性 の商品化 と商品価値
I 回 マンチ ック ・ラブと消費行動 ロマ ンチ ック ・ラブ (romantic love)つま り恋愛 とは,性 的に魅力 を感 じる 対象への肯定的な感情であ り,強 烈tな情動性,楽 しさや苦1尚, そ して強力 な生 理的覚醒 によつて特徴づけ られる。恋愛はポジテイブな感情 (希望や楽 しさな ど)と ネガテ イブな感情 (苦悩や不安 など)を 含んでいるとい う意味で,単 に 1 ) ポジテ ィブな感情のみ を含 む好意 (1lking)とは異 なる。 また,恋 愛 を特徴づ けるのは魅惑,性 的欲求,独 占欲 などの 「情熱」 と,擁 護,献 身などの 「配慮」分
であるという意味で,情 熱や配慮を含まない友情 (friendship)と
も異なる。
さらに恋愛には,① ロマンチックな依存 (例えば,相 手がいなければ何もうま
くやっていけない),② コミュニケーシヨンの親密さ,③ 生理的覚醒,④ 尊敬,
⑤ロマンチックな相性 (例えば,相 手といっしよにいるといつも幸せ)と いっ
3 ) た, 5つ の側面(因子)があ る。 恋 愛 をしヽくつ か の タイ プ に分 け る試 みが あ る。 り智 │ま,恋 愛相手 との一時 的 あ るい は長期 的交 際 にお け る さまざまな愛 のス タイル を, 6 通 りに類型化 し た (表 1)。 これ らの類 型 を測 定す る尺度 も開発 され,例 えば アメ リカの学生 を対 象 に した調査 で は,男 性 は女性 に くらべ て 「遊 戯 的愛」 の度合が高 く, 女 0性は男性にくらべて 「
友愛」,「実利的愛」,「従属的愛」の度合が高かった。ま
た,男 女ともに,「美への愛」の度合が高いほど,関 係への適応性 (交際の持
続)や 満足感が強まり,逆 に,「遊戯的愛」の度合が高いほど,そ して女性で
の 1 ま「従属的愛」の度合が高いほ ど, 関 係への適応性や満足感が低下 した。 リー 8) の理論 をわが国の大学生 を対象 に して追試 した橋本の研究 によれば, リ ーの類 占 W サ → 進 山彦根論叢 第 333号 表 1 リ ーによる恋愛ス タイルの 6類 型 類 型 全 般 的 特 徴 美へ の愛 (エロスEros) 遊戯 的愛 (ルダスLudus) 友愛 (ス トーゲ イStorge) 実利 的愛 (プラグマPragma) 従属 的愛 (マニ アMania) 無償 の愛 (アガペAgape) 他 者 に対 す る肉体 的願望 。個 人が 内面化 してい る “美 なる もの"に 関す る理想 型 を他者 の身体 に追求 しよう とす る恋愛 のス タイル。 ゲ ーム を楽 しむ感覚 で,遊 び として相手 と関わ つてい く。交際相手 は複 数 にお よび,比 較 的短期 間の交際 に な りやすい。 ゆ つ くりと情愛が深 まってい き,伴 侶性 も高 まってい く形式 。激 しい感情体験 はな く,長 期 間の交際 を期待 す る。友情 の延長 と しての恋愛 。 論理 的 に注意深 く交際相手 との適合性 を吟味 しなが ら, 関わ つてい く。多 くの候補者 の中か ら人 口統計学 的特 徴 な どを考慮 して,最 適 な “相性"の 相手 を絞 る。 相手 に服従 し,嫉 妬深 く,強 い情動 をともな うス タイ ル。思考 の占有が起 こ り,愛 の確認 を求め る。 返報 をまった く期待せず,自 らを相手 のため にささげ るス タイル。 型のなかで 「従属的愛」,「遊戯的愛」,「友愛」,「無償の愛」の4つ の類型に該 当するタイプが抽出され,こ れらの中でも 「相手に会 う」「一緒にいる」「独占 したいと思 う」などの項 目から捉えられる 「従属的愛」のタイプが, 日本の青 年にとって最 も主要な恋愛のスタイルであることが示唆された。また男女間の 性差をみたところ,男 性には快楽志向と盲目的愛の得点がいっそう高 く,女 性 には友愛の得点がいっそう高かった。 9 ) 松井 らは,リ ーの類型を測定する尺度を作成 したが,橋 本の研究 と同様に, 「従属的愛」のタイプが日本の青年にとって最 も主要な恋愛類型であ り,恋 愛 態度であった。首都圏の高校生を対象にしたライフデザイン研究所の調査でも, 彼 らが自分にもっともあてはまると感 じた項 目は 「もし恋人をもったらちょっ としたことで喜んだ り悩んだ り嫉妬 した りすると思 う」 という 「従属的愛」の 項目であ り,ま た女子は男子 より,恋 愛においていっそう従属的,実 利的,友
性の商品化と商品価値 45 愛 的 で あ つた。 さ らに, リーの類型の位置 関係 を調べ た研発キこよれば,「従属 的愛」 と 「無償の愛」 と 「美への愛」はひとかたまりになり,こ のかたまりが 青年の恋愛において基本的で中心的な態度であると推察された。なお男性にく らべて女性は,キ スをする段階までは,交 際相手に対 してロマンチックな気持 ち (「美への愛」)や 嫉妬などの激 しい感情 (「従属的愛」)を もたず,献 身的な 態度 (「無償の愛」)も 弱いままでいるが,キ ス以降周囲の人に相手を紹介する 段階になると,女 性 も男性 と同様にこれらの意識が急速に高まる。すなわち男 性は恋愛の初期から相手を愛する気持ちを強 くもつ (つまりのめ り込む)の に 対 して,女 性は交際が深 まらないと (つまり自分 と相手 との関係 を固定的にし てもよいという決断ができるまでは)相 手への気持ちが高まらず,こ れは平ミッ 1 2 , 1 3 ) 卜の性差仮説 と呼ばれる。 それでは,恋 愛の進行過程 に,消 費行動はどのように関っているのだろうか。 松井 は,恋 愛行動の進展 を 5つ の段階に分けて,そ れ らを図 1の ように示 して いる。 これによれば,恋 愛の第 1段 階に位置づけられたギフ ト贈与行動 (プレ ゼ ン トをする),恋 愛の第 2段 階に位置づけられたデー トやショッピング (デー ト,一 緒 に買物),恋 愛の第 1∼ 2段 階に位置づ け られたコミュニケーシ ヨン 行動 (寂しい ときに話 しす る,用 もないのに電話,用 もないのに会 う),恋 愛 の第 3∼ 4段 階 に位置づ け られた引合 わせ (親や友人 に紹介),恋 愛の第 5段 階に位置づ け られた性 的行動 (性交 な ど)や 婚約 (結婚の約束 な ど)が ,消 費 行動 と密接 に関連 している。 ゴール'ざキよ,性 と消費 に関す る理論化 を,消 費者 ラブマ ップ (consumer lovemap)の 視″点か ら行 っている。一般的にラブマ ップとは,個 人の恋愛 ・性 愛の空想 とそれに伴 う行動 を自分の中で どの ように計画 し,実 行 しているか と い うことであ り,特 に消費者 ラブマ ップは,こ の ようなラブマ ップの,消 費行 動 に関す る一側面である。つまり消費者ラブマ ップは,性 的パー トナーを引 き つける過程,性 的行動 を行 う過程,そ して性的―恋愛関係 を維持 ・発展 させる 過程で行 われる消費行動 (つま り商品の購入 ・使用 ・廃実行動)を さしている。 消費が どの程度男女 間の関係 に関るかについて,ラ ブマ ップ理論 は次の ように
彦根論叢 第 333号 友愛的会話 ・友人や勉強 ・ 相談 ・子供の頃 ・ 家族
│
内面の開示 ・悩みを打ち明ける│
。人にみせない面をみせる 階 階 階 階 階 段 段 段 段 段 第 第 第 第 第 1 2 ) 図 1 恋 愛行動 の進展 に関す る模式図 注) 図のペッテイングや性交は, 現在では第4 段階に移行していると推察される。│ 性 の商品化 と商品価値 47
いう。①ラブマップには個人差が大きい,② ラブマップは概ね,そ の性質から
して心因性のものであるが,性 的衝動の個人差 もまたラブマップの決定におい て重要な役割を果たす,③ ラブマップには,ジ ェンダー,年 齢,お よびその他のデモグラフイック属性の影響がある,④ 特定の生活経験,特 に人生初期の発
達経験は,生 涯にわたるラブマップの型づけの基礎となる,⑤ ある種の消費経
験は,直 接的に,現 実の男女間の出来事といっそう強 く関連づけられる,⑥ 男
女間での行動と消費の関係は,計 画化され,明 確に計算されている。
消費者ラブマップの次元を評価するために,男 女間の恋愛 ・性愛との関りに
おいて消費される23の製品を選び,「性的パー トナーを引きつける状況」 と
1 6 ) 「性 的行動 を行 う状況」 とに分 けて, 質 問が行 われた。選 ばれた2 3 の製品は, 自動車,ジ ユエ リー,被 服,家 具,香 水 ・オーデコロン,デ オ ドラント,本 , ステ レオ,ベ ッ ド,食 物,ア ルコール飲料,身 体 を見せ る被服,音 楽,が らく た,絵 ・ポス ター,寝 室の照明,ペ ッ ト,寝 室のシーツやブランケッ ト,メ ー キャップ化粧品,性 的欲望 を高揚 させ る品,性 の玩具,空 間フレグランス商品, ラバ ランプ,ボ ー ドゲーム,で あった。性的パー トナーを引 きつける状況に関 してなされた質問は,「次 に示 された23製品のそれぞれの使用 について,そ れ が希望の性的パー トナーを引 きつけることにどの程度の役割 を果たす と思いま すか」 (非常 に果 たす =7点 か ら,全 く果たさない=1点 に至 る 7段 階評定) であ り,性 的行動 を行 う状況 に関 してなされた質問は,「次 に示 された23製品 のそれぞれの使用 について,そ れが性的経験 をいっそ う楽 しい ものにすること に どの程度の役割 を果 たす と思い ますか」 (同様 の 7段 階評定)で あった。結 果は次のようなものであった。①性的パー トナーを引きつける状況では,評 定 値の高い順に,被 服,香 水 ・オーデコロン,(特 に女性)身体 を見せる被服,デ オ ドラン ト,音 楽,(特 に女性)メ ーキャップ化粧品などが,そ の他の製品よ りもいっそうそのような役割を呆たす と考えられた。②性的行動を行 う状況で は,評 定値の高い順に,身 体 を見せる被服,香 水 ・オーデコロン,音 楽,ベ ッ ド,寝 室の照明,寝 室のシーツやブランケット,被 服などが,そ の他の製品よ りもいっそうそのような役割を呆たす と考えられた。③性的行動を行 う状況よ48 彦 根論叢 第 333号 りも性的パー トナーを引 きつける状況でいっそう役割を果たすと考えられた製 品は,自 動車,ジ ュエリー,被 服,絵 ・ポスターであ り,そ の逆の状況でいっ そう役割を呆たす と考えられた製品は,寝 室の照明であつた。④個人的な性嗜 好性が,性 関連製品の使用に重大な影響を及ぼした。
工 愛 の三角理論に基づく 「
消費者一モノ」関係
1 7 ) ス ター ンバーグは,恋 愛や友情 に関するこれまでの研究 を,恋 愛感情 と好意 感情の とらえ方の違いに基づいて,次 の 4つ に整理 している。第一は,好 意 と 恋愛の感情 には質的な差はな く,単 に強 さの違いにす ぎない とする立場であ り, 第二 は,好 意 と恋愛の感情が質的にまった く異なるとする立場である。第三は, 好意 と恋愛の感情 には重 な りがあるとする立場であ り,第 四は,好 意 を恋愛感 情の一部であるとする立場である。そ して,第 四の立場 に立脚 して,ス ター ン 1 8 )バーグは愛の三角理論 (a tttangular theory of love)を提唱 した。
愛の三角理論では,さ まざまな愛を整理するために,① 親密 さ (indmacy), ②情熱 (passlon),③決定 と関与 (decision/commttment), という3つ の成分 がどのように含 まれているかによって, 8つ の愛の種類を分類する。親密さと は恋愛関係 において経験 される近 さやつなが りの感覚 (ある意味において 「暖 かさ」の成分)を ,情 熱 とは愛情,身 体的魅力,性 交をもたらす力 (ある意味 において 「ほて り」の成分)を ,決 定 と関与は特定の相手を愛そうという決定 とその愛を持続 させることへの思い入れ (ある意味において 「冷静さ」の成分) を表 している。 8つ の愛の種類は,次 のとお りである。(a)愛のない関係 (親密 さなし,情 熱なし,決 定 と関与なし),(b)好意 (親密 さあ り,情 熱なし,決 定 と関与なし),(C)のぼせあが り (親密さなし,情 熱あ り,決 定と関与なし),(d) 空虚 な愛 (親密 さな し,情 熱な し,決 定 と関与あ り),(e)ロマ ンチ ックな愛 (親密 さあ り,情 熱あ り,決 定 と関与なし),(f)友愛 (親密 さあ り,情 熱なし, 決定 と関与あ り),(g)ぼんや りした愛 (親密 さなし,情 熱あ り,決 定 と関与あ り),(h)完全な愛 (親密さあ り,情 熱あ り,決 定 と関与あ り)。 このような愛の三角理論 を,「消費者一モノ」関係の研究に適用 しようとし
性 の商品化 と商品価値 49
た試みがある告ここでモノとは,製品,ブランド
,スト
ア,広告,などをさす。
その 目的は,ス ター ンバーグによる 「人一人」の関係 と,「消費者一モノ」の 関係 のアナロジーか ら,消 費者が消費対象 としてのモノに対 して経験する多様 な関係 をよ りよく理解で きるような一連の概念 を得ることにあった。そ して, 愛の三角理論 で指摘 された愛の 3つ の成分,親 密 さ,情 熱,決 定 と関与,に 対 応 させ て,「消費者 一モノ」関係 を理解するための 3つ の成分が,(1)好み (hk… ing),(2ン憧れ (yearning),(3)決定 と関与 (decislon/commitment), として区 別 された。好みは,消 費するモノに対 して経験 される親近感やつなが りの感覚, したが って製品,ブ ラン ド,ス トアなどに対す る愛好 を表す。また憧れは,消 費す るモ ノに対す る情熱の ような感情, したが って製品,ブ ラン ド,ス トアな どに対する心か らの強烈な願望 を表す。そ して決定 と関与は,消 費するモノに 対す る好 みの決定 とその気持 ちを持続 させ ることへの思い入れ, したがつて短 期 的には,製 品,ブ ラン ド,ス トアなどに対す る,属 性や恩恵 を考慮 した好み の決定 を,長 期的には,製 品,ブ ラン ド,ス トアなどに対する思い入れやこだ わ りを表す。 表 2は ,ス ター ンバーグの 8つ の愛の種類 に対応 させて,「消費者―モノ」 表 2 「消費者―モノ」関係の 8つ の種類 「消費者―モノ」 関係 の種類 決定 と関与 (a)興味 な し (b)好意 (C)のぼせ あが り (d)機能主義 (e)抑制 された願望 (f)功利 主義 (g)取りつかれた欲望 (h)ロイヤ リテ イ(忠誠心) 分 成 憧 み 好 一 十 一 十 十 十 一 + 一 十 一 十 十 一 十 一 一 十 十 一 + (注)十はその成分が含 まれていることを,一 はその成分が含 まれていないことを意味する。5 0 彦 根論叢 第 333号 関係 の 8 つ の種 類 を分類 した もので あ る。 8 つ の 「消費者 ―モ ノ」 関係 のそれ ぞ れ は,次 の とお りであ る。(a)「興味 な し」 とは, 消 費者が特定 の製 品や ブラ ン ドな どに対 して何 ら特別 な感情 や思 い入れ をもっていない ような関係 をい う。 例 えば,広 告 を通 して提示 され る さまざまな商品の 中で も,特 に何 の興味 も抱 かないような商品に対 しては,こ のような関係が該当するであろう。(b)「好意」 とは,消 費者が特定の製品やブランドなどを購入 したい,所 持 したいという強 い願望や思い入れをもつわけではないが,そ れらに対 してある程度の親近感を もつような関係 をいう。例えば,広 告などで宣伝 された新商品に対 して,特 に 購入する気 は起 らないが親近感 を抱 くような場 合にみ られる関係である。(C) 「のぼせあが り」 とは,特 定の製品やブランドなどに対する何 らの親近感 も思 い入れもないが,購 入や所有に対する強い憧れだけは存在するような関係であ る。例えば,特 定の人物や集団との一体性を得るために,そ の人物や集団が所 有するシンボルとしての品物にあこがれるような場合にしばしばみられる関係 である。(d)「機能主義」は,特 定の製品やブランドなどに対 して親近感や切な る願望はないが,そ れらにこだわって使い続けるような関係である。例えば, 以前から特に問題なく使い続けている特定ブランドの洗剤や石けんについて, 別のブランドに切 り替えることも面倒なので同じ物を買い続けるような場合に みられる関係である。(e)「抑制された願望」 とは,特 定の製品やブランドなど への愛好や憧れはもっていても,そ れに決めて,購 入 し続けることができない ような関係である。例えば,テ ーンエイジャーの女子が,自 分の気に入った派 手なメーキャツプ化粧品を,親 や学校による束縛から使えないような場合にみ られる関係である。(f)功利主義は,特 定の製品やブランドなどへの愛好心をも つ とともに,確 かに情熱的には関わっていないが,そ れらの製品やブランドな どの購入 ・使用にも強 く関与 しているような関係である。例えば,テ レビや洗 濯機などの家電製品で, どのブランドの製品を使っても中身はほぼ同じという ような状況で,自 分の好みに関 して特定ブランドにこだわり,定 期的に購入― 再購入を繰 り返すような場合にみられる関係である。(g)取りつかれた欲望は, 特定の製品やブランドなどに対する愛好心がないにもかかわらず,そ れをほし
一 関 卜 ︰ r B ︰ ︰ ︰ ︱ ︱ 1 1 1 1 1 1 1 l r l ト ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー 性の商品化と商品価値 51 い と熱望 し, 購 入 したい と強 く動機づ け られ る ような関係 であ る。 この ような 関係 は少 し想 定 しに くいが , 例 えば, あ る程度 の社 会 的地位 を獲得 した人が, 自分 の地位 の シ ンボル と して, 必 ず しも自分 の好 み には合 わないが社会 的 に認 知 され てい る有 名 ブ ラ ン ド品 を購 入 したい と願 い, そ れ を買 い続 け る ような場 合 にみ られ る関係 で あ る。( h ) ロイヤ リテ イは, 特 定 の製 品や ブ ラン ドな どに対 して, 消 費者が親 しみ を感 じ, そ れ らを強 く熱望 し, ま たその製 品や ブラ ン ド に個 人的に強い思い入れや こだわ りをもつ ような関係である。例 えば,高 級 ブ ラン ド品の購入において,消 費者側で 自分がいつ も愛用するブラン ドはこれだ と決めている人,つ ま り特定のブラン ドに強いロイヤ リテイを示す人たちに し ば しばみ られるような関係である。 以上の ような 「消費者一モノ」関係 は,け っして静態的ではない。 「消費者― モ ノ」関係 を理解するための 3つ の成分,(1)好み,(2)憧れ,(3)決定 と関与夕の それぞれの強 さは,あ る時点 まで増加 した後 に,横 ばいになるかあるいは減少 し始める。例 えば,特 定の製品やブラン ドに対する好みの程度は,徐 々に成長 す るが,つ いにはピークに達する。 また特定の製品やブラン ドに対する憧れの レベル も,経 験 とともに変化 し,そ れ らに接 して間がない頃には大 きな憧れが 抱 かれるが,経 験 を踏んでい くに従 って憧れは低下する。 さらに関与の レベル も,最 初は徐 々に増加 し,そ して急激 に大 きくな り,つ いには横 ばいになると い うS字 のカーブを示す ことが多い。 「消費者 ―モノ」関係 は,異 なった心理的過程 (動機づけ,情 緒,認 知,な ど)の さまざまな組合せか ら発生する。ロマ ンチ ック ・ラブと消費 とを考 える 場合,上 記の ような 「消費者 ―モノ」関係の枠組みによって, どの ような性質 をもった製品やサービスがロマ ンチ ック ・ラブに関つて くるのかや,ロ マンチ ッ ク ・ラブに関る 「消費者 ―モノ」関係の変化 しやすい性質への理解が可能にな るであろう。例 えば,恋 愛関係 をいっそ う強めるためのシンボル として恋人同 士が積極的に共有 し合 う装飾品や衣料品は,通 常,そ れ らに対 して好み,憧 れ, 決定 と関与 を有 していると考 えられるので,ロ イヤ リテ イとい う 「消費者―モ ノ」関係であろう。 しか し恋愛関係が崩壊の危機 にある中で,自 分 に向けられ
52 彦 根論叢 第 333号 る好意を高める手段 として相手が切望 している品物をギフ トとしてプレゼント する場合,そ のような品物に愛好 と思い入れはあっても憧れがないと考えれば, 功利主義 という 「消費者一モノ」関係 となる。また,バ レンタインデーなどで 本命でない相手に儀ネL的にチョコレー トを贈る場合,関 与はあってもチョコレー トに対する愛好や憧れがないと考えれば機能主義 という 「消費者―モノ」関係 であろうし,チ ョコレー トに願いをこめて本命の相手に手わたす場合には,ロ イヤリテイという 「消費者―モノ」関係になるだろう。さらに,付 き合いの浅 い男女が共に憧れる高額海外ペア旅行は抑制された願望という 「消費者―モノ」 関係であるが,時 が経ち,双 方の深い愛情に基づいて決定 。実行 される海外ペ ア旅行はロイヤリテイという 「消費者―モノ」関係 となる。反対に,熟 愛中に それぞれ双方に贈 り合 う誕生プレゼントは概ねロイヤリテイという 「消費者― モノ」関係であろうが,熱 い思いもさめた付 き合いの長い男女が,少 なくとも 自分たちの長期間に及ぶ交際の証 となる持ち物を購入 して共有 し合 う場合,好 みや関与は一応存在するがそのような持ち物への熱い気持ちはなく,よ って功 利主義 という 「消費者―モノ」関係 となるであろう。 田 ロ マンチ ック ・ラブとギフ ト贈与 恋愛が 「消費者 ―モノ」関係 を媒介する現象は,ギ フ ト贈与あるいはギフ ト 贈与行動 (gitt giving or gitt giving behavlor),すなわち贈物 の贈与あるい
は贈与行動 に関 して しば しば観察 される。前節でふれた,自 分 に向けられる好 意 を高める手段 として相手が喜びそ うな品物 をプレゼ ン トする場合は,愛 を得 るための 「消費者―モノ」関係の事例である。バ レンタインデーやホワイ トデー などで,本 命の相手 にわたすチ ョコレー トやプレゼ ン トなどは,愛 を示 した り, 確認するための 「消費者 ―モノ」関係の事例であろう。現代社会 における愛の ギ フ トは, しば しば愛のシンボル としてのギフ トとい う性格 をもっているがす 同時に自分の行為 に対する取引上のお返 しを期待 し,よ って自分の投 じた費用 の経済的収支 に関心 を払 うもので もあ り,そ の分岐点の一つは,恋 愛関係の回 定性 の程度つ ま り恋愛関係が どの程度安定的であるかの程度 にあると推察 され
性の商品化 と商品価値 53 る。 人 と人 との 間 で ギ フ ト贈 与 が 行 わ れ る場 合 , そ こ に は, 次 の よ うな 3 つ の タ 20) イプの動機が区別で きる。すなわち,(1)試行的/積 極的動機,(2)義務的動機, (3)実利 的動機,で ある。(1)の試行 的/積 極的動機 とは,贈 与 を通 して何かを試 したい,贈 与相手 と肯定的な関係 を構築 したい とするもので,ギ フ トが愛や友 情 を示す手段 であると感 じられていて,通 常,贈 与者はギフ トの選択 に多大 な 配慮や努力 を払 う。(2)の義務的動機 とは,贈 与 に関する社会的規範 に従お うと す る もので,通 常夕贈与者 はそ うしなければ罪悪感 を感 じた り,ギ フ トに関す る他者の期待 に添お うとした り,ま た自分が受け取 ったギフ トに対す る返礼 の 義務 を感 じている。(3)の実利 的動機 とは,相 手への実際的な援助の提供や,逆 に自分への援助の獲得 をめざす もので,通 常,相 手が欲 しがっているギフ トを 贈 ることが最善だ と贈与者 は考 える。人生の さまざな時期 に行 われる習わ しや 儀式 としてのギ フ トも,義 務的動機 とならんで,部 分的には実利的動機 によっ て説明 される。例 えば,最 も実利的なギフ トは金銭の贈与であろうが,日 本社 会で結婚式 の費用の一部負担の気持 ちで贈 られる金銭 による結婚祝い も,そ れ に該当す るであろう。 誕生 日,ク リスマス,結 婚,出 産などに際 して,祝 いのギフ トとして,金 銭 以外 にもさまざまな品物が贈 られる。実用品,食 料品,装 飾品,貴 金属,花 束, などである。従来 より,わ が国では,特 に贈与者が比較的若い女性の場合 には, ギフ トとしてアクセサ リー,フ ァッシ ヨン小物,衣 料品,ネ クタイ,小 物雑貨, 2 1 ∼2 3 ) な どが多かったようである。 ギ フ トが贈 られる場合, ギ フ トの贈与が常 に贈与者の期待通 りの効果 をもつ わけではない。つ ま り, 贈 与者が認知するギフ トの価値 と贈与相手が感 じるギ フ トの価値 とは必ず しも一致せず, 贈 与 における失敗ギフ トが しば しば発生す る。ギフ ト品の タイプによって失敗 ギフ トを分類すると, 特 に被服や装い関連 の品物が最 もよくない タイプと考 えられ, つ いで家庭用装飾品であ り, そ れ ら に関する頻度の高い不満内容は, ま ずはス タイル, 次 に色や似合いであるとい 24)
う報告がある。また失敗ギフトは, 贈 与者と贈与相手との関係, 特 に, 核 家族
5 4 彦 根論叢 第 3 3 3 号 間 (夫婦 とその子供 の間)力 、 拡大家族 間 (親子 ・兄弟姉妹 な どを含 めた近親 家族 の 間)力 、 夢卜家族 間か, とい つた観点 か らも分類 で きる。 もちろん失敗 ギ フ トは,非 家族 の メ ンバ ーの 間で起 こ りやす い。 したが ってギ フ ト贈与 の有効 2 5 ) 性 は,ギ フ ト品の タイプや,贈 与者 一贈与相手の関係 などによって変化する。 ギ フ ト贈与 において,何 を贈ればよいかが半J断 しやすい相手 と,そ の判断が 難 しい相手 とがあるようである。いわゆる,楽 な贈与相手 と難 しい贈与相手で あ り,特 に難 しい タイプには,親 近性や コミュニケーシ ョンが不足 している相 2 6 , 2 7 ) 手 の場合が多 い。 クリスマス ・ギ フ トに関す る米国における調査 による と, 子供や同性 の友人な どは楽 な贈与相手であ り, 義 理の母や父, 父 親, 祖 父母な どは難 しい贈与相手であ り, 異 性の友人などは中程度であった。 また, ギ フ ト の贈与が楽 な相手 と難 しい相手のそれぞれにどの ような方略でギフ トの選択が 行 われるかは, 贈 与者が贈与相手 に対 して担 う, 次 の ような社会的役割 によっ
て異なるという。①喜びを与えるという役割,② 物を供与 (支給)す るという
役割,③ 償いをするという役割,④ 交際を促すという役割,⑤ 感謝を表すとい
う役割。さらに難しい贈与相手に対しては多様なギフト選択の方略がとられ,
それらの方略として,① 以前に贈って喜ばれたことのある品と類似のものを選
が,② 贈与相手と相談する,③ 人間関係を確認できるような品を選が,④ 自分
の好きな品を選が,⑤ 誰かを連れ添って選ぶ,⑥ 思いきって賭けをする,な ど
が区別できる。
それでは, ギ フ ト贈与は, 男 女の恋愛 といかに関つているだろうか。求婚期 間外 ・求婚期 間中のデー トにおいて, デ ー ト相手か らの関心 ・好意 を得 るため に, デ ー ト相手への関心 ・好意 さらには感謝 ・誠意 を表すために, デ ー ト相手 への影響力 を誇示するために,デ ー ト相手にわびるために,ま たデー トそれ自 2 8 ) 体 を楽 し く演 出す るため に, ギ フ ト贈与 や金銭支 出が注意深 く実行 され る。そ の意味 か ら, デ ー トはギ フ ト贈与 や金銭支 出 に関す る研 究 に とって非常 に重要 な社会 的場面 であ る。 恋 愛 の促 進 を目的 に双方 の間でや り取 りされ るギ フ ト贈与 , つ ま リギ フ ト交 換 ( g i f t e x c h a n g e ) にお い て, 物 的 な シ ンボル と してギ フ トは しば しば男女 関性の商品化と商品価値 55 係 を確 認 す る手 段 に な る。一 般 的 にギ フ ト交換 にお い て は,互 恵性 の規範 ( n o r m o f r e c i p r o c t t y ) が機 能 す る。互 恵 性 の規 範 とは, 自 分 が他 者 か ら受 けたの と同種 の もの を他者 に返す こ と, ま た 自分 が他者 に した こ とと同種 の も の を 自分 に して くれ るの を他者 に期待 す る こ とであ る。 しか し,ギ フ トの もつ 2 9 ∼3 1 ) 意味や条件が男性 と女性 で異 なることも確認 されている 。例 えば,男 女 間に 存在す る 「支援 一依存」関係 を儀礼 的に表現す る方法 として, しば しば男女 間 で不公平 なギフ ト交換が行 われている。ギフ ト交換 に際 して,男 性 は買 う資力 を象徴するようなギフ トを,女 性 は贈 る価値 を象徴するようなギフ トを重視す る。女性か らギフ トが贈 られる場合 に限つて,受 け手の男性 はその経済的出資 の程度 を過小評価するが,そ れ以外のギフ ト贈与では,受 け手の側 に過大評価 がみ られる。男性 はギフ ト交換の価値 を判断する基礎 としてギフ トの価格 を用 いがちであるが,女 性 は贈 り手 と受け手の双方がギフ トを気 に入るか どうかを 顧慮 しがちである。わが国の女子大学生 を対象 に したクリスマスギフ トに関す る辻の調査 ネ も,恋 人か らの クリスマスギ フ トに求める主 な要因は 「流行」 「プレミア (記念)」「日常品」であ り,自 分 と恋人 とが共有する感性 (センス) を表現で きるようなギフ トを求めていた。 また高級 ブラン ドよりも,い っそ う 身近 な,女 子大学生 にとって等身大のブラン ドの商品を希望するものが多かっ た。恋人の前では自然体で大学生 らしい自分,等 身大の自分が よい と考 えてい るか らである と報告 された。なお,経 済的要因の影響 を取 り除いて も,セ ック スが男女間でのギフ ト交換の価値 に関連 している。 また一般的に,デ ー トに関 連 したギ フ ト贈与や金銭支出のプロセスは,男 女の関係が長年 に及ぶほど,よ り容易で費用のかか らない ものになるようである。 バ レンタインデーなどにおけるギフ トのや りとりも,恋 愛 を促進する男女間 でのギ フ ト交換の事例である。特 にわが国の場合,バ レンタインデーやホワイ トデーにおけるギフ ト交換 は,恋 愛マーケ ッ トの一部 を構成 している。わが国 の場合,バ レンタインデーの贈 り物がチ ヨコレー トに限定 されるのに対 して, ホワイ トデーの贈 り物 はその種類 も多い ようである。例 えば,あ る百貨店の調 3 4 ) 査 に よれ ば,バ レンタイ ンデー に贈 るチ ョコ レー トに対 してホ ワイ トデー にほ
5 6 彦 根論叢 第 333号
しい贈 り物が,本 命の彼からはアクセサリー,腕 時計,花 束など,義 理の男性
からはクッキー,キ ャンデー,ハ ンカチなどであるという。そして実際に男性
が贈るお返 しも, `義理チョコ
'に
対 しては某子類が多 く,`本命チョコ
'に
対
3 5 ) してはアクセサ リー,衣 料小物,食 事 などであった。バ レンタイ ンデーやホワ イ トデーにおけるギフ ト交換への参加 については,女 性 よりも男性側 にいっそ うの戸惑いや複雑 な感情が存在す るようである。例 えば,米 国のバ レンタイン デーにおけるギフ ト交換への参加 について,男 性側 に,喜 び ・愛情 ・失望 ・罪 悪 ・怒 りな どの入 り混 じった感情の存在 とその ようなギフ ト交換 に参加するこ 3 6 ) とを否定的に考える心理的圧力の存在が報告 されてお り,こ れらはわが国の男 性にもある程度は妥当するであろう。なぜならば,特 にわが国の場合,コ ミュ ニケーションを図 りたいという狙いを強 く意識 した戦略的ギフトであるバ レン タインデーのギフ トに対 して,ホ ワイ トデーのギフ トは返礼 としての性格が非 3 7 ) 常 に強 いか らで あ る。バ レンタイ ンデーや ホ ワイ トデー にお け るギ フ トのや り と りは, ギ フ ト交換 に関 して男女 の間で意味づ けに違 いがあ るこ とを示唆 して い る。 38) マグラスは,ギ フ ト交換 に関するこのような男女の意味づけの違いについて 検討 している。その結果 によれば,女 性 は男性以上 に,人 々を,好 きな,親 し い,気 楽ななどといった関係 において分類 していた。また女性は男性以上 に, ギ フ トをや りとりする相手 をいっそ う親密 な関係 にある人 と考 え,ギ フ トのや りとりを特別 な時機,あ るいは記念すべ き儀式化 された特定の機会 とい う文脈 か らとらえていた。逆 に男性 は女性以上 に,ギ フ トと求愛 とを結びつけやす く, ギ フ ト交換 の意味 として,セ ックスの可能性やロマ ンチ ックな関係の形成 。強 化 を言 うことが多かった。例 えば,男 が贈 るダイヤの指輪の ようなギフ トは, 男女 間の関係 を発展 させ た り,親 密 な関係 を構築 したい とい う願望 を伝達 し, また男が贈 るぬい ぐるみの動物人形や花束の ようなギフ トも,男 女間の関係 を 発展 させ続 けたい とい う求愛のシグナルであった。求愛や求婚過程 におけるギ フ トの役割 については明確 な慣例があ り,ギ フ トは元来,花 婿 またはその家族 3 9 ) か ら花 嫁 の家族 に与 える花 嫁代 償 ( b t t d e ―p t t c e ) を意 味 してい た とい う。 したI L 性の商品化と商品価値 57 が って男性 に とってのギ フ トは,求 愛 ・求婚行動 にお けるシグナルの働 きをす る ものであ り,女 性 に とってギ フ トは,自 分 と相手 との関係 を固走化す る手段 で あ った。 愛 を示 す ため であれ, 得 るためであれ, 確 認 す るためであれ, 恋 愛 を促 進 さ せ るためのギ フ ト贈 与 にかか わる人 間の行動 は,常 に道具 的交換 と しての性格 をもつ ものであろうか。すなわち人間は,ギ フ トに,何 らかの目的 (つまり相 手からのお返 しや愛のシンボルなど)を 実現するための手段 という性格を常に もたせるものであろうか。このような道具的交換 としてのギフ ト贈与 とは別に, ギフ ト贈与が無償の愛 (リーが分類 した愛の一形態 ;表 1)の 表出であるとい う一面 もあるであろう。すなわち,返 報をまった く期待せず,一 方的に相手の 4 0 ) ためにささげるス タイルのギフ トである。ベルクとコー ンはまず,男 女のデー トにおけるギフ ト交換 に経済的交換 と社会的交換 を区別 し,そ れぞれを表 3の ように特徴づけた。 さらにギフ ト贈与 に関 して多少 とも互恵性 を求めるこれ ら の道具的交換 (すなわち経済的交換 と社会的交換)に 対 して,無 償の愛の表出 を表 4の ように特徴づけた。例 えばデー ト相手 とのセ ックスは,経 済的交換の 場合 には,物 的ギフ トヘのお返 しのために (男性以上 に女性 によって)提 供 さ れる行為 とな り,社 会的交換の場合 には,自 分 たちを結 びつけ,そ のかかわ り へ の熱意 を表 し,仲 のよさを確かめるための社会的礼儀 となる。それに対 して 無償 の愛の表出では,デ ー ト相手 とのセ ックスは,相 手 に対する自分の感情 を 表すための,性 的欲求 に注意 を向けることか ら相手 を喜ばそ うとするための, また相手 との一体性 を自ら祝お うとするための行為 となる。 無償の愛の表出が もつ神秘性,不 思議 さ,空 想性の ような要素は,男 女間で のギフ ト贈与のみならず,実 は非常 に多 くの消費行動の根底 に潜んでいる。例 えば,我 々が 日常行 っている衣服,家 具,自 動車,食 品などの選択 において, 自分の フイー リングに合 っていることをとりあえず優先 させてそれ らを買 う場 合の ように,道 具的 とい うよ りはいつそ う表出的に行 う場合 も多いであろう。 ギフ ト贈与 に関する理論的枠組みは,従 来 より道具的交換のパ ラダイムに支配 されて きた。 しか し,実 利主義ではない考 え方 によって理論的枠組みを拡大で
5 8 彦 根論叢 第 3 3 3 号 きるという意味において,無 償の愛の表出という概念は,実 りある,有 望な概 念的選択肢 といえるのである。 表 3 デ ー トにお けるギ フ ト交換 ;経 済的交換 と社 会的交換 経 済 的 交 換 社 会 的 交 換 ギ フ トは経 済 的 に有用 な価値 を もつ ギ フ トは象徴 的な価値 をもつ記念品 商 品 明確 な互 恵性 漠 然 と した互恵性 同時交 換 が理 想 時 間差 のあ る交換が理想 ギ フ ト投 資 に よって発 生 す るか も し 拡 張 された 自己 を重 ねあわせ ることに れ ない相 手へ の従 属 ( 自己統 制 の喪 よ る社会的なおかげや きず なを歓迎 失 ) を 懸念 パ ー トナー は有用 で便利 な もの パ ー トナーは拡張 された自己の一部 市 場 経 済 の論 理 道 徳経 済の論理 表 4 ギ フ ト贈与 に関す る道具的交換 と無償 の愛 道具 的交換 (経済的,社 会的) 無 償 の 愛 道 具 的 ( 計画 され, 目 的 を もつ) 表 出的 ( 内発 的) 合 理 的 情 緒 的 実利 主 義 の 理 想 主義 の 男 性 的 女 性 的 互 恵 的 ギ フ ト 拘 束力 の ないギ フ ト 利 己 的 愛 他 的 贈 与 者 優位 ( 贈与相 手へ の支 配 を求 贈 与者服従 ( 贈与相手への支配 を放棄) め る) 金銭 が 関係 す る ( 経済 的 あ るい は象 金 銭 は関係 しない 徴 的 に) ギ フ トされ る物 が め だつ ギ フ トの受取人がめだつ
︱ ︲ L 性 の商品化 と商品価値 5 9 Ⅳ ロ マンチック ・ラブの進行 ・発展における消費 1.回 マ ンチ ック ・ラブのきっかけ,進 行 と消費行動 前節で取 り上げたギ フ ト贈与以外 に も,恋 愛の きっかけや進行過程 において さまざまな消費が行 われるであろう。 まず,恋 愛の きっかけや進行 には人間の 外見がおおいに影響す る。人間は魅力ある人や 自分 と似 ている人に好意 をもち やす く (順に,魅 力効果 と類似性効果),外 見 もそれ らの要因のひとつになる であろう。 したが って外見の印象管理 を行 うために衣料品,お 洒落用品,化 粧 品,美 容用品などが さまざまに利用 される。例 えば,自 分のイメージを表現す る服装 カラー ・コーデ イネイ ト,相 手 との一体感を強めるためのペアルックや ペ アウォッチ,相 手 に感銘 を与える化粧,外 見的魅力 を演出するためのヘアス タイル,ほ のかなかお りの香水やオーデイコロン,相 手 に好印象 を生み出す白 い歯や日臭管理のための商品,性 的アピールのある可憐 な体づ くりを可能に し て くれる 「エステ ・フイッ トネス ・ダイエ ッ ト」商品,お 洒落 として手や足の 指 に施す ネイルアー ト,魅 力的な顔立 ちを得 るための整形手術や各種美容サー ビス,等 々である。 また,出 会いやデー トには しば しばそれ らを成功裡 に実現 した り,促 進 させ た りする道具や装置が必要である。例 えば,コ ミュニケーシ ョンの手段である 携帯電話や Eメ ール,自 動車やモー ターサイクルなどの移動手段,食 事 。合コ ン ・アルコール飲料 などのデー ト促進手段,カ ラオケボ ツクス ・映画館 ・コン サー ト会場 をは じめ,遊 園地 ・テーマパーク ・シ ヨッピングスポ ットなどのさ まざまなプレイスポ ッ ト,ま たそこで行 われるさまざまなア トラクシヨン,等 々である。 さらに,カ ップルの形成 を目的に した異性紹介 システム,異 性交流 の場の提供 を目的に した出会いサービス,結 婚 を前提 に して提供 される結婚情 報サー ビス,な ども多様化 している。 男女 の出会いやデー トにおいてアル コール飲料が どのように使用 されるかを 4 1 ) ジェンダー との関係 において調べ た研究がある。 この研究は, デ ー トをする男 女 カ ップル を対象 に して, 彼 らのジェンダー ・アイデンテイテイ (すなわち自
60 彦 根論叢 第333号 分 自身をどの程度男 らしく,あ るいは女 らしくとらえているか),心 理的虐待 性 ,言 語的 ・身体的攻撃性 とアルコール飲料の使用 との間の関係 を調べ たもの である。その結果 によれば,デ ー ト関係 において自分 を過度 に男 らしい ととら えている男性 と過度 に女 らしい ととらえている女性のカップルの交際において, 男 は言葉の上で相手の女性 より侮辱 されているといっそ う感 じ,女 は相手の男 性 よ り自尊心 を傷つけ られているといっそ う感 じ,そ して男性側 にアルコール 飲料 のいっそ う多 くの消費が認め られた。アルコール飲料が男 らしさのシンボ ル として使用 され,ア ルコール飲料 の使用が攻撃性や 自由奔放 さといった男性 的役割 と密接 に関連 していることも報告 されたと また女性の場合 には,自 分の ことを革新的 と考 える女性 と,逆 に保守的 と考える女性の両方にアルコール飲 料 を多 く消費する傾 向 もあ り,革 新的 と考 える女性 は自らのライフスタイルを 表す一環 として,保 守的 と考 える女性 は伝統的な女性的役割 による束縛か ら自 らを解放するためにアルコール飲料 を多 く消費することが示唆 された告 さらに 親密 な男女関係の崩壊時の行動特徴 を調べたわが国の研究に よれば,失 恋時に は女性 は男性 に くらべて 「やけ食い」や 「衝動買い」 といった消費行動 を多 く とる傾 向があるのに対 して,男 性 は女性 に くらべ て,「やけ酒 を飲 む」 といっ た消費行動 を多 くとることが見いだされた。 恋愛相手 を探求するために, しば しば莫大な時間 と商品が投入 される。特 に さまざまな商品の消費 は,人 々が恋愛相手 に対 して自分 自身をどのように定義 し,表 し,象 徴化するかにおいて重要な役割 を呆たす。すなわち,ど の ような 商品をいかに使用するかは,相 手か ら好意や承認などを得 る (つまり取 り入 り, 自己宣伝,威 嚇などの戦略的な 「自己呈示」の)た めに自己関連情報 を伝達す る方法 とな り,ま た自分 と相手 との 「関係性 のシンボル」, よって 自分 と相手 との関係がいまどのような事態 にあ り,何 を共有 し合 ってお り,将 来的に関係 をどの ように発展 させていこうとするのかを象徴化することになる。 なお,交 際相手の選択 と消費行動に関する研究には,以 上のような 「自己呈
示 (sel←presentation)」や 「シンボル所有 (possessions as symbols)」といっ
性の商品化と商品価値 61 それ らの中には進化論 によるアプローチ といつた もの もあ り,こ れによると, 消費行動 は,商 品が世 に出現するよりはるか以前 に形成 された行動パ ター ンの 拡張 として理解 される。そ して女性が,恋 愛相手の生物的な資格,特 に子供の 生育期 間を通 した関係 に財源 を供給で きる経済的資格 にいつそ う関心 を払 うの に対 して,男 性 は,妊 娠 と子供の誕生 とい う要求か らくる恋愛相手の外観的・ 身体 的な健康や良 さにいっそ う関心 をもち,ま た多産能力 を最大化で きる 「若 さ」 に強い好みを示す。 したが つて男性 は,消 費行動 を通 して,シ ンボル とし ての経済的資格 を示せ るときに恋愛相手 を引 き付 けることにいつそう成功 し, 女性 は,消 費行動 を通 して,シ ンボル としての外観的・身体的資格 を示せると きに恋愛相手 をいっそ う引 き付 けることに成功す る。 2日 結婚および離婚 と消費行動 結婚 に関 した市場,あ るいは新 しい家庭 をもつ場合 に必要な品物 な どを扱 う 市場 は,ブ ライグルマーケッ トと呼ばれる。例えば,従 来より日本の結婚式は 多額の金銭 を使 って行 う傾 向 にあつたが,特 に1990年代 に入 つてか ら,バ ブル 経済の崩壊 もあって派手 な結婚式 ・披露宴・新婚旅行 などへの反省 (いわゆる “ ジ ミ婚ルと呼ばれる簡素化傾向)も み られ,実 質的な新婚生活 に合理的に金 銭 を使 うようになった。また日本の慣習 として,結 婚式 に招待 されたものが食 事や飲 み代 に相 当する現金 をお祝 い として贈 ることも多いが,他 方,会 費制や 立食形式の合理的な結婚披露宴 も増加 して きた。 これ らの事例 にみ られるよう に,男 女間での 「結婚」 と呼 ばれる儀式 には,あ る場合 には社会的調和 を重視 した,ま た別の場合 にはその時点での流行や婚約者双方の個性 を重視 した消費 行動が伴 っている。 この ような結婚 と同様 に,あ るいはそれ以上 に消費行動 と密接 に関つている のが,離 婚であろう。一般的に離婚 は,女 性 にとつては経済水準の低下 を,男 性 にとっては健康の悪化 を,そ して子供 にとっては生涯 を通 じたハ ンデイキャッ プの負担 を意味する告 また配偶者 との離婚 によつて,実 質的に生活のすべての 側面 に影響す るような,広 範囲な個 人的 ・対人的問題 を解決 しなければならな
6 2 彦 根論叢 第 3 3 3 号 くなる。 さらに,離 婚経験 にとって決定的なことは,消 費者 としての数多 くの 課題 の解決,例 えば共有財産の整理,新 しい家計の形成,新 しい個人的 ・家族 的消費パ ター ンの構築,な どである。 離婚 に伴 う財産の整理 に関 しては,次 の ような財産整理の タイプが区別で き 46)
るという。①配偶者間でのバランスのとれた財産整理 (公平さを強調する),
②離婚を言いだした側からの,気 前のよい財産整理 (罪悪感がゆえの,相 手ヘ
のギフトを強調する),③ 配偶者関係における対立 ・処罰 ・力の回執などによ
る否定的な財産整理 (特に,争 いの対象としての動産整理を強調する),④ 結
婚指輪,家 ,写 真,家 具,自 動車,宝 石のような配偶者間で共有されていた神
聖なシンボルの,売 却 ・譲渡 ・破壊 ・軽視などによる冒流 (神聖なものから神
聖でないものへ変更を強調する)。
離婚が クリスマス ・ギ フ トの交換動機 に及ぼす影響 を調べ た研究 もある告 そ れによれば,交 換動機 には,肯 定的動機,は っきりしない動機,否 定的動機の 3つ が区別 された。肯定的ギフ ト交換動機 は,離 婚者双方ない しその子供たち の間の関係 を向上 させることを目的に したもので,“つ ぐない1,“関係の理解ル, “ 癒 し (いや し)",な どの動機であった。はっきりしないギフ ト交換動機 は, “ 謝辞の意",“距離 をお く (引き離 し)"な どの動機であった。否定的ギフ ト 交換動機 は,離 婚者双方 ない しその子供 たちの間に存在するわだかまりや否定 的感情 に由来す る もので,“ギ フ ト交換 の回避",“心 ない簡略化"な どの動機 であった。 またクリスマス ・ギフ トの交換 は,か つての配偶者が新 しいパー ト ナーを得 たか どうかを確認す る手段であるとともに,か つての配偶者の間にか かる懸け橋 として も利用 されていた。 離婚 とい う夫 ・妻の役割か らの退去 は一時的に自己概念 を不安定 に し,そ れ か ら発生す るス トレスや否定的感情状態 を克服 しようとしてさまざまな消費行 為が とられるであろう。例 えば,来 るべ き生活の変化 に応 じられるように財産 ,技 能 ・生活資源を整理するような事前の活動,相 互の感情的な支えの役割を 果 た して きた共有消費経験の整理,親 しんだ所有物やそれに しみ込んだ思い出 をもちつつ も心地 よさを経験で きる個人的な居場所の確保,な どである。離婚性の商品化と商品価値 63 という変わ り目にいる人々は,な れ親 しんだ社会的構造から離れ,新 しいライ フスタイルと自己の可能性を探求する未知の実験に道遇 している。 しかも離婚 した人々による,自 己確認 という課題の核心部分は,新 しい消費者スキルつま り消費者技能の学習,特 に離婚前は配偶者が担っていた消費者スキルの学習で ある。離婚,さ らには再婚のような男女関係の崩壊や再構築 と消費行動 との関 係は,今 後,い っそう検討 されねばならない研究問題 といえる。 V あ とが き 恋愛 中のある男性 は,相 手の女性 に,贈 り物 を惜 しみな く与えたい とい う強 い願望 をもっている。彼 は,彼 女 に,衣 服,衣 料小物,ぬ い く`るみの動物か ら アクセサ リー,宝 石類 に至 るあ らゆる品物 をプレゼ ン トして きた。確かに以前 では,彼 は贈 り物がある種の投資であると考 えていたが,今 はそうではな く, 彼女 に心 か ら何 か を買 ってあげたい と考 えている。彼 は彼女 に多額の金銭 を使 うので,通 常以上 に働 いてお金 を稼がなければならない。 しか し,そ れが彼女 へ の愛の証だ と考えている。また恋愛中のある女性 は,デ ー トでさえも,金 銭 が欠かす ことので きない要素の一部であ り,お 金がなければデー トもで きない と確信 している。愛 と金銭 とを分 けることは難 しく,お 金で愛は買 えないが, お金がデー トを継続 させ るにあたつて非常 に重要な役割 を果た し,お 金 な しで 愛が育て られるか どうか 自信が ない と思 つている。 それに対 して,恋 愛中のある男性 は,確 かに金銭がデー トにおいて重要な役 割 を果 たす ことも多いが,そ うあるべ きだ とは考 えず,ま してや金銭で人の愛 が買 えるなどとは信 じていない。そ して真の愛は,真 の友愛や信頼か ら生 まれ て くるもので,惜 しみない贈 り物の ような気前の よさは,そ れ らの一つの特徴 にす ぎない と思 っている。彼 は,お 金がデー トにおいて重大な問題 になるとは 考 えず,従 つて恋愛相手の彼女 を金銭 にあま り注意 を払いす ぎない ような人で あってほ しい と願 つている。 また恋愛 中のある女性 は,恋 愛の進行 にとってお 金が絶対 に必要だ とい う考 え方は,お 互いに愛 を買い合 っているようであ り, また贈 り合 うギフ トヘの出費 を通 して双方が どの程度愛 し合 っているかを示そ
64 彦 根論叢 第 333号 うとす るような ものだ と嫌 っている。 これ らの事例 に表 されるように,デ ー ト,カ ップルの形成,求 愛,求 婚など の活動 には,そ の価値 を肯定的に評価するにせ よ,否 定的に評価するにせ よ, 重要な儀ネL的手段 として,ま た自分 に注意 を引 くための象徴的手段 として,金 銭やギフ トの支出が しば しば行 われる。金銭やギフ トの支出は,言 葉では言い 表せ ない人間の内面 を,直 接的にあるいは間接的に表現するものである。 しか し,金 銭やギフ トの支出 と恋愛相手への性的興味 とが関連づけられやすいこと か ら,デ ー ト行動 などに関する従来の研究の多 くは,恋 愛関係 における物質的 ・金銭的な側面を意識的に排除 してきた。それは,物 質的 ・金銭的な側面をデー トや求愛などに関する考 え方 において強調 しす ぎることによって,神 聖な領域 に汚れた ものが侵入するのではないか,ま たロマ ンチ ックな愛のモデルが生み 出す幻想 を破壊するのではないか とい う危倶 によるものであった。 その ような事情 はあるものの,デ ー トや求愛 などの過程で行 われる金銭やギ フ トの支出は,恋 愛状態 にいる恋人同士の間の, しば しば重要かつ象徴的なコ ミュニケーションの方法であろう。求愛前や求愛中のデー トで も,求 愛後のデー トで も,そ れぞれのデー トを満足 させ るために,相 手か らの関心 ・好意 を得 る ため に,相 手への関心 ・感謝 ・誠意 を表すために,相 手への愛 を示すために, 相手 に影響力 を行使するために,ま た相手 に謝罪するために,金 銭やギフ トの 支出が きわめて注意深いや り方で試み られている。そ して恋愛中の恋人双方は, 支出 される金銭やギ フ トの性質 に応 じて,当 惑,憤 慨,罪 悪感,失 望,安 心, 期待,喜 び,自 己高揚 などの さまざまな感情 を経験する。 デー トや求愛 などの場面 は,金 銭やギフ トの支出に関 していっそ う研究が行 われて しかるべ き重要な社会的場面である。デー トや求愛 などに対する人びと の関心や関与は大 きい。 さらに,デ ー トや求愛などに対 して思い入れの強ぃ人 びとの中には,金 銭やギフ トの支出 という物質的 。経済的な復J面を通 して,デ ー ト相手の感情 は言 うに及ばず,自 分 自身の感情 を評価 しようとする人 も多いで あろ う。確かに,恋 愛の ようなロマ ンチ ックな対人交渉における金銭やギフ ト の役割 については,道 義的にまた倫理的にさまざまな意見があるだろう。 しか
一 隠 い , ト ー , ︰ ︰ l l l i l ︰ ︱ ︱ ︱ l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l に 性の商品化と商品価値 65 し,デ ー トや求愛 な どとい った社 会 的場面 で物 質的 ・経 済的 な側面が果 たす役 割 につ い て, あ る程度共有 された認識 や文化 的基準 も存在 してい る。親 と子 の 間で の,兄 弟姉妹 の間での,あ るい は友 人双方 の間での金銭 やギ フ トの支 出以 上 に,ロ マ ンチ ックな恋人 同士 の 間での金銭 や ギ フ トの支 出 は,デ ー トや求愛 な どが 人 間 に とって感情 的 に強 く関 る領域 であ るだけに, い つそ う研 究価値 の あ る消費者行動 の領域 とい える。 1)Rubin,Z.1970 ユ,SP., 16, 265-273. 2)Davis,K.E.1985 2T., 19(2),22-30.
3)Critelll)」。W.et al.,1986 乃切物 aιげ pθttοttaιを物,54,355-370。
4)Lee,」.A.1974 ユ ■ ,8(10),4351.
5)Lee,」.A.1977 ,S2β 。,3, 173-182.
6)Hendrick,C.,and Hendrick,Se S.1986 ユPS.P., 50,392-402.
7)Hendrick,Se S.et al.,1988 ユ2SP., 54, 980-988.
8)橋本順聖 1992 仏 教大学心理学研究所紀要,8,1623. 9)松井 豊 他 1990 東 京都立立川短期大学紀要,23,1323. 10)ライフデザ イ ン研究所 (編)1992 現 代高校生の生活環境 同 所発行. 11)松井 豊 1993 恋 ごころの科学 (セレクシ ョン社会心理学12)サ イエ ンス社 Pp.8991. 12)松井 豊 1990 ″亡ヽ理学評論,33,355-370. 13)松井 豊 2001 PSIKO,8(5),16-23. 14)Gould,S,」.1991 ム.a妃。, 18,381383. 15)Gould,S.」.1992 ムσ.妃., 19, 304310. 16)Gould,S.」.1995 ,肱 , 12(5),395413. 17)Sternberg,R.」.1987 2β., 102,331345. 18)Sternberg,R.」.1986 Pttθυ., 93, 11併135. 19)Shimp,T.A.,and Madden,T.」.1988 ムθ兄., 15, 163-168.
20)Wolinbarger,M.F。,and Yale,L.」.1993 ムθ月.,20,520526.
21)繊研新聞 1990.7.9。(消費分析 ;デ ータを読む) 22)繊研新聞 1992,7.20。(消費分析 ;デ ータを読 む) 23)繊研新 聞 1994.3.14.(消費分析 ;デ ータを読む) 24)Rucker,M.et al.,1992 ムθ妃., 19,488. 献 文
66 彦 根 論 叢 第 333号
25)Hyllegard,K.H。 ,and Fox,」 .J.1997 aTRユ , 15(2), 103-114. 26)Otnes,C.et al.,1992 ム .σ.妃., 19, 482-487.
27)Otnes,C.et al.,1993 ユ θ妃.,20(September),22併 244. 28)Belk,R.ヽ V.,and Coon,G.S.1991 ム .θ妃., 18, 521527.
29)Cheal,D.」 .1986 Jθ 切?物αι Q/Sο Cあaι attα Pθttοttaι ttθιaけあοttsん比ps, 3(4), 423439, 30)Bailey,B.L.1988 Fγ o竹みぃS%し pογcん けο bacん sθaけ. Baltimore,MD:」 ohnS Hopkins. 3 1 ) R u c k e r , M . e t a l . , 1 9 9 1 ムσ角。,18,52け 531, 3 2 ) 辻 幸 恵 2001 京 都 学 園大学経 営学部論 集,10(3),89108. 3 3 ) 辻 幸 恵 2001 流 行 と日本 人 白 桃 書房 Pp.107-125. 3 4 ) 朝 日新 聞 1997.2.14.(シ テ イー ライ フ :人 気生態学 ) 3 5 ) 日経 流通新 聞 2001.3.10.(百 聞百見 ) 3 6 ) O t n e s , C . e t a l . , 1 9 9 4 ムa 兄 . , 2 1 , 1 5 9 1 6 4 . 3 7 ) 日経 流通新 聞 2001.8.21。(消費行動 :デ ー タで読 む) 3 8 ) M c G r a t h , M . A . 1 9 9 5 , 1 イ . , 1 2 ( 5 ) , 3 7 1 - 3 9 3 . 3 9 ) S h e r r y , 」. F . J r . , a n d M c G r a t h , M . A . 1 9 8 9 1 n E . H i r s t t n a n ( E d . ) , 免けθ轡 竹ιt t θ C θ循 物物― θγ γθSθaγC/2. Provo,UT: Association of Consumer Research.
4 0 ) B e l k , R . ヽV . , a n d C o o n , G o S . 1 9 9 3 ユσ妃. , 2 0 ( 3 ) , 3 9 3 4 1 7 .
41)Ray,A.L.,and Gold,S,R.1996 T73θ Jθ切物 aι。「Sθ″ 景θsθaγc/1, 33(1), 47-55. 42)Lemle,R.,and Mishkind,M.1989 」 θ切?物aιげ SttbSけattcθムbttsθ Tttaけ物θ物け, 6,213
222.
4 3 ) K l a s s e n , A . , a n d W i l s n a c k , S . 1 9 8 6 ム竹んぢυθs げ S θ冴切a ι βθんa υぢογ, 1 5 , 3 6 3 3 9 2 . 4 4 ) 飛田 操 1 9 9 2 日 本心 理 学会 第 5 6 回 大 会発 表論 文集, 2 3 1
4 5 ) 八代 尚宏 1 9 9 3 結 婚 の経 済学 二 見 書房 P p . 1 1 併 1 2 1 .
46)MIcAlexander,」 .H.et al.,1993 月 θsθoγcん ぢ物 θοtts物物θγ Bθんaυケογ, 6, 153-184. 4 7 ) O t n e s , C . e t a l . , 1 9 9 4 Д σ妃. , 2 1 , 2 5 - 2 9 .
( 雑誌 略称 )
ム σ妃 =ム 冴υo物cθs o%σ ο%s物街形γ ttθscaγcん σ Ttt」 =σ ιοけんづ物g attα rc露けぢιθs ttθsθa?んcん Jθ切物 oι ユ C 妃 = ユ 光 〃 秘 a ι げ σ θt t S 切竹 形 γ t t θS θa 竹 ん
」.P,SP.=Jο 切竹拘aι げ Pθγsο物Oιづけya物 冴 Sοcづαι Psグcんοサοθグ Pβ =Psgcん οιοθづca↓ βttιιθけら物
︲ , ︲ 性 の 商 品 化 と商 品価 値 6 7 P ttθυ =Psグ cんοιοθガcaJ ttθυoθ切 Socづa↓Psヮcん0↓00グ βttιιθιぢ物 P.S.Pβ =Pθ ttοttaιづけg attα P貧 =Psグ cんθJ00フ 雰Oαaグ