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IRUCAA@TDC : 急性大動脈解離の術前鎮痛・鎮静目的でデクスメデトミジンを用い良好に管理し得た1症例

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Academic year: 2021

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(1)Title. 急性大動脈解離の術前鎮痛・鎮静目的でデクスメデトミ ジンを用い良好に管理し得た1症例. Author(s). 小板橋, 俊哉; 印南, 靖志; 富永, 亜紀; 大内, 貴志; 梅村, 直治. Journal URL. 日本集中治療医学会雑誌, 15(4): 561-562 http://hdl.handle.net/10130/840. Right. Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/.

(2) 「 再 投 稿 」 原 稿 番 号 : # 1325 ① 原 稿 種 目 : 短 報 ② 和 文 表 題 : 急 性 大 動 脈 解 離 の 術 前 鎮 痛 ・ 鎮 静 目 的 で デ ク ス メ デ ト ミ ジ ン を 用 い 良 好 に 管 理 し 得 た 1 症 例 見 出 し : 急 性 大 動 脈 解 離 術 前 デ ク ス メ デ ト ミ ジ ン 投 与 ③ 著 者 名 : 小 板 橋 俊 哉 , 印 南 靖 志 , 富 永 亜 紀 , 大 内 貴 志 , 梅 村 直 治 ④ 所 属 : 東 京 歯 科 大 学 市 川 総 合 病 院. 麻 酔 科. 住 所 : 〒 272 -8513 千 葉 県 市 川 市 菅 野 5 -11-1 3 ⑤. 英. 文. の. 表. 題. :. Preoperative. sedation. with. dexmedetomidine in patient with acute aort i c dissection 著 者 名 : Toshiya Koitabashi, Yasushi Innami, Aki Tominaga, Takashi Ouchi, Naoji Umemura 所 属 : Department of Anesthesiology, Ichikawa General Hospital, Tokyo Dental College 住 所 : 5 -11 -1 3 S u g a n o , I c h i k a w a , C h i b a 2 7 2 -8513, JAPAN ⑥ Key Words:. acute aortic dissection, dexmedetomidine, preoperative sedation. ⑦ 連 絡 先 : 小 板 橋. 俊 哉. 〒 272 -8513. 千 葉 県 市 川 市 菅 野 5 -11 -1 3. 電 話 : 047 -322-0151 F A X: 0 4 7 - 324 -8 5 8 8 E - mail: [email protected]. -1-.

(3) は じ め に Stanford A 型 急. 大 動 脈 弁 閉 鎖 不 全 症 を 合 併 し た. 性 大 動 脈 解 離 は 緊 急 手 術 の 適 応 と な る が , 手 術 ま で の 間 , 大 動 脈 解 離 の 進 展 抑 制 を 図 る た め 降 圧 療 法 が 行 わ れ る .し か し ,胸 痛 に よ り 不 穏 を 呈 す る こ と や , 血 圧 コ ン ト ロ ー ル に 難 渋 す る こ と も 多 い . そ こ で , 通 常 の 降 圧 薬 に よ る 治 療 に 加 え , デ ク ス メ デ ト ミ ジ ン ( D E X) に よ る 鎮 痛 ・ 鎮 静 を 行 っ た と こ ろ , 良 好 に 管 理 し 得 た の で 報 告 す る .. 症 62 歳 男 性 . 身 長. 例. 168cm, 体 重. 58kg . 高 血 圧 を 指. 摘 さ れ て い た が 未 治 療 で あ っ た . 胸 背 部 痛 を 訴 え 来 院 し , 胸 部 CT 検 査 , 及 び X 線 写 真 よ り Stanford A 型. 急. 性. 大. 動. 脈. 解. 離. と. 診. 断. さ. れ. た. .. Digital. Subtraction Angiography 検 査 に よ り 偽 腔 は 血 栓 化 し て い な い こ と が 推 測 さ れ , さ ら に 軽 度 か ら 中 程 度 の 大 動 脈 弁 閉 鎖 不 全 症 も 合 併 し て い た . こ の た め 緊 急 手 術 の 適 応 で あ っ た が , 血 小 板 な ど の 輸 血 確 保 に 時 間 を 要 す る こ と が 判 明 し , 心 機 能 も 安 定 し て い た こ と か ら 約. 12. 時 間 後 の 翌 朝 か ら 準 緊 急 と し て 手 術. を 行 う こ と に 決 定 し た . ICU 入 室 時 , 左 右 上 肢 の 血 圧 は そ れ ぞ れ 169/99, 201 /98 mmHg , 心 拍 数 90 ・ min-1 と 高 血 圧 で あ っ た た め , 大 動 脈 解 離 の 進 展 抑 制 目 的 で 降 圧 を 図 っ た . ニ フ ェ ジ ピ ン 10mg の 内 服 と ニ カ ル ジ ピ ン 1mg を 静 注 後 , ニ カ ル ジ ピ ン 1μ g・ kg-1・ hr-1 と ニ ト ロ グ リ セ リ ン. 0.7 μ g・ kg-1 ・ h r-1 の 持 続 静 注 を 開 始 し た .. そ の 結 果 ,1 時 間 後 に は 収 縮 期 血 圧 が 9 0 ∼ 1 1 0 m m H g 前 後 で 安 定 し た た め , ニ ト ロ グ リ セ リ ン を 0.4μ g・ -2-.

(4) kg-1 ・ hr-. 1. に 減 量 し た . し か し , 患 者 が 胸 痛 と 不 眠. を 訴 え て い た た め , 鎮 痛 と 鎮 静 を 図 り 精 神 的 ス ト レ ス を 軽 減 す る 目 的 で , DEX0.4μ g・ kg-1 ・ h r-1 の 持 続 静 注 を 開 始 し た . な お ,非 挿 管 患 者 に 対 す る DEX の 使 用 は 適 応 外 で あ る た め , 倫 理 委 員 会 の 承 認 が 必 要 で あ る 可 能 性 も あ る が , 緊 急 時 で あ る こ と か ら , 通 常 の 鎮 静 薬 や 睡 眠 薬 と 鎮 痛 薬 の 併 用 に よ る 呼 吸 抑 制 の 危 険 性 を 説 明 し ,D E X の 特 徴 も 説 明 し た 上 で 患 者 本 人 よ り 同 意 を 取 得 し た . さ ら に , 後 日 , 当 院 倫 理 委 員 会 に 本 件 を 申 請 し 事 後 の 承 認 を 得 た . DEX. は 初 期 負 荷 投 与 に よ り 一 過 性 の 血 圧 上 昇 を. 来 た す 可 能 性 を 有 す る こ と か ら , 初 期 負 荷 投 与 を 行 わ ず に 持 続 静 注 を 開 始 し た . 1 に な り , 2 score3∼ 4 DEX. 時 間 後 に は 傾 眠 傾 向. 時 間 後 に は 就 眠 し た . 以 降 は. Ramsay. を 維 持 す る こ と が 可 能 で あ っ た . 一 方 ,. 投 与 直 前 の 血 圧 は 左 右 上 肢 そ れ ぞ れ. 116/71,. 1 1 3 / 6 3 m m H g で あ っ た が ,D E X 投 与 1 時 間 後 に は 血 圧 が 80/45 mmHg と 低 下 し た た め , ニ ト ロ グ リ セ リ ン を 0 . 2 μ g・ k g - 1・ h r - 1 に 減 量 し て 対 処 し た .以 後 , 収 縮 期 血 圧 を 90∼ 100mmHg に コ ン ト ロ ー ル し 得 た . 翌 朝 ま で 疼 痛 の 訴 え も な く , 患 者 か ら 「 胸 痛 が 軽 減 し , 一 晩 ぐ っ す り と 眠 れ た 」 と 鎮 静 ・ 鎮 痛 に 対 す る 良 好 な コ メ ン ト が 寄 せ ら れ た . 翌 日 , 予 定 通 り 手 術 は 行 わ れ , 患 者 は 軽 快 退 院 し た .. 考. 察. 急 性 大 動 脈 解 離 で は 破 裂 や 高 度 シ ョ ッ ク を 呈 す る 症 例 は 超 緊 急 手 術 の 対 象 と な る が , そ れ 以 外 は 緊 急 手 術 や 待 機 手 術 , ま た は 内 科 的 薬 物 治 療 の 適 応 に な る .Stanford A 型 の 急 性 大 動 脈 解 離 で は 大 動 脈 弁 閉 鎖 不 全 や 心 タ ン ポ ナ ー デ , 臓 器 , 特 に 心 筋 虚 血 の -3-.

(5) な い 血 栓 閉 塞 型 で は 厳 重 降 圧 療 法 の 適 応 と な る が , そ れ 以 外 は 緊 急 手 術 と な る .Stanford B 型 の 急 性 大 動 脈 解 離 の 大 部 分 は 経 過 観 察 と な る が , 臓 器 虚 血 を 有 す る 場 合 に は 緊 急 手 術 の 適 応 と な る. 1. ). . し か し ,. 緊 急 手 術 ( 超 緊 急 手 術 を 除 く ) の 適 応 と な る 症 例 に お い て も , 本 症 例 の よ う に 何 ら か の 事 情 に よ り 数 時 間 か ら 数 日 後 の 準 緊 急 , ま た は 待 機 手 術 と な る こ と が あ る . こ の よ う な 場 合 に は , 解 離 の 進 展 抑 制 や 患 者 の 不 安 軽 減 目 的 で 降 圧 に 加 え て 鎮 静 ・ 鎮 痛 が 必 要 と な る . し か し , 従 来 の 鎮 静 ・ 鎮 痛 薬 は 呼 吸 抑 制 作 用 が 強 い こ と か ら , 非 挿 管 患 者 に お け る こ れ ら 薬 物 の 使 用 は 困 難 で あ り , 気 管 挿 管 下 に 人 工 呼 吸 管 理 を 選 択 せ ざ る を 得 な い 状 況 で も あ っ た .一 方 ,DEX は 鎮 痛 作 用 を 有 す る 鎮 静 薬 で あ る 上 , 臨 床 使 用 濃 度 に お い て は 呼 吸 抑 制 作 用 が ほ と ん ど 問 題 に な ら な い こ と か ら , こ の よ う な 患 者 に お い て 良 い 適 応 に な る と 考 え ら れ る . D E X の 呼 吸 へ の 影 響 に 関 し て は ,多 く の 鎮 静 薬 で み ら れ る 用 量 依 存 的 な 二 酸 化 炭 素 に 対 す る 換 気 応 答 の 抑 制 が 軽 度 で , 1. 回 換 気 量 や 呼 吸 回 数 が 維 持 さ. れ る こ と が 述 べ ら れ て い る . さ ら に , 舌 根 沈 下 な ど の 上 気 道 閉 塞 を き た し に く く , 喉 頭 反 射 が 維 持 さ れ る こ と も 特 徴 で あ る. 2. ). . 一 方 , 循 環 へ の 影 響 と し て. 低 血 圧 と 徐 脈 が 生 じ る .こ れ は α 2 A 受 容 体 を 介 す る 自 律 神 経 系 の 交 感 神 経 活 性 の 遮 断 と 副 交 感 神 経 亢 進 作 用 , す な わ ち 青 斑 核 賦 活 化 の 抑 制 と 交 感 神 経 終 末 か ら の ノ ル ア ド レ ナ リ ン の 放 出 抑 制 に よ り 生 じ る. 2. ). . し か し , 単 回 投 与 後 や 高 用 量 の. DEX を 用 い. た 場 合 に は ,血 中 濃 度 が 急 速 に 上 昇 し 舌 根 沈 下 や 抵 抗 血 管 平 滑 筋 に 存 在 す る α 2B. 3. ). ,. 受 容 体 を 介 す る 血. 管 収 縮 作 用 に よ る , 初 期 の 一 過 性 高 血 圧 反 応 を 生 じ る こ と も 報 告 さ れ て お り 注 意 を 要 す る . し た が っ て , -4-.

(6) 本 症 例 に お い て は メ ー カ ー 推 奨 の. 1 μ g・ kg-1 を. 10. 分 間 で 初 期 負 荷 す る 方 法 を 選 択 し な か っ た . こ れ ま で に 急 性 大 動 脈 解 離 の 術 前 鎮 静 目 的 で DEX を 使 用 し た 報 告 は 本 邦 で は 1 例 で あ る. 4. ). .こ の. 他 ,く も 膜 下 出 血 急 性 期 の 術 前 鎮 静 に D E X を 用 い た 報 告 が. 2 つ あ る. 5. ,. 6. ). . こ れ ら 報 告 に お い て も. DEX. は 単 回 投 与 で は な く 0 . 2 ∼ 0 . 7 μ g・ k g - 1 ・ h r - 1 の 持 続 静 注 が 選 択 さ れ て お り ,上 述 の 呼 吸 ・ 循 環 へ の DEX の 影 響 を 考 慮 し た た め で あ る と 考 え ら れ る . 次 に , DEX の 血 漿 濃 度 と 鎮 静 度 の 関 係 を み る と , D E X の 血 漿 濃 度 が 0 . 3 ,0 . 6 n g・ m l. -1. ス コ ア は 3 . 3 ,4 . 3 と 報 告 さ れ て い る DEX を. う に 初 期 負 荷 投 与 を 行 わ ず. の 時 の Ramsay 7. ). .本 症 例 の よ. 0.4 μ g ・ kg- 1・. h r - 1 で 投 与 す る と , 血 漿 濃 度 が 0 . 3 n g・ m l. -1. ま で 上. 昇 す る の に 約 2 時 間 を 要 す る こ と が シ ミ ュ レ ー シ ョ ン に よ り 推 測 さ れ て い る kg-1 ・ hr-. 1. 8. . し た が っ て , 0.4μ g・. ). で 持 続 静 注 し た 場 合 に は 適 切 な 鎮 静 が 得. ら れ る ま で に 数 時 間 を 要 す る と 考 え ら れ る が , 本 症 例 に お い て は 投 与 開 始 1 時 間 後 に は 傾 眠 , 2 時 間 後 に は 就 眠 し た こ と か ら , 血 漿 濃 度 の 治 療 域 へ の 上 昇 以 前 に 鎮 静 効 果 が 出 現 し た . こ れ は , DEX の 鎮 痛 効 果 に よ る 胸 痛 の 軽 減 や 交 感 神 経 活 性 の 低 下 , 鎮 静 作 用 に よ る 不 安 感 の 軽 減 に よ る も の と 考 え る . 一 方 , D E X に よ る 鎮 静 と と も に 血 圧 低 下 が 生 じ た が ,こ れ に は ニ ト ロ グ リ セ リ ン の 減 量 で 対 処 し た .D E X に よ る 低 血 圧 , 徐 脈 は 副 作 用 で あ る が , 急 性 大 動 脈 解 離 や く も 膜 下 出 血 に お い て は 利 点 と も 言 え る . し か し , D E X と 降 圧 薬 の 相 乗 ,相 加 作 用 に よ る 過 度 の 降 圧 は 臓 器 血 流 の 低 下 を 招 来 す る 可 能 性 を 有 し て お り , DEX. 使 用 時 に は 併 用 す る 降 圧 薬 の 減 量 も 考 慮 す べ. き と 考 え る .. -5-.

(7) 本 論 文 の 要 旨 は , 第. 34. 回 日 本 集 中 治 療 医 学 会 学. 術 集 会 ( 2007 年 , 神 戸 ) に お い て 発 表 し た .. -6-.

(8) 文 1 ). 献. 志 水 秀 行 , 四 津 良 平 . 大 動 脈 瘤 , 大 動 脈 解 離 . 矢 崎 義 雄 他 監 修 . 心 臓 病 の 外 来 診 療 . 東 京 : 日 本 医 師 会 ; 2004 . P200-3.. 2 ). 小 板 橋 俊 哉 . デ ク ス メ デ ト ミ ジ ン の 基 礎 . 武 田 純 三 監 修 . デ ク ス メ デ ト ミ ジ ン の 使 い 方 − 基 礎 と 応 用 − . 東 京 : 真 興 交 易 ; 2007. P18-2 7.. 3 ). B e l l e v i l l e JP, Wa rd DS, Bloor BC, et al. Effects of intravenous dexmedetomidine in humans metabolic. 1.. Sedation,. ventilation,. and. rate. Anesthesiology. 1992; 77:. 1125 -33. 4 ). 今 本 奈 緒 , 濱 田 孝 光 , 佐 伯 智 恵 子 , 他 : 待 機 手 術 と な っ た 胸 部 大 動 脈 解 離 ( Stanford A 型 ) に た い し デ ク ス メ デ ト ミ ジ ン が 有 効 で あ っ た 一 例 . 日 臨 麻 会 誌 . 2006; 26: S401 .. 5 ). 佐 藤 清 貴 , 上 井 英 之 , 清 水 宏 明 , 他 : デ ク ス メ デ ト ミ ジ ン に よ る く も 膜 下 出 血 急 性 期 の 鎮 静 . 麻 酔 . 2006; 55 : 51 -4 .. 6 ). 佐 藤 千 穂 子 , 小 林 孝 史 , 村 上 衛 , 他 : く も 膜 下 出 血 患 者 の デ ク ス メ デ ト ミ ジ ン に よ る 鎮 静 . 臨 床 麻 酔 . 2006 ; 3 0: 709 -10 .. 7 ). 清 野 雄 介 . 循 環 変 動 を 避 け 得 る 投 与 方 法 . 武 田 純 三 監 修 . デ ク ス メ デ ト ミ ジ ン の 使 い 方 − 基 礎 と 応 用 − . 東 京 : 真 興 交 易 ; 2007. P66-7 8.. 8 ). 土 井 松 幸 . 徹 底 分 析 シ リ ー ズ . デ ク ス メ デ ト ミ ジ ン . 可 能 性 を 広 げ る た め の 使 用 上 の 注 意 点 . L i S A . 2 0 0 4 ; 11 : 1 0 9 4 -9 .. -7-.

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参照

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