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MR sialographyの有用性

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Academic year: 2021

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〔図説〕松本歯学35:33∼34,2009        key words:MRI一唾液腺一画像診断

MR sialographyの有用性

三 木 学   内 田 啓 一   浅 輪 貴 行   上 原 大 輔 深 澤 常 克   吉 成 伸 夫   田 口 明 1)松本歯科大学歯学部 歯科保存学第一講座 2)松本歯科大学歯学部 歯科放射線学講座   3)松本歯科大学病院 放射線検査室 Usefulness of MR sialography

MANABU MIKI KEIICHI UCHIDA TAKAYU ASAWA DAISUKE UEHARA

TSUNEKATSU FUKAZAWA NOBUO YOSHINARI and AKIRA TAGUCHI D鋤α吻・ntげP・・i・d・nt・1・gy, S・ん・・1・fD¢ntistry, Mαtsum・t・D・ntal・Uni・¢・吻 2’Z)epα・tm・n彦・fO・α1 Rαdi・1・gy,8吻・1・OfDentlstry, Mαt・um・t・1)en彦α》砺ひθ・W   3)0吻α彦励彦Clini・げRαdi・1・gy, Mαtsum・t・D鋤αZ砺…吻H・鋤α膓  唾液腺疾患の画像診断は,通常のエックス線画 像検査とエックス線CT検査,超音波検査,ある いは唾液腺造影検査等を症例により組合せて行 い,その病態の把握を行っているのが現状であ る.とくに唾液腺造影検査は,微細な導管形態や 器質的な変化のみならず,唾液の排泄状態を把握 するための機能検査としても有用性の高いもので ある.しかしながら近年,磁気共鳴撮像法(Mag− netic Resonance lmaging:MRI)による造影剤 を用いないMR sialography(MRS)が報告され ている.今回,我々は実験的に,MRSの有用性 について検討を行ったので,その画像とともにそ の概要について報告する.  生体内では水は結合水と自由水の形態で存在す るが,MRSは自由水のプロトンからの信号を画像 化するMR hydrographyの原理を応用した検査法 である.流速がない,あるいは極めて遅い管内に 貯留した水はこの手法で捕えることができる.唾 液腺を撮像するためには,磁気共鳴胆管膵管画像 (MR cholangiopancreatomography:MRCP)を 使用して,観察する部位の水信号を高信号,そし てバックグランドを低信号として撮像を行えば唾 液腺の形状や導管の分布が観察できる.  今回は,本学に導入されたSigna HDxt⑪1.5T (七esla)(GE横河メディカルシステム)を用い て,MRCPの撮像条件をもとに, Single Shot Fast Spin Echo(SSFSE)法でTR/TE=6000ゾ600 msecのシーケンスを使用して撮像を行った.  今回は唾液分泌を促進させた状態で,MRIを 用いて導管内の唾液を描出した.実験には生レモ ンの果汁と滅菌シリンジを用いた.被験者は52歳 の唾液腺に異常のみられない健康な男性1名と し,唾液腺を刺激するために口腔内に5mlのレ モン果汁を注入した.写真1は刺激直後に得られ たMRS画像(SSFSE法TR/TE=6000/600 msec) であり,耳下腺開ロ部から主導管および腺体内部 の二次導管が高信号領域として認められた.しか しT2強調画像においてもプロトンの存在で脂肪 組織が画像に影響を及ぼすため,導管の明瞭な描 出は困難であった.そこで周波数選択性ラジオ波 (2009年3月3日受付;2009年4月22日受理)

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34 E木,他:MR sialographyの有用性 写真1:刺激直後に得られたMRS画像では.耳下腺開[部    (a}からキ三導管(b)および腺体内部の二次導管(c)    が高信号領域として認められる. 写真2:Chess法併用MRS画像で1ま,主導管(矢印)の形    態が高信号で認められる. を照射して,脂肪の信号を選択的に抑制する選択 的脂肪抑制法(Chess法)を併用してMRS画像 を得た(写真2).Chess法併用により脂肪組織 の信号が抑制され,主導管の形態がより高信号で 描出可能であった.  従来から行われている通常の唾液腺造影法で は,腺管内への造影剤の注入が必要であり,これ により広痛や感染,また導管損傷などが生じる危 険性が報告されている.さらに,造影剤の使用に あたっては,その副作用や過敏症に対する注意も 必要である.MRSは造影剤を使用せず,これら の問題点は完全にクリアできる.すなわち,生体 への負担やアーチファクトを極力抑えた状態で撮 像できる非常に安全な撮像法であり,急性期の患 者にも施行できる利点がある.以前から知られて いるように,MR画像では脂肪組織の信号による 画像への影響が,唾液腺導管の描出を困難なもの にしていた.この点も今回Chess法を併用する ことにより,脂肪組織の多い頬部においても主導 管の形態が高信号で描出され,二次導管の一部ま で明瞭に観察可能であることが示された.MRS では,腺管の圧排,途絶,拡張のみならず,導管 の閉塞部より上流の所見や導管と腫瘍との関係も 把握することができ,唾石症,唾液腺炎,腫瘍の 診断への利用も可能である1.さらに.本法は唾 液分泌量の経時的変化の追跡も可能であり,唾液 腺の形態的,器質的変化のみならず唾液の分泌状 態を把握するための機能検査としても有用であ る2.  このようにMRSは非常に有用な撮像法である が,現段階では二次導管,三次導管の詳細な検索 を行うための適切な手技や充分な解像度を得られ ない.今後t唾液腺検査におけるシーケンスを詳 細に検討し,より適切な手技による詳細な検索が 可能になると期待される. 文 献 コ)中村 實(監修)(2002)診療画像検査法 歯・  顔面検査法,第一版,150−1.医療科学社,東  京. 2)Tanaka T, Ono K, Ansai T, Yoshioka I, Habu  M,Tomoyose T, Yamashita Y, Nishida 1,0da  M,Kuroiwa H, Wakasugi−Sato N, Okabe S,  Kito S, Takahashi T, Tominaga K, Inenaga K  and Morimoto Y(2008)Dynamic magnetic  resonance sialography for patients with xeros−  tomia. Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral  Radiol Endod 2008106:115−23.

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