実海域におけるエアリフトポンプ揚水特性実験 正員
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(2) Ⅱ-194. 土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). の場合の実験および数値解析結果である.図よ り数値解析結果と測定値が比較的良く一致して いることがわかる.また,水深 16m の水槽で実 施した過去の研究[1]では,送気量の少ない条件. 揚水量 ( l/s ). に示す.それぞれ,揚程 2.95m,3.95m,4.95m. 40 35 30 25 20 15 10 5 0 0. 10. 20. 30. 40. 50. 40 35 30 25 20 15 10 5 0. 60. 0. 10. 20. 送気量 ( Nm3/h ) (a)揚程 2.95m. で解析値が実験値より大きい値を示す傾向があったが,本実験 結果ではその様な傾向はなかった.これは淡水中と海水中とで は,物性の違いから管内の気泡の形状・分布が異なっているこ とに起因するものであろう.エアリフトポンプは上昇気泡によ る駆動力で揚水を行うため,その性能は管内での気泡の流動様 式,形状・分布に大きく依存する.送気量の少ない条件では,. 揚水量 ( l/s ). 送気量と揚水量の関係について図 2(a)−(c). 揚水量 ( l/s ). 4.実験および数値解析結果. 30. 40. 50. 60. 送気量 ( Nm3/h ) (b)揚程 3.95m. 40 35 30 25 20 15 10 5 0. 送気水深 8m 解析値 △ 実験値 送気水深 18m 解析値 □ 実験値 送気水深 28m 解析値 ○ 実験値. 0. 10. 上昇する気泡の管断面半径方向の運動,いわゆるらせん状運. 20. 30. 40. 50. 60. 送気量 ( Nm3/h ) (c)揚程 4.95m 図 2 送気量と揚水量の関係. 動・ジグザグ運動が顕著になるため,揚水の駆動力が減少する. 0.24. しかし,数値解析では管断面単位体積内で気泡を平均的に取り扱い,管断面半. ない条件では実験値と解析値が異なってくると結論づけた.ところが,海水中 では淡水中と比較して個々の気泡径が極めて小さく,また,球形に近い.その. ボイド率. 径方向の運動は考慮していない.過去の研究では,以上の理由から送気量の少. 送気量 ( Nm3/h ). 0.22. 52.8. 0.20. 48.42. 0.18. 46.37. 0.16. 35.37. 0.14 0.12. ため,送気量の少ない条件でも,気泡の上昇経路はほぼ垂直に近いと推測され. 0.10. る.このように上昇する気泡の挙動が数値解析の条件に近づいたため,両結果. 0.08 0.00. 0.20. 0.40. 0.60. 0.80. 1.00. 管中央からの無次元距離. が比較的良く一致したものと考えられる.. 図 3 管断面半径方向ボイド率分布. 次に,揚水管出口部における断面半径方向平均ボイド率分布測定結果を図 3 0.30. に,また,管中央部平均ボイド率測定結果および数値解析によるボイド率を図. ある.図 3 より,この条件では管内で気泡は中央部に集まって上昇しており, 気泡分布はいわゆるコアピーク型の分布をとっていることがわかる.また,図 4 より,ボイド率の数値解析値はピーク値である管中央部での実測結果よりも やや小さく,測定した断面半径方向のボイド率の平均値よりは大きい値をとる 傾向があることが確認された.. 実測値(管断面平均) 計算値. ボイド率. 4 に示す.これらは,送気水深 28m,揚程 2.95m の条件での測定・解析結果で. 実測値(管中央部). 0.25 0.20 0.15 0.10 0.05 10. 20. 30. 40. 50. 送気量 ( Nm3/h ) 図4. 送気量とボイド率の関係. 5.おわりに 実海域におけるエアリフトポンプの揚水特性は,過去に淡水を用いて静水中で実施した室内実験結果とは,管内 の気泡の分布・形状の違いから,多少異なった傾向を示すのではないか予測していた.しかし,送気量の少ない 条件で違いがあるものの,大きくは異ならず,また,開発した数値解析コードで海水中でのエアリフトポンプの 揚水特性を把握できることを確認した.今後は数値解析により,フィールドの特性を考慮し,効率よく揚水を行 うことのできるエアリフトポンプ揚水システム提案し,実機の最適設計に資する予定である. 参考文献 [1] 山本・田中ほか(1998):圧縮空気を利用した深層水汲み上げ技術に関する研究,土木学会第 53 回年講概要 集第 2 部,pp.630‑631. [2] 山本・田中ほか(1999) :深層水揚水を目的としたエアリフトポンプの揚水特性に関する研究,土木学会第 54 回年講概要集第 2 部,pp.174‑175. [3] 山本・田中ほか(1999):エアリフトポンプによる深層水揚水模擬実験,第 3 回海洋深層水利用研究会全国集 会講演要旨集,pp.14‑15.. 60.
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