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−日本大学生産工学部第43回学術講演会(2010-12-4)−

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(1)

都市のサイン計画に関する事例研究その 都市のサイン計画に関する事例研究その 都市のサイン計画に関する事例研究その 都市のサイン計画に関する事例研究その 2 22 2

日大生産工(院) ○椿 利文 日大生産工 日高 單也 日大生産工 田中 遵

1.はじめに 1.はじめに1.はじめに 1.はじめに

本研究は都市のサイン計画に関する事例研究を 行い、都市のサイン計画のあり方を明らかにするこ とである。前稿(第 42 回日本大学生産工学部学術 講演論文)では東京ミッドタウンにおいてサイン計 画の実態調査を行った。

本稿では新たに六本木ヒルズ、赤坂サカスを事例 として都市のサイン計画に関する調査を行い、サイ ン計画の現状を明らかにする。

2.用語の定義 2.用語の定義2.用語の定義 2.用語の定義

①サイン

利用者の誘導案内に関する情報や、施設などを利 用するのに必要な情報を視覚的に提供している ものをサインの対象とする。

②移動用サイン

誘導・位置・案内・規制の4種類の内容を表示し、

視覚的に利用者に情報を伝達しているものとす る。

③商業サイン

屋外広告や店舗サインなど商業を目的としてい るものとする。

3.調査対象地 3.調査対象地3.調査対象地 3.調査対象地

3-1.調査対象地の選定 3-1.調査対象地の選定3-1.調査対象地の選定 3-1.調査対象地の選定

六本木、赤坂周辺は日本有数の商業地であり性別、

年齢、国籍、言語などを問わず、不特定多数の人々 が毎日訪れる。また、多くの大使館やインターナシ ョナルスクールがあり、国際色豊かな場所でもある。

このような場所では、特にサインの役割が重要であ ると考えられる。

よって、本研究では、六本木ヒルズと赤坂サカス の外部空間を調査対象地に設定した。

3-2.概要 3-2.概要3-2.概要 3-2.概要

(1)六本木ヒルズ

(1)六本木ヒルズ(1)六本木ヒルズ

(1)六本木ヒルズ

六本木ヒルズは 1986 年に六本木六丁目が東京都

から「再開発誘導地区」の指定を受けたことによる、

再開発事業として 17 年の歳月をかけ、2003 年にオ

-プンした。六本木通り、環状 3 号線に隣接してお り、広さ約 11ha、総延床面積は約 76 万㎡、民間 としては国内最大規模の再開発事業である。オフィ ス・住宅・商業施設・文化施設・ホテル・映画館・

放送センターなどがある複合施設である。

(2)赤坂サカス

(2)赤坂サカス(2)赤坂サカス

(2)赤坂サカス

赤坂サカスは東京都港区赤坂 5 丁目の再開発複合 施設として、2008 年 3 月グランドオープン。2009 年度グッドデザイン賞(公共・文化教育関連施設部 門)を受賞した。

施設は低層部の商業施設棟と 39F 建ての中高層オ フィス複合ビル「赤坂 Biz タワー」、21 階建ての賃 貸住宅「赤坂ザレジデンス」、「赤坂 BLITZ」、「赤坂 ACT シアター」さらに中心に位置する 1,800 ㎡ の フラットな空間「Sacas 広場」で構成されている。

敷地は 15m 程の高低差があり、坂が多く、台地が東 西に尾根上に走る形状である。

4.調査方法 4.調査方法4.調査方法 4.調査方法

六本木ヒルズ、赤坂サカスの屋外空間を対象にサ イン計画の調査を行った。そして、調査対象地にお けるサインの機能種別と設置形式について分類を 行う。分類方法としては、下記の(1)、(2)による分 類を行う。

(1)(1)(1)

(1)サインのサインのサインのサインの機能種別機能種別機能種別 機能種別

・移動用サイン

・移動用サイン・移動用サイン

・移動用サイン

①誘導サイン

施設等の方向を指示するサイン。矢印などで表示。

②位置サイン

施設名や場所名を示すサイン。名称などで表示。

③案内サイン

施設の案内や概要等を図解するサイン。地図など で表示

Study on Urban Sign Plan Part2

Toshifumi TSUBAKI , Tanya HIDAKA , Mamoru TANAKA

−日本大学生産工学部第43回学術講演会(2010-12-4)−

― 285 ―

4-80

(2)

④規制サイン

行動を規制するサイン。注意、警告、禁止などの 情報表示。

・商業サイン

・商業サイン・商業サイン

・商業サイン

①屋外広告

屋外で公衆に常時又は一定期間継続して表示さ れるサイン。看板、張り紙、広告塔など。

②店舗サイン

店舗名称を表示するサイン。

(2)サインの設置形式

(2)サインの設置形式(2)サインの設置形式

(2)サインの設置形式(図1)(図1)(図1)(図1)

①自立型

床面や地面にアンカーなどで固定し、自立させる 形式。

②壁付け型

壁面や柱に平付ける形式。

③突き出し型

壁や柱などから広間・通路方向に突き出して設置 する形式。

④ボーダー型

開口上部や垂れ壁に、横に長く吊り下げる又は平 付ける形式。

表1 機能種別サイン数(六本木ヒルズ)

表2 機能種別サイン数(赤坂サカス)

⑤吊り下げ型

天井や梁などから吊り下げる形式。

⑥可搬型

器具に脚部を設けて自立させ、必要時に持ち出し て使用する形式。

5.調査結果 5.調査結果5.調査結果 5.調査結果

調査方法に基づき六本木ヒルズ、赤坂サカスにお ける調査結果を移動用サイン、商業サインごとに分 類し表 1、表 2 にまとめた。

5-1.機能種別の 5-1.機能種別の5-1.機能種別の

5-1.機能種別の調査結果調査結果調査結果 調査結果

・六本木ヒルズ

・六本木ヒルズ・六本木ヒルズ

・六本木ヒルズ(表(表(表1(表11)1)))

六本木ヒルズにおいて、規制サインが突出して多 く見られ、移動用サイン全体の 54%を占めている。

次いで、誘導サイン、案内サイン、位置サインの順 でサイン数が多い。また、案内サインと位置サイン は掲出数が同等であることがわかる。

商業サインは屋外広告が最も多く、次いで位置サ インが多いことがわかる。商業サインはサイン全体 の 30.7%を占めている。

・赤坂サカス(表

・赤坂サカス(表・赤坂サカス(表

・赤坂サカス(表2222))) )

赤坂サカスにおいて、規制サインが突出して多く

表3 設置形式サイン数(六本木ヒルズ)

表4 設置形式サイン数(赤坂サカス)

赤坂サカス

40 32 28 88

64 28

0 50 100 150 200

移動用サイン

商業サイン

1.誘導 2.位置 3.案内 4.規制 5.屋外広告 6.店舗サイン 六本木ヒルズ

102 93 95 343

161 120

0 100 200 300 400 500 600 700 移動用サイン

商業サイン

1.誘導 2.位置 3.案内 4.規制 5.屋外広告 6.店舗サイン

六本木ヒルズ

191

15

284

142 46

107

51 8

6 27

19

8

0 100 200 300 400 500 600 700 移動用サイン

商業サイン

A.自立 B.壁掛け C.突き出し D.ボーダー E.吊り下げ F.可搬

赤坂サカス

61

3

76

19 13

8

14 21

31

20

2 3

0 50 100 150 200

移動用サイン

商業サイン

A.自立 B.壁掛け C.突き出し D.ボーダー E.吊り下げ F.可搬

― 286 ―

(3)

見られ、移動用サイン全体の 46%を占めている。

次いで、誘導サイン、案内サイン、位置サインとな る。また、案内サインと位置サインは同等の掲出数 であることがわかる。

商業サインは屋外広告が最も多く、次いで位置サ インが多いことがわかる。サイン全体で見ると、商 業サインは 32.8%を占めている。

5-2.設置形式の調査結果 5-2.設置形式の調査結果5-2.設置形式の調査結果 5-2.設置形式の調査結果

・六本木ヒルズ(表

・六本木ヒルズ(表・六本木ヒルズ(表

・六本木ヒルズ(表333)3)))

六本木ヒルズにおいて移動用サインは、壁付け型 が突出して多く、全体の 45.5%を占めている。次い で、自立型、可搬型、ボーダー型とつづくが、吊り 下げ型と突き出し型は極端に少なく、2つ合わせて も全体の 2.2%しかないことがわかる。

商業サインにおいても、壁付け型が突出して多く、

商業サイン全体の 50.5%を占めている。一方、突き 出し型が最も少ないことがわかる。

・赤坂サカス(表

・赤坂サカス(表・赤坂サカス(表

・赤坂サカス(表4444))) )

赤坂サカスにおいて移動用サインは、壁付け型が 最も多い。一方、突き出し型、吊り下げ型は突出し て少なく、両者は同等の掲出数であることがわかる。

商業サインは吊り下げ型、可搬型、壁付け型が同 等の掲出数で多くあることがわかる。一方、自立型 は突出して少なく、商業サイン全体の 3.3%にしか 満たない。

6.考察6.考察6.考察 6.考察 6-1.サインの 6-1.サインの6-1.サインの

6-1.サインの機能種別機能種別機能種別機能種別の考察の考察の考察の考察

六本木ヒルズ、赤坂サカスにおいて機能種別で最 も多いのが規制サインであった。規制サインはサイ ン分布図(図 2~5)より、施設の入り口やベンチ周 辺などに多くみられ、単数で利用されているもの

図1 サインの設置形式

図2 サイン分布図

(六本木ヒルズ 66プラザレベル)

図3 サイン分布図

(六本木ヒルズ 六本木通りレベル)

図4 サイン分布図

(六本木ヒルズ けやき坂通りレベル)

― 287 ―

(4)

より、同じ場所に複数で利用されているものが多く、

特定の場所に集中していることがわかった。この要 因としては、商業施設は不特定多数の人が利用する ため、事故や怪我を未然に防ぎ、安全性を確保す ることがとても重要である。そこで、安全性を確 保するために規制サインを多く掲出していると考 えられる。

商業サインは、六本木ヒルズ、赤坂サカスの両方 において、サイン全体の 3 割程度であることがわか った。その中でも特に屋外広告が多くみられた。ま た、屋外広告は人が多く集まる場所や動線上、店舗 の周辺に多く掲出されていることがわかった。

6-2.設置形式の考察 6-2.設置形式の考察6-2.設置形式の考察 6-2.設置形式の考察

移動用サインの設置形式別の割合は、六本木ヒル ズ、赤坂サカスにおいて、同等の結果(表 5)とな り、同じ傾向にあるといえる。これにより、移動用 サインの設置形式に関しては、場所や規模による違 いは、ほとんど見られないことがわかった。サイン 分布図より壁付け型は、店舗や施設の前に多くある ことがわかる。また、壁付け型、自立型の 2 つを合 わせると 7 割以上を占めており、移動用サインにお いて最も有効な形式として利用されていることが わかった。

商業サインは自立型や突き出し型が少ないこと がわかる。この要因として、屋外広告は短期的なも のが多いため、壁付け型や可搬型、吊り下げ型など 設置が容易であるものが多く利用されているため と考えられる。

表5 移動用サインの設置形式別の割合 六本木ヒルズ 赤坂サカス 壁付け型 45.5% 44.9%

自立型 30.7% 33.7%

可搬型 17.2% 17.1%

ボーダー型 4.3% 4.4%

吊り下げ型 1.3% 1.7%

突き出し型 1.0% 1.1%

7.まとめ 7.まとめ7.まとめ 7.まとめ

今回は六本木ヒルズ、赤坂サカスの外部空間を研 究対象地として選び、サイン計画の実態を明らかに した。今後の課題として、六本木ヒルズ、赤坂サカ ス、そして、前項で調査した東京ミッドタウンの 3 ヵ所においてのサイン計画を比較・検討し、それぞ れの場所においての利点や欠点を明らかにする必 要がある。また、利便性の良いサイン計画を行う ために、どのような計画をするべきか考慮する必要 がある。

[参考文献]

1)国土交通省総合政策局交通消費者行政課,公共交通機関旅客施設のサインシステ ムガイドブック,2002 年

2))武山良三,サインデザインハンドブック,日本サインデザイン協会,2004 年 3)田中遵,大塚真,日高單也,移動用サインと屋内広告サインとの混在環境が利用者 に及ぼす影響,駅構内に於けるサイン計画の違いについて:交通公共施設のサイン計 画に関する基礎的研究その2 日本建築学会計画系論文集,pp23-30,2005 11 4)椿利文,都市のサイン計画に関する実例研究,第42回日本大学生産工学部学術講 演会建築部会講演概要,pp265-268

5)六本木ヒルズHP,http://www.roppongihills.com/

6)赤坂サカスHP, http://sacas.net/

図5 サイン分布図(赤坂サカス)

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参照

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