桁表示用の AfD コンパータ 1CL7129 (マ キシム)でディジタル信号に変換し、 LED を用いてディジタル表示を行う。ディジタル表示回路

は図 6 のように製作した。

+  主 9V

IC

L 7

129 

演算・制御回路より一+

図 6 ディジタル表示回路

‑15‑

75k 

(7)

に、密封型トランス FLLG14-2X15 , FLLG18-2X9(7会ロックトランスフォーマ)を使って電源部回路の製作を行った。

製作した「ディジタル距離測定装置」

5. まとめ

今回の専門研修は、ディジタノレ距離装置の製作ということで、最初は参考文献を輪講し、 PSD を使った距離測定装置の動作原理等を学習した。次に回路の設計と電子部品の選定を行い、各自が 製作を行ったが、機械工場で旋盤を使った部品加工の作業や、電子部品の配線や半田付けなどに意 外と時聞がかかった。時間の都合で動作確認が十分出来なかったが、この研修を行うことによりデ

ィジタル回路‘の応用技術が修得で、きた。

最後に、本研修を実施するにあたり、平成 14 年度教育改善推進費(学長裁量経費)および工学 部日常・専門研修補助費の予算を計上して頂きました関係各位に深謝するとともに、研修実施技術 官の派遣先教官各位には研修時間および測定機器などの使用に際しご理解賜りましたことを感謝 いたします。また、第三技術室 酒井孝則技術官には本研修実施に際しまして、技術的支援をいた だきました。記して謝意を表します。

参考文献

湯山俊夫 著:“ディジタル IC 回路の設計" CQ 出版社 湯山俊夫 著:“センサ応用回路の設計・製作" CQ 出版社

富田俊彦 著:“ PSD による距離センサの設計と製作"トランジスタ技術 CQ 出版社

参照

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