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新宿駅構内地下における近接杭の施工について

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Academic year: 2022

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(1)Ⅵ-20. 第37回土木学会関東支部技術研究発表会. 新宿駅構内地下における近接杭の施工について 東日本旅客鉄道㈱ 東京工事事務所. 正会員 ○三條 拓人. 東日本旅客鉄道㈱ 東京工事事務所. 正会員. 河田. 誠. (軌道階より 5300mm)後,軌道下にて本設の場所打ち. 1.はじめに 新宿駅では,新宿駅南口地区基盤整備事業に伴い, 線路上空に人工地盤を構築する工事の他に,埼京線直 下において軌道下に地下 2 層のく体を構築する工事を. 杭を施工し,本設の鉄骨を架設後,仮橋脚から本設の 鉄骨へ軌道を受け替え 2 次掘削を行う計画とした. 本工事で施工する場所打ち杭は作業床より杭径 φ2200mm と φ2400mm の 2 種類,杭の長さは 16.5m で. 行っている. 本工事は,軌道およびホームの直下に位置し,鉄道. 施工本数は 71 本である. (図−2) 各杭は線路を支え ている仮橋脚から最も近い所で 50cm と近接しており,. って,作業条件を克服し,かつ軌道変位を最小限に抑. 杭掘削時に万が一孔壁が崩壊した場合,仮橋脚の沈下. える杭打設方法での施工が必要であった.本稿では線. 等による軌道への影響の可能性が示唆された.一方,. 路近接での杭打設について報告する.. 杭の施工後,杭天端(2 次掘削面)より鉄骨を建て込む. 至八王子. 構造物に近接している.そこで,杭を施工するにあた. 新宿サザンテラス. ( ). 新南口. 池袋方. タカシマヤ タイムズスクエア. られる上部を深礎工法,下部を TBH 工法にて行うこと. JR新宿駅. 至四谷. 施工箇所. これらの課題を解決すべく,場所打ち杭は影響の考え 南口. 号 甲州街道. ︵代々木方︶. 大崎・品川方. 110m. 0 2. JR新宿ビル. JR本社ビル. ため接合部をドライな状態で施工する必要があった. 一般国道. 基盤整備事業. とした. 3.近接杭の施工方法 3−1.深礎工 杭 の 径 に 合 わ せ て ラ イ ナ ー 形 状 を φ2600mm と. 東南口. φ2400mm の 2 種類とし,掘削長としては L=6.5m〜 13.2m で施工を行っている.特に仮橋脚への影響を少な. 図−1 位置平面図. くするため,仮橋脚杭より最大 4.5m 深い位置まで掘削. 2.工事概要と杭施工にあたっての課題 当該線は週 3 日夜間に貨物が走ることから,作業間. を行った.(図−2). 合確保のために,軌道からの作業を減らすことが効果. 深礎工に先立ち湧水の対策及び近接する仮橋脚の変. 的であった.このため仮橋脚で軌道を仮受し,1 次掘削. 状対策として,砂質土の地盤改良を目的として薬液注 入工を行った.施工は削孔機で予め注入箇所の削孔(基. 軌道階・ホーム. 業床より 15m 程度)まで削孔を行う.薬液注入は注入. 5.3m 1次掘削面 TP+31.2 2次掘削面. 深礎工 13.2m. 場所打ち杭. 礎杭 1 本当たり 24 孔・合計 1606 孔)を所定の深度(作. ※最大 4.5m. 圧が低く,周辺構造物への影響の少ない,32 連多点ポ ンプを使用した多点注入工法により行った. 薬液注入が終了した箇所より,順次深礎工を行った.. 地下水位. 施工時間の区分けとしては,昼夜施工を基本としてい. TP+25.0. るが仮橋脚近接施工となる深礎では仮橋脚に影響する 深さ以深については,夜間の列車間合いでの作業とし. 仮橋脚. た.これは仮橋脚の影響範囲内にあたる深礎(71 本中. 16.5m. 場所打ち杭 図−2 杭と仮橋脚の位置関係. 43 本)を対象としている.また,掘削の進捗に併せて 水平・鉛直の精度を確認した.. キーワード 近接施工,鉄道,仮橋脚,TBH場所打ち杭,計測管理 連絡先 〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷 5 丁目 24-1. JR東日本 東京工事事務所 新宿工事区 TEL03-3352-6460.

(2) Ⅵ-20. 第37回土木学会関東支部技術研究発表会. 3−2.TBH 場所打ち杭工. 4.管理体制. TBH 基礎杭は,先に述べた深礎ライナーより下での. 計測管理は,埼京線ホーム下において工事桁仮橋脚. 施工であり(図−2),仮橋脚へ影響する孔壁の崩壊な. 杭,ホーム等の仮受杭における基礎杭施工時に列車の. どのリスクを少なくする必要があった.そこで削孔時. 走行安全性,駅設備の健全性を確保するために行った.. は,適切な泥水管理を行った.特に水頭圧は口元コン. 当該箇所は,工事桁で直接軌道を受けているため仮橋. クリート天端から 500mm〜2000mm 下がりで管理し,. 脚の変位計測を実施する事とした.計測は,基礎杭施. 十分な水位を確保した.また,削孔からコンクリート. 工時に近接するすべての仮橋脚及び鉄道構造物を対象. 打設までの一連の作業を連続して行い,削孔後の堀置. としており,鉛直変位計測を水盛式沈下計にて行った. き時間を少なくすることで,杭の品質を確保し,孔壁. (全 91 測点) . 計測器の設置は,薬液注入工の前に行い,計測値の. の崩壊リスクの低減を図った. 鉄筋籠は,現場の作業条件(空頭が 5300mm)より全. 管理は,予め決めた管理基準値と計画値との比較によ. 体を 5 つに分割して 1 籠(最大長さ 2300mm)づつ建込. って行った.管理基準値は当社の工事桁工法設計施工. みを行うこととした(図−3).籠の主筋は D51 を使用. マニュアルより求めた値で、工事中止値を 6mm,限界. しており継手は機械式継手を採用した.また,鉄筋籠. 値を 11mm と定めた.この値は列車走行の安全性を確. 全体での鋼材重量は約 13t あり,建込みを行う際に,現. 保するために定められた値であり,限界値には乗心地. 場で使用している 4.9t吊りのクレーンでは全ての籠を. を考慮した厳しい管理値を定めている.表−1は計測. 吊ることが出来ない.そこで,本工事においては空頭. 結果を示したものであり,計測を行った 91 測点中最大. 制約も考慮して,低空頭多滑車(写真)を用いて鉄筋. の変位を計測した測点を代表値として表記している.. 籠の建込みを行うこととした.本工事で使用する低空 頭多滑車は高さ 5000mm,幅 2500mm,最大吊り荷重 30t の能力がある.また,使用する全てのクレーンに高さ 制限リミッターを装着し,上空の工事桁及びホーム桁 への接触を防ぐ対策を行っている.上記対策を施すこ とで,作業条件を全てクリアすることが出来た. 3番線. 4 番線. 5番線. 第2ホーム. 表−1 月別最大変位量 仮橋脚月別最大変位量 単位:mm プラス側 マイナス側 薬液注入 深礎掘削 TBH杭 2009年2月 1.4 -0.9 ○ 3月 1.9 -1.3 ○ 4月 2.2 -0.9 ○ 5月 2.6 -1.2 ○ 6月 3.5 -1.2 ○ ○ 7月 5.6 -1.7 ○ ○ 8月 1.3 -0.7 ○ 9月 0.7 -1.0 ○ ○ 10月 1.2 -1.1 ○ ○ 11月 0.9 -1.2 ○ ○. 表より 7 月にプラス側の最大値を記録したが計測点 は薬液注入箇所からは離れていた.これは,2 月から行. 低空頭多滑車. クローラクレーン 4.9t吊. 4.9tクレーン. っていた薬液注入工の薬液で現場全体の地中が飽和状. サクションポンプ. 態となったためと予想される.なお施工箇所近傍での 変位は 3.0mm 程度であった.8 月以降の深楚掘削時, 仮橋脚 ライナープレート. 鉄筋籠. 図−3 削孔及び鉄筋建込み状況図. TBH 杭削抗時は変位量が最大で 1.3mm と薬液注入時よ り低い値となっている.マイナス側の値については, 平行して行っているレベル測量の結果がほぼ0という ことから,計測器の誤差と考えられる.全体を通して 仮橋脚の鉛直変位量は管理値内に収まっており,軌道 への影響はなかったと言える. 5.おわりに 列車の安全・安定輸送を行いながら工事を行うた め,鉄道構造物近接での杭の施工を鋭意行っている. 今後とも施工を進める中で発生する様々な課題に迅. 写真 低空頭多滑車を用いた鉄筋籠建込みの様子. 速に対処し,安全に工事を進めていく所存である..

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