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m 連邦取引委員会による子ども向けテレビ広告の規制

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(1)

研究ノート

一 は じ め に 二取り組みの過程︵以上二巻一号︶

三 取 り 組 み の 内 容 曰 事 実

m

一九七八年二月の子ども向けテレビ

広告に関するスタッフ・レポート

一九八一年三月三一日のスタッフの

最終報告および勧告

一九八一年九月一日のスタッフの最

終勧告︵以上三巻二号︶

(3)  (2)  目

規則の制定を中心として

連 邦 取 引 委 員 会 に よ る 子 ど も 向 け テ レ ビ 広 告 の 規 制

︵ 三

④ 小 括 口 要 件

① 一 九 七 八 年 二 月 の 子 ど も 向 け テ レ ビ 広告に関するスタッフ・レポート

︵以

上本

号︶

︱ 九 八

0

年の連邦取引委員会改善法

③ ス タ ッ フ の 最 終 的 見 解 山 小 括 口 権 限 上 ま た は 憲 法 上 の 障 害 四 是 正 措 置 四 む す び

内 田

4  ‑ 3  ‑662 

(香法

' 8 5 )

(2)

連邦取引委員会による

子ども向けテレビ広告の規制(三)(内田)

事実

︵続

フの最終報告および勧告︑

終勧告における事実にかかる記述を紹介することを通して︑

ういった事実が問題となったのか︑

そこで︑最後に︑規則制定に向けた取り組みの過程で︑結局

のと

ころ

どういった事実についてはスタッフの間で一応の合

意が得られたのか︑

かっ

たの

か︑

)

t

し力

i

委員会が確定しているわけではない︒しかし︑

らず

それは︑重要な意味をもっているように思われる︒

うの

は︑

それに対してどういった判

どういった事実については合意が得られな

また合意が得られなかった理由は何か︑

まとめにおいて提示するような事実は︑連邦取引

それにもかかわ

A

それは︑子ども向けテレビ広告の規制を考えるにあた

れは︑子ども向けテレビ広告に関する規則の制定手続を再開す

るにあたっても︑また︑差止命令を通じて子ども向けテレビ広

告の個別の規制をするにあたっても︑さらには︑自主規制をお っての出発点となりうるものであるからである︒すなわち︑そ まとめをおこなうことにしよう︒ について 断が加えられたのか︑明らかにしてきた︒ ど 一九八一年九月一日のスタッフの最 に関するスタッフ・レポート︑

一九

八一

年三

月一

日のスタッ

④ 小 括 以 上

(一)

一九七八年二月の子ども向けテレビ広告

一 九

①子どもの認識の発達は︑年齢に関連がある︒ こなうにあたっても︑出発点となりうるものであるからである︒

とこ

ろで

子ども向けテレビ広告に関する規則制定手続にお

いて問題となった事実にかかる争点は︑最終的には︑大きく三

つに収束される︒すなわち︑第一は︑子ども向けテレビ広告が︑

幼ない子どもにどういった影饗を及ぽすかということである︒

第二は︑砂糖入り食品のための子ども向けテレビ広告が︑栄養

についての子どもの態度等にどういった影響を及ぽすかという

こと

であ

る︒

第一

1一は︑砂糖入り食品の消費が︑

以下︑事実にかかるこれらの争点について︑規則制定手続の

最終段階でどのような判断が下されたのか︑

ここでのポイントは︑

得られたのか︑また︑ 子どもの歯の健

まとめることにし

どの事実についてどこまで合意が

どの事実についてどこに問題があって合

意が得られなかったのか︑を明らかにすることにおく︒

の最終報告および勧告︑ならびに一九八一年九月一日のスタッ

( 1 9 )  

フの最終勧告の判断である︒

9 9  

,1  

,1

. 

子ども向けテレビ広告が幼ない子どもに及ぽす影響

一九八一年三月三一日のスタッフの最終報告および勧告

ここ

では

まず︑次の点について合意が得られている︒ まとめの対象となるのは︑一九八一年三月三一日のスタッフ

よう

康にどういった影饗を及ぽすかということである︒

(3)

焦点およびテーマは︑広告メッセージおよび広告製品のアピー そして︑究極的に︑次の点について合意が得られている︒す

なわち︑幼ない子どもは︑子ども向けテレビ広告を適切に評価

する認識能力をもっていないということである︒

'

J

b ここで

があるという事実について合意している︒その証左としてスタ ッフがあげたのは︑次の点である︒すなわち︑規則の主題とな る適切な年令層は︑六才以下ではなく︑七才以下または八才以

ニオまでの年令の子どもも︑﹁幼ない子ども﹂とともに考慮され

るのに充分な認識の限界をもっているとの消費者団体の主張で

スタッフの最終報告および勧告における事実に

( 2 0 )  

ついての合意と決定的に違っている︒

この

合意

は︑

ある

下と定義されるべきであると示唆するコメントや︑八オから

いての子どもの態度等に及ぼす影婢

,1 

スタッフは︑規則の主題となる適切な年令層に関して争い

るということである︒

一九八一年九月一日のスタッフの最終勧告

スタッフの最終勧告は︑ ルを高める︒

④ 

子ども向けテレビ広告において用いられるテクニック︑

的とする偏りを一般に評価することができない︒

③ 

六才以下の子どもは︑子ども向けテレビ広告の説得を目

レビ広告に見境いのない信頼をおく︒

②子どもの認識の限界によれば︑六才以下の子どもは︑

一見したところ︑

タッフの最終報告および勧告における事実についての合意を全

面的にくつがえしたかのようにみえる︒しかし︑

終勧告から︑次の二つの結論を読み取ることは︑可能であるよ

うに思われる︒すなわち︑第一は︑六才以下の幼ない子どもは︑

子ども向けテレビ広告を適切に評価する認識能力をもっていな いということである︒そこで︑六才以下の幼ない子どもに限れ

スタッフの最終報告および勧告に

( 2 1 )  

おける事実についての合意を︑事実上くつがえしていない︒第

二は︑六オを超える子どもが︑

評価する認識能力をもっているかどうかに関しては︑争いがあ そこで︑結局︑子ども向けテレビ広告に関する規則の制定手

続を通じて事実上明らかにされた第一の事実は︑次の点である

ども

は︑

ということができる︒すなわち︑第一は︑六才以下の幼ない子

子ども向けテレビ広告を適切に評価する認識能力をも

っていないということである︒第二は︑六オを超える子どもも︑

f

ども向けテレビ広告を適切に評価する認識能力をもっていな

い可能性があるということである︒

伺砂糖人り食品のための子ども向けテレビ広告が栄養につ い

ま と め

スタッフの最終勧告は︑

一 九

スタッフの最 子ども向けテレビ広告を適切に

4  ‑ 3  ‑664 

(香法

' 8 5 )

(4)

連邦取引委員会による

子ども向けテレビ広告の規制(三)(内田)

まとめ

そこで︑結局︑子ども向けテレビ広告に関す

そして︑究極的に合意されたのは︑次の点である︒すなわち︑ ころ存在しない︒

④ 

@ 

c @ R  

③ 

フッ素処理の欠如およびその他の不適切な虫歯予防手 食品の形態

合意を再確認している︒

消費の頻度 よ ︑

, 9̲  

スタッフは︑

その最終報告および勧告での事実についての

虫歯の形成に寄与する他の要素が存在する︒

ける証拠は決定的ではないということである︒

,IJ 

9 9  

一 九 八 一 年 九 月 一 日 の ス タ ッ フ の 最 終 勧 告

の子どもの態度に影郭を及ぽすかどうかに関しては︑記録にお

虫歯は︑幼児期の主要な病気である︒

② 

集中している︒

① 

ここ

では

︑ まず︑次の点について合意が得られている︒

砂糖入り製品のための広告は︑

子ども向けテレビ番組に 砂糖入り製品のための広告は︑広告製品を求めるよう

f

どもを説得している︒

しかし︑究極的に合意されたのは︑次の点である︒すなわち︑

砂糖入り製品のための子ども向けテレビ広告が︑栄養について

ここで

,IL 

る規則の制定手続を通じて明らかにされた第二の事実は︑次の 点であるということができる︒すなわち︑第一は︑砂糖入り製 品のための広告が︑子ども向けテレビ番組に集中しているとい うことである︒第二は︑砂糖人り製品のための広告は︑広告製 品を求めるよう子どもを説得しているということである︒

したがって︑砂糖人り製品のための子ども向けテレビ広告が︑

栄養についての子どもの態度に影郭を及ぽすということについ

ては︑合意が得られていない︒

は︑決定的な証拠がなかったからである︒そこで︑

いては︑将来の検討を待たなければならない︒

佃 砂 糖 入 り 食 品 の 消 費 が 子 ど も の 歯 の 健 康 に 及 ぽ す 影 響 国:九八;年鼻﹁月↓●:日のスタッフの最終報告および勧告

ここ

では

②  ① 

@ R  

まず︑次の点について合意が得られている︒

砂糖の消費は︑虫歯の形成に寄与する︒

砂糖は︑虫歯の病因における要素の︱つである︒

虫歯を誘発する可能性がある︑食品における砂糖の最 低のパーセンテージは︑記録において確立されなかった︒

個々人の特質

一九八一年三月二

日のスタッフの最終報告および勧告

というのは︑

その事実について

その点につ

規則の目的を達成するために︑特定の食品が虫歯の原因 となる性質をもっているかどうかを識別する方法は︑現在のと

一 九

(5)

に 個 々 人 の 特 質 と い っ た

︑ 虫 歯 の 形 成 に 寄 与 す る 他 の 要 素 が 存 したがって︑食品が最低何パーセントの砂糖を含んでおれば︑

虫歯を誘発する可能性があるのかということについては︑

いるかどうかを識別する方法論についても︑ 在するということである︒

合 意 が 得 ら れ な か っ た

︒ ま た

︑ 規 則 の 実 施 に お け る 出 発 の 第 一 歩 と な る と 思 わ れ る

︑ 特 定 の 食 品 が 虫 歯 の 原 因 と な る 性 質 を も っ て 合意が得られてい

フ ッ 素 処 理 の 欠 如 お よ び そ の 他 の 不 適 切 な 虫 歯

f

防 手 段 な ら び

の病因におけるこ要素であるので︑

そこで︑結局︑c 

る規則の制定手続を通じて明らかにされた第一

1パの巾実は︑次の

点 で あ る と い う こ と が で き る

︒ す な わ ち

︑ 第

. は

︑ 虫 歯 は 幼 児 期の E 要な病気であるということである︒第一心は︑砂糖は虫歯

そ の 消 費 は

︑ 虫 歯 の 形 成 に 寄与するということである︒第.口は︑消費の頻度︑食品の形態︑

まとめ

子 ど も 向 け テ レ ビ 広 告 に 関 す

を再確認している︒

ょ ︑

,1 

(b) 

ではないということである︒ 砂

糖 の 消 費 が 虫 歯 の 原 因 と な る と い う こ と を 記 録 に お け る 証 拠 る

性 質 を も っ て い る も の と 識 別 す る 規 則 の 宣 詞 を 炭 づ け る も の ここで

一 九 八

. 年 九 月

日 の ス タ ッ フ の 最 終 勧 告 ス タ ソ フ は

︑ 最 終 報 告 お よ び 勧 岩 で の 事 実 に つ い て の 合 意

は確立しているが︑

そ の 証 拠 は

︑ 特 定 の 食 品 が 虫 歯 の 原 因 と な

︵ 要 件

,

1 9  

( 2 0 )

 

( 2 1 )

 

4 0

なし

なお︑一九七八年二月の子ども向けテレビ広告に関するスタ

ッフ・レポートは︑ここでのまとめの対象とはしなかった︒というのは︑それは︑手続の最も初期の段階のものであるので︑スタソフが最終的にどういった事実についてどこまで合

意したのかという問題にとっては︑それほど重要ではないか

らである︒また︑スタッフ・レポートにおいては︑第二およ

び第一二の争点の検討に際して︑事実上︑第一の争点も検討ざれているが︑二つの争点がかならずしも明確に区別されて検

討されているわけではないという事情や︑スタッフ・レポートの論述が︑スタッフの最終報告および勧告︑ならびにスタ

ッフの最終勧告の論述とかならすしも対応関係をもってい

ないという事情も︑それを取り上げなかった理由の一端とな

って

いる

なお︑最終報告および勧告での合意をスタッフが最終勧告に

おいてくつがえした背景には︑合意された事実か要件規定に

照して欺躁的であるかどうかについての判断を避けたいと

いう願望があったと推察するのは︑うがちすぎであろうか︒この点については︑後述三︵④をも参照︒

ちなみに︑多くの消費者および公益グループは︑最終報告および勧告でのスタッフの合意に全般的に同意している︒See

Su

mm

ar

y  o

f   Co

mm

en

ts

.  s u p r a

o   n

t e

( 

6 )  

a t

 

9. 

一 九 四

4  ‑ 3  ‑666 

(香法

' 8 5 )

(6)

連邦取引委員会による

子ども向けテレビ広告の規制(三)(内田)

勧告をみることによって︑

スタッフの最終的な見解が何である

そして︑最後に︑

告および勧告︑ならびに一九八一年九月ニ口のスタッフの最終

一九八一年ー:月三一日のスタッフの最終報 たからである︒ う︒というのは︑それにおいて︑﹁不公正﹂という理論に基づい

ては子ども向けテレビ広告に関する規則制定手続を継続ずるこ とができないということが規定されたからである︒

つまり︑子 ども向けテレビ広告に関する規則制定

F

続は︑﹁欺職﹂という理

論に基づいてのみ継続することができるということが規定され

欠こ

︑ ノ ー

i

一九

0

年の連邦取引委員会改善法について検討しよ

のその見解を紹介することにしよう︒ タッフの見解が明らかにされている︒

そこ

で︑

まず

︑ 上 一九八一年一

0

月二

日︑

スタッフ

子ども向けテレビ広告に関する取引 規制規則の制定手続を終結するにあたり︑委員会は︑規制の要 件に関しては何らの言及もしなかった︒しかし︑規則制定に向 けたその取り組みの過程では︑委員会内においてのみならず︑

議会においても︑規制の要件をめぐって議論がたたかわされて 一九七八年二月の子ども向けテレビ広告に関するスタッフ・

レポートでは︑連邦取引委員会法の要件規定に照せば︑問題と なる子ども向けテレビ広告はどのように判断されうるのか︑

さらす力をもっている︒これが︑

一 九 五

フ・レポート

テレビ放映された広告は︑子どもが自己をと

りまく世界について最初に知るようになったときから︑実際に︑

テレビ番組以

t

f

どもにアピールする︒しかも︑この広告は︑

f

どもが自衛できる態様で正しく認識することができない︑歯 に対する危険やおそらくその他の健康に対する危険に子どもを

一九七八年二月の子ども向け

( 2 2 )   テレビ広告に関するスタッフ・レポートの立場である︒

それでは︑砂糖入り製品のためのテレビ放映される現在の広 告は︑連邦取引委員会法第五条︑第一二条および第一五条の意 味で欺隔的であるのだろうか︒また︑それは︑第五条の意味で

不公正であるのであろうか︒

したり︑広告の性質を見抜いたり︑評価したりすることができ ないほど幼ない子どもに対する︑テレビ放映される広告は︑ど

. . .

のような製品についてのものであれ︑生来的に︑第五条の意味

.  

で欺醐的であるとともに不公正であるのであろうか︒

以下

さらには︑広告の販売目的を理解

これらの点について︑

スタッフ・レポートがどのよう

3,   (2   な判断を下したのか︑明らかにしよう︒

口 砂 糖 入 り 製 品 の た め の

︑ 子 ど も に 対 し て テ レ ビ 放 映 さ れ

る現在の広告は︑連邦取引委員会法第五条︑第一二条および第 かを明らかにしよう︒

',

J 

.︑

一九七八年二月の子ども向けテレビ広告に関するスタッ

(7)

性を査定してきたということである︒ てはまる︒すなわち︑第一は︑ 一五条の意味で虚偽で︑極めてバラエティーに富んだ砂糖入り製品を消費するよう子どもを誘引することをその目的とするとともに効果とする︑テレビ放映される広告のたゆまない流れに︑朝食時であれ︑食間でているために︑ あれ︑子どもはさらされている︒これらの製品は︑経験が欠け

また︑純朴であるために︑子どもが理解するこ

とができない健康上の危険を︑

てい

る︒

しか

も︑

とくに歯の健康に対して及ぽし

これらの製品は︑幼ない子どもがまた︑

することができない伝達技術によって広告されている︒

そのような砂糖人り製品のための広告は︑全体としてみたと

きとくに︑連邦取引委員会法第五条︑第一︱一条および第.五条

の意味で︑﹁虚偽﹂で︑﹁ミスリーディング﹂で︑﹁欺晦的﹂であ

る︒このことは︑次の二つの要素に照してみたとき︑

これらの条項の目的を達成する ために︑委員会が伝統的に︑子どもを︑とくに弱く︑容易にミ スリードされる特別のクラスとして取り扱ってきたということ である︒第二は︑消費者が︑その金銭のみならず︑

もおびやかされている場合には︑委員会が︑

理解

とくに当

その身体を とくに厳しく欺隔 連邦取引委員会法第五条は︑商業における︑または商業に影

饗を及ぽす不公正または欺眺的な行為または慣行を違法と宣言

( 2 4 )  

Iスリーディングで︑欺職的である

邦取引委員会法第五条のもとで︑子どもは︑

おとなだけを含む

員会が推認することができる︒ 誘引するために企てられているか︑誘引しそうである虚偽の広

( 2 6 )  

告物の拡布を違法とし︑それを第五条違反と宣言している︒第 一五条は︑第ニ一条の目的にとって虚偽の広告物とは︑重大な

点でミスリーディングである広告物と定義し︑かつ︑広告物が

ミスリーディングであるかどうかを決定するにあたっての考慮

( 2 7 )  

事項を加えている︒

これらの条項を適用するにあたっては︑特定の消費者が現実

に欺隔されるということを立証する必要はないということが︑

充分に確立されている︒テストは︑問題となっている広告が︑

だます実質的な力または傾向をもっているかどうかである︒そ のような力または傾向の存在は︑広告がつくりそうな正味の印 象を考慮に人れた上で︑集積している行政上の知識および専門 性を行使して︑問題となっている広告それ自体を根拠にして委 もし広告が︑国民のうちの一層容易にミスリードされる何ら

かの少数派に向けられているなら︑広告が国民一般をだますカ

または傾向をもつということを確立する必要はない︒子どもは︑

容 易 に ミ ス リ ー ド さ れ る そ の よ う な 少 数 派 の 古 典 的 な 例 で あ

る︒委員会が述べたように︑法一般を通じて︑

( 2 5 )  

して

いる

同法第ニ一条は︑

また

︑ とくに連

••

食品の購入を直接にまたは間接に

一 九 六

4  ‑ 3‑668 

(香法

' 8 5 )

(8)

連邦取引委員会による

子ども向けテレビ広告の規制(三)(内田)

同様に解決されているのは︑人間の健康に対する危険を含む 事件においては︑欺職性はとくに厳格な基準によって査定され

. . .

.  

るべきであるということである︒このことは︑

f

どもの健康が その警戒心は低下するということになる︒それに対し︑子ども

は︑八才以下ではその相当数が︑テレビコマーシャルには販売

目的があるということ︑

すな

わち

︑ それが単に公平無私の教示 にとどまるものではないということを理解することができない

か︑コマーシャルを理解したり評価したりすることができない︒

そのかぎりで︑子どもの警戒心は︑

また︑委員会は︑健康に対して危険を及ぽす製品が広告され

ているところでは少なくとも︑ すでに低下している︒

また

︑ その広告に子どもがさら

全く真実の公正な取扱いがおこなわれていると期待するので︑

健康や安全が危険にさらされているところでは︑

おと

なは

でき

る︒

危険にさらされている場合には︑一層真実であるということが 厳格な基準の例を数多く提供している︒ 向けられる広告の欺腸性を脊定するために適用される︑ いるということを正当に考慮して︑委員会の先例は︑

とく 子どもに

のであれば違法ではない事業慣行から特別の保護を必要とする とくに弱いクラスであるということが認識されてきた︒子ども の知識︑世間馴れ︑成熟および経験が低いレベルにとどまって

①  (a) 

おこなわれている表示

一 九 七

砂糖入り食品のためのすべて 表示に照してみた場合の菫大な事実の不開示

あり

それゆえ︑虚偽かつ欺腸的であると信じる︒

の広

告は

ヽスリーディングで

る ︒ されているところでは少なくとも︑

その製品のための広告が集 積することによって障壁が築かれ︑結果として︑健康に対する

危険について公衆が適切に認識したり︑

それを評価したりする ことができなくなる場合には︑その製品のための広告は︑全体

. . . .

. . .  

としてみたとき︑欺職的となりうるということを認識してきた︒

ところで︑連邦取引委員会法第こ九条は︑事実についての明 白な不実表示による場合のほかに︑広告がミスリーディングで あるかどうかを決定するための二つの例示的な基準を確立して

第一は︑表示に照して項大である事実を開示していないなら︑

広 告 は ミ ス リ ー デ ィ ン グ と な る 可 能 性 が あ る と い う も の で あ る︒第二は︑当該広告物において記されている条件︑または︑

習慣的もしくは通常である条件のもとでの広告商品の使用から 帰結する結果に関して直大である事実を開示していないなら︑

広 告 は ミ ス リ ー デ ィ ン グ と な る 可 能 性 が あ る と い う も の で あ

スタ

ッフ

は︑

いる

子どもに向けられている︑砂糖入り製品の現在

これらの基準の両者のもとで︑

(9)

パターンであるということである︒

け な し)

ねばねばするというその性質の点から︑

または︑頻

の広告に共通している広範な表示は︑第一に︑

第二

に︑

用加工穀類食品︶であれ︑食間︵砂糖入りスナック︶であれ︑

砂糖入り食品を食べることは︑広く受け入れられた通常のこと

第一一に︑この広告は︑朝食時には少なくとも︑

するとの表示を伝達する︒

第四

に︑

第五

に︑

いということ︑

第六

に︑

はその他あまい製品は︑ ンディーの望ましい品質であるということである︒

充分な根拠が存在するということである︒

もう︱つの共通の表ホは︑

およ

び︑

ということである︒ 中に残存する時間が長ければ長いほど︑

それは良いものである

上の議論が存在するということである︒

その食品が望ま この広告は︑総体として︑朝食時︵砂糖入りの朝食

また食間にお いても︑砂糖入り食品をとることは︑良好な健康に充分に合致

キャンディーの広告にしばしば現われる表示は︑

ねばねばしているということが︑

口 かみくだくことができな

キャ

ときどきおこなわれる表示は︑砂糖入り製品を頻繁 に︑また繰り返してスナックとしてとることが︑望ましい消費 第七に︑朝食用加工穀類食品の広告の大部分に共通している

表示は︑﹁チョコレートのような﹂︑﹁マシュマロのようなLまた

その特徴のゆえに︑健康によい︑望ま

という単なる主張でさえ

I!│

のいずれかに照して重大な︑開示

第一に︑砂糖入り食品は︑

と主張する︑

とくに食間で食べられるとき︑虫 第二に︑庶糖の過剰消費は︑肥満の原因となるおそれがある

一連の責任ある科学的意見が存在するということ である︒また︑多鮒の砂糖消費が︑心臓病や糖尿病のようなそ の他の長期にわたる健康問題を惹起する可能性について︑科学 第三に︑食べられる量と機会の両者からみて︑広告された砂

. .  

糖入り製品は︑結局のところ望ましくなく︑砂糖の消費を制限 することが最善であると︑健康上の理由から結論を下すための

なお

︑ 口中に残存する時間の長さの点から︑容易にかみくだ 繁にもしくは反復してスナックとして摂取するというその望ま

しさの点から︑砂糖人り製品の販売促進がおこなわれる場合に は︑そのような属性または消費のパターンは︑虫歯にする製品 の性質を高めるというのが︑追加的な明らかにされない重大な

であるという表示を伝達する︒

歯となる性質が高いということである︒ されていない事実は︑次のものである︒

しいということである︒

しい朝食用の食品であるということである︒

② 

開示されていない事実

︶ う い っ た 主 張 ー 望 ま し い

一 九 八

4  ‑ 3  ‑670 

(香法

' 8 5 )

(10)

連邦取引委員会による

子ども向けテレビ広告の規制(三)(内田)

のもとでの︑

または︑②習慣的もしくは通常である条件のもと おける二番目の例ポ的な基準は︑①広告において記された条件

であるからである︒したがって︑

一 九 九

これらのカテゴリーでは︑明

衆﹂として性格づけることができる︒

,~_’

使用の結果に関する屯大な事実い不開小

第/九条に

事時にのみこの製品を食べるよりも︑

一層危険な消費パターン ックとしてとること︑

また

は︑

口中に長く保持することは︑食

いる

とんど知らず︑四分の口は︑とくに健康によいと考えている︒ 事実である︒

ところで︑広告製品が健康または安全に及ぽす危険について

•••

公衆がすでに知っていると想定しないというのが︑委員会の確

.般的に知っているということを想定しないとい うことは︑就学前りアf

巳もや小学校い

f

ともが椋的となる視聴 もの大部分は︑食事時の砂糖の消費がよくないということを知

っているが︑食間での砂糖の消費が危険であるということをほ 委員会は︑﹁目につくか︑ある程度の割合の公衆﹂をミスリー

ドするにすぎない︑モ張を訴追する権限をもっている︒そこで︑

f

どものテレビ視聴者の四分の.にアプローチするものはどの ようなものであれ︑確実に︑﹁目につくか︑ある程度の割合り公

での︑広告商品の使用から帰結する結果にとって重大な事実を

明らかにしていないなら︑

その広告は欺職的となる可能性があ

現在子ど もに向けられているこつのカテゴリーのコマーシャルが︑砂糖 第一のカテゴリーは︑食事の一部として摂取されるものとし

て製品が意味づけられているのではなく︑間食のスナックであ

長さ

︑ または︑製品を頻繁にもしくは反復してスナックとして 摂取することの望ましさを強調するコマーシャルにかかわって これらの二つのカテゴリーにおいては︑﹁記された条件﹂に基

づいて製品を使用すれば︑虫歯にする性質は実際に高まる︒と いうのは︑砂糖人り製品を食間において︑もしくは頻繁にスナ らかにされない重大な事実は︑虫歯にする性質を製品がもって

第二のカテゴリーは︑

キャンディーが口中に残存する時間の

らかにされない事実について︑

. . .

. .  

際のところ理解をしているようにはみえない︒

こ~こ、

t

しカ ー

f

ると強調するコマーシャルにかかわっている︒

開ぷをド必要にするほどに︑ 虫歯に関してはとくに︑

f

ども

は︑

ここで問題としている明

. 

者であるということを考えると︑

とくに適切である︒

製 品 の 使 用

J J 粂 件 を 記 し て い る も の と 解 す る こ と が で き

険について︑ 立された政策である︒

ここで問題となっている健康に及ぽす危

① 広 告 に お い て 記 さ れ た 条 件 の も と で の 使 用

るということである︒

(11)

習慣的または通常の条件のもとでの使用

いるということ︑

および︑食間で食べられるときに虫歯にする

その性質が高まるということである︒

② 

れる

スナックと

して販売されるキャンディーおよび砂糖入り製品の習慣的また は通常の使用は︑食間での消費ということである︒子ども向け 市場の一定の部分に関しては︑食間での消費が︑砂糖入りの朝 食用加工穀類食品の習慣的または通常の使用でもあるように思 砂糖入り製品の習慣的または通常の使用が︑食間に食べられ

るということであるかぎりで︑明らかにされない重大な事実は︑

その製品が︑砂糖の入っていない代替品よりも一層︑虫歯にす

る性質をもっており︑しかも︑砂糖入り製品の食間での消費は︑

虫歯にするその性質を高めるということであり︑また︑砂糖の 消費が歯以外の健康に及ぽす影輯に関しても科学上の議論が存

在するということである︒

団 砂 糖 入 り 食 品 一 般 の 広 告 に 内 在 す る 欺 職 子 ど も に 向 けられている︑砂糖入り製品のための広告は︑全体として︑そ の消費が望ましく︑楽しく︑健康によく︑広くゆきわたってお り︑かつ通常のことであり︑しかも︑広告されておらず︑あま

り望ましくないと思われている︑砂糖入りでない代替品よりも︑

砂糖入り製品が選ばれるべきであるというメッセージを伝え

ところで︑砂糖入り製品は︑子どもの歯の健康にとっては少 なくとも︑危険である︒加えて︑多量の砂糖消費は︑健康の他 の側面にとっても同様に︑また︑心臓病の原因となるなら生命

. . . .

. .  

にとってさえ︑危険であるかもしれない︒

また︑かかわりのある視聴者は︑文字通り生まれてこのかた︑

絶えず︑砂糖入り製品を消費するよう懇願されてきた︒子ども が広告製品を消費するかぎりで︑子どもは︑これらの危険をも たらさない代替の製品を消費することができない︒独特の暗示

や︑子ども︑とくに幼ない子どもの特徴である純朴さに照せば︑

広告のこの過多は︑健康に及ぽす危険についての適切な知識お

よび評価に対する障壁となる︒理解に対するこの障壁のために︑

全体としてみたとき︑広告は︑第一五条のもとで重大な点にお

いてミスリーディングなものとなり︑

もとで虚偽で︑第五条のもとで欺職的となる︒

子どもに向けられる︑砂糖入り製品のためのテレビ放映 される現在の広告は︑連邦取引委員会法第五条の意味で不公正

( 2 8 )  

で あ る 虚 偽 で ミ ス リ ー デ ィ ン グ で 欺 職 的 で あ る こ と に 加 え て︑子どもに向けられる︑砂糖入り製品のためのテレビ放映さ

れる現在の広告物は︑

また︑商業におけるまたは商業に影饗を

及ぼす不公正な競争方法である︒

(ii) 

る ︒

したがって︑第一二条の

00

4  ‑ 3‑672 

(香法

' 8 5 )

(12)

連邦取引委員会による

子ども向けテレビ広告の規制(三)(内田)

に明らかにされた二つの別のテストがある︒︱つは︑買主と売 二つの部分からなるこの定式化は︑Jこで問題にしている 各々についてあてはまるところがかなり大である︒ 入った食品のテレビ放映される広告は︑これらの三つの基準の

ところで︑目下の状況で不公正を測定するための.つの方法

ての|ー—性質である。

第三は︑広告それ自体と広告製品の両者に内在する害悪の可

能性である︒

視聴者が素朴であり無防備であればあるほど︑広告は一層操 作的となる︒広告それ自体と製品の両者における害悪の可能性 が大きければ大きいほど︑第五条にいう不公正の認定を正当化 することができる︒子どもに対して向けられる︑多量に砂糖の 連の事実からとくに導かれたものである︒しかしながら︑以前

ている事実に適用してみよう︒この分析によって︑子どもに向

けられる︑砂糖入り食品のためのテレビ放映される広告が︑一︱

つの基準のみならず︑我々が提案するテストおよびもう︱つの

テストにも反しているということが明らかになるであろう︒

説明を容易にするために︑実質的な侵害という基準の検討か

ら出発しよう︒

① 問 題 と な る の は

︑ R 子 ど も 自 身 に 対 す

る侵害︑⑥親および親子関係に対する侵害︑◎競争者に対する 以

下︑

素を調べることである︒

第一は︑標的となる視聴者の独特の素朴さおよび無防備であ

第二は︑広告の純粋に操作的なー報知的に対するものとし る ︒

二 0

このシガレット・ルールの三つの基準を︑目下問題とし

つのテストのうち︑最も詳しいものは︑

おいて並ぺられたものである︒それは︑①問題とされた慣行が 公共政策に反するかどうか︑②それが非道徳的︑非倫理的︑抑 圧的︑または非良心的であるかどうか︑③それが実質的な侵害

となる可能性があるかどうか︑といった事項に目を向けている︒

実質的な侵害

9 9  

, 1

,  

の︑目下問題としている広告の不公正

ることは困難であると委員会が認識したものである︒

下 ︑

第五条の意味での不公正は︑議会が意図的に柔軟なままにし た概念であり︑特定の事実状況に言及することなしに一般化す

ー—決して唯このものではないけれども|ー'は、次の:.つの要

( 2 9 )  

主の間の知識や力の差に焦点をあてるものであり︑もう︱つは︑

( 3 0 )  

シガレットの広告およびラベル表示に関する取引規制規則︵以 シガレット・ルールという︶において委員会が述べた三つ の要素を並べるものである︒これらのテストは︑同一ではない

( 3 1 )   けれども︑列挙したばかりの:1つの要素に類似している︒

シガレット・ルールにおいて並べられたテストのもとで

ところで︑これら三

シガレット・ルールに

(13)

わけ次の要素の産物である︒ 合理 E

義をも圧倒するこの広告の力は︑いくらかの要素︑

とり

期的な影牌についての

f

どもの計算を圧倒している︒

親が子どもの食事習

に対する障嘩がつくられるという結果になる︒

って︑現実の世界で生きている通常の健康な少年少女は疑念を 侵

害︑

であ

る︒

は︑砂糖入り製品を朝食時であれ食間であれ消費するよう︑子

どもを説得しようとしている︒この広告が成功する場合には︑

子どもは︑歯であれそれ以外であれ︑健康を害する危険にさら き︑元手または確率のどちらについても︑知的な査定をするこ

f

どもが長期的な影牌を計算しはじめる年齢でさえ︑小さい

f

どもに充分に発達している

1

の考

え︑

この

広告

は︑

長期的な影粋についての子どもの計算を圧倒している︒ これらの危険を冒すと

すなわち︑崎座︑

[l 

さみしさを満足させたいという単純な願望にアピールすること

で︑目ド問題にしている広告の目的や考えられうる効果の方が︑

また︑好意をもって広告製品をたべることによ はらすことができると緑り返し

f

どもに示すことによって︑長

f

どもが開発したかもしれない︑発達期におけるどのような

二 0 ニ

第一は︑製品を需要するよう子どもを誘引するための効果的 い︶アピールを工夫するにあたっての︑広告主の法外な世間馴

れで

ある

︒ 第二は︑広告主がその世間馴れを特定のコマーシャルに適用

するのを許す財源である︒

第三

は︑

子どもに到達し︑

独特の力である︒

子どもにアピールする︑テレビの このことすべてに︑二つの侵害要素が内在する︒第一は︑広

告された砂糖入り製品を消費することによって︑歯であれそれ

以外

であ

れ︑

子どもの健康に対して加えられることになる即座 の侵害である︒第二は︑栄養摂取にかなう健全な習慣を学んだ り身につけることによって︑長期的に健康を守るという子ども の能力に加えられる侵害である︒こういった広告がすべて集積 されれば︑広告製品の消費がもたらす健康に対する危険につい て︑公衆が適切な知識をもった上で適切な評価をおこなうこと

親および親子関係に対する侵害 慣を指導する責任を引き受けるときはいつでも︑親子間での何 らかの協議によって︑親が好まない食品に対する好みをどの範

囲で

f

どもが楽しむのが許されるかが決められる︒それは︑し もはその可能性をもたない︒ とができない︒子どもが幼なければ幼ないほど︑︶の点で子ど されることになる︒子どもは︑概して︑

R子ども自身に対する侵害

Jこで問題となっている広告

な︵そして︑通常は感情的であるか︑少なくとも合理的ではな

4  ‑ 3‑674 

(香法

' 8 5 )

(14)

連邦取引委員会による

子ども向けテレビ広告の規制(三)(内田)

由な消費は︑空腹を満たすための通常で健全な方法であると教 ばしば︑親子関係においていつまでも続く緊張の源である︒

砂糖入り製品についての現在の広告は︑

親子間でとくに気がかりとなる事項にかかわっている︒

広告されているのを見た物を需要するよう

f

どもに促進してい

る︒第四に︑

それは︑テレビにかかわっている︒すなわち︑テ レビを消すことによって︑親が最初のこつのポイントに関する

圧力から逃れようとすれば︑親は︑

もう︱つの対立の領域に人 ここでの侵害は︑次の点にある︒すなわち︑子どもは︑砂糖

とができない一方︑親は︑子どものためにそのような衡址をお こなうことができるのみならず︑責任ある親の基本として︑衡 凪をおこなうよう義務づけられていると考えてもよいというこ とである︒歯およびそれ以外の健康に及ぽす結果に関する証拠 をよく調べてみれば︑親が︑子どもが好むよりもかなり少ない ある︒しかしながら︑争点となっている広告は︑集積すること

によって︑すべての砂糖入り食品は望ましく︑

し カ

その自

そこで︑明らかに多数の親が︑何もしていないようにみえて も︑その事実は︑子どものテレビ視聴やテレビでの食品広告が 重大な問題ではないということを立証するものではない︒親が 何らの行動もおこさないのは︑現状にがまんできるとの判断か

量の砂糖が消費されるべきであると結論を下すのももっともで

かっ

た︒

二 0 三

り︑外で遊ばせたりするためになすべき手段を全くもっていな

親は︑無力さを強く感じるために︑

子どもの視聴をコントロ ールしようとしなかった︒また︑親は︑子どもが社会で相手に されなくなったり︑社会で孤立したりするのを助長すると考え

るルールを子どもに強いることについて心配をしていた︒

には︑多くの親は︑テレビがなければ︑子どもを静かにさせた

消費の短期的な魅力と︑長期的な害悪の可能性とを衡拭するこ り

込む

のがもっともな是正措置である︒

親は︑テレビのプラグを引き抜いたり︑テレビを家庭から追

第一に︑それは︑食品にかかわっている︒第二に︑その多く

. . .

.  

は︑スナックとしての食品にかかわっている︒第一こに︑それは︑ いくつかの理由で︑

示する︒親は︑テレビのその教えから︑自己が下した結論を守

るよう強いられることになる︒そこで︑

その広告は︑健康に密 接に関係しており︑したがって︑親の正当な関心の中心である 事項に関する︑それぞれの家庭における親の権威を落とすこと 放したりすることがいつでもできると主張される︒しかし︑

のこともまた︑親子関係における非常にデリケートな問題を含

んでいる︒そこで︑これも同じく︑親が望ましくないと信じる になる︒これは︑小さな侵害ではない︒

" ' 1 J   , .

0  

(15)

提供している会社の間でさえ︑よく知られている︒

ある

◎ 

どもは︑広告を割り引くための︑

り評価したりすらするための︑

その製品の購人の拒絶︵または︑

ことの不許可︶

競争者の侵害

幼ない子どもに対して砂糖を宣伝する

い︑というものである︒ 択をさせるのは︑不公正である︒ を欠いているからである︒

アメリカ法に最も深く

また

は︑

いて

︑ そして最後に︑︶ういった公共政策を委員会がどのよう

とこ

ろで

おとなのテレビ視聴者でさえ︑何らかの意味で︑

公共政策に対する違反

になったりするからである︒

られ

る︒

らではなく︑無力さを強く感じることの結果からである︒たと え親がテレビ視聴を禁じようと試みても︑気に入らないと親が 判断したコマーシャルを遮断するこの努力の効果が上がるかど うかは明らかではない︒というのは︑子どもが見るすべての販

売促進を親が監視することは不可能であり︑

さらには︑友だちを通じたりして︑ また︑テレビによ

って影響される購買は︑テレビを見る時間に比例して減らず︑

子どもが広告物を知るよう

広告主にとらわれている︒そこで︑このことは︑子ども︑とく

に最も幼ない子どもには先見的にあてはまる︒というのは︑子

その性質を見抜いた

おとなであればもっている能力

テレビで子どもに向けて広告される製品を購入することと︑

それに先立ち︑テレビを見る

に伴う対立をがまんすることとの間で︑親に選 ことが勧められないということは︑目下問題としている広告を

れて

おり

そこでは︑市場における地位を失うことなく︑単一

の競争者が︑砂糖から脱することはできない︒

そこでの競争方法は︑次のようなものである︒すなわち︑強力 な道徳上の強制に基づけば採用すべきでない慣行を競争者が用

いないなら︑その競争者は︑事業を喪失するというものである︒

そういった競争方法は︑

② 

共政策について︑続いて︑親の権威を守るという公共政策につ

に認識しているのかについて検討しよう︒

子どもを守るという公共政策 根ざしている公共政策の中には︑次のようなものがある︒すな

わち︑①子ども自身のあやまちの︑厳しいか長く続く結果から︑

子どもは保護されなければならず︑また︑②おとなは︑自分自 身の世間馴れと子どもの純朴の間の相違を︑自分自身の金銭上 の利益のために食いものにするのを阻止されなければならな 子どもに対する特別の保護の例としては︑次のようなものが

まず

子どもを守るという公 一種の不公正を含んでいるものと考え

いい

かえ

れば

砂糖入り食品に関しては︑一種の砂糖競争レースがおこなわ

二 0 四

4  ‑ 3‑676 

(香法

' 8 5 )

(16)

連邦取引委員会による

子ども向けテレビ広告の規制(三)(内田)

誘 惑 的 妨 害 物 の 原 則 ( a t t r a c t i v e n u i s a n c e d o   c t r i n e )   とくに関連があるのは︑誘惑的妨害物の原則である︒その原則 は︑誘惑的であるとともに危険でもある建築物に子どもが侵入 するときの責任をつかさどるものである︒この原則は︑次のよ

そういった建槃物に

f

どうな認識に基づいている︒すなわち︑

し︑その理解に基づいて行為する││ーまたは行為しないーと いう極めて不充分な子ども自身の能力よりも︑子どもをはるか に確実に保護するという認識である︒したがって︑法は︑誘惑 的であるが危険な建築物を保持するおとなに対して︑その建築 物に子どもが立ち入れないようにする強い金銭上のインセンテ

イプを与える︒

この危険を理解 目下問題となっているケースは︑子どもを排除しようと試み

るかわりに︑あらゆる可能な努力をおこなって︑所有者が子ど もを誘引しようとする誘惑的妨害物のケースに似ている︒誘惑 的妨害物に立ち入る場合と同様に︑砂糖を消費するよう子ども をうまくだます必要はない︒誘惑的妨害物の場合と同様︑子ど もは︑何らかの抽象的な意味で危険を理解するとしても︑その

理解を適切な行動に移す能力を欠いている︒

誘惑的妨害物という原則は︑ときどきおこなわれる次のよう

な主張を処理するための指針を提供する︒すなわち︑広告主は︑ もが侵入するのを阻止するおとなの力の方が︑

未成年者による契約の取消

理由で︑最もこの侵害の原因となりやすい︑

二 0 五

まさしくその消費

自分が望むアピールであればどのようなものであれ︑子どもに

対しておこなうのが許されるべきであるとか︑親が反対ならば︑

そのアピールを拒否するか︑テレビを消す責任は親が負うべき

未成年者に対する危険な動産の提供

( p r o v i s i o n o f   d a

n   , 

使用

者が

この原則は︑次のようである︒

その若さ︑無経験その他の理由で︑自分自身の身体 を害する危険を不当にもおかして︑動産を使用する傾向がある ということを︑提供者が知っているか︑既知の事実から知るべ

きである場合には︑他人の使用のために動産を提供する者は︑

それによって生じた身体の侵害に対して責任がある︒

目下の問題に関しては︑販売促進されている製品は︑虫歯の 原因となる︑充分に確立された傾向をもっている︒これらの製 品を消費するよう鼓舞される子どもは︑若さ︑無経験その他の

パターンー~砂糖入り製品を間食のスナックとして摂取するこ

とーーーを採用する傾向がある︒このパターンで消費されれば︑

砂糖入り製品は︑

@ 

未成年者に対して執行することができず︑ とくに虫歯の原因となる性質が高くなる︒

未成年者による芙約は︑

したがって︑未成年

者の選択によって取り消すことができるというのが︑基本的な g

e r o u s   c h a t t l e   t o   m i n o r s )  

⑦ 

る︑

という主張である︒

⑦ 

(17)

っている受託義務

(f id uc ia ry du ti es ) 

受託関係は︑広範囲の

@ 未 成 年 者 や

︑ その他の弱くて依頓心の強い者に対して負的な依頼心の強い当事者である︒

弾薬である︒

売主と子どもの間の関係は︑依頼心の強い当事者と優勢な者 さにかかわっている︒

未成年者による危険な製品の購入の禁止 護するこの政策は︑その健康および安全を保障する領域へとく

に拡張している︒

おとなが自由に利用できる製品のうちいくら かは︑子どもにとっては非常に危険であると考えられているの で︑子どもは全くそれを買うことができない︒そういった例と

してあげることができるのは︑酒︑タバコ︑ポルノ雑誌︑銃砲︑

④ 

明として︑関連がある︒一層弱い当事者にまさるすぐれた知識︑経験︑

必要性はこ唱緊急なものとなる︒優勢な当事者の力は︑次の要

法で

ある

︒ 子どもを保護する責任を親に課すという代替の考えをしりぞけ

@刑法および不法行為法における未成年者の無能力または 免 除 法 が 子 ど も に 対 し て 伝 統 的 に 拡 張 し て き た 保 護 の 中 に︑刑法および不法行為法における一定の無能力または免除が

ある︒子どもが幼なければ幼ないほど︑その保護は厳格である︒

これらの無能力または免除は︑

しいか長く続く結果から︑

子ども自身のあやまちの︑厳 子どもを保護するという法政策の表

子どもを保

の強い当事者をコントロールする優勢な当事者の力が大きけれ

未成熟の結果から︑また︑略奪をおこなうおとなの企図から︑

誘惑的妨害物の原則と同じく︑取消の原則は︑子ども自身の

関係において︑通常次の二つの要素をもつ場合に︑宣言されて きた︒すなわち︑第一は︑優勢な当事者が︑弱く依頼心の強い 当事者にまさる力をもっているということである︒第二は︑優

勢な当事者がその手腕を発揮し︑金銭上自己に有利なように︑

したがって︑依頼心の強い当事者が相応の損失をこうむるよう

この力に手を延ばし︑

また

︑ それを意識的に利用し尽くす ということである︒優勢な当事者が実際にこの力を自分自身の ために濫用するときには︑衡平という考えが介入する︒依頼心

ば大きいほど︑

素︑すなわち︑

その力が公正に用いられることを確保する法の

資源︑制御または心理的力︑

なっている︒依頼心の強い当事者の弱さは︑知識への限られた

接近︑限られた経験︑

の一っまたはその組み合わせから および未発達の知力または高齢ゆえの弱

との受託関係が典型的にもっているすべての特徴をみたしてい る︒実際のところ︑依頼している識別力のない子どもは︑古典 テレビ広告主と︑広告主の製品を消費することで健康上の危

二 0 六

4  ‑ 3‑678 

(香法

' 8 5 )

(18)

連邦取引委員会による

子ども向けテレビ広告の規制(三.)(内田)

の危険を及ぽし︑

また︑子どもの長期的な健康の他の側面にと

二 0 七

実施してきた︒

それ

ゆえ

︑ これらの政策が︑子どもの歯に即座

所が適用することばである︒

こ れ ら の 公 共 政 策 に つ い て の 委 員 会 の 認 識 委 員 会 は

R 親 の 権 威 を 守 る と い う 公 共 政 策

険を犯すよう広告主によって導かれる子どもの視聴者との間の 関係は︑受託関係にかかる事件で用いられる不公

l E

という衡平

法卜の観念の少なくとも半影内にある︒そこで︑

法の観念は︑

それらの衡平

ここで第五条の不公.

の認定を支持する︒

I L

以下での婚姻の禁止︑一定の年令以下での自動車の運転の禁止︑

児童労働の禁止︑強姦にかかる法をあげることができる︒これ

らの

例は

があっても︑これらの禁止は有効であるということである︒

ことに加えて︑法は︑

って

いる

その長期の結果が重大となるおそれがあるが︑子ど

1定の年令以下では︑親の同意

子どもの福祉を守る また︑親の権威を守るという政策をもも とくに︑純朴で弱い視聴者としての子どもにかかる状況に第五

条を適用するにあたり︑古くから︑これらの公共政策を認識し︑

ってもまた悪いかもしれない食品を消費するよう子どもを説得

する傾向および力をもっている広告から︑幼なすぎて知的な判 断を下すことができない子どもを保護するのを支持していると

非道徳︑非倫理︑抑圧︑無節操

不公正を決定するた

めの第:.の基準は︑問題となっている慣行が非道徳的︑非倫理

的︑抑圧的または無節挽てあるかどうかである︒

第五条の不公正にかかわりがあるこつの場合に︑委員会また のは︑そのうちの一っであるシガレゾト・ルールと同じ類のも

( 3 2 )  

のである︒しかし︑それは︑

己を守ることさえ また︑これらの形容詞は︑充分に確立された法的内容をそれ 自体もっている︑別の形容詞である﹁非良心的﹂と意味の上で

似かよっている︒﹁非良心的﹂ということばは︑一層強力な当事

者側に過度に有利となり︑弱者を侵害する︑極度にかけはなれ た交渉力をもつ当事者によって締結された

1定の芙約に︑裁判 目下問題としている広告主と子どもの視聴者との間の関係

は︑まさしくその意味で︑﹁非良心的﹂である︒世間馴れした充

分に資金のあるおとなが︑幼ない子どもに到達するために︑ 層できない子どもにかかわっている︒

留意しなければならないのは︑引されたと思われるものよりも︑相当幼なく︑

したがって︑自

もが評価することが身についていない行為にかかわっている︒

シガレットの放送広告によって誘

は裁判所はそのような形容詞を用いたが︑

現在問題にしている

るその他の保護としては︑たとえば︑強制登校法︑1

定の年令 子どもに拡張されるその他の保護

子どもに拡張され

③  いうことは︑明らかである︒

(19)

されているということができる︒

し)

︱ っ

つて工夫された最も強力な媒体を通じて︑操作されている手段 についても製品の潜在的危険性についてもほとんど理解してい

ない視聴者に対して︑潜在的に害のある製品を広告している︒

両極端がこのように遭遇すれば︑実際のところ︑すべてではな

いとしても圧倒的に︑一層強力な当事者側が有利である︒

価広告物の販売目的を理解したり︑広告物の性質を見抜い

. .  

たり評価したりするには幼なすぎる子どもに対して︑どのよう なテレビ広告物であれ提ホするのは︑本来的に不公正で欺眺的 で ぁ ぃ 第 一 に

︑ 番 組 と コ マ ー シ ャ ル の メ ッ セ ー ジ を 区 別 す ることができず︑第二に︑メッセージを評価するにあたり広告

広告するとき︑

かか

わら

ず︑

ということができる︒ その広告

t

は︑不公正な慣行をおこなっている また︑意識下の知覚に訴えるという技術を用いる広告は︑公

益に反しており︑したがって︑それが効果を上げるかいなかに

その広告は︑明らかに︑欺岡するものとして意図 おとながもっていると想定される防禦をだしぬくことが不公

正または欺隔的であるなら︑そういった防禦が存在さえしない

子どもに対してテレビ広告を提示するのは︑なおさら︑不公正 または欺職的である︒おとなの場合には︑不公正または欺職は︑視聴者にその防禦を用いさせるよう合理的に計算された︑何らかの適切な開示をおこなうことによって︑通常︑治癒されうる︒の場合には︑視聴者の相当の部分でこういった防禦はまさしく存在しないので︑開示は︑是正措置としては不適切である︒したがって︑現下の状況において子どもを保護するために︑委員会が︑存在しない子ども自身の防禦にまかす理由は存在しない︒

別の関連あるポイントは︑広告のための古典的な正当化のほ ルの性質を見抜くか評価するにはいまだ幼なすぎる子どもに対

して

は︑

正面から適用されえないということである︒そういっ

た子どもは︑市場において競争している代替の製品およびサー ビスの間で知的な選択をするのを可能とする広告から便益をひ き出す︑伝統的に想定される﹁合理的な消費者﹂とは︑心理的 にも︑知識的にも︑経済的にも反対の極にある︒広告の販売目

的を理解するには幼なすぎる子どもは︑

また

︑ そのような市場

が存在するということさえ知ることができないし︑

また

の製品を消費するという決定が︑他の製品を消費しないか︑

くらかの便益をあきらめるという決定を暗示するということ

は︑なおさら知りそうにない︒自由な市場のための︑

また

そ きない視聴者に対して︑ 物に支払いがなされているということを考慮に入れることがで

. . . .

.  

テレビを通じてどのような製品であれ

とん

どが

コマーシャルの販売目的を理解するか︑コマーシャ

しか

し︑

一定の年令︵明らかに八歳ごろ︶以下の幼ない子ども

二 0 八

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(香法

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