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結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

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Academic year: 2022

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(1)

ヒト肝癌培養細胞におけるα‑フェトプロティンお よび組織ポリペプチド抗原の放出機構に関する検討

著者 石塚 巌

著者別名 Ishizuka, Iwao

雑誌名 博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査

結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

巻 平成7年7月

ページ 63

発行年 1995‑07‑01

URL http://hdl.handle.net/2297/15313

(2)

学位授与番号 学位授与年月日 氏名 学位論文題目

医博乙第1315号 平成6年10月19日 石塚巌

ヒト肝癌培養細胞におけるα-フェトプロテインおよび組織ポリペプチド抗原 の放出機構に関する検討

論文審査委員 主査 副査

教授 教授 教授

小 小

渕宏 林健一 林勉

内容の要旨及び審査の結果の要旨

臓器特異性のない腫瘍マーカーである組織ポリペプチド抗原(TPA)の細胞生物的特性を明らかにす るため,2種類のヒト肝癌細胞株PLC/PHF/5(PLC)およびHepG2を用いて,増殖曲線の検討と 増殖期における薬物負荷試験を行い,腫瘍胎児性蛋白であるAFPと比較検討した。

研究成果は次の如く要約される。

1)ヒト肝癌細胞株(PLC,HepG2)において,AFPおよびTPA産生をRIA法ならびに免疫組織化学 的に明らかにした。TPAに関しては,免疫組織化学的手法を用いて,細胞内局在を調べると,両倍養 細胞株共に細胞質に明らかな網目状の染色が認められた。

2)培養肝癌細胞株(PLC)において,増殖期では,高濃度のAFPを分泌を認めるが,TPA濃度は逆に 低値を示した。一方,定常期においては,逆にAFP分泌が低く,TPA濃度が高値を示した。この機序 を明らかにするため,分化誘導をもたらすn-酪酸ナトリウムとデキサイメサゾン添加にて検討した。

3)低濃度デキサメサゾン(10~`~10-8M)添加においては,細胞増殖はほとんど変化はなく,培養液中 のAFPは高濃度を示したが,TPAは変化しなかった。高濃度のデキサメサゾン(1xlO~`~5xlO~`M)

添加においては,逆に,細胞増殖は抑制され,AFP分泌は減少し,逆にTPA分泌は増加した。

4)分化機能を誘発する、-酪酸ナトリウム添加においては,細胞増殖は濃度依存性に抑制され,培養液 中のAFP分泌を減少させ,逆にTPA分泌を増加させた。

本研究は,ヒト肝癌細胞株(PLC,HepG2)においてTPA産生をRIA法ならびに免疫組織化学的に初 めて明らかにした。また,増殖期,定常期ならびに各種薬剤負荷におけるAFP,TPAの相反する分泌動 態を明らかにした。

一般に,増殖と分化の相反性として,細胞の増殖が抑制されると,分化機能は発現されやすく,逆に,

増殖状態では分化機能を失うことより,AFP,TPAの腫瘍マーカーの放出においても薬剤による特異的 変化以外に,増殖の変化に伴う分化機能の発現という細胞自体の非特異的な変化を考慮する必要性がある ことが示唆された。以上,本研究は,腫瘍マーカーの意義ならびに肝癌の進展,病因にも寄与するところ 大であると評価される。

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