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IRUCAA@TDC : Microsatellite analysis of serum DNA in patients with oral squamous cell carcinoma

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

Microsatellite analysis of serum DNA in patients

with oral squamous cell carcinoma

Author(s)

柿本, 吉堂

Journal

歯科学報, 109(5): 522-523

URL

http://hdl.handle.net/10130/1896

Right

(2)

論 文 内 容 の 要 旨 1.研 究 目 的

癌治療において転移の有無は重要な診断情報であり,その後の治療方針に大きく影響する。循環血清中には 多くの循環腫瘍 DNA が存在する事が知られているが,その中で,腫瘍細胞の循環腫瘍 DNA の特定が可能と なれば,転移の早期診断や治療の効果判定に大いに役立つことが予想される。一方,頭頸部領域の種々の腫瘍 における組織型別 LOH(Loss of Heterozygosity:ヘテロ接合性消失),MSI(Microsatellite instability:マイク ロサテライト不安定性)解析が多く報告されている。 本研究では,この LOH,MSI の局在情報を癌細胞の指紋と考え,口腔扁平上皮癌における循環血清中の循 環腫瘍 DNA における対立遺伝子不均衡(腫瘍 LOH,MSI)の有無を検索した。さらに予後との関連について 検討した。 2.研 究 方 法 東京歯科大学千葉病院にて外科的切除を行った20症例の口腔扁平上皮癌患者を対象とした。20症例の外科的 切除した腫瘍組織と正常組織,ならびに術前と術後1か月の血清から抽出した DNA を用い,得られた DNA について,第2・3・21番染色体上に散在する9か所のマイクロサテライト領域を PCR-LOH 法により解析し た。また,循環血清中の循環腫瘍 DNA が予後予測因子になり得るか考察を行った。 3.研究成績および結論 口腔扁平上皮癌患者の90%(18/20)に,腫瘍 DNA と対応する同一の血清 DNA に対立遺伝子不均衡が認め られた。対立遺伝子不均衡は術後1か月で50%(10/20)に検出された。術前に対立遺伝子不均衡をもつ患者(n =18)の中で8人(44%)は術後血清中に対立遺伝子不均衡が消失しており,再発,転移の罹患がなく予後良好 であった。術後1か月の血清において対立遺伝子不均衡を認めた患者(n=10)のうち7人(70%)の患者におい て再発,転移,死亡が認められ予後不良をたどった。また,腫瘍 DNA と術前,術後の血清 DNA それぞれに 認められる対立遺伝子不均衡の領域が共通して2q上に認められた。さらに予後不良例全例で術前,術後の血 清 DNA に共通する対立遺伝子不均衡が見られ,同様の2q上領域に最も多く認められた。結論として,循環 腫瘍細胞は血清中に腫瘍 DNA の存在に関与する可能性があることが示唆された。血清からの染色体異常状況 から,口腔扁平上皮癌患者の予後予測因子として重要な情報として期待され,画像では検出されない微小転移 氏 名(本 籍) かき もと よし どう

(兵庫県) 学 位 の 種 類 博 士(歯 学) 学 位 記 番 号 第 1751 号(甲第1026号) 学 位 授 与 の 日 付 平成20年3月31日 学 位 授 与 の 要 件 学位規則第4条第1項該当

学 位 論 文 題 目 Microsatellite analysis of serum DNA in patients with oral squamous cell carcinoma

掲 載 雑 誌 名 Oncology Reports 第20巻 1195∼1200頁 2008年 論 文 審 査 委 員 (主査) 柴原 孝彦教授 (副査) 井上 孝教授 水口 清教授 東 俊文教授 歯科学報 Vol.109,No.5(2009) 522 ― 70 ―

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を発見することができる可能性があり,今後はサンプル数を増やし長期的な経過観察,また定期的な採血が必 要と考える。 論 文 審 査 の 要 旨 癌治療において術後転移の有無は予後判定に重要な因子となる。現在,癌患者の循環血清中に循環腫瘍 DNA が存在する可能性が報告されているが,もし腫瘍細胞の循環腫瘍 DNA の特定が可能となれば,転移の 早期診断や治療の予後判定に大いに役立つと思われる。一方,頭頸部領域の腫瘍において,さまざまなマイク ロサテライト領域の LOH(Loss of Heterozygosity:ヘテロ接合性消失),MSI(Microsatellite instability:マイ クロサテライト不安定性)解析が行なわれ,癌関連遺伝子と予後との関係が注目されている。 本研究では,この LOH,MSI の局在情報を癌細胞の指紋と考え,口腔扁平上皮癌における循環血清中の循 環腫瘍 DNA における対立遺伝子不均衡(腫瘍 LOH,MSI)の有無の検索,さらに予後との関連について検討 した。その結果,多くの口腔扁平上皮癌患者に,腫瘍 DNA と対応する同一の血清 DNA に対立遺伝子不均衡 が認められた。再発,転移の罹患がない予後良好例では術後血清中に対立遺伝子不均衡が消失していたが,再 発,転移,死亡を認めた予後不良例全例において,術後1か月の血清において対立遺伝子不均衡が認められ, 循環腫瘍細胞は血清中に腫瘍 DNA の存在に関与する可能性があり,血清からの染色体異常状況から,口腔扁 平上皮癌患者の予後予測因子として重要な情報として期待され,画像では検出されない微小転移を発見するこ とができる可能性が示唆された。 本審査委員会は,1)病理学的因子と循環腫瘍 DNA との関係,2)本研究に使用したマイクロサテライト マーカーを選択した理由,3)微量な DNA からの増幅について検討,4)循環腫瘍 DNA と転移との検討, 5)循環腫瘍 DNA における他の文献に多く対立遺伝子不均衡が認められているマイクロサテライトマーカー との比較などの質問がなされたが,いずれも概ね妥当な回答が得られた。また論文の記述,図表に関してもい くつかの指摘がなされ,対象症例の詳細な記述,Deletion map を表した図の修正を行った。 以上より本研究で得られた結果は,今後の歯学(口腔外科学)の進歩,発展に寄与するところ大であり,学位 授与に値するものと判定した。 歯科学報 Vol.109,No.5(2009) 523 ― 71 ―

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