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空からののり面危険箇所抽出技術の開発

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Academic year: 2022

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図-2 空中電磁法概要図 図-1 航空レーザ計測概要図

空からののり面危険箇所抽出技術の開発

西日本高速道路エンジニアリング四国(株) 正会員 ○三谷 浩二 西日本高速道路エンジニアリング四国(株) 大寺 正宏 アジア航測(株) 正会員 小野田 敏 大日本コンサルタント(株) 細倉 摂央

1.はじめに

近年、異常気象による記録的な集中豪雨が多発し、それに伴う土砂災害の発生も少なくない。これらの土砂災害 は、高速道路沿線の用地外を含む広範囲におよび、道路防災総点検等の従来手法では網羅しきれない 0 字谷(集水 型斜面)に起因する災害も目立ち始めている。

本研究は、高速道路沿線の用地外を含む広範囲を対象とした、のり面の危険箇所抽出手法を確立するため、航空 レーザ計測による詳細地形情報と空中電磁法による地質・地下水情報を組合せた新たな危険箇所抽出方法について 検討したものである。

2.航空レーザ計測と空中電磁法の概要

航空レーザ計測は、航空機を利用して空中でレーザのパルスの応答を計測することで、1m2に1点以上の密度の 標高データが計測できる測量手法である(図-1)。

空中電磁法は、ヘリコプターを利用して空中 で1次磁場を発生し、地盤内部に生じた渦電流 からの2次磁場を受信することで、地盤情報(亀 裂、含水比、粘土含有率)と相関のある比抵抗 値を面的に測定する電磁探査手法である(図-2)。 測定データは、測線間隔25~50mで、6周波数 (140kHz、31kHz、6.9kHz、3.3kHz、1.5kHz、 0.34kHz)である。

3.航空レーザ計測による詳細地形判読

航空写真(写真-1)や従来の地形図による調査では、樹木等に覆われているトンネル坑口部や用地外の地形判読 は困難であった。しかし、航空レーザ計測による1mDEM を活用した赤色立体地図では、本線に影響が懸念される 用地外のガリー侵食、線上凹地形、

遷急線、遷緩線、地すべり地形等の 災害要因となる微地形が赤色の濃淡 で表現され、より正確に判読できる ようになった(図-3)。また、標高や 勾配等の数値データは、災害時や対 策工検討の為の図面作成や概略土量 計算等の基礎データとしても活用が 期待できる。

キーワード 危険箇所抽出、航空レーザ測量、赤色立体地図、空中電磁法、比抵抗コントラスト図

連絡先 〒730-0018 香川県高松市天神前 10 番 5 号 西日本高速道路エンジニアリング四国(株) 三谷 浩二 図-3 赤色立体地図 写真-1 樹木に覆われたトンネル坑口

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

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図-4 比抵抗値平面図

図-5 比抵抗コントラスト平面図

図-6 詳細地形と比抵抗の組合せによる災害形態の分類 4.空中電磁法による地質調査

空中電磁法による調査は、一般 的に用いられる比抵抗値の表示 区分に加え、調査箇所で出現頻度 の高い比抵抗領域を細区分した。

これより、対象域の特性を反映し 比抵抗の特徴が分りやすくなっ た。(図-4)

更に、地盤物性の面的な分布が 確認できるように、比抵抗値平面 図に加えて、比抵抗の相対的変化 に着目した比抵抗コントラスト

平面図を作成した(図-5)。原理としては地点毎の比抵抗値 を周辺の値と比較し高ければ青、低ければ赤、差異が無けれ ば白く表現したものである。現地踏査の結果、この赤く表現 された箇所が過去の崩壊土砂の堆積範囲に、青く表現された 箇所が岩盤ゆるみ領域若しくは硬質な岩盤と一致すること が確認できた。

以上の事から、表層(深度 5m)の地下水状態、岩盤の風 化・ゆるみ領域、崩積土(土砂)、地すべり土塊の含水状態、

渓床堆積物等の災害要因となる地質・地下水状態の分布が面 的に確認できるようになった。

5.赤色立体地図と比抵抗平面図の組合せによる危険箇所抽出

赤色立体地図による微地形と、比抵抗平面図による表層の地盤物性を組み合わせ災害形態の分類と危険箇所抽出 方法を検討した。成果は以下の通りである。

① 比抵抗値(横軸)と比抵抗コントラスト(縦軸)の関係 から災害形態(土砂流出、地すべり、斜面崩壊)の分類 の指標を検討した(図-6)。

② 高含水地盤の分布域、岩盤ゆるみ領域及び崩積土の分布 域等が広範囲に可視化でき、本線との位置関係から危険 箇所抽出が可能になった。

③ 微地形と表層の地盤物性を組み合わせた危険度判断基 準(案)を検討し、危険度評価の指標を検討した。

6.今後の取組み

本研究成果による危険箇所抽出方法を確立するため、平成 16 年に発生した土砂災害箇所(松山自動車道 入野 PA

~いよ西条 IC 間)において航空レーザ計測及び空中電磁法による調査を行い、調査結果と災害規模、発生頻度や降 雨等の関係を整理する。また、本手法の適用範囲(調査箇所、時期)については、経済性を考慮して決定し、用地 外における今後の効率的な点検や予防保全対策実施の優先順位付けなどに活用していく。

ガリー状の凸型斜面 TN坑口部 岩盤ゆるみ 土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

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参照

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