高低狂いの動的値と静的値の差に関する一考察
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(2) IV‑087. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 出力の周波数応答H(f)を求めた.これを式(1)に示す.. H ( f ) = Py ( f ) Px ( f ) ……………(1) ただし,P x (f):動的軌道狂いのパワースペクトル,P y (f):静的軌 道狂いのパワースペクトル,f:軌道狂い波長の逆数とする.H(f)の 値が1より小さい時,動的値が静的値よりも大きいことを示す.. 振幅利得(mm/mm). 推定には,入力に動的軌道狂い,出力に静的軌道狂いとおいて,入 1.4 1.2 1 0.8 0.6 0.4. 構内での結果を図4に示す.曲線・直線区間ともに,軌道狂い波. 5. 長が10mのとき静的値は動的値の0.7倍前後であった.また,この. 図4. 1であった.構内において動的値と静的値の差が大きくなった原因 は,継目部等で動的値が大きくなったことが考えられる.. 振幅利得(mm/mm). 比(振幅利得)は波長が長くなるにつれて1に近づく傾向にあった. 一方,本線では図5に示すとおり,波長に関わらず振幅利得はほぼ. 直線区間 曲線区間. 0.2 0. 3.平面性狂いの比較. 15 20 25 軌道狂い波長(m) 構内の高低狂いの周波数応答関数. 1.4 1.2 1 0.8 0.6 0.4 直線区間. 0.2 0 5. 平面性狂いは高低狂いの左右位相差に起因するものであり,乗り 図5. 上がり脱線に対して大きな影響を及ぼす.ここでは5m平面性狂いの. 示す.構内では最大8mm,最小−7mmであり,本線では−2〜+2 mmの間に分布した.現在のJRの整備基準値では動的値と静的値 の差は5mmであるが,今回の検討結果では,構内においてこの差を 上回るものが存在した.これより,平面性狂いについても現在の静. 10 15 20 軌道狂い波長(m) 本線(定尺区間)の 高低狂いの周波数応答関数. 30. 25. 直線区間 緩和曲線. 25 発生確率(%). 動的値と静的値の差を検討した.図6に構内,図7に本線の結果を. 10. 20 15 10. 的基準値では把握出来ない動的軌道狂いが存在する可能性がある.. 5 0 -10. -5 0 5 10 動的値-静的値(mm) 図6 構内における 動的・静的平面性狂いの差の発生確率. 4.まとめ (1) 構内(側線)と本線(2級線)の高低狂いを比較した結果,構内. を上回った.一方,本線では2mmを越えるものは無かった.こ のことから構内では,現在の静的基準値では把握出来ない動的軌 道狂いが存在する可能性がある. (2) 構内における動的高低狂いと静的高低狂いの差は,波長毎に異な. 100 直線区間 発生確率(%). の動的値と静的値の差の最大値は,現行整備基準値の差:8mm. 80 60 40 20 0. る可能性が示された.. -10. (3) 構内(側線)の5m平面性狂いの動的値と静的値の差の最大値は, 現行規程の基準値の差:5mmを上回った.一方,本線では両者. -5 0 5 10 動的値-静的値 (mm) 図7 本線(定尺区間)における 動的・静的平面性狂いの差の発生確率. の差が2mmを越えるものは無かった.. 5.. おわりに. 構内における動的値と静的値の差を比較した結果,現在の静的整備基準では把握できない動的軌道狂いが 存在する可能性が示された.しかし今回の検討はサンプル数が少ないこともあり,必ずしも一般的な実態を 表しているとはいえない.静的検測におけるトラックマスターの利用は構内における軌道保守作業の効率化 を進めていく上でも必要不可欠であり,今後も引き続き同種の関係を検討していく必要がある. [参考文献]. 1)佐藤吉彦,梅原利之:線路工学,日本鉄道施設協会, pp78-97. ‑174‑.
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