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博士論文要旨

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Academic year: 2021

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博士論文要旨

論文題名:ストレッチ運動が動脈硬化度に及ぼす 急性効果に関する研究

立命館大学大学院スポーツ健康科学研究科 スポーツ健康科学専攻博士課程後期課程

ヤマト ヨウスケ 大和 洋輔

背景

習慣的なストレッチ運動は全身の動脈硬化度を低下させるものの,その機序については 明らかになっていない.習慣的な有酸素性運動による動脈硬化度を低下させる効果機序に は,単回の有酸素性運動による動脈硬化度の低下の繰り返しが関与している可能性が示さ れている.そこで,本研究は,単回のストレッチ運動が動脈硬化度に及ぼす影響について 明らかにすること目的とした.

方法

健常若年男性を対象に,全身に対する単回のストレッチ運動前,運動直後,15 分後,30 分後,60 分後の全身および中心,下肢の動脈硬化度を計測し比較検討した.また,片脚の 下腿三頭筋に対するストレッチング前,ストレッチング直後,15 分後,30 分後の全身およ び中心,末梢の動脈硬化度を計測し比較検討した.測定項目は,動脈硬化度の指標となる 脈波伝播速度,血圧,心拍数とした.さらに,片脚の下腿三頭筋に対するストレッチング 前,ストレッチング中,セット間休息中,ストレッチング直後,5 分後,10 分後の後脛骨 動脈の血管径および平均血流速度,血流量,shear rate を超音波画像診断装置にて計測し 比較検討した.

結果

全身に対するストレッチ運動では,全身および下肢の動脈硬化度がストレッチ運動前と 比較して,ストレッチ運動 15 分後および 30 分後に有意に低値を示した(P < 0.05).ま た,片脚の下腿三頭筋に対するストレッチングでは,ストレッチング実施脚の動脈硬化度 のみがストレッチング前と比較して,ストレッチング直後および 15 分後で有意に低値を示 した(P < 0.01).ストレッチング中の後脛骨動脈の血管径はストレッチング前と比較し て有意に低値を示し(P < 0.05),後脛骨動脈の血流量および shear rate はストレッチン グ前と比較して,セット間休息中に有意に高値を示した(P < 0.05).さらに,血流量は ストレッチング終了 1 分後でも有意に高値を示した(P < 0.05).

結論

単回のストレッチ運動は全身および下肢の動脈硬化度を一過性に低下させること,また,

その効果はストレッチングをした部位でのみ効果が得られことが明らかとなり,その機序 には,ストレッチングされた部位での血流量の増加による shear stress の増加を介して効 果が得られている可能性が示唆された.

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