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取 引 委 員 会 に よ る 子 ど も 向 け テ レ ビ 広 告 の 規 制

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(1)

(二) 曰 取り組みの内容 取り組みの過程︵以上二巻一号︶ はじめに 目 事

m

︱九七八年二月の子ども向けテ 実

レビ広告に関するスタッフ・レ

ポート

︱ 九 八 一 年 三 月 三 一 日 の ス タ ッ フの最終報告および勧告

︱ 九 八 一 年 九 月 一 日 の ス タ ッ フ

の最終勧告︵以上三巻二号︶

④ 小 括 要件

一九七八年二月の子ども向けテ

レビ広告に関するスタッフ・レ

ポート︵以上四巻三号︶

一九

0

年の連邦取引委員会改

善法

③ ス タ ッ フ の 最 終 的 見 解

④ 小 括 権限上または憲法上の障害

① 権 限 上 の 障 害

②憲法上の障害︵以上五巻一号︶

③小括︵以下本号︶

四 是 正 措 置 むすびにかえて

(2)  (1) 

取 引 委 員 会 に よ る 子 ど も 向 け テ レ ビ 広 告 の 規 制

規則の制定を中心として

︵ 五

内 . 

完 ︶

一 四

七 耕

5‑2‑317 

(香法

' 8 5 )

(2)

がで

きる

フの最終報告および勧告︑

終勧告をみることによって︑連邦取引委員会が子ども向けテレ

ビ広告を規制する権限を有するかどうか︑また︑子ども向けテ

レビ広告の規制が憲法修正第一条で保障された言論の自由の侵

害となるかどうかという争点について︑スタッフがどういった

見解をとったのか︑明らかにしてきた︒以下︑当該争点ごとに︑

まとめをおこなっておく︒

︵ 権 限 上 の 障 害 ス タ ッ フ は

︑ 規 則 制 定 に 向 け た 手 続 の

最終的段階においては︑連邦取引委員会が子ども向けテレビ広

告を規制する権限を有するかどうかという争点について︑何ら

の言及もおこなっていない︒しかし︑連邦取引委員会が子ども

向けテレビ広告を規制する権限を有するというのが︑

の最終的な見解であるということができる︒この結論は︑

トに

おい

て︑

たこ

とや

一九七八年二月の子ども向けテレビ広告

スタ

ッフ

が︑

一 九

一九八一年三月三一日のスタッ

一九八一年九月一日のスタッフの最

̀ ,

'  

に関するスタッフ・レポート︑ 権限上または憲法上の障害︵続︶小括

以上

スタッフ

七八年二月の子ども向けテレビ広告に関するスタッフ・レポー

スタッフが︑当該争点について肯定の見解を述べ

この争点を問題とすることなく︑規則

制定に向けて現実の活動をおこなったことから︑導き出すこと 子ども向けテレビ広告に関する規則制定手続を終結するにあたって明らかにされた︑是正措置に関する委員会の判断は︑次

( 5 0 )  

のようであった︒すなわち︑たとえ委員会が取引規制規則の宣

言を支持するような態様で︑事実に関するこれらの争点を解決

することができたとしても︑法的根拠および政策的根拠両者に

基づいて正当化することができる効果的な是正措置を形成する

能力を委員会がもつかどうかに関して︑実質的な疑問が依然残

四 是 正 措 置

伺 憲 法 上 の 障 害 ス タ ッ フ は

︑ 規 則 制 定 に 向 け た 手 続 の

最終的な段階において︑子ども向けテレビ広告の規制が憲法修

正第一条で保障された言論の自由の侵害となるかどうかという

争点について︑何らの言及もしていない︒しかし︑次の見解が︑

スタッフの最終的な見解であるということができる︒すなわち︑

いかなる規則も提案されていないので︑示唆される特定の規則

に関係があると思われる︑憲法修正第一条にかかる考慮事項の

( 4 9 )  

分析をおこなわない︑という見解である︒

(4

9)

もっ

とも

︑一

般論

とし

ては

︑ス

タッ

フは

︑子

ども

向け

テレ

広告の規制が一般に︑憲法修正第一条で保障された言論の自由の侵害とならないということを認めているように思われ

る ︒

一 四

(3)

( 5 1 )  

より詳しくは︑委員会は︑次のように述べた︒

スタッフは︑子ども向けテレビ広告が提起するとされる諸問

題に対するただひとつ効果的な是正措置は︑幼ない子どもに向

けられる広告物をすべて禁止することであると示唆したが︑

タッ

フは

くらかの評者は︑

どう

か︑

る︑ということであった︒

そのような是正措置が及ぶ範囲は一方で広すぎ︑他 方で狭すぎるので︑そのような是正措置は実際問題として実施

することができないとの結論を下している︒それに対して︑い

だまされる可能性のある子どもの年齢層は充

分に広いので︑子ども向け広告の禁止を効果的に実施すること ができると主張して︑スタッフの結論に異議を唱えた︒子ども 向け広告の全面的禁止をおこなうことの実際的可能性に関ずる

この議論に決着をつけるまでもなく︑委員会は︑そのようなド

ラスティックな是正措置を規制のために採用するに際して考慮

に入れなければならない実質的な法的争点および政策的争点が

あるということを知っている︒我々は︑こういった法的争点お よび政策的争点が与えられるとき︑規則制定手続の終結にあた

り子ども向け広告に対して全面的禁止が課されるべきであるか

はなはだ疑問に思う︒評者は︑積極的な開示の要求︑

子ども向けの広告物の制限および公共サービスのアナウンスを 含む︑他の是正措置上の代替を示唆した︒しかしながら︑子ど

一 四 九

も向け広告に内在する欺眺を是正するにあたり︑これらの代替

が効果があるかどうかは︑事実にかかる争点が最終的に解決さ

れたのちにはじめて︑決定することが可能である︒加えて︑極

めて幼ない子どもに向けられる広告に対して︑または︑すべて

の年齢の子どもに向けられる虫歯を誘発する性質をもつ食品の

ための広告に対して︑どの是正措置が適用されるべきであるか

を決定するためには︑また︑そのような是正措置上の代替の便

益が費用を正当化するかどうかを測定するためには︑一層の資

源の費出が必要となる︒

もっとも︑規則制定に向けたその取り組みの過程では︑是正

措置に関して立ち入った議論がおこなわれている︒そこで︑以

下︑その点について紹介をおこなうことにする︒まず最初に︑

一九七八年二月の子ども向けテレビ広告に関するスタッフ・レ

ポートをとりあげる︒続いて︑一九八一年三月三一日のスタッ

フの最終報告および勧告をとりあげる︒そして最後に︑

一年九月一日のスタッフの最終勧告をとりあげる︒

` 

一九七八年二月の子ども向けテレビ広告に関するスタッ

( 5 2 )  

フ・レポート

④ 序 歴 史 的 に

︑ 委 員 会 は

︑ 連 邦 取 引 委 員 会 法 違 反 と 認 定された商業慣行の治癒または防止に何らかの合理的な関係を

もつ是正措置を形成することで︑広範な裁量権限を与えられて

一九

5‑2‑319 

(香法

' 8 5 )

(4)

きた︒しかしながら︑委員会は︑基礎となっている法違反を治 癒するための合理的必要性を超えた︑厳しい制約を広告に課す

幼ない子どもは︑

性質を見抜くことができないか︑テレビコマーシャルを理解し

たり評価したりすることができない︒これらの子どもに関して

は︑どのような製品のためのものであれ子どもに対して述べら れるテレビ広告は︑本来的に不公正で欺職的であり︑禁止以外

の是正措置によっては治癒されえないほどである︒

年長の子どもに対して述べられる︑テレビ放映される広告の

不公正および欺眺は︑その広告が砂糖入り製品に大きく集中す

ることから生じる︒そういった製品のための広告に関する問題

は︑そういった製品のための︑保護される商業的言論を受けと

るおとなの権利を理不尽に侵害することなく︑広告が子どもに

対してもつ不公正および欺職を治癒することである︒

この問題に関する申立ては︑砂糖入り製品によって課される

歯以外の健康上の危険ではなく︑歯に対する健康上の危険に圧 倒的に集中している︒砂糖入り製品が歯に及ぽす危険は︑実際

のところ︑圧倒的に確証されているようにみえる︒その危険は︑

また︑砂糖入り製品のひかえ目な消費によってさえ課せられて

いるのが極めて明らかなように思われる危険である︒ ことはできない︒

一般に︑テレビコマーシャルの販売目的の しかし︑砂糖入り製品すべてが︑歯の健康に対して同じ程度の危険を課すわけではない︒砂糖の消費一般が虫歯と因果の関係にあるということは充分に明らかであるが︑各々の特定の態

様で消費される︑特定の砂糖入り製品の各々に︑

さしくどの程度あてはまるかは︑あまり明らかではない︒最も

危険な砂糖入り製品は︑歯の健康の観点からは︑ねばねばして

いるか小麦粉と多量の砂糖を混合したものであって︑かつ︑食

間に食べられるものであるようにみえる︒このクラスを除いて

は︑虫歯にする性質は︑容易に測定できない程度まで下がって

いるようにみえる︒このことは︑あまり危険を及ぼさない製品

よりも一層厳しい規制に︑虫歯にする性質が最も高い製品のた

めのテレビ広告を従わせるという目的のために線を引くという

問題を提起する︒いつ︑また︑どの製品のために︑虫歯にする

性質を根拠にして是正措置が製品の広告に適用されるかを決定

するにあたっては︑次のような要素が考慮される︒

砂糖の存在

是正

措置

は︑

どの程度であれ︑ともかく

砂糖を含むすべての製品のための広告に対して︑命じることが

できる︒そういったアプローチにおいては︑

あれ

また

どのような機会であれ︑ どのような形態で

口中に砂糖が入ることに

よって︑少なくとも何らかの危険が歯に及ぼされうるというこ

とが認識されている︒しかしながら︑製造または加工された大

(7) 

このことがま

一 五

(5)

天然の砂糖対添加された砂糖 ているように︑新鮮なフルーツは︑理由は何であれ︑虫歯の重

(ウ)

歴史的な証拠が示唆し

部分の食品には通常砂糖が添加されているので︑基準として砂 糖が少しでも入っているということを適用することは︑事実上 すべての食品のための広告を規制対象のクラスに分類すること になる︒比較的少量の砂糖を含む製品︵たとえばパン︶は︑子 どもの歯の健康に対して実質的な危険を及ぼすとは主張されて いない︒また︑子どものために良いとか栄養があると考えられ る多くの製品︵たとえば︑リンゴ︑オレンジ︑プドウ︶は︑自 然に生じる砂糖を含んでおり︑それゆえ︑テストとして砂糖の

存在を用いる規制に従うことになる︒

り 砂 糖 の パ ー セ ン テ ー ジ 実 質 的 と は い え な い 量 の 砂 糖 を含有する製品が入るのを避けるために︑特定のパーセンテー ジの砂糖を含む製品のみをカバーするルールを考えることがで きる︒しかし︑虫歯にする性質は︑製品における砂糖の量だけ の作用ではなくて︑①製品が口の中に残存する時間︑②その粘 着性︑③それが食事とともに食べられるか︑間食として食べら れるか︑④それがどの程度の頻度で間食として食べられるかと

いった︑その他の要素にも同様に関係しているようにみえる︒

したがって︑砂糖のパーセンテージのみに基づく規制を支持す

ることは困難である︒

一 五

間 食 と し て の 適 性 間 食 と し て の 消 費 が と く に 虫 歯 に する性質があるようにみえるという見解を反映すれば︑是正措 置は︑食間に消費される砂糖入り食品のみにかかわることがで

きる︒このテストに関する特別の問題は︑ミルクとともにのみ︑

が︑ミルクなしでスナックとしてある程度消費されているよう

にみえる︑砂糖入りの朝食用穀類食品にかかわる︒テストは︑

︱つ以上の他のテストと結びつけられなければならないかもし

規則制定手続は︑虫歯にする性質に影響を及ぼすすべての要 素に関するコメント︑および是正措置の効果および実現可能性

に関するコメントを引き出すべきである︒これらのコメントは︑

聴聞で得られる証拠とともに︑最適の是正措置に関する委員会

の究極的な決定を形成するはずである︒

以下︑委員会が用いることができる代替の是正措置︑その積 極的および消極的な特徴︑ならびに︑その是正措置が提起する

憲法修正第一条にかかる問題について述べよう︒

⑮ 広 告 本 体 で の 積 極 的 な 開 示 重 要 な 事 実 を 開 示 し て い ないことのためだけで︑砂糖入り製品のための子どもに向けて

テレビ放映される広告が欺職的または不公正となるかぎりで︑ れ

ない

また︑朝食でのみ食べられるために売られていると想定される

大な原因ではない︒

5‑2‑321 

(香法

' 8 5 )

(6)

的な

答え

は︑

おそ

らく

ここではなお一層適切であろう︒

広告本体においてそれらの事実を開示するよう要求するという

のが︑適切な是正措置であるように思われる︒

そのような是正措置は︑おとな向けの広告にかかる事件にお

いて委員会が一般に用いる︒問題は︑どの範囲でそれが︑

で適切であり︑

また︑効果的であるかということである︒

とし

うのは︑ここでは︑テレビ広告は︑テレビコマーシャルの販売 目的を理解していないか︑その性質を見抜くか評価しないこと

が多い︑八歳までの視聴者に向けられているからである︒

積極的開示というこの形態によって提起される最初の問題

は︑誘惑的妨害物の原則によって提起された問題︑すなわち︑

危険が存在するということを小さい子どもに単に知らせること

が︑危険に対する適切な保護を子どもに充分に提起することに

なるのかどうかということ︑に似ている︒誘惑的妨害物の原則

のための答えはノーである︒危険を及ぼす製品の望ましさを子

どもに印象づけるというのが全般的な目的および効果であるメ

ッセージの脈絡においてその情報が提供されるなら︑その否定

もう︱つの問題は︑テレビ広告においておこなわれる断わり を理解する子どもの能力にかかわっている︒この点に関する証

拠は混乱している︒子どもの年齢︑断わりが提示される形態が︑

関連ある変数となっているようにみえる︒

ここ

いくらか疑問がある︒ にとってさえ存在する︒ ず ︑

就学前の子どもは︑ 禁止することは困難である︒ らかの広告主における自然なインセンティプであるかもしれなりの部分と無関係のようにみえる声の調子で︑または︑関心をそらす音楽がバックで鳴っている間に︑もしくは︑目立った視覚に訴える効果がスクリーン上にある間に︑述べることによって︑おこなわれうる︒効果を最小にする︑可能性のあるテクニックのいくつかは︑疑いもなく︑積極的開示を要求する規制において禁止されうるが︑開示の影響が最小にされるか︑否定さ

. . .  

れる可能性のあるテクニックのすべてを識別し︑かつ効果的に

一回に多くの観念を吸収することはでき

いちどにあまりにも多くの観念が提供されるなら︑

れもよく覚えていないという証拠もある︒同じ問題は︑ そのど

おとな

積極的開示といった排除措置が依拠する基本的な想定は︑消

費者が︑常に合理的で論理的な行動をとるわけではないとして

も︑関心をもてば少なくともそうすることができるということ

である︒その基本的な想定は︑おとなに関しては適切であるが︑

それが子どもにとってどの程度の正当性をもつかに関しては︑ い︒このことは︑断わりを迅速に︑または︑コマーシャルの残 不幸なことに︑開示の効果を最小限とするというのが︑

一 五

V

`~

(7)

あっ

た︒

ければならない︒

もし︑広告それ自体において提示される積極的開示を適切な 是正措置として委員会が究極的に採用するなら︑委員会は︑子 どもの頭を通り過ぎるのが不可避である口頭による提案を開示 が単におこなうだけではないということを確証しなければなら

ない︒委員会は︑また︑開示の効果が及ぽす影響を最小限にす

るよう誘惑されるかもしれない広告主によって巧妙に︑または

公然とさえ︑開示の効果が減じられないということを確証しな

広告物の文脈において積極的開示をおこなうということは︑

排他的な是正措置と考えられてはならない︒それは︑一っ以上

の他の是正措置と組み合わせて要求することができる︒

広告物それ自体の文脈において積極的開示を採用するという ことは︑憲法修正第一条の問題を提起しない︒積極的開示は伝 統的な是正措置であり︑裁判所によって繰り返し支持されてき た︒バージニア・ファーマシー事件判決は︑欺職的な広告から 生じる害悪を排除するのに必要な是正措置を課す自由を州に委 ねた︒積極的開示は︑伝統的に︑そういった種類の是正措置で

︵広告それ自体以外の体裁での︑または︑広告主の後援以 外 の 後 援 の も と で の 積 極 的 開 示 積 極 的 開 示 と い う 是 正 措 置

の欠陥は︑製品についての広告それ自体の文脈以外の何らかの 文脈において開示が提供されるということを要求することによこ

とは

メッセージを引き出すにあたり子どもが直面する困難を考慮に

入れると︑子どもにとって︑その開示を一層見やすいものにし︑

また

たった三

0

秒のアナウンスから多数のまたは矛盾した

おそらく一層理解しやすいものにもする︒

この種のメッセージを提示するよう広告主に要求するという

ことは︑以前の欺職的または不公正な広告によって惹起された

害悪を取り除く情報を提示するよう広告主に要求する訂正広告

い広告物によって惹起された︑なかなか消失しない不実表示を

消散するために課されてきたのに対し︑積極的開示は︑子ども

に対する現在の広告から生じる害悪を是正するものであるとい

うことである︒そこで︑積極的開示は︑誘因となる広告物が放

送されているかぎりで︑要求することができる︒

したがって︑製品の利点を促進する広告物において提示され

る開示の効果を広告主が弱めるよりも︑専ら開示に充当される

アナウンスの効果を広告主が弱める方が、困難—|ー決して不可

能ではないけれどもー—ーである。また、広告主によって準備さ

れるアナウンスが︑充分な力をもち︑また︑こんにち子どもに 次の点である︒すなわち︑訂正広告が︑

︳ 五 三

もはや拡布されていな と多くの共通点をもっている︒ただひとつ決定的に違うのは︑ って︑減じることができる︒コマーシャルから開示を分離する

5‑2  ‑323 

(香法

' 8 5 )

(8)

に関

する

決定

に参

加す

る│

ー'

しか

し︑

コントロールするのでは

向けられているコマーシャルと同じ注意を引きつける効果をも つということを確証するのは︑困難である︒商業広告物は︑感 情を通じて頭に入るよう企図されているのであって︑その他の

方法を通じて頭に入るよう企図されているのではない︒他方︑

多くの現在の公共サービスのアナウンスは︑魅力のない︑味気

ない︑過度に教訓的な性質のものである︒委員会は︑

とばの使用を命じ︑

はできないし︑

また︑開示を弱める一層明白な手段を禁じ ることができるが︑熱中して開示の提供をするよう命じること

また︑広告主の指揮のもとでその手腕を充分に

活用して開示をうまくおこなうよう命じることもできない︒

広告主のコントロールに内在する諸問題に対する︱つの解決 は︑その通常の広告予算の一定のパーセンテージを積極的開示 の作成および放送に充当するよう広告主に要求することであろ

う︒広告主は︑

また︑独立した専門家およびその他の公衆の代 表が︑積極的開示の内容および作成をコントロールするのを許 す手続を工夫するよう要求されるであろう︒それゆえ︑開示そ れ自体は︑健康にかかる専門家またはアメリカ歯科医師会もし くはアメリカ医師会のような団体の援助のもとで作成されるで

あろ

う︒

かなりの制約があるものの︑広告主は︑

の構成員に影響を及ぼし︑

一定

のこ

そのグループ

また︑開示の内容︑提示および拡布

る︒

第一

に︑

しかしながら︑この是正措置は︑

それは︑実施の上で技術的な問題を提起する︒そ れは︑開示の展開のためにいさぎよく責任を負う公衆衛生の専

コマーシャルが何であるか門家の協力を必要とする︒第二に︑

を理解しない極めて幼ない子どもにとっては︑その是正措置は 不適切であるかもしれない︒第三に︑とくに虫歯の原因となり

いくらかの欠陥をもってい ていることを意味するものではない︒

第二

に︑

その是正措置は︑委員会にとって新しいものではな

い︒委員会は︑すでに︑

れども︑このことは︑ その有益性を認めていた︒

委員会は︑過去において︑規制される広告以外の文脈におい て︑積極的開示が提示されることを要求したことはなかったけ

その是正措置を課す権限を委員会が欠い

第一に︑開示は︑かなりの力をもつことができる︒ 多くのポジティプな特徴を含んでいる︒ ないー—のが許されるであろう。開示の展開を援助するグループは︑その開示を子どもの視聴者に伝達する最も効果的な手段を工夫するために︑広告専門家の援助をあおぐ自由をもっている︒この手続における委員会の唯一の役割は︑広告予算の一定要

求し

︑ のパーセンテージを積極的開示の作成に広告主が充当するよう

そのバランスを保障するためにそのグループの構成を

審査することであろう︒この形態で提示される積極的開示は︑

一 五

(9)

ろう

やすい製品の危険性︑もしくは︑

ことが別の製品を捨てる決定であるということ︑もしくは︑現 在の快楽が将来の不安をもたらすということ︑を充分に把握す るほど成熟していないか︑または︑健康に及ぽす危険性の存在 についていったん助言されれば自分自身を確実に守るという能 力を欠いている︑年長の子どもにとってさえ︑その是正措置は 不適切であるかもしれない︒それらの子どもにとっては︑開示

は︑不公正または欺購の残余をまだ残しているかもしれない︒

委員会がこの是正措置を採用することを望むとしても︑それ は︑あるとしてもほとんど憲法修正第一条の禁止にふれること はないであろう︒実際のところ︑この是正措置は︑極めて多様 な情報を市場に確保することで︑憲法修正第一条が強調してい

る目標

Iそれが︑子どもに充分に適用できるものと仮定して ーを進めるであろう︒子どもは︑現在︑砂糖入り製品のため の一方的な販売メッセージにのみさらされている︒是正措置案 は︑商業的言論の量または内容に制限を課すものではない︒さ らに︑この種の規制は︑最高裁判所によって明確に認められて きた︒ここで提案される積極的開示は︑商業上の情報が︑自由 に︑また︑清らかに流れるのを確実にするのを助け︑砂糖入り 製品のための︑テレビ放映される広告の害悪を相当減じるであ

︱つの製品の消費を決定する

一 五 五

砂糖入り製品のために許される広告の量に対する制限 砂糖入り製品のための︑テレビ放映される広告の不公正および 欺職が︑子どもの食事習慣および栄養上の信念に対する広告の

集積的な影響から帰結するかぎりで︑子どもに向けられうる︑

当該製品のためのテレビ広告の量を減らすことが︑適切であろ

一日

およ

び︵

う︒たとえば︑子どもの番組を通じて︑

たは︶一週間あたりに流すことができる︑当該製品のための広

告物の数に︑全般的な制限を課すことができる︒

入口での︱つの問題は︑砂糖入り製品のためのテレビ広告物 の数を制限する是正措置ー連邦通信委員会の伝統的な関心を

蹂躙するようにみえる是正措置ー—'を課す権限を当委員会がも

つかどうかである︒当委員会がその権限をもつというのが︑我々

の結論である︒第一に︑当委員会が︑放送広告を規制するため に連邦通信委員会の権限と競合する権限をもっているというこ とは明らかである︒連邦通信委員会は︑伝統的に︑特定の広告 物または特定のクラスの広告物が不公正または欺眺的であるか どうかに関する問題を当委員会に委ねてきた︒第二に︑連邦通 信委員会は︑伝統的に︑一定の期間に許されうる最大広告量に

関する権限を行使してきたけれども︑議論中の是正措置は︑一

. . .  

定の期間に提供されるコマーシャルの全体の数または期間に影 響を与えない︒制限が課されるのは︑子どもに向けられる︑砂

(d) 

一時

間︑

5‑2‑325 

(香法

' 8 5 )

(10)

であるというよりも︑

そのカテゴリーのすべてのコマーシャル

食品についての広告の害悪は︑ 当委員会がこの是正措置を課す権限をもつと我々は信じる一方︑礼譲の問題として︑この主題に関する連邦通信委員会の見解をこうことが適切であると我々はまた︑認識している︒

この是正措置には︑一連の実際的な有利さがある︒

第一に︑子どもが見る︑砂糖にかかる広告の量の減少によっ て︑砂糖入り食品の製造業者が子どもの食事習慣に関して及ぽ す影響を減らすことができる︒子どもに向けられる︑砂糖入り

︱つの特定のメッセージの結果

の集積的影響の結果である︒この広告メッセージが継続的で大 量であるという性質によって︑親およびその他の源からの栄養 についての教示または警告が圧倒されるというのが︑重要な関 心事である︒子ども向けの︑テレビ放映される砂糖にかかる広

るものであり︑ 告の量を制限する取引規制規則は︑この関心事にねらいを定め

また︑砂糖の消費の危険性について子どもに印

ことができるスポットを充たすことができる︒ シャル数が多いということ︑

およ

び︑

子どもに向けられる他の

食品のための情報が欠けているということから生じる集積的な 害悪を是正するためである︒他の製品のための広告主が︑砂糖

入り製品のための広告の量の減少によって残された︑利用する 糖入り製品のためのコマーシャルのみであり︑

しか

も︑

コマー

いる

︒ しかしながら︑この是正措置には︑いくつかの欠点がある︒ は︑わずかではあるが︑なお許されている︒ って委員会の目にとまるようにされうる︒ しなければならないということから︑ 実を開示しなかったかどうかを確定するために︑広告物を監視 禁じられている技術を広告主が用いたかどうかとか︑重要な事 第二に︑このアプローチは︑実施するのが比較的簡単である︒

第三

に︑

そのアプローチは委員会

を解放する︒違反の発見のためには︑砂糖入り食品にかかる広 告が一定の期間内にどの程度放送されたかを計算しさえすれば よい︒違反は︑子ども向けテレビを監視する親または組織によ

この是正措置は︑憲法修正第一条にかかる問題を比 較的提起しない︒砂糖が多量に入った製品のための商業的言論 第一は︑放送することができる広告物の数を決めるのは困難で

ある︒その数は︑現在よりもはるかに低いレベルで決められな

ければならないであろう︒調査によれば︑ひかえ目な量の広告

にさらされることによってさえ︑広告された製品に対する子ど もの態度および願望は影響を受けうるということも示唆されて 第二に︑子ども向けの︑テレビ放映される︑砂糖にかかるメ

ッセージの数を単に削減するだけでは︑それが伝える情報のバ 象づける親︑教育者および栄養士の能力を高めるものでもある︒

一 五

(11)

ルは

︑ キャンディーまたはその他の糖菓のためのテレビコマーシャ い

る︒

ランスを適切にとることにはならない︒種々の形態の積極的開

示とは違って︑この是正措置は︑製品についての情報を子ども

に提供しない︒

第三に︑この是正措置は︑競争上の悪影響を及ぼすかもしれ

ない︒子ども向け番組で許される︑砂糖にかかる広告の量に対

する制限は︑当該広告のために利用できる残余の時間の価格を

高くするかもしれない︒というのは︑わずかの場所を得ようと

努める砂糖入り食品の広告主が同じ数だけ︑存在するからであ

る︒このことのために︑広告コストの増加をまかなう余裕のあ

る︑砂糖入り食品の最大規模の広告主のみが︑子ども向け番組

でその製品を広告することができるといえる︒また︑新規参入

者が金をもっていると仮定しても︑利用できる時間の削減によ

って︑それが広告することができる量は必然的に制限される︒

かみくだくことができるということ︑ 子ども向けテレビ

︑ ̀ ' ,

e ︵ クニックまたはおこなわれる表示の制限

広告で用いられるテクニックは︑特定の製品によってたくまし

くなるとか︑運動能力が高められるとの隠された示唆を含んで

およ

び︑

ねばねば

するということが︑望ましい質であり︑また︑当該製品が口中 砂糖入り食品のためのテレビ広告において用いられるテ

の法に実質的な先例をもっている︒

一 五 七

いくらかのポジティプな特徴 どうかである︒ に残存する時間に比例して望ましいということをしばしば強調する︒あらかじめ甘くされた朝食用加工穀類食品のためのテレビ広告は︑朝食用食品のための望ましい質として︑﹁あまいということ﹂︑﹁チョコレートのようであること﹂︑﹁はちみつのような味であること﹂︑﹁クッキーのようなかおりであること﹂などを

売り

込む

不公正または欺腸がこれらのテクニックまたは表示のいずれ

かから生じるかぎりで︑問題となるのは︑こういったテクニッ

クまたは表示の禁止が実現可能であり︑また︑効果的であるか

くてコマーシャルの販売目的を理解したり︑ まず最初にみておかなければならないのは︑あまりにも幼な

コマーシャルの性

質を見抜いたり評価したりすることができない子どもに対して

テレビ広告を向けることに内在する不公正および欺眺を取り除

くの

に︑

それはほとんど役立たないということである︒この欠

点は別にして︑この解決方法は︑

をもっているが︑最もネガテイプな特徴ももっている︒ポジテ

イプな面では︑子ども向けの広告において不公正または欺腸的

であるテクニックおよび表示を禁止するということは︑委員会

しかし︑表示またはテクニックに対する禁止が︑ここでは効

5‑2  ‑327 

(香法

' 8 5 )

(12)

果的ではないかもしれないという徴候が存在する︒砂糖入り製 品のための︑子ども向けの広告においておこなわれる主張およ

び表示は︑非常に広く︑かつ特定的ではない傾向にあるので︑

禁じられるべき表示を画することが困難になる︒

子ども向けのコマーシャルにおける一定のテクニックを禁じ

るこ

とは

また︑欠点をもっている︒第一に︑禁じられるテク

ニックのリストは︑捏造される可能性がある︒第二に︑テクニ

ックの禁止は︑特定のコマーシャルが実際にそのテクニックを

用いたのかどうかに関するほとんど解決不可能な議論を即座に

招来する︒第三に︑砂糖入り製品のための現在の広告の不公正

および欺腸は︑特定のテクニックの使用から生じるというより

も︑①広告媒体としてのテレビの力︑②資金によって充分に裏

づけされた︑広告主の専門性および世間馴れ︑③視聴者の純朴︑

④製品それ自体および広告の両者によって惹起されうる害悪︑

といった要素から生じている︒テクニックの制限は︑こういっ

た要素に到達しそうにない︒

したがって︑テクニックの制限は︑最適の解決となりそうに

砂糖入り食品のためのテレビ広告において用いられるテクニ

ック

またはおこなわれる表示の制限を委員会が選択するなら

ば︑委員会は︑積極的開示に関して述べたのと同程度に︑憲法 は

ない

を効果的に是正することができる︒ し

たり

(1)  (f) 

あまりにも幼なすぎて︑コマーシャルの販売目的を理解 子ども向けテレビ広告の禁止

であ

る︒

修正第一条にかかる障害に直面しないであろう︒欺腸的な陳述

およびテクニックに対する禁止は︑委員会によって長年課せら

れてきたし︑最高裁判所は︑憲法修正第一条はそのような規制

にとって障害とはならないということを示している︒特定の表

な代替のチャンネルを残しており︑ 示またはテクニックに対する制限は︑情報の伝達のための充分

したがって許されうる制約

テレビ広告の禁止コマーシャルの コマーシャルの性質を見抜いたり評価したりすること

ができない子どもの相当数を構成員とする視聴者に向けられる

我々がみてきたように︑

販売目的をいまだ理解していないか︑そのようなコマーシャル

の性質を見抜いたり評価したりする能力を欠く幼ない子どもに

向けてテレビ放映される広告は︑本来的に不公正で欺職的であ

る︒広告に関して知覚するのが一層困難である就学前の子ども

に向けてテレビ放映される広告は︑なおさらそうである︒本来

的な不公正および欺眺は非常に大きいので︑禁止のみが︑それ

幼ない子どもは広告主にとって立入禁止であると宣言するこ

とには︑実施上問題がある︒第一に︑あまりにも幼なすぎてコ

一 五

(13)

ー—ー少なくとも土曜日の朝の時間帯における|i—でのテレビ広 マーシャルの販売目的を理解したり︑その性質を見抜いたり評価することができない年齢層を正確に識別することは困難である︒この点︑八歳以下の子どもがこのグループに入るとの指摘もある︒しかし︑利用可能な視聴者調査は︑子どもの視聴者をニー五歳グループと六ー︱一歳グループに分けているが︑視聴者に占める八歳以下の子どもの割合をとくに述べているわけではない︒したがって︑ろ

う︒

その割合を正確に知ることは不可能であ

次に問題となるのは︑八歳以下の子どもは︑おそらく︑ほと

んど︑視聴者の多数派を構成していないということである︒し

たがって︑八歳以下の子どもを保護するために企図される禁止

は︑彼らが視聴者の多数派をはるかに割るときに実施されなけ

ればならないこととなる︒考えられる︱つの解決方法は︑幼な

い子どもが視聴者の﹁

x

﹂パーセントを超え︑おとなが﹁

Y

パーセントを割ったときにその禁止を実施するということであ

る︒もし適切な値が﹁

x

﹂および﹁

Y

﹂に与えられるなら︑こ

のことは︑広告主がおとなの視聴者を訴求対象としようとして

いるときに禁止を回避するという効果をもつであろう︒もし︑

委員会が︑視聴者の二

0

バーセント以上が未就学児である番組

いわゆる子ども向け番組におけるテレビ広告を禁止するなら︑

一 五 九

告の大部分は︑排除されるであろう︒このことは︑幼ない子ど

もに相当大きな保護を与えるであろう︒というのは︑その時間

におけるテレビ広告の放送は︑子どもの視聴者を念頭において

作成されているからである︒

代替措置として︑委員会は︑その﹁主たるアピール﹂が幼な

い子ども向けであるか︑幼ない子どもに主としてアピールする

か︑幼ない子どものために主として買われる製品を描写するテ

レビ広告を排除するしくみを採用することができる︒

これらの争点および関連ある争点が︑我々が勧告する聴聞に

おいて提起され︑また︑充分に解明されるべきであると我々は

信じ

る︒

り歯の健康に対して重大な危険を及ぼす砂糖入り製品のた

めの︑子どもに向けられるテレビ広告の禁止

CSPI

の申

立は

ACT

および

ともに︑歯の健康に最も大きい害悪を加え

ると信じる砂糖入り製品のための︑子どもに向けられるテレビ

広告を委員会が禁止することを要請している︒禁止は︑軽々し

くおこなわれるものではなく︑また︑欺眺または不公正を治癒

するのにあまり厳しくない是正措置が不充分であるとの結論に

基づいてのみ︑適切となる︒しかしながら︑虫歯にする性質が

最も高い製品のための︑子ども向けのテレビ広告から生じる害

悪は︑非常に大きいので︑それは︑禁止以外のいかなる手段に

5‑2‑329 

(香法

' 8 5 )

(14)

であ

れ︑

すべて欠点をもっている︒ 子どもに向けられうる砂糖入り製品のテレビ広告物の数の制限 ま

た︑

一定のテクニックまたは表示の禁止であれ︑

はた

また

よっても是正されえないと仮定することができる︒

禁止を支持する事実については︑解明してきた︒簡単にいう

と︑問題は︑テレビが子どもに対して比べものにならないほど

強力な影響を及ぼし︑その影響力は︑子どもがほとんど自覚能

力を身につけていない健康上の重大な危険を引き受けるよう説

得するために利用されており︑しかも︑その広告物は︑一層栄

養のある食品から砂糖入り製品へと子どもの栄養にかかる習慣

をゆがめるということである︒

これは︑子どもの行動が形成される最善の方法への世間馴れ

した心理学的洵察をおこなうことによって︑達成される︒問題

となっている広告の成功は︑おとなの行動を注視したり模倣し

たり︑また︑アニメ漫画の人物︑魔法使い︑話しかける動物と

いった︑本当とは思えないおとなまたは仲間の代理人の先導に

さえ従ったりするという︑子どもの内在的な性向を利用し尽く

子どもの歯を最もはなばだしく害する可能性のある製品の広

告の場合には︑子ども向け広告の禁止のみが︑満足のゆくもの

であると我々は考える︒どのような態様の積極的開示であれ︑ すことから少なからず帰結するように思われる︒ 我々は︑すでに︑食間での消費にとっての適性を含む︑虫歯にする性質が最も高い砂糖入り食品を区分するようにみえる要素について議論してきた︒我々が提案する禁止は︑虫歯にする性質が最も高い製品のためのテレビ広告にのみ適用がある︒し

ヽ 'カそれは︑子ども向けのテレビ広告にのみ適用がある︒

子ども向けテレビ広告を禁止する委員会の権限︑および︑1J

,1 , 

現在のケースにおいて当該の是正措置が適切であることを立証

する先例最高裁判所は︑不公正または欺腸的な行為または

慣行を禁じる委員会の広範な権限を明確に認容した︒

より特定的には︑委員会は︑子どもに対して健康上の危険を

及ぼす製品のための放送広告の禁止が︑そのような広告の不公

正および欺職を治癒するための唯一の方法であるかもしれない

ということを認識してきた︒

最も幼ない子どもに対する広告の禁止が提起する主たる問題

は︑それがどこまで︑子ども向け番組のための金銭的支えを弱

め︑究極的に子ども向け番組を削減したり︑または排除したり

するかである︒この問題は︑テレビネットワーク︑広告主およ

びその他の者が保持する︑金銭にかかる関連ある情報およびそ

の他の関連ある情報が分析されうる規則制定手続において︑最

も適切に述べられるとスタッフは信じる︒

しかしながら︑幼ない子どもに向けられるテレビ広告の禁止

一 六

(15)

第二の要素は次のようなものである︒放送免許人は︑﹁公共の 利益︑便益および必要﹂となるよう運営することが一九三四年

の通信法によって要求されている︒連邦通信委員会は︑放送事

業者がその視聴者の重要な層すべてに奉仕することを要求して

いるものとして︑﹁公共の利益﹂という基準を解釈し︑この定義

に子どもを明確に含めた︒それゆえ︑放送免許人は︑その免許

の条件として︑幼ない子どものためのプログラムを提供するこ

とが要求されている︒ゆえに︑コマーシャルによる支えがなく

なっても︑子どもに番組を提供する義務が免許人からなくなる

第三に︑実際問題として︑幼ない子どもに向けられる番組に

おけるいくらかの広告物の排除によって︑放送事業者がそのグ

ループを全く見捨てそうにはない︒それどころか︑起こりそう

なことは︑免許人が︑視聴者の他の層と同じように︑この層に

奉仕し続けるということである︒

﹁子ども向け広告﹂という用語の定義 わけではない︒ たは欺睛的である広告を寛大に扱わない︒

本ケースにおい が子ども向け番組を減少させるという可能性を考量するにあたり︑考慮に入れなければならないいくつかの要素がある︒

第一に︑広告の排除によって︑それが現在支えている番組が

なくなるとの主張だけからは︑委員会は︑他の側面で不公正ま

一 六

て究極的に姿を現わすこととなる規則は︑明らかに︑﹁子ども向

け﹂テレビ広告という概念に内容を与えなければならない︒ひ

とつの可能性は︑その視聴者が大多数の子どもー│'または︑大

多数とはいえないが相当数の子ども│ー̲からなる番組で放映さ

れるテレビ広告物を含むよう︑その用語を定義づけるというこ

とで

ある

そのような定義は︑土曜および日曜の朝の番組︑子ども向け

の放課後の番組および子ども向けの特別番組の大部分を適切に

カバーするべきである︒その定義は︑主として子どものために

る︒

また

企画された他の番組で放映されるテレビ広告をも含むべきであ

それは︑その﹁圧倒的なアピール﹂が子どもに対し

てであるテレビ広告をカバーするべきである︒広告物がいつ子

どもに対してその﹁圧倒的なアピール﹂をもつかを決定すると

いう

こと

は︑

いろいろな問題を提起するかもしれないが︑特定

のコマーシャルが︑子ども向け広告にとっては普通であるが︑

おとな向けの広告においては普通みられない仕組みまたはテク

ニックを用いるときには︑推定をおこなうことが可能である︒

子ども向けテレビ広告に関する現在の産業規制は︑これとあ

まり違わない基準で発動できるものとされている︒その定義が

自主規制の脈絡において有用であるなら︑それは︑取引規制規

則の脈絡においても有用であるべきである︒

5‑2‑331 

(香法

' 8 5 )

(16)

( 5 3 )  

一九八一年三月三一日のスタッフの最終報告および勧告

序 情 報 を 提 供 す る と い う 是 正 措 置 は

︑ 幼 な い 子 ど も

が広告を理解するのを妨げる認識上の限界を取り除いたり︑克

服したりしない︒それゆえ︑禁止という是正措置に焦点があて

られる︒とくに︑委員会による規則制定案の告知においてもと

もと明らかにされた禁止という是正措置︑すなわち︑あまりに

も幼なすぎて︑広告の販売目的を理解したり︑その性質を見抜

いたり評価したりすることができない相当の割合の子どもを構

成員とする視聴者に向けられているか︑それによって見られて

いるテレビ広告すべてを禁止するということが︑議論される︒

スタッフ・レポートにおいてもともと予見されたよりもはるか き

であ

る︒

1

 

,

r̲' , /  

a ︵ 

プし

︑ 信委員会放送免許更新様式三

0

三は︑﹁︱二歳以下の子どものた 規制のためのもう︱つの基準が可能性をもっている︒連邦通

めに企画され︑免許期間中に放送された﹂番組をリスト・アッ

かつ記述するよう各放送事業者に要求している︒それゆ

え︑委員会は︑そのような子どもの﹁ために企画された﹂もの

と放送免許が定義づけた番組における︑歯の健康にとって最も

危険な砂糖入り製品のためのコマーシャルを︑容易に禁止する

ことができる︒これらの規制がどの範囲で適切であるかに関し

て︑聴聞の間にコメントが引き出され︑証言がおこなわれるべ

ことである︒そのデータは︑ ることができない に広範囲にわたる︑禁止をおこなうにあたっての限界および実務上の問題もまた︑議論される︒禁止に関しては︑子どもが相当の割合の視聴者となるかを識別する手段として︑視聴者構成データが議論される︒また︑﹁子ども向け広告﹂についての種々の定義案が︑いつ禁止が実行されるべきであるかを決定するための視聴者構成データに対する考えられうる代替基

それによって見られているテレビ 準として︑議論される︒

⑮幼ない子どもの大多数または相当の割合を構成員とする

視聴者に向けられているか︑

広告の効果的な禁止は︑視聴者構成データに基づいては実施す

幼ない子どもが大多数または相当の割合

の視聴者を構成している番組での︑

およ

び︑

それに近接したテ

レビ広告を禁止するということは︑これらの番組が識別される

ということを要求していることは明らかである︒いつ幼ない子

どもが大多数または相当の割合の視聴者を構成するかを識別す

る最も直接的で効果的な方法は︑視聴者構成データに言及する

いつ幼ない子どもが決定的な﹁視

聴占拠率﹂︵それは︑特定の時間に視聴している実際の視聴者総

数の割合に言及するものである︶に達するか︑示すことができ

る︒そのようなデータをどのように利用することができるかは︑

証人によって示唆された︒それによれば︑幼ない子どもが︑明

一 六

いつ幼ない

(17)

示された決定的なパーセンテージを視聴者に占めるとき︵五〇 パーセント︑三

0

パーセントおよび二

0

パーセントが示唆され

た数字であった︶︑特定のテレビ番組に近接しているすべての広

告物およびその番組におけるすべての広告物が︑禁止されるこ

( 5 4 )  

とになる︒もちろん︑その是正措置の全般的な効果は︑子ども

向けの広告がどの程度影響を受けるのかによって決まる︒

手続の間に付託されたかなりの資料が︑この点について述べ

ている︒データによれば︑五

0

パーセントまたは三

0

パーセン トのどちらかで切った数値が用いられるならば︵すなわち︑幼

ない子どもが実際の視聴者の五

0

パーセントまたは三

0

パーセ

ントを構成するとき︶︑ネットワークのたった︱つの番組での広

告が︑影響を受けるにすぎないということになる︒切る数値が

0

バーセントにまで低められるならば︑その場合にのみ︑

層多くの番組での広告が禁止の範囲に入ってくる︒しかしなが ら︑二

0

パーセントで切る数値を用いることは︑幼ない子ども

ではなく︑また︑認識上の限界をもっていない︑八

0

パーセン

トもの視聴者による視聴が︑そのような低い区切りの数値の使 用によって影響を受けるので︑適切ではないとスタッフは考え

る︒年長の子どもは︑二

0

パーセントという数値に基づく禁止

によって影響を受ける土曜日および日曜日の朝の番組の大きな

割合の視聴者である︒年長の子どもは︑おとなと同じ認識の手

それを適用するのは不適切である︒

一 六

それゆえ︑二

0

パーセント 腕をもっていないが︑幼ない子どもよりも一層世間に馴れてお

しかしながら記録にり︑また︑あまり弱くないということが︑

づいているので︑ おいて示されている︒禁止は︑幼ない子どもの認識の限界に基

一層進んだ認識の手腕をもつ年長の子どもに

という数値は用いられるべきではなく︑年長の子どもおよびお

となが視聴者の圧倒的大多数を構成するときには広告は禁止さ

れないとスタッフは信じる︒そのような是正措置は広すぎる︒

0

パーセントという数値を用いる禁止を実施することは︑

影響を受ける広告の観点からみて︑また︑子どもによる全体の

テレビ視聴が影響を受ける割合からみて︑禁止の範囲がなお狭

すぎるので︑適切ではないとスタッフは考える︒幼ない子ども

︵二歳から五歳︶は︑土曜日の朝︑テレビ視聴者の一九・五パー

セントを構成しており︑日曜日の朝︑︱ニ・七パーセントを構

( 5 5 )  

成しているということが︑ある調査において示されている︒ニ

0

パーセントで切るという数値が用いられるなら︑たった二四

のネットワーク番組︵しかも︑そのうち二ニは︑土曜日または

日曜日の朝︑放送される︶が影響を受けるにすぎないというこ

とが︑幼ない子ども︵二歳から五歳︶に対する視聴データの詳

しい分析において一層特定的に示されている︒二

0

パーセント

という数値の使用は︑他の時間帯に放送される子ども向け番組

5‑2‑333 

(香法

' 8 5 )

(18)

4 0

'  

幼ない子どもの大多数または相当の割合を構成員とする

での広告を含まない︒幼ない子どもの一週間のテレビ視聴のた った一三パーセントが週末の朝おこなわれるにすぎない︒ウィ ークデーの午後および夕方に放送される番組での広告は︑影響 を受けない︒しかしながら︑午後および夕方の視聴は︑二歳か ら五歳の子どもの週間視聴の二0•六パーセントを占めており、

それは相当のものである︒さらに︑その時間帯には︑子どもの 関心をよぶ製品のための広告物が多数流布されている︒二

0

ーセントという数値を用いる禁止は︑実現可能でもないし︑ま た︑効果的でもない︒五

0

パーセントという数値に基づく禁止

及ぼすにすぎない︒そこで︑ は︑たった︱つのネットワーク番組での広告およびわずかなパーセンテージの非ネットワーク番組の時間帯での広告に影響を

スタッフは︑禁止が視聴者構成デ ータに基づいて実行されるべきであると勧告することはできな

︑ . , '

c ︵ 

視聴者に向けられているか︑それによって見られているテレビ 広告の効果的な禁止は︑子ども向け広告という定義に基づいて は 実 施 す る こ と が で き な い 禁 止 を 実 施 す る 基 礎 と し て の 視 聴者構成データに対する種々の代替が︑スタッフ・レポートに おいて示唆された︒それらの示唆については︑視聴者構成デー タに頼ることなく﹁子ども向け広告﹂を定義づける代替の方法

とともに︑以下で議論しよう︒記録に載せられた資料において 提案された﹁子ども向け広告﹂の定義は︑すべての子ども︵正 確には幼ない子どもではない︶に向けられる広告物にかかるも

. . .  

のであった︒その定義をここで議論するのは︑ただ︑幼ない子 ども向けの広告を識別するということにとっての内在的な限界

をその定義がもっているということを立証するためである︒

スタッフ・レポートでは︑視聴者構成データに基づく禁止に

対する代替は︑﹁その主たるアピールが幼ない子どもに対してで

あるテレビ広告﹂を排除することであるということが示唆され

た︒スタッフ・レポートは︑

であ

るが

︑ ックを広告物が用いておれば︑その広告物の主たるアピールは 子どもに対してであるとの推定がなされうると示唆した︒スタ ッフ・レポートの別の箇所においては︑次のテクニックが一般

に︑子どもに向けられているということが示された︒すなわち︑

の声

アピ

ール

さらに︑子ども向け広告では普通 おとな向け広告では普通でない仕組みおよびテクニ 不思議な約束・空想の利用︑追跡・決戦︑音楽・歌︑スーパー

ヒーローの利用︑権威者の声︑アナウンサーに同意する子ども

おとなに勝る子どもの描写︑アニメ︑仲間に入れるとの

である︒これらのテクニックは︑

しばしば︑子ども 向け広告において用いられていると聴聞官によって認定された 一方︑これらのテクニックは︑すべての年齢の子どものための

一 六

(19)

. . .  

広告物に一般的であり︑幼ない子どもだけのための広告物に一

( 5 6 )  

般的であるわけではないということは明らかである︒それゆえ︑

この基準は︑年長の子どもの視聴者から幼ない子どもの視聴者

をうまく分離するものではない︒

代替として︑

スタッフ・レポートは︑番組の構想に基づいた

﹁子ども向け広告﹂の定義を示唆した︒この定義に基づく是正措

置は︑﹁何らかの先見的な判断を用いることによって︑子ども向

け番組として名指しされた番組におけるか︑またはそれに近接

( 5 7 )  

した﹂広告を禁止する︒この定義の︑重大で内在する欠陥は︑

それが︑幼ない子どものために企画される番組と︑年長の子ど

ものために企画される番組とを区別しないということである︒

たとえ番組の定義によって幼ない子どものための番組が識別さ れたとしても︑データに関する別の重要な限界が存在する︒幼

•••••••••

ない子どものために本来的に企画された番組のみが︑カバーさ れるにすぎない︒一般またはおとなの視聴者のためにもともと 企画されたいくつかの古い番組の再放送が︑多数の幼ない視聴 者の注意をひくが︑番組の構想という定義のもとでは︑これら

の番組は含まれない︒

二歳から六歳までの子どもに主として向けられているものと して子ども向け番組を分類することに特性がないということ は︑幼ない子どもに対してのみ広告物を向けているわけではな

では

ない

一 六 五

いという産業の慣行と合致しているようにみえる︒たしかに︑

テレビを用いる一定の広告主は︑幼ない視聴者に話しかけたい と願っているかもしれないが︑広告主が︑そのアピールを幼な い子どもだけに限ることは︑あっても稀である︒それゆえ︑幼 ない子どもの視聴者またはそのグループに向けられる広告を識 別する手段として番組の構想という定義を用いることは︑有益 記録に載せられた資料は︑適切で効果的な禁止を工夫するこ

とはできないということを示している︒禁止にかかるいくらか の提案は︑影響を受ける視聴者が幼ない子どもであるのか年長 の子どもであるのかを識別しない︒幼ない子どもの視聴者を分

離する唯一の提案︵視聴者構成データに基づくものである︶は︑

年長の子どもおよびおとなの視聴者をも含むような構成をとら なければ︑本当に少数の番組での広告に影響を及ぼすにすぎな い︒幼ない子どもがテレビ視聴者の大多数または相当の割合を 構成しているそういったわずかの番組のために広告の禁止が実 施されるなら︑その禁止の範囲は限られたものであり︑それは

効果的な是正措置とはなりえない︒

結論をいえば︑子ども向けテレビ広告が幼ない子どもに及ぼ す影響についての関心を満足させる効果的な是正措置は︑規則

スタ

ッフ

は︑

を通じては実施することができない︒それゆえ︑

5  ‑2  ‑335 

(香法

' 8 5 )

(20)

おくことにしよう︒

しても︑効果的な是正措置を形成することは困難であるという

明らかにしてきた︒そこで︑以下︑是正措置に関して︑

フは結局のところどういった判断を下したのか︑ スタッ

まとめをして ことができる︒ フの最終報告および勧告︑終勧告をみることによって︑規則の制定に向けた取り組みの過程で︑是正措置に関してどういった議論が展開されてきたのか︑ 一九八一年九月一日のスタッフの最 に関するスタッフ・レポート︑一九八一年三月三一日のスタッは︑規則制定に向けた取り組みの過程では︑この点にかかる事

佃 小 括 以 上

一九七八年二月の子ども向けテレビ広告

子 ど も 向 け テ レ ビ 広 告 が 幼 な い 子 ど も に 及 ぽ す 影 響

判断を下したのか︑Lれらの争点ごとに︑ れる禁止は︑ 規則制定手続のこの部分は終結されるべきであると勧告する︒

( 5 8 )   皿 一 九 八 一 年 九 月 一 日 の ス タ ッ フ の 最 終 勧 告 年 齢 層 が 六歳以下と定義されるか︑八歳以下と定義されるかにかかわら ず︑スタッフが到達した結論は︑現在の記録には︑効果的な是 正措置の裏づけが欠けているということである︒幼ない子ども

に向けられているか︑

それによって見られている広告に適用さ

一方では広すぎるとともに︑他方では狭すぎる︒

一層の調査によって︑適当な年齢層の識別が助けられるかどう かは思弁的である︒また︑一層の調査によって︑禁止またはそ の他の適切な是正措置が形成されうるかどうかという争点を明

確にするのが助けられるかどうかも︑思弁的である︒それゆえ︑

スタッフは︑この争点に関してはこの規則制定手続に資源がさ

( 5 9 )  

らに充当されるべきではないということを委員会に勧告する︒

まとめることにしよ

ところで︑子ども向けテレビ広告に関する規則制定手続にお いて問題となった事実にかかる争点は︑最終的には︑大きく三

つに収束された︒すなわち︑第一は︑子ども向けテレビ広告が︑

幼ない子どもにどういった影響を及ぽすかということであっ

た︒第二は︑砂糖入り食品のための子ども向けテレビ広告が︑

栄養についての子どもの態度等にどういった影響を及ぽすかと いうことであった︒第三は︑砂糖入り食品の消費が︑子どもの 歯の健康にどういった影響を及ぽすかということであった︒そ

こで︑是正措置に関して︑

いというのが︑

スタッフが結局のところどういった

a ︵ 

この点については︑是正措置にかかる判断をおこなう必要がな

スタッフの第一の最終的見解である︒その理由

実について合意が得られておらず︑

︑と

したがって︑子ども向けテ レビ広告が欺眺的となるかどうかを判断することも必要ではな

スタッフが最終的な判断を下したということにみいだす

また

︑ たとえこの点にかかる事実について合意が得られると

一 六

参照

関連したドキュメント

それゆえ︑規則制定手続を継続するためには︑委員会は︑今

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