前翼式地面効果翼機の定常空力特性と翼間空力干渉
学生会員
伊藤 悠真
∗正 会 員
岩下 英嗣
∗Characteristics of Steady Aerodynamics and Aerodynamic Interactions between Wings
of a Canard-Configuration WIG
by Yuma Ito, Student Member Hidetsugu Iwashita, Member
Summary
Wing-In-Ground Effect (WIG) / Wing-In-Surface Effect Ship (WISES) is an unconventional aircraft/ship which utilizes the high lift-to-drag ratio in the ground effect. It is expected to be one of the fast-sea transportations between ships and airplanes. Up to now, many kinds of WIG crafts are developed. The authors have also designed a canard-configuration WIG taken over the concept of Kubo and Akimoto. In this paper, the steady aerodynamic properties and the aerodynamic interaction effect between wings are investigated by applying the theoretical calculation based on the potential theory and the wind tunnel experiment. The aerodynamic interaction effect due to propulsor are also made clear by activating the ducted fans mounted on the main wing in the wind tunnel experiment. Through the comparison between the calculations and experiments, the steady aerodynamic properties of the canard-configuration WIG are estimated well by the present theoretical calculation and it is useful as a preliminary design tools for the WIG crafts.
1. 緒 言
現在,世界の物流のほとんどが低速大量輸送機器の船舶で行 なわれており,高速少量輸送機器である航空機は高付加価値 物や旅客輸送に限って用いられている.船舶と航空機の間の 速度領域を補う輸送機が登場すれば,島国である日本にとっ てより効率の良い物流が可能になると考えられる.そのよ うな速度帯を埋める次世代の高速海上輸送機関として地面 効果翼機(Wing-In-Ground Effect : WIG) または,表面効果 翼船(Wing-In-Surface Effect Ship : WISES)が注目されてい る1)2)3). WIGの研究・開発は,1930年代の旧ソ連における軍用機 の研究・開発に始まる4)5).冷戦の終結と共に民生用のWIG 開発が注力されるようになり,リピッシュ翼形態6)7)やタン デム翼形態といった様々な機体形状が提案されるようになっ た.日本国内では,1990年代にWIGの実用化を目指した開 発が行われており,ラム・ウイング形態を基にしたミュースカ イシリーズ8)9)が久保らによって開発されている他, Power-Augmented-RAM (PAR)システム10)11)を用いずに短距離離 水を可能にする機体形状として前翼式WIGが久保・秋元らに よって提案され12),RC模型を用いた自航試験によりその有 用性が確認されている13).しかし,機体全体の空力特性や, 前翼と主翼間の空力干渉,推進器と機体の空力干渉などについ * 広島大学大学院工学研究科 原稿受理 平成29年3月22日 て,より詳細な探究が必要な課題も残っている. これまで筆者らは,久保・秋元らによる前翼式WIGを踏襲 した新たな機体形状を提案するとともに,地面効果内を飛行す る矩形翼と,著者らの提案する前翼式WIGに装着される翼端 板付き主翼を対象として,それらの後流影響や自由表面との干 渉影響,非定常空力特性,翼表面の圧力分布について理論計算 と実験により調査し,地面効果翼の空力特性の推定手法と実験 手法の確立を目指してきた14)15)16).本論文では,著者らの 提案する前翼式WIGに対して,前報14)15)16)で構築した理 論計算手法を適用し,前翼や水平尾翼迎角の変化が機体の空力 特性に与える影響や,翼間の空力干渉,機体が水面上を飛行 した際の自由表面の隆起量について調査する.また,風洞試 験により推進器の性能を調べるとともに,その推進器を装着・ 稼働させた状態での所謂パワー付き風洞試験により推進器と機 体間の空力干渉影響について調査し,機体の巡航時空力特性を 明らかにする.加えて,前報14)15)16)で提案した理論計算手 法がWIGの設計ツールとして有用であることを示す.2. 風 洞 実 験
全機空力特性に関する実験データの取得は,九州大学応用力学研 究所,大型境界層風洞を用いて行なった.風洞は幅3.6 m高さ 2.0 m,長さ15 mの観測部を有しており,最大風速は30 m/s のゲッチンゲン式の風洞装置である. 2. 1 供試模型 Figures 1, 2に著者らが提案する前翼式WIGの三面図とそ の風洞試験模型を示す.また,Table 1に実験用模型の諸元を 原稿受理 平成29年 3 月21日 学生会員伊 藤 悠 真
* 正会員岩 下 英 嗣
*前翼式地面効果翼機の定常空力特性と翼間空力干渉
Characteristics of Steady Aerodynamics and Aerodynamic Interactions between Wings
of a Canard-Configuration WIG
by Yuma Ito, Student Member Hidetsugu Iwashita, Member
SummaryWing-In-Ground Effect (WIG) / Wing-In-Surface Effect Ship (WISES) is an unconventional aircraft/ship which utilizes the high lift-to-drag ratio in the ground effect. It is expected to be one of the fast-sea transportations between ships and airplanes. Up to now, many kinds of WIG crafts are developed. The authors have also designed a canard-configuration WIG taken over the concept of Kubo and Akimoto. In this paper, the steady aerodynamic properties and the aerodynamic interaction effect between wings are investigated by applying the theoretical calculation based on the potential theory and the wind tunnel experiment. The aerodynamic interaction effect due to propulsor are also made clear by activating the ducted fans mounted on the main wing in the wind tunnel experiment. Through the comparison between the calculations and experiments, the steady aerodynamic properties of the canard-configuration WIG are estimated well by the present theoretical calculation and it is useful as a preliminary design tools for the WIG crafts.
117,1 660,7 224 193,7 97,9 64 68 45 282,7 53 486,9 82 ,9 760 8 2102,9 120 80 23,2 81 86 176 1040 880,8 199,4 482 23 14 192 18 95 100 303,2 606,4 560 120 8 104 80 476,7 ° ° ° ° ° ° ° ° ° ° 170.7 °
Fig. 1 Top, side and front views and dimensions of the canard-configuration WIG (Experimental model for the wind tunnel test).
Horizontal tail wing ( angle of attack 0 deg. , 2degs.)
Main wing with end-plates ( angle of attack 3 degs.)
14)
Fuselage Front wing (0~9 degs.)
Fig. 2 The canard-configuration WIG model for the wind tunnel experiment.
示す.Table 1下の機体の上面図において,黒くハッチングを かけた部分を胴体の投影面積としており,それ以外を前翼,翼
端板付き主翼(以降単に主翼と記す),水平尾翼の投影面積と
して定義している.
Table 1 Principal particulars of the whole airframe model for wind tunnel experiment.
Front wing Main wing Tail wing
Root chord length 0.120 m 0.560 m 0.194 m
Tip chord length 0.080 m 0.224 m 0.098 m
Span 0.606 m 1.320 m 0.448 m
Project area 0.038 m2 0.413 m2 0.054 m2
Airfoil section NACA0012 NACA3409, NACA0009
NACA0006
Fuselage Whole airframe
Length 1.800 m 1.800 m Breadth 0.192 m 1.320 m Height 0.200 m 0.482 m Project area 0.302 m2 0.807 m2 X Y Z Project area of horizontal tail wing
Project area of main wing with end-plates
Project area of fuselage Project area of front wing 機体の全長,全幅,全高,投影面積はそれぞれ,L = 1.800 m, B = 1.320 m,H = 0.482 m,SA = 0.807 m2である.また,
前翼と水平尾翼のTip chord lengthについては翼端フィレッ トの開始位置でのコード長としており,前翼はフィレット翼 端から23.2 mm内側のコード長,水平尾翼はフィレット翼端 より64 mm内側のコード長として定義している.本風洞試験 模型は想定実機の1/20スケールモデルであり,実機の全長は L = 36 m,巡航飛行速度は320 km/hを想定している. 主翼形状は,前報14)で用いた主翼と同一形状のものであ る.全機模型は主翼を最大揚抗比を取る迎角αM = 3.0◦で 胴体にマウントし,前翼とT型尾翼も胴体に差し込む形で全 機模型を構築する.前翼と水平尾翼はそれぞれ対称翼である NACA0012,NACA0009を用いているが,前翼の迎角αF は 取り付け角度の異なるスペーサーを胴体に差し込むことによ り,0.0 ∼ 9.0◦の範囲を1.0◦刻みで変更可能になっている. また,水平尾翼の迎角αT は0.0◦と2.0◦に変更できる仕様 となっている. 2. 2 推進器 機 体 に 搭 載 す る 推 進 器 と し て は ,ダ ク テッド ファ ン(EDF Vasafan 90)を採用した.Figure 3にその形状を示す. 本ダクテッドファンは内径90 mm,外形114 mm,6枚のブ レード(翼根コード長: 21.4 mm,翼端コード長: 19.8 mm)を 有しており,ブラシレスモーター(Mega 22/30/2)と組み合わ せて使用することで,最高回転数33000 rpm,2.72 kgfの静止 推力を発生する.本ダクテッドファンの後部にはノズルの出口 直径を65.9 mmとしたシュラウドを自作して取り付けており, 推力の増強を図っている.本ダクテッドファン2発をFig. 2に 示した機体の主翼上面にマウントして,推進器稼動状態での空 力特性の計測を行っている. 114 90 100 160 65.9 4.3 degs. Stator Fan
Fig. 3 Ducted fan equipped to the airframe model. 2. 3 実験セットアップ
本風洞試験については,推進器非搭載時での全機空力特性, ダクテッドファン単独の空力特性,推進器稼動状態での全機空 力特性について計測を行う.以下,それぞれの実験手法につい て説明する.
Lift device load cell 3-component
Point 1 Point 2 Point 3 Point 4
1875 1425 562 0 -1500 -1875 552 125 558 2000 110 (m) Wind speed
Amplifier (DSA-100A) A/D converter (PCD-320A)
Forces & Moment Wind (20 m/s) 150 15 95 0 15 2 150 0 150 PC Electromagnetic velocity meter
Fig. 4 Experimental setup for measuring the aerodynamics properties of the canard-configuration WIG.
Lift device
load cell
Twin fan Single fan
3-component
Point 1 Point 2 Point 3
Wind (0~25 m/s) 1875 1425 562 0 125 558 2000 660 Electromagnetic velocity meter
Fig. 5 Experimental setup for measuring the perfor-mance of the ducted fans.
PLATINUM 150A-PRO Contoroller amp (L) 22.2 V 5000mAh PLATINUM 150A-PRO for Reciever UBEC(1) Power sorce for cooling fan
Switch Switch UBEC(2) Cooling fan (L) Cooling fan (R) E-meter RDU Power sorce Battery Contoroller amp (R) Power : 9ch Throttle (R) : 8ch Throttle (L) : 3ch Receiver Motor Ducted fan (R) Li-Po 6 cells 22.2 V 5000mAh Battery Li-Po 6 cells (Mega 22/30/2) Motor Ducted fan (L) (Mega 22/30/2) RPM Voltage Current ・ ・ ・ Remote Data Unit ( RPM )
( V, I )
Fig. 6 Connection diagram for ducted fans.
(A)推進器非搭載状態での全機空力特性計測 Figure 4に実験セットアップ図を示す.昇降装置に3分力 計(日計電気製Y113M1,z方向定格容量30 kgf)を取り付け, ストラットの下に全機模型(Fig. 2)を取り付ける.3分力計で 得られた歪はアンプ(日章電機製DSA-100A)で電圧に変換さ れ,AD変換器(共和電業製PCD-320A)でデジタル信号に変 換後,ノートPCに出力される. 風洞内には地面板(L× B × t × H = 3.75 × 2.70 × 0.015 × 0.11 m)を設置しており,板の前縁部で境界層を再発達させて いる.地面板の設置により,模型設置位置(Point 3)において約 20 mmの厚さ(主翼コード長の3.5 %)まで境界層厚さを低減 した状態で実験を行っている.なお,本実験装置は前報14)16) で用いたものと同一であり,境界層の影響が全く混入しない 水中曳航試験との比較によって,境界層厚さ(主翼コード長 の3.5 %程度)は空力特性の計測に影響しないことが分かって いる. (B)推進器単体の空力特性計測 Figure 5に推進器単独での実験セットアップ図,Fig. 6にダ クテッドファンを双発状態で回転させるための電装システムを 示す.風洞を稼動し,プロポで推進器を回転させた状態で力と モーメントを計測する.空気力の計測は,Fig. 4に示したシス テムと同じものを用いている.ファンの回転数,電圧,電流に ついては,E-meterという計測器を用いて計測する.この装 置は,あらかじめ使用するモーターの特性をキャリブレーショ ンしておき,モーターに流れる電圧,電流の関係から回転数を 算定して表示する計器である. 推進器単体での性能試験については,ファンの回転数を一 定回転(n = 15000 rpm)に保ち,風速を0∼ 25 m/sの間で 5 m/s毎に変化させて推力,電圧,電流,回転数の計測を行う. n = 15000 rpm,20 m/sの一様流中でダクテッドファンを作動 させているときのレイノルズ数は,翼根部でRe = 5.27× 104, 翼端部でRe = 9.51× 104である.なお,本レイノルズ数の代
表流速は,一様流とファン周速度の合成流速であり,代表コー ド長は,ブレード翼根部と翼端部のコード長である.実験は, 単発時に加えて,機体への搭載を模擬した双発状態(中心から 左右150 mmの軸間距離で並列に設置) においても実施して いる. 2つ の ダ ク テッド ファン は2つ の コ ン ト ロ ー ラ ー ア ン プ(PLATINUM 150A-PRO)によって稼動される.電源系統 を2つに分けて,1つは冷却ファン用の電源として使用し,稼 動時に高温となるコントローラアンプの冷却用に使用してい る.もう1つの電源は,コントローラーの受信機用の電源とし て使用している.バッテリーには,6セルのリチウムポリマー 電池(22.2 V 5000 mAh)を2つ用いている.今回の計測では, 推進器のみ稼動させたため,使用したチャンネルは右側の推進 器,左側の推進器,電源の3チャンネルである.E-meterは リチウムポリマーバッテリーとコントローラーアンプ間及び, コントローラーアンプからダクテッドファンの間に接続し,電 圧と電流,回転数を計測している. (C)推進器稼動状態における全機空力特性計測 推進器を稼動させた空力特性の計測を行う場合,Fig. 5に示 した推進器を主翼上面に双発状態でマウントし,推進器を稼動 させるための電装系統(Fig. 6)は全機模型の胴体内部に実装し て実験を行う.本実験では,推進器のみを稼動させたが,サー ボモーターやジャイロセンサーにもチャンネルを割り振ること により,同じ電装系を用いて自航試験を行なうためのシステム を構築することも可能である.推進器単体での計測と同様に, E-meterで回転数,電圧,電流を監視しながら計測を行う. 機体の空力計測については,それぞれの機体迎角αB と飛 行高度h (m)において,前翼迎角αFと水平尾翼の迎角αTを 変化させた際の空力特性について調査する.飛行高度につい ては,地面から主翼幅中央後縁までの高さh (m)を主翼翼根 部コード長c (m)で無次元化したh/cを定義して使用し,巡 航時の飛行高度はh/c = 0.35と設定している.風洞の設定風 速は,前報14)15)16)での主翼の実験時と同様に20 m/sとし, 主翼の翼根コード長を基準とすると,Re = 7.5× 105の領域 で実験を行っている.Table 2に風洞試験の実験条件を示す. αM = 3 ◦は主翼の胴体への取り付け角を意味している.
Table 2 Experimental conditions of wind tunnel test for the canard-configuration WIG.
Reynolds number, Re 7.5× 105(U = 20 m/s) Angle of front wing,αF 0.0∼ 9.0◦ (Δ = 1.0)
Angle of horizontal tail,αT 0.0◦ and 2.0◦
Angle of main wing,αM 3.0◦
Flight altitude, h/c 0.35∼ 0.70 (Δ = 0.05) Angle of body, αB −1.0 ∼ 3.0◦(Δ = 1.0)
3. 理 論 計 算
3. 1 問題の定式化 本論文で使用する理論計算法は,前報16)で使用したもの と同様であるので,ここではその概要のみを述べることにす る.空気場は非圧縮・非粘性の理想流体(非回転流れ)と考え る.その空気場(密度ρ)を速度U (m/s),飛行高度h (m)で飛 行する前翼式WIGを考え,Fig. 7に示すように,主翼幅中央 後縁をx = 0,静水面をz = 0とする等速移動座標系を取る. 図中のSH,SF,SW はそれぞれ,物体表面,自由表面,後流 面を表している.各境界に取られた法線ベクトルは流体内向き を正とする. 前報14)において,自由表面上を巡航する翼単体の空力特性 を推定する場合,後流面は翼後縁から主流に沿って静水面と平 行に流出させてよいこと,また,自由表面は平らな剛体壁面 として扱ってよいことが実験と理論によって明らかにされて いる.そこで,本論文において全機の空力特性を推定する場 合についても,自由表面は平らな剛体壁面とし,主翼,前翼, 水平尾翼からの後流面は主流に沿って平行に流出させることに する.なお,胴体は非揚力体と見なして解析する. 0Fig. 7 Coordinate system for estimating steady aero-dynamic properties. 任意の点P = (x, y, z)において空気の速度ポテンシャルを Φ(P ) = U [−x + φ(P )]と表す.このとき,攪乱速度ポテンシャ ルφはラプラス方程式と次の境界条件を満足しなくてはなら ない. [H] ∂φ(P ) ∂n = nx on SH (1) [F ] ∂φ(P ) ∂n = 0 on SF (z = 0) (2) [K] p+(P )− p−(P ) = 0 on SW (3) (3)式はKutta条件であり,p+(P ),p−(P )はそれぞれ後流 の上下面における圧力を表している.流体領域にGreenの第 二定理を適用すると,次の積分方程式が得られる. φ(P ) 2 −
SH ∂G(P, Q) ∂nQ φ(Q) dS −
SW φ(Q+T)− φ(Q−T)∂G(P, Q) ∂nQ dS =−
SH ∂φ(Q) ∂nQ G(P, Q) dS, for P ∈ SH (4) G(P, Q) = 1 4π 1 r+ 1 r� , r r� =(x− x�)2+ (y− y�)2+ (z∓ z�)2
ここで,Q = (x�, y�, z�)である. また,φ(Q+ T)とφ(Q−T)は, 前翼,主翼,水平尾翼の翼後縁上下位置における速度ポテン シャルを表している. (4)式は,SH上の速度ポテンシャルφ を未知数とした積分方程式となっており,機体表面を有限個の パネルに分割し,各パネル内で物理量が一定であるとする一定 要素の仮定に基づき離散化した後,境界条件(1), (3)式の下 で数値的に解くことができる. 境界条件(2)式は鏡像項を含ん だ上記のG(P, Q)を用いることで満足される.このとき,SH 上の圧力は p(P )− p0 ρU2/2 = 2 ∂φ(P ) ∂x − ∇φ(P ) · ∇φ(P ) (5) により求めることができる.ここで,p0は大気圧である.(5) 式中の速度ポテンシャルφの偏微分は,翼表面上の速度ポテン シャル分布を2次元のスプライン関数で表して数値微分により 求めている.(3)から得られるKutta条件p(Q+ T)− p(Q−T) = 0 はNewton-Raphson法による繰り返し計算により数値的に満 足させる17).こうして得られた圧力をS H 上で積分すること により,i方向に作用する機体全体の力とモーメントが Fi=−
SH p(P )− p0nidS (i = 1∼ 6) (6) により得られる.ただし,(n1, n2, n3) = n, (n4, n5, n6) = x× n, x = (x, y, z)である.このとき,全機に働く力に加え て,前翼・主翼・水平尾翼・胴体それぞれの表面上で圧力積分 することで,全機を構成するそれぞれの要素に働く力について も計算している. 3. 2 全機に作用する摩擦抗力の推定手法 空気の粘性に起因する摩擦抗力の推定についてもまた,前 報14)15)16)の方法を適用している.揚力体として計算する主翼, 前翼,尾翼といった部分についてはCFD (ANSYS Fluent)で 計算された,無限流体中での2次元翼の空力特性のデータベー スを適用し,各翼のスパン方向の揚力分布CL(y)とレイノルズ 数分布Re(y)から摩擦抗力係数CDfを求める.Fluentによっ て解析された2次元翼の空力特性の妥当性については,既存 の文献18)の実験データを用いて確認している.また,Table 1 下の黒色で示した胴体部分については,平板の摩擦抗力係数か ら算出している. 3. 3 計算格子 Figure 8に前翼式WIGの計算格子を示す.機体が左右対 称であること,また今回は対称な空気力のみを扱うことから, y > 0の部分のみ格子分割すればよい.格子の分割数について は,主翼を2155パネル,水平尾翼を280パネル,前翼を365 パネル,胴体を1509パネルで分割しており,後流面を含めて 合計4899パネルで計算を行っている.後流面については,揚 力体となる前翼,主翼,水平尾翼のみに配している.胴体と垂 直尾翼については非揚力体と見なしているため後流面は設置し ていない.後流面の長さは,主翼のコード長cを基準とし,主 翼の後流面の長さは4× c,水平尾翼の後流面の長さは3.6× c, X Y Z (c) Tail wing
(a) Front wing (b) Main wing with end-plates
X
Y Z
Fig. 8 Computational panels for estimating aerody-namics forces and moment of the canard-configuration WIG. 前翼の後流面の長さは6× cとし,機体全長よりも十分に長く 取っている.前翼と主翼は胴体に接合されているため,その後 流面は本来,翼根部から胴体に沿って流し,後流面を挟む胴体 上下点でKutta条件を満足させるべきであるが,胴体表面の 格子生成がかなり煩雑となる.本論文の計算では,胴体と接触 しないように徐々にクリアランスを確保し,前翼後流面は胴体 半幅より1 cm (0.018×c)外側,主翼後流面は2 cm (0.036×c) 外側を流れる様に後流面の幅を調整している.
4. 結 果 と 考 察
まず,推進器を搭載していない状態について,機体迎角αBと 飛行高度h/cを変化させ,前翼迎角と水平尾翼迎角の変化に よる空力特性について調査する.Figure 9に機体の圧力中心 位置の定義と重心位置について示す.全機の圧力中心係数CP については,前翼の前縁をゼロ,主翼の後縁を1としたとき の前翼前縁からの無次元距離として定義している. X Y Z z 100 560 αT= 0.0 deg. 102.4 xG 1 CP 0 αB= 0.0 deg. αF= 9.0 deg. h/c x 0 C enter of rotation (Artifitial gravity center) rotationFig. 9 The position of the center of gravity xG
and the definition of CP of the
canard-configuration WIG.
迎角の変化については,翼単体の場合は翼幅中央後縁を回転中
置xG= (456.8, 0.0, 125.3) = (0.816× c, 0.0, 0.224 × c)を 回転中心とし,機体迎角αBを変化させる.具体的には,機体迎 角αB= 0.0◦,前翼迎角αF = 9.0◦,水平尾翼迎角αT = 0.0◦ の時の圧力中心位置を機体のx方向の重心位置とし,重心高さは 前翼の後縁高さと同じと仮想している.風洞実験の結果,全機模 型の圧力中心位置は,主翼前縁から後方に102.4 mm (0.183× c) であったため,主翼前縁から後方に102.4 mm (0.183× c),胴 体下面から上方に100 mm (0.179× c)の位置を回転中心とし て機体迎角αB を設定している. 揚力係数CL,抗力係数CD,仮想重心周りのピッチングモー メント係数CM は以下の様に定義している. CD= −F1 ρSAU2/2 , CL= F3 ρSAU2/2 , CM = F5G ρSAU2c/2 (7) ここで,F1, F3 はx軸, z軸方向に作用する力,F5G は仮想 重心周りの機首下げモーメント,投影面積SA(m2)は全機の 投影面積である. 4. 1 全機の縦の静安定を満たす前翼と水平尾翼迎角 地面効果内での安定した飛行を目指すためには,機体の縦 の静安定性を満足させることが第一条件である.本節では,前 翼と水平尾翼の迎角を変化させた風洞試験及び理論計算を行 い,機体の縦の静安定を満たす各翼の設定迎角を決定する. 巡航高度h/c = 0.35において,機体の迎角αBを変化させ たときの仮想重心周りのピッチングモーメント係数CM につ いて着目する.まず,前翼迎角をαF = 9.0◦に固定し,水平 尾翼迎角をαT = 0.0◦と2.0◦に変化させて調査した結果を Fig. 10に示す.グラフから,機体の迎角αBが増加すると共に 機首下げ方向のピッチングモーメント,つまり復原モーメント が増加していることが確認でき,機体は縦の静安定性を満たし ていることが分かる.その絶対値は水平尾翼の迎角αT = 0.0◦ の方が約2倍大きく,機体の縦の静安定性の観点から見ると, 水平尾翼の迎角は小さい方がよいことが分かる. 次に,水平尾翼の迎角をαT = 0.0◦に固定し,前翼の迎角 αF を変化させた結果をFig. 11に示す.前翼迎角αF = 9.0◦ の時では復原力となる機首下げモーメントが大きくなっている が,前翼迎角が下がると共にその大きさは小さくなっている. そして,αF = 3.0◦になるとCM が右下がりのグラフとなっ ており復原モーメントが発生しなくなっていることが分かる. αF = 9.0◦, αT = 0.0◦において,機体を構成する前翼,主 翼,水平尾翼,胴体表面各々に作用する圧力を圧力積分し,各 要素が発生する揚力係数CLについて調べた結果をFig. 12に 示す.CLについて見ると,機体が発生する揚力の約80 %が 主翼の揚力であることが分かる.続いて,前翼,胴体の順に大 きな揚力が発生しており,水平尾翼については,主翼の吹き降 ろしを受けて下向き揚力が発生している.このとき,機体の縦 の静安定性を満たすためには,主翼と前翼の揚力分担比を約 5:1にする必要があることが分かる.前翼と主翼の揚力分担比 の値は機体を設計する上で重要な指標である.以上の検討か ら,αT= 0.0◦,αF = 9.0◦を各翼の設定迎角(胴体への取り 付け角)としている. X Y Z α T= 2.0 degs. αT= 0.0 deg. -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 -0.02 -0.01 0 0.01 0.02 Cal. (αT=2.0 degs.) Cal. (αT=0.0 deg.) Exp. (αT=0.0 deg.) αB(degs.) CM
Fig. 10 Pitching moment coefficient around xG for
different αT (h/c = 0.35, αB = 0.0 ◦, αF =
9.0◦, Re = 7.5× 105 in wind tunnel experi-ment). X Y Z αF= 9.0 degs. αF= 3.0 deg. αF= 6.0 degs. -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 -0.02 -0.01 0 0.01 0.02 Cal. (αF=3.0 degs.) Cal. (αF=6.0 deg.) Cal. (αF=9.0 deg.) Exp. (αF=6.0 deg.) Exp. (αF=9.0 deg.) αB(degs.) CM
Fig. 11 Pitching moment coefficient around xG for
different αF (h/c = 0.35, αB = 0.0◦, αT =
0.0◦, Re = 7.5× 105 in wind tunnel experi-ment). 0 0.1 0.2 0.3 CL Whole airframe Tail
wing Mainwing Frontwing
Fuselage X Y Z Horizontal tail wing Fuselage Front wing Main wing with end-plates
Fig. 12 Estimated lift coefficient acting on each com-ponent of the canard-configuration WIG at h/c = 0.35,αB = 0.0◦, αF = 9.0◦, αT = 0.0◦ 4. 2 前翼式WIGの翼間空力干渉影響 各翼の設定迎角(胴体への取り付け角)が決まったところで, 前翼,主翼,水平尾翼の3つの揚力体の翼間空力干渉につい て調査する.まず機体が巡航した際の後流変形を時間領域境界 要素法によって推定し,後流面の変形の観点から翼間の干渉 影響について調べる.時間領域境界要素法による理論計算手 法は,前報14)で述べたものと同様である.つまり,各時間ス テップにおいて境界値問題を解き,得られた物体表面上の速 度ポテンシャル分布を用いて,全ての後流グリッド点の移動 量を計算しながら空気力と同時に後流の変形を追尾していく.
X Y Z X Y Z X Y Z
Fig. 13 Wake deformation of the canard-configuration WIG at h/c = 0.35, αB = 0.0◦ (αF = 9.0◦, αT = 0.0◦,
U = 20 m/s, Δt = 0.001 sec., 51 step). この計算法に基づく計算を自由後流モデルによる計算,片や3 章で示した計算法に基づく計算を固定後流モデルによる計算と 呼称することもできる. 次に,3章に示した計算法を用いて,主翼単独の翼表面圧力 分布と,胴体や前翼との干渉が混入した主翼の翼表面圧力分布 について比較し,翼間の空気力学的干渉が圧力分布に及ぼす影 響について考察する. (A)翼後流間の干渉 Figure 13に,自由後流モデルによる計算によって得られた 巡航時の前翼式WIG (h/c = 0.35, αB = 0.0◦, αF = 9.0◦, αT = 0.0◦)全機の後流変形を示している.Fig. 13右上図は 機体を後ろから見た図,右下図は機体を上方から見た図であ り,U = 20 m/s,Δt = 0.001 sec.,51ステップ目の計算結果 である.矩形翼と主翼単体について着目した前報14)の計算結 果と同様に,揚力を発生する前翼と主翼については,主翼端 部や翼端板下部からのrollupが発生しているのが確認できる. また,地面に近い前翼の後流面と翼端板下面から発生する後流 面は,地面との干渉影響により後流が翼幅方向に広がっている ことが観察されるが,地面から遠い位置にある水平尾翼につ いては,この様な後流の広がりは見られない.特徴的なのは, αF = 9.0◦の前翼による強いrollupにより,主翼後流が巻き 込まれるように変形していることである.このことから,前翼 の下流域において翼間の空気力学的干渉影響が顕著であること が推測される.また,Fig. 12において,水平尾翼から下向き 揚力が発生していることが推定されているが,Fig. 13におい て水平尾翼の後流形状がrolldownとなっていることからその 結果が妥当あることが裏付けられる. 以上から前翼と主翼との後流間の干渉が大きいことが分かっ た.次に,その空力へ影響を調べるために,自由後流モデル と固定後流モデルを用いて,前翼と主翼の揚力係数CLと抗力 係数CDを計算した.その結果をTable 3に示す.揚力係数に ついての固定後流モデルに対する自由後流モデルとの相違は, それぞれ3.0 %以下であり,抗力係数については2.0 %以下で ある.翼間の後流間の干渉影響が顕著である場合においても, 自由後流モデルと固定後流モデルによる計算結果の相違は小さ く,空力の推定にほとんど影響を与えないことが分かる.よっ て以降の計算は,全て固定後流モデルで行なうことにする.
Table 3 Lift and drag coefficient of the front wing and the main wing calculated by the free-wake model and the fixed-wake model at same con-dition in Fig. 13.
Front wing Main wing
CL CD CL CD Free-wake model 0.03227 0.00166 0.17855 0.01193 Fixed-wake model 0.03284 0.00169 0.17446 0.01184 Difference (%) +1.76 +1.90 -2.29 -0.74 (B)主翼表面圧力分布に関する空力干渉影響 次に,前翼と胴体が主翼表面の圧力分布に与える影響につ いて考察する.Figure 8に示した前翼式WIGから前翼を取り 除いたモデルを前翼無しモデルと称することにする.前翼無し モデル,前翼有りモデル(前翼式WIG全機)および主翼単体 が各々巡航した際の主翼表面の圧力分布を比較する.計算に は,3章で示した固定後流モデルによる計算を適用する.この 計算法による翼表面圧力分布推定が高精度であることが,前 報16)において主翼単体に対する計測圧力との比較を通じて確 認されている. Figure 14に主翼表面の断面圧力分布を示す.一点鎖線は主
翼単体の結果,点線は前翼無しモデルの結果 (w/o front wing
と記載),実線は前翼有りモデルの主翼表面の圧力分布である. まず,主翼単体での計算結果(一点鎖線)と前翼無しモデ ル(点線)の主翼表面の断面圧力分布Section A∼ Section Eを 比較する.この比較により,胴体が主翼表面圧力に及ぼす影響 を見ることができる.図からは,主翼単体に比べて前翼無しモ デルの主翼上面の負圧の絶対値と主翼下面の正圧の絶対値が共 に減少しており,その減少量は,胴体との接合部近傍において
0 0.5 1 -1 -0.5 0 0.5 1 x/c (p-p0)/(ρU2/2) 0 0.5 1 -1 -0.5 0 0.5 1 x/c (p-p0)/(ρU2/2)
(a) Section A : y/(b/2)=0.295 (b) Section B : y/(b/2)=0.602 (c) Section C : y/(b/2)=0.898
0 0.5 1 -1 -0.5 0 0.5 1
Cal. (Main Wing only) Cal. (Whole airframe w/o front wing) Cal. (Whole airframe)
x/c (p-p0)/(ρU2/2) 0 0.5 1 -1 -0.5 0 0.5 1 x/c (p-p0)/(ρU2/2) 0 0.5 1 -1 -0.5 0 0.5 1 x/c (p-p0)/(ρU2/2)
(d) Section D : end-plate (2/3 height) (e) Section E : end-plate (1/3 height)
inside outside inside outside X Y Z section C section A With / without section B section E section D
Fig. 14 Aerodynamic interaction effects between wings and fuselage observed in sectional pressure distributions over the main wing (h/c = 0.35, αB = 0.0◦, αF = 9.0◦, αT = 0.0◦).
最も大きいことが分かる.また,主翼下面部の正圧の絶対値の 減少量は主翼幅中央から翼端板内側の全域において顕著に現れ ており,主翼と胴体との接合部近傍といった局所域のみに干渉 影響が現れるわけではないことが分かる. 次に,前翼有りモデルの主翼表面圧力分布(実線)と,前翼 無しモデル(点線)を比較する.この比較により,前翼と主翼 との干渉影響を考察することができる.胴体に前翼が付くと, 前翼端部より外側の断面Section BとSection Cにおいては主 翼前縁の正圧と負圧の絶対値が共に大きくなっていることが分 かる.これは,前翼端部から発生するrollupによって主翼下面 から主翼上面への流速場が誘起され,Section BとCの相対迎 角が大きくなるためだと考えられる.一方,前翼端部よりも内 側の断面であるSection Aについては,主翼上面から主翼下面 への流速場が誘起されるため,Section Aの相対迎角は小さく なり,主翼前縁の正圧と負圧の絶対値は小さくなると考えられ る.以上より,前翼を主翼の前方に設置することで,前翼端部 よりも翼幅方向外側に位置する主翼断面の揚力は増加するが, 翼幅方向内側の主翼断面の揚力は減少することが分かった. 上記2種類の比較から言及できることは,前翼と主翼との 空力干渉影響よりも,胴体と主翼との空力干渉影響の方が遥か に大きいということである.後者により,主翼単体の場合と比 べて主翼下面側の正圧が大きく減少してしまっており,全体的 な揚力の減少を招いている.本機体は,胴体中央の上面部にお いても揚力を発生させることを狙って高翼型を採用している が,地面効果による主翼下面の正圧増加を効果的に利用するに は,主翼と胴体との干渉影響を低減するように主翼の胴体に対 するマウント位置やステップ位置など胴体形状を再検討する必 要があると考えられる. 4. 3 前翼式WIGが巡航した際の自由表面隆起量 本節では,前翼式WIGが水面近傍を巡航した時の自由表面 隆起量をランキンパネル法を用いて推定する.前報14)では, 翼が静水面上を一定速度で飛行した際に水面に印加される圧力 により生じる造波をランキンパネル法を用いて計算し,続いて 造波された波面が翼の空力に及ぼす影響について論じている. 本論文ではこの前半の過程と同じ計算により,胴体,前翼,水 平尾翼から構成される前翼式WIG全機が造波する波の隆起量 を調べる.後流モデルは固定後流モデルを適用する. Figure 15の上図に主翼単体14),下図に全機が各々h/c = 0.35, Fn = U/√gc = 7.6で巡航したときの波の隆起量の計 算結果を示す.また,Fig. 16は,y/c = 1.13 (主翼端部より 約3 cm内側)におけるx方向断面の波の隆起量,Fig. 17は, x/c =−4.0と−8.0におけるy方向断面の波の隆起量を表し ている. Figure 15を見ると,主翼単体の場合と比べて全機の場合, 胴体の存在により機体近傍の波が複雑になっていること,ま た全体的に波振幅が小さくなっていることが分かる.波振幅 が最大となる主翼端部に沿う断面の波形を示したFig. 17から は,最大波振幅が主翼単体と比べて約半分になっていることが 分かる.また,Fig. 16からは,胴体下部の波面が主翼単体時 と比べて顕著に小さくなっていることが確認される.全機が造 波する波の振幅はFn= 7.6, h/c = 0.35の場合,コード長の 0.1 %程度であり,運行上他船への曳き波の影響は極めて小さ
-11 -10 -9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7 -2 -1 0 1 2 ζ/c: -0.002 -0.0016 -0.0012 -0.0008 -0.0004 0 0.0004 0.0008 0.0012 0.0016 0.002 x/c y/c Calculation
( Main wing with end-plates )
x/c=-8.0 y/c=1.13 x/c=-4.0 -11 -10 -9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7 -2 -1 0 1 2 x/c y/c Calculation ( Canard-Configuration WIG ) x/c=-8.0 y/c=1.13 x/c=-4.0
Fig. 15 Contour plots of wave elevation generated by the main wing and the canard-configuraiton WIG at Fn= 7.6 (h/c = 0.35, αB= 0.0◦, αF = 9.0◦, αT= 0.0◦). -11 -10 -9 -8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7 -0.005 0 0.005
Cal. (Main wing with end-plates) Cal. (Canard-Configuration WIG)
x/c ζ/c
Whole airframe
Fig. 16 Sectional wave elevation along the longitudinal line of y/c = 1.13 shown in figure 15.
0 1 2 3
-0.005 0 0.005
Cal. (Main wing with end-plates) Cal. (Canard-Configuration WIG) ζ/c
y/c
Front wing tip (y/c=0.54) Fuselage (y/c=0.17)
Main wing tip (y/c=1.177) (a) x/c =−4.0 0 1 2 3 -0.005 0 0.005ζ/c y/c
Front wing tip (y/c=0.54) Fuselage (y/c=0.17)
Main wing tip (y/c=1.177)
(b) x/c =−8.0
Fig. 17 Sectional wave elevations along the transverse lines of
x/c = −4.0 and −8.0 shown in figure 15. いと言える. 造波された波の振幅が小さいということは,機体の存在に より印加される水面上の圧力が小さいということであり,地面 効果によるラム圧が小さくなっていることを意味する.すなわ ちFig. 14に示された主翼下面側の正圧が小さくなっているこ とに対応している. 4. 4 前翼式WIGの全機空力特性 本節では,推進器を稼動させた状態で機体の空力特性を計 測し,巡航飛行時における前翼式WIGの空力特性について考 察する.まず,推進器単独の性能試験を行い,巡航飛行に必要 な推力を満たす回転数について調べる.次に,推進器を機体に 搭載・稼動させた状態で全機空気力の計測を行い,推進器稼動 時の巡航状態における全機空力特性を明らかにする. (A)推進器単独性能 推進器として使用したダクテッドファンの単独特性を計測 するために使用した実験セットアップについては,Fig. 5の ものを用いる.推進器の性能を示す諸係数(前進率J,推力係 数Kt,効率η)は次式で定義している. J = U nD, Kt= T ρn2D4, η = T U P (8) ここで,n (rps)は推進器の1秒間当たりの回転数,D (m)は 推進器の外径(シュラウド外径114 mm)である. 0 0.5 1 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0 0.5 1 KT( Twin ) KT( Single ) η ( Twin ) η ( Single ) J KT η 0 5000 10000 15000 20000 25000 30000 0 0.5 1 1.5 2 Twin , U=20m/s Single, U=20m/s n (rpm) T (kgf)
Fig. 18 Performances of the ducted fans (D = 0.114 m, n = 15000 rpm, Re = 5.27× 104 at
tip chord length of fan blade).
推進器の効率ηは,推進器が推力として行なった仕事率と システムに投入したパワーP (W)との比として定義している. 前者は3分力計で計測される推力T (kgf)と風速U (m/s)の 積から,後者はE-meterにより計測される電圧と電流から消 費電力として算出される.従って,ここで得られる効率は,通 常のプロペラ単独性能試験で得られる,推力の仕事率とトルク の仕事率の比で定義される空力的な効率ではなく,実際に推進 器に入力したパワーに対して推進器がどれだけ推力として仕事 をしたかを示す効率となる.即ち,この効率にはモーターや配
0.35 0.4 0.45 0.5 0.55 0.6 0.65 0.7 0 0.05 0.1 h/c CD 0.35 0.4 0.45 0.5 0.55 0.6 0.65 0.7 0 0.5 1 h/c CP 0.35 0.4 0.45 0.5 0.55 0.6 0.65 0.7 0 5 10 15 20 25 h/c CL/CD 0.35 0.4 0.45 0.5 0.55 0.6 0.65 0.7 -0.05 0 0.05 h/c CM (moment aroundxGat h/c=0.35) 0.35 0.4 0.45 0.5 0.55 0.6 0.65 0.7 0 0.5 1
Cal. ( without propulsors ) Cal. ( with propulsors ) Exp. ( without propulsors ) Exp. ( with propulsors )
h/c CL X Y Z 1 h Cp 0 without propulsors X Y Z 1 h Cp 0 with propulsors
Fig. 19 Aerodynamic properties of the canard-configuration WIG with and without propulsor at U = 20 m/s, αB= 0◦
(αF = 9.0◦, αT = 0.0◦). 線ケーブル等に起因する電気的損失が考慮されている.実験は 回転数を15000 rpmに固定し,風速を変化させて行っている. Figure 18左図に横軸に前進率Jを取った推進器特性の実験 結果を示す.点線が単発時,実線が双発時での推進器1つ分 (双発時に検力計で計測された推力を1/2にし,推進器1つ分 の性能を算出)の実験結果である. 両者の結果を比較すると,静止状態J = 0付近においては, 同等のスラスト係数が得られているが,風速U を上げていく に連れて,双発状態の方が推進器1つ当たりの推力が増加し ていることが分かる.効率についても双発時の方が高くなって いる.双発時には,2つの推進器がその外径に比べて比較的近 傍に位置することから,各推進器インレット部の吸引効果が干 渉するなどの干渉影響に起因した現象であろうと推察される. Figure 18左図を用いて,風速を固定した際の推進器回転数 と推力の関係を得ることができる.Fig. 18右図は,風速を巡 航飛行速度U = 20 m/sに固定した場合の推進器回転数と発生 推力の関係を示している.推進器無しの状態における機体の巡 航時全抗力値が分かれば,この図より推進器の回転数が判明す ることになる. Figure 19は,機体迎角αB = 0.0◦において,機体の飛行 高度h/cを変化させた場合の全機空力特性を示している.横軸 にh/c,縦軸に(7)式で定義した空力係数を取っている.白丸 が推進器無しでの実験結果,実線が理論計算結果である.図か ら,巡航飛行高度h/c = 0.35における抗力係数はCD= 0.02 であることが分かる.これから,機体に作用する抗力の生値を 求めると約0.4 kgfとなる.よって,推進器一発当たり0.2 kgf の推力を出せばよいので,Fig. 18右図のグラフにおいて巡航 状態では15000 rpmで推進器を稼動させれば機体抗力と釣り 合う必要推力が得られることが分かる.次節の,推進器稼動状 態での全機空力計測においては,推進器回転数をこの回転数に セットして計測を行う. (B)推進器稼動状態での全機空力特性 Figure 4のように模型を風洞内に設置し,先の計測で用いた ダクテッドファンを主翼上面に双発状態でマウントする.推進器 単独性能試験と同様にE-meterで推進器の回転数を監視しなが ら,2発のダクテッドファンをプロポで操作し,15000 rpmに なるように推進器を稼動させる.しかし,回転数を15000 rpm に合わせても,振動等によるノイズ影響から計測上は検力計の x方向の力が正確に0 kgfとなる訳ではない.そこで本計測で は,Fx= 0 kgfをまたいだ前後2点で計測を行い,得られた 計測値を補間することで,Fx= 0 kgfとなる状態での揚力と モーメントを求めている. Figure 19において,推進器を稼動させたときの全機空力性 能を三角プロットで示す.推進器の稼動によって機体全体の揚 力が若干量増加するとともに,推力によって機首下げ方向の ピッチングモーメント係数CMが大きくなっていることが分 かる.それに伴って,圧力中心係数CP は主翼側に後退してい る.その移動量は風洞試験用模型の全長1.8 mの約1.3 %であ り,推進器の稼動による圧力中心の移動は顕著な量ではない. 実際の飛行時には,推進器稼動により生じた微量の機首下げ モーメントを打ち消すべく,前翼に装着されるエレベーターを 操舵して水平姿勢を確保することになる. 推進器無しの状態における実験結果(白丸)と計算結果(実 線)を比較すると,飛行高度の変化に伴う空力特性の変化は概
ね良好に推定できている.詳細に見ると,実験の揚力係数CL が計算よりも若干高く計測されており,これに起因して実験の 揚抗比が計算より高めなっている.この原因は,胴体に作用す る空気力の推定精度が悪いためだと考えられる.現状の計算 では,胴体は非揚力体と見なして計算しているが,Fig. 12の 結果(h/c = 0.35)から分かるように,主翼や前翼といった揚 力体からの干渉影響を受けて,胴体が発生する揚力は全体の 約8.0 %を占めていることが分かる.Fig. 19のCLの図では, 特に飛行高度が低い場合に実験のCLが計算値よりも高くなる 傾向があることから,実際には胴体下面と地面との間隔が狭く なったことにより,胴体に対しても地面効果が作用し,胴体が 揚力体化していると考えられる.胴体ステップ部から後流面を 流出させるなど胴体にも後流モデルを仮定して揚力体として解 析するなどの改善が必要であると思われる. Figure 19の揚力係数CLと抗力係数CDについては良好に 推定できており,2次元CFDを用いた揚力体(前翼・主翼・水 平尾翼)の摩擦抗力の推定法と平板の摩擦抗力を用いた胴体部 の摩擦抗力推定法は,全機の抗力推定においても有用であるこ とが分かる. (C)推進器との空力干渉影響 Figure 19のCLに見られたように,推進器の稼動によって 全機揚力が増加し,頭下げのピッチングモーメントが発生する ことが分かった.しかし,頭下げモーメントは推進器から発 生する推力による頭下げモーメントよりも大分小さい.推進 器の噴流によりその後方に位置する水平尾翼に下向き揚力が 作用して,それによる頭上げモーメントが推進器による頭下 げモーメントを緩和したと推測される.そこで,推進器の吸 引効果により主翼近傍流速が増加することで全機揚力が増え, 推進器の噴流影響により水平尾翼の下向き揚力が増加すること で機体の頭下げモーメントが抑制されたと想定する.主翼に作 用する揚力がΔLM(kgf)だけ,また推進器の噴流によりその 後方にある水平尾翼に作用する揚力がΔLT(kgf)だけ変化し たと仮定して,それらの量を調べてみる. Figure 20に,機体が巡航状態(h/c = 0.35, αB = 0.0◦, αF = 9.0◦, αT = 0.0◦) にあるときの全機各部に作用する力 の位置関係を示す.実験で得られた揚力をLexp(kgf)とし,推 進器には全機抗力D (kgf)と等しい推力T = 0.40 kgfが作用 しx軸方向の力は釣り合っているとする.また,全機揚力と 抗力は重心点に作用するとする.Table 4にFig. 20中の各パ ラメーターの定義を示している. Figure 20,Table 4の中で,前翼,主翼,水平尾翼,胴体 に作用する揚力LF, LM, LT, LF uおよびその作用点CP は, Figure 20から推進器を除いた計算において,各部位に作用す る圧力を積分することにより求められる.こうして,全機のz 軸方向の力の釣り合いと重心点周りのモーメントの釣り合い からΔLM,ΔLTを求めると,その結果はΔLM = 1.07 kgf, ΔLT=−0.059 kgfとなる.これらの結果をTable 5にまとめ て示しておく.結果として,推進器の吸入により主翼近傍の流 速が増加することで主翼の揚力は約30 %増加し,推進器の噴 流が尾翼の下面を高速で流れることにより水平尾翼の下向き揚 力は約35 %増加するということになる.推進器稼動時の推力 による強い頭下げモーメントは,水平尾翼の下向き揚力の増加 に伴い誘起される頭上げモーメントにより抑制されていること が分かる. 1159,3 207,2 (Thrust)
Fig. 20 Schematic diagram to obtain the increased amount of lift forces due to the thrust of ducted fans.
Table 4 Definition of parameters in Figure 20.
LF (kgf) 前翼揚力の計算値 �F (m) 前翼の CPから全機 xGまでの水平距離 LF u (kgf) 胴体から発生する揚力の計算値 �F u (m) 胴体の CPから全機 xGまでの水平距離 LM (kgf) 主翼から発生する揚力の計算値 �M (m) 主翼の CPから全機 xGまでの水平距離 LT (kgf) 水平尾翼から発生する揚力の計算値 �T (m) 水平尾翼の CPから全機 xGまでの水平距離 �T h (m) xGから推進器中心軸までの高さ
Table 5 Lift, thrust and moment arms of the canard-configuration WIG in figure 20.
Front wing Main wing Tail wing (αF = 9.0◦) (αM= 3.0◦) (αT = 0.0◦)
LF �F LM �M LT �T
0.74 kgf 0.663 m 3.68 kgf 0.128 m -0.17 kgf 0.927 m Fuselage Whole airframe Added lift force
(αB= 0.0◦) LF u �F u Lexp T ΔLM ΔLT 0.35 kgf 0.314 m 5.61 kgf 0.40 kgf 1.07 kgf 0.059 kgf 続いて,ΔLM,ΔLT を主翼,尾翼近傍の流速の増減量に 置き換えて表す.主翼近傍の流速をUM,その増加量をΔUM, 水平尾翼近傍の流速をUT,その増加量をΔUTとすると,揚 力が速度の二乗に比例する関係から,主翼と水平尾翼に流入す る流速の増加率UM� ,UT� は, UM� = UM+ ΔUM UM =
LM+ ΔLM LM (9) UT� = UT+ ΔUT UT = LT+ ΔLT LT (10) より求めることができ,その結果UM� = 1.14,UT� = 1.16と なる.つまり,推進器の稼動により,主翼近傍では14 %,水 平尾翼下面部では16 %だけ流速が増加したと考えることがで きる. ここで得られた流速の増加率UM� ,UT� を,主翼と水平尾翼 に作用する空気力を推定する段階で考慮(補正)することにより,推進器を稼動させた状態における全機の空力特性を求める ことができるであろう.Fig. 19中に示す点線は,この補正を 施して得られた推進器稼動状態の全機空力特性である.簡易的 な推進器影響の補正法ではあるが,ピッチングモーメントの変 化や圧力中心位置が良好な精度で推定できている.抗力が推進 器無しと比べて僅かに大きくなっているのは,上記の局部的な 流速の増加により主翼,水平尾翼の摩擦抗力と誘導抗力が僅か に大きくなったことに起因している.なお,推進器稼動状態で は,検力計のx方向の力はゼロであるため,抗力の直接計測 は行えない.計算により得られた推進器稼動時の抗力と揚力の 結果から,推進器を稼動させた場合,推進器無しの場合と比べ て全機の揚抗比は約16 %向上するという結果になっている.
5. 結 言
本研究では,久保・秋元らによって提案された前翼式WIGの コンセプトを踏襲した著者ら独自の前翼式WIGを新たに提案 し,その機体の定常空力特性や翼間の空力干渉影響,推進器 との干渉影響について実験と理論の両面から考察を行なった. 得られた成果を以下に記す. (1) 推進器無し状態において,機体の静的縦安定性を満足す る前翼および水平尾翼の取り付け角について風洞試験お よび数値計算により調べた.その結果,前翼迎角を9.0◦, 水平尾翼迎角を0.0◦とすれば良いことが分かった.この とき前翼と主翼の揚力分担比は概ね1:5である. (2) 前翼,主翼,水平尾翼の後流間の干渉影響について,全 機を対象とする数値計算(時間領域境界要素法)を実施す ることにより調べた.前翼後流面のrollupに主翼後流面 が巻き込まれるなど,後流間では強い干渉が観察された が,その後流の干渉影響は空気力の推定にはほとんど影 響しないことが分かった. (3) 翼間の空力干渉影響について,主翼表面の断面圧力分布 に着目して調査を行なった.前翼翼端からのrollupによ り,前翼翼幅より内側の主翼圧力の絶対値は小さく,ま た前翼翼幅より外側の主翼圧力の絶対値は大きくなるこ とが分かった.前者は揚力減少,後者は揚力増加をもた らす.また,主翼と胴体の干渉影響により,主翼翼幅全 域において,翼下面の正圧(ラム圧)が大きく減少してし まうことが判明した.今後,主翼の胴体へのマウント位 置や翼下面側の胴体形状を改善していく必要がある. (4) 全機がFn= 7.6で巡航した際に自由表面に造波される波 の隆起量を推定した.(3)のラム圧の減少に起因して,主 翼単体時と比べて波の隆起量は概ね50%ほど小さく,実 運用に際して他船に及ぼす曳き波の影響は小さいと考え られる. (5) 推進器を機体に搭載・稼動させた状態での全機空力特性 について調べた.推進器の稼動により,主翼近傍の流速 が14%,水平尾翼近傍の流速が16%大きくなると考えて 全機の空力計算を行えばよいことが分かった.前者は推 進器の吸引効果,後者は推進器下流域の噴流影響に起因 すると想定した結果である.後者により発生する機頭上 げモーメントは推進器推力による頭下げモーメントを抑 制する効果がある. (6) 前報14)15)16)で開発した理論数値計算法を全機の空力特 性の推定に適用し,風洞試験結果との比較を通じて,当 該計算法が全機に対しても十分な推定精度を有している ことを確認した.胴体部の空力推定精度の向上が今後の 課題である.謝 辞
本研究の一部は文部科学省科学研究費補助金 (基盤研究 (B)26289333, (A)25249127, (A)23246151)と,造船学術研究 推進機構(REDAS)平成26年度助成金により行われた.ま た,風洞実験の一部は九州大学応用力学研究所共同利用研究課 題として実施されていること,模型の製作は株式会社新来島 どっく,株式会社クリエイト様にご協力頂いたことを付記し関 係各位に謝意を表す.参 考 文 献
1) 久保昇三,秋元博路: 表面効果翼船の現状と展望,日本航 空宇宙学会誌,第50巻,第585号, pp.220-224, 2002.2) Rozhdestvensky, K. V. : Wing-In-Ground Effect Vehi-cles, Progress in Aerospace Sciences 42, pp. 211-283, 2006.
3) Pagowski, Z. T. , Szafran, K. : ’Ground effect’ Inter-Model Fast Sea Transport, the International Journal on Marine Navigation and Safety of Sea Transportation, Vol. 8, pp. 317-320, 2014.
4) 安東茂典: ロシアにおけるエクラノプランの発達の現技
術段階と展望, ACV研究会誌, 27-1, 1996.
5) Diomidov, V. B. : Automatic Control of Ekranoplanes Motion, Elektropribor, 1996.
6) Lippisch, A. M. : The Aerodynamic Ground Effect and the Development of the Aerofoil Best (in German), Luftfahrtecnik Raumfahrttechnik, pp.261-269, 1964.
7) Barllingten, R .W. , Chaplin, H. R. and Krause F. H. : Recent Advances in Wing-in-Ground Effect Vehicles Technology, AIAA/Sname Advanced Marine Vehicles Conference, Arlington Virginia, Sep.20-22, pp.1-21, 1976.
8) 松岡利雄,東田秋生,松原武徳,山口信行,久保昇三: 地面
効果翼艇マリンスライダー: ミュースカイの模型の低速
六分力風洞試験,日本航空宇宙学会誌 第39巻,第449号,
9) 久保昇三,松原武徳,松岡利雄,河村哲也: 地面効果翼艇 (WIG)の実用化に向けて,日本航空宇宙学会誌,第39号, 第448号, 1991.
10) 安東茂典: 米国DTNSRDCのPAR-WIG設計上の基本
思想,日本航空宇宙学会誌,第39巻,第448号, 1991.
11) Konstantin, I. M. , Soderlund, R. K. : Static Perfor-mance of Power-Augmented Ram Vehicle Model on Water, Ocean Engineering 35, pp.1060-1065, 2008.
12) Akimoto, H., Kubo, S. and Kanehira, M.: Wing in sur-face effect ship with canard configuration, International Journal of Aerodynamics 1.1, pp.3-17, 2010.
13) 秋元博路,久保昇三,川上真秀,田中幹樹: 3.6m長自航模
型試験による前翼型表面効果翼船の特性評価,日本船舶海
洋工学会論文集, Vol.3, pp.97-103, 2006.
14) Ito, Y., Iwashita, H.: Influence of the Wake Deforma-tion and the Free-Surface on Steady Aerodynamics of Wings in the Ground Effect, Journal of the Japan So-ciety of Naval Architects and Ocean Engineers, Vol.24, pp.51-68, 2017.
15) Ito, Y., Iwashita, H.: Characteristics of Unsteady Aero-dynamics and Pressure Fields of Wings Flying with Heave Motion in the Ground Effect, Journal of the Japan Society of Naval Architects and Ocean Engi-neers, Vol.24, pp.69-83, 2017.
16) 伊藤悠真,岩下英嗣: 地面効果内を巡航する3次元翼の翼
表面圧力分布と空力特性,日本船舶海洋工学会論文集,第
24号, pp.85-103, 2017.
17) Kerwin, J. E. , Kinnas, S. A. , Lee, J. T. : A Sur-face Panel Method for the Hydrodynamic Analysis of Ducted Propellers, SNAME Transactions, Vol.95, pp.93-122, 1987.
18) Abott, I. H. , Von Doenhoff, A. E. : Theory of Wing Sections, Dover Publication, New York, 1958.