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管理会計研究における 時間研究の位置づけ

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Academic year: 2021

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(1)

Ⅰ は じ め に

本稿は,時間管理の問題を管理会計や原価計算の研究として,どのように 体系的に整理できるのかを考察してみる。その際に,①管理会計の体系,

②原価計算基準における原価計算目的,③生産管理手法,そして④原価計算 手法の4つの視点をあげることにする。その中でも,本稿は特に管理会計と 時間の問題を中心に検討していくことにする。

これら4つの区分によって,第1に先行研究ではどのような研究が行われ ているのかを明らかにする,第2にそこから何が言えるのか,そして第3に 今後どのような研究が行われる必要があるのかを示していく。

Ⅱ 本稿の目的

1990年代に出版された

Time Based Competition,Competing Against Time,

Time Based Management

,および

Profit from Time

などの書物においても,明 確に示されているように,時間が企業の競争戦略の重要な要因の1つといわ

管理会計研究における 時間研究の位置づけ

―― 先行研究の整理と発展 ――

水 島 多 美 也

−259−

( 1 )

(2)

れて久しい。そしてその中では,企業全体のビジネスプロセスでの時間管理 あるいは

SCM(Supply Chain Management:サプライチェーン・マネジメン

ト:SCM)に代表されるような企業間での時間管理の重要性が指摘されて いる。当然これら企業全体の視点から時間管理の問題をみていくことは大事 である。このような時間が重要であるという共通の認識の中で,経営戦略,

生産管理,マーケティング,管理会計等といった様々な学問領域からの時間 に関する研究が行われている。

特にトヨタ生産システム(

Toyota Production System : TPS

)の別名でもあ る

JIT(Just in Time:ジャストインタイム:JIT),MRP(Material Require- ments Planning:資材所要計画:MRP),そして TOC(Theory of Constraints:

制約理論:

TOC

)といった生産管理手法においては,時間管理が重要な問題 であり,徹底的に無駄な時間を取り除くことが1つの重要な考え方になって いる。そして時間短縮の中には,当然,コスト削減や売上高の増大といった ものが意図されている。ここに管理会計や原価計算が時間の問題に対してコ ミットメントできる領域があると考える。

このように本稿では,時間の重要性を考える中で,それらを会計の問題と してどのように検討すべきかを考察していく。時間に関する管理会計・原価 計算の先行研究は,

Time Based Competition

が出版された1990年ごろから現 代まで,既に多くが行われているため,かなりの知見も生み出されている。

その中で,従来の先行研究を整理し,そしてそこから筆者なりの解決すべき 研究課題を明らかにするためにも,先行研究を幾つかの視点に区分する必要 がある。

この視点は,①管理会計の体系,②生産管理手法,③原価計算基準の原価 計算目的,そして④原価計算技法の4つである。これら4つは,本稿を進め る上で,非常に重要なものであり,これらを中心に,まずは先行研究の整理 を行うことにしたい。そしてその中から先行研究においては,会計の問題と

−260−

( 2 )

(3)

して時間研究がどのような考えで行われているのかを明らかにしていくこと にする。以下これら4つについての基本的な考えをみることにする。

①管理会計の体系

上述のように,時間短縮によるコスト削減や売上高増大をどのように測定 し,それらの情報を経営管理者に対して業績評価や意思決定にいかに役立て ることができるのかが,会計特に管理会計の領域からの研究対象の1つにな ると考える。したがって,まずは,時間の問題を業績管理会計や意思決定会 計という管理会計の2代領域に分けることを試みる。

周知のように,管理会計体系論に関する研究は,業績管理会計や意思決定 会計以外にも既に,幾つかの研究が行われている。その中にはアンソニーの 戦略的計画,マネジメントコントロール,オペレーショナルコントロールと いった組織階層別に管理会計を体系化するといった考え方もあるが,ここで は業績管理会計と意思決定会計に区分して議論してみる。

本来この区分と③の原価計算の目的は,当然のことながら,共通する部分 がでてくる。というのも原価計算目的の多くは,管理会計目的として利用さ れるからである。しかしここでこれらの区分を行う理由は,1980年代頃から 1990年代にかけて,盛んに議論された時間に関する非財務的尺度についてど のように管理会計の問題として体系化できるかということである。特に筆者 は時間の視点を強調した原価計算(これをタイムコスティングと呼ぶ)を念 頭において研究を進めているために,これらの問題がなければ,原価計算目 的から先行研究を整理した方がいいと考える。

②生産管理手法

JIT

MRP

,そして

TOC

といった生産管理1)のフレームワークの中で,先 行研究の整理をしてみたい。上述のように,これらの生産管理システムは,

時間を重要な概念と考えている。したがってこれらの中で,時間とコストあ るいは売上高との関係をどのようにとらえることができるのかを調べること 管理会計研究における時間研究の位置づけ(水島) −261−

( 3 )

(4)

はとても重要といえる。

また近年,米国ではリーン生産システムにおける会計問題であるリーン会 計といった研究が積極的に行われている。当然そのなかでも時間はキー概念 として考えられている。あるいは生産管理システムそのものではないが,京 セラのアメーバ経営においても,時間あたり採算を中心に,管理会計上の重 要な指標として,時間が扱われている。その意味では,アメーバ研究を無視 することができないと考えるため,これも含めた上で,先行研究を整理する ことにする。本研究のような理論研究の体系化において,フレームワークの 決定は,非常に重要な要素であるが,上記の理由により,本稿では,生産管 理手法だけに限定するのではなく,経営管理手法までを含めて,広く考えて いきたい。

③原価計算基準における原価計算目的

このようにまずは2つのフレームワークを提示してみた。さらにこれらに 基づき,本研究を進める中で,取り組むべき重要な課題の1つが,時間をど のように測定していくかという点である。単純に考えれば,今まで10時間で 製造していた製品を5時間で製造できたあるいは納品することができたとい うように,短縮の時間を測定し,それによって評価をするというものである。

このように時間を貨幣的にとらえるのではなく,非財務的尺度として直接的 に管理するという研究は1980年代から,1990年代にかけて,Lieberman,

Howell

Soucy,Fisher,Dhavale,Horgren,Foster

Datar,そして Hansen

Mowen

,らにより,既に幾つかの管理会計からの研究が行われている。

しかし会計の基本的伝達手段である貨幣的にという考えに立てば,時間を何 らかの形で貨幣的に測定することができないかという大きな問題点につきあ たる。

本来物量的な指標である時間を貨幣的な評価指標として機能させるために は,何らかの媒介となりうるものが必要になるといえる。その1つとして,

−262−

( 4 )

(5)

コストが考えられる。つまりコスト情報の中に時間をどのように関係させる ことができるのかということである。そしてそのことは,上述したように,

時間の短縮によるコスト削減の効果を測定,評価することにもつながるし,

時間管理の問題を会計の問題として考える場合に,まず取り組むべきことで ある。

さらに大事なことは,何のために時間の測定や評価を行うかということで ある。そこで時間とコストを関係させるうえで,本稿では,わが国の原価計 算基準における,原価計算の目的との関係の中で,それらを検討してみる。

具体的には,財務諸表作成目的,価格計算目的,原価管理目的,予算管理目 的,経営の基本計画目的の5つである。上記生産管理のフレームワークに区 分した先行研究を,さらに原価計算目的の中で,体系化していくことこれが 本研究でとりあげる最初の問題である。

ここでこれらの目的を使用する理由として以下をあげることができる。第 一に,原価計算を行うということは,基本的には,原価計算目的を果たすた めである。したがって,時間を原価計算を通して会計情報として利用する場 合にも,原価計算基準での原価計算目的を利用することができるのではない かと考えるからである。

第二に,本稿では,時間と会計の問題について,理論の体系化を図ること を主たる目的としている。その場合に,拠り所とすべき基準は,客観性があ る必要がある。そのために原価計算基準での原価計算目的を使うことは,あ る程度の客観性を確保できると考えるからである。

しなしながら,周知のとおり,原価計算基準は1962(昭和37)年に当時の 大蔵省(現在の財務省)企業会計審議会によって作られたものであり,既に 現状と乖離しているという指摘もなされている。そのために,この原価計算 基準というフレームワークで足りないところが,出てくると思われる。その 場合には,その部分が新たな研究対象となると思われる。これらは当然本稿 管理会計研究における時間研究の位置づけ(水島) −263−

( 5 )

(6)

の終章の課題とも関係してくると考える。

④原価計算技法

上記を踏まえたうえで,原価計算そのものにさらに焦点を当てていくこと にする。それは時間の視点を強調した原価計算すなわちタイムコスティング の提案である。これについて,矢澤教授は,著書『管理会計』の中で,以下 の指摘をしている。「1980年代の地球規模の競争によって,アメリカやヨー ロッパの企業が困難に直面したとき,対策を提言したものに二つあったよう である。一つはジョンソンとカプランが原価計算を補強するために,因果関 係を追及するコストドライバーを用いて,活動基準原価計算(Activity Based

Costing : ABC)を行い,活動基準原価管理(Activity Based Management : ABM

)を実施するものであった。もう一つがゴールドラットのスループッ ト理論である」[1997,p.3]。

このように

ABC

あるいはスループット会計は,欧米を中心に近年の原価 計算の問題を考える上において,重要な役割を果たしてきたことは間違いな い事実であろう。またこれらの原価計算は,時間との関係性が非常に強いも のといえる。それとともに,これらを考える上において,生産管理手法との 関係も考慮すべきと考える。例えば,スループット会計は,制約理論という 生産管理手法の中で作り出された原価計算である。一方

JIT

においては,リー ドタイム基準配賦といった配賦計算方法が示されている。上述のように,

JIT,

制約理論,MRPといった時間管理を強調する生産管理に対して,必要な原 価計算情報あるいは管理会計情報をいかに提供できるかといったことは,わ れわれ会計の研究者が取り組むべき大きな課題である。そしてそのことは製 造現場において,重要といわれる時間管理の有用性の測定や評価を会計の立 場から行うことを可能にすることとなるであろう。

以上4つの視点を示してきたが,そのなかでも本稿は管理会計の問題とし て①の管理会計の体系である業績管理会計と意思決定会計に区分する中で時

−264−

( 6 )

(7)

間の研究を整理していくことにする。

Ⅲ 管理会計の体系による分類

1.業績管理会計

業績管理会計上時間の問題は,どのように扱われているのかをみていくこ とにする。これらは,非財務的尺度としての時間を測定していくという考え 方と非付価値活動やそこから発生する非付加価値コストを測定し,削減する といった考え方に分けられる。したがってこれらに区分した上で,整理をし ていきたい。そこでまず非財務的尺度についての研究2)をみることにする。

①非財務的尺度の利用

Jhonson

Kaplan

は『

Relevance Lost

』において,オペレーショナル・レ ベルでの時間や品質を含んだ非財務的尺度によるコントロールの必要性を書 いている。また,彼らの見解以外にも

Howell

Soucy

Fisher

Dhavale

Horgren,Foster

Datar

あるいは

Hansen

Mowen

等が非財務的尺度におけ る時間の重要性を強調している。さらに,これらの要素を一つの業績評価シ ステムに組み込む必要性を強調したのは

Kaplan

Cooper

である。彼らは,

著書『Cost&Effect』において,4段階の新しい業績評価システムを提示し,

その中の第3段階において品質や時間の評価を組み入れることを指摘してい る。このように,業績管理においても,時間は重要な業績管理指標と考えら れている。以下,内容について具体的にみていくことにする。

Howell

Soucy[1987,pp.

25‐31]は,1987年に発表した「新しい製造環 境におけるオペレーティングコントロール」の中で,ワールドクラスの製造 業者になるには,以下の5つの主要な非財務的尺度が必要であると主張して いる。すなわち

a

.品質,

b

.搬送(スループット・タイムやサイクルタイ ムを含む),

c

.在庫,

d

.材料費/スクラップのコントロール,

e

.機械 の管理とメンテナンスである。管理会計担当者は,コントロールプロセスに 管理会計研究における時間研究の位置づけ(水島) −265−

( 7 )

(8)

おいてこれらの要素を把握する必要がある。そのためにも非財務的で,主観 的に決定された尺度を,伝統的な報告及び評価プロセスと統合すること,ま た報告や分析においてよりタイムリーでフレキシブルなシステムが要求され るであろうと指摘している。以下

b

の搬送業績についてみることにする。

これは,プロセスの継続性と信頼性の確立,維持を目的とし,マーケティ ングに関して正確な搬送スケジュールを見積もることを可能にする。ワール ドクラスの製造業者は,100%の時間通りの搬送と100%の注文の履行目標を 確立している。彼らによれば,搬送業績には3つの尺度がある。第一に,時 間通りの搬送業績は,実際の搬送測定のうち搬送が遅れた日を記入する。目 標はできるだけ早く達成されなければならない。

第二に,履行された注文の割合は,履行された注文額,ライン品目,特別 な品目数によって測定される。

第三に,時間の長さ,サイクルタイムは,顧客による注文の受け取りから 搬送までを要求する。例えば,ある会社はこの尺度に集中し,改善の達成の ために必要な変化を実行することによって,6ないし7ヵ月のサイクルタイ ムを6ないし7週間にした。サイクルタイムは,さらに購買注文リードタイ ムと製造サイクルタイムに分けられる。

Fisher

は,1992年に公表した論文「非財務的尺度の利用」〔1992,

pp

.34‐

37〕の中で,非財務的尺度として

a

.顧客満足,

b

.製造上の卓越性,

c

.市 場でのリーダーシップ,

d

.品質,e.信頼性,

f

.即応性,

g

.技術的リー ダーシップ,

h

.より優れた財務的結果の8項目を列挙している。

彼はこれらの中で,特に重要な要素として

a

.信頼性,b.即応性,c.品 質について記述している

a

.信頼性

彼によれば,幾つかの企業は搬送を約束通り行うという信頼性が競争的優 位の重要な局面であると考え,これを示す非財務的尺度として,時間通りの

−266−

( 8 )

(9)

搬送があると指摘している。ある会社は,最初に,時間通りに搬送された製 品の割合を測定基準として使用した。そしてこの尺度への依存は,工場に注 文を遅らせるよりも,時間通りに履行することを好ませるように動機づけす る。

b

.即応性

Fisher

は,競争的優位の他の重要な要素として,顧客への即応性をあげて

いる。彼はこの尺度について以下の説明をしている。ある企業は,以前即応 性を測定するために,導入された製品数を使ってトライしたが,これでは困 難であるとわかった。というのも新製品の数は,顧客の要求を満たすために 必要とされた時間と強い関係がなかったためである。そこで注文を履行する ために必要とされたリードタイムを用いて測定することにした。

Dhavale

は論文「セル生産やフォーカスド工場における業績尺度」[1996,

pp

.60‐62]において,サイクルタイムをセル生産やフォーカスド工場におけ る業績尺度として有用な指標であると示した。彼はサイクルタイムをセルサ イクルタイムと注文サイクルタイムからなるとし,セルサイクルタイムは1 バッチの加工から終了までの所要実時間を示し,製造の側面だけをみている と説明している。一方注文サイクルタイムは受注からその完全な搬送までの 所要実時間を示し,これは注文が行われるまでの待ち時間+セルサイクルタ イム+注文品が搬送されるまでの時間という計算式になる。

注文サイクルタイムはそのシステム内の受注管理を考慮に入れる。顧客の 観点から,計算するのが注文サイクルタイムであると説明している。そして その中でセルサイクルタイムが一番長い機械がボトルネックであるとし,そ の機械の加工時間を減らすことがサイクルタイムを改善することになるとし て,ここでボトルネックの考えの必要性をあげている。

Horngren,Foster

Datar

は,テキスト『原価計算』の第9版[1997,

pp.

691‐698]の中で顧客満足,品質,そして時間に関する非財務的尺度の重 管理会計研究における時間研究の位置づけ(水島) −267−

( 9 )

(10)

要性を強調している。

彼らは時間について以下のようにみている。会社は,競争において時間を ますます重要な要素とみている。物事を素早く実施することは,収益を増や し,コスト削減の手助けをする。例えば

United Van Lines

のような運送会社 においては,もし商品の運搬をより早く時間通りに行えるなら,より多くの 収益を生むことができるであろう。

AT&T

Texas Instruments

のような会社 は,時間通りという彼らの強調からより低いコストを報告する。その上で超 過的な顧客のレスポンスタイム(予定の搬送日と顧客が要求した搬送日の間 の差異)と時間通りの搬送(予定の搬送日かそれ以前に行われた搬送の割合)

の2つをあげている。

顧客のレスポンスタイムは,顧客が製品の注文やサービスへの要求をした ときから,その製品やサービスが顧客へ搬送されるまでの時間の総計である。

これを説明するために,わが国の工作機械メーカーであるヤマザキマザック のケースを紹介している。この会社では,顧客のレスポンスタイムを注文受 取時間,注文製造リードタイム,注文搬送時間という3つの要素に分けてい る。

一方,時間通りに業務を果たしたのかの業績は,予定搬送日に,製品や サービスが実際に搬送されることを指す。この事例として,

Federal Express

のケースをのせている。そこでは,パッケージ当たりの価格,夜間のカーリ アーサービスについての翌日の搬送時間を詳記する。パッケージを翌日の早 い時間,すなわち午前10時30分よりも9時までに搬送することは,顧客のレ スポンスタイムを減らすであろう。それとともにこれは,午前10時30分とい う明記した搬送時間の達成について頻度を測定する。

このように時間という非財務的尺度が業績評価において欠くことのできな い要素になっている。

Hansen

Mowen

は1995年のテキスト『原価管理』の中で,

a

.品質,

−268−

( 10 )

(11)

b

.在庫,

c

.材料費,

d

.搬送の業績,

e

.機械の業績,

f

.生産性の6 つを,また1997年のテキスト『管理会計』[1997,pp.410‐414]の中では,

これらの項目を

a

.能率,

b

.品質,

c

.時間の3つに大別している。前者 において

a

から

e

に関しては

Howell

Soucy

の見解を中心に考察され,6 番目に生産性が独自の見解として加えられている。それに対して,後者では,

これらの尺度を種々のアクティビティとの関係で捉えることによって,能率,

品質,時間に区分している。

時間については,信頼性,即応性および製造サイクル効率の3つをあげて いる。まず信頼性であるが,この非財務的尺度は,時間通りの搬送である。

これを測定するためには,搬送日を設定し,次に時間通りに搬送された総注 文数で割ることによって時間通りの搬送業績が算定されると説明している。

第二に即応性があげられる。注文履行アクティビティでは,即応性は,顧 客の要求に応ずる会社の能力を反映する。この非財務的尺度として,サイク ルタイムと速度があげられる。サイクルタイムは,アクティビティ・アウト プットユニットを製造するためにかかった時間の長さであり,速度は所与の 時間に製造できるアクティビティ・アウトプットユニット数である。

彼らはタイムベース能力が1990年代の企業にとってより重要なディメン ジョンであると指摘している。そういう意味からもサイクルタイムと速度が 重要な尺度の1つとなる。

最後に,製造サイクル効率があげられる。これは以下の式によって計算さ れる。

製造サイクル効率 = 加工時間

加工時間+移動時間+検査時間+待ち時間

彼らはこの時間の中で加工時間だけが付加価値活動であり,残りは非付加 価値活動とみている。したがって,この目的は非付加価値活動に費やされる 管理会計研究における時間研究の位置づけ(水島) −269−

( 11 )

(12)

時間をゼロまで減らすことによって,それらを消去することである。そのた めにこれらの尺度が利用される。

わが国の研究としては,矢澤教授は,著書『管理会計』[1997,pp.13‐37]

において,ゴールドラットのスループット理論(制約理論)を説明する中で,

スループットという鍵概念を使用することによって,通過時間,総資本利益 率,労働生産性,物流費の計算を行うスループットタイムの計算を行ってい る。この計算は,経営全体としての通過時間を最初に測定した

Lieberman

の 研究[1990],

Lieberman

の研究に,仕掛品在庫に製品在庫を加算して通過 時間を計算することを主張した阿保・辻教授の研究[1994

a],[1994 b],そ

して仕掛品在庫に,製品在庫だけではなく原材料在庫までをも含めて計算す ることを主張した阿保・矢澤教授の研究〔矢澤,1997〕の中で示されている。

以上みてきたように,非財務的尺度の研究においては,信頼性や即応性を 測定するために,リードタイムやサイクルタイムそのものを実測している。

そしてそれを短縮することを大きな目的とし,競争企業との差別化を図ろう としているのである。その意味からいうと,時間を業績管理指標の1つと考 え,それらを積極的に管理しようとしているのである。これらの研究に対し て,一方で時間とコストとの関係をみていくという研究も行われている。以 下これらの問題を検討してみる。

②差異分析を中心とした原価管理

この分野の研究3)としては,アメリカを中心に時間特にサイクルタイムを 原価差異分析と関係させることによって,より有用な原価差異情報を認識し ようという研究が積極的に行われている。この根底には無駄な時間をいかに コスト化し,それらを知り,削減できるかということが企業の利益獲得に貢 献できると多くの企業が認識し始めたということがある。

また原価差異分析の実施は,管理会計における計画と統制のための会計で ある業績管理会計の重要な考え方の1つといえる。したがってこれらの考え

−270−

( 12 )

(13)

方を詳細にみることによって,時間と管理会計特に業績管理会計との関係を 明らかにすることができると考える。

しかし基本的には,これらは上述した非財務的尺度での考え方と同じと いっていい。つまり無駄な活動である非付加価値活動やそれに付随する非付 加価値時間を測定するのである。そしてそれらをコスト化するということで ある。ここで付加価値時間とは,顧客に対して価値を創造することができる 時間のことを指す。製品の製造プロセスにおいて,付加価値時間は,何であ るのかというと加工時間である。製造プロセスにおいてこの他に考えられる 段取時間,待ち時間,検査時間といわれるものは,顧客にとって何ら価値を 生まない時間である。したがって,これらの時間は,非付加価値時間という ことができる。なぜなら,仮にこれらの時間がないとしても,製品を完成す ることはできるからである。例えば検査時間は,製品の品質を保証する上に おいて大事であるが,検査時間がなくても製品は完成していくのである。そ の意味からいうと,最先端の機械を導入するとか,品質を保証できるような 生産システムを導入するなど事前管理によって,品質時間は可能な限り削減 されなければならない。

そこで無駄な時間のコスト化の研究としては,Borthicと

Roth,O’Brien

Sivaramarishnan

Hansen

Mowen

Kren

Tyson

,岡本などがある。

Borthic

Roth

は,論文「時間のための会計」の中で「もし会社がいかに

無駄な時間が減らされ,消去されるかの評価を助けるために財務的データを 利用することを望むのなら,会社は無駄な時間を引き起こすアクティビティ やそのアクティビティコストについて正確な情報を必要とする。したがって 会社はアクティビティを識別し,製品やサービスを識別するため

ABC

を使 う必要がある」[1993,p.7]と指摘している。

彼らの研究においては,無駄な時間を引き起こすアクティビティコストを

ABC

の利用によって,計算する必要性を指摘している。このように非付加 管理会計研究における時間研究の位置づけ(水島) −271−

( 13 )

(14)

価値時間だけではなく,非付加価値コストそのものの測定によって,無駄な 時間とコストとの関係をより明確にする事が可能になる。

彼らの研究に,さらに標準の思考を取り入れることにより,時間の問題が 原価管理へと結びつけられていくのである。まず

Hansen

Mowen

の研究を とりあげることができる。彼らは1997年の著書『管理会計』[1997,pp.392‐

398]の中で,

ABM

のプロセス価値分析を説明し,その構成要素であるア クティビティ分析やアクティビィティ業績において,材料の消費,再作業,

段取,検査という4つのアクティビティについて付加価値コストと非付加価 値コストの計算を行っている。

その計算の中で,付加価値標準を設定している。これは,非付加価値アク ティビティの完全なる消去と,必要であるが,非効率に行われるアクティビ ティの完全なる消去を要求する。このように,非付加価値コストを具体的に 計算することによって,それらの削減の必要性を強調している。そのさい,

時間がコストドライバーとして用いられるため,時間とコストが同時に削減 されることになる。

次に

O’Brien

Sivaramarishnan

[1994,

p

.63‐70]の研究である。彼らは 論文「JITのための会計」の中で,サイクルタイムシステムを提案している。

このサイクルタイムシステムの目的は,製造原価をサイクルタイムと関係さ せることによって,新しい情報を提供することである。結果としてサイクル タイムシステムは,高コストという不能率さや望ましい効率性を強調するこ とによって,より良いサイクルタイムの計画やコントロールを引き起こす手 助けをする。その場合の総差異は,

a

.セルにおける非付加価値活動によっ て引き起こされる差異,

b

.価格差異,

c

.上流や下流の遅れによって引き 起こされる待ち時間差異の3つに区分される。

またこのサイクルタイムシステムにおいては,タイム測定システムの設定 が要求される。これは標準時間スキャンニング装置を使って,物流測定シス

−272−

( 14 )

(15)

テムと容易に統合される。これによって,各アクティビティ(セル)の単位 時間当たりのコスト計算が可能になる。したがって,サイクルタイムシステ ムの特徴の1つとして,アクティビティレベルでの差異の計算を可能にする のである。

Kren

Tyson

も2002年の論文「フォーカスド工場において業績測定とコ

ストコントロールのためにサイクルタイムを使う」[2002,

pp

.18‐23]にお いて,サイクルタイムを1つの重要な指標と考えている。その中では,サイ クルタイム測定基準が,原価差異分析との関係で,サイクルタイムの効率や 非付加価値コストを発見するために使われているのである。これは,Parlec という6つの異なった製品ラインをもつ工作機械会社の事例研究であり,内 部報告資料として損益計算書を始め,

Earned

時間報告書や品質サービスプ ロセス業績指標といった報告書を作成している。そして実際に適用された時 間(

applied hour

),利益を生むだろう時間(

earned hour

),および賃金時間

(payroll hour)が計算されている。

また彼らによればサイクルタイム測定基準は,伝統的な原価差異分析との 関係において,実現可能操業度や予定の生産量水準に基づいた加工費率が,

非付加価値コストの測定可能な金額を計算するために使われるとし,加工費 配賦不足額を非付加価値コストとして扱うことは,製品に超過的コストを配 賦しない,コストコントロール努力に経営管理者の注意を集めるであろうと いう2つの目的を達成できると指摘している。

これら海外の研究に対してわが国の研究として,岡本教授は2000年の『原 価計算』の第6版[2000,pp.879‐884]において,設備総合効率の重要性を 指摘している。その理由として,製造の主たる担い手が設備に変わった状況 において,設備管理がエンジニアリングの重要な手法となり,工場現場では,

設備管理を中心的指標として,設備総合効率を使用し,設備をどれほど効率 的に利用したかを判断する必要性をあげている。

管理会計研究における時間研究の位置づけ(水島) −273−

( 15 )

(16)

設備総合効率は,負荷時間,稼働時間,理論サイクルタイム,実際サイク ルタイム等の測定から,時間稼働率,正味稼働率,速度稼働率,良品率を求 め,これら4つの率を掛け合わせることから求めることができる

しかしながら設備総合効率は比率で示されるために標準原価計算と結合し 難いという欠点がある。そこで段取・調整,故障・停止,速度低下,仕損に かかった時間を計算することによって,比率を金額に直す必要がある。これ らのデータから得られる差異として,能率差異について正常仕損差異,異常 仕損差異,速度低下ロス差異,空転・チョロ停ロス差異,一方操業度差異は 段取・調整ロス差異,故障停止ロス差異といったものをあげることができる

[岡本,2000,pp.879‐884]。特に速度低下ロス差異,空転・チョコ停ロス 差異,段取・調整ロス,および故障停止ロス差異は作業時間の無駄から発生 する差異を計算しようとしている。

以上幾つかの見解をみてきたが,これらの研究から言えることは,基本的 には,サイクルタイムをどのように管理することができるかが,製造現場に おいてより重要な問題となってきていることである。その中で,サイクルタ イムと原価とをいかに関係させることができるかに研究の焦点があてられて いる。先行研究にみるように,工場の管理者たちは,生産の効率性をあげる 必要があり,そのことは結局ムダな時間を削減することによって達成される ことに気づいているのである。したがって,時間に関する管理会計情報を利 用して,効率性と非付加価値コストの削減が,同時に達成されていくことに なる。

2.意思決定会計

次に時間と意思決定会計4)の問題である。時間の要素を入れて意思決定を 行うという研究には,Maguireと

Peacock,Horngren,Foster

Datar,Preiss

Ray,アーサーアンダーセンなどをあげることができる。

−274−

( 16 )

(17)

まず

Maguire

Peacock

は論文「サプライヤー選択プロセスにおいてリー ドタイムコストを評価する」[1998,pp.27‐38]の中で,サプライヤー選定 の意思決定におけるリードタイム評価の重要性を述べている。ここで,彼ら はリードタイムコストとは,財務諸表に影響を及ぼす尺度であり,ABCと サプライチェーンプロセスの結合による,リードタイム変化への即応性を示 す尺度であり,これは,効果的な意思決定を行うためにリードタイムからの 便益計算を可能にすると説明している。

それとともに,彼らは最も効率的なサプライチェーンをもつサプライヤー やプラントのオペレーションが,より高いコストをもつこともある。それゆ えに,リードタイム変化によるトータルコスト増減の数量化は,完全なコス トベネフィット分析を行うために必要であると指摘している。

彼らの研究は,基本的にはリードタイムをコストドライバーとした

ABC

に関するものである。したがって,上述の業績管理会計での

Hansen

Mowen

ABC

研究でいわれていることと大きな相違点があるわけではない。

しかしながら,時間というものを意思決定情報へと積極的に利用している 点に彼らの研究の特徴がある。

次に

Horngren,Foster

Datar(2000)は,テキスト『原価計算』の第10

版[2000,

pp

.690‐692]の中で,タイムの関連収益と関連収益の算定方法を 示している。これによって,リードタイムをより意識した意思決定の可能性 を指摘している。

彼らは,事例として,既にギアの生産をしている工場においてピストンの 追加を行うかどうかの意思決定の場合に,ピストンの追加に対して製造リー ドタイムの予想される影響があるならば,その会社はピストンを導入すべき か検討の余地があると指摘している。このケースにおいて,管理会計担当者 は,キャパシティに制約がある新製品の収益性の評価を要求される。

そして最終的には彼らは,ピストンの追加による関連収益と関連原価の識 管理会計研究における時間研究の位置づけ(水島) −275−

( 17 )

(18)

別と分析,特に全製品への結果としての遅れのコストの影響を評価する必要 性を述べている。これらをもう少し,具体的に述べると,ピストン製造のた めに,旋盤作業機械のキャパシティをより多く使うことによって,引き起こ される遅れの結果として収益における予想される損失とコストにおける予想 される増大を表すのといったものである。彼らはこれをタイムコストと呼ん でいる。

さらに

Preiss

Ray

は,Time-Based Costing(タイムベーストコストティ ング:

TBC

)を主張している。これはもともと1995年に

Goldman

Nagal

Preiss

によって出版された

Agile Competitors and Virtual Organizations

という 書物の1節として紹介されている。これについて,彼らは,粗利をベースに 製品やプロジェクトの優先順位を決定する伝統的な原価計算の問題点を指摘 する中で,それらが費やす,制約のある資源の仕事量が,時間当たりどれく らいかを金額で表示した変数のほうが重要である[

Goldman

Nagal and Preiss

, 1995,p.307][野中監訳,1996,pp.380‐381]ということを指摘している。

その後2000年に

Preiss

Ray

TBC Part1

Part2

という2本の論文にま とめている。彼らの研究においては,時間を収益,コスト,収益性の分析の 主要な基準として取り上げ,特に製品単位当たりではなく,時間単位当たり の収益,利益の重要性を主張している。そしてその際に貨幣の変動率をみる ことを強調している[2000

a,pp.

65‐74]。また制約理論との関係も触れてい るのである[2000

b,pp.

47‐56]。このようにプロダクトミックスにおいて,

時間を考慮した意思決定の必要性を主張している。

またわが国のコンサルティング会社アーサーアンダーセンもプロダクト ミックス上1分当たり利益による意思決定の必要性を示している。この1分 当たり利益においては,リードタイムを利用するものの,その中でもボトル ネックの工程にできるだけ多くの製造間接費が配賦されるように計算が行わ れる。この理由として,以下の説明がされている。「1分当たり利益は,工

−276−

( 18 )

(19)

場全体の生産数量やキャッシュフローの向上を妨げているボトルネック(生 産上の制約条件)こそが,製品や工場設備の収益性を決定するうえで重要な 役割を果たしている,という考え方に基づいている」[2000,p.106]

このように,リードタイムやサイクルタイムの測定から,それらを積極的 に意思決定情報として利用していくという考え方が示されているのである。

Ⅳ 本稿のまとめと今後の課題

以上本稿においては,時間管理の問題を,管理会計や原価計算の研究とし て,どのように体系的に整理できるのかを考察していくことを大きな目的と する中で,①管理会計の体系,②原価計算基準における原価計算目的,③生 産管理手法,そして④原価計算手法の4つの軸をあげた。その中でも,特に 本稿では,業績管理会計と意思決定会計という管理会計の体系を中心に考察 してきた。

先行研究が示すように,管理会計の体系からみていくと既にかなりの研究 が行われていることがわかる。その中でも,時間の問題を考えた場合に,非 付加価値時間をどのようにコスト化できるかがとても大事な問題となってい ることがわかる。それは,非財務的尺度として時間そのものを測定し,評価 する点,そこからさらにそれらをコストとして可視化するという点からも明 らかである。時間のコスト化は,アメリカの研究をみると特に顕著である。

この非付加価値時間そして非付加価値コストを計算し,それらを業績管理 会計や意思決定会計に利用する点が,従来の管理会計での時間管理の問題と は大きく異なる点といえる。それらは,対象となる時間が,従来の直接作業 時間や機械稼働時間から,リードタイムやサイクルタイムといった時間の管 理へと移行していることからも言えることである。

本稿においては,4つの視点のうち,1つの説明しかしていないために,

これら管理会計の体系を,生産管理システム,原価計算との関係においても 管理会計研究における時間研究の位置づけ(水島) −277−

( 19 )

(20)

整理する必要がある。それによって,管理会計や原価計算上,時間管理につ いて何が問題で,そこからどういった研究が必要になるかが,さらに明確に なってくると考えることができる。その意味からも他の視点での先行研究の 整理が必要になってくる。

また,上記の生産管理手法の1つであるトヨタ生産システムでの管理会 計5),それらのアメリカ版であるリーン会計6)といった研究の中でも,当然の ことであるが,時間の問題が重要な要素になっている。したがって,これら についてもさらに検討していく必要があると考える。

それとともに,本稿では,管理会計の体系を業績管理会計と意思決定会計 に区分しているが,アンソニーの主張する経営管理階層による体系論も重要 な考え方の1つである。特に,意思決定会計の場合,戦略的意思決定と戦術 的意思決定を同等に考えてもいいのかという問題が生じる。その意味では,

戦略的計画,マネジメントコントロール,オペレーショナルコントロールと いった3つの区分から,上記の問題を整理するといった考えも必要となるか もしれない。まだまだ検討の余地は残されている。

最後になるが,今後の検討すべき課題について述べておきたい。これは時 間の視点を考慮に入れた原価計算(これをタイムコスティングと呼ぶ)の在 庫管理削減への適用である。生産管理の問題を考えた時に,特に在庫削減は 企業にとって非常に重要な問題である。そのような状況において,原価計算 が,それらの問題に対して,どのような貢献ができるのかは大切な課題であ る。

しかしながら,Mouritsenや

Bekke

の研究の中では,以下のような指摘が

ある。

Time Based Management

が原価計算を無用なものとし,原価計算がマ

ネジメントコントロールにとって直接的な障害となりうる場合さえもある

[1999,p.159]。このような批判的な見解も踏まえた上で,タイムコスティ ングと在庫管理との関係を考える必要性を主張しておきたい。

−278−

( 20 )

(21)

1)河田教授も,1980年代にMRP,JIT,TOC3つの受注から出荷までの全体を 俯瞰統合する生産管理システム手法が登場し,覇を競う形となった。今後のもの づくり経営システム再設計においても,これら3つの手法の意義や特徴をおさえ ておくことが重要である[2004,p.31]と述べている

2)これについては拙稿[1999][2005][2008]において詳述している。したがっ て非財務的尺度の研究については,これらを中心にまとめている。

3)これについては,拙稿[2002][2005]において詳述している。したがって業績 管理会計の研究については,これらを中心にまとめている。

4)これについては,拙稿[2004a][2004b][2008][2009]において詳述している。

したがって意思決定会計については,これらを中心にまとめている。なお,筆者 は管理会計上時間の短縮に関するトップマネジメントの意思決定には大きく二つ の見方があると考える。一つは受注から製造・販売に至るサプライチェーン全体 の時間短縮を行うために,生産方式の変更,設備,社員教育に幾らの投資を行う のかという意思決定のケースである[水島,2002,pp.1324]。もう一つは最適な プロダクトミックス,自製か外注か,追加的注文を受けるかどうかという意思決 定に時間の長短を考慮していくというケースである[2004b]。

5)これについての代表的研究としては,河田[1999][2004][2009]をあげるこ とができる。

6) MaskellBaggaley,Stenzel,そしてStojanovicRadojevic等の研究がある。

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管理会計研究における時間研究の位置づけ(水島) −281−

( 23 )

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